特表2015-530596(P2015-530596A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特表2015-530596照明された時計ディスプレイデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-530596(P2015-530596A)
(43)【公表日】2015年10月15日
(54)【発明の名称】照明された時計ディスプレイデバイス
(51)【国際特許分類】
   G04B 45/00 20060101AFI20150918BHJP
   G04B 1/14 20060101ALI20150918BHJP
   G04B 19/247 20060101ALI20150918BHJP
【FI】
   G04B45/00 G
   G04B1/14
   G04B19/247 D
【審査請求】有
【予備審査請求】有
【全頁数】34
(21)【出願番号】特願2015-534955(P2015-534955)
(86)(22)【出願日】2013年9月20日
(85)【翻訳文提出日】2015年5月22日
(86)【国際出願番号】EP2013069568
(87)【国際公開番号】WO2014053338
(87)【国際公開日】20140410
(31)【優先権主張番号】01857/12
(32)【優先日】2012年10月4日
(33)【優先権主張国】CH
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】506425538
【氏名又は名称】ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】エスレ,ティエリ
(72)【発明者】
【氏名】マルタン,ジャン−クロード
(72)【発明者】
【氏名】ウィルマン,ミシェル
(57)【要約】
光エネルギ源(5)と、動作中に変形可能な、少なくとも部分的に透明の、細長い弾性の可動性構成部品(1)、特にヒゲゼンマイとを含むディスプレイデバイス(4)を有する機械式ムーブメント(10)を含む、腕時計(100)。上記可動性構成部品(1)は、弾性変形部分内の応力によって変動する光を伝達して拡散する。上記能動的又は受動的光源(5)は、上記可動性構成部品(1)の一部分に光を注入し、可動性構成部品(1)はこの光を搬送して、可動性構成部品(1)の少なくとも一部分に亘って又は可動性構成部品(1)全体に亘って拡散させ、これによって可動性構成部品(1)は暗所で視認可能となる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
腕時計又は時計用の少なくとも1つの可動性時計構成部品(1)を含む、時計ディスプレイデバイス(4)であって、
前記時計ディスプレイデバイス(4)は、前記少なくとも1つの可動性時計構成部品(1)が、前記時計ディスプレイデバイス(4)が備える少なくとも1つの光エネルギ源(5)が放出した光を伝達して拡散させることを特徴とする、時計ディスプレイデバイス(4)。
【請求項2】
前記可動性時計構成部品(1)は、シリカ又は石英又は単結晶石英又はガラス又はサファイア又はセラミック、又は可視光波長若しくは紫外線波長に対して部分的に透過性の材料、又は少なくとも部分的に非晶質の透明な若しくは半透明な材料で作製されることを特徴とする、請求項1に記載の時計ディスプレイデバイス(4)。
【請求項3】
前記時計構成部品(1)は、前記時計構成部品(1)の長さと呼ばれる最大寸法の少なくとも一部分に亘って、及び/又は前記長さに対して垂直な前記時計構成部品(1)のセクションの少なくとも一部分に亘って、光を拡散させることを特徴とする、請求項1に記載の時計ディスプレイデバイス(4)。
【請求項4】
前記可動性時計構成部品(1)は、前記時計構成部品(1)の長さ全体に亘って光を拡散させることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の時計ディスプレイデバイス(4)。
【請求項5】
前記可動性時計構成部品(1)は矩形断面を有し、単一の材料で形成されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の時計ディスプレイデバイス(4)。
【請求項6】
前記可動性時計構成部品(1)は矩形断面を有し、シリカ又は石英又は単結晶石英又はガラス又はサファイア又はセラミック、又は可視光波長若しくは紫外線波長に対して部分的に透過性の材料、又は少なくとも部分的に非晶質の透明な若しくは半透明な材料である第1の材料と、燐光性又は蛍光性ドーパントとで形成され、前記ドーパントは前記第1の材料内に組み込まれることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の時計ディスプレイデバイス(4)。
【請求項7】
前記可動性時計構成部品(1)は矩形断面を有し、シリカ又は石英又は単結晶石英又はガラス又はサファイア又はセラミック、又は可視光波長若しくは紫外線波長に対して部分的に透過性の材料、又は少なくとも部分的に非晶質の透明な若しくは半透明な材料である第1の材料と、前記可動性時計構成部品(1)の表面のうちの少なくとも1つに対する薄層(40)に適用された少なくとも1つの第2の燐光性又は蛍光性材料とで形成されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の時計ディスプレイデバイス(4)。
【請求項8】
前記第2の燐光性又は蛍光性材料は、前記可動性時計構成部品(1)の4つの側面に対する薄層(40)に適用されることを特徴とする、請求項7に記載の時計ディスプレイデバイス(4)。
【請求項9】
前記可動性時計構成部品(1)は矩形断面を有し、シリカ又は石英又は単結晶石英又はガラス又はサファイア又はセラミック、又は可視光波長若しくは紫外線波長に対して部分的に透過性の材料、又は少なくとも部分的に非晶質の透明な若しくは半透明な材料である第1の材料と、前記可動性時計構成部品(1)の表面のうちの少なくとも1つに対する薄層(40)に適用された少なくとも1つの第2の着色材料とで形成されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の時計ディスプレイデバイス(4)。
【請求項10】
前記可動性時計構成部品(1)は、2つの平行な平面(P1;P2)を画定する上面(41)及び下面(42)上に、10ナノメートル〜20マイクロメートルの表面粗度Rtを有することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の時計ディスプレイデバイス(4)。
【請求項11】
前記可動性時計構成部品(1)の端部(6;7)のうちの少なくとも1つは、前記光源(5)又は前記光源(5)の光中継装置(50)から光を直接受信する端面(43)を含むことを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の時計ディスプレイデバイス(4)。
【請求項12】
前記端部(6;7)は、前記可動性時計構成部品(1)の前記上面(41)及び前記下面(42)によって画定される前記2つの平行な平面(P1;P2)に対して平行な平面に対して略垂直な方向の光を受承するための、少なくとも1つの傾斜(44)を含むことを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の時計ディスプレイデバイス(4)。
【請求項13】
前記光源(5)は、発光ダイオード又は燐光性若しくは蛍光性構成部品であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の時計ディスプレイデバイス(4)。
【請求項14】
前記可動性時計構成部品(1)は、少なくとも1つの弾性変形部分を含むこと;及び
前記可動性時計構成部品(1)を通した光の前記拡散は、前記弾性変形部分内の応力によって変動すること
を特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の時計ディスプレイデバイス(4)。
【請求項15】
前記可動性時計構成部品(1)は、エネルギ貯蔵用ゼンマイ又は主ゼンマイ又は時報用ゼンマイであり、前記可動性時計構成部品(1)の照明モードは、残りのパワーリザーブを視覚的に表示することを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載の時計ディスプレイデバイス(4)。
【請求項16】
前記可動性時計構成部品(1)は、遊び補償用ばねであることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の時計ディスプレイデバイス(4)。
【請求項17】
前記可動性時計構成部品(1)は、高度計付き腕時計用の遊び補償用ばねであることを特徴とする、請求項16に記載の時計ディスプレイデバイス(4)。
【請求項18】
前記可動性時計構成部品(1)は、スプリットタイムカウンタ用ゼンマイであることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の時計ディスプレイデバイス(4)。
【請求項19】
前記可動性時計構成部品(1)は、ジャンパ又はジャンパばねであることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の時計ディスプレイデバイス(4)。
【請求項20】
請求項1〜19のいずれか1項に記載の少なくとも1つの時計ディスプレイデバイス(4)を含む、機械式時計ムーブメント(10)であって、
前記機械式時計ムーブメント(10)は、前記光源(5)が前記時計ディスプレイデバイス(4)内に配置されるか、又は前記時計ディスプレイデバイス(4)から出して前記ムーブメント(10)の内部に移動され、この場合前記光源が、少なくとも1つの光導体(51)又は少なくとも1つの光ファイバによって、前記時計ディスプレイデバイス(4)内で前記可動性時計構成部品(1)の直近に又は前記可動性時計構成部品(1)に接触して配置された、光中継装置(50)に接続されることを特徴とする、機械式時計ムーブメント(10)。
【請求項21】
請求項20に記載の機械式時計ムーブメント(10)及び/又は請求項1〜18のいずれか1項に記載の少なくとも1つの時計ディスプレイデバイス(4)を含む、時計(100)であって、
