特表2020-504872(P2020-504872A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特表2020-504872車両の運動を制御するシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2020-504872(P2020-504872A)
(43)【公表日】2020年2月13日
(54)【発明の名称】車両の運動を制御するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/02 20200101AFI20200121BHJP
   B60W 30/09 20120101ALI20200121BHJP
   B60W 30/095 20120101ALI20200121BHJP
【FI】
   G05D1/02 H
   B60W30/09
   B60W30/095
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】54
(21)【出願番号】特願2019-534782(P2019-534782)
(86)(22)【出願日】2017年10月6日
(85)【翻訳文提出日】2019年6月24日
(86)【国際出願番号】JP2017037286
(87)【国際公開番号】WO2018179535
(87)【国際公開日】20181004
(31)【優先権主張番号】15/472,373
(32)【優先日】2017年3月29日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100147566
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100161171
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 潤一郎
(72)【発明者】
【氏名】ワン、イェビン
(72)【発明者】
【氏名】ダイ、ジン
【テーマコード(参考)】
3D241
5H301
【Fターム(参考)】
3D241BA32
3D241BA33
3D241CA00
3D241CD10
3D241CD11
3D241CE02
3D241CE04
3D241CE05
3D241CE09
3D241DA53Z
3D241DB01Z
3D241DB02Z
3D241DB05Z
3D241DB09Z
3D241DB10Z
3D241DB12Z
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3D241DB16Z
3D241DB20Z
3D241DB32Z
3D241DC25Z
3D241DC26Z
3D241DC31Z
3D241DC33Z
3D241DC43Z
5H301AA01
5H301AA10
5H301CC03
5H301CC06
5H301DD01
5H301HH04
(57)【要約】
車両の運動を制御するシステムが、基本経路の一組のパターンに対応する一組の解析関数を記憶するメモリを備える。各パターンは連続経路を表し、対応するパターンに従う基本経路の逐次合成によって入力状態を接続する連続経路を規定する、車両の入力状態に関する解析解を与えるように、対応するパターンごとに各解析関数が決定される。そのシステムは、車両の初期状態及び目標状態を受信するのに応答して、メモリから、初期状態を目標状態に接続する連続曲率経路の最小コストに対応する解析関数を選択し、選択された解析関数を用いて連続曲率経路のパラメーターを解析的に求める経路計画器と、連続曲率経路のパラメーターに従って車両の運動を制御するコントローラーとを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の運動を制御するシステムであって、
基本経路の一組のパターンに対応する一組の解析関数を記憶するメモリであって、各パターンは連続経路を表し、対応するパターンに従う前記基本経路の逐次合成によって入力状態を接続する連続経路を規定する、前記車両の該入力状態に関する解析解を与えるように、該対応するパターンごとに各解析関数が決定される、メモリと、
前記車両の初期状態及び目標状態を受信するのに応答して、前記メモリから、該初期状態を該目標状態と接続する連続曲率経路の最小コストに対応する解析関数を選択し、該選択された解析関数を用いて該連続曲率経路のパラメーターを解析的に求める経路計画器と、
前記連続曲率経路の前記パラメーターに従って前記車両の前記運動を制御するコントローラーと、
を備える、システム。
【請求項2】
前記連続曲率経路の前記パラメーターは、前記連続曲率経路を形成する前記車両の前記運動の平面上の点の座標及び方位角のシーケンスを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記連続曲率経路の前記パラメーターは制御入力のシーケンスを含み、前記制御入力のシーケンスに従う前記車両の前記運動の前記制御は、前記連続曲率経路に従う前記車両の状態に移行する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記メモリは前記一組のパターン及び前記一組の解析関数に対応する一組のコスト関数を記憶し、前記経路計画器は、前記対応するコスト関数を用いて各パターンのコストを求め、最小コストを有する前記パターンに対応する前記解析関数を選択する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記メモリは前記一組のパターン及び前記一組の解析関数に対応する一組のコスト関数を記憶し、前記経路計画器は、前記初期状態及び前記目標状態を接続する一組のReeds−Shepp(RS)経路を特定し、前記RS経路のパターンに類似する前記パターンに対応する前記コスト関数を用いて各RS経路のコストを評価し、最小コストを生成する前記コスト関数に対応する前記解析関数を選択する、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記経路計画器は、前記初期状態及び前記目標状態を接続するReeds−Shepp(RS)経路を決定し、前記RS経路のパターンに対応する前記解析関数を選択する、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記一組のパターンは、前記入力状態の任意の値に関して、障害物を考慮することなく、前記入力状態を接続する実現可能な連続曲率経路を表す少なくとも1つのパターンが存在することを保証する網羅的な組である、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記一組のパターンは、変換されたReeds−Shepp(RS)経路を表す48個の異なるパターンを含み、前記組内の各パターンは、RS経路を表す対応するパターン内の円弧をクロソイドターンに置き換えることによって形成される、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記解析関数は、前記連続曲率経路を形成する隣接する基本経路の相互配置に関するμ−接線条件を満たす解を与えるように決定され、前記解析関数のうちの少なくともいくつかは、少なくとも1つの境界基本経路に対する少なくとも1つの中間基本経路の相互配置に関する付加的な幾何学的制約を満たす解を与えるように決定される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
パターンC|Cに関する前記付加的な幾何学的制約は、前記クロソイドターンC及びCの中心が前記クロソイドターンC及びCの中心を接続する線に平行である線上にあることを規定し、Cはクロソイドターンを表し、記号「|」は前記運動の方向を逆にすることを表し、
パターンC|C|Cに関する前記付加的な幾何学的制約は、前記クロソイドターンC及びCの中心によって形成される線が、前記クロソイドターンC及びCの中心を接続する線に平行であることを規定し、
パターンC|CSC−1に関する前記付加的な幾何学的制約は、3つ全てのクロソイドターンC、C及びCの中心が直線を形成することを規定し、
パターンC|CSC|Cに関する前記付加的な幾何学的制約は、前記クロソイドターンC及びCの中心間の線が前記クロソイドターンC及びCの中心を接続する線に平行であることを規定する、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記車両の運転可能状態空間をサンプリングし、前記サンプリングされた状態を切り取り、前記車両の前記運動のための状態のシーケンスを生成し、前記状態のシーケンス内の隣接する状態の対ごとに前記経路計画器を呼び出し、連続経路のシーケンスを生成する運動計画器を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
車両の運動を制御する方法であって、該方法は、基本経路の一組のパターンに対応する一組の解析関数及び一組のコスト関数を記憶するメモリに結合されるプロセッサを使用し、各パターンは連続経路を表し、対応するパターンに従う前記基本経路の逐次合成によって入力状態を接続する連続経路を規定する、前記車両の該入力状態に関する解析解を与えるように、該対応するパターンごとに各解析関数が決定され、各コスト関数は、前記入力状態を接続し、前記対応するパターンによって表される前記連続経路に従う前記車両の前記運動のコストを示す前記対応するパターンのコストを与えるように決定され、前記プロセッサは該方法を実施する記憶された命令に結合され、該命令は、該プロセッサによって実行されるときに、該方法の少なくともいくつかのステップを実行し、該方法は、
前記車両の初期状態及び目標状態を受信することと、
前記対応するパターンによって表され、前記初期状態を前記目標状態と接続する連続経路に従う前記車両の前記運動の前記コストを示す各パターンの前記コストを求めることと、
最小コストを有する前記パターンの解析関数を選択することと、
前記選択された解析関数を用いて、前記連続経路のパラメーターを解析的に求めることと、
前記連続経路の前記パラメーターに従って前記車両の前記運動を制御することと、
を含む、方法。
【請求項13】
前記一組のパターンは、前記入力状態の任意の値に関して、障害物を考慮することなく、前記入力状態を接続する実現可能な連続曲率経路を表す少なくとも1つのパターンが存在することを保証する網羅的な組である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記一組のパターンは、変換されたReeds−Shepp(RS)経路を表す48個の異なるパターンを含み、前記一組内の各パターンは、RS経路を表す対応するパターン内の円弧をクロソイドターンに置き換えることによって形成される、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記解析関数は、前記連続経路を形成する隣接する基本経路の相互配置に関するμ−接線条件を満たす解を与えるように決定され、前記解析関数のうちの少なくともいくつかは、少なくとも1つの境界基本経路に対する少なくとも1つの中間基本経路の相互配置に関する付加的な幾何学的制約を満たす解を与えるように決定される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
パターンC|Cに関する前記付加的な幾何学的制約は、前記クロソイドターンC及びCの中心が前記クロソイドターンC及びCの中心を接続する線に平行である線上にあることを規定し、Cはクロソイドターンを表し、記号「|」は前記運動の方向を逆にすることを表し、
パターンC|C|Cに関する前記付加的な幾何学的制約は、前記クロソイドターンC及びCの中心によって形成される線が、前記クロソイドターンC及びCの中心を接続する線に平行であることを規定し、
パターンC|CSC−1に関する前記付加的な幾何学的制約は、3つ全てのクロソイドターンC、C及びCの中心が直線を形成することを規定し、
パターンC|CSC|Cに関する前記付加的な幾何学的制約は、前記クロソイドターンC及びCの中心間の線が前記クロソイドターンC及びCの中心を接続する線に平行であることを規定する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
方法を実行するためにプロセッサによって実行可能であるプログラムを具現する非一時的コンピューター可読記憶媒体であって、メモリが、基本経路の一組のパターンに対応する一組の解析関数及び一組のコスト関数を記憶し、各パターンは連続経路を表し、対応するパターンに従う前記基本経路の逐次合成によって入力状態を接続する連続経路を規定する、車両の該入力状態に関する解析解を与えるように、該対応するパターンごとに各解析関数が決定され、各コスト関数は、前記入力状態を接続し、前記対応するパターンによって表される前記連続経路に従う前記車両の運動のコストを示す前記対応するパターンのコストを与えるように決定され、前記方法は、
前記車両の初期状態及び目標状態を受信することと、
前記対応するパターンによって表され、前記初期状態を前記目標状態と接続する連続経路に従う前記車両の前記運動の前記コストを示す各パターンの前記コストを求めることと、
最小コストを有する前記パターンの解析関数を選択することと、
前記選択された解析関数を用いて、前記連続経路のパラメーターを解析的に求めることと、
前記連続経路の前記パラメーターに従って前記車両の前記運動を制御することと、
