特表-19064423IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2019年4月4日
【発行日】2020年3月26日
(54)【発明の名称】電動パワーステアリング装置
(51)【国際特許分類】
   H02K 11/30 20160101AFI20200303BHJP
   H02K 11/215 20160101ALI20200303BHJP
【FI】
   H02K11/30
   H02K11/215
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
【出願番号】特願2019-545486(P2019-545486)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2017年9月28日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100147566
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100161171
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 潤一郎
(72)【発明者】
【氏名】市川 崇敬
(72)【発明者】
【氏名】君島 啓
(72)【発明者】
【氏名】五百原 巧
(72)【発明者】
【氏名】川口 貴久
(72)【発明者】
【氏名】瓜本 賢太郎
【テーマコード(参考)】
5H611
【Fターム(参考)】
5H611AA01
5H611AA09
5H611BB01
5H611BB06
5H611PP07
5H611QQ03
5H611RR01
5H611RR03
5H611TT01
5H611UA04
(57)【要約】
本発明による電動パワーステアリング装置は、出力軸21の軸方向に同軸に配列されて一体化されたモータ2と制御ユニット1とを備え、制御ユニット1は、モータ2に電流を供給するパワーモジュール6a,6bと、ヒートシンク8と、パワーモジュール6a,6bに制御信号を出力する制御基板3と、回転センサ5aと、を備え、パワーモジュール6a,6b、ヒートシンク8の柱部8bおよび制御基板3が出力軸21の軸方向と平行に配置され、回転センサ5aが、出力軸21の制御ユニット1側の端部に装着されたセンサロータ5bと相対するヒートシンク8のベース部8aの位置に設けられた凹部8c内に配置されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータと、上記モータの出力軸の軸方向に上記モータと1列に並んで配置されて、上記モータと一体化された制御ユニットと、を備える電動パワーステアリング装置において、
上記制御ユニットは、上記モータに電流を供給する複数のスイッチング素子を有するパワーモジュールと、上記複数のスイッチング素子に制御信号を出力する制御基板と、上記制御ユニットの放熱を司るヒートシンクと、上記制御ユニットの外殻を構成するハウジングと、上記出力軸の上記制御ユニット側の端部に装着されたセンサロータと、上記センサロータの回転を検出する回転センサと、を備え、
上記ヒートシンクは、上記ハウジング内の上記モータ側に配置されるベース部と、上記ベース部から上記出力軸の延長線上を上記モータと反対側に延びる柱部と、を備え、
上記パワーモジュールおよび上記制御基板が、上記ハウジング内に上記出力軸と平行に配置され、
上記回転センサは、上記ベース部の上記センサロータと相対する位置に設けられた凹部内に配置されている電動パワーステアリング装置。
【請求項2】
モータと、上記モータの出力軸の軸方向に上記モータと1列に並んで配置されて、上記モータと一体化された制御ユニットと、を備える電動パワーステアリング装置において、
上記制御ユニットは、上記モータに電流を供給する複数のスイッチング素子を有するパワーモジュールと、上記複数のスイッチング素子に制御信号を出力する制御基板と、上記制御ユニットの放熱を司るヒートシンクと、上記制御ユニットの外殻を構成するハウジングと、上記出力軸の回転を検出する回転センサと、を備え、
上記ヒートシンクは、上記ハウジング内の上記モータ側に配置されるベース部と、上記ベース部から上記出力軸の延長線上を上記モータと反対側に延びる柱部と、を備え、
上記パワーモジュールおよび上記制御基板が、上記ハウジング内に上記出力軸と平行に配置され、
上記モータのステータの巻線の相端子が、上記ハウジング内に引き出され、上記パワーモジュールの径方向外方の領域の周方向の外側で、上記パワーモジュールの給電端子に接続されている電動パワーステアリング装置。
【請求項3】
上記相端子は、上記パワーモジュールより上記モータ側の位置で上記給電端子に接続されている請求項2記載の電動パワーステアリング装置。
【請求項4】
上記モータは、筒部および上記筒部の一側開口を塞ぐ底部を有する有底筒状のモータケースと、上記モータケースに取り付けられて上記筒部の他側開口を塞ぐフレームと、上記底部と上記フレームとに回転可能に支持された上記出力軸に固着されて上記モータケース内に配置されたロータと、上記ロータを囲繞するように配置されて上記筒部内に保持されたステータと、を備え、
上記ベース部は、上記フレームの上記ロータと反対側の面と上記筒部の内周壁面とに接している請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
【請求項5】
上記ベース部は、それぞれ、上記出力軸の軸方向と平行な平面からなる複数の配置部を有する多角柱に構成されており、