前記時計(100)は、前記光源(5)が前記時計ディスプレイデバイス(4)内に配置されるか、又は前記時計ディスプレイデバイス(4)から出して前記ムーブメント(10)の内部に移動され、この場合前記光源が、少なくとも1つの光導体(51)又は少なくとも1つの光ファイバによって、前記時計ディスプレイデバイス(4)内で前記可動性時計構成部品(1)の直近に配置された光中継装置(50)に接続され、あるいは前記光源が、前記ムーブメント(10)から出して前記時計(100)の内部に移動され、この場合前記光源が、少なくとも1つの光導体(51)又は少なくとも1つの光ファイバ(50)によって、前記時計ディスプレイデバイス(4)内で前記時計構成部品(1)の直近に若しくは前記時計構成部品(1)に接触して配置された光中継装置(50)に接続されることを特徴とする、時計(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、腕時計又は時計用の少なくとも1つの可動性時計構成部品を含む少なくとも1つの時計ディスプレイデバイスに関する。
【0002】
本発明はまた、少なくとも1つのこのような時計ディスプレイデバイスを含む機械式時計ムーブメントにも関する。
【0003】
本発明はまた、1つのこのような機械式ムーブメント及び/又は少なくとも1つのこのような時計ディスプレイデバイスを含む、時計にも関する。
【0004】
本発明は機械式時計学の分野に関する。
【背景技術】
【0005】
様々な時計機能のディスプレイは、コンプリケーションを含む機械式時計では複雑なものとなる場合が多い。このコンプリケーション機構の出力の空間的分布により、針又はディスクによる直接的な表示は不便なものとなる場合が多く、中間ホイールの使用が必要となり、これによって時計は更に複雑になり、また更に高価になり、その厚みも増大する。
【0006】
その他の機能は、ユーザに迅速かつ略正確な情報を提供する必要があり、これは、充電が必要な場合にユーザに指示するパワーリザーブディスプレイに関して特に当てはまる。
【0007】
全てのディスプレイはエネルギを消費し、累積エネルギ消費は機械式腕時計の製作において長年の課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、機械式腕時計、又はより一般には機械式時計の特定の時計ディスプレイの視覚的表示に関する上記問題に対する、小型でエネルギ消費が低い解決策を提供することを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的のために、本発明は、腕時計又は時計用の少なくとも1つの可動性時計構成部品を含む少なくとも1つの時計ディスプレイデバイスに関し、この時計ディスプレイデバイスは、上記少なくとも1つの時計構成部品が、少なくとも1つの光エネルギ源が放出した光を伝達して拡散させることを特徴とする。
【0010】
本発明の特徴によると、上記少なくとも1つの時計構成部品は、シリカ又は石英又は単結晶石英又はガラス又はサファイア又はセラミック、又は可視光波長若しくは紫外線波長に対して部分的に透過性の材料、又は少なくとも部分的に非晶質の透明な若しくは半透明な材料で作製される。
【0011】
本発明は更に、少なくとも1つのこのような時計ディスプレイデバイスを含む時計ムーブメントにも関する。この時計ムーブメントは、上記光源が上記時計ディスプレイデバイス内に配置されるか、又は上記時計ディスプレイデバイスから出して上記ムーブメントの内部に移動され、この場合この光源が、少なくとも1つの光導体又は少なくとも1つの光ファイバによって、上記時計ディスプレイデバイス内で上記時計構成部品の直近に配置された光中継装置に接続されることを特徴とする。
【0012】
本発明は更に、1つのこのような機械式ムーブメント及び/又は少なくとも1つのこのような時計ディスプレイデバイスを含む、時計にも関する。この時計は、上記光源が上記時計ディスプレイデバイス内に配置されるか、又は上記時計ディスプレイデバイスから出して上記ムーブメントの内部に移動され、この場合この光源が、少なくとも1つの光導体又は少なくとも1つの光ファイバによって、上記時計ディスプレイデバイス内で上記時計構成部品の直近に若しくはこれに接触して配置された光中継装置に接続され、あるいは上記光源が、上記ムーブメントから出して上記時計の内部に移動され、この場合この光源が、少なくとも1つの光導体又は少なくとも1つの光ファイバによって、上記時計ディスプレイデバイス内で上記時計構成部品の直近に若しくはこれに接触して配置された光中継装置に接続されることを特徴とする。
【0013】
本発明のその他の特徴及び利点は、添付の図面を参照して以下の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう、
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明による時計ディスプレイデバイスを含むムーブメントを有する時計、この場合は腕時計の概略図であり、上記時計ディスプレイデバイスは、主ゼンマイである少なくとも1つの可動時計構成部品を備え、この時計構成部品のパワーリザーブの表示用途専用のものである。
図2図2は、第1の実施形態による時計構成部品の一般的な断面図であり、ここでは時計構成部品は矩形断面を有し、かつ露出している。
図3図3は、第2の実施形態による時計構成部品の一般的な断面図であり、ここでは時計構成部品は矩形断面を有し、その4つの長い面に薄いコーティングを含む。
図4図4は、断面が他のコイルに対して平行な外側コイルを有する主ゼンマイの形態の時計構成部品の端部の、概略部分斜視図であり、この端部は光中継装置に対面している。
図5図5は、断面が他のコイルに対して垂直な捻れた外側コイルを有する主ゼンマイの形態の時計構成部品の端部の、概略部分斜視図であり、この端部は傾斜を備え、この傾斜は、この傾斜の平面に対して略垂直に当たる光を収集するためのものである。
図6図6は、図1の時計ディスプレイデバイスの、香箱アーバの枢軸を通る概略部分断面図であり、ここでは、腕時計内部に位置する、ディスプレイデバイスの直近にはない光源は、光導体によって、上記時計ディスプレイデバイス又は上記時計構成部品の近傍の受け上に位置決めされた光中継装置に接続される。
図7A図7Aは、主ゼンマイの最大収縮状態における、主ゼンマイの下側に配置された2つの光源の部分平面図であり、一方は香箱アーバの近傍、他方はドラムに対して上記ゼンマイを引っ掛けるための滑りばねの近傍にある。
図7B図7Bは、主ゼンマイの最大伸長状態における、主ゼンマイの下側に配置された2つの光源の部分平面図であり、一方は香箱アーバの近傍、他方はドラムに対して上記ゼンマイを引っ掛けるための滑りばねの近傍にある。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は機械式時計学の分野に関する。
【0016】
本発明は、機械式腕時計、又はより一般には機械式時計の時計ディスプレイデバイスの、新規の視覚的表示を提供する。
【0017】
より具体的には、本発明は、「時計構成部品」と呼ばれる構成部品のうちの少なくとも1つを作製するために、光を拡散させることができる特定の材料を使用することにより、時計ディスプレイデバイスを発光性とする。そして、その内部構造の機械的応力を可視化することによって、又は周囲環境に対するその特定の相対位置を可視化することによって、上記構成部品の状態に関する情報、例えば特定の機能のアクティブ化又は非アクティブ化を視覚的に表示できるようにする。特定の非限定的な様式では、ケイ素、石英、単結晶石英、サファイア及びガラスを光導体として使用できる。
【0018】
時計構成部品の一部分に注入される、能動的又は受動的光源からの光は、時計構成部品の少なくとも一部分全体に亘って、又は時計構成部品の全長に亘って分散するように出て、時計構成部品を暗所でも視認可能とする。時計構成部品はこの光を搬送して拡散させる。光の注入は、時計構成部品の端部のうちの1つ、特に、好ましくは時計ムーブメントの中央から離間した外側端部において、発光ダイオード等の光源又は受動的燐光性層でコーティングされた構成部品によって比較的容易に実施でき、このような光源は非限定的である。
【0019】
必要であれば、光の一部のみを外向きに拡散させながら、上記光の殆どを時計構成部品に沿って案内する層を用いて、時計構成部品をコーティングし、この表面層は燐光性であっても蛍光性であってもよい。シリカ、石英、単結晶石英、ガラス、サファイア、光構造化性ガラス、又は同様の時計構成部品の材料を、燐光又は蛍光をこの材料内に埋め込むことによって含むように開発できる。本発明による時計構成部品は、光を案内する及び/又は拡散させるための光ファイバのような挙動を示す。
【0020】
単に光の有無のみならず、光のいずれの変調及び/又は光の波長の変化によっても、ユーザに情報が提供されることを理解されたい。
【0021】
従って本発明は、腕時計又は時計ムーブメント100用の少なくとも1つの可動性時計構成部品1を含む、上述のような時計ディスプレイデバイス4に関する。
【0022】
ここでは本発明を、機械式ムーブメント10という有利な場合について説明するが、本発明は当然のことながら、電子式ムーブメント又は機械式−電子式ハイブリッドムーブメントの機構にも等しく適用可能である。
【0023】
本発明によると、この可動性時計構成部品1は、上記時計ディスプレイデバイス4又はムーブメント又は腕時計又は時計100が備える少なくとも1つの光エネルギ源5が放出する光を、伝達して拡散させる。
【0024】
「可動性(mobile)」はここでは、2つのホゾ間で枢動するホイール及びピニオン若しくはレバー若しくはその他の要素といった、それ自体の機能によって位置若しくは配置が変化する時計構成部品、又は主ゼンマイ若しくは調速用ヒゲゼンマイといった、時計ムーブメント10の動作中にそれ自体の機能によって変形する時計構成部品を意味し、これらの例は非限定的なものである。
【0025】
本説明は、パワーリザーブの視覚的表示のための特定の非限定的な場合、ここでは主ゼンマイの例に関して示されている。当業者であれば、この例を腕時計のその他の構成部品及びその他の機能に適合させる方法を知っているだろう。本発明は、細長い弾性の構成部品に特によく適用される。というのは、これら構成部品の機能が、これらの弾性、並びにこれらの、内部及び外部応力の状態変化に関連する経時的状態変化に精密に関係しているためである。