を含む、非一時的コンピューター可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は包括的には、車両の運動の経路計画に関し、より詳細には、異なる状態間で車両の運動を自動的に制御する経路計画システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自律車両又は自律走行モードを実行する車両のいずれかの車両によって利用されるいくつかの制御システムは、他の車両又は歩行者等の障害物を回避するためのみではなく、車両の操作に関連付けられたいくつかの基準を最適化するためも含む双方で、未来を予測し、車両の安全運動又は経路を予測する。車両は、物体軌道の一部、より詳細には、2次元走行面上への軌道の投影である経路に沿って制御される。例えて言うと、経路は、走行中の車両の全ての幾何学的座標を接続する線である。
【0003】
経路計画の基本的な目的は、自律運転モードにおいて動作している自律車両又は半自律車両等の走行中の車両の2つの状態、例えば、初期状態及び目標状態を接続する軌道を構成すること、並びに、軌道に沿って車両の運動を制御することである。「状態」は、本明細書において使用されるときに、平面内の車両の幾何学的座標と、これらの幾何学的座標における車両の方位とを含むベクトルであることを意図している。目標状態は、固定ロケーション、移動ロケーション、速度ベクトル、領域、又はそれらの組み合わせのいずれかとすることができる。道路縁、歩行者、及び他の車両等の周囲環境は、車両のセンサーによって検知される、及び/又は、事前に与えられた情報によって少なくとも部分的に既知である。
【0004】
初期状態及び目標状態を接続する経路は一般に、いくつかの基本経路(elementary path)(又は略して、EPT)から構成される。状況によっては、経路計画は、同じ種類又は異なる種類の基本経路でのみ機能する。そのために、走行中の物体の経路は一般に、同じ接合点(junction points)(JPと略される)を共有する複数の基本経路から構成される。したがって、各接合点は2つの隣接する基本経路(EPT)に属するので、接合点は経路の特殊な点である。
【0005】
経路に関して要求される1つの特殊な特徴は、状態が進路全体に沿って、又は接合点において不規則に変化しないことである。すなわち、1つの基本経路から隣接する基本経路への移行が、その一次導関数(接線)及び二次導関数(曲率)だけでなく、基本経路の接合点においても連続しているのを確実にしなければならない。車両のステアリング及び速度を線形になるように、すなわち連続するように変更することによって、1つの基本経路から隣接する基本経路への移行を実行できるときに、その経路は接合点において連続している。
【0006】
例えば、Dubins及びReeds及びSheppによる先駆的な仕事は、車両の2つの状態間の最短経路のパターンを調査した。Reeds−Shepp(RS)経路と呼ばれる最短経路は、線分及び/又は最小回転半径の接線円弧の逐次合成である。RS経路は、非常に効率的に計算することができるが、複数の線分を伴うRS経路に沿った曲率は不連続である。車両が停止し、止まったままステアリングを実行しなければならず、結果として、無用な時間遅延及び余分なタイヤの摩耗につながるので、そのような曲率不連続性は、実用時には望ましくない。
【0007】
いくつかの方法は、線分及び円弧に加えて、他の断片を導入することによってRS経路の不連続性を克服する。例えば、経路計画は、スプライン、多項式、三角関数又はクロソイド等の種々のタイプの基本経路を合成することができる。上記の基本経路は、その数学的記述によって主に区別される。全ての基本経路が共通して有する特徴は、基本経路を直線及び/又は円弧(circular line)と合成して、連続曲率経路を形成できることである。
【0008】
クロソイドは操作される自動車の走行規則に密接に関連付けられるので、いくつかの従来の方法は、その経路計画を、クロソイドを基にすることを選ぶ。クロソイドは特殊なタイプの平面曲線であり、その曲率はcによって表され、経路に沿って線形に変化する。クロソイドは、初期状態が終了状態と接続されるときに、経路の長さが最小化されるという更なる利点を有する。
【0009】
例えば、非特許文献1の教示は、円弧によって接続される2つのクロソイドによって形成されるクロソイドターン(CCターンと略される)の概念を導入し、CCターン及び直線の間の連続した曲率移行を確実にするμ−接線条件(μ−tangency conditions)を教示している。しかしながら、連続経路は通常、複数のCCターン及び線のシーケンスを含み、連続経路を形成する最適なシーケンスのパラメーターを見つけるのに時間を要する可能性がある。
【0010】
例えば、特許文献1において開示される方法は、最初にRS経路を特定し、そのRS経路に可能な限り近くにある連続曲率経路を見つけようと試みる。この方法は、非線形制約下で最適化問題を解くことによって、連続曲率経路を計算する。しかしながら、この方法への解法は反復プロセスを必要とし、それはいくつかの実用的な適用例の場合に、計算量が膨大になる可能性がある。また、その方法の場合に結果として生じる最適化問題は非凸である。非凸問題への実現可能な解法は、反復プロセスによって解かれるという保証はなく、それゆえ、連続曲率経路の構成は失敗する場合がある。それゆえ、この方法は、車両のリアルタイム制御に適していない場合がある。
【0011】
同様に、特許文献2において記述されている方法は計算効率を改善するが、依然として、連続曲率経路を構成するために、計算コストが高い反復プロセスを伴う。それゆえ、この方法も、車両のリアルタイム制御に適していない場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許出願公開第2016/03133735号
【特許文献2】米国特許第8428820号
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】T. Fraichard及びA. Scheuer「From Reeds and Shepp’s to continuous curvature paths」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
したがって、車両のリアルタイム制御に適するようにして、初期状態から目標状態まで車両の運動を制御するための連続曲率経路を構成することが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
いくつかの実施形態の目的は、車両の初期状態を目標状態に接続する連続曲率経路を構成する経路計画システム及び方法を提供することである。いくつかの実施形態の別の目的は、車両のリアルタイム制御に適したそのようなシステム及び方法を提供することである。本明細書において使用されるときに、連続曲率経路は、1つの基本経路から隣接する基本経路への移行が、その一次導関数及び二次導関数だけでなく、基本経路の接合点においても連続しているように接続される、複数の基本経路の逐次合成である。基本経路の例は、直線、円弧、スプライン、多項式、三角関数、クロソイド及びクロソイドターンを含む。
【0016】
車両の初期状態及び目標状態を接続する連続曲率経路は、基本経路の異なるシーケンスによって形成することができる。基本経路の逐次合成タイプは、本明細書において、基本経路のパターン、又は単にパターンと呼ばれる。例えば、1つの線、1つのスプライン及び1つの多項式が、特定の順序において配置される、3つの特定のタイプの基本経路を含むパターンを形成する。各基本経路の寸法、及びパターン内の基本経路の相互配置等の幾何学的パラメーターは、異なる可能性がある。
【0017】
種々の実施形態によって使用される各パターンが、連続曲率経路を表す。本明細書において使用されるときに、いくつかの初期状態及び目標状態に関して、結果として初期状態及び目標状態を接続する連続曲率経路をもたらす、或るパターンを形成する基本経路のタイプに関する幾何学的パラメーターが存在する場合には、そのパターンは連続曲率経路を表す。例えば、直線と円弧とでは連続曲率経路を形成できず、それゆえ、これらのタイプはパターン内で隣接することはできない。一方、μ−接線条件が満たされる場合には、クロソイドターンと直線とで連続曲率経路を形成することができ、それゆえ、クロソイドターンと直線との組み合わせはパターンを形成することができる。
【0018】
いくつかの実施形態は、基本経路の異なるパターンによって単一の連続曲率経路を形成できるという認識に基づく。さらに、単一のパターンに関して、要求される連続曲率経路を形成することができる、その基本経路の幾何学的パラメーターの異なる組み合わせが存在することができる。したがって、連続曲率経路を規定する系は、劣決定である。劣決定系の解法は一般に、計算コストがかかる反復プロセスを伴い、望ましくない可能性がある。
【0019】
いくつかの実施形態は、パターン内の基本経路の相互配置に課せられる幾何学的制約が、劣決定系を決定系に変えることができるという理解に基づく。決定系は多くても1つの独立した解を有し、その解は解析的に見つけることができる。したがって、決定系の場合、計算コストがかかる反復解法を回避して、経路計画のプロセッサの性能及びメモリ使用を改善することができる。
【0020】
いくつかの実施形態は、そのような付加的な幾何学的制約を、パターンごとにオフラインで決定できるという別の理解に基づく。この理解によれば、基本経路の最適なシーケンスのリアルタイム、すなわち、オンライン決定を、最適な幾何学的制約のオフライン決定に置き換えることができるようになる。異なるパターンでは最適な幾何学的制約が異なる可能性があり、それらの幾何学的制約を満たす連続曲率経路に関する解析解が反復最適化から生じることになる解に少なくとも近くなるように最適な幾何学的制約を決定することができる。
【0021】
例えば、異なるパターンに関するいくつかの付加的な幾何学的制約は、パターンの対称性の利用、μ−接線条件の解析、及び特定のパターン内の実現可能な経路の長さの比較から決定される。例えば、1つの実施形態は、対称性を用いて、運転パターンCC|CCに関する付加的な幾何学的制約を導出する。それに加えて、又はその代わりに、幾何学的解析を利用して、運転パターンC|C|C、C|Cπ/2SC−1及びC|Cπ/2SCπ/2|Cにおいて、連続曲率経路を解析的に決定する付加的な洞察を導出する。
【0022】
そのために、いくつかの実施形態は、基本経路の一組のパターンに対応する一組の解析関数をあらかじめ決定する。オンライン経路計画中に初期状態及び目標状態の値を受信するのに応答して、それらの実施形態は、初期状態及び目標状態を接続する連続曲率経路の最小コストに対応する解析関数を選択し、選択された解析関数を用いて、その連続曲率経路のパラメーターを解析的に求める。そのようにして、望ましくない最適化手順が回避される。
【0023】
例えば、1つの実施形態において、経路計画システムのメモリが、異なるパターンごとに決定された解析関数及びコスト関数を含む一対の関数を記憶する。初期状態及び目標状態の値を受信するのに応答して、その実施形態は、それらの対応するコスト関数を用いて各パターンのコストを求め、最小コストを有するパターンに対応する解析関数を選択し、選択された解析関数を呼び出して、連続曲率経路を生成する。例えば、連続曲率経路は、初期状態及び目標状態を接続する点の座標のシーケンスによって、又は結果として連続経路に従って車両を走行させることになる制御入力のシーケンスによって、又はその両方によって表すことができる。
【0024】
いくつかの実施形態は、初期状態及び目標状態の全ての取り得る組み合わせの場合に、パターンが実現可能でない場合があるという認識に基づく。初期状態及び目標状態の特定の値の場合に、パターンが実現可能な連続曲率経路を表さない場合があることが起こり得る。それらの状況では、そのパターンに関して決定された解析関数は、初期状態及び目標状態の特定の値の場合に解を有しない。例えば、1つの実施形態において、パターンの解析関数が初期状態及び目標状態の特定の値の場合に解を有しないとき、そのパターンに関する連続経路のコストは無限に大きい。
【0025】
いくつかの実施形態は、パターンが単純に選択されるときに、初期状態及び目標状態のいくつかの値の場合にいずれのパターンも実現可能な連続曲率経路を表さない状況が存在する可能性があり、経路計画手順が失敗する場合があるという認識に基づく。この状況を回避するために、いくつかの実施形態は、網羅的な一組のパターンに関する解析関数を決定する。本明細書において使用されるときに、初期状態及び目標状態の任意の値に関して、障害物を考慮することなく、初期状態及び目標状態を接続する実現可能な連続経路を表す少なくとも1つのパターンが存在する場合には、一組のパターンは合わせて、又は集合的に網羅的である。
【0026】
例えば、いくつかの実施形態は、線分及び最小回転半径の接線円弧の逐次合成である、Reeds−Shepp(RS)経路の取り得るパターンによって着想を得た。RS経路は初期状態及び目標状態を接続する最短経路であり、48個までの運転パターンを有することができ、それは12クラスに更に分類される。RS経路は不連続曲率経路である。しかしながら、いくつかの実施形態は、円弧を対応するクロソイドターンに置き換えることによって、不連続RS経路を連続曲率経路に変換できるという認識に基づく。そのようにして、変換された連続RS経路は、RS経路の構造に酷似しており、それゆえ、変換されたRS経路の48パターンが網羅的に一組のパターンを形成する。本明細書において使用されるときに、変換された各RS経路は、クロソイドターン及び直線を含むグループから選択された基本経路の逐次合成によって形成される。1つの実施形態において、変換された各RS経路はクロソイドターンを含む。1つの実施形態において、変換された各RS経路は、クロソイドターン及び直線からなるグループから選択される基本経路を含む。