上記制御基板が、上記複数の配置部の中の1つの配置部に配置され、
上記パワーモジュールが、上記複数の配置部の中の、上記1つの配置部に周方向に隣り合う配置部に配置されている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
【請求項6】
外部との電力および信号の授受を行うコネクタが、上記ハウジングの上記モータと反対側の端部に設けられ、
制御基板は、矩形平板状に構成され、長さ方向を軸出力軸の軸方向として上記1つの配置部に配置され、
電気的接続用ターミナルが、上記制御基板の上辺、下辺、および側辺の少なくとも一方に形成されており、
上記コネクタの信号端子が上記制御基板の上記上辺に形成された電気的接続用ターミナルに接続され、上記回転センサの信号端子が上記制御基板の上記下辺に形成された電気的接続用ターミナルに接続され、上記パワーモジュールの信号端子が上記制御基板の上記側辺に形成された電気的接続用ターミナルに接続されている請求項5記載の電動パワーステアリング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、モータと制御ユニットが一体化された電動パワーステアリング装置に関し、特に、制御ユニットの構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の駆動装置は、モータの出力軸の軸方向に同軸に配置されたモータと制御ユニットとを一体化して構成されていた。このような従来の駆動装置において、モータのケース内にステータ、ロータなどが内蔵され、モータの近傍に配置された制御ユニットが主要構成部品を軸方向に積層して組立てられた構造が散見されている。また、モータに電流を供給するスイッチング素子が、内蔵されたパワーモジュールが出力軸の軸方向に平行に配置された構造を有する従来技術もあった(例えば、特許文献1参照)。さらに、制御基板も出力軸に平行に配置された構造を有する従来技術もあった(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5807846号公報
【特許文献2】特開2016−163416号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1及び2に開示された従来装置は、モータと、モータの出力軸の出力側と反対側のモータ端部に配置された制御ユニットと、を一体化した構造となっている。このように構成された従来装置の車両への装着を考慮した場合、車両への取付け上の規制から、モータの径方向に制御ユニットが広がると、装置の車両への搭載が困難となることが多い。一方、従来装置のモータの出力軸の軸方向の長さは、比較的長くても許容できることが多い。これらのことから、従来の装置の車両への装着を考慮した場合、制御ユニットの径方向の面積は、モータと同等、又は小さくする必要がある。そこで、従来の装置においては、制御ユニットを構成するパワーモジュールおよびヒートシンクが、出力軸の軸方向に平行に配置、すなわち縦置きに配置されていた。なお、モータの出力軸の出力側と反対側を反出力側とする。
【0005】
特許文献1では、パワーモジュールに加えて、パワーモジュールが接触されて、パワーモジュールの熱を放熱するためのヒートシンクも縦置きに配置されていた。しかし、特許文献1では、制御基板は、出力軸の軸方向に垂直な方向に、すなわち横置きに配置されていた。そのため、冗長化などの目的により、制御基板の実装部品点数が増える場合、製品サイズの大型化、特に径方向への大型化につながるという問題があった。
【0006】
また、特許文献1では、制御基板が、ヒートシンクのモータ側に配置されていた。さらに、特許文献1では、回転センサが、出力軸の制御ユニット側の端部に設けられたマグネットと相対するように、制御基板に配置されていた。そのため、製品サイズの大型化、特に軸方向の大型化につながるという問題があった。
【0007】
さらに、特許文献1では、モータと制御ユニットとの間の相電流を中継するモータ電流経路が、制御基板の径方向外方を通ってパワーモジュールへ接続されていた。そのため、径方向寸法の大型化を抑制するためには、制御基板の径方向寸法を小さくする必要があり、実装可能面積が減る。一方、制御基板の実装可能面積を確保する場合には、制御基板の径方向外方にモータ電流経路が通過する空間を確保する必要がある。これにより、制御ユニットの径方向寸法が拡大し、製品サイズの大型化、特に径方向の大型化につながるという問題があった。
【0008】
特許文献2においては、パワーモジュール、ヒートシンク、および制御基板が縦置きに配置されている。したがって、特許文献2は、径方向の小型化においては、特許文献1より改善されていた。しかし、特許文献2においては、モータの出力軸が、ヒートシンクの中心に設けられた貫通穴に挿入されていた。また、検出用磁石が、モータの出力軸の反出力側の端部に設けられていた。さらに、磁気センサが、ヒートシンクの反出力側の端面から一定の距離を確保して検出用磁石と相対するように配置されていた。そのため、製品サイズの大型化、特に軸方向の大型化につながるという問題があった。
【0009】
また、特許文献2では、モータと制御ユニットにおける相電流を中継するモータ電流経路が、パワーモジュールの径方向外方の領域に配置されていた。そのため、制御ユニットの外径を維持する場合には、パワーモジュールを内径側に配置して、モータ電流経路を確保する必要がある。その場合、パワーモジュールから伸びる信号端子の位置が内径側にシフトするので、制御基板の幅が縮小され、制御基板の実装可能領域が縮小する。その結果、制御基板の軸方向長さを長くして実装可能領域を確保する必要があり、製品サイズの大型化、特に軸方向の大型化につながるという問題があった。