【0026】
可動性腕時計又は時計構成部品1はここでは、アーバ2と構造体3との間に設置された主ゼンマイ1によって示されており、上記構造体3はここでは、ドラム又は受け又は同様の要素であってよい。
【0027】
ここでは本発明を、非限定的な様式で、略平坦な時計構成部品に関して説明しており、即ちこの構成部品は、時計構成部品1の全ての終端及び中間位置において、2つの平行な平面P1とP2との間に完全に延在する。ゼンマイに関する具体的な場合においては、ここではアーバ2及びドラム3であるその他の要素にゼンマイを取り付けるために、時計構成部品1の内側端部7における内側コイルと、時計構成部品1の外側端部6における外側コイルとのみが、これら2つの平面間の間隙の外側の空間内に延在する。
【0028】
本発明によると、上記少なくとも1つの時計構成部品は、少なくとも1つの光エネルギ源5が放出した光を伝達し、拡散させる。
【0029】
好ましい実施形態では、この少なくとも1つの時計構成部品は、シリカ又は石英又は単結晶石英又はガラス又はセラミック(サファイア等)、又は可視光波長若しくは紫外線波長に対して部分的に透過性の材料、又は少なくとも部分的に非晶質の透明な若しくは半透明な材料で作製される。
【0030】
この光エネルギ源5は、エネルギを貯蔵し、光伝達によってこれを戻す一次光源、又はここでは「光中継装置」50と呼ばれる、光導体51若しくは光ファイバ等で形成された光経路によって上記一次光源5に接続される二次光源であってよい。時計構成部品1は、一次光源又は光中継装置50に接しているか又はその直近にあり、その選択は、腕時計内で利用可能な空間及び光源5又は中継装置50の体積に応じて行われる。
【0031】
図1、6に示す特定の実施形態では、ドラム3が、時計構成部品1の外側端部6の近傍に光エネルギ源5を支持する。ドラム3は一次光源5又は光中継装置50を同等に支持してよく、その選択は、腕時計内で利用可能な空間及び光源5又は中継装置50の体積に応じて行われることを理解されたい。
【0032】
図示していない別の変形例では、アーバ2が、時計構成部品1の内側端部7の近傍に光エネルギ源5又は光中継装置50を支持する。これは特に、アーバと、シリカ又は石英又は単結晶石英又はガラス又はセラミック(サファイア等)、又は少なくとも部分的に非晶質の透明な若しくは半透明な材料で作製された時計構成部品との、単一部品組立体の場合に当てはまり、光は、例えばアーバ等における集束領域に収集でき、戻すことができる。
【0033】
更に別の変形例では、螺旋状に巻かれたゼンマイで形成された構成部品1というこの具体的な例に関して、光源5又は中継装置50は、時計構成部品のコイルの上側又は下側において、時計構成部品1に近接している。この変形例の特定の態様では、複数のこのような光源が時計構成部品1の近傍に配置される。従って図7は、時計構成部品1の下側に配置された2つの光源5A、5Bを示し、その一方は、時計構成部品をアーバ2に取り付けるための部材の近傍にあり、もう一方は時計構成部品1をドラム3に取り付けるためのシステムの近傍にある。調速用ヒゲゼンマイの場合、取り付け部材はヒゲ玉21であり、取り付けのシステムはヒゲ持ち31である。主ゼンマイの場合、アーバへの取り付けのための部材は、中央の孔と協働するアーバ2のフックであり、取り付けのシステムは滑りばね等である。これらの配置は、時計構成部品1の最大伸長状態中に、第1の光源5Aが少なくとも1つの外側コイル86、好ましくは複数の連続した外側コイル84、85、86の直近に来て、これらの伸長構成時にのみ、これら3つのコイル84、85、86の全てに対して同時に光を伝達し、その一方で光源5Aは時計構成部品が収縮した構成では、コイルのうちの1つ86にのみ光を伝達するような配置である。同様に第2の光源5Bは、時計構成部品1の最大収縮状態中に、少なくとも1つの内側コイル87、好ましくは複数の連続した内側コイル87、82、83の直近に来て、この収縮構成時にのみ、これら3つのコイル87、82、83全てに対して同時に光を伝達し、その一方で光源5Bは時計構成部品が伸長した構成では、コイルのうちの1つ87にのみ光を伝達する。従って、第1の光源5A及び第2の光源5B上に異なる色のフィルタを使用することにより、又は時計構成部品を形成する材料内で、若しくはより簡単に、時計構成部品1の側面(ここでは面(face)とも呼ぶ)のうちの少なくとも1つ上の表面層40を用いて、時計構成部品1の外側コイル86(及びその付近のコイル84、85)を、内側コイル87(及びその付近のコイル82、83)とは異なるように着色することにより、時計構成部品1の収縮又は伸長を視覚的に表示できる。
【0034】
この場合のように時計構成部品1が平坦である場合に、時計構成部品1を作製するための特定の材料の選択により、この構成部品は好ましくは、同一の基材上の複数のクラスタとして作製される。各時計構成部品1は、時計構成部品1のコイル8の断面Sと比較して大きい寸法を有する、比較的大型の取り付け部材を含む。この取り付け部材は、光源5から又は中継装置50からの光に極めて適した受承表面を形成し、また同時に、ドラム3への時計構成部品1の良好な機械的取り付けを提供する。
【0035】
上記少なくとも1つの時計構成部品1は、その最大寸法(長さと呼ばれる)の少なくとも一部分に亘って、及び/又は上記長さに対して垂直な時計構成部品1の断面の少なくとも一部分に亘って、光を拡散させる。
【0036】
限定するものではないが好ましくは、この時計構成部品1は、上側側面41、下側側面42、内側横手側面46、外側横手側面47を含む。よって光は、時計構成部品の側面のうちの少なくとも1つの上に拡散される。この構成部品は更に2つの外側端面43及び内側端面43Aを含み、これらは一般に構成部品1の断面内に制限され、構成部品1の少なくとも1つの取り付け領域に対応する。
【0037】
上記側面のうちの一方がムーブメントの地板又は受けといった不透明構成部品に対面しているためユーザから見えない大半の場合において、この視認できない表面は有利には、反射性ミラー表面を形成して上記視認できない表面を通る光の拡散を防止するための薄い表面金属化層40を含んでよい。これは特に下面42及び/又は横手面46、47に関して当てはまり得る。全ての側面をこのような反射性層40で局所的にコーティングすることにより、有意な損失を発生させることなく、光を時計構成部品内へと特定の距離に亘って伝達できる。
従って、時計構成部品1の全長に亘って、光拡散が望ましい領域と、これに関連する面(一般的には上面41並びに横手面46、47のうちの一方及び/又は他方)の配向とを選択できる。
【0038】
特定の実施形態では、少なくとも1つの時計構成部品1はその全長に亘って、ドラム3とアーバ2との間で光を拡散させる。
【0039】
好ましくは、図2によると、少なくとも1つの時計構成部品1は矩形断面を有し、例えばシリカ又は石英又は単結晶石英又はガラス又はサファイア又はセラミック、又は可視光波長若しくは紫外線波長に対して部分的に透過性の材料、又は少なくとも部分的に非晶質の透明な若しくは半透明な材料といった、単一の材料で形成される。
【0040】
本発明の変形例では、少なくとも1つの時計構成部品1は矩形断面を有し、少なくとも2つの材料で形成される。上記少なくとも2つの材料の一方は、シリカ又は石英又は単結晶石英又はガラス又はサファイア又はセラミック、又は可視光波長若しくは紫外線波長に対して部分的に透過性の材料、又は少なくとも部分的に非晶質の透明な若しくは半透明な材料である第1の材料であり、もう一方は燐光性又は蛍光性ドーパントであり、上記ドーパントは第1の材料内に組み込まれる。石英又はガラス等の材料内に、少なくとも1つのこのような燐光性又は蛍光性ドーパントを、例えば埋め込みによってドープできる。
【0041】
別の変形例では、少なくとも1つの時計構成部品1は矩形断面を有し、シリカ又は石英又は単結晶石英又はガラス又はサファイア又はセラミック、又は可視光波長若しくは紫外線波長に対して部分的に透過性の材料、又は少なくとも部分的に非晶質の透明な若しくは半透明な材料である第1の材料と、時計構成部品1の側面のうちの少なくとも1つに対する薄層40に適用される少なくとも1つの第2の燐光性又は蛍光性材料とで形成される。
【0042】
図3に示す変形例では、第2の燐光性又は蛍光性材料は、時計構成部品1の4つの側面に対する薄層40に適用される。
【0043】
有利な変形例では、少なくとも1つの時計構成部品1は、2つの平行な平面P1、P2を画定する上面41及び下面42上に、10ナノメートル〜20マイクロメートルの、好ましくは約1マイクロメートルの又は1マイクロメートルより僅かに大きい、表面粗度Rtを有する。時計構成部品1に曇った外見を与えるこの僅かな表面粗度は、例えばクオーツ式時計構成部品1の製造中に得ることができ、本方法の制御パラメータにより、ある程度平滑な表面仕上げを得ることができる。横手面46、47に沿ったある角度の突出部分の存在は、同様の効果を提供し得る。時計構成部品1はまた、必要な局所的粗度を提供するマイクロセルを含めるために、特に化学エッチングによって再加工することもできる。
【0044】
図3による薄層蒸着物40の追加は例えば、時計構成部品1の内部における光の拡散又は案内を増大又は減衰させることができる。蛍光性又は燐光性層40の場合、(例えばUV光放出ダイオードを光源5として使用する場合に)伝達スペクトルを改変でき、又はこの層内に光を貯蔵して伝達できる。特にユーロピウムでドープされたアルミン酸ストロンチウムSrAl24が公知であり、そのうちの1種類は「Super−Luminova」の名称で知られている。
【0045】
このような薄層蒸着物40を使用して、時計構成部品1の少なくとも1つのコイルを通る拡散によって光が再伝達される際に、少なくとも1つの側面を着色できる。
【0046】
層蒸着物はまた、良好な拡散に必要な表面粗度を保証できる。
【0047】
この層40の厚さは好ましくは10ナノメートル〜1マイクロメートル、好ましくは約100ナノメートルである。
【0048】
これらに限定されないが、金属、例えばTiO、TiO2、Ta25、SiO2、Si34、Al23といった酸化物、又はアルミニウム及び金をベースとする金属間化合物等の、様々な性質の層40を使用できる。様々な側面を異なる性質の層40でコーティングすることもできる。
