特表2016-510055(P2016-510055A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特表2016-510055アルドステロン合成酵素(CYP11B2又はCYP11B1)阻害剤としての新規ジヒドロキノリン−2−オン誘導体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2016-510055(P2016-510055A)
(43)【公表日】2016年4月4日
(54)【発明の名称】アルドステロン合成酵素(CYP11B2又はCYP11B1)阻害剤としての新規ジヒドロキノリン−2−オン誘導体
(51)【国際特許分類】
   C07D 401/14 20060101AFI20160307BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20160307BHJP
   A61P 9/04 20060101ALI20160307BHJP
   A61P 9/12 20060101ALI20160307BHJP
   A61P 5/42 20060101ALI20160307BHJP
   A61P 5/46 20060101ALI20160307BHJP
   A61K 31/4709 20060101ALI20160307BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20160307BHJP
   C07D 413/12 20060101ALI20160307BHJP
【FI】
   C07D401/14CSP
   A61P13/12
   A61P9/04
   A61P9/12
   A61P5/42
   A61P5/46
   A61K31/4709
   A61K31/506
   C07D413/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】55
(21)【出願番号】特願2015-560670(P2015-560670)
(86)(22)【出願日】2014年3月5日
(85)【翻訳文提出日】2015年8月25日
(86)【国際出願番号】EP2014054210
(87)【国際公開番号】WO2014135561
(87)【国際公開日】20140912
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2013/072348
(32)【優先日】2013年3月8日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】591003013
【氏名又は名称】エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】特許業務法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】エービ,ヨハネス
(72)【発明者】
【氏名】アムライン,クルト
(72)【発明者】
【氏名】ホルンスペルガー,ブノワ
(72)【発明者】
【氏名】クーン,ベルント
(72)【発明者】
【氏名】メルキ,ハンス・ペー
(72)【発明者】
【氏名】マイヴェーク,アレクサンダー・ファオ
(72)【発明者】
【氏名】タン,スーフェイ
【テーマコード(参考)】
4C063
4C086
【Fターム(参考)】
4C063AA03
4C063BB01
4C063BB08
4C063CC14
4C063CC29
4C063CC52
4C063DD12
4C063EE01
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086AA04
4C086BC28
4C086BC42
4C086BC70
4C086GA07
4C086GA08
4C086GA09
4C086MA01
4C086MA02
4C086MA04
4C086MA05
4C086NA14
4C086ZA37
4C086ZA42
4C086ZA81
4C086ZC08
(57)【要約】
本発明は、一般式(I)[式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11及びAは、本明細書に記載されるとおりである]を有する新規化合物、該化合物を含む組成物及び該化合物の使用方法を提供する。式(I)で表される化合物は、様々な障害の処置に対するアルドステロン合成酵素(CYP11B2又はCYP11B1)阻害剤として有用である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化30】

[式中、
は、H、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル又はハロシクロアルキルであり;
は、H、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル又はハロシクロアルキルであり;
は、H、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル又はハロシクロアルキルであり;
は、H、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル又はハロシクロアルキルであるか;
又はR及びRは、これらが結合している炭素原子と一緒になって、二重結合を形成し;
は、H、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル又はハロシクロアルキルであり;
は、H、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル又はハロシクロアルキルであり;
は、H、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル又はハロシクロアルキルであるか;
又はR及びRは、これらが結合している炭素原子と一緒になって、シクロアルキルを形成し;
Aは、−C(O)NR−、−S−、−O−であり;
は、H、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル又はハロシクロアルキルであり;
は、置換アリール又は置換ヘテロアリールであり、ここで、置換アリール及び置換ヘテロアリールは、H、ハロゲン、オキソ、シアノ、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル及びハロシクロアルキルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されており;
10は、H、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル又はハロシクロアルキルであり;
11は、H、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル又はハロシクロアルキルである]
で表される化合物又は薬学的に許容し得る塩若しくはエステル。
【請求項2】
が、アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
が、Hである、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
が、Hである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
が、Hである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
が、Hである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
が、Hである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
が、Hである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
が、Hである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
Aが、−O−である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項11】
が、置換ピリジニル、置換ピリミジニル又は置換ベンゾオキサゾリルであり、ここで、置換ピリジニル、置換ピリミジニル及び置換ベンゾオキサゾリルが、H、ハロゲン、シアノ、アルキル及びハロアルキルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されている、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
が、ピリジニル、置換ピリジニル、ピリミジニル、置換ピリミジニル又はベンゾオキサゾリルであり、ここで、置換ピリジニル及び置換ピリミジニルが、ハロゲン、シアノ、アルキル及びハロアルキルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されている、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項13】
が、ピリジニル、置換ピリジニル、ピリミジニル、置換ピリミジニル又はベンゾオキサゾリルであり、ここで、置換ピリジニル及び置換ピリミジニルが、ハロゲン、シアノ、アルキル及びハロアルキルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されている、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項14】
が、ハロゲン及びアルキルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されているピリジニルである、請求項1〜13のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項15】
が、メチルピリジニル、クロロピリジニル又はフルオロピリジニルである、請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項16】
が、メチル、クロロピリジニル又はフルオロピリジニルである、請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項17】
10が、H又はアルキルである、請求項1〜16のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項18】
10が、アルキルである、請求項1〜17のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項19】
11が、H又はハロゲンである、請求項1〜18のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項20】
11が、ハロゲンである、請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項21】
以下から選択される、請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物:
6−[5−(6−クロロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
6−[5−(5−フルオロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
1−メチル−6−[5−(6−メチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
1−メチル−6−[5−(4−メチル−6−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
1−メチル−6−[5−(4−メチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
6−[5−(5−クロロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
1−メチル−6−[5−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
1−メチル−6−[5−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
1−メチル−6−[5−(2−メチル−ピリミジン−4−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
1−メチル−6−[5−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−4−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
6−[5−(2−クロロ−ピリミジン−5−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
1−メチル−6−[5−(ピリミジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
6−[5−(ベンゾオキサゾール−2−イルスルファニルメチル)−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
1−メチル−6−[5−(6−メチル−ピリジン−2−イルスルファニルメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
1−メチル−6−[5−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルスルファニルメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
6−[5−(3−クロロ−ピリジン−2−イルスルファニルメチル)−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
2−[5−(1−メチル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−ピリジン−3−イルメトキシ]−イソニコチノニトリル;
6−[5−(6−フルオロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
7−フルオロ−6−[5−(3−フルオロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
6−[5−(5−クロロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−7−フルオロ−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
6−[5−(6−クロロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−7−フルオロ−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
7−フルオロ−1−メチル−6−[5−(6−メチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
7−フルオロ−1−メチル−6−[5−(4−メチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
7−フルオロ−1−メチル−6−[4−メチル−5−(6−メチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
6−[5−(6−クロロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−4−メチル−ピリジン−3−イル]−7−フルオロ−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
7−フルオロ−6−[5−(3−フルオロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−4−メチル−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
7−フルオロ−6−[5−(6−フルオロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−4−メチル−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
2−[5−(1−メチル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−ピリジン−3−イル]−N−(6−メチル−ピリジン−2−イル)−アセトアミド;
N−(3−クロロ−フェニル)−2−[5−(1−メチル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−ピリジン−3−イル]−アセトアミド;
N−(6−クロロ−ピリジン−2−イル)−2−[5−(1−メチル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−ピリジン−3−イル]−アセトアミド;及び
その薬学的に許容し得る塩。
【請求項22】
以下から選択される、請求項1〜21のいずれか一項に記載の化合物:
7−フルオロ−1−メチル−6−[5−(6−メチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
7−フルオロ−1−メチル−6−[4−メチル−5−(6−メチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
6−[5−(6−クロロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−4−メチル−ピリジン−3−イル]−7−フルオロ−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
7−フルオロ−6−[5−(3−フルオロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−4−メチル−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;及び
その薬学的に許容し得る塩。
【請求項23】
式(III)で表される化合物の存在下での式(II)で表される化合物の反応を含む、請求項1〜22のいずれか一項に記載の式(I)で表される化合物を調製するためのプロセス;
【化31】

[式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11及びAは、上に定義されるとおりであり、R101及びR102は、アルキル及びシクロアルキルから独立して選択されるか、又はR101及びR102は、これらが結合しているホウ素原子と一緒になって、ボロランを形成し、そして、Xは、ハロゲン又はトリフラートである]。
【請求項24】
治療活性物質としての使用のための、請求項1〜40のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項25】
請求項1〜22のいずれか一項に記載の化合物と治療上不活性な担体とを含む、医薬組成物。
【請求項26】
慢性腎疾患、鬱血性心不全、高血圧、原発性アルドステロン症及びクッシング症候群の処置又は予防のための、請求項1〜22のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項27】
慢性腎疾患、鬱血性心不全、高血圧、原発性アルドステロン症及びクッシング症候群の処置又は予防のための、請求項1〜22のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項28】
慢性腎疾患、鬱血性心不全、高血圧、原発性アルドステロン症及びクッシング症候群の処置又は予防のための医薬の調製のための、請求項1〜22のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項29】
慢性腎疾患、鬱血性心不全、高血圧、原発性アルドステロン症及びクッシング症候群の処置又は予防のための方法であって、有効量の請求項1〜22のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む方法。
【請求項30】
請求項23のプロセスに従って製造される、請求項1〜22のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項31】
本明細書に記載される発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、哺乳動物における治療又は予防に有用な有機化合物、特に、慢性腎疾患、鬱血性心不全、高血圧、原発性アルドステロン症及びクッシング症候群の処置又は予防のためのアルドステロン合成酵素(CYP11B2又はCYP11B1)阻害剤に関する。
【0002】
本発明は、式(I):
【化1】