【0010】
この発明は、上記課題を解決するためになされたもので、制御ユニットの主要構成部品を縦置きに配置する構成において、製品サイズの大型化を抑えることができる電動パワーステアリング装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明による電動パワーステアリング装置は、モータと、上記モータの出力軸の軸方向に上記モータと1列に並んで配置されて、上記モータと一体化された制御ユニットと、を備える。上記制御ユニットは、上記モータに電流を供給する複数のスイッチング素子を有するパワーモジュールと、上記複数のスイッチング素子に制御信号を出力する制御基板と、上記制御ユニットの放熱を司るヒートシンクと、上記制御ユニットの外殻を構成するハウジングと、上記出力軸の上記制御ユニット側の端部に装着されたセンサロータと、上記センサロータの回転を検出する回転センサと、を備え、上記ヒートシンクは、上記ハウジング内の上記モータ側に配置されるベース部と、上記ベース部から上記出力軸の延長線上を上記モータと反対側に延びる柱部と、を備え、上記パワーモジュールおよび上記制御基板が、上記ハウジング内に上記出力軸と平行に配置され、上記回転センサは、上記ベース部の上記センサロータと相対する位置に設けられた凹部内に配置されている。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ヒートシンクの柱部、パワーモジュールおよび制御基板が縦置きに配置された構成において、製品サイズの大型化が抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置の回路図である。
図2】この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置を示す断面図である。
図3】この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置における制御ユニット周りを反出力側から見た透視図である。
図4】この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置における中継部材を示す斜視図である。
図5】この発明の実施の形態2に係る電動パワーステアリング装置を示す部分断面図である。
図6】この発明の実施の形態3に係る電動パワーステアリング装置における制御ユニット周りを反出力側から見た透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置の回路図、図2は、この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置を示す断面図、図3は、この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置における制御ユニット周りを反出力側から見た透視図、図4は、この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置における中継部材を示す斜視図である。
【0015】
図1および図2において、電動パワーステアリング装置は、制御ユニット1とモータ2とを備える。制御ユニット1は、モータ2の出力軸21の軸方向の一側にモータ2と1列に並んで配置され、モータ2と一体化されている。そして、電動パワーステアリング装置は、モータ2の出力軸21の軸方向を上下方向に向けて、かつ制御ユニット1を上方に位置させて、配置される。モータ2の出力が、出力軸21の下端部から、例えば減速機(図示せず)に出力される。
【0016】
ここでは、モータ2は、3相モータとして説明するが、3相以上の多相巻線モータであってもよい。制御ユニット1は、CPU30、各種回路などが搭載された制御基板3、モータ2に電流を供給するインバータ回路6、電源リレー65などを備える。また、電動パワーステアリング装置には、車両に搭載されたバッテリ16、イグニッションスイッチ17を介して電力が供給され、センサ18からの各種情報が入力される。
【0017】
まず、制御ユニット1の回路構成について、具体的に説明する。
【0018】
制御基板3は、車速センサ、ハンドルの操舵トルクを検出するトルクセンサなどのセンサ18からの情報、および回転センサ5aからの情報に基づき、モータ2へ電力を供給する制御量を演算するCPU30、インバータ回路6を駆動する駆動回路31、入力回路32、電源回路33などを備えている。また、電源系(+B、グランド)には、ノイズ抑制のための、コイルとコンデンサとからなるフィルタ13が挿入されている。さらに、+B電源ラインを開閉する電源リレー65が+B電源ラインに挿入されている。この電源リレー65は、2つのスイッチング素子と、電流供給方向に対して順方向と逆方向の2つの寄生ダイオードと、を備える。電源リレー65は、インバータ回路6又はモータ2に故障が発生した場合などに、電力供給を強制的に遮断することができる。さらに、電源リレー65は、バッテリ16を逆接続した場合に、電流が流れるラインを遮断することができ、いわゆるバッテリ逆接続保護の役目も担っている。
【0019】