【0027】
いくつかの実施形態は、CCターン及び直線の間の連続曲率移行を確実にするために、変換されたRS経路のパターン内の隣接する基本経路がμ−接線条件を満たす必要があるという認識に基づく。μ−接線条件は、隣接する基本経路の相互配置に関する幾何学的制約である。しかしながら、そのような幾何学的制約は、変換されたRS経路の全てのパターンに関して決定系を形成できない。そのために、いくつかの実施形態は、変換されたRS経路に関する付加的な幾何学的制約を課し、μ−接線条件及び付加的な幾何学的制約の両方を満たす解を有する解析関数を決定する。
【0028】
したがって、1つの実施形態は、車両の運動を制御するシステムを開示する。そのシステムは、基本経路の一組のパターンに対応する一組の解析関数を記憶するメモリであって、各パターンは連続経路を表し、対応するパターンに従う基本経路の逐次合成によって入力状態を接続する連続経路を規定する、車両の入力状態に関する解析解を与えるように、対応するパターンごとに各解析関数が決定される、メモリと、車両の初期状態及び目標状態を受信するのに応答して、メモリから、初期状態を目標状態と接続する連続曲率経路の最小コストに対応する解析関数を選択し、選択された解析関数を用いて連続曲率経路のパラメーターを解析的に求める経路計画器と、連続曲率経路のパラメーターに従って車両の運動を制御するコントローラーとを備える。
【0029】
別の実施形態は、車両の運動を制御する方法であって、その方法は、基本経路の一組のパターンに対応する一組の解析関数及び一組のコスト関数を記憶するメモリに結合されるプロセッサを使用し、各パターンは連続経路を表し、対応するパターンに従う基本経路の逐次合成によって入力状態を接続する連続経路を規定する、車両の入力状態に関する解析解を与えるように、対応するパターンごとに各解析関数が決定され、各コスト関数は、入力状態を接続し、対応するパターンによって表される連続経路に従う車両の運動のコストを示す対応するパターンのコストを与えるように決定され、プロセッサはその方法を実施する記憶された命令に結合され、命令は、プロセッサによって実行されるときに、方法の少なくともいくつかのステップを実行する方法を開示する。その方法は、車両の初期状態及び目標状態を受信することと、対応するパターンによって表され、初期状態を目標状態と接続する連続経路に従う車両の運動のコストを示す各パターンのコストを求めることと、最小コストを有するパターンの解析関数を選択することと、選択された解析関数を用いて、連続経路のパラメーターを解析的に求めることと、連続経路のパラメーターに従って車両の運動を制御することとを含む。
【0030】
更に別の実施形態は、方法を実行するためにプロセッサによって実行可能であるプログラムを具現する非一時的コンピューター可読記憶媒体であって、メモリが、基本経路の一組のパターンに対応する一組の解析関数及び一組のコスト関数を記憶し、各パターンは連続経路を表し、対応するパターンに従う基本経路の逐次合成によって入力状態を接続する連続経路を規定する、車両の入力状態に関する解析解を与えるように、対応するパターンごとに各解析関数が決定され、各コスト関数は、入力状態を接続し、対応するパターンによって表される連続経路に従う車両の運動のコストを示す対応するパターンのコストを与えるように決定される、非一時的コンピューター可読記憶媒体を開示する。その方法は、車両の初期状態及び目標状態を受信することと、対応するパターンによって表され、初期状態を目標状態と接続する連続経路に従う車両の運動のコストを示す各パターンのコストを求めることと、最小コストを有するパターンの解析関数を選択することと、選択された解析関数を用いて、連続経路のパラメーターを解析的に求めることと、連続経路のパラメーターに従って車両の運動を制御することとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1A】前方固定(front-fixed)ハンドル及び固定された平行な後輪を備える車両の概略図である。
図1B】いくつかの実施形態によって検討される連続曲率経路計画(CCPP)問題を示す概略図である。
図1C】いくつかの実施形態によって使用される最短長経路のクラス及び運転パターンを要約する表である。
図1D】曲率がクロソイドターンに沿っていかに変化するかを示すプロット図である。
図1E】そのプロットに従って変化する曲率を有するクロソイドターンの概略図である。
図1F】いくつかの実施形態による、SCμ−接線条件を示す運転パターンの概略図である。
図1G】いくつかの実施形態による、CCμ−接線条件を示す運転パターンの概略図である。
図1H】いくつかの実施形態による、C|Cμ−接線条件を示す運転パターンの概略図である。
図2A】いくつかの実施形態による、車両の運動を制御するシステムのブロック図である。
図2B】いくつかの実施形態による、或る特定の運転パターンの場合の連続曲率経路のコストを解析的に評価するコスト関数を設計するブロック図である。
図2C】いくつかの実施形態による、固定運転パターンを用いて連続曲率経路を決定する解析関数を決定する方法のブロック図である。
図3】いくつかの実施形態による、無衝突連続曲率経路を決定する方法のブロック図である。
図4A】1つの実施形態による、無衝突移行のグラフを構成する方法のフローチャートである。
図4B】1つの実施形態による、ステアリングを決定する方法のフローチャートである。
図4C】別の実施形態による、ステアリングを決定する方法のフローチャートである。
図5A】1つの実施形態による、自動化駐車システムの機能図である。
図5B】1つの実施形態による、運動計画システムの一般構造を示す図である。
図6】いくつかの実施形態による、或る特定の運転パターンに関する連続曲率経路及びそのコストを決定するために見つけられる、又は課せられる種々の付加的な幾何学的制約の例を記載する表である。
図7A】いくつかの実施形態による、クラスCSC−1のパターンに従う連続曲率経路のためのコストの解析的推定を与えるコスト関数を示す概略図である。
図7B】いくつかの実施形態による、クラスCSC−2のパターンに従う連続曲率経路のためのコストの解析的推定を与えるコスト関数を示す概略図である。
図7C】いくつかの実施形態による、クラスC|C|Cのパターンに従う連続曲率経路のためのコストの解析的推定を与えるコスト関数を示す概略図である。
図7D】いくつかの実施形態による、クラスC|CCのパターンに従う連続曲率経路のためのコストの解析的推定を与えるコスト関数を示す概略図である。
図7E】いくつかの実施形態による、クラスCC|Cのパターンに従う連続曲率経路のためのコストの解析的推定を与えるコスト関数を示す概略図である。
図7F】いくつかの実施形態による、クラスCC|CCのパターンに従う連続曲率経路のためのコストの解析的推定を与えるコスト関数を示す概略図である。
図7G】いくつかの実施形態による、クラスC|C|Cのパターンに従う連続曲率経路のためのコストの解析的推定を与えるコスト関数を示す概略図である。
図7H】いくつかの実施形態による、クラスC|Cπ/2SC−1のパターンに従う連続曲率経路のためのコストの解析的推定を与えるコスト関数を示す概略図である。
図7I】いくつかの実施形態による、クラスC|Cπ/2SC−2のパターンに従う連続曲率経路のためのコストの解析的推定を与えるコスト関数を示す概略図である。
図7J】いくつかの実施形態による、クラスC|Cπ/2SCπ/2|Cのパターンに従う連続曲率経路のためのコストの解析的推定を与えるコスト関数を示す概略図である。
図8A】いくつかの実施形態による、クラスCSC−1のパターンに従う連続曲率経路を決定するための解析解を与える解析関数を示す概略図である。
図8B】いくつかの実施形態による、クラスCSC−2のパターンに従う連続曲率経路を決定するための解析解を与える解析関数を示す概略図である。
図8C】いくつかの実施形態による、クラスC|C|Cのパターンに従う連続曲率経路を決定するための解析解を与える解析関数を示す概略図である。
図8D】いくつかの実施形態による、クラスC|CCのパターンに従う連続曲率経路を決定するための解析解を与える解析関数を示す概略図である。
図8E】いくつかの実施形態による、クラスCC|Cのパターンに従う連続曲率経路を決定するための解析解を与える解析関数を示す概略図である。
図8F】いくつかの実施形態による、クラスCC|CCのパターンに従う連続曲率経路を決定するための解析解を与える解析関数を示す概略図である。
図8G】いくつかの実施形態による、クラスC|C|Cのパターンに従う連続曲率経路を決定するための解析解を与える解析関数を示す概略図である。
図8H】いくつかの実施形態による、クラスC|Cπ/2SC−1のパターンに従う連続曲率経路を決定するための解析解を与える解析関数を示す概略図である。
図8I】いくつかの実施形態による、クラスC|Cπ/2SC−2のパターンに従う連続曲率経路を決定するための解析解を与える解析関数を示す概略図である。
図8J】いくつかの実施形態による、クラスC|Cπ/2SCπ/2|Cのパターンに従う連続曲率経路を決定するための解析解を与える解析関数を示す概略図である。
図9】1つの実施形態による、車両のシステムの概略図である。
図10】いくつかの実施形態による、自動化駐車システム1000のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1Aは、前方固定ハンドル及び固定された平行な後輪を備える車両100の概略図を示す。点Rは車両の後輪の中央に位置する。車両の姿勢は、3つ組値(x,y,θ)によって一意的に記述される。ただし、(x,y)は地球座標系内のRの座標を表し、θは地球座標系の正のx軸に対する車両の方位角である。車両は、軸距b及びステアリング角φを有する。車両の運動学的モデルは、
【数1】
によって与えられる。ただし、曲率κは(x,y,θ)に加えた追加の構成パラメーターである。車両モデル(1)の制御入力はu=(v,σ)である。ただし、vは、後輪の運転速度であり、σはステアリングレートである。φ、κ及びσの間の関係は以下のように確立される。
【数2】
【0033】
その車両について前方運動及び後方運動が許され、運転速度は制限されるのに対して、ハンドルの角度は、機械的制約を課せられる、すなわち、
【数3】
であると仮定する。
【0034】
また、ステアリングレートσも制限される、すなわち、
【数4】
であると仮定される。
【0035】
いくつかの実施形態によれば、車両の構成又は状態は、q=(x,y,θ,κ)によって規定される。
【0036】
図1Bは、いくつかの実施形態によって検討される連続曲率経路計画(CCPP)問題を示す概略図を示す。具体的には、いくつかの実施形態が、車両の連続曲率経路のパラメーターを求める。より形式的には、この問題は以下のように定式化することができる。すなわち、初期構成101q=(x,y,θ,κ)、最終構成102q=(x,y,θ,κ)及び制約(2)、(3)を有する車両モデル(1)を与えられたときに、有限時間Tについて、
1.境界条件
【数5】
2.実現可能性∀t∈[0,T],PCC(t)∈R×S×[−κmax,κmax
3.チャタリングなし
であるような、qとqとの間の実現可能経路PCCを見つける。
【0037】
任意の経路が(1)を満たし、境界条件は経路に沿った連続曲率κを有し、それゆえ、連続曲率経路であることに留意されたい。
【0038】
図1Cは、RS経路とも呼ばれる、最短長経路のクラス及び運転パターンを要約する表199を示す。RS経路との関連において、図1CのCは円弧を表し、Sは線分を表す。一方、L及びRは左折及び右折を指定し、+又は−はそれぞれ前方運動及び後方運動を表す。下付き文字は、或る特定の円弧の(絶対)角度値を表し、|は走行方向の変化を表す。また、図1Bは、101及び102を接続するクラスCSC−1の運転パターンR+S+R+における1つの例示的なRS経路を示す。その例示的なRS経路は、3つの部分、すなわち、円弧105、線106及び円弧107からなる。その曲率が点101、103、104及び102において不連続であり、それにより、静止ステアリング、時間遅延及び余分なタイヤ摩耗を被ることになるので、そのRS経路は或る特定の基準によれば望ましくない。
【0039】
いくつかの実施形態は、RS経路と同じようにしてクロソイドターン(CT又はCCターン)と線分とを組み合わせることによってCCPPを満たすことができるという認識に基づく。1つの実施形態において、クロソイドは、その曲率κが、その弧長sに対して線形に変化する曲線であり、すなわち、κ(s)=σmaxsである。ただし、σmaxはクロソイドの尖鋭度(sharpness)である。
【0040】
1つの実施形態において、0≦s≦κmax/σmaxにわたって定義されるクロソイドの構成は、クロソイド弧に沿ってシステム(1)を積分することによって求めることができる。
【数6】
ただし、
【数7】
はそれぞれ、フレネル余弦積分及び正弦積分である。クロソイドは、q及びqを接続する弧として図1Eにプロットされる。
【0041】
クロソイドの偏差(deflection)は、q及びqの方位の差を表す。一定のκmax及びσmaxの場合、クロソイドは以下の重要な特性を有する。
1.一定の偏差
【数8】
2.一定の弧長s=κmax/σmax
3.一意に求められる解q(s)
【0042】
これらの特性は、計算効率を高めるために、あらかじめ計算し、メモリに記憶することができる。
【0043】
図1Dは、クロソイドターンに沿って曲率がいかに変化するかを示すプロット100dを示す。図1Eは、プロット100dに従って変化する曲率を有するクロソイドターンの概略図を示す。