[式中、
は、H、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル又はハロシクロアルキルであり;
は、H、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル又はハロシクロアルキルであり;
は、H、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル又はハロシクロアルキルであり;
は、H、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル又はハロシクロアルキルであるか;
又はR及びRは、これらが結合している炭素原子と一緒になって、二重結合を形成し;
は、H、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル又はハロシクロアルキルであり;
は、H、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル又はハロシクロアルキルであり;
は、H、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル又はハロシクロアルキルであるか;
又はR及びRは、これらが結合している炭素原子と一緒になって、シクロアルキルを形成し;
Aは、−C(O)NR−、−S−、−O−であり;
は、H、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル又はハロシクロアルキルであり;
は、置換アリール又は置換ヘテロアリールであり、ここで、置換アリール及び置換ヘテロアリールは、H、ハロゲン、オキソ、シアノ、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル及びハロシクロアルキルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されており;
10は、H、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル又はハロシクロアルキルであり;
11は、H、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル又はハロシクロアルキルである]
で表される新規化合物又は薬学的に許容し得る塩若しくはエステルを提供する。
【0003】
本明細書において、絶対的又は相対的に過剰なアルドステロンによって引き起こされる臓器/組織障害を防ぐ可能性を有する、アルドステロン合成酵素の阻害剤を記載する。高血圧は、先進国において成人人口の約20%が罹患している。60歳以上の人では、このパーセンテージは60%超に増加する。高血圧患者では、卒中、心筋梗塞、心房細動、心不全、末梢血管疾患及び腎機能障害を含む、その他の生理学的合併症のリスクが増加する。レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系は、高血圧、体液量及び塩分バランスに関連している経路であり、また、最近では、心不全又は腎疾患の進行期における末期臓器障害に直接的に寄与している。ACE阻害剤及びアンジオテンシン受容体遮断薬(ARB)は、患者の寿命及び生活の質の改善に使用され成功している。これらの薬物は、最大限の防御をもたらすわけではない。比較的多くの患者では、ACE及びARBは、いわゆるアルドステロンブレイクスルー(アルドステロンレベルが、まず初期低下を起こし、その後に、病理学的レベルまで戻る現象)に導く。アルドステロンレベルの不適切な増加(塩分摂取/レベルに関して)によって生じる有害な結果は、鉱質コルチコイド受容体拮抗薬を用いたアルドステロン遮断によって最小限に抑えることができることが実証されている。アルドステロン合成の直接阻害は、アルドステロンの非ゲノム作用も同様に低下させるだろうから、さらに良好な防御を提供すると期待されている。
【0004】
Na/K輸送に対するアルドステロンの作用は、腎臓におけるナトリウム及び水の再吸収並びにカリウムの分泌の増加に導く。全体として、これは血液量の増加をもたらし、それによって血圧を増加させる。腎臓のナトリウム再吸収の調節において役割を果たす以外に、アルドステロンは、腎臓、心臓及び血管系に対して、特に、「高ナトリウム」環境において有害作用を及ぼしうる。そのような状態下では、アルドステロンは、最終的に臓器障害に寄与しうる酸化ストレスの増加に導くことが知られている。腎機能障害ラット(高い塩分処置又は一側性腎摘出のいずれかによる)へのアルドステロンの注入は、腎臓に様々な損傷(タンパク尿に反映される糸球体拡大、有足細胞損傷、間質性炎症、メサンギウム細胞増殖及び線維症を含む)を誘導する。より具体的には、アルドステロンが、腎臓において接着分子ICAM−1の発現を増加させることが示された。ICAM−1は、糸球体の炎症に大きく関与している。同様に、アルドステロンが、インターロイキンIL−1b及びIL−6、MCP−1並びにオステオポンチン等の炎症性サイトカインの発現を増加させることが示された。細胞レベルでは、血管の線維芽細胞において、アルドステロンが線維症のメディエーターであるI型コラーゲンmRNAの発現を増加させることが実証された。アルドステロンは、また、ラットのメサンギウム細胞においてIV型コラーゲンの蓄積を刺激し、平滑筋細胞においてプラスミノーゲン活性化因子阻害剤−1(PAI−1)の発現を誘導する。まとめると、アルドステロンは、腎障害に関与する重要なホルモンであることが明らかとなった。アルドステロンは、心血管系リスクの媒介において同様に重要な役割を担っている。
【0005】
MR拮抗薬(スピロノラクトン及びエプレレノン)が、様々な前臨床モデルにおいて、血圧、心臓及び腎臓の機能を改善するという数多くの前臨床証拠がある。
【0006】
最近の前臨床研究で、心血管及び腎臓の疾病率及び死亡率にCYP11B2が大きく寄与していることが注目を浴びた。CYP11B2阻害剤のFAD286及びMR拮抗薬のスピロノラクトンが、慢性腎疾患のラットモデル(高いアンジオテンシンII曝露;高い塩分及び一側性腎摘出)で評価された。アンジオテンシンII及び高い塩分処置は、アルブミン尿、高窒素血症、腎血管肥大(renovascular hypertrophy)、糸球体障害、増加したPAI−1及びオステオポンチンmRNAの発現並びに尿細管間質線維症を引き起こした。両方の薬物は、これらの腎臓への作用を抑制し、心臓及び大動脈の中膜肥厚を軽減した。FAD286による処置の4週間後、血漿アルドステロンは減少したが、一方でスピロノラクトンでは、処置の4及び8週目の時点でアルドステロンが増加していた。同様に、FAD286ではなくスピロノラクトンだけが、大動脈及び心臓においてアンジオテンシンII及び塩刺激によるPAI−1のmRNAの発現を増大させた。その他の研究で、CYP11B2阻害剤のFAD286は、実験的心不全ラットにおいて血圧及び心血管の機能及び構造を改善した。同じ研究において、FAD286が腎臓の機能及び形態を改善することが示された。
【0007】
原発性アルドステロン症の患者への活性CYP11B2阻害剤のLCI699の経口投与から、この阻害剤が、原発性アルドステロン症の患者において、CYP11B2を効果的に阻害して血中アルドステロンレベルを著しく低下させ、そして、低カリウム血症を修正し、穏やかに血圧を低下させるという結論に到達する。この糖質コルチコイド系への作用は、該化合物の低い選択性及びコルチゾール合成の潜在的阻害と一致した。まとめると、これらのデータは、CYP11B2阻害剤が不適切に高いアルドステロンレベルを低下させることができるという概念を支持する。CYP11B1に対して良好な選択性を達成することは、HPA系への望ましくない副作用を回避するために重要であり、また、異なるCYP11B2阻害剤との差別化になるであろう。
【0008】
本発明の対象物は、式(I)で表される化合物並びにそれらの前述の塩及びエステル、治療活性物質としてのそれらの使用、前記化合物の製造のためのプロセス、中間体、医薬組成物、前記化合物、それらの薬学的に許容しうる塩又はエステルを含有する医薬、病気の処置又は予防のための、とりわけ慢性腎疾患、鬱血性心不全、高血圧、原発性アルドステロン症及びクッシング症候群の処置又は予防における前記化合物、塩又はエステルの使用、並びに慢性腎疾患、鬱血性心不全、高血圧、原発性アルドステロン症及びクッシング症候群の処置又は予防のための医薬の製造のための前記化合物、塩又はエステルの使用である。
【0009】
用語「アルキル」は、1〜12個の炭素原子の一価の直鎖又は分岐飽和炭化水素基を示す。特定の実施態様において、アルキルは、1〜7個の炭素原子、より特定の実施態様において、1〜4個の炭素原子を有する。アルキルの例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチルを含み、特定のアルキル基は、メチル、エチル、プロピル及びイソプロピルを含む。より特定のアルキル基は、メチルである。
【0010】
用語「アリール」は、6〜10個の炭素環原子を含む、一価の芳香族炭素環の単環式又は二環式環系を示す。アリール基の例は、フェニル及びナフチルを含む。特定のアリール基は、フェニルである。
【0011】
用語「二環式環系」は、互いに縮合している2個の環を示し、これは、共通の単結合又は二重結合を介して(縮環した二環式環系)、連続した3個以上の共通の原子を介して(架橋した二環式環系)、又は共通の単一原子を介して(スピロ二環式環系)互いに縮合している。二環式環系は、飽和、部分不飽和、不飽和又は芳香族であり得る。二環式環系は、N、O及びSから選択されるヘテロ原子を含むことができる。
【0012】
用語「シアノ」は、−C≡N基を示す。
【0013】
用語「シクロアルキル」は、3〜10個の環炭素原子の一価の飽和単環式又は二環式炭化水素基を示す。特定の実施態様において、シクロアルキルは、3〜8個の環炭素原子の一価の飽和単環式炭化水素基を示す。二環式は、2個の炭素原子を共有する2個の飽和炭素環からなることを意味する。特定のシクロアルキル基は、単環式である。単環式シクロアルキルの例は、シクロプロピル、シクロブタニル、シクロペンチル、シクロヘキシル又はシクロヘプチルである。二環式シクロアルキルの例は、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル又はビシクロ[2.2.2]オクタニルである。特定の単環式シクロアルキル基は、シクロプロピル、シクロブタニル、シクロペンチル及びシクロヘキシルである。より特定の単環式シクロアルキル基は、シクロプロピルである。
【0014】
用語「ハロアルキル」は、アルキル基の水素原子の少なくとも1個が同じ又は異なるハロゲン原子に置き換えられている、アルキル基を示す。用語「ペルハロアルキル」は、アルキル基の全ての水素原子が同じ又は異なるハロゲン原子に置き換えられている、アルキル基を示す。ハロアルキルの例は、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、トリフルオロメチルエチル及びペンタフルオロエチルを含む。特定のハロアルキル基は、トリフルオロメチルである。
【0015】
用語「ハロシクロアルキル」は、シクロアルキル基の水素原子の少なくとも1個が同じ又は異なるハロゲン原子、特定するとフルオロ原子に置き換えられている、シクロアルキル基を示す。ハロシクロアルキル基の例は、フルオロシクロプロピル、ジフルオロシクロプロピル、フルオロシクロブチル及びジフルオロシクロブチルを含む。
【0016】
用語「ハロゲン」及び「ハロ」は、本明細書において互換的に使用され、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードを示す。特定のハロゲンは、クロロ及びフルオロである。
【0017】
用語「ヘテロアリール」は、N、O及びSから選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、残りの環原子が炭素である、5〜12個の環原子の一価の芳香族複素環の単環式又は二環式環系を示す。ヘテロアリール基の例は、ピロリル、フラニル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、トリアジニル、アゼピニル、ジアゼピニル、イソオキサゾリル、ベンゾフラニル、イソチアゾリル、ベンゾチエニル、インドリル、イソインドリル、イソベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾトリアゾリル、プリニル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル及びキノキサリニルを含む。特定のヘテロアリール基は、ベンゾオキサゾリル、ピリジニル及びピリミジルを含む。さらなる特定のヘテロアリール基は、ピリジニルである。
【0018】
用語「オキソ」は、=O基を示す。
【0019】
「薬学的に許容し得るエステル」は、一般式(I)で表される化合物を官能基で誘導体化して、インビボで親化合物に変換し戻ることが可能な誘導体を提供することができることを意味する。そのような化合物の例は、メトキシメチルエステル、メチルチオメチルエステル及びピバロイルオキシメチルエステル等の生理学的に許容し得かつ代謝的に不安定なエステル誘導体を含む。加えて、一般式(I)で表される化合物の任意の生理学的に許容し得る等価体は、インビボで一般式(I)で表される親化合物を生産することが可能な代謝的に不安定なエステルと同様に、本発明の範囲内である。
【0020】
用語「保護基」(PG)は、合成化学において従来それに関連づけられる意味で、化学反応を別の保護されていない反応部位で選択的に行うことができるように、多官能性化合物中の1つの反応部位を選択的にブロックする基を示す。保護基は、適切な時点で除去され得る。典型的な保護基は、アミノ保護基、カルボキシ保護基又はヒドロキシ保護基である。特定の保護基は、tert−ブトキシカルボニル(Boc)、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)及びベンジル(Bn)である。さらなる特定の保護基は、tert−ブトキシカルボニル(Boc)及びフルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)である。より特定の保護基は、tert−ブトキシカルボニル(Boc)である。
【0021】
略語uMは、マイクロモルを意味し、記号μMに相当する。
【0022】
式(I)で表される化合物は、いくつかの不斉中心を含有することができ、光学的に純粋なエナンチオマー、エナンチオマーの混合物(例えば、ラセミ体等)、光学的に純粋なジアステレオ異性体、ジアステレオ異性体の混合物、ジアステレオ異性体のラセミ体又はジアステレオ異性体のラセミ体の混合物の形態で存在することができる。
【0023】
カーン・インゴルド・プレローグ順位則に従って、不斉炭素原子は、「R」又は「S」の立体配置をとることができる。
【0024】
また、本発明のある実施態様は、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物及びその薬学的に許容し得る塩又はエステル、特に、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物及びその薬学的に許容し得る塩、より特定すると、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物である。
【0025】
本発明の別の実施態様は、Rが、アルキルである、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物である。
【0026】
本発明のさらなる実施態様は、Rが、Hである、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物である。
【0027】
本発明の特定の実施態様は、Rが、Hである、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物である。
【0028】
本発明のさらなる実施態様は、Rが、Hである、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物である。
【0029】
本発明の別のさらなる実施態様は、Rが、Hである、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物である。
【0030】
本発明の別の実施態様は、Rが、Hである、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物である、
【0031】
本発明はまた、Rが、Hである、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物に関する。
【0032】
本発明のさらなる特定の実施態様は、Rが、Hである、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物である。
【0033】
本発明のより特定の実施態様は、Aが、−O−である、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物である。
【0034】
また、本発明のある実施態様は、Rが、置換ピリジニル、置換ピリミジニル又は置換ベンゾオキサゾリルであり、ここで、置換ピリジニル、置換ピリミジニル及び置換ベンゾオキサゾリルが、H、ハロゲン、シアノ、アルキル及びハロアルキルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されている、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物である。
【0035】
本発明はまた、Rが、ピリジニル、置換ピリジニル、ピリミジニル、置換ピリミジニル又はベンゾオキサゾリルであり、ここで、置換ピリジニル及び置換ピリミジニルが、ハロゲン、シアノ、アルキル及びハロアルキルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されている、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物に関する。
【0036】
本発明の別の実施態様は、Rが、ピリジニル、置換ピリジニル、ピリミジニル、置換ピリミジニル又はベンゾオキサゾリルであり、ここで、置換ピリジニル及び置換ピリミジニルが、ハロゲン、シアノ、アルキル及びハロアルキルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されている、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物である。
【0037】
本発明のさらなる特定の実施態様は、Rが、ハロゲン及びアルキルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されているピリジニルである、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物である。
【0038】
本発明のさらなる特定の実施態様は、Rが、メチルピリジニル、クロロピリジニル又はフルオロピリジニルである、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物である。
【0039】
本発明のさらなる特定の実施態様は、Rが、メチル、クロロピリジニル又はフルオロピリジニルである、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物である。
【0040】
本発明の特定の実施態様は、R10が、H又はアルキルである、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物である。
【0041】
本発明の特定の実施態様は、R10が、アルキルである、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物である。
【0042】
本発明の特定の実施態様は、R11が、H又はハロゲンである、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物である。
【0043】
また、本発明のある実施態様は、R11が、ハロゲンである、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物である。
【0044】
本明細書に記載されるような式(I)で表される化合物の特定の例は、以下から選択される:
6−[5−(6−クロロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
6−[5−(5−フルオロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
1−メチル−6−[5−(6−メチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
1−メチル−6−[5−(4−メチル−6−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
1−メチル−6−[5−(4−メチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
6−[5−(5−クロロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
1−メチル−6−[5−(ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
1−メチル−6−[5−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
1−メチル−6−[5−(2−メチル−ピリミジン−4−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
1−メチル−6−[5−(2−トリフルオロメチル−ピリミジン−4−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
6−[5−(2−クロロ−ピリミジン−5−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
1−メチル−6−[5−(ピリミジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
6−[5−(ベンゾオキサゾール−2−イルスルファニルメチル)−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
1−メチル−6−[5−(6−メチル−ピリジン−2−イルスルファニルメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
1−メチル−6−[5−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルスルファニルメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
6−[5−(3−クロロ−ピリジン−2−イルスルファニルメチル)−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
2−[5−(1−メチル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−ピリジン−3−イルメトキシ]−イソニコチノニトリル;
6−[5−(6−フルオロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
7−フルオロ−6−[5−(3−フルオロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
6−[5−(5−クロロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−7−フルオロ−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
6−[5−(6−クロロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−7−フルオロ−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
7−フルオロ−1−メチル−6−[5−(6−メチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
7−フルオロ−1−メチル−6−[5−(4−メチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
7−フルオロ−1−メチル−6−[4−メチル−5−(6−メチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
6−[5−(6−クロロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−4−メチル−ピリジン−3−イル]−7−フルオロ−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
7−フルオロ−6−[5−(3−フルオロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−4−メチル−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
7−フルオロ−6−[5−(6−フルオロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−4−メチル−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
2−[5−(1−メチル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−ピリジン−3−イル]−N−(6−メチル−ピリジン−2−イル)−アセトアミド;
N−(3−クロロ−フェニル)−2−[5−(1−メチル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−ピリジン−3−イル]−アセトアミド;
N−(6−クロロ−ピリジン−2−イル)−2−[5−(1−メチル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−ピリジン−3−イル]−アセトアミド;及び
その薬学的に許容し得る塩。
【0045】
本明細書に記載されるような式(I)で表される化合物のさらなる特定の例は、以下から選択される:
7−フルオロ−1−メチル−6−[5−(6−メチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
7−フルオロ−1−メチル−6−[4−メチル−5−(6−メチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
6−[5−(6−クロロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−4−メチル−ピリジン−3−イル]−7−フルオロ−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;
7−フルオロ−6−[5−(3−フルオロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−4−メチル−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン;及び
その薬学的に許容し得る塩。
【0046】
本明細書に記載されるような式(I)で表される化合物の製造のためのプロセスは、本発明の1つの対象物である。
【0047】
本発明の式(I)で表される化合物の調製は、逐次又は収束合成経路で実施され得る。本発明の合成は、以下の一般スキームに示される。本反応及び生じた生成物の精製を実施するのに必要な技能は、当業者に公知である。反応の間にエナンチオマー又はジアステレオ異性体の混合物が生成する場合、これらのエナンチオマー又はジアステレオ異性体は、本明細書に記載される方法又は当業者に公知の方法、例えば、キラルクロマトグラフィー又は結晶化等によって分離され得る。以下のプロセスの説明において使用される置換基及び添え字は、本明細書に与えられる意味を有する。
【0048】
以下の略語が本文において使用される:
【0049】
AcOH=酢酸、BOC=t−ブチルオキシカルボニル、BuLi=ブチルリチウム、CDI=1,1−カルボニルジイミダゾール、CHCl=ジクロロメタン、DBU=2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロ−ピリミド[1,2−a]アゼピン、DCE=1,2−ジクロロエタン、DIBALH=水素化ジ−i−ブチルアルミニウム、DCC=N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、DMA=N,N−ジメチルアセトアミド、DMAP=4−ジメチルアミノピリジン、DMF=N,N−ジメチルホルムアミド、EDCI=N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩、EtOAc=酢酸エチル、EtOH=エタノール、EtO=ジエチルエーテル、EtN=トリエチルアミン、eq=当量、HATU=O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート、HPLC=高速液体クロマトグラフィー、HOBT=1−ヒドロキシベンゾ−トリアゾール、ヒューニッヒ塩基(Huenig's base)=iPrNEt=N−エチルジイソプロピルアミン、IPC=インプロセス制御、LAH=水素化アルミニウムリチウム、LDA=リチウムジイソプロピルアミド、HMDS=ヘキサメチルジシラザン(hexamethydisilazane)、LiBH=水素化ホウ素リチウム、MeOH=メタノール、NaBHCN=シアノ水素化ホウ素ナトリウム、NaBH=水素化ホウ素ナトリウム、NaI=ヨウ化ナトリウム、Red−Al=水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム、RT=室温、TBDMSCl=塩化t−ブチルジメチルシリル、TFA=トリフルオロ酢酸、THF=テトラヒドロフラン、quant=定量的。
【0050】
【化2】
【0051】
ラクタム化合物1(スキーム1)は、公知であるか又は本明細書に記載される方法若しくは当業者に公知の方法によって調製され得る。化合物1は、DMF又はTHFのような溶媒中、好ましくは0℃〜約80℃の間の温度範囲で、水素化ナトリウム又はナトリウム若しくはカリウムtert−ブトキシドのような塩基を使用し、続いて、式R−Y(式中、Yは、ハロゲン、トシラート又はメシラートである)で表されるアルキル化剤の添加によって窒素の部位でアルキル化され、N−アルキル化ラクタム2を与え得る(工程a)。
【0052】
ジメチルスルホキシド又はジオキサンのような溶媒中、酢酸カリウム及び(1,1’−ビス−ジフェニルホスフィノ)−フェロセン)パラジウム−(II)ジクロリド(ジクロロメタンとの1:1錯体)のような触媒の存在下、約100℃までの温度での、ラクタム2と例えば4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−5ジオキサボロラン)との反応は、ボロン酸エステル化合物3を与える(工程b)。ボロン酸エステル化合物3と適切なハロゲン化アリール4又は6(ハロゲン化アリール4又は6の可能な合成については、スキーム3を参照のこと)との縮合は、Suzuki条件を使用して、例えば、トリ−o−トリルホスフィン/酢酸パラジウム(II)、テトラキス−(トリフェニルホスフィン)−パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド又はジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]パラジウム(II)(場合により、ジクロロメタン錯体(1:1)の形態)等の触媒の存在下、水性又は非水性リン酸カリウム、炭酸ナトリウム又はカリウム等の塩基の存在下、ジメチルスルホキシド、トルエン、エタノール、ジオキサン、テトラヒドロフラン又はN,N−ジメチルホルムアミド等の溶媒中、アルゴン又は窒素等の不活性雰囲気下、好ましくは室温〜約130℃の間の温度範囲で実施され、付加体5又は7へと導き得る(工程c)。化合物7は、以下のスキーム、実施例に記載される方法によって又は当業者に周知の方法によって、一般式5で表される化合物へとさらに変換され得る(工程d)。
【0053】
【化3】
【0054】
【化4】
【0055】
ヒドロキシ−アルキルで置換されているハロアリール化合物100(スキーム2a)とアリール−ボロン酸誘導体3との工程c(スキーム1)に記載したような条件下でのSuzuki反応、続く、例えば、DCMのような溶媒中、ほぼ室温で、塩化チオニルで処理することによるOHのクロロ官能基への変換は、クロロアルキル化合物102を与える(工程a、b)。化合物103とクロロアルキル化合物102を、DMF、アセトニトリル又はDMSOのような溶媒中、約0℃〜溶媒の還流温度の間の温度で、炭酸セシウム、ナトリウム又はカリウムのような塩基で処理して反応させて、付加体104にする(工程c)。
【0056】
ヒドロキシ−アルキル化合物101をフェノール、チオフェノール又はHS−/HO−複素環103と、Mitsunobu条件下、例えば、試薬としてトリフェニルホスフィン及びジ−tert−ブチル−、ジイソプロピル−、ジエチル−アゾジカルボキシラート又はジ−(4−クロロベンジル)アゾジカルボキシラートを用いて、トルエン、ジクロロメタン又はテトラヒドロフランのような溶媒中、好ましくは周囲温度で反応させると、主にエーテル付加体104を与える(工程c)。
【0057】
アルコキシジフェニルホスフィンを介する酸化−還元縮合を使用することで、R及び/又はR(Hと異なる)を有するヒドロキシ−アルキル化合物101とフェノール、チオフェノール又はHS−/HO−複素環103との間にエーテル結合を形成し得る:ヒドロキシ−アルキル化合物101とN,N−ジメチルアミノジフェニルホスフィンを、高温(ほぼ100℃)、1,2−ジクロロエタンのような溶媒中で反応させて、アルコキシジフェニルホスフィンを形成し、これをインサイチュにてほぼ室温で化合物103及び2,6−ジメチル−1,4−ベンゾキノンと反応させると、エーテル又はチオエーテル化合物104を与える(工程d)。
【0058】
カルボキシ−アルキルで置換されているハロアリール化合物106(スキーム2b)とアリール−ボロン酸誘導体3との工程c(スキーム1)に記載したような条件下でのSuzuki反応は、カルボキシアルキルアリール誘導体107を与える(工程e)。周知のカップリング法を使用して、例えば、場合によりHOBT(1−ヒドロキシベンゾ−トリアゾール)の存在下、N,N−ジメチルホルムアミドのような溶媒中、好ましくは0℃〜室温で、EDCI(N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩)を使用することによって、あるいはN,N−ジメチルホルムアミド中、好ましくは0℃〜室温での、HATU(O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート)又はTBTU(O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート)、トリエチルアミン又はヒューニッヒ塩基(N−エチルジイソプロピルアミン)の使用によって、カルボキシアルキルアリール誘導体107を適切なアミノアリール又はヘテロアリール化合物とカップリングさせることで、アミド108を与え得る(工程f)。
【0059】
【化5】
【0060】
ヒドロキシ−アルキル化合物100(スキーム3)は、公知であるか又は例えばジ−ハロピリジン化合物150及びアルデヒド又はケトン151から、例えば、−78℃でのnBuLiによるジ−ハロピリジン化合物150の処理、続く、アルデヒド又はケトン151との、THFのような溶媒中、再びほぼ−78℃の温度でかつその後室温まで温める反応によって調製され得る(工程a)。
【0061】
ヒドロキシ−アルキル化合物100をフェノール、チオフェノール又はHS−/HO−複素環103と、Mitsunobu条件下、例えば、試薬としてトリフェニルホスフィン及びジ−tert−ブチル−、ジイソプロピル−、ジエチル−アゾジカルボキシラート又はジ−(4−クロロベンジル)アゾジカルボキシラートを用いて、トルエン、ジクロロメタン又はテトラヒドロフランのような溶媒中、好ましくは周囲温度で反応させると、主にエーテル又はチオエーテル付加体152を与える(工程b)。
【0062】
アルコキシジフェニルホスフィンを介する酸化−還元縮合を使用することで、R及び/又はR(Hと異なる)を有するヒドロキシ−アルキル化合物100とフェノール、チオフェノール又はHS−/HO−複素環103との間にエーテル結合を形成し得る:ヒドロキシ−アルキル化合物100とN,N−ジメチルアミノジフェニルホスフィンを、高温(ほぼ100℃)、1,2−ジクロロエタンのような溶媒中で反応させて、アルコキシジフェニルホスフィンを形成し、これをインサイチュにてほぼ室温でフェノール、チオフェノール又はHS−/HO−複素環103及び2,6−ジメチル−1,4−ベンゾキノンと反応させると、エーテル又はチオエーテル化合物152を与える(工程b)。
【0063】
クロロアルキル化合物153は、ヒドロキシ−アルキル化合物100から、例えば、DCMのような溶媒中、ほぼ室温で、塩化チオニルで処理することによるOHのクロロ官能基への変換によって得られ得る(工程c)。フェノール、チオフェノール又はHS−/HO−複素環103とクロロアルキル化合物153を、DMF、アセトニトリル又はDMSOのような溶媒中、約0℃〜溶媒の還流温度の間の温度で、炭酸セシウム、ナトリウム又はカリウムのような塩基で処理して反応させて、付加体152にする(工程d)。
【0064】
カルボキシアルキルアリール化合物106は、公知であるか又は対応するアリール酢酸エステル化合物155から、i)テトラヒドロフラン又は1,2−ジメトキシエタンのような溶媒中でのLDA又はHMDSのような塩基による処理、続く、ハロゲン化モノアルキル、α,ω−ジハロアルカン又は連続的に2つの異なるハロゲン化アルキルの添加(反応は、好ましくは、−78℃〜室温で実施される)(工程e);ii)標準的な鹸化(工程f)によって得られ得る。周知のカップリング法を使用して、例えば、場合によりHOBT(1−ヒドロキシベンゾ−トリアゾール)の存在下、N,N−ジメチルホルムアミドのような溶媒中、好ましくは0℃〜室温で、EDCI(N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩)を用いて、あるいはN,N−ジメチルホルムアミド中、好ましくは0℃〜室温での、HATU(O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート)又はTBTU(O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート)、トリエチルアミン又はヒューニッヒ塩基(N−エチルジイソプロピルアミン)の使用によって、カルボキシアルキルアリール化合物106を適切なアミノアリール又はヘテロアリール化合物156とカップリングさせることで、アミド157を与え得る(工程f)。
【0065】
ハロアリール化合物152及び157は、化合物4の例であり、かつ工程c(スキーム1)に記載したようなSuzuki反応の適切な基質である。
【0066】
【化6】
【0067】
クロロプロピオン酸アニリド202(スキーム4)は、クロロプロピオン酸クロリド200及びアニリン201から、DCMのような溶媒中、ピリジンのような塩基の存在下、好ましくはほぼ室温での反応によって調製され得る(工程a)。クロロプロピオン酸アニリド202は、好ましくは無溶媒で、例えば100〜150℃の高温で、AlClで処理した場合に、ラクタム化合物203に閉環される(工程b)。ラクタム化合物203は、DMF又はTHFのような溶媒中、好ましくは0℃〜約80℃の間の温度範囲で、水素化ナトリウム又はナトリウム若しくはカリウムtert−ブトキシドのような塩基を使用し、続いて、式R−Y(式中、Yは、ハロゲン、トシラート又はメシラートである)で表されるアルキル化剤の添加によって窒素の部位でアルキル化され、N−アルキル化ラクタム204を与え得る(工程c)。N−アルキル化ラクタム204のハロゲン化は、例えば、DMFのような溶媒中、好ましくはほぼ室温で、N−ブロモ又はN−クロロスクシンイミドを使用することによって実施され、それぞれ臭素又は塩素に等しいXを有するハロラクタム化合物2を与え得る(工程d)。
【0068】
また、本発明のある実施態様は、式(III)で表される化合物の存在下での式(II)で表される化合物の反応を含む、上で定義されるような式(I)で表される化合物を調製するためのプロセスであって、
【化7】