インバータ回路6は、3相の巻線24の各相に対応する3つの回路部6U,6V,6Wを備える。ここで、3つの回路部6U,6V,6Wは同一の構成であるので、回路部6Uについてのみ説明する。回路部6Uは、上アーム用スイッチング素子61Uと、下アーム用スイッチング素子62Uと、上下アーム用スイッチング素子61U,62Uの接続点とU相の巻線との間を開閉するリレー機能を有したリレー用スイッチング素子64Uと、を備えている。上下アーム用スイッチング素子61U,62Uは、CPU30の指令に基づきPWM駆動される。このため、ノイズ抑制の目的で、コンデンサ7Uが上下アーム用スイッチング素子61U,62Uと並列に接続されている。さらに、モータ2に流れる電流を検出するために、シャント抵抗63Uが上下アーム用スイッチング素子61U,62Uと直列に接続されている。以下、説明の便宜上、回路部6U,6V,6Wにおけるコンデンサ、上アーム用スイッチング素子、下アーム用スイッチング素子、リレー用スイッチング素子に付される符号を、7、61、62、64とする。
【0020】
概略の機能は、CPU30が、センサ18からの入力情報に基づいて巻線24へ供給する電流を演算し、その演算結果に基づいて駆動回路31を介してインバータ回路6を駆動する。これにより、各相に対応するスイッチング素子61、62、64が駆動され、電流が巻線24に供給される。さらに、CPU30は、駆動回路31を介して電源リレー65の駆動を制御するとともに、回転センサ5aからの情報に基づいてモータ2の回転位置又は速度を算出し、その算出値を制御に利用している。
【0021】
つぎに、モータ2の構成について、図2に基づいて説明する。ここで、出力軸21の軸方向の一側、すなわち図2中上側を反出力側とする。また、出力軸21の軸方向の他側、すなわち図2中下側を出力側とする。
【0022】
モータ2は、モータケース25、モータケース25内に配置されたステータ22、ロータ23などを備える。
モータケース25は、円筒部25aと、円筒部25aの出力側の開口を塞ぐ底部25bと、からなる有底円筒状に構成されている。モータケース25は、金属製であり、放熱性、および外形の形状を考慮すると、アルミニウムで作製することが望ましい。フレーム29が、金属で円盤状に作製されている。フレーム29は、円筒部25aの反出力側の開口内に、圧入、焼き嵌めなどにより、挿入、保持され、円筒部25aの反出力側の開口を塞いでいる。モータ2は、フレーム29により、制御ユニット1と分離、独立されている。
【0023】
ステータ22は、モータケース25の円筒部25a内に、圧入、焼き嵌めなどにより、挿入、保持されている。ステータ22は、3相の巻線24を備える。環状配線部27が、フレーム29の出力側に、かつ巻線24の近傍に配置されている。3相の巻線24の端末24aが、それぞれ、環状配線部27に接続されている。モータ2を駆動するための3相の電流が流れる相端子28が、環状配線部27から延び出し、フレーム29を貫通して、反出力側に引き出されている。
【0024】
ロータ23は、フレーム29の軸心位置に配置された軸受26aと底部25bの軸心位置に配置された軸受26bとに支持された出力軸21に固着されて、モータケース25内に回転可能に配置されている。ロータ23は、ステータ22内に、ステータ22と同軸に配置されている。センサロータ5bが、出力軸21のフレーム29からの突出端に配置されている。なお、図示していないが、永久磁石が、周方向にN極とS極とが交互に並ぶように、一定のピッチで、ロータ23の外周面に複数配置されている。
【0025】
つぎに、制御ユニット1の構成について、図2から図4に基づいて説明する。
【0026】
制御ユニット1は、出力軸21と直交する方向である径方向の面積をモータ2と同等、又は小さくする必要がある。そこで、制御ユニット1は、その主要部位を出力軸21と平行に配置する縦置き構造を採用している。
【0027】
制御ユニット1は、その外層が樹脂製のハウジング10により覆われている。ハウジング10は、制御ユニット1の構成部品を覆う円筒状の周壁10aと、周壁10aの一側開口を塞ぐ底部10bと、からなる有底円筒状に形成されている。底部10bの反出力側の端面は、出力軸21の軸方向と直交する平坦面となっている。ハウジング10は、開口を下方に向けて、モータケース25の円筒部25aの開口に嵌め合わされ、ねじ(図示せず)を用いて円筒部25aに取り付けられている。ハウジング10の底部10bの反出力側の端面には、外部電源であるバッテリ16と接続する少なくとも1個の電源コネクタ11、およびセンサ18と接続する複数の信号コネクタ12が配置されている。さらに、ハウジング10の底部10bの反出力側の端面には、比較的大型部品であるフィルタ13などが搭載される。電源コネクタ11および信号コネクタ12がハウジング10に一体に成形されている。また、ハウジング10には、電源コネクタ11、信号コネクタ12およびフィルタ13の配線類、信号コネクタ12の信号端子14a、電源コネクタ11の電源端子14bなどがインサート成形されている。
【0028】
ハウジング10の内部には、ヒートシンク8、制御基板3、インバータ回路6および電源リレー65を構成する複数のスイッチング素子が内蔵されたパワーモジュール6a,6b、平滑コンデンサ7などが配置される。
【0029】
ヒートシンク8は、図3に示されるように、アルミニウム、銅などの高熱伝導材料で作製され、円盤状のベース部8aと、ベース部8aの中央部に直立する直方体の柱部8bと、を備える。ヒートシンク8のベース部8aが円筒部25aの反出力側の開口内に配置される。ベース部8aは、円筒部25aに取り付けられたハウジング10の周壁10aとフレーム29との間に加圧挟持される。これにより、ヒートシンク8は、モータ2に固定される。ベース部8aは、円筒部25aの内周壁面に接し、フレーム29の反出力側の端面に接する。柱部8bは、出力軸21の軸方向の延長線上に位置して、ハウジング10内に配置されている。柱部8bは、出力軸21の軸方向と平行な平面からなる配置部8d,8e,8f,8gを備える。制御基板3は、配置部8dに配置される。パワーモジュール6aは、配置部8dの周方向の一側の配置部8eに配置される。パワーモジュール6bは、配置部8dの周方向の他側の配置部8fに配置される。さらに、平滑コンデンサ7および中継部材9は、配置部8dと相対する配置部8gに配置される。