【0044】
そのようなクロソイドターンの一例が図1Eにおいてqからqまでの弧111によって与えられる。ただし、弧は、左前方クロソイドターンであり、左折しながら、前方に走行することに相当する。その偏差δ=θ−θに応じて、クロソイドターンは、2つまでのクロソイド及び1つの円弧からなることができる。図1Eに示されるように、事例2δ≦δ<2δ+πを例示する、左前方クロソイドターン111は、以下を含む。
1.尖鋭度σmaxを有する、qからqまでのクロソイド。
2.qから開始し、qにおいて終了する、半径
【数9】
及び角度δ−2δの円弧。
3.尖鋭度−σmaxでqから開始し、qにおいて終了する第2のクロソイド。
【0045】
δ=0であるとき、クロソイドターンは長さ2RΩsinμの線分になる。ただし、RΩ及びμは後に定義される。0≦δ<2δの場合、クロソイドターンは、尖鋭度σ≦σmaxのクロソイド、及び尖鋭度−σの対称クロソイドを含む。ただし、尖鋭度σは、
【数10】
によって与えられ、各クロソイドの長さは
【数11】
である。2δ+π≦δ<2πを有するクロソイドターンは、左後方運動に対応し、同様に取り扱うことができる。クロソイドターンはその偏差δによってパラメーター化でき、線分はその長さlによってパラメーター化できることは明らかである。
【0046】
幾何学的観点からCCPPを簡略化することに関する1つの概念はCC円である。図1Eは、構成qに関連付けられる4つのCC円を示す。詳細には、
【数12】
はそれぞれ、左前方クロソイドターン111、左後方クロソイドターン、右前方クロソイドターン及び右後方クロソイドターンに対応する。その対応するCC円によって包囲されるクロソイドターンは常に、入口点及び出口点において、接線ベクトルとμ角をなす方向において、対応するCC円に入り、CC円を出ることに留意されたい。
【0047】
興味深いことに、各CC円は、それぞれのクロソイドターンの円弧と厳密に同じ中心を有する。例えば、Ω、すなわち、CC円121
【数13】
の中心は、qにおいて車両方位に対して接線方向にある円弧の中心と一致する。その座標は
【数14】
によって与えられる。
【0048】
一定のκmax及びσmaxの場合、CC円半径及びμ−角は
【数15】
によって与えられる。ただし、μはqにおける車両方位と、CC円121の接線ベクトルとの間の角度である。
【0049】
いくつかの実施形態は、線分及びクロソイドターンを組み合わせることによって、qとqとの間の連続曲率経路を決定するCCPP法を開示する。1つの実施形態において、連続曲率経路は、図1CのCが円弧の代わりにクロソイドターンを表すことを除いて、図1Cに記載されるRS経路の同じクラス及び運転パターンを取ると仮定される。本実施形態は、図1Cに示されるそれらのクラスが、入力状態の任意の値に関して、障害物を考慮することなく、入力状態を接続する実現可能な連続曲率経路を表す少なくとも1つのパターンが存在することを保証する、網羅的な一組のパターンを形成するという理解に基づく。
【0050】
具体的には、この実施形態は、円弧を対応するクロソイドターンに置き換えることによって、不連続RS経路を連続曲率経路に変換できるという認識に基づく。そのようにして、変換された連続RS経路は、RS経路の構造に酷似しており、それゆえ、変換されたRS経路の48パターンが網羅的な一組のパターンを形成する。本明細書において使用されるときに、変換された各RS経路は、クロソイドターン及び直線を含むグループから選択された基本経路の逐次合成によって形成される。1つの実施形態において、変換された各RS経路はクロソイドターンを含む。1つの実施形態において、変換された各RS経路は、クロソイドターン及び直線からなるグループから選択される基本経路を含む。
【0051】
初期構成qと最終構成qとの間の、規定された運転パターンを伴う連続曲率経路は、クロソイドターンの偏差及び線分の長さによってパラメーター化することができる。例えば、運転パターンL+S+L+を仮定すると、連続曲率経路は、偏差δを有する左前方クロソイドターンで開始し、それに、長さlを有する線分と、偏差δを有する別の左前方ターンとが後続する。パラメーターδ、δ、l及び初期構成qの値を与えられると、φ(q,t)によって表される、(1)の解を得るのは、当業者にとって容易であり、その最終構成はφ(q,δ、l、δ)によって与えられる。CCPP問題の定式化によれば、q及びqの場合のCCPPは、一組の非線形方程式
【数16】
を満たす
【数17】
を求めることと同じである。
【0052】
一組の方程式(7)はパラメーターに関して非凸であり、それゆえ、確実に解けるわけではない。また、それは反復アルゴリズムに頼り、計算コストがかかる。
【0053】
1つの実施形態において、クロソイドターン及び線の組み合わせを決定するμ−接線条件を用いて、連続曲率経路を再パラメーター化し、CCPPを実行することができる。図1Cの運転パターンに適合する連続曲率経路において3つの取り得る組み合わせ、すなわち、SC、CC、C|Cが存在する。そのために、3つのタイプのμ−接線条件が存在する。
【0054】
図1Fは、いくつかの実施形態に従ってCC円132を一意に決定する、線133とクロソイドターンとの間のSCμ−接線条件を示す運転パターンの概略図を示す。クロソイドターンは101で開始し、q131において線133に移行する。クロソイドターンと線133との間のSCμ−接線条件は、q131におけるCC円132の接線ベクトル134と線133との間の角度がμになることである。
【0055】
図1Gは、いくつかの実施形態による、CC円141及び142にそれぞれ対応する、左前方クロソイドターンと右前方クロソイドターンとの間のCCμ−接線条件を示す運転パターンの概略図を示す。CCμ−接線条件は、以下を規定する。
1.CC円141及び142は接触していなければならない。
2.CC円141及び142の中心143と144との間の距離L(ΩΩ)は2RΩに等しい。
【0056】
図1Hは、いくつかの実施形態による、CC円145及び146にそれぞれ対応する、左前方クロソイドターンと右後方クロソイドターンとの間のC|Cμ−接線条件を示す運転パターンの概略図を示す。C|Cμ−接線条件は、以下を規定する。
1.CC円145及び146は互いに交差し、交差構成149において、CC円145及び146それぞれの接線ベクトル147及び148は、149において車両の方位149に対してμの角度をなす。
2.CC円145及び146の中心151と152との間の距離L(ΩΩ)は2RΩcosμになるべきである。
【0057】
いくつかの実施形態は、基本経路の異なるパターンによって単一の連続曲率経路を形成できるという認識に基づく。さらに、単一のパターンに関して、要求される連続曲率経路を形成することができる、その基本経路の幾何学的パラメーターの異なる組み合わせが存在することができる。したがって、連続曲率経路を規定する系は、劣決定である。劣決定系の解法は一般に、計算コストがかかる反復プロセスを伴い、望ましくない可能性がある。
【0058】
いくつかの実施形態は、パターン内の基本経路の相互配置に課せられる幾何学的制約が、劣決定系を決定系に変えることができるという理解に基づく。決定系は多くても1つの独立した解を有し、その解は解析的に見つけることができる。したがって、決定系の場合、計算コストがかかる反復解法を回避して、経路計画のプロセッサの性能及びメモリ使用を改善することができる。
【0059】
いくつかの実施形態は、そのような付加的な幾何学的制約を、パターンごとにオフラインで決定できるという別の理解に基づく。この理解によれば、基本経路の最適なシーケンスのリアルタイム、すなわち、オンライン決定を、最適な幾何学的制約のオフライン決定に置き換えることができるようになる。異なるパターンでは最適な幾何学的制約が異なる可能性があり、それらの幾何学的制約を満たす連続曲率経路に関する解析解が反復最適化から生じることになる解に少なくとも近くなるように最適な幾何学的制約を決定することができる。
【0060】
そのために、いくつかの実施形態は、図1Cの運転パターン等の種々の運転パターンに関する連続曲率経路及び/又はそのコストを解析的に計算する。例えば、1つの実施形態は、CC円の中心と線との間の角度α、θによる連続曲率経路の再パラメーター化を用いて、解析的に解くことを可能にする。これらのパラメーターは、μ−接線条件、存在条件、幾何学的制約及び運転パターンの対称性を利用することによってオフラインで一意に特定することができる。したがって、連続曲率経路のコストも解析的に取得することができる。
【0061】
図2Aは、いくつかの実施形態による、車両の運動を制御するシステムのブロック図を示す。そのシステムは、基本経路の一組のパターン231に対応する一組の解析関数235を記憶するメモリ230を備える。各パターンは連続経路を表し、対応するパターンに従う基本経路の逐次合成によって入力状態を接続する連続経路を規定する、車両の入力状態に関する解析解を与えるように、対応するパターンごとに各解析関数が決定される。
【0062】
また、メモリ230は、任意選択で、一組のパターン及び一組の解析関数に対応する一組のコスト関数233を記憶することもできる。コスト関数233によって、対応するパターンに従う連続曲率経路のコストを解析的に計算できるようになる。コストの例は、パターンに従う経路に沿った長さ及び/又は進行時間を含む。また、メモリ230は、任意選択で、一組のパターン231自体を記憶することもできる。それに加えて、又はその代わりに、一組のパターンに関する一組の解析関数及びコスト関数が決定されるが、パターンの組自体はメモリに記憶されない。
【0063】
経路計画器240は、本明細書において初期状態及び目標状態と呼ばれる一対の入力状態を接続する連続曲率経路を解析的に決定するように構成される(245)。例えば、経路計画器は、車両の初期状態及び目標状態を受信する(241)のに応答して、メモリ230から、初期状態を目標状態と接続する連続曲率経路の最小コストに対応する解析関数を選択するように(243)、そして、選択された解析関数を用いて連続曲率経路のパラメーターを解析的に求めるように(247)プログラムされるプロセッサを用いて実現することができる。
【0064】
コントローラー250は、連続曲率経路のパラメーターに従って車両の運動を制御する。例えば、連続曲率経路のパラメーターは、連続曲率経路を形成する車両の運動の平面上の点の座標のシーケンスを含む。それに加えて、又はその代わりに、連続曲率経路のパラメーターは、制御入力のシーケンスを含み、制御入力のシーケンスに従う車両の運動の制御は、連続曲率経路に従う車両の状態に移行する。
【0065】
メモリが一組のパターン及び一組の解析関数に対応する一組のコスト関数を記憶するとき、経路計画器240は、対応するコスト関数を用いて各パターンのコストを求めることができ、最小コストを有するパターンに対応する解析関数を選択することができる。それに加えて、又はその代わりに、経路計画器は、初期状態及び目標状態を接続するRS経路を構成し、RS経路のパターンに対応する解析関数を選択することができる。そのような場合、コスト関数の構成及び/又は記憶は不要である。
【0066】
1つの実施形態では、一組のパターンは、入力状態の任意の値に関して、障害物を考慮することなく、入力状態を接続する実現可能な連続曲率経路を表す少なくとも1つのパターンが存在することを保証する網羅的な組である。例えば、1つの実施形態では、一組のパターンは、変換されたReeds−Shepp(RS)経路を表す48個の異なるパターンを含み、組内の各パターンは、RS経路を表す対応するパターン内の円弧をクロソイドターンに置き換えることによって形成される。
【0067】
例えば、1つの実施形態では、解析関数は、連続曲率経路を形成する隣接する基本経路の相互配置に関するμ−接線条件を満たす解を与えるように決定され、解析関数のうちの少なくともいくつかは、少なくとも1つの境界基本経路に対する少なくとも1つの中間基本経路の相互配置に関する付加的な幾何学的制約を満たす解を与えるように決定される。
【0068】
及びqを与えられると、この実施形態は、解析的なコスト式を用いて、図1Cの全てのパターンに関する連続曲率経路のコストを計算する。コスト式は、q及びqに関連付けられるCC円に関する知識、例えば、半径RΩ及び中心Ωに頼る。また、コスト式は、クロソイドの特性、例えば、μ角、偏差δ及び長さlにも頼る。いくつかの実施形態において、この知識は全て、システム動態(1)を積分することを伴い、オンラインで非常に効率的に取得することができる。いくつかの実施形態において、これらの知識は、κmax及びσmaxのあらかじめ選択された対に関して、あらかじめ計算し、メモリに記憶することができる。
【0069】
図2Bは、いくつかの実施形態による、入力状態211間、すなわち、初期構成qと最終構成qとの間の或る特定の運転パターンを伴う連続曲率経路のコストを解析的に評価するコスト関数を設計するブロック図を示す。(4)としてクロソイドに沿ってあらかじめ計算された構成、偏差及びμ角が201において記憶され、CC円についての他の値、例えば、CC円の中心及び半径があらかじめ計算され、記憶される(202)。あらかじめ計算された値と、q及びqとを用いて、q及びqに関連付けられるCC円の中心、及びパラメーターα、θが求められる(203)。これら全ての情報を用いて、コスト関数が、存在条件205及び幾何学的制約207に従って、実現可能性、すなわち、qとqとの間のそのような連続曲率経路を見つけることが実現可能であるか否かを判断する(204)。実現不可能である場合には、コスト関数は、実現不可能を示す値、例えば、無限値又は非常に大きい値を返す。そうでない場合には、クロソイドターンの偏差及び線分の長さ等のパラメーターが、コスト式209を表す、構成q及びqのα、θ及び方位の関数として求められる。1つの実施形態において、偏差パラメーターが210において検証条件206に対して更に検証され、それは、検証条件が違反される場合には実現不可能を示す。