【0049】
層40は特定の波長において着色されてよい。光源5からの光との相互作用によって、特に光源5又は中継装置50が単色フィルタを含んでいる場合又は単一波長のパルスを有している場合に、特定の効果が生成される。
【0050】
時計構成部品1の側面を、特にフォトリソグラフィで構造化できる。
【0051】
時計構成部品1内部の光の経路は、特定の障害物の存在によって、又はノッチ、穿孔、面取り等の存在による光環境の変化によって、変更できる。
【0052】
時計構成部品1の製造中にマスクを構造化することにより、特にこの場合のように構成部品1がゼンマイである場合に、特に例えばノッチの又は光学極性のペアリングによって、時計構成部品1の2つの隣接するコイルに特定の横手面46、47を生成でき、これにより、構成部品1の収縮中に、2つのコイルのうち外側のコイルの内側横手面46は、2つのコイルのうち内側のコイルの外側横手面47に最も近接した時に、特定の様式で協働し、またこのように最も近接している間に生成される光学的効果は、時計構成部品1の伸長中に2つの隣接するコイルが互いから最大距離にある時に呈する光学的効果とは異なるものとなる。特にこれら2つの対向する横手面は、例えば一方の表面が青色で他方の表面が黄色という異なる単色処理を受けていてよく、これら2つの色は伸長中に別個に視認でき、その一方で拡散は収縮位置において緑色で発生する。
【0053】
特定の実施形態では、時計構成部品1の端部6、7のうちの少なくとも1つは、光源5から又は上記光源の光中継装置50から光を直接受信する端面43を含む。図4は、時計構成部品1の全てのコイルが平行であるこのような実施形態を示す。
【0054】
特に時計構成部品1がその端部6、7のうちの一方の近傍に捻れ45を含む、図5に示す別の特定の実施形態では、この端部は、時計構成部品1の上面41及び下面42によって画定される2つの平行な平面P1、P2に対して平行な平面に対して略垂直な方向Dの光を受承するための少なくとも1つの傾斜44を含む。方向Dは有利には、アーバ2の枢軸Aに対して平行である。この構成により、光源5又は光中継装置50を、時計構成部品1の上側又は下側、ドラム3のすぐ上側又はすぐ下側に配設でき、これは空間に関して有利であり得る。
【0055】
本発明により、時計構成部品1を、時計構成部品の全長に沿って損失が制御された光導体として作製できる。
【0056】
時計構成部品1の照明は、必ずしも好ましい1方向において起こるわけではなく、実際にはこの照明は、時計構成部品1の上面41(図に示す平面P1)及び/又は横手面46、47を通して起こり得る。
【0057】
光源5の設計及び時計構成部品1の設計に応じて、複数の種類の照明を得ることができる。特に以下のようなものがある:
−時計構成部品の運動に関係ない、恒常的な照明;
−例えばヒトの心拍を模倣するための、時計構成部品の運動に応じた可変照明:コイルが互いに近接している時に時計構成部品をその全長に亘って照明でき、かつコイルが互いから離間している時に照明を最小値まで低下させる(消灯効果)ことができるか、又はその逆である。従ってコイルの位置に応じて損失が制御される;
−時計構成部品の2つの端部に異なる色を用いる、着色型照明。これは、特別な薄層40でコーティングされた時計構成部品1を用いて得ることができる。
【0058】
光源5又は中継装置50と時計構成部品1との間の連結により、これらを近接させることができる。光源5又は中継装置50は、時計構成部品1が光を捕捉できる十分なレベルのエネルギを有する光を伝達し、その後時計構成部品1は光を拡散によって再伝達する。
【0059】
上記連結はまた、有利かつ好適には、表面間の直接的な接触又はプラグイン構成又はいずれの公知の光導体及び光ファイバ技術によって達成できる。
【0060】
好ましくは、光は時計構成部品への伝達の上流において、又は時計構成部品1へと入る際に、集光器において集められる。特定の有利な実施形態では、集光器は製造中に時計構成部品1に一体化される。
【0061】
時計構成部品1における応力分布は、所定の設定のための時計構成部品の収縮又は伸長中に変動する。これはまた、可動性時計構成部品の特性の変化中にも変動する。特に調速用ヒゲゼンマイの場合、応力分布はアーバ2の振動の振幅に応じて変動し、従って時計構成部品1の照明の変動によって振幅の変更を可視化できる。
【0062】
本発明による時計構成部品1は、均質でなくてよく、これにより特定の機械的機能及び複数の異なる光拡散領域を生成できる。
【0063】
「非晶質化する(make amorphous)」ことはここでは、屈折率を変化させるために構造を変化させることを意味する。特にレーザ処理を用いて、コイルを局所的に非晶質化できる。
【0064】
時計構成部品1は、少なくとも部分的に研磨してよい。特定の機械的構造化により、特定の表面上かつ具体的な位置への具体的配向によって選択された光漏出表面を生成できる。
【0065】
長く延在する長さを有し得る時計構成部品1の長さ全体に亘って光を案内して拡散させる際の困難により、いくつかのコイル又はいくつかのコイル部分を中立状態として、例えば反射性層又は同様の機能を有するマスクを用いてそこから光が出るのを防止できる。従ってこれにより、光を節約でき、また光を時計構成部品1の端部6、7まで案内できるようになる。
【0066】
特定の好ましい実施形態では、可動性時計構成部品1は、少なくとも1つの弾性変形可能な部分を含み、可動性時計構成部品1を通過する光拡散は、この弾性変形可能な部分の応力と共に変動する。
【0067】
特定の実施形態では、可動性時計構成部品1は、エネルギ貯蔵用ゼンマイ又は主ゼンマイ又は時報用ゼンマイであり、その照明モードは、残りのパワーリザーブを視覚的に表示する。
【0068】
別の特定の実施形態では、可動性時計構成部品1は、遊び補償用ばねである。更に具体的には、可動性時計構成部品1は、高度計用の遊び補償用ばねを形成する。
【0069】
別の特定の実施形態では、可動性時計構成部品1はスプリットタイムカウンタ用ゼンマイである。
【0070】
更に別の特定の実施形態では、可動性時計構成部品1はジャンパ又はジャンパばねである。
【0071】
構成部品1はまた、調速用ヒゲゼンマイとは異なる機能を有する、同一の材料製の渦巻きばねであってもよい。
【0072】
構成部品1はまた、針等から遊びを除去するための復帰ばねとして使用されるように配設される、石英渦巻きばねであってもよい。
【0073】
光源5は様々な形態を取り得る。好ましくは光源5は、発光ダイオード又は燐光性若しくは蛍光性構成部品である。
【0074】
有利には光源5は燐光体及び/又は蛍光体であり、好ましくは、数時間にもなるその長い残光時間を理由として燐光体であり、時計構成部品を一晩中常に照明できるよう適合されている。
【0075】
これ以降、簡略化のために、照明を「燐光体」と呼ぶ。このような燐光体光源は有利には、物理学者には公知のアルミン酸希土類、例えばユーロピウムでドープされたアルミン酸ストロンチウムSrAl24(そのうちの1種類は「Super−Luminova」として公知である)、又はケイ酸希土類、又はアルミン酸希土類とケイ酸希土類との混合物を含む。「Lumibrite」等の他の市販の材料も好適である。トリチウム(3H)、プロメチウム147又はラジウム226のような材料は優れた燐光性を有するが、これらはその高いβ及び/又はγ放射性によって使用が大きく限定され、いくつかの極めて専門的な軍事又は天文学分野での用途のため、相当な深さにおける使用等のために、時計の体積を大幅に増大させてしまう保護器具と共に、好ましくはアルミン酸希土類と組み合わせてごく少量しか使用できない。これらの材料を使用する場合には、用語「放射発光(radioluminescence)」又は「自己発光(autoluminescence)」を用いる。また、MB Michrotech社製の「GTLS」(gaseous tritium light source:気体トリチウム光源)として公知である、気体を含有したボロシリケートガラスカプセルも公知であり、これはトリチウム(3H)を含有し、ラジウムと同様、発光のためにいずれの外的励起を必要としない。このようなカプセルは特に、軍用腕時計の針又は装飾物を照明するために使用される。
【0076】
励起光はユーザ環境、太陽光、環境光に由来する。光源は時計又は腕時計のケースの内部容積内に格納される。環境エネルギは、部分的に若しくは全体的に透明の若しくは半透明のケース中央部分、及び/又は部分的に若しくは全体的に透明の若しくは半透明の文字盤、及び/又は特に日付等のためのディスプレイ開口において収集できる。環境エネルギはまた、腕時計のブレスレット又はストラップといった、時計に接続されたアクセサリによっても収集でき、波導体又は光ファイバ等によって伝達できる。同様に環境エネルギは、裏蓋、ベゼル、フランジ又はその他の部品といった、その他の外部部品において捕捉できる。
【0077】
光源5は単色パルスの光を放出してよい。
【0078】
本発明の好ましい実施形態のうちの1つは、時計構成部品内の内部応力の視覚的表示であり、これは、光源5から出て構成部品1によって伝達され拡散された光によって可視化される。
【0079】
本発明はまた、少なくとも1つのこのような時計ディスプレイデバイス4を含む時計ムーブメント10にも関する。光源5は時計ディスプレイデバイス4内に配置されるか、又は時計ディスプレイデバイス4から出してムーブメント10の内部に移動され、この場合この光源5は、少なくとも1つの光導体51又は少なくとも1つの光ファイバによって、時計ディスプレイデバイス4内で可動性時計構成部品1の直近に又は可動性時計構成部品1に接触して配置された光中継装置50に接続される。
【0080】
本発明はまた、1つのこのような機械式ムーブメント10及び/又は少なくとも1つのこのような時計ディスプレイデバイス4を含む、時計100にも関する。光源5は時計ディスプレイデバイス4内に配置されるか、又は時計ディスプレイデバイス4から出してムーブメント10の内部に移動され、この場合この光源5は、少なくとも1つの光導体51又は少なくとも1つの光ファイバによって、時計ディスプレイデバイス4内で可動性時計構成部品1の直近に配置された光中継装置50に接続される。あるいは光源5は、ムーブメント10から出して時計100の内部に移動され、この場合この光源5は、少なくとも1つの光導体51又は少なくとも1つの光ファイバによって、時計ディスプレイデバイス4内で可動性時計構成部品1の直近に配置された光中継装置50に接続される。