【0030】
ベース部8aには、モータ2と制御ユニット1との間に介在する相端子28などの配線部材を通すための複数の穴が設けられている。さらに、凹部8cは、ベース部8aに形成されている。出力軸21の反出力側の端部が凹部8c内に挿入されている。回転センサ用基板4に実装された回転センサ5aは、出力軸21の反出力側の端部に取り付けられたセンサロータ5bに相対するように凹部8cに配置されている。
【0031】
制御基板3には、CPU30、駆動回路31、入力回路32、電源回路33などが実装される。また、制御基板3は、矩形平板に形成され、柱部8bの配置部8dに平行な状態で配置部8dに取り付けられる。配置部8dに取り付けられた制御基板3は、信号コネクタ12に近い上辺3c、モータ2に近い下辺3d、パワーモジュール6a,6bに近い側辺3eを有している。上辺3c、下辺3d、側辺3eには、複数の接続用の孔がそれぞれ設けられている。
【0032】
制御基板3の上辺3cの接続孔には、ハウジング10の底部10bから引き出された信号端子14aが接続される。制御基板3の下辺3dの接続孔には、回転センサ5aが実装された回転センサ用基板4から引き出された信号端子4aが接続される。制御基板3の側辺3eの接続孔には、パワーモジュール6a、6bから引き出された信号端子6cが接続される。これらの接続孔と信号端子14a,4a,6cとは、例えば半田で接続されることで、電気回路を構成し、モータ駆動制御に必要な信号の授受が行われる。
【0033】
また、制御基板3は、固定部3gを有しており、ヒートシンク8の配置部8dに、例えばねじで固定される。ここでは、固定部3gが2つ設けられているが、固定部3gの個数は、2つに限定されず、1つでもよく、3つ以上でもよい。
【0034】
パワーモジュール6aは、インバータ回路6のU相およびV相の回路部6U,6Vを構成するスイッチング素子61,62,64が、銅板などの配線に実装された状態で樹脂封止されて構成される。パワーモジュール6bは、インバータ回路6のW相の回路部6Wと電源リレー65を構成するスイッチング素子が銅板などの配線に実装された状態で樹脂封止されて構成される。これにより、パワーモジュール6a,6bのパッケージの小型化が図られるとともに、各回路を構成するスイッチング素子の放熱性能の均等化が図られる。なお、インバータ回路6の3つの相の回路部を構成するスイッチング素子を樹脂封止してパワーモジュール6aとし、電源リレー65を構成するスイッチング素子を樹脂封してパワーモジュール6bとしてもよい。
【0035】
内蔵されているスイッチング素子を駆動するための12本の信号端子6cが、パワーモジュール6a、6bの配置部8dに近い方の辺から引き出され、制御基板3の側辺3eの接続孔に、例えば半田で接続されて、電気回路が構成される。
【0036】
また、外部電源からの電流を供給する電源端子6e、およびモータ2へ3相電流を供給する給電端子6dが、パワーモジュール6a、6bの配置部8gに近い方の辺から引き出され、中継部材9に設けられる複数の端子に、例えば溶接で接続されて、電気回路が構成される。
【0037】
また、パワーモジュール6a、6bは、固定部材6f、6hをヒートシンク8の柱部8bに、例えばネジ6gで固定して、柱部8bに取り付けられる。これにより、パワーモジュール6a、6bは、ヒートシンク8の柱部8bに密着され、スイッチング素子での発熱がヒートシンク8側へ効果的に放熱される。さらに、固定部材6f、6hが金属製、例えば銅製であれば、スイッチング素子での発熱が固定部材6f、6hを介して放熱される。これにより、パワーモジュール6a、6bのスイッチング素子の放熱性が向上される。また、固定部材6f、6hが銅製でなくとも導電材料であれば、パワーモジュール6a、6bなどから発生するラジオノイズに対するシールドの効果が得られる。
【0038】
ヒートシンク8のベース部8aの外周壁面がモータケース25の円筒部25aの開口部の反出力側の内周壁面に密着されている。また、ベース部8aの出力側の面がフレーム29の反出力側の面に密着されている。これにより、柱部8bで受けた熱は、ベース部8aを介してモータケース25とフレーム29に伝達されて外部へ放熱される。パワーモジュール6a,6bのスイッチング素子での発熱が効果的に放熱される。
【0039】
なお、ヒートシンク8の柱部8bは、パワーモジュール6a、6bを配置するための2つの配置部8e,8fを有しているが、インバータ回路6および電源リレー65のスイッチング素子を1つのパワーモジュールで形成した場合には、パワーモジュールは、配置部8e,8fの一方の配置することになる。
【0040】
つぎに、中継部材9について、図3および図4を用いて詳細に説明する。
【0041】
中継部材9は、絶縁性の樹脂成型体9fと、樹脂成型体9fにインサート成形された、電気回路を構成する複数の端子と、を備える。中継部材9には、複数の平滑コンデンサ7を保持する収納部9dが設けられている。
樹脂成型体9fにインサート成形された複数の端子は、電源端子9eと給電端子9aとに大別される。
【0042】