【0070】
いくつかの実施形態において、一定のκmax及びσmaxの対に対してシステム動態(1)を満たすクロソイドが、あらかじめ計算され、メモリ201に記憶され、連続曲率経路を解析的に決定するためにオンラインで再利用することができる。
【0071】
図2Cは、いくつかの実施形態による、一定の運転パターンを伴う、初期構成qと最終構成qとを接続する連続曲率経路を決定する解析関数220を決定する方法のブロック図を示す。運転パターン及びそのパラメーター、クロソイドターンの偏差及び線の長さ221を与えられると、解析関数は、それらのパラメーターによって一意に決定される入力u、σを用いて、システム動態(1)の解として連続曲率経路を生成する。
【0072】
1つの実施態様において、解析関数は、4つの円弧生成ブロック、すなわち、その開始構成及び偏差に基づいて左前方クロソイドターンに対応する円弧を生成するためのLFCT222、その開始構成及び偏差に基づいて左後方クロソイドターンに対応する円弧を生成するためのLBCT223、その開始構成及び偏差に基づいて右前方クロソイドターンに対応する円弧を生成するためのRFCT224、その開始構成及び偏差に基づいて右後方クロソイドターンに対応する円弧を生成するためのRBCT225と、その開始構成及び長さに基づいて線分を生成するためのLINE226とを含むことができる。運転パターンによって指定される順序において、222、223、224、225及び226にそれぞれ、入力として開始構成、偏差又は長さを与えることによって、連続曲率経路を構成することができる。例えば、運転パターンL+S+R+において実現可能な連続曲率経路を計算するために、解析関数220は、左前方クロソイドターンの偏差、前方線分の長さ、右前方クロソイドターンの偏差、及び初期構成をそれぞれ表す、入力δ、l、δ及びqを必要とする。解析関数は、最初にLFCT(q,δ)222を用いて、入力としてδ及びqを有する左前方クロソイドターン円弧222を取得し、それはqにおいて終了し、その後、LINE(q,l)226を用いて、入力lと、その開始構成としてqとを有する、qにおいて左前方クロソイドターンに対して接線方向にある線を求め、それは構成qにおいて終了し、最後に、RFCT(q,δ)224を用いて、qにおいて線分と接線方向において接続され、最終構成qに達する右前方クロソイドターン円弧を計算する。連続曲率経路は、左前方クロソイドターン、前方線分及び右前方クロソイドターンの和集合、すなわち、
【数18】
である。解析関数は、異なる運転パターンごとに、図8A図8Jによって更に示される。
【0073】
図3は、いくつかの実施形態による、障害物を含む環境において、2つの構成qとqとの間の無衝突連続曲率経路を決定する方法のブロック図を示す。車両のセンサーを用いて、1つの実施形態はセンサーから環境マップを構成し、それは車両の周囲についての車両の知識を表す。障害物は、他の車両、歩行者、建物、歩道等を表すことができる。1つの実施形態において、環境マップは、全ての障害物を検出し、車両上のセンサーによって検知することができる全ての障害物及び目に見える周囲物の境界を、障害物又は可視空間ごとの最小境界ボックスを表す単純な幾何学的形状、例えば、長方形として近似することによって導出される。障害物、及び可視空間の境界が幾何学的に近似されると、幾何学的物体のリストによって環境マップを完全に記述することができる。それに加えて、又はその代わりに、障害物を多面体によって近似することができるが、経路計画における計算負荷が大きくなる場合がある。
【0074】
無衝突連続曲率経路計画器は最初に、環境マップ及び初期/最終構成301、並びに車両運動学的モデル303に従って、グラフGを構成する。グラフGはノード集合N及びエッジ集合Eを含み、N内の各ノードは無衝突構成qに対応し、2つのノードqとqとの間のE内の各エッジは、qとqとの間の無衝突連続曲率経路の存在を暗示する。構成302は、初期構成qを最終構成qに接続する一組のエッジを含む場合には、グラフGを出力する。その後、A、D、D等の現行技術水準の探索アルゴリズムを使用することによって、グラフGに基づいて、304においてqとqとの間の無衝突連続曲率経路Pが決定される。車両の動的モデル306に基づいて、305において、車両が連続曲率経路に従うことを強制する基準軌道が決定される。基準軌道を更に利用して、車両上のアクチュエーターを制御し、車両の運動を制御する。
【0075】
いくつかの実施形態において、基準軌道は、経時的な車両速度及びステアリング角のプロファイルを規定する。別の実施形態において、基準軌道は、経時的な車両状態(x,y,θ)のプロファイルを規定する。車両動的モデルは5次であり、
【数19】
によって与えられる。ただし、aは並進加速度であり、aはステアリング角速度である。車両運動学的モデル301は(1)によって与えられる。
【0076】
図4Aは、1つの実施形態による、グラフGを構成する(320)方法のフローチャートを示す。最初に、Gが、空集合のエッジ
【数20】
、及びノード集合N={q}で初期化される。その方法は、或る特定のサンプリング方式に従って、(1)の状態空間をサンプリングし(401)、無衝突構成411 qnewを取得する。新たな無衝突構成411を用いて、その方法は、Nに属し、qnewに最も近い近隣ノードqnearを特定する(402)。qnearを初期構成として、qnewを最終構成として用いて、CCステアリング403が、本発明において開示される実施形態によるCCPPを実行し、可能である場合には、連続曲率経路P(qnear,qnew)を出力し、そうでない場合には、実現不可能とする。信号413は、有効な連続曲率経路、又は実現不可能を示すパラメーターとすることができる。その方法は更に、連続曲率経路P(qnear,qnew)が環境マップ内で障害物と衝突するか否かを判断する(404)。その経路が無衝突である場合には、405において、ノード集合Nに新たな構成qnewが追加され、qnear及びqnewを接続するエッジがエッジ集合Eに追加される。その後、Gの構成から抜けるために、406において、或る特定の中止基準が試験される。1つの実施形態において、q及びqを接続する一組のエッジが存在するとき、構成が中止される。別の実施形態において、qとqとの間の経路数が或る特定の閾値を超えると、構成が中止される。中止基準が満たされない場合には、構成手順が繰り返される。
【0077】
図4Bは、1つの実施形態による、CCステアリング403を決定する方法のフローチャートを示す。2つの構成qnear及びqnewを与えられると、その方法は、図1C内の全ての運転パターンを列挙することによって、qnearとqnewとの間のRS経路の存在を試験する、Reeds−Shepp(RS)ステアリング421を最初に実行し、実現可能なRS経路に対応する一組の運転パターン431を返す。コスト関数200が、431内の運転パターンごとに、CCPPの実現可能性を判断し、コストを求める。信号432は、qnearとqnewとの間の実現可能な連続曲率経路を有する、431内の運転パターンと、その対応するコストとを含む。最小コストをもたらす最良の運転パターンが選択され、解析関数220によって、対応する連続曲率経路が決定される(423)。
【0078】
図4Cは、別の実施形態による、CCステアリング403を決定する方法のフローチャートを示す。2つの構成qnear及びqnewを与えられると、その方法は、コスト関数200を使用することによって、CCPP441を実行し、図1C内の全ての運転パターンを列挙することによって、qnearとqnewとの間の連続曲率経路の存在を試験し、これらの運転パターンの実現可能性及びコストを返す。最小コストをもたらす最良の運転パターンが選択され、解析関数220によって、対応する連続曲率経路が決定される(442)。
【0079】
図5Aは、1つの実施形態による、自動化駐車システムの機能図を示す。環境マップ作成及び位置特定ブロック501が、環境及び車両動作条件を検知することによって、駐車空間のマップを構成又は更新し、車両の現在の場所を特定する。例えば、3軸加速度計(複数の場合もある)、3軸ジャイロスコープ(複数の場合もある)及び/又は磁力計(複数の場合もある)を含む場合がある慣性測定ユニットを用いて、車両動作を検知することができる。全地球測位システムセンサーを用いて、車両の位置及び速度を与えることができる。環境500を検知するセンサーは、他の車両、歩行者及び建物を含む障害物を捕捉するビデオカメラ、車両と障害物との間の距離を検出する超音波/レーダーセンサー等とすることができる。最終状態選択ブロック501が、駐車場候補を識別することによって、車両を駐車する駐車位置に関する最終状態を選択し、最終状態を運動計画ブロック503に送信する。1つの実施形態において、利用可能な駐車位置は、駐車場ビルの管理に関連付けられる別個のシステムによって追跡される。
【0080】
それに加えて、又はその代わりに、駐車位置は、自動化駐車システムのセンサー530を用いて検出することができる。1つの実施形態において、運動計画ブロックが、最終状態が駐車可能であるか否か、すなわち、駐車位置までの実現可能な経路があるか否かを判断するようにチェックし、チェック結果を最終状態選択ブロック502に通知する。最終状態が駐車可能でない場合には、目標選択ブロック502が、評価対象の別の最終状態を選択する。別の実施形態では、最終状態選択ブロック501が、最終状態が駐車可能であるか否かを評価することもでき、駐車可能な最終状態のみを運動計画ブロックに送信する。
【0081】
最終状態が駐車可能である場合には、運動計画503は、車両モデル510、車両の初期状態及び最終状態、並びに駐車空間のマップに基づいて、基準軌道541を決定する完全運動計画手順を開始する。1つの実施形態において、基準軌道は、経時的な車両速度及びステアリング角のプロファイルを規定する。別の実施形態において、基準軌道は、経時的な車両状態(x,y,θ)のプロファイルを規定する。
【0082】
基準軌道541を与えられると、車両コントローラー及びアクチュエーター204が、基準軌道が状態プロファイルである場合には、車両状態が基準軌道541を追跡するように強制し、又は、基準軌道が車両速度及びステアリング角プロファイルである場合には、車両速度及びステアリング角が基準軌道を追跡するように強制する制御コマンドを決定し、発行する。1つの実施形態において、制御コマンドは、アクセル圧又はステアリングトルクとすることができる。また、車両コントローラー/アクチュエーターは、信号543を用いて、制御コマンドを決定することもできる。信号543は、測定ステアリング角、又はハンドル若しくはアクセルを動かすモーターの測定電流とすることができる。
【0083】
図5Bは、1つの実施形態による、運動計画システム503の全体構造を示す。運動計画システム503は、運動計画システム503のモジュールを実行するための少なくとも1つのプロセッサ570を備える。プロセッサ570は、メモリ580に接続され(571)、メモリは、車両のジオメトリ及び駐車空間のマップ等の幾何学的情報581を記憶する。また、メモリ580は、車両の運動学的モデル及び車両の動的モデル等の車両のモデル582を記憶することもできる。また、メモリ580は、限定はしないが、車両の初期状態、駐車後の車両の最終状態、コスト関数、計算された各状態の値、κmax、σmax、一組のκmax及びσmax対に関してあらかじめ計算されたクロソイド及びそのμ角及び偏差、一対の(κmax,σmax)に対応するCC円の半径、各状態につながる運動、運動学的グラフ、基準軌道を含む、運動計画器の内部情報583を記憶することもできる。いくつかの実施形態において、メモリ580は、自動化駐車のための方法を実施する記憶された命令を含むことができ、それらの命令は、プロセッサ570によって実行されるときに、その方法の少なくともいくつかのステップを実行する。
【0084】
いくつかの実施形態では、解析関数は、連続曲率経路を形成する隣接する基本経路の相互配置に関するμ−接線条件を満たす解を与えるように決定される。解析関数のうちの少なくともいくつかは、少なくとも1つの境界基本経路に対する少なくとも1つの中間基本経路の相互配置に関する付加的な幾何学的制約を満たす解を与えるように決定される。いくつかの実施形態は、コスト関数200及び解析関数220に課せられる存在条件、幾何学的制約及び検証条件を用いて、q及びqを接続する連続曲率経路を決定する。
【0085】
図6は、いくつかの実施形態による、或る特定の運転パターンに関する連続曲率経路及びそのコストを決定するために見つけられるか、又は課せられる種々の付加的な幾何学的制約の例を記載する表610を示す。明確にするために、この例は、左前方クロソイドターンL+で開始する運転パターンのCC経路のみを決定し、零曲率初期及び最終構成q=(0,0,0,0)及びq=(x,y,θ,0)のみを取り扱う(これ以降、標準経路と見なされる)。また、2つのCSCπ/2|CクラスはC|Cπ/2SCクラスと同じように構成することができるので、本発明はここで、10クラス、すなわち、CSC−1、CSC−2、C|C|C、C|CC、CC|C、CC|CC、C|C|C、C|Cπ/2SC−1、C|Cπ/2SC−2及びC|Cπ/2SCπ/2|Cに関する存在条件を明示する。
【0086】
図7Aは、いくつかの実施形態による、クラスCSC−1のパターンに従う連続曲率経路のためのコストの解析的推定を与えるコスト関数を示す概略図を示す。例えば、図7Aは、コスト関数200において使用される、700A q及び799A qを接続するL+S+L+経路の条件及び式を開示する表710Aを示す。この目的で、700Aqに関するCC円701A