[式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11及びAは、上に定義されるとおりであり、R101及びR102は、アルキル及びシクロアルキルから独立して選択されるか、又はR101及びR102は、これらが結合しているホウ素原子と一緒になって、ボロランを形成し、そして、Xは、ハロゲン又はトリフラートである]
特に、ジメチルスルホキシド、トルエン、エタノール、ジオキサン、テトラヒドロフラン又はN,N−ジメチルホルムアミド等の溶媒(場合により水と共に)、特定するとエタノール又はDMF中、トリ−o−トリルホスフィン/酢酸パラジウム(II)、テトラキス−(トリフェニルホスフィン)−パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド又はジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]パラジウム(II)等の触媒、特定するとテトラキス−(トリフェニルホスフィン)−パラジウム又はビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリドの存在下、水性又は非水性リン酸カリウム、炭酸ナトリウム又はカリウム等の塩基、特定すると水性炭酸ナトリウムの存在下、アルゴン又は窒素等の不活性雰囲気下、好ましくは室温〜還流、特定すると室温〜130℃の間の温度範囲での、プロセスである。
【0069】
また、本発明の対象物は、治療活性物質としての使用のための、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物である。
【0070】
同様に、本発明の対象物は、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物と治療上不活性な担体とを含む、医薬組成物である。
【0071】
本発明はまた、慢性腎疾患、鬱血性心不全、高血圧、原発性アルドステロン症及びクッシング症候群の処置又は予防のための、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物の使用に関する。
【0072】
本発明はまた、慢性腎疾患の処置又は予防のための、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物の使用に関する。
【0073】
本発明はまた、鬱血性心不全の処置又は予防のための、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物の使用に関する。
【0074】
本発明はまた、高血圧の処置又は予防のための、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物の使用に関する。
【0075】
本発明はまた、原発性アルドステロン症の処置又は予防のための、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物の使用に関する。
【0076】
本発明の特定の実施態様は、慢性腎疾患、鬱血性心不全、高血圧、原発性アルドステロン症及びクッシング症候群の処置又は予防のための、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物である。
【0077】
また、本発明の特定の実施態様は、慢性腎疾患の処置又は予防のための、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物である。
【0078】
また、本発明の特定の実施態様は、鬱血性心不全の処置又は予防のための、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物である。
【0079】
また、本発明の特定の実施態様は、高血圧の処置又は予防のための、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物である。
【0080】
また、本発明の特定の実施態様は、原発性アルドステロン症の処置又は予防のための、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物である。
【0081】
本発明はまた、慢性腎疾患、鬱血性心不全、高血圧、原発性アルドステロン症及びクッシング症候群の処置又は予防のための医薬の調製のための、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物の使用に関する。
【0082】
また、本発明のある実施態様は、慢性腎疾患の処置又は予防のための医薬の調製のための、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物の使用である。
【0083】
また、本発明のある実施態様は、鬱血性心不全の処置又は予防のための医薬の調製のための、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物の使用である。
【0084】
また、本発明のある実施態様は、高血圧の処置又は予防のための医薬の調製のための、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物の使用である。
【0085】
また、本発明のある実施態様は、原発性アルドステロン症の処置又は予防のための医薬の調製のための、本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物の使用である。
【0086】
また、本発明の対象物は、慢性腎疾患、鬱血性心不全、高血圧、原発性アルドステロン症及びクッシング症候群の処置又は予防のための方法であって、有効量の本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物を投与することを含む方法である。
【0087】
また、本発明のある実施態様は、慢性腎疾患の処置又は予防のための方法であって、有効量の本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物を投与することを含む方法である。
【0088】
また、本発明のある実施態様は、鬱血性心不全の処置又は予防のための方法であって、有効量の本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物を投与することを含む方法である。
【0089】
また、本発明のある実施態様は、高血圧の処置又は予防のための方法であって、有効量の本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物を投与することを含む方法である。
【0090】
また、本発明のある実施態様は、原発性アルドステロン症の処置又は予防のための方法であって、有効量の本明細書に記載されるような式(I)に係る化合物を投与することを含む方法である。
【0091】
記載されるプロセスのいずれか1つに従って製造される、本明細書に記載されるような式(I)。
【0092】
アッセイ手順
本明細書において、本発明者らはCYP11ファミリーの酵素を異所的に発現する(一過性に又は安定的に)宿主細胞としてG−402細胞株が使用できるかを確認した。具体的には、本発明者らはヒトCYP11B1、ヒトCYP11B2、ヒトCYP11A1、カニクイザルCYP11B1又はカニクイザルCYP11B2酵素活性を異所的に発現する安定なG−402細胞を開発した。重要なことに、確認した細胞株G−402は、CYP11ファミリーの活性に重要な補因子(アドレノドキシン及びアドレノドキシン還元酵素)を発現し、そして、CYP11ファミリーの無関係な酵素活性(H295R細胞と比較して)がこれらの細胞で検出された。従って、G−402細胞株は、CYP11ファミリー由来の酵素の異所的発現の宿主細胞として独自に適する。
【0093】
G−402細胞は、ATCC(CRL−1440)から得ることができ、これは腎平滑筋芽腫由来のものであった。
【0094】
発現プラスミドは、適切なプロモーター(CMV−プロモーター)及び適切な耐性マーカー(ネオマイシン)の制御下にあるヒト/カニクイザルCYP11B1又はCYP11B2のいずれかのORFを含有する。標準的な技術を用いて、発現プラスミドをG−402細胞にトランスフェクトし、次に、これらの細胞において所与の耐性マーカーを発現するものを選択する。次に、所望の酵素活性を示す個々の細胞クローンを、11−デオキシコルチコステロン(Cyp11B2)又は11−デオキシコルチゾール(Cyp11B1)を基質として使用して選択及びアッセイする。
【0095】
CYP11構築物を発現するG−402細胞を上述したように確立し、これを、10%FCS及び400μg/ml G418(ジェネティシン)を含有するMcCoy's 5a改変培地(ATCC Catalog No.30-2007)中、5% CO2/95%大気の雰囲気下、37℃で維持した。細胞酵素アッセイを、2.5%チャコールで処理したFCS及び適切な濃度の基質(0.3〜10uM 11−デオキシコルチコステロン、11−デオキシコルチゾール又はコルチコステロン)を含有するDMEM/F12培地中で実施した。酵素活性をアッセイするために、細胞を96ウェルプレート上にプレーティングし、16時間インキュベートした。次に、上清のアリコートを移し、予想される生成物(CYP11B2の場合アルドステロン;CYP11B1の場合コルチゾール)の濃度を分析した。これらのステロイドの濃度は、アルドステロン又はコルチゾールを分析するCisBio社のHTRFアッセイを用いて決定することができる。
【0096】
生成したステロイドの放出の阻害は、細胞酵素アッセイ中に加えられる試験化合物による各酵素の阻害の指標として使用することができる。化合物による酵素活性の用量依存的阻害は、加えられた阻害剤の濃度(x軸)と測定されたステロイド/生成物レベル(y軸)をプロットすることによって計算する。次に、最小二乗法を使用して、下記の4パラメーターシグモイド関数(Morgan-Mercer-Flodin(MMF)モデル)を原データ点にフィッティングすることによって阻害を計算する:
【数1】