【0081】
好ましくはこの時計100は腕時計であり、時計構成部品1は上述のような「平坦」タイプのものである。
【0082】
図示していない変形例では、構成部品1が高い発振周波数で可動である場合、本発明は、光源と時計構成部品との間の光の軌跡上に挿入されたストロボデバイスに連結してよく、これによって特定の照明効果が得られる。
【0083】
光源5又は中継装置50によって拡散される光の周波数及び波長に応じたストロボ構造化により、構造化又はマスキングによる、特定の照明条件下でしか可視化されない偽造防止マーク又は秘密の署名を生成できる。
【0084】
時計構成部品の収縮又は伸長中の内部応力の変動に関連する屈折率の変動による光の低速化によっても、特定の認証が可能となる。
【0085】
第1の波長で処理及び着色された時計構成部品1による、別の波長の単色パルス光の拡散により、特定の視覚的表示が提供される。
【0086】
置き時計や静止式の時計により適切な、本発明のある変形例は、上述のような略平坦なヒゲゼンマイではなく巻きばねである可動性時計構成部品に対する適用からなる。
【0087】
要するに、本発明が提供する時計構成部品の視覚的表示のためのデバイスは、小型であり、かつエネルギ消費が少ない。これは、腕時計又は時計の視認可能な心臓部に対するユーザの注視を惹き付け、機械式時計の特に生き生きとした性質を強調しながら、時計機能の状態を表示するために必要な機械的要素の数を削減する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
【手続補正書】
【提出日】2015年5月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、腕時計又は時計用の少なくとも1つの可動性時計構成部品を含む少なくとも1つの時計ディスプレイデバイスを有する機械式時計ムーブメントを利用した腕時計に関し、上記可動性構成部品は、上記ムーブメントの動作中に、それ自体の機能によって変形し、上記可動性構成部品は、細長い弾性の構成部品であり、その機能はその弾性特性に関連する。
【0002】
本発明は機械式時計学の分野に関する。
【背景技術】
【0003】
様々な時計機能のディスプレイは、コンプリケーションを含む機械式時計では複雑なものとなる場合が多い。このコンプリケーション機構の出力の空間的分布により、針又はディスクによる直接的な表示は不便なものとなる場合が多く、中間ホイールの使用が必要となり、これによって時計は更に複雑になり、また更に高価になり、その厚みも増大する。
【0004】
その他の機能は、ユーザに迅速かつ略正確な情報を提供する必要があり、これは、充電が必要な場合にユーザに指示するパワーリザーブディスプレイに関して特に当てはまる。
【0005】
全てのディスプレイはエネルギを消費し、累積エネルギ消費は機械式腕時計の製作において長年の課題である。
【0006】
ASULABによる特許文献1は、文字盤の下側のLEDによって形成された光源を開示しており、これは二面反射体を含む発光性の針の先端の近傍に、文字盤の中央オリフィス内の円筒形導光体を備える。
【0007】
EBERHARDによる特許文献2もまた発光性の針と、バックライト照明された拡散性の装飾物とを開示している。
【0008】
RHUL&ALLANOによる特許文献3は、光ファイバ製の時計用ゼンマイの製造を開示している。
【0009】
DAMASKOによる特許文献4は、そのいくつかが透明な、特にガラス製のヒゲゼンマイの製造を開示している。
【0010】
CORNETによる特許文献5は、光を通過させる透明な構成部品を有する腕時計を開示している。
【0011】
RHUL&ALLANOによる特許文献6は、腕時計における、光ファイバによる腕時計の外部の光源からの光伝達を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】欧州特許出願第1319998A1号
【特許文献2】独国特許第837070C号
【特許文献3】国際公開第2014/001659A2号
【特許文献4】独国特許出願第102008029429A1号
【特許文献5】国際公開第95/24002A1号
【特許文献6】仏国特許第2957688号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、機械式腕時計、又はより一般には機械式時計の特定の時計ディスプレイの視覚的表示に関する上記問題に対する、小型でエネルギ消費が低い解決策を提供することを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この目的のために、本発明は、腕時計又は時計用の少なくとも1つの可動性時計構成部品を含む少なくとも1つの時計ディスプレイデバイスを含む機械式時計ムーブメントを含む、請求項1に記載の腕時計に関し、上記可動性構成部品は、上記ムーブメントの動作中に、それ自体の機能によって変形する。
【0015】
本発明のその他の特徴及び利点は、添付の図面を参照して以下の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう、
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本発明による時計ディスプレイデバイスを含むムーブメントを有する時計、この場合は腕時計の概略図であり、上記時計ディスプレイデバイスは、主ゼンマイである少なくとも1つの可動時計構成部品を備え、この時計構成部品のパワーリザーブの表示用途専用のものである。
図2図2は、第1の実施形態による時計構成部品の一般的な断面図であり、ここでは時計構成部品は矩形断面を有し、かつ露出している。
図3図3は、第2の実施形態による時計構成部品の一般的な断面図であり、ここでは時計構成部品は矩形断面を有し、その4つの長い面に薄いコーティングを含む。
図4図4は、断面が他のコイルに対して平行な外側コイルを有する主ゼンマイの形態の時計構成部品の端部の、概略部分斜視図であり、この端部は光中継装置に対面している。
図5図5は、断面が他のコイルに対して垂直な捻れた外側コイルを有する主ゼンマイの形態の時計構成部品の端部の、概略部分斜視図であり、この端部は傾斜を備え、この傾斜は、この傾斜の平面に対して略垂直に当たる光を収集するためのものである。
図6図6は、図1の時計ディスプレイデバイスの、香箱アーバの枢軸を通る概略部分断面図であり、ここでは、腕時計内部に位置する、ディスプレイデバイスの直近にはない光源は、光導体によって、上記時計ディスプレイデバイス又は上記時計構成部品の近傍の受け上に位置決めされた光中継装置に接続される。
図7A図7Aは、主ゼンマイの最大収縮状態における、主ゼンマイの下側に配置された2つの光源の部分平面図であり、一方は香箱アーバの近傍、他方はドラムに対して上記ゼンマイを引っ掛けるための滑りばねの近傍にある。
図7B図7Bは、主ゼンマイの最大伸長状態における、主ゼンマイの下側に配置された2つの光源の部分平面図であり、一方は香箱アーバの近傍、他方はドラムに対して上記ゼンマイを引っ掛けるための滑りばねの近傍にある。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は機械式時計学の分野に関する。
【0018】
本発明は、機械式腕時計、又はより一般には機械式時計の時計ディスプレイデバイスの、新規の視覚的表示を提供する。
【0019】
より具体的には、本発明は、「時計構成部品」と呼ばれる構成部品のうちの少なくとも1つを作製するために、光を拡散させることができる特定の材料を使用することにより、時計ディスプレイデバイスを発光性とする。そして、その内部構造の機械的応力を可視化することによって、又は周囲環境に対するその特定の相対位置を可視化することによって、上記構成部品の状態に関する情報、例えば特定の機能のアクティブ化又は非アクティブ化を視覚的に表示できるようにする。特定の非限定的な様式では、ケイ素、石英、単結晶石英、サファイア及びガラスを光導体として使用できる。
【0020】
時計構成部品の一部分に注入される、能動的又は受動的光源からの光は、時計構成部品の少なくとも一部分全体に亘って、又は時計構成部品の全長に亘って分散するように出て、時計構成部品を暗所でも視認可能とする。時計構成部品はこの光を搬送して拡散させる。光の注入は、時計構成部品の端部のうちの1つ、特に、好ましくは時計ムーブメントの中央から離間した外側端部において、発光ダイオード等の光源又は受動的燐光性層でコーティングされた構成部品によって比較的容易に実施でき、このような光源は非限定的である。
【0021】
必要であれば、光の一部のみを外向きに拡散させながら、上記光の殆どを時計構成部品に沿って案内する層を用いて、時計構成部品をコーティングし、この表面層は燐光性であっても蛍光性であってもよい。シリカ、石英、単結晶石英、ガラス、サファイア、光構造化性ガラス、又は同様の時計構成部品の材料を、燐光又は蛍光をこの材料内に埋め込むことによって含むように開発できる。本発明による時計構成部品は、光を案内する及び/又は拡散させるための光ファイバのような挙動を示す。
【0022】
単に光の有無のみならず、光のいずれの変調及び/又は光の波長の変化によっても、ユーザに情報が提供されることを理解されたい。
【0023】
従って本発明は、腕時計又は時計ムーブメント100用の少なくとも1つの可動性時計構成部品1を含む、上述のような時計ディスプレイデバイス4に関する。
【0024】
ここでは本発明を、機械式ムーブメント10という有利な場合について説明するが、本発明は当然のことながら、電子式ムーブメント又は機械式−電子式ハイブリッドムーブメントの機構にも等しく適用可能である。
【0025】
本発明によると、この可動性時計構成部品1は、上記時計ディスプレイデバイス4又はムーブメント又は腕時計又は時計100が備える少なくとも1つの光エネルギ源5が放出する光を、伝達して拡散させる。
【0026】
「可動性(mobile)」はここでは、2つのホゾ間で枢動するホイール及びピニオン若しくはレバー若しくはその他の要素といった、それ自体の機能によって位置若しくは配置が変化する時計構成部品、又は主ゼンマイ若しくは調速用ヒゲゼンマイといった、時計ムーブメント10の動作中にそれ自体の機能によって変形する時計構成部品を意味し、これらの例は非限定的なものである。