【数21】
及び799A qに関するCC円702A
【数22】
が求められ、第1の左クロソイドターンの構成715A q及び第2の左クロソイドターンの構成716A qをそれぞれ特徴付けるために使用される。711A θが線705A ΩΩと正のx軸との間の角度を表すものとする。701Aと線706A qとの間、及び線706Aと702Aとの間のμ−接線条件を達成するために、幾何学的解析が、直線706Aが線705Aに平行であることを示す。
【0087】
それゆえ、q及びqを接続するL+S+L+経路は以下を含む。
1.左クロソイドターンCT:CTの715Aの方位が711Aと同じであるので、CTの偏差:δ=θを有する。
2.長さ
【数23】
の線分706A。ただし、L(ΩΩ)は線705Aの長さを表す。
3.第2の左クロソイドターンCT:CTの716Aの方位もθであるので、CTの偏差はδ=θ−θになるはずである。
【0088】
存在条件:L(ΩΩ)≧2RΩsinμ及びθ≧θがいずれも満たされたときに限って、そのようなL+S+L+経路が存在する。検証条件は、全てのクロソイドターンの偏差の絶対値がπ+2δ未満であることを要求する。関数arclenは、クロソイドターンの長さを計算し、その入力としてクロソイドターンの偏差が用いられる。
【0089】
図7Bは、いくつかの実施形態による、クラスCSC−2のパターンに従う連続曲率経路のためのコストの解析的推定を与えるコスト関数を示す概略図を示す。例えば、図7Bは、700B qと799B qとの間のL+S+R+標準経路の条件及び式を開示する表710Bを示し、CC円702B
【数24】
を用いて、716B qを特徴付け、直線706B qが線705B ΩΩを横切る。αが、線705Bと706Bとの間の角度712Bを表すものとする。
【数25】
によってαを求めることができることが明確に確認される。
【0090】
それゆえ、所望の標準経路L+S+R+は、(9)を用いて生成することができる。
1.偏差δ=θ+αを伴う左クロソイドターンCT
2.長さ
【数26】
の線分706B。
3.第2の左クロソイドターンCT:CTの構成716B qは715B qと同じ方位を共有するので、CTの偏差はδ=θ−θ−αになるはずであると結論付けられる。
【0091】
存在条件:L(ΩΩ)≧2RΩ及びδ、δがいずれも検証条件を満たすときに限って、そのようなL+S+R+経路が存在する。
【0092】
図7Cは、いくつかの実施形態による、クラスC|C|Cのパターンに従う連続曲率経路のためのコストの解析的推定を与えるコスト関数を示す概略図を示す。例えば、図7Cは、700C q及び799C qを接続する標準C|C|C経路、すなわち、L+R−L+経路の条件及び式を開示する表710Cを示す。700C qに関するCC円701C
【数27】
及び799C qに関するCC円702C
【数28】
が、第1の左クロソイドターンの構成715C q及び第2の左クロソイドターンの構成716C qを特徴付けるために使用される。
【0093】
L+R−L+経路は、2つの左前方クロソイドターンが右後方クロソイドターンによって接続されることを示唆しており、それは、CC円703C
【数29】

【数30】
と一致しなければならないことを暗示する。Ωが、CC円703Cの中心を表すものとし、αが、線706C ΩΩと線705C ΩΩとの間の角度を表すものとする。701C
【数31】
と703C
【数32】
との間、及び703C
【数33】
と702C
【数34】
との間のμ−接線条件は、
【数35】
を示唆する。
【0094】
三角形ΩΩΩに余弦則を適用すると、
【数36】
がもたらされる。
【0095】
それゆえ、Ωの座標は、
【数37】
によって与えることができる。
【0096】
θが、線707C ΩΩと正のx軸との間の角度713Cを表すものとする。
【0097】
経路L+R−L+は以下を含む。
1.左クロソイドターンCT:701C
【数38】
と703C
【数39】
との間のμ−接線条件は、715C qの方位がθ+α+π/2であり、それが厳密にCTの偏差δであることを断定する。
2.右後方クロソイドターンCT:716C qの方位は、703C
【数40】
と702C
【数41】
との間のμ−接線条件に従って、θ−π/2であるので、CTの偏差はδ=θ−θ−α−πである。
3.偏差δ=θ−θ+π/2を伴う第2の左クロソイドターンCT
【0098】
存在条件:三角形ΩΩΩは有効になるはずであり、すなわち、
【数42】
である。
【0099】
検証条件:δ、δ及びδの絶対値がπ+2δ未満である。
【0100】
図7Dは、いくつかの実施形態による、クラスC|CCのパターンに従う連続曲率経路のためのコストの解析的推定を与えるコスト関数を示す概略図を示す。例えば、図7Dは、運転パターンL+R−L−におけるC|CC経路の条件及び式を開示する表710Dを示す。CC円701D
【数43】
の中心Ω及びCC円702D
【数44】
の中心Ωを計算した後に、中間構成715D q及び716D qと、Ωとして表される、CC円703D
【数45】
の中心とを求めることを目標とする。
【0101】
701D
【数46】
と703D
【数47】
との間、及び703D
【数48】
と702D
【数49】
との間のμ−接線条件に基づいて、
【数50】
が得られる。
【0102】
αが、線705D ΩΩと線706D ΩΩとの間の角度712Dを表すものとする。余弦則は、三角形ΩΩΩに関して、
【数51】
であることを示唆する。
【0103】
αが(14)によって計算されることを除いて、Ωの座標も(12)によって表すことができる。θが、線707D ΩΩと正のx軸との間の角度713Dを表すものとする。したがって、経路L+R−L−は以下を含む。
1.偏差δ=θ+α+π/2を伴う左クロソイドターンCT
2.右後方クロソイドターンCT:716D qの方位はθ−π/2−μであるので、CTの偏差はδ=θ−θ−α−μ−πである。
3.偏差δ=θ−θ+π/2+μを伴う左後方クロソイドターンCT
【0104】
存在条件:三角形ΩΩΩは有効になるはずであり、すなわち、
【数52】
である。
【0105】
検証条件:δ、δ及びδの絶対値がπ+2δ未満である。
【0106】
図7Eは、いくつかの実施形態による、クラスCC|Cのパターンに従う連続曲率経路のためのコストの解析的推定を与えるコスト関数を示す概略図を示す。例えば、図7Eは、700Eと799Eとの間のCC|C経路の条件及び式を開示する表710Eを示し、CC円701E
【数53】
及び702E
【数54】
の中心はそれぞれΩ及びΩである。
【0107】
715E q及び716E qを、その経路に沿った2つの中間構成とする。CC円703E
【数55】
の中心Ωを求めるために、三角形ΩΩΩにおいて余弦則を適用し、角度712E αを得る。
【数56】
それはΩの座標をもたらす。
【数57】
【0108】
713E θが、線707E ΩΩと正のx軸との間の角度を表すものとする。
【0109】
経路L+R+L−は、以下の逐次連結である。
1.左クロソイドターンCT:701E
【数58】
と703E
【数59】
との間のμ−接線条件は、715E qの方位がθ−α+π/2−μであり、すなわち、CTが、偏差δ=θ−α+π/2−μを有することを暗示する。
2.右前方クロソイドターンCT:703E
【数60】
と702E
【数61】
との間のμ−接線条件は、716E qの方位がθ−π/2であり、それゆえ、CTが、偏差δ=θ−θ+α−μ−πを有することを暗示する。
3.偏差δ=θ−θ+π/2を伴う左後方クロソイドターンCT
【0110】
存在条件:三角形ΩΩΩは有効になるはずである。すなわち、
【数62】
である。
【0111】
検証条件:δ、δ及びδの絶対値がπ+2δ未満である。
【0112】
図7Fは、いくつかの実施形態による、クラスCC|CCのパターンに従う連続曲率経路のためのコストの解析的推定を与えるコスト関数を示す概略図を示す。例えば、図7Fは、700Fと799Fとの間のCC|CC経路L+R+L−R−の条件及び式を開示する表710Fを示す。それは、中間構成715F q、716F q、717F q及びその関連するCC円の決定に頼る。
【0113】
Ω及びΩがそれぞれ、CC円701F
【数63】
及び702F
【数64】
の中心を表すものとし、θが線705F ΩΩと正のx軸との間の角度711Fを表すものとする。その経路に沿った中間構成q、q及びq図7Fに示される。CC円703F
【数65】
及びCC円704F
【数66】
の中心をそれぞれΩ及びΩとする。μ−接線条件は、
【数67】
を暗示する。
【0114】
経路の特定を促進し、結果として生じる経路の最適性を改善するために、線707F ΩΩが線705Fに平行であるという幾何学的制約が課せられ、ΩΩΩΩが二等辺台形になる。αが、線705F ΩΩと線706F ΩΩとの間の角度712Fを表すものとし、幾何学的解析は、
【数68】
を暗示する。
【0115】
Ω及びΩの座標はそれぞれ、
【数69】
によって与えられる。
【0116】
θが線708F ΩΩと正のx軸との間の角度713Fを表すものとし、その際、標準L+R+L−R−経路は以下を逐次的に結合することによって形成することができる。
1.左前方クロソイドターンCT:701F
【数70】
と703F
【数71】
との間のμ−接線条件は、715F qの方位がθ−α−μ+π/2であり、それゆえ、CTが偏差δ=θ−α−μ+π/2を有することを暗示する。
2.右前方クロソイドターンCT:703F
【数72】
と704F
【数73】
との間のμ−接線条件は、716F qの方位がθ−π/2であり、それゆえ、CTの偏差がu=α+μ−πであることを暗示する。
3.偏差u=α+μ−πを伴う左後方クロソイドターンCT
4.右後方クロソイドターンCT:704F
【数74】
と702F
【数75】
との間のμ−接線条件は、717F qの方位がθ−π/2+μであり、それゆえ、CTの偏差がδ=θ−θ−μ+π/2であることを暗示する。
【0117】
存在条件:角度712F αは明確に定義され、それゆえ、
【数76】
である。
【0118】
検証条件:δ、δ、δ及びδの絶対値がπ+2δ未満である。
【0119】
図7Gは、いくつかの実施形態による、クラスC|C|Cのパターンに従う連続曲率経路のためのコストの解析的推定を与えるコスト関数を示す概略図を示す。例えば、図7Gは、700Gと799Gとの間のC|C|C経路、すなわち、L+R−L−R+の条件及び式を開示する表710Gを示す。その鍵は、3つの中間構成715G q、716G q、717G qを決定することである。
【0120】
Ω及びΩがそれぞれ、700G q及び799G qに関連付けられるCC円701G
【数77】
及び702G
【数78】
の中心を表すものとする。θが、線705G ΩΩと正のx軸との間の角度711Gを表すものとする。図7Gに示されるように、Ω及びΩをそれぞれCC円703G
【数79】
及び704G
【数80】
の中心とする。701G
【数81】
と703G
【数82】
との間、及び704G
【数83】
と702G
【数84】
との間のμ−接線条件は、
【数85】
であることを暗示する。
【0121】
さらに、703G
【数86】
と704G
【数87】
との間のμ−接線条件は、
【数88】
であることを暗示する。
【0122】
いくつかの実施形態は、線706G ΩΩが線708G ΩΩに平行であるという幾何学的制約を立証し、その制約は常に有効である。この理解は、Ω及びΩの座標の効率的な計算を促進し、ΩΩΩΩが平行四辺形になる。αが、線705G ΩΩと線706G ΩΩとの間の角度712Gを表すものとする。三角形ΩΩにおいて余弦則を適用すると、
【数89】
がもたらされる。
【0123】
Ω及びΩの座標は、
【数90】
として得られる。
【0124】
図7Gに示されるように、θが、線708G ΩΩと正のx軸との間の角度713Gを表すものとする。標準経路L+R−L−R+は、以下の逐次的連結である。
1.偏差δ=θ+α+π/2を伴う左クロソイドターンCT
2.偏差u=θ−θ−α−μを伴う右後方クロソイドターンCT
3.偏差−uを伴う左後方クロソイドターンCT
4.偏差δ=θ−θ−α−π/2を伴う右前方クロソイドターンCT
【0125】
存在条件:三角形ΩΩは有効になるはずであり、すなわち、
【数91】
である。
【0126】
検証条件:δ、δ、δ及びδの絶対値がπ+2δ未満である。
【0127】
図7Hは、いくつかの実施形態による、クラスC|Cπ/2SC−1のパターンに従う連続曲率経路のためのコストの解析的推定を与えるコスト関数を示す概略図を示す。例えば、図7Hは、700H q及び799H qを接続するL+R−S−R−経路を構成する条件及び式を開示する表710Hを示し、それは、中間構成715H q、716H q及び717H qを決定することと同じである。この目的で、中心Ωを有するCC円701H
【数92】
及び中心Ωを有する702H
【数93】
を使用する。
【0128】
θが線705H ΩΩと正のx軸との間の角度711Hを表すものとする。CC円703H
【数94】
の中心をΩと表す。本発明では、以下の事実、すなわち、Ω、Ω及びΩが同じ直線705H内にあるという事実が成り立つことがわかった。この事実により、700H q及び799H qを接続するL+R−S−R−経路を計算する解析式を導出できるようになる。
【0129】
それゆえ、L+R−S−R−経路は直ちに計算することができる。
1.偏差δ=θ+π/2を伴う左前方クロソイドターンCT
2.偏差δ=π/2を伴う右後方クロソイドターンCT
3.