(式中、Aは、最大y値であり、Bは、XLFitを使用して決定されるEC50因子であり、Cは、最少y値であり、そして、Dは、傾斜値である)
【0097】
最大値Aは、阻害剤の非存在下で生成したステロイドの量に対応し、値Cは、酵素が完全に阻害されるときに検出されるステロイドの量に対応する。
【0098】
本明細書において請求される化合物のEC50値は、記載されるG402ベースアッセイ系を用いて試験した。Cyp11B2酵素活性は、1μMデオキシコルチコステロン及び可変量の阻害剤の存在下で試験し;Cyp11B1酵素活性は、1μMデオキシコルチゾール及び可変量の阻害剤の存在下で試験した。
【0099】
【表1】
【0100】
本明細書に記載される式(I)で表される化合物及びその薬学的に許容しうる塩もしくはエステルは、0.000001uM〜1000uMのEC50(CYP11B2)値を有し、特定の化合物は、0.00005uM〜500uMのEC50(CYP11B2)値を有し、さらなる特定の化合物は、0.0005uM〜50uMのEC50(CYP11B2)値を有し、より特定の化合物は、0.0005uM〜5umのEC50(CYP11B2)値を有する。これらの結果は、記載される酵素アッセイを使用して得られた。
【0101】
式(I)で表される化合物及びその薬学的に許容しうる塩は、(例えば、製剤の形態で)医薬として使用することができる。この製剤は、経口(例えば、錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬及び軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤又は懸濁剤の形態で)、鼻内(例えば、鼻内スプレーの形態で)又は直腸内(例えば、坐剤の形態で)のように、内部に投与することができる。しかし、投与はまた、筋肉内又は静脈内のように、非経口的に(例えば、注射液剤の形態で)達成することができる。
【0102】
式(I)で表される化合物及びその薬学的に許容しうる塩は、錠剤、コーティング錠、糖衣錠及び硬ゼラチンカプセル剤の製造のために、薬学的に不活性な無機又は有機補助剤と共に加工することができる。乳糖、トウモロコシデンプン又はその誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩等は、例えば、錠剤、糖衣錠及び硬ゼラチンカプセル剤用のそのような補助剤として使用することができる。
【0103】
軟ゼラチンカプセル剤に適切な補助剤は、例えば、植物油、ロウ、脂肪、半固体物質及び液体ポリオール等である。
【0104】
液剤及びシロップ剤の製造に適切な補助剤は、例えば、水、ポリオール、サッカロース、転化糖、ブドウ糖等である。
【0105】
注射液剤に適切な補助剤は、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセロール、植物油等である。
【0106】
坐剤に適切な補助剤は、例えば、天然又は硬化油、ロウ、脂肪、半固体又は液体ポリオール等である。
【0107】
さらには、本製剤は、保存剤、可溶化剤、増粘性物質、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色料、香味料、浸透圧を変化させる塩、緩衝剤、マスキング剤又は酸化防止剤を含有することができる。これらはまた、さらに他の治療上価値のある物質を含有することができる。
【0108】
用量は、広い範囲内で変化させることができ、当然ながら、各特定症例における個々の要求に合わせることができる。一般に、経口投与の場合には、好ましくは1〜3回の個々の用量(例えば、同量からなってよい)に分割した、体重1kgあたり約0.1mg〜20mg、好ましくは体重1kgあたり約0.5mg〜4mgの1日用量(例えば、一人あたり約300mg)が、適切であろう。しかし、本願明細書においての上限値は、必要が示されれば、これを超えられることは明らかであろう。
【0109】
本発明によれば、式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容しうる塩及びエステルは、アルドステロン媒介疾患の処置又は予防のために使用することができる。
【0110】
本明細書の式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容しうる塩及びエステルは、CYP11B1の可変的阻害(variable inhibition)も示す。これらの化合物は、CYP11B2の可変的阻害と組み合わせてCYP11B1の阻害のために使用してもよい。そのような化合物は、過剰なコルチゾール生成/レベル、又は過剰なコルチゾールレベルとアルドステロンレベルの両方を示す疾患(例えば、クッシング症候群、熱傷患者、鬱病、心的外傷後ストレス障害、慢性ストレス、副腎皮質刺激ホルモン分泌腺腫、クッシング病(Morbus Cushing))の処置又は予防のために使用してもよい。
【0111】
本発明によれば、式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容しうる塩及びエステルは、心血管疾患(高血圧及び心不全を含む)、腎疾患、肝疾患、血管疾患、炎症性疾患、疼痛、網膜症、神経障害(末梢神経障害等)、異常インスリン症、浮腫、内皮機能不全、圧受容器機能不全;線維症、鬱病等の処置又は予防のために使用することができる。
【0112】
心血管疾患には、鬱血性心不全、冠動脈性心疾患、不整脈、動脈細動、心臓病変、駆出率の低下、拡張期及び収縮期心不全、冠動脈の線維素様壊死、心不全、肥大型心筋症、動脈コンプライアンスの低下、拡張期充満障害、虚血、左室肥大、心筋及び血管線維症、心筋梗塞、心筋壊死病斑、心臓不整脈、突然心臓死の予防、再狭窄、卒中、血管損傷が含まれる。
【0113】
腎疾患には、急性及び慢性腎不全、末期の腎疾患、クレアチニンクリアランスの低下、糸球体濾過率の低下、糖尿病性腎症、著しい細胞過形成を伴う又は伴わない網状メサンギウム基質の拡大、糸球体毛細血管の局所血栓形成、全線維素様壊死、糸球体硬化、虚血性病変、悪性腎硬化、例えば、虚血性退縮、微量アルブミン尿、腎症、タンパク尿、腎血流量の減少、腎臓動脈疾患、毛細血管内細胞(内皮及びメサンギウム細胞)及び/又は毛細血管外細胞(半月体)の膨張及び増殖が含まれる。
【0114】
肝疾患には、肝硬変、肝性腹水、肝鬱血、非アルコール性脂肪性肝炎等が含まれるが、これらに限定されない。
【0115】
血管疾患には、血栓性血管疾患(壁在線維素様壊死、赤血球の溢出及び破砕並びに管腔及び/又は壁在血栓症等)、増殖性動脈症(粘液性細胞外基質によって囲まれた筋内膜細胞(myointimal cell)の腫大及び結節性肥厚等)、アテローム性動脈硬化、血管コンプライアンスの減少(剛性、心室コンプライアンスの低下及び血管コンプライアンスの低下等)、内皮機能不全等が含まれるが、これらに限定されない。
【0116】
炎症性疾患には、関節炎(例えば、骨関節炎)、炎症性気道疾患(例えば、慢性閉塞性肺疾患(COPD))等が含まれるが、これらに限定されない。
【0117】
疼痛には、急性疼痛、慢性疼痛(例えば、関節痛)等が含まれるが、これらに限定されない。
【0118】
浮腫には、末梢組織浮腫、肝鬱血、脾臓鬱血、肝性腹水、呼吸器又は肺鬱血等が含まれるが、これらに限定されない。
【0119】
異常インスリン症には、インスリン抵抗性、I型糖尿病、II型糖尿病、グルコース感受性、前糖尿病状態、X症候群等が含まれるが、これらに限定されない。
【0120】
線維症には、心筋及び腎内線維症、腎間質線維症及び肝線維症が含まれるが、これらに限定されない。
【0121】
さらに、本明細書に記載される式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容しうる塩及びエステルは、また、高血圧、心不全(特に、心筋梗塞後心不全)、左室肥大及び卒中からなる群より選択される心血管疾患の処置又は予防のために使用することができる。
【0122】
別の実施態様において、心血管疾患は、高血圧である。
【0123】
別の実施態様において、心血管疾患は、心不全である。
【0124】
別の実施態様において、心血管疾患は、左室肥大である。
【0125】
別の実施態様において、心血管疾患は、卒中である。
【0126】
別の実施態様において、式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容しうる塩及びエステルは、腎疾患の処置又は予防のために使用することができる。
【0127】
別の実施態様において、腎疾患は、腎症である。
【0128】
別の実施態様において、式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容しうる塩及びエステルは、II型糖尿病の処置又は予防のために使用することができる。
【0129】
別の実施態様において、式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容しうる塩及びエステルは、I型糖尿病の処置又は予防のために使用することができる。
【0130】
本発明は、実施例により以降説明されるが、これらは限定性を持つものではない。
【0131】
調製例がエナンチオマーの混合物として得られる場合、純粋なエナンチオマーは、本明細書に記載される方法又は当業者に公知の方法、例えば、キラルクロマトグラフィー又は結晶化等により分離することができる。
【0132】
実施例
全ての実施例及び中間体は、特に指示しない限り、アルゴン雰囲気下で調製した。
【0133】
中間体A−1
1−メチル−6−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン
【化8】
【0134】
[A] 6−ブロモ−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン
【化9】