【0027】
本説明は、パワーリザーブの視覚的表示のための特定の非限定的な場合、ここでは主ゼンマイの例に関して示されている。当業者であれば、この例を腕時計のその他の構成部品及びその他の機能に適合させる方法を知っているだろう。本発明は、細長い弾性の構成部品に特によく適用される。というのは、これら構成部品の機能が、これらの弾性、並びにこれらの、内部及び外部応力の状態変化に関連する経時的状態変化に精密に関係しているためである。
【0028】
可動性腕時計又は時計構成部品1はここでは、アーバ2と構造体3との間に設置された主ゼンマイ1によって示されており、上記構造体3はここでは、ドラム又は受け又は同様の要素であってよい。
【0029】
ここでは本発明を、非限定的な様式で、略平坦な時計構成部品に関して説明しており、即ちこの構成部品は、時計構成部品1の全ての終端及び中間位置において、2つの平行な平面P1とP2との間に完全に延在する。ゼンマイに関する具体的な場合においては、ここではアーバ2及びドラム3であるその他の要素にゼンマイを取り付けるために、時計構成部品1の内側端部7における内側コイルと、時計構成部品1の外側端部6における外側コイルとのみが、これら2つの平面間の間隙の外側の空間内に延在する。
【0030】
本発明によると、上記少なくとも1つの時計構成部品は、少なくとも1つの光エネルギ源5が放出した光を伝達し、拡散させる。
【0031】
好ましい実施形態では、この少なくとも1つの時計構成部品は、シリカ又は石英又は単結晶石英又はガラス又はセラミック(サファイア等)、又は可視光波長若しくは紫外線波長に対して部分的に透過性の材料、又は少なくとも部分的に非晶質の透明な若しくは半透明な材料で作製される。
【0032】
この光エネルギ源5は、エネルギを貯蔵し、光伝達によってこれを戻す一次光源、又はここでは「光中継装置」50と呼ばれる、光導体51若しくは光ファイバ等で形成された光経路によって上記一次光源5に接続される二次光源であってよい。時計構成部品1は、一次光源又は光中継装置50に接しているか又はその直近にあり、その選択は、腕時計内で利用可能な空間及び光源5又は中継装置50の体積に応じて行われる。
【0033】
図1、6に示す特定の実施形態では、ドラム3が、時計構成部品1の外側端部6の近傍に光エネルギ源5を支持する。ドラム3は一次光源5又は光中継装置50を同等に支持してよく、その選択は、腕時計内で利用可能な空間及び光源5又は中継装置50の体積に応じて行われることを理解されたい。
【0034】
図示していない別の変形例では、アーバ2が、時計構成部品1の内側端部7の近傍に光エネルギ源5又は光中継装置50を支持する。これは特に、アーバと、シリカ又は石英又は単結晶石英又はガラス又はセラミック(サファイア等)、又は少なくとも部分的に非晶質の透明な若しくは半透明な材料で作製された時計構成部品との、単一部品組立体の場合に当てはまり、光は、例えばアーバ等における集束領域に収集でき、戻すことができる。
【0035】
更に別の変形例では、螺旋状に巻かれたゼンマイで形成された構成部品1というこの具体的な例に関して、光源5又は中継装置50は、時計構成部品のコイルの上側又は下側において、時計構成部品1に近接している。この変形例の特定の態様では、複数のこのような光源が時計構成部品1の近傍に配置される。従って図7は、時計構成部品1の下側に配置された2つの光源5A、5Bを示し、その一方は、時計構成部品をアーバ2に取り付けるための部材の近傍にあり、もう一方は時計構成部品1をドラム3に取り付けるためのシステムの近傍にある。調速用ヒゲゼンマイの場合、取り付け部材はヒゲ玉21であり、取り付けのシステムはヒゲ持ち31である。主ゼンマイの場合、アーバへの取り付けのための部材は、中央の孔と協働するアーバ2のフックであり、取り付けのシステムは滑りばね等である。これらの配置は、時計構成部品1の最大伸長状態中に、第1の光源5Aが少なくとも1つの外側コイル86、好ましくは複数の連続した外側コイル84、85、86の直近に来て、これらの伸長構成時にのみ、これら3つのコイル84、85、86の全てに対して同時に光を伝達し、その一方で光源5Aは時計構成部品が収縮した構成では、コイルのうちの1つ86にのみ光を伝達するような配置である。同様に第2の光源5Bは、時計構成部品1の最大収縮状態中に、少なくとも1つの内側コイル87、好ましくは複数の連続した内側コイル87、82、83の直近に来て、この収縮構成時にのみ、これら3つのコイル87、82、83全てに対して同時に光を伝達し、その一方で光源5Bは時計構成部品が伸長した構成では、コイルのうちの1つ87にのみ光を伝達する。従って、第1の光源5A及び第2の光源5B上に異なる色のフィルタを使用することにより、又は時計構成部品を形成する材料内で、若しくはより簡単に、時計構成部品1の側面(ここでは面(face)とも呼ぶ)のうちの少なくとも1つ上の表面層40を用いて、時計構成部品1の外側コイル86(及びその付近のコイル84、85)を、内側コイル87(及びその付近のコイル82、83)とは異なるように着色することにより、時計構成部品1の収縮又は伸長を視覚的に表示できる。
【0036】
この場合のように時計構成部品1が平坦である場合に、時計構成部品1を作製するための特定の材料の選択により、この構成部品は好ましくは、同一の基材上の複数のクラスタとして作製される。各時計構成部品1は、時計構成部品1のコイル8の断面Sと比較して大きい寸法を有する、比較的大型の取り付け部材を含む。この取り付け部材は、光源5から又は中継装置50からの光に極めて適した受承表面を形成し、また同時に、ドラム3への時計構成部品1の良好な機械的取り付けを提供する。
【0037】
上記少なくとも1つの時計構成部品1は、その最大寸法(長さと呼ばれる)の少なくとも一部分に亘って、及び/又は上記長さに対して垂直な時計構成部品1の断面の少なくとも一部分に亘って、光を拡散させる。
【0038】
限定するものではないが好ましくは、この時計構成部品1は、上側側面41、下側側面42、内側横手側面46、外側横手側面47を含む。よって光は、ヒゲゼンマイの側面のうちの少なくとも1つの上に拡散される。この構成部品は更に2つの外側端面43及び内側端面43Aを含み、これらは一般に構成部品1の断面内に制限され、構成部品1の少なくとも1つの取り付け領域に対応する。
【0039】
上記側面のうちの一方がムーブメントの地板又は受けといった不透明構成部品に対面しているためユーザから見えない大半の場合において、この視認できない表面は有利には、反射性ミラー表面を形成して上記視認できない表面を通る光の拡散を防止するための薄い表面金属化層40を含んでよい。これは特に下面42及び/又は横手面46、47に関して当てはまり得る。全ての側面をこのような反射性層40で局所的にコーティングすることにより、有意な損失を発生させることなく、光を時計構成部品内へと特定の距離に亘って伝達できる。
従って、時計構成部品1の全長に亘って、光拡散が望ましい領域と、これに関連する面(一般的には上面41並びに横手面46、47のうちの一方及び/又は他方)の配向とを選択できる。
【0040】
特定の実施形態では、少なくとも1つの時計構成部品1はその全長に亘って、ドラム3とアーバ2との間で光を拡散させる。
【0041】
好ましくは、図2によると、少なくとも1つの時計構成部品1は矩形断面を有し、例えばシリカ又は石英又は単結晶石英又はガラス又はサファイア又はセラミック、又は可視光波長若しくは紫外線波長に対して部分的に透過性の材料、又は少なくとも部分的に非晶質の透明な若しくは半透明な材料といった、単一の材料で形成される。
【0042】
本発明の変形例では、少なくとも1つの時計構成部品1は矩形断面を有し、少なくとも2つの材料で形成される。上記少なくとも2つの材料の一方は、シリカ又は石英又は単結晶石英又はガラス又はサファイア又はセラミック、又は可視光波長若しくは紫外線波長に対して部分的に透過性の材料、又は少なくとも部分的に非晶質の透明な若しくは半透明な材料である第1の材料であり、もう一方は燐光性又は蛍光性ドーパントであり、上記ドーパントは第1の材料内に組み込まれる。石英又はガラス等の材料内に、少なくとも1つのこのような燐光性又は蛍光性ドーパントを、例えば埋め込みによってドープできる。
【0043】
別の変形例では、少なくとも1つの時計構成部品1は矩形断面を有し、シリカ又は石英又は単結晶石英又はガラス又はサファイア又はセラミック、又は可視光波長若しくは紫外線波長に対して部分的に透過性の材料、又は少なくとも部分的に非晶質の透明な若しくは半透明な材料である第1の材料と、時計構成部品1の側面のうちの少なくとも1つに対する薄層40に適用される少なくとも1つの第2の燐光性又は蛍光性材料とで形成される。
【0044】
図3に示す変形例では、第2の燐光性又は蛍光性材料は、時計構成部品1の4つの側面に対する薄層40に適用される。
【0045】
有利な変形例では、少なくとも1つの時計構成部品1は、2つの平行な平面P1、P2を画定する上面41及び下面42上に、10ナノメートル〜20マイクロメートルの、好ましくは約1マイクロメートルの又は1マイクロメートルより僅かに大きい、表面粗度Rtを有する。時計構成部品1に曇った外見を与えるこの僅かな表面粗度は、例えばクオーツ式時計構成部品1の製造中に得ることができ、本方法の制御パラメータにより、ある程度平滑な表面仕上げを得ることができる。横手面46、47に沿ったある角度の突出部分の存在は、同様の効果を提供し得る。時計構成部品1はまた、必要な局所的粗度を提供するマイクロセルを含めるために、特に化学エッチングによって再加工することもできる。
【0046】
図3による薄層蒸着物40の追加は例えば、時計構成部品1の内部における光の拡散又は案内を増大又は減衰させることができる。蛍光性又は燐光性層40の場合、(例えばUV光放出ダイオードを光源5として使用する場合に)伝達スペクトルを改変でき、又はこの層内に光を貯蔵して伝達できる。特にユーロピウムでドープされたアルミン酸ストロンチウムSrAl24が公知であり、そのうちの1種類は「Super−Luminova」の名称で知られている。
【0047】
このような薄層蒸着物40を使用して、時計構成部品1の少なくとも1つのコイルを通る拡散によって光が再伝達される際に、少なくとも1つの側面を着色できる。
【0048】