電源端子9eは、電源コネクタ11からの電源端子14b、パワーモジュール6a、6bの電源端子6e、および平滑コンデンサ7の端子にそれぞれ溶接などで接続される。これにより、フィルタ13から電源リレー65を介してパワーモジュール6a,6bの上アームに至る電気回路が構成される。
【0043】
パワーモジュール6a、6bは、モータ2へ大電流をオン、オフのスイッチング駆動するため、スイッチングノイズ、電源系の変動を発生させる。それらを防止するために、比較的大容量の平滑コンデンサ7が各相へそれぞれ接続される。これらの接続点は、パワーモジュール6a、6bへの電源系統ラインの近傍に設けることが望ましい。本構造では、中継部材9を制御基板3が配置されていない配置部8gに配置し、大型な平滑コンデンサ7が配置可能な空間を確保している。これにより、中継部材9がパワーモジュール6a,6bの極近傍に配置されるので、平滑コンデンサ7を電源系統ライン途中に接続できる。
【0044】
給電端子9aは、U相、V相およびW相の給電端子である。3つの給電端子9aが、それぞれ、環状配線部27から引き出された3相の相端子28とパワーモジュール6a,6bの3相の給電端子6dとに溶接などで接続される。U相の給電端子9aの一端9amUが相端子28Uに接続され、他端9aiUがパワーモジュール6aのU相の出力端子に接続される。V相の給電端子9aの一端9amVが相端子28Vに接続され、他端9aiVがパワーモジュール6aのV相の出力端子に接続される。W相の給電端子9aの一端9amWが相端子28Wに接続され、他端9aiWがパワーモジュール6aのW相の出力端子に接続される。これにより、インバータ回路6から3相の巻線24に至る電気回路、すなわちモータ2を駆動するための3相電流を供給する電気回路が構成される。
【0045】
ここで、給電端子9aおよび相端子28のパワーモジュール6a,6bに対する位置関係について説明する。
【0046】
3つの給電端子9aの一端9amU,9amV,9amWは、樹脂成型体9fから出力側に引き出され、その後曲げられて、樹脂成型体9fより径方向外方の位置までに引き出される。環状配線部27から引き出された相端子28U,28V,28Wは、給電端子9aの一端9amU,9amV,9amWのそれぞれに対応する径方向位置で、フレーム29とベース部8aを貫通してハウジング10内に引き出される。ハウジング10内に引き出された相端子28U,28V,28Wが、給電端子9aの一端9amU,9amV,9amWのそれぞれに接続される。
【0047】
このように、樹脂成型体9fから出力側に突出し、さらに径方向外方、出力側、径方向外方に順次曲げられた給電端子9aの一端9amU,9amV,9amWが、相端子28U,28V,28Wに接続される。これにより、給電端子9aと相端子28との接続位置がモータ2の近傍となり、中継部材9が配置される配置部8gの径方向外方の空間から外れる。その結果、当該接続位置の反出力側の空間、すなわち配置部8gの径方向外方の空間が空き空間となり、中継部材9の配置空間が広くなる。これにより、配置部8gおよび中継部材9の軸方向長さを長くすることなく、平滑コンデンサ7の収納空間を中継部材9に確保することができる。また、特許文献1における、ヒートシンクに設けられた平滑コンデンサ収納用の凹部が不要となる。これにより、平滑コンデンサ収納用の凹部を設けることに起因するヒートシンク8の熱容量の低下がなく、制御ユニット1の構成部品の放熱性が損なわれることがない。
【0048】
平滑コンデンサ7を配置するための3つの収納部9dが中継部材9に軸方向にならんで設けられている。各収納部9dは、弾性部材からなる3本の支持部9cを樹脂成型体9fから径方向外方に突出させて構成されている。3本の支持部9cのうちの1本の支持部9cは、反出力側に位置し、残る2本の支持部9cは、出力側に位置している。出力側に位置する2本の支持部9cは、樹脂成型体9fの幅方向に離間している。例えば、U相に取り付けられる平滑コンデンサ7は、3本の支持部9cU1,9cU2,9cU3を押し広げて収納部9dに挿入される。そして、平滑コンデンサ7は、支持部9cU1,9cU2,9cU3の復元力により、収納部9dに保持される。このようにして、3個の平滑コンデンサ7は、その長さ方向を樹脂成型体9fの幅方向として、軸方向に1列に配置される。このように、3個の平滑コンデンサ7は、縦置きに配置される。
【0049】
図2および図4では、パワーモジュール6aが2相分を受け持ち、パワーモジュール6bが1相分を受け持っている。そこで、3個の平滑コンデンサ7は、2個の平滑コンデンサ7が端子の向きを同じ方向とし、1個の平滑コンデンサ7が端子の向きを逆方向として、収納部9dのそれぞれに配置される。
【0050】
この中継部材9は、ヒートシンク8の柱部8bに例えばねじにより固定される。この実施の形態1では、フィルタ13をハウジング10の外側に配置しているが、フィルタ13を中継部材9に配置してもよい。
【0051】
出力軸21の反出力側の端部には、センサロータ5bが装着される。このセンサロータ5bを磁石ロータとすると、この対向面には、回転センサ5aが配置される。この回転センサ5aは、回転センサ用基板4上に実装される。この場合、回転センサ5aは、磁気センサであり、例えば磁気抵抗効果素子を利用したものが採用できる。回転センサ5aは、回転センサ用基板4に搭載され、配線パターンである電源系ライン、信号ライン等を通って、中継部材9を介して制御基板3と電気的に接続されている。
【0052】