0℃に冷却したDMF(100mL)中の6−ブロモ−3,4−ジヒドロキノリン−2(1H)−オン(5g、22.1mmol)の溶液に、カリウム tert−ブトキシド(4.96g、44.2mmol)を少しずつ加え、反応混合物を0℃で15分間撹拌した。次に、ヨウ化メチル(4.08g、28.8mmol)を加え、反応混合物を室温に温め、撹拌を一晩続けた。さらに、MeI(1.25g、8.86mmol)を加え、反応混合物を、反応が完了するまで40℃に加熱した。混合物をEtOAcで希釈し、1M HCl(100mL)に注ぎ、そして水相をEtOAc(2×200mL)で抽出した。合わせた有機物を食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発乾固させた。残渣を、0〜30% EtOAc−ヘプタンの勾配で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物(4.23g、80%)をオフホワイトの固体として与えた。MS:240.0、242.1(M+H)。
【0135】
[B] 1−メチル−6−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン
【化10】

フラスコに、6−ブロモ−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン(3g、12.5mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(3.81g、15.0mmol)、酢酸カリウム(3.68g、37.5mmol)及びジオキサン(48mL)を入れた。混合物をArでパージし、次にジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン錯体(1:1)[PdCl(DPPF)−CHCl付加体](457mg、0.625mmol)を加え、得られた混合物を80℃に一晩加熱した。反応混合物をEtOAcで希釈し、Dicaliteで濾過し、そしてEtOAc(2×150mL)で洗浄した。得られた濾液を食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発乾固させた。残渣を、0〜40% EtOAc−ヘプタンの勾配で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物(2.63g、73%)をオフホワイトの固体として与えた。MS:288.0(M+H)。
【0136】
中間体A−2
2−((5−ブロモピリジン−3−イル)メトキシ)−6−クロロピリジン
【化11】
【0137】
[A] 3−ブロモ−5−クロロメチル−ピリジン
【化12】