層蒸着物はまた、良好な拡散に必要な表面粗度を保証できる。
【0049】
この層40の厚さは好ましくは10ナノメートル〜1マイクロメートル、好ましくは約100ナノメートルである。
【0050】
これらに限定されないが、金属、例えばTiO、TiO2、Ta25、SiO2、Si34、Al23といった酸化物、又はアルミニウム及び金をベースとする金属間化合物等の、様々な性質の層40を使用できる。様々な側面を異なる性質の層40でコーティングすることもできる。
【0051】
層40は特定の波長において着色されてよい。光源5からの光との相互作用によって、特に光源5又は中継装置50が単色フィルタを含んでいる場合又は単一波長のパルスを有している場合に、特定の効果が生成される。
【0052】
時計構成部品1の側面を、特にフォトリソグラフィで構造化できる。
【0053】
時計構成部品1内部の光の経路は、特定の障害物の存在によって、又はノッチ、穿孔、面取り等の存在による光環境の変化によって、変更できる。
【0054】
時計構成部品1の製造中にマスクを構造化することにより、特にこの場合のように構成部品1がゼンマイである場合に、特に例えばノッチの又は光学極性のペアリングによって、時計構成部品1の2つの隣接するコイルに特定の横手面46、47を生成でき、これにより、構成部品1の収縮中に、2つのコイルのうち外側のコイルの内側横手面46は、2つのコイルのうち内側のコイルの外側横手面47に最も近接した時に、特定の様式で協働し、またこのように最も近接している間に生成される光学的効果は、時計構成部品1の伸長中に2つの隣接するコイルが互いから最大距離にある時に呈する光学的効果とは異なるものとなる。特にこれら2つの対向する横手面は、例えば一方の表面が青色で他方の表面が黄色という異なる単色処理を受けていてよく、これら2つの色は伸長中に別個に視認でき、その一方で拡散は収縮位置において緑色で発生する。
【0055】
特定の実施形態では、時計構成部品1の端部6、7のうちの少なくとも1つは、光源5から又は上記光源の光中継装置50から光を直接受信する端面43を含む。図4は、時計構成部品1の全てのコイルが平行であるこのような実施形態を示す。
【0056】
特に時計構成部品1がその端部6、7のうちの一方の近傍に捻れ45を含む、図5に示す別の特定の実施形態では、この端部は、時計構成部品1の上面41及び下面42によって画定される2つの平行な平面P1、P2に対して平行な平面に対して略垂直な方向Dの光を受承するための少なくとも1つの傾斜44を含む。方向Dは有利には、アーバ2の枢軸Aに対して平行である。この構成により、光源5又は光中継装置50を、時計構成部品1の上側又は下側、ドラム3のすぐ上側又はすぐ下側に配設でき、これは空間に関して有利であり得る。
【0057】
本発明により、時計構成部品1を、時計構成部品の全長に沿って損失が制御された光導体として作製できる。
【0058】
時計構成部品1の照明は、必ずしも好ましい1方向において起こるわけではなく、実際にはこの照明は、時計構成部品1の上面41(図に示す平面P1)及び/又は横手面46、47を通して起こり得る。
【0059】
光源5の設計及び時計構成部品1の設計に応じて、複数の種類の照明を得ることができる。特に以下のようなものがある:
−時計構成部品の運動に関係ない、恒常的な照明;
−例えばヒトの心拍を模倣するための、時計構成部品の運動に応じた可変照明:コイルが互いに近接している時に時計構成部品をその全長に亘って照明でき、かつコイルが互いから離間している時に照明を最小値まで低下させる(消灯効果)ことができるか、又はその逆である。従ってコイルの位置に応じて損失が制御される;
−時計構成部品の2つの端部に異なる色を用いる、着色型照明。これは、特別な薄層40でコーティングされた時計構成部品1を用いて得ることができる。
【0060】
光源5又は中継装置50と時計構成部品1との間の連結により、これらを近接させることができる。光源5又は中継装置50は、時計構成部品1が光を捕捉できる十分なレベルのエネルギを有する光を伝達し、その後時計構成部品1は光を拡散によって再伝達する。
【0061】
上記連結はまた、有利かつ好適には、表面間の直接的な接触又はプラグイン構成又はいずれの公知の光導体及び光ファイバ技術によって達成できる。
【0062】
好ましくは、光は時計構成部品への伝達の上流において、又は時計構成部品1へと入る際に、集光器において集められる。特定の有利な実施形態では、集光器は製造中に時計構成部品1に一体化される。
【0063】
時計構成部品1における応力分布は、所定の設定のための時計構成部品の収縮又は伸長中に変動する。これはまた、可動性時計構成部品の特性の変化中にも変動する。特に調速用ヒゲゼンマイの場合、応力分布はアーバ2の振動の振幅に応じて変動し、従って時計構成部品1の照明の変動によって振幅の変更を可視化できる。
【0064】
本発明による時計構成部品1は、均質でなくてよく、これにより特定の機械的機能及び複数の異なる光拡散領域を生成できる。
【0065】
「非晶質化する(make amorphous)」ことはここでは、屈折率を変化させるために構造を変化させることを意味する。特にレーザ処理を用いて、コイルを局所的に非晶質化できる。
【0066】
時計構成部品1は、少なくとも部分的に研磨してよい。特定の機械的構造化により、特定の表面上かつ具体的な位置への具体的配向によって選択された光漏出表面を生成できる。
【0067】
長く延在する長さを有し得る時計構成部品1の長さ全体に亘って光を案内して拡散させる際の困難により、いくつかのコイル又はいくつかのコイル部分を中立状態として、例えば反射性層又は同様の機能を有するマスクを用いてそこから光が出るのを防止できる。従ってこれにより、光を節約でき、また光を時計構成部品1の端部6、7まで案内できるようになる。
【0068】
特定の好ましい実施形態では、可動性時計構成部品1は、少なくとも1つの弾性変形可能な部分を含み、可動性時計構成部品1を通過する光拡散は、この弾性変形可能な部分の応力と共に変動する。
【0069】
特定の実施形態では、可動性時計構成部品1は、エネルギ貯蔵用ゼンマイ又は主ゼンマイ又は時報用ゼンマイであり、その照明モードは、残りのパワーリザーブを視覚的に表示する。
【0070】
別の特定の実施形態では、可動性時計構成部品1は、遊び補償用ばねである。更に具体的には、可動性時計構成部品1は、高度計用の遊び補償用ばねを形成する。
【0071】
別の特定の実施形態では、可動性時計構成部品1はスプリットタイムカウンタ用ゼンマイである。
【0072】
更に別の特定の実施形態では、可動性時計構成部品1はジャンパ又はジャンパばねである。
【0073】
構成部品1はまた、調速用ヒゲゼンマイとは異なる機能を有する、同一の材料製の渦巻きばねであってもよい。
【0074】
構成部品1はまた、針等から遊びを除去するための復帰ばねとして使用されるように配設される、石英渦巻きばねであってもよい。
【0075】
光源5は様々な形態を取り得る。好ましくは光源5は、発光ダイオード又は燐光性若しくは蛍光性構成部品である。
【0076】
有利には光源5は燐光体及び/又は蛍光体であり、好ましくは、数時間にもなるその長い残光時間を理由として燐光体であり、時計構成部品を一晩中常に照明できるよう適合されている。
【0077】
これ以降、簡略化のために、照明を「燐光体」と呼ぶ。このような燐光体光源は有利には、物理学者には公知のアルミン酸希土類、例えばユーロピウムでドープされたアルミン酸ストロンチウムSrAl24(そのうちの1種類は「Super−Luminova」として公知である)、又はケイ酸希土類、又はアルミン酸希土類とケイ酸希土類との混合物を含む。「Lumibrite」等の他の市販の材料も好適である。トリチウム(3H)、プロメチウム147又はラジウム226のような材料は優れた燐光性を有するが、これらはその高いβ及び/又はγ放射性によって使用が大きく限定され、いくつかの極めて専門的な軍事又は天文学分野での用途のため、相当な深さにおける使用等のために、時計の体積を大幅に増大させてしまう保護器具と共に、好ましくはアルミン酸希土類と組み合わせてごく少量しか使用できない。これらの材料を使用する場合には、用語「放射発光(radioluminescence)」又は「自己発光(autoluminescence)」を用いる。また、MB Michrotech社製の「GTLS」(gaseous tritium light source:気体トリチウム光源)として公知である、気体を含有したボロシリケートガラスカプセルも公知であり、これはトリチウム(3H)を含有し、ラジウムと同様、発光のためにいずれの外的励起を必要としない。このようなカプセルは特に、軍用腕時計の針又は装飾物を照明するために使用される。
【0078】
励起光はユーザ環境、太陽光、環境光に由来する。光源は時計又は腕時計のケースの内部容積内に格納される。環境エネルギは、部分的に若しくは全体的に透明の若しくは半透明のケース中央部分、及び/又は部分的に若しくは全体的に透明の若しくは半透明の文字盤、及び/又は特に日付等のためのディスプレイ開口において収集できる。環境エネルギはまた、腕時計のブレスレット又はストラップといった、時計に接続されたアクセサリによっても収集でき、波導体又は光ファイバ等によって伝達できる。同様に環境エネルギは、裏蓋、ベゼル、フランジ又はその他の部品といった、その他の外部部品において捕捉できる。
【0079】
光源5は単色パルスの光を放出してよい。
【0080】
本発明の好ましい実施形態のうちの1つは、時計構成部品内の内部応力の視覚的表示であり、これは、光源5から出て構成部品1によって伝達され拡散された光によって可視化される。
【0081】
本発明はまた、少なくとも1つのこのような時計ディスプレイデバイス4を含む時計ムーブメント10にも関する。光源5は時計ディスプレイデバイス4内に配置されるか、又は時計ディスプレイデバイス4から出してムーブメント10の内部に移動され、この場合この光源5は、少なくとも1つの光導体51又は少なくとも1つの光ファイバによって、時計ディスプレイデバイス4内で可動性時計構成部品1の直近に又は可動性時計構成部品1に接触して配置された光中継装置50に接続される。
【0082】
