特表2021-506051(P2021-506051A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2021-506051デジタル資産のコンピュータ化された報酬システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2021-506051(P2021-506051A)
(43)【公表日】2021年2月18日
(54)【発明の名称】デジタル資産のコンピュータ化された報酬システム
(51)【国際特許分類】
   G16H 40/63 20180101AFI20210122BHJP
【FI】
   G16H40/63
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2020-550937(P2020-550937)
(86)(22)【出願日】2018年12月4日
(85)【翻訳文提出日】2020年6月25日
(86)【国際出願番号】IB2018059617
(87)【国際公開番号】WO2019111148
(87)【国際公開日】20190613
(31)【優先権主張番号】110440
(32)【優先日】2017年12月6日
(33)【優先権主張国】PT
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】520196966
【氏名又は名称】トリンダデ ネグリアー,アルドリック
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】トリンダデ ネグリアー,アルドリック
(72)【発明者】
【氏名】ロドリゲス デ スーザ,ルイス カルロス
(72)【発明者】
【氏名】ラモス,サミュエル
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】
本願は、健康に有益なユーザ挙動に報酬を与える、分散型台帳ブロックチェーン技術に基づくコンピュータ化された報酬システムを説明する。このシステムは、身体活動レコード(3)を作成するためにユーザ(1)から身体パラメータ(6)を収集するように適合されたセンサ手段を含む監視ユニット(2)と、ユーザ(1)による身体活動の実行を検出するために身体活動レコード(3)のパラメータを相関させるようにプログラムされたプロセッサ手段を有する検証ユニット(4)と、ノード間通信の分散型台帳ブロックチェーン分散コンピューティング・プラットフォームを管理するように構成されたピアツーピア・ネットワークを含む報酬分配システム(5)とによって構成される。前記報酬分配システム(5)は、ユーザ(1)によって実行される有効な身体活動(7)の検出の場合に、ピアツーピア・デジタル資産報酬(8)を生成し、配布するようにプログラムされる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
健康に有益なユーザ挙動に報酬を与えるデジタル資産のコンピュータ化された報酬システムであって、
−ユーザから身体パラメータを収集するように適合されたセンサ手段を含む監視ユニットと、
−前記ユーザによる身体活動の実行を検出するために前記監視ユニットによって収集された前記身体パラメータを相関させるようにプログラムされたプロセッサ手段を含む検証ユニットと、
−ノード間通信の分散型台帳ブロックチェーン分散コンピューティング・プラットフォームを管理するように構成されたピアツーピア・ネットワークを含む、前記検証ユニットと通信している報酬分配システムであって、前記報酬分配システムは、前記検証システムが前記ユーザによって実行される身体活動を検出する場合に、ピアツーピア・デジタル資産報酬を生成し、配布するようにプログラムされる、報酬分配システムと
を備えることを特徴とするデジタル資産のコンピュータ化された報酬システム。
【請求項2】
前記身体パラメータは、生理学パラメータ、動きパラメータ、および/または体位パラメータである、請求項1に記載のデジタル資産のコンピュータ化された報酬システム。
【請求項3】
前記監視ユニットは、体位知覚モジュールと、前記ユーザの吸入呼吸期間および吐出呼吸期間を検出するように構成された呼吸努力センサとを含む、請求項1および2のいずれかに記載のデジタル資産のコンピュータ化された報酬システム。
【請求項4】
前記体位知覚モジュールは、少なくとも1つの加速度計、少なくとも1つのジャイロスコープ、および少なくとも1つの磁気計を含む、請求項3に記載のデジタル資産のコンピュータ化された報酬システム。
【請求項5】
前記監視ユニットは、外部デバイスとの両方向無線通信リンクを確立するようにプログラムされた通信モジュールをさらに含み、前記外部デバイスは、前記両方向無線通信リンクを介して前記監視ユニットの動作を制御するように適合される、請求項1から4のいずれかに記載のデジタル資産のコンピュータ化された報酬システム。
【請求項6】
前記無線通信リンクは、広域ネットワーク、ローカル・エリア・ネットワーク、またはパーソナル・エリア・ネットワークを介して実行される、請求項5に記載のデジタル資産のコンピュータ化された報酬システム。
【請求項7】
前記通信リンクは、Bluetoothである、請求項6に記載のデジタル資産のコンピュータ化された報酬システム。
【請求項8】
前記監視ユニットは、ストラップ内に封入され、前記ストラップは、ウェアラブルであり、ユーザの胸郭または腹部に取り付け可能になるように適合される、請求項1から7のいずれかに記載のデジタル資産のコンピュータ化された報酬システム。
【請求項9】
前記監視ユニットは、瞑想実践を実行するのに適する瞑想パッドをさらに含み、前記瞑想パッドは、近接センサ、バッテリ手段、振動手段、およびリラックスのために可視光を放つように構成された照明された表面を含む、請求項1から7のいずれかに記載のデジタル資産のコンピュータ化された報酬システム。
【請求項10】
前記パッドの表面によって放たれる前記可視光は、前記呼吸努力センサから収集されたパラメータに従って変化する、請求項3および9に記載のデジタル資産のコンピュータ化された報酬システム。
【請求項11】
前記検証ユニットの前記プロセッサ手段は、
−身体活動パフォーマンス・モデルを記憶するように適合されたデータベース構造であって、前記モデルのそれぞれは、ある種の身体活動を曖昧さなしに識別する標準キーパラメータのセットを含む、データベース構造と、
−特殊な相関させる方式に従って、前記監視ユニットによって収集された前記パラメータを相関させ、相関方式から生じる前記キーパラメータを前記データベース構造内に記憶された身体活動パフォーマンス・モデルのそれぞれの標準キーパラメータとマッチングするようにプログラムされた相関エンジンと
を含む、請求項1から10のいずれかに記載のデジタル資産のコンピュータ化された報酬システム。
【請求項12】
前記相関エンジンは、前記呼吸努力センサから、少なくとも1つの加速度計、少なくともオン・ジャイロスコープ、および/または少なくとも1つの磁気計のセットから収集されたパラメータのいずれをも相関させるようにプログラムされる、請求項4および11に記載のデジタル資産のコンピュータ化された報酬システム。
【請求項13】
ネットワークベースのシステム内で提供されるウェブ・ユーザ・インターフェース電子プラットフォームをさらに含み、前記プラットフォームは、前記ネットワークベースのシステムと通信するように構成されたウェブ・アプリケーションによって報酬システム・コンテンツへのユーザ・アクセスを提供するのに適する、請求項1から12のいずれかに記載のデジタル資産のコンピュータ化された報酬システム。
【請求項14】
前記報酬システム・コンテンツは、活動セッション・レコード、身体活動誘導セッション、および報酬データ・レコードに関する、請求項13に記載のデジタル資産のコンピュータ化された報酬システム。
【請求項15】
前記デジタル資産は、暗号通