DCM(5mL)中の(5−ブロモピリジン−3−イル)メタノール(1g、5.32mmol)の溶液に、塩化チオニル(2.53g、21.3mmol)を滴下し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をDCMで希釈し、20% NaOH水溶液(20mL)に注ぎ、そして得られた溶液をDCM(2×25mL)で抽出した。合わせた有機物を食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発乾固させて、標記化合物(1.02g、93%)を明褐色の固体として与えた。MS:208.3(M+H)。
【0138】
【化13】
【0139】
[B] 2−((5−ブロモピリジン−3−イル)メトキシ)−6−クロロピリジン及び1−(5−ブロモ−ピリジン−3−イルメチル)−6−クロロ−1H−ピリジン−2−オン
DMF(1mL)中の3−ブロモ−5−クロロメチル−ピリジン(0.05g、0.242mmol)の溶液に、6−クロロ−2−ヒドロキシピリジン(0.031g、0.242mmol)及びKCO(0.067g、0.484mmol)を加え、反応混合物を室温で6時間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、HO(3mL)に注ぎ、水層をEtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機物をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させた。残渣を、0〜100% EtOAc−ヘプタンの勾配で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、2−((5−ブロモピリジン−3−イル)メトキシ)−6−クロロピリジン(0.05g、69%)を無色の液体として、MS:301.3(M+H);及び1−(5−ブロモ−ピリジン−3−イルメチル)−6−クロロ−1H−ピリジン−2−オン(0.011g、15%)を黄色の固体として与えた。MS:301.3(M+H)。
【0140】
中間体A−3
2−((5−ブロモピリジン−3−イル)メトキシ)−6−メチルピリジン
【化14】

THF(10mL)中の6−メチル−1H−ピリジン−2−オン(0.1g、0.916mmol)の溶液に、(5−ブロモピリジン−3−イル)メタノール(0.172g、0.916mmol)、トリフェニルホスフィン(0.264g、1.01mmol)、続いてジ−(4−クロロベンジル)アゾジカルボキシラート(0.37g、1.01mmol)を加え、次に反応混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO水溶液(10mL)に注ぎ、そして水層をEtOAc(2×25mL)で抽出した。合わせた有機物を食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発させた。残渣をジエチルエーテル(10mL)に溶解し、そして冷蔵庫内で2時間放置した。この後、固体の沈殿物を濾別し、得られた濾液を蒸発乾固させた。残渣を、0〜30% EtOAc−ヘプタンの勾配で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物(0.037g、15%)を無色の油状物として与えた。MS:279.3(M+H)。
【0141】
中間体A−4
6−(5−クロロメチル−ピリジン−3−イル)−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン
【化15】
【0142】
[A] 6−(5−ヒドロキシメチル−ピリジン−3−イル)−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン
【化16】

密閉管に、(5−ブロモ−ピリジン−3−イル)−メタノール(1g、5.32mmol)、1−メチル−6−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン(中間体A−1)(1.6g、5.58mmol)及びDMF(15mL)を入れた。アルゴンで反応混合物をパージした後、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(0.373g、0.532mmol)及び1M NaCO水溶液(13.3mL、13.3mmol)を加え、反応物を120℃に1.5時間加熱した。混合物をDicaliteで濾過し、EtOAcで洗浄し、そして得られた濾液を蒸発乾固させた。残渣を、3〜10% MeOH−DCMの勾配で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物(1.392g、97.5%)を褐色の固体として与えた。MS:269.5(M+H)。
【0143】
[B] 6−(5−クロロメチル−ピリジン−3−イル)−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン
【化17】

DCM(10mL)中の6−(5−ヒドロキシメチル−ピリジン−3−イル)−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン(1.39g、5.19mmol)の溶液に、塩化チオニル(2.47g、20.8mmol)をゆっくり滴下し、そして反応混合物を室温で3.5時間撹拌した。混合物をDCMで希釈し、氷浴で0℃に冷却した20% NaOH水溶液(20mL)に注ぎ、そして得られた溶液をDCM(2×50mL)で抽出した。合わせた有機物を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発乾固させた。残渣を、EtOで粉砕し、固体の沈殿物を濾別し、そしてさらに乾燥させて、標記化合物(1.37g、90%)を黄色の固体として与えた。MS:287.4(M+H)。
【0144】
中間体A−5
7−フルオロ−1−メチル−6−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン
【化18】
【0145】
[A] 3−クロロ−N−(3−フルオロ−フェニル)−プロピオンアミド
【化19】

DCM(100mL)中の3−フルオロアニリン(10mL、104.02mmol)の溶液に、ピリジン(21mL、260.2mmol)及び3−クロロプロピオニルクロリド(12mL、124.4mmol)を加えた。LC−MS分析で示すように出発物質が消失するまで、反応混合物を室温で3時間撹拌した。次に、反応混合物をHOで希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、真空下で濃縮して、標記化合物を固体として与えた。それを、さらに精製することなく次の工程において使用した。
【0146】
[B] 7−フルオロ−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン
【化20】