なお、図2に示されるように、回転センサ用基板4は、ヒートシンク8のベース部8aの下部と柱部8bの配置部8dとに開口する凹部8cに配置され、この凹部8cに、例えばねじで固定される。つまり、回転センサ用基板4は、ヒートシンク8でその周囲を取り囲むように配置されており、他の部位から遮蔽されている構造となっている。同時に、回転センサ用基板4を配置することに起因するハウジング10内のあき空間の低減を抑制している。また、回転センサ5aは、センサロータ5bと相対して凹部8c内に配置されている。
【0053】
以上のように構成された装置により得られる効果を説明する。
【0054】
ヒートシンク8、パワーモジュール6a,6b、および制御基板3が、出力軸21とほぼ平行に配置、すなわち縦置きに配置されるため、製品サイズの小型化、特に径方向の小型化が可能となる。
また、ヒートシンク8は、ベース部8aと柱部8bとからなり、柱部8bが出力軸21の軸方向延長上に配置されている。出力軸21の反出力側の端部にセンサロータ5bが配置されている。ロータ23の回転を検出する回転センサ5aが、ベース部8aに設けられた凹部8c内に配置され、センサロータ5bに相対して位置している。これにより、装置サイズの小型化、特に軸方向の小型化が可能となる。また、特許文献2のように、出力軸21が貫通するような大きな穴をヒートシンク8に設けることなく、回転センサ5aを配置できるため、ヒートシンク8の熱容量を確保でき、放熱性を向上できる。
【0055】
また、ロータ23の回転角度を検出する回転センサ5aが、ベース部8aの出力側に設けられている。そこで、センサロータ5bが取り付けられる出力軸21の軸受26aからの突出部の長さが短くなる。これにより、センサロータ5bの出力軸21に対する組付精度が検出精度に与える影響を小さくすることができる。その結果、回転角度の検出精度を向上でき、モータ性能の向上が可能となる。さらに、制御ユニット1の構成部品のサイズが変更されても、出力軸21の長さを変える必要がないので、モータ部品の標準化による低コストが可能となる。
【0056】
また、モータ2と制御ユニット1とがフレーム29により分離、独立されているので、モータ2と制御ユニット1の組立工程を独立させることができる。
また、制御基板3とモータ2の相端子28とが分離されているので、種々のノイズの影響を受けないように制御基板3を配置することができる。
【0057】
制御基板3が、出力軸21と平行に配置、すなわち縦置きに配置されている。これにより、装置の径方向寸法を広げることなく、その実装可能面積を広げることが可能となるため、製品サイズの小型化が可能となる。また、パワーモジュール6a、6bが、ヒートシンク8の柱部8bの、制御基板3の配置部8dと周方向に隣り合う2つの配置部8e,8fに配置されている。これにより、パワーモジュール6a,6bと制御基板3との接続長さを短くすることができる。
【0058】
制御ユニット1側の給電端子9aと、モータ2側の相端子28U、28V、28Wとの接続位置が、パワーモジュール6a、6bが配置された配置部8e,8fと異なる配置部8gの出力側となっている。これにより、パワーモジュール6a,6bが配置される配置部8e,8fの有効面積を拡大できる。その結果、配置部8e,8fは、その軸方向長さを長くすることなく、パワーモジュール6a,6bの配置面積を確保でき、装置サイズの大型化、特に軸方向の大型化を抑えることができる。さらに、制御基板3が配置される配置部8dの有効面積を拡大でき、装置サイズの小型化、特に径方向の小型化が可能となる。
【0059】
また、制御ユニット1側の給電端子9aとモータ2側の相端子28との接続位置を確保するために、パワーモジュール6a、6bを内径側にシフトさせる必要がない。これにより、パワーモジュール6a,6bから延びる信号端子6cの位置が内径側にシフトしないので、軸方向の長さを長くすることなく、制御基板3の実装可能領域を確保できる。その結果、製品サイズの小型化、特に軸方向の小型化が可能となる。
【0060】
さらに、回転センサ5aがパワーモジュール6a,6bから分離、独立して配置されるので、ノイズの面でも有効である。例えば、回転センサ5aが凹部8c内に配置されているので、回転センサ5aがアルミ製のヒートシンク8で囲まれ、モータ巻線の電流をオン、オフすることによるノイズを受けることがほとんどない。
【0061】
実施の形態2.
図5は、この発明の実施の形態2に係る電動パワーステアリング装置を示す部分断面図である。なお、実施の形態1では、回転センサ5aとして磁気抵抗効果素子を用いていたが、実施の形態2では、回転センサとして電磁誘導タイプの例えばレゾルバを用いている。また、図5では、モータ2の上部の一部と制御ユニット1を示して、図2と同等部位は同一の符合を付している。
【0062】
図5において、センサロータ5cは、出力軸21の反出力側の端部に装着され、凹部8c内に配置されている。回転センサとしてのレゾルバステータ5dは、センサロータ5cを囲繞するように配置され、凹部8cに固定されている。センサロータ5cは、磁石不要で、レゾルバステータ5dとの間隔において、広い・狭い箇所を有するように花びらの形状をしている。レゾルバステータ5dは、複数の磁性薄板を積層して構成されたコアを備える。コアには、励磁、SIN、およびCOSの巻線が、それぞれ2本ずつ巻かれている。これらの6本の巻線が、信号端子としての延長ターミナル15を介して、制御基板3の下辺3dの接続孔に接続されている。
なお、他の構成は、実施の形態1と同様に構成されている。
【0063】
したがって、実施の形態2においても、実施の形態1と同様の効果が得られる。また、レゾルバタイプの回転センサを用いても、レゾルバステータ5dをヒートシンク8の凹部8cに配置することが可能であり、装置の小型化を図ることができる。
【0064】
実施の形態3.