【数95】
によって与えられる長さを伴う線分704H q
4.偏差δ=θ−θ−πを伴う第2の右後方クロソイドターンCT
【0130】
存在条件:L(q)≧0、すなわち、
【数96】
である。検証条件:δ及びδの絶対値がπ+2δ未満である。
【0131】
図7Iは、いくつかの実施形態による、クラスC|Cπ/2SC−2のパターンに従う連続曲率経路のためのコストの解析的推定を与えるコスト関数を示す概略図を示す。例えば、図7Iは、一般性を失うことなく、CC経路のC|CSC−2クラスを構成する条件及び式を開示する表710Iを示し、そのクラスは、運転パターンL+R−S−L−を共有する。このタスクは、CC円701I
【数97】
及び702I
【数98】
に基づき、その中心はそれぞれΩ及びΩと表される。
【0132】
θが線ΩΩと正のx軸との間の角度を表すものとする。715I q、716I q及び717I qがそれぞれ、第1の右後方クロソイドターン、線分704I及び第2の右後方クロソイドターンの開始構成を表すものとする。ΩをCC円703I
【数99】
の中心とし、αが線706I ΩΩと線705I ΩΩとの間の角度712Iを表すものとする。線707I ΩΩがΩΩに垂直になるように線706I ΩΩをΩまで延長する。線ΩAが線704I qに垂直であるとし、Bを線707I ΩΩと線704I qとの交点とする。701I
【数100】
と703I
【数101】
との間のμ−接線条件に基づいて、716I q及び717I qの両方の方位がθ+α+πに等しく、それは、線704I qが線706I ΩΩに平行であり、かつ線707I ΩΩに垂直であることを暗示する。これは、ΩABΩが長方形であることを示す。線704I qと703I
【数102】
との間、及び線704I qと線702I
【数103】
との間のμ−接線条件は、
【数104】
であることを示唆し、それは、直角三角形ΩΩΩにおいて、
【数105】
であることを暗示する。
【0133】
(24)から、L+R−S−L−標準CC経路は以下を含むという結果になる。
1.偏差δ=θ+α+π/2を伴う左前方クロソイドターンCT
2.偏差δ=π/2を伴う右後方クロソイドターンCT
3.長さ
【数106】
の線分704I q
4.偏差δ=θ−θ−πを伴う第2の右後方クロソイドターンCT
【0134】
存在条件:L(q)≧0、すなわち、
【数107】
【0135】
検証条件:δ、δ及びδの絶対値がπ+2δ未満である。
【0136】
図7Jは、いくつかの実施形態による、クラスC|Cπ/2SCπ/2|Cのパターンに従う連続曲率経路のためのコストの解析的推定を与えるコスト関数を示す概略図を示す。例えば、図7Jは、特定の運転パターンL+R−S−L−R+を伴う、標準C|CSC|C経路を構成する条件及び式を開示する表710Jを示す。
【0137】
701J
【数108】
及び720J
【数109】
を700J q及び799J qに関連付けられるCC円とし、その中心はそれぞれΩ及びΩである。θが線705J ΩΩと正のx軸との間の角度711Jを表すものとする。図7Jに示されるように、中間構成715J q、716J q、717J q及び718J qを適切に決定するために、CC円703J
【数110】
及び704J
【数111】
を利用し、その中心はそれぞれΩ及びΩである。この実施形態では、以下の必要な幾何学的特性、すなわち、線706J ΩΩが線707J ΩΩに平行であることが認識される。
【0138】
ΩΩが線706J ΩΩに垂直であるとする。qは700J qから718J qまでの標準L+R−S−L−経路を形成するので、先行する推論から、L(ΩΩ)=2RΩcosμという結果になる。さらに、Ωが、線708J ΩΩがΩΩに垂直であるような、直線706J ΩΩ上の点であるとする。線707J ΩΩ=2RΩcosμであり、それはΩΩに平行であり、ΩΩΩΩは正方形になる。それゆえ、直角三角形ΩΩΩにおいて補助角α712Jを求めることができる。
【数112】
【0139】
(25)から直ちに、L+R−S−L−R+CC経路が以下によって形成されるという結果になる。
1.偏差δ=θ+α+π/2を伴う左前方クロソイドターンCT
2.偏差δ=π/2を伴う右後方クロソイドターンCT
3.長さ
【数113】
の後方線分755J q
4.偏差δ=−π/2を伴う左後方クロソイドターンCT
5.偏差δ=θ−θ−α−π/2を伴う右前方クロソイドターンCT
【0140】
存在条件:L(q)≧0、すなわち、
【数114】
【0141】
検証条件:δ、δ、δ及びδの絶対値がπ+2δ未満である。
【0142】
図7A図7Jと同様に、図8A図8Jは、いくつかの実施形態による、所与の運転パターンの場合の経路を生成するために使用される解析関数の例を示す。
【0143】
図8Aは、いくつかの実施形態による、クラスCSC−1のパターンに従う連続曲率経路を決定するための解析解を与える解析関数を示す概略図を示す。例えば、図8Aは、1つの実施形態による、パターン820Aに従う連続曲率経路を解析的に見つけるためのパラメーターを開示する表810Aを示す。
【0144】
図8Bは、いくつかの実施形態による、クラスCSC−2のパターンに従う連続曲率経路を決定するための解析解を与える解析関数を示す概略図を示す。例えば、図8Bは、1つの実施形態による、パターン820Bに従う連続曲率経路を解析的に見つけるためのパラメーターを開示する表810Bを示す。
【0145】
図8Cは、いくつかの実施形態による、クラスC|C|Cのパターンに従う連続曲率経路を決定するための解析解を与える解析関数を示す概略図を示す。例えば、図8Cは、1つの実施形態による、パターン820Cに従う連続曲率経路を解析的に見つけるためのパラメーターを開示する表810Cを示す。
【0146】
図8Dは、いくつかの実施形態による、クラスC|CCのパターンに従う連続曲率経路を決定するための解析解を与える解析関数を示す概略図を示す。例えば、図8Dは、1つの実施形態による、パターン820Dに従う連続曲率経路を解析的に見つけるためのパラメーターを開示する表810Dを示す。
【0147】
図8Eは、いくつかの実施形態による、クラスCC|Cのパターンに従う連続曲率経路を決定するための解析解を与える解析関数を示す概略図を示す。例えば、図8Eは、1つの実施形態による、パターン820Eに従う連続曲率経路を解析的に見つけるためのパラメーターを開示する表810Eを示す。
【0148】
図8Fは、いくつかの実施形態による、クラスCC|CCのパターンに従う連続曲率経路を決定するための解析解を与える解析関数を示す概略図を示す。例えば、図8Fは、1つの実施形態による、パターン820Fに従う連続曲率経路を解析的に見つけるためのパラメーターを開示する表810Fを示す。
【0149】
図8Gは、いくつかの実施形態による、クラスC|C|Cのパターンに従う連続曲率経路を決定するための解析解を与える解析関数を示す概略図を示す。例えば、図8Gは、1つの実施形態による、パターン820Gに従う連続曲率経路を解析的に見つけるためのパラメーターを開示する表810Gを示す。
【0150】
図8Hは、いくつかの実施形態による、クラスC|Cπ/2SC−1のパターンに従う連続曲率経路を決定するための解析解を与える解析関数を示す概略図を示す。例えば、図8Hは、1つの実施形態による、パターン820Hに従う連続曲率経路を解析的に見つけるためのパラメーターを開示する表810Hを示す。
【0151】
図8Iは、いくつかの実施形態による、クラスC|Cπ/2SC−2のパターンに従う連続曲率経路を決定するための解析解を与える解析関数を示す概略図を示す。例えば、図8Iは、1つの実施形態による、パターン820Iに従う連続曲率経路を解析的に見つけるためのパラメーターを開示する表810Iを示す。
【0152】
図8Jは、いくつかの実施形態による、クラスC|Cπ/2SCπ/2|Cのパターンに従う連続曲率経路を決定するための解析解を与える解析関数を示す概略図を示す。例えば、図8Jは、1つの実施形態による、パターン820Jに従う連続曲率経路を解析的に見つけるためのパラメーターを開示する表810Jを示す。
【0153】
図9は、1つの実施形態によるシステムの概略図を示している。システムは、自動化駐車950を実行するように構成されたプロセッサ902を備える車両901を備える。車両は、LIDAR910及び/又はカメラ920等の少なくとも1つのセンサーも備える。LIDARセンサー910は、低分解能の第1のセンサーであり、カメラ920は、高分解能の第2のセンサーである。センサー910及び/又は920は、プロセッサ902に動作的に接続されるとともに、駐車空間の少なくとも一部のジオメトリを示す情報を検知するように構成される。この情報を用いて、プロセッサ902は、駐車空間のマップ900を求め、及び/又は更新する。そのために、プロセッサ902は、マップ900を用いて自動化駐車950を実行する。
【0154】
図10は、いくつかの実施形態による自動化駐車システム1000のブロック図を示している。システム1000は、車両901の内部に実装することができる。付加的又は代替的に、システム1000は、車両901に通信可能に接続することができる。
【0155】
システム1000は、カメラ1010、慣性測定ユニット(IMU)1030、プロセッサ1050、メモリ1060、送受信機1070、及びディスプレイ/スクリーン1080のうちの1つ又は組み合わせを備えることができる。これらは、接続1020を通じて他の構成要素に動作的に結合することができる。接続1020は、バス、ライン、ファイバー、リンク又はそれらの組み合わせを含むことができる。
【0156】
送受信機1070は、例えば、1つ以上のタイプの無線通信ネットワークを通じて1つ以上の信号を送信することを可能にする送信機と、1つ以上のタイプの無線通信ネットワークを通じて送信された1つ以上の信号を受信する受信機とを備えることができる。送受信機1070は、様々な技術に基づいて無線ネットワークとの通信を可能にすることができる。これらの技術は、標準規格のIEEE802.11ファミリーに基づくことができるフェムトセル、Wi−Fiネットワーク又は無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、標準規格のIEEE802.15xファミリーに基づくBluetooth(登録商標)、近距離場通信(NFC)、ネットワーク等の無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)、及び/又はLTE、WiMAX等の無線ワイドエリアネットワーク(WWAN)等であるが、これらに限定されるものではない。システム1000は、有線ネットワークを通じて通信するための1つ以上のポートを備えることもできる。
【0157】
いくつかの実施形態では、システム1000は、CCDセンサー若しくはCMOSセンサー、レーザー及び/又はカメラ等の画像センサー1010を備えることができる。この画像センサーは、以下では「センサー1010」と呼ばれる。例えば、センサー1010は、光画像を電子画像又はデジタル画像に変換することができ、取得された画像をプロセッサ1050に送信することができる。付加的又は代替的に、センサー1010は、シーン内のターゲット物体から反射された光を検知し、捕捉された光の強度をプロセッサ1050にサブミットすることができる。
【0158】
例えば、センサー1010は、「カラー情報」を提供するカラーカメラ又はグレースケールカメラを含むことができる。「カラー情報」という用語は、本明細書において用いられるとき、カラー情報及び/又はグレースケール情報を指す。一般に、カラー画像又はカラー情報は、本明細書において用いられるとき、1〜N個のチャネルを含むものとみなすことができる。ここで、Nは、画像を記憶するのに用いられている色空間に依存する或る整数である。例えば、RGB画像は、3つのチャネルを含み、赤情報、青情報及び緑情報についてそれぞれ1つのチャネルを有する。
【0159】
例えば、センサー1010は、「深度情報」を提供する深度センサーを含むことができる。深度情報は、深度センサーを用いて様々な方法で取得することができる。「深度センサー」という用語は、深度情報を単独で及び/又は他のいくつかのカメラと併せて取得するのに用いることができる機能ユニットを指すのに用いられる。例えば、いくつかの実施形態では、深度センサー及び光カメラは、センサー1010の一部分とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、センサー1010はRGBDカメラを備える。このRGBDカメラは、カラー(RGB)画像に加えて、深度センサーが有効にされているときはピクセルごとの深度(D)情報を捕捉することができる。
【0160】
別の例として、いくつかの実施形態では、センサー1010は、3D飛行時間(3DTOF)カメラを備えることができる。3DTOFカメラを用いた実施形態では、深度センサーは、3DTOFカメラに結合されたストロボライトの形態を取ることができる。このストロボライトは、シーン内の物体を照明することができ、反射された光は、センサー1010内のCCD/CMOSセンサーが捕捉することができる。深度情報は、光パルスが物体に進んでセンサーに戻って来るまでに要する時間を測定することによって取得することができる。
【0161】
更なる例として、深度センサーは、センサー1010に結合された光源の形態を取ることができる。1つの実施形態では、この光源は、1つ以上の狭い光の帯を含むことができる構造化された光パターン又はテクスチャー付けされた光パターンをシーン内の物体に投射する。深度情報は、物体の表面形状によって引き起こされる投射パターンの幾何学的歪みを利用することによって取得される。1つの実施形態は、赤外線構造化光プロジェクターと、RGBカメラに位置合わせされた赤外線カメラとの組み合わせ等のステレオセンサーから深度情報を求める。
【0162】
いくつかの実施形態では、センサー1010は立体カメラを備える。例えば、深度センサーは、2つ以上のカメラを用いてシーンの深度情報を取得することができる受動ステレオビジョンセンサーの一部分を成すことができる。捕捉されたシーンにおける双方のカメラに共通の点のピクセル座標を、カメラ姿勢情報及び/又は三角測量技法とともに用いて、ピクセルごとの深度情報を取得することができる。
【0163】
いくつかの実施形態では、システム1000は、デュアルフロントカメラ及び/又は前面カメラ及び背面カメラ等の複数のセンサー1010に動作的に接続することができ、これらの複数のセンサーは、様々なセンサーを組み込むこともできる。いくつかの実施形態では、センサー1010は、静止画像及びビデオ画像の双方を捕捉することができる。いくつかの実施形態では、センサー1010は、例えば、30フレーム毎秒(fps)で画像を捕捉することが可能なRGBD又は立体ビデオカメラを備えることができる。1つの実施形態では、センサー1010によって捕捉された画像は、生の未圧縮フォーマットとすることができ、処理及び/又はメモリ1060への記憶の前に圧縮することができる。いくつかの実施形態では、画像圧縮は、プロセッサ1050によって可逆圧縮技法又は非可逆圧縮技法を用いて実行することができる。
【0164】
いくつかの実施形態では、プロセッサ1050は、IMU1030から入力を受信することもできる。他の実施形態では、IMU1030は、3軸加速度計(複数の場合もある)、3軸ジャイロスコープ(複数の場合もある)、及び/又は磁気計(複数の場合もある)を備えることができる。IMU1030は、速度、方位、及び/又は他の位置関連情報をプロセッサ1050に提供することができる。いくつかの実施形態では、IMU1030は、測定情報を、センサー1010による各画像フレームの捕捉と同期して出力することができる。いくつかの実施形態では、IMU1030の出力は、プロセッサ1050がセンサー測定値を融合し及び/又は融合された測定値を更に処理するのに部分的に用いられる。
【0165】