磁気撹拌子を備えた火炎乾燥の50mLフラスコに、3−クロロ−N−(3−フルオロ−フェニル)−プロピオンアミド(10g、49.6mmol)及びAlCl(23.1g、173.6mmol)を入れた。予熱した油浴で、LC−MS分析が反応を完了したことを示すまで、フラスコを120〜125℃で2時間加熱した。室温に冷やした後、混合物を氷水でゆっくり処理した。EtOAcでの抽出後、合わせた有機層を水及び食塩水で順番に洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、白色の固体(7.63g)を5.3:1の比率で2つの位置異性体生成物(7−フルオロ−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン及び5−フルオロ−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン)の粗混合物として与えた。次に、この混合物をEtOAc(70mL)中で30分間還流し、その後それを室温に冷やし、そして約35mLに濃縮した。沈殿した固体(5.83g)を真空濾過により集め、所望の7−フルオロ−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オンを与えて95.8%に濃縮した。上記の再結晶化の手順をさらに3回繰り返した後、標記化合物4.12gを白色の固体として純度>99.5%で得た。
【0147】
[C] 7−フルオロ−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン
【化21】

DMF(200mL)中の7−フルオロ−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン(16.5g、0.1mol)の氷冷溶液に、カリウム tert−ブトキシド(22.4g、0.2mol)を2回に分けて加えた。反応混合物を0℃で30分間撹拌し、その後、MeI(25.4g、0.18mol)を加えた。添加後、反応混合物を室温にゆっくり温め、そして室温で一晩撹拌した。反応混合物をEtOAc(500mL)で希釈し、次に1N HCl水溶液(200mL)に注いだ。EtOAc(200mL、3×)での抽出後、合わせた有機層を食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗標記化合物を油状物(16.0g、収率89%)として与えた。それを、さらに精製することなく次の工程において使用した。
【0148】
[D] 6−ブロモ−7−フルオロ−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン
【化22】

DMF(200mL)中の7−フルオロ−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン(16.0g、89.4mmol)の氷冷溶液に、NBS(16.0g、89.4mmol)を加えた。添加後、反応混合物を室温に温め、そして3時間撹拌した。LC−MS分析が反応の完了を示した後、混合物をEtOAc(500mL)で希釈し、そして水(500mL)に注いだ。次に、水層をEtOAc(200mL、3×)で抽出し、合わせた有機層を食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗標記化合物を油状物(18.0g、収率78%)として与えた。それをさらに精製することなく次の工程において使用した。
【0149】
[E] 7−フルオロ−1−メチル−6−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン
【化23】

乾燥ジオキサン(400mL)中の6−ブロモ−7−フルオロ−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン(18.0g、69.8mmol)の混合物に、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(20.0g、83.8mmol)、酢酸カリウム(20.5g、209.4mmol)及びジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン錯体(1:1)[PdCl(DPPF)−CHCl付加体](2.55g、3.49mmol)を加えた。アルゴン保護下、反応混合物を85℃で一晩加熱した。EtOAcでの希釈後、混合物をセライトパッドで濾過し、そしてフィルターケーキをさらなるEtOAcで数回洗浄した。次に、合わせた濾液を食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、そして真空下で濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー分離(ヘキサン中の0〜30% EtOAc)により、粗標記化合物を白色の粘着性物質として与えた。数回のヘキサンでの粉砕により、粗生成物を明褐色の固体(10.0g、収率47%)として与えた。MS:306.1(M+H)。
【0150】
中間体A−6
6−(5−クロロメチル−ピリジン−3−イル)−7−フルオロ−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン
【化24】

中間体A−4の調製について記載した手順と同様にして、(5−ブロモ−ピリジン−3−イル)−メタノールを、7−フルオロ−1−メチル−6−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン(中間体A−5)と反応させて、7−フルオロ−6−(5−ヒドロキシメチル−ピリジン−3−イル)−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オンを与え;さらに塩化チオニルでの処置により、標記化合物を黄色の固体として与えた。MS:305.5(M+H)。
【0151】
中間体A−7
6−(5−クロロメチル−4−メチル−ピリジン−3−イル)−7−フルオロ−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン
【化25】

中間体A−4の調製について記載した手順と同様にして、(5−ブロモ−4−メチル−ピリジン−3−イル)−メタノールを、7−フルオロ−1−メチル−6−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン(中間体A−5)と反応させて、7−フルオロ−6−(5−ヒドロキシメチル−4−メチル−ピリジン−3−イル)−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オンを与え;さらに塩化チオニルでの処置により、標記化合物を明褐色の固体として与えた。MS:319.4(M+H)。
【0152】
中間体B−1
[5−(1−メチル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−ピリジン−3−イル]−酢酸
【化26】

密閉管に、2−(5−ブロモピリジン−3−イル)酢酸(0.4g、1.85mmol)、1−メチル−6−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン(中間体A−1)(0.585g、2.04mmol)及びDMF(5mL)を入れた。アルゴンで反応混合物をパージした後、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(0.130g、0.185mmol)及び1M NaCO水溶液(4.63mL、4.63mmol)を加え、反応物を120℃に2時間加熱した。混合物をDicaliteで濾過し、EtOAcで洗浄し、そして得られた濾液を蒸発乾固させた。残渣を、2〜20% MeOH−DCMの勾配で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物(0.135g、23%)を黄色の固体として与えた。MS:297.5(M+H)。
【0153】
実施例1
6−[5−(6−クロロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン
【化27】

フラスコに、2−((5−ブロモピリジン−3−イル)メトキシ)−6−クロロピリジン(中間体A−2)(0.025g、0.084mmol)、1−メチル−6−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン(中間体A−1)(0.024g、0.084mmol)及びDMF(1mL)を入れた。アルゴンで反応混合物をパージした後、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(0.006g、0.008mmol)及び1M NaCO水溶液(0.2mL、0.2mmol)を加え、反応物を120℃に1.5時間加熱した。反応混合物をEtOAcで希釈し、HO(5mL)に注ぎ、そしてEtOAc(2×10mL)で洗浄した。得られた濾液を食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発乾固させた。残渣を、分取HPLCにより精製して、標記化合物(0.011g、35%)を無色の無定形の固体として与えた。MS:380.5(M+H)。
【0154】
実施例2
6−[5−(5−フルオロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン
【化28】

DMF(1mL)中の6−(5−クロロメチル−ピリジン−3−イル)−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン(中間体A−4[B])(0.05g、0.147mmol)の溶液に、5−フルオロ−2−ヒドロキシピリジン(0.019g、0.174mmol)及びKCO(0.048g、0.349mmol)を加え、そして反応混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を蒸発乾固させ、残渣を0〜5% MeOH−DCMの勾配で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、6−[5−(5−フルオロ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン(0.016g、25%)を無色の固体として、MS:364.5(M+H);及び6−[5−(5−フルオロ−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イルメチル)−ピリジン−3−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン(0.045g、71%)を無色の固体として与えた。MS:364.5(M+H)。
【0155】
表1に列挙した以下の実施例は、適切な出発物質を使用し、実施例1又は2の調製について記載した手順と同様に調製した。
【表2】





【0156】
表2に列挙した以下の実施例は、6−(5−クロロメチル−ピリジン−3−イル)−7−フルオロ−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン(中間体A−6)を以下に列挙した反応パートナーと反応させて、実施例2の調製について記載した手順と同様に調製した。
【表3】

【0157】
表3に列挙した以下の実施例は、6−(5−クロロメチル−4−メチル−ピリジン−3−イル)−7−フルオロ−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン(中間体A−7)を以下に列挙した反応パートナーと反応させて、実施例2の調製について記載した手順と同様に調製した:
【表4】

【0158】
実施例28
2−[5−(1−メチル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−ピリジン−3−イル]−N−(6−メチル−ピリジン−2−イル)−アセトアミド
【化29】

DMF(1mL)中の[5−(1−メチル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−ピリジン−3−イル]−酢酸(中間体B−1)(0.041g、0.14mmol)の溶液に、2−アミノ−6−メチルピリジン(0.023g、0.21mmol)及びTBTU(0.05g、0.154mmol)、続いてヒューニッヒ塩基(0.109g、0.84mmol)を加え、そして反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO溶液(5mL)に注ぎ、そしてEtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機物をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして蒸発乾固させた。残渣を、分取HPLCにより精製して、標記化合物(0.018g、32%)を無色の固体として与えた。MS:387.7(M+H)。
【0159】
表4に列挙した以下の実施例は、[5−(1−メチル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−ピリジン−3−イル]−酢酸(中間体B−1)を以下に列挙した反応パートナーと反応させて、実施例28の調製について記載した手順と同様に調製した:
【表5】
【0160】
例A
式(I)で表される化合物は、それ自体既知のやり方で、以下の組成の錠剤の製造用の活性成分として使用することができる:
1錠当たり
活性成分 200mg
微結晶性セルロース 155mg
トウモロコシデンプン 25mg
タルク 25mg
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 20mg
425mg
【0161】
例B
式(I)で表される化合物は、それ自体既知のやり方で、以下の組成のカプセル剤の製造用の活性成分として使用することができる:
1カプセル当たり
活性成分 100.0mg
トウモロコシデンプン 20.0mg
乳糖 95.0mg
タルク 4.5mg
ステアリン酸マグネシウム 0.5mg
220.0mg
【国際調査報告】