図6は、この発明の実施の形態3に係る電動パワーステアリング装置における制御ユニット周りを反出力側から見た透視図である。なお、実施の形態1,2では、モータ2を駆動するインバータ回路6が1系統のみの場合について説明しているが、実施の形態3では、インバータ回路が2系統の場合について説明する。また、図6では、制御ユニット1をコネクタ側から見た図を示しており、図3と同等の部位は同一の符号を付している。
【0065】
図1の回路図では、U相、V相およびW相の巻線24をY結線してなる1組の三相巻線と、1組の三相巻線に電流を供給する1系統の電源リレー65とインバータ回路6と、インバータ回路6を駆動する1つの駆動回路31と、を備える。実施の形態3では、図示していないが、それぞれ、U相、V相およびW相の巻線24をY結線してなる2組の三相巻線と、2組の三相巻線に電流をそれぞれ供給する2系統の電源リレー65とインバータ回路6と、2系統のインバータ回路6をそれぞれ駆動する2つの駆動回路31と、を備える。
【0066】
図6において、ヒートシンク8の柱部8bの配置部8e、8fには、パワーモジュール6a、6bが配置される。パワーモジュール6a、6bは、モータ2を駆動する1系統の電源リレー65とインバータ回路6をそれぞれ構成している。つまり、パワーモジュール6aは、1系統のインバータ回路6および電源リレー65を構成する複数のスイッチング素子が銅板などの配線に実装された状態で、樹脂封止されて構成される。パワーモジュール6bは、残る1系統のインバータ回路6および電源リレー65を構成する複数のスイッチング素子が銅板などの配線に実装された状態で、樹脂封止されて構成される。制御基板3と接続される信号端子6c、中継部材9と接続される電源端子6e、給電端子6dの配置は、実施の形態1と同様である。
【0067】
また、モータ2と制御ユニット1のモータ相電流を中継する、環状配線部27から引き出される相端子28(28aU、28aV、28aW、28bU、28bV、28bW)は、中継部材9の給電端子9a,9b(9amU、9amV、9amW、9bmU、9bmV、9bmW)を介してパワーモジュール6a、6bのそれぞれに設けられた給電端子6dのそれぞれに接続される。
【0068】
中継部材9が、パワーモジュール6a,6bが配置された配置部8e,8fと異なる配置部8gに配置されている。これにより、配置部8gの配置面と直交する方向から見たとき、給電端子9amU,9bmUなどが、パワーモジュール6a,6bと重なるような配置となった場合においても、給電端子9amU,9bmUなどの配置にあわせて、パワーモジュール6a,6bの位置を移動させる必要はない。このように、給電端子9a,9bの配置を変えることは、パワーモジュール6a,6bの配置には、何ら影響を及ぼさない。そこで、実施の形態3においても、パワーモジュール6a,6bの配置を移動させることによる不具合を回避できる。つまり、パワーモジュール6a,6bの位置を移動させることは、制御基板3におけるパワーモジュール6a,6bとの信号ラインの接続部の位置を変更させることになり、制御基板3を設計変更する必要が生じる。また、パワーモジュール6a,6bを径方向内方に移動させた場合には、制御基板3の部品実装面積が縮小させることになる。
【0069】
また、制御基板3に実装されている制御回路部品の中で、特に作動時の損失による温度上昇が高い発熱部品は、ヒートシンク8の一部から突出された放熱部8hに、例えば高い熱伝導率を有する、ボンドやシートなどの放熱部材3jを介して接している。これにより、発熱部品での発熱が放熱部8hに効果的に放熱され、過度の温度上昇が抑制される。
【0070】
以上のように、2系統のインバータ回路6を有する構成であっても、実施の形態1,2と同様の効果が得られる。
【0071】
なお、上記各実施の形態では、三相の巻線がY結線されているが、三相の巻線をΔ結線してもよい。
【符号の説明】
【0072】
1 制御ユニット、2 モータ、3 制御基板、3c 上辺、3d 下辺、3e 側辺、4a 信号端子、5a 回転センサ、5b,5c センサロータ、5d レゾルバステータ(回転センサ)、6a、6b パワーモジュール、6c 信号端子、6d 給電端子、8 ヒートシンク、8a ベース部、8b 柱部、8c 凹部、8d,8e,8f,8g 配置部、9 中継部材、9a,9b 給電端子、10 ハウジング、11 電源コネクタ、12 信号コネクタ、14a 信号端子、15 延長ターミナル(信号端子)、21 出力軸、22 ステータ、23 ロータ、24 巻線、25 モータケース、25a 円筒部、25b 底部、28 相端子、29 フレーム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】