本発明はまた、1つのこのような機械式ムーブメント10及び/又は少なくとも1つのこのような時計ディスプレイデバイス4を含む、時計100にも関する。光源5は時計ディスプレイデバイス4内に配置されるか、又は時計ディスプレイデバイス4から出してムーブメント10の内部に移動され、この場合この光源5は、少なくとも1つの光導体51又は少なくとも1つの光ファイバによって、時計ディスプレイデバイス4内で可動性時計構成部品1の直近に配置された光中継装置50に接続される。あるいは光源5は、ムーブメント10から出して時計100の内部に移動され、この場合この光源5は、少なくとも1つの光導体51又は少なくとも1つの光ファイバによって、時計ディスプレイデバイス4内で可動性時計構成部品1の直近に配置された光中継装置50に接続される。
【0083】
好ましくはこの時計100は腕時計であり、時計構成部品1は上述のような「平坦」タイプのものである。
【0084】
図示していない変形例では、構成部品1が高い発振周波数で可動である場合、本発明は、光源と時計構成部品との間の光の軌跡上に挿入されたストロボデバイスに連結してよく、これによって特定の照明効果が得られる。
【0085】
光源5又は中継装置50によって拡散される光の周波数及び波長に応じたストロボ構造化により、構造化又はマスキングによる、特定の照明条件下でしか可視化されない偽造防止マーク又は秘密の署名を生成できる。
【0086】
時計構成部品の収縮又は伸長中の内部応力の変動に関連する屈折率の変動による光の低速化によっても、特定の認証が可能となる。
【0087】
第1の波長で処理及び着色された時計構成部品1による、別の波長の単色パルス光の拡散により、特定の視覚的表示が提供される。
【0088】
置き時計や静止式の時計により適切な、本発明のある変形例は、上述のような略平坦なヒゲゼンマイではなく巻きばねである可動性時計構成部品に対する適用からなる。
【0089】
要するに、本発明が提供する時計構成部品の視覚的表示のためのデバイスは、小型であり、かつエネルギ消費が少ない。これは、腕時計又は時計の視認可能な心臓部に対するユーザの注視を惹き付け、機械式時計の特に生き生きとした性質を強調しながら、時計機能の状態を表示するために必要な機械的要素の数を削減する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの時計ディスプレイデバイス(4)を含む機械式時計ムーブメント(10)を含む、腕時計(100)であって、
前記ディスプレイデバイス(4)は、前記ムーブメント(100)の動作中にそれ自体の機能によって変形する、少なくとも1つの可動性構成部品(1)を含み、
前記可動性構成部品(1)は、細長い弾性の構成部品であり、その機能はその弾性特性に関連する、腕時計(100)において、
前記腕時計(100)は:
前記可動性構成部品(1)は、前記時計ディスプレイデバイス(4)が備える少なくとも1つの光エネルギ源(5)が放出した光を伝達及び拡散すること;
前記可動性構成部品(1)は、少なくとも1つの弾性変形部分を含むこと;
前記可動性構成部品(1)を通した光の前記拡散は、前記弾性変形部分内の応力によって変動すること;
前記可動性時計構成部品(1)は矩形断面を有し、シリカ又は石英又は単結晶石英又はガラス又はサファイア又はセラミック、又は可視光波長若しくは紫外線波長に対して部分的に透過性の材料、又は少なくとも部分的に非晶質の透明な若しくは半透明な材料である第1の材料と、前記可動性構成部品(1)の表面のうちの少なくとも1つに対する薄層(40)に適用された少なくとも1つの第2の燐光性又は蛍光性材料とで形成されること;並びに
前記能動的又は受動的光源(5)は、前記可動性構成部品(1)の一部分に光を注入するよう構成され、前記可動性構成部品(1)は前記光を搬送して、前記可動性構成部品(1)の少なくとも一部分に亘って又は前記可動性構成部品(1)全体に亘って拡散させ、これにより前記構成部品は暗所で視認可能となること
を特徴とする、腕時計(100)。
【請求項2】
前記可動性構成部品(1)は、螺旋状に巻かれたゼンマイで形成され、前記光源(5)は前記ゼンマイに近接し、前記ゼンマイのコイルの上側又は下側にあることを特徴とする、請求項1に記載の腕時計(100)。
【請求項3】
前記ゼンマイの下側に2つの前記光源(5A、5B)が配置され、
前記2つの光源(5A、5B)のうちの一方は前記ゼンマイをアーバ(2)に取り付ける部材に近接し、他方は前記ゼンマイをドラム(3)又はスタッド(31)に固定するシステムに近接している
ことを特徴とする、請求項2に記載の腕時計(100)。
【請求項4】
前記可動性構成部品(1)は、調速用ヒゲゼンマイであり、
前記ゼンマイを前記アーバ(2)に取り付ける前記部材は、ヒゲ玉(21)であり、
前記固定システムは、ヒゲ持ち(31)である
ことを特徴とする、請求項3に記載の腕時計(100)。
【請求項5】
前記可動性構成部品は主ゼンマイであり、
前記アーバへの取り付けのための前記部材は、前記ゼンマイの中央の孔と協働する前記アーバ(2)のフックであり、
前記固定システムは、滑りばね等である
ことを特徴とする、請求項3に記載の腕時計(100)。
【請求項6】
前記光源(5A、5B)の配置は:
前記ゼンマイの最大伸長状態中に、第1の光源(5A)が複数の連続した外側コイル(84、85、86)の直近に来て、前記最大伸長構成においてのみ、3つの前記外側コイル(84、85、86)全てに対して同時に光を伝達し、その一方で、前記ゼンマイが収縮した構成では、前記第1の光源(5A)が前記外側コイルのうちの1つにのみ光を伝達するような配置であり;及び
前記ゼンマイの最大収縮状態中に、第2の光源(5B)が、複数の連続した内側コイル(87、82、83)の直近に来て、前記最大収縮構成においてのみ、3つの前記コイル(87、82、83)全てに対して同時に光を伝達し、その一方で、前記ゼンマイが伸長した構成では、前記第2の光源(5B)が、前記内側コイルのうちの1つにのみ光を伝達するような構成である
ことを特徴とする、請求項3に記載の腕時計(100)。
【請求項7】
前記ゼンマイの収縮又は伸長は、前記第1の光源(5A)及び前記第2の光源(5B)上に異なる色のフィルタを使用することにより、又は前記ゼンマイを形成する材料内で、若しくは前記ゼンマイの側面のうちの少なくとも1つ上の前記表面層(40)内で、前記ゼンマイの前記外側コイル(84、85、86)を、前記内側コイル(87、82、83)とは異なるように着色することにより、視覚的に表示されることを特徴とする、請求項6に記載の腕時計(100)。
【請求項8】
前記光源(5)は、前記可動性構成部品(1)の端部のうちの1つにあることを特徴とする、請求項1に記載の腕時計(100)。
【請求項9】
前記光源(5)は、前記可動性構成部品(1)の端部のうちの、前記ムーブメント(10)の中心から離間した1つにあることを特徴とする、請求項2に記載の腕時計(100)。
【請求項10】
前記光源(5)は発光ダイオードであることを特徴とする、請求項1に記載の腕時計(100)。
【請求項11】
前記光源(5)は、受動的燐光性層でコーティングされた構成部品であることを特徴とする、請求項1に記載の腕時計(100)。
【請求項12】
前記可動性構成部品(1)は、前記可動性構成部品(1)の長さと呼ばれる最大寸法の少なくとも一部分に亘って、及び/又は前記長さに対して垂直な前記可動性構成部品(1)の少なくとも一部分に亘って、光を拡散させることを特徴とする、請求項1に記載の腕時計(100)。
【請求項13】
前記可動性構成部品(1)は、前記長さと呼ばれる前記最大寸法全体に亘って光を拡散させることを特徴とする、請求項1に記載の腕時計(100)。
【請求項14】
前記可動性構成部品(1)は矩形断面を有し、前記第1の材料内に組み込まれる少なくとも1つの燐光性又は蛍光性ドーパントを含むことを特徴とする、請求項1に記載の腕時計(100)。
【請求項15】
前記可動性構成部品(1)は矩形断面を有し、前記可動性時計構成部品(1)の前記表面のうちの少なくとも1つに対する前記薄層(40)に適用された少なくとも1つの前記第2の燐光性又は蛍光性材料を含むことを特徴とする、請求項1に記載の腕時計(100)。
【請求項16】
前記第2の燐光性又は蛍光性材料は、前記可動性構成部品(1)の4つの側面に対する前記薄層(40)に適用されることを特徴とする、請求項15に記載の腕時計(100)。
【請求項17】
前記可動性構成部品(1)は矩形断面を有し、前記可動性時計構成部品(1)の前記表面のうちの少なくとも1つに対する前記薄層(40)に適用された少なくとも1つの着色材料を含むことを特徴とする、請求項1に記載の腕時計(100)。
【請求項18】
前記可動性構成部品(1)は、2つの平行な平面(P1;P2)を画定する上面(41)及び下面(42)上に、10ナノメートル〜20マイクロメートルの表面粗度Rtを有することを特徴とする、請求項1に記載の腕時計(100)。
【請求項19】
前記可動性構成部品(1)の前記端部(6;7)のうちの少なくとも1つは、前記光源(5)から光を直接受信する端面(43)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の腕時計(100)。
【請求項20】
前記端部(6;7)は、前記可動性構成部品(1)の前記上面(41)及び前記下面(42)によって画定される前記2つの平行な平面(P1;P2)に対して平行な平面に対して略垂直な方向の光を受承するための、少なくとも1つの傾斜(44)を含むことを特徴とする、請求項19に記載の腕時計(100)。
【請求項21】
前記可動性構成部品(1)は、エネルギ貯蔵用ゼンマイ又は主ゼンマイ又は時報用ゼンマイであること;及び
前記可動性構成部品(1)の照明モードは、残りのパワーリザーブを視覚的に表示すること
を特徴とする、請求項1に記載の腕時計(100)。
【請求項22】
前記可動性構成部品(1)は、遊び補償用ばねであることを特徴とする、請求項1に記載の腕時計(100)。
【請求項23】
前記可動性構成部品(1)は、高度計付き腕時計用の遊び補償用ばねであることを特徴とする、請求項22に記載の腕時計(100)。
【請求項24】
前記可動性構成部品(1)は、スプリットタイムカウンタ用ゼンマイであることを特徴とする、請求項1に記載の腕時計(100)。
【請求項25】
前記可動性構成部品(1)は、ジャンパ又はジャンパばねであることを特徴とする、請求項1に記載の腕時計(100)。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
【国際調査報告】