また、システム1000は、カラー画像及び/又は深度画像等の画像をレンダリングするスクリーン又はディスプレイ1080を備えることができる。いくつかの実施形態では、ディスプレイ1080は、センサー1010によって捕捉されたライブ画像、融合画像、拡張現実(AR)画像、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)、及び他のプログラム出力を表示するのに用いることができる。いくつかの実施形態では、ディスプレイ1080は、ユーザーが、仮想キーボード、アイコン、メニュー、又は他のGUI、ユーザージェスチャー及び/又はスタイラス及び他の筆記用具等の入力デバイスの或る組み合わせを介してデータを入力することを可能にするタッチスクリーンを備えることができ及び/又はこのようなタッチスクリーンとともに収容することができる。いくつかの実施形態では、ディスプレイ1080は、液晶ディスプレイ(LCD)又は有機LED(OLED)ディスプレイ等の発光ダイオード(LED)ディスプレイを用いて実施することができる。他の実施形態では、ディスプレイ1080は、ウェアラブルディスプレイとすることができる。いくつかの実施形態では、融合の結果をディスプレイ1080にレンダリングすることもできるし、システム1000の内部又は外部に存在することができる異なるアプリケーションにサブミットすることもできる。
【0166】
例示的なシステム1000は、図示した機能ブロックのうちの1つ以上の追加、組み合わせ、又は省略等によって、本開示と整合性を有するように様々な方法で変更することもできる。例えば、いくつかの構成では、システム1000は、IMU1030又は送受信機1070を備えていない。さらに、いくつかの特定の例示の実施態様では、システム1000は、周辺光センサー、マイクロフォン、音響センサー、超音波センサー、レーザーレンジファインダー等の様々な他のセンサー(図示せず)を備える。いくつかの実施形態では、システム1000のいくつかの部分は、1つ以上のチップセット等の形態を取る。
【0167】
プロセッサ1050は、ハードウェア、ファームウェア及びソフトウェアの組み合わせを用いて実現することができる。プロセッサ1050は、センサー融合及び/又は融合した測定値を更に処理する方法に関連付けられる計算手順又はプロセスの少なくとも一部を実行するように構成可能な1つ以上の回路を表すことができる。プロセッサ1050は、メモリ1060から命令及び/又はデータを引き出す。プロセッサ1050は、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、中央及び/又はグラフィカル処理ユニット(CPU及び/又はGPU)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラー、マイクロコントローラー、マイクロプロセッサ、埋め込みプロセッサコア、電子デバイス、本明細書において記述される機能を実行するように設計された他の電子ユニット、又はその組み合わせを用いて実現することができる。
【0168】
メモリ1060は、プロセッサ1050の内部に、及び/又はプロセッサ1050の外部に実装することができる。本明細書において使用されるときに、「メモリ」という用語は、任意のタイプの長期、短期、揮発性、不揮発性又は他のメモリを指しており、任意の特定のタイプのメモリ若しくはメモリの数、又はメモリが記憶される物理媒体のタイプに制限されるべきではない。いくつかの実施形態では、メモリ1060は、自動化駐車を容易にするプログラムコードを保持する。
【0169】
例えば、メモリ1060は、静止画像、深度情報、ビデオフレーム、プログラム結果、並びにIMU1030及び他のセンサーによって提供されるデータ等のセンサーの測定値を記憶することができる。メモリ1060は、車両のジオメトリ、駐車空間のマップ、車両の運動学的モデル、及び車両の動的モデルを記憶することができる。一般に、メモリ1060は、任意のデータ記憶機構を表すことができる。メモリ1060は、例えば、一次メモリ及び/又は二次メモリを含むことができる。一次メモリは、例えば、ランダムアクセスメモリ、リードオンリーメモリ等を含むことができる。図10においてプロセッサ1050とは別であるように示されるが、一次メモリの全て若しくは一部をプロセッサ1050内に設けることができるか、又はそうでなくても、プロセッサ1050と同一の場所に配置し、及び/又はプロセッサ1050に結合することができることは理解されたい。
【0170】
二次メモリは、例えば、一次メモリと同じ、又は類似のタイプのメモリ、及び/又は例えば、フラッシュ/USBメモリドライブ、メモリカードドライブ、ディスクドライブ、光ディスクドライブ、テープドライブ、ソリッドステートドライブ、ハイブリッドドライブ等の1つ以上のデータ記憶デバイス又はシステムを含むことができる。或る特定の実施態様において、二次メモリは、取外し可能な媒体ドライブ(図示せず)内の非一時的コンピューター可読媒体に動作的に収容可能であるか、又は別の方法で、動作的に構成可能とすることができる。いくつかの実施形態において、非一時的コンピューター可読媒体は、メモリ1060及び/又はプロセッサ1050の一部を形成する。
【0171】
本発明の上記で説明した実施形態は、多数の方法のうちの任意のもので実施することができる。例えば、実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア又はそれらの組み合わせを用いて実施することができる。ソフトウェアで実施される場合、ソフトウェアコードは、単一のコンピューターに設けられるのか又は複数のコンピューター間に分散されるのかにかかわらず、任意の適したプロセッサ又はプロセッサの集合体において実行することができる。そのようなプロセッサは、1つ以上のプロセッサを集積回路部品に有する集積回路として実装することができる。ただし、プロセッサは、任意の適したフォーマットの回路類を用いて実装することができる。
【0172】
また、本発明の実施形態は、例が提供された方法として実施することができる。この方法の一部として実行される動作は、任意の適切な方法で順序付けすることができる。したがって、動作が示したものと異なる順序で実行される実施形態を構築することができ、これには、例示の実施形態では一連の動作として示されたにもかかわらず、いくつかの動作を同時に実行することを含めることもできる。
【0173】
請求項の要素を修飾する、特許請求の範囲における「第1」、「第2」等の序数の使用は、それ自体で、或る請求項の要素の別の請求項の要素に対する優先順位も、優位性も、順序も暗示するものでもなければ、方法の動作が実行される時間的な順序も暗示するものでもなく、請求項の要素を区別するために、単に、或る特定の名称を有する或る請求項の要素を、同じ(序数の用語の使用を除く)名称を有する別の要素と区別するラベルとして用いられているにすぎない。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図1H
図2A
図2B
図2C
図3
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図7G
図7H
図7I
図7J
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図8G
図8H
図8I
図8J
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2019年6月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の運動を制御するシステムであって、
基本経路の一組のパターンに対応する一組の解析関数と、前記一組のパターン及び前記一組の解析関数に対応する一組のコスト関数とを記憶するメモリであって、各パターンは連続経路を表し、対応するパターンに従う前記基本経路の逐次合成によって入力状態を接続する連続経路を規定する、前記車両の該入力状態に関する解析解を与えるように、該対応するパターンごとに各解析関数が決定される、メモリと、
前記車両の初期状態及び目標状態を受信するのに応答して、前記メモリから、該初期状態を該目標状態と接続する連続曲率経路の最小コストに対応する解析関数を選択し、該選択された解析関数を用いて該連続曲率経路のパラメーターを解析的に求め、各パターンによって表される連続経路の長さを示す各パターンのコストを、前記対応するコスト関数を用いて求め、最小コストを有する前記パターンに対応する前記解析関数を選択する経路計画器と、
前記連続曲率経路の前記パラメーターに従って前記車両の前記運動を制御するコントローラーと、
を備える、システム。
【請求項2】
前記連続曲率経路の前記パラメーターは、前記連続曲率経路を形成する前記車両の前記運動の平面上の点の座標及び方位角のシーケンスを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記連続曲率経路の前記パラメーターは制御入力のシーケンスを含み、前記制御入力のシーケンスに従う前記車両の前記運動の前記制御は、前記連続曲率経路に従う前記車両の状態に移行する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記経路計画器は、前記初期状態及び前記目標状態を接続する一組のReeds−Shepp(RS)経路を特定し、前記RS経路のパターンに類似する前記パターンに対応する前記コスト関数を用いて各RS経路のコストを評価し、最小コストを生成する前記コスト関数に対応する前記解析関数を選択する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記経路計画器は、前記初期状態及び前記目標状態を接続するReeds−Shepp(RS)経路を決定し、前記RS経路のパターンに対応する前記解析関数を選択する、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記一組のパターンは、前記入力状態の任意の値に関して、障害物を考慮することなく、前記入力状態を接続する実現可能な連続曲率経路を表す少なくとも1つのパターンが存在することを保証する網羅的な組である、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記一組のパターンは、変換されたReeds−Shepp(RS)経路を表す48個の異なるパターンを含み、前記組内の各パターンは、RS経路を表す対応するパターン内の円弧をクロソイドターンに置き換えることによって形成される、請求項に記載のシステム。
【請求項8】
前記解析関数は、前記連続曲率経路を形成する隣接する基本経路の相互配置に関するμ−接線条件を満たす解を与えるように決定され、前記解析関数のうちの少なくともいくつかは、少なくとも1つの境界基本経路に対する少なくとも1つの中間基本経路の相互配置に関する付加的な幾何学的制約を満たす解を与えるように決定される、請求項に記載のシステム。
【請求項9】
パターンC|Cに関する前記付加的な幾何学的制約は、前記クロソイドターンC及びCの中心が前記クロソイドターンC及びCの中心を接続する線に平行である線上にあることを規定し、Cはクロソイドターンを表し、、C、C、Cは異なるクロソイドターンであり、記号「|」は前記運動の方向を逆にすることを表し、
パターンC|C|Cに関する前記付加的な幾何学的制約は、前記クロソイドターンC及びCの中心によって形成される線が、前記クロソイドターンC及びCの中心を接続する線に平行であることを規定し、
パターンC|CSC−1に関する前記付加的な幾何学的制約は、3つ全てのクロソイドターンC、C及びCの中心が直線を形成することを規定し、
パターンC|CSC|Cに関する前記付加的な幾何学的制約は、前記クロソイドターンC及びCの中心間の線が前記クロソイドターンC及びCの中心を接続する線に平行であることを規定する、請求項に記載のシステム。
【請求項10】
前記車両の運転可能状態空間をサンプリングし、前記サンプリングされた運転可能状態を切り取り、前記車両の前記運動のための状態のシーケンスを生成し、前記状態のシーケンス内の隣接する状態の対ごとに前記経路計画器を呼び出し、連続経路のシーケンスを生成する運動計画器を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
車両の運動を制御する方法であって、該方法は、基本経路の一組のパターンに対応する一組の解析関数及び一組のコスト関数を記憶するメモリに結合されるプロセッサを使用し、各パターンは連続経路を表し、対応するパターンに従う前記基本経路の逐次合成によって入力状態を接続する連続経路を規定する、前記車両の該入力状態に関する解析解を与えるように、該対応するパターンごとに各解析関数が決定され、各コスト関数は、前記入力状態を接続し、前記対応するパターンによって表される前記連続経路の長さを示す前記対応するパターンのコストを与えるように決定され、前記プロセッサは該方法を実施する記憶された命令に結合され、該命令は、該プロセッサによって実行されるときに、該方法の少なくともいくつかのステップを実行し、該方法は、
前記車両の初期状態及び目標状態を受信することと、
前記対応するパターンによって表され、前記初期状態を前記目標状態と接続する連続経路に従う前記車両の前記運動の前記コストを示す各パターンの前記コストを求めることと、
最小コストを有する前記パターンの解析関数を選択することと、
前記選択された解析関数を用いて、前記連続経路のパラメーターを解析的に求めることと、
前記連続経路の前記パラメーターに従って前記車両の前記運動を制御することと、
を含む、方法。
【請求項12】
前記一組のパターンは、前記入力状態の任意の値に関して、障害物を考慮することなく、前記入力状態を接続する実現可能な連続曲率経路を表す少なくとも1つのパターンが存在することを保証する網羅的な組である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記一組のパターンは、変換されたReeds−Shepp(RS)経路を表す48個の異なるパターンを含み、前記一組内の各パターンは、RS経路を表す対応するパターン内の円弧をクロソイドターンに置き換えることによって形成される、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記解析関数は、前記連続経路を形成する隣接する基本経路の相互配置に関するμ−接線条件を満たす解を与えるように決定され、前記解析関数のうちの少なくともいくつかは、少なくとも1つの境界基本経路に対する少なくとも1つの中間基本経路の相互配置に関する付加的な幾何学的制約を満たす解を与えるように決定される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
パターンC|Cに関する前記付加的な幾何学的制約は、前記クロソイドターンC及びCの中心が前記クロソイドターンC及びCの中心を接続する線に平行である線上にあることを規定し、Cはクロソイドターンを表し、、C、C、Cは異なるクロソイドターンであり、記号「|」は前記運動の方向を逆にすることを表し、
パターンC|C|Cに関する前記付加的な幾何学的制約は、前記クロソイドターンC及びCの中心によって形成される線が、前記クロソイドターンC及びCの中心を接続する線に平行であることを規定し、
パターンC|CSC−1に関する前記付加的な幾何学的制約は、3つ全てのクロソイドターンC、C及びCの中心が直線を形成することを規定し、
パターンC|CSC|Cに関する前記付加的な幾何学的制約は、前記クロソイドターンC及びCの中心間の線が前記クロソイドターンC及びCの中心を接続する線に平行であることを規定する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
方法を実行するためにプロセッサによって実行可能であるプログラムを具現する非一時的コンピューター可読記憶媒体であって、メモリが、基本経路の一組のパターンに対応する一組の解析関数及び一組のコスト関数を記憶し、各パターンは連続経路を表し、対応するパターンに従う前記基本経路の逐次合成によって入力状態を接続する連続経路を規定する、車両の該入力状態に関する解析解を与えるように、該対応するパターンごとに各解析関数が決定され、各コスト関数は、前記入力状態を接続し、前記対応するパターンによって表される前記連続経路の長さを示す前記対応するパターンのコストを与えるように決定され、前記方法は、
前記車両の初期状態及び目標状態を受信することと、
前記対応するパターンによって表され、前記初期状態を前記目標状態と接続する連続経路に従う前記車両の運動の前記コストを示す各パターンの前記コストを求めることと、
最小コストを有する前記パターンの解析関数を選択することと、
前記選択された解析関数を用いて、前記連続経路のパラメーターを解析的に求めることと、
前記連続経路の前記パラメーターに従って前記車両の前記運動を制御することと、
を含む、非一時的コンピューター可読記憶媒体。
【国際調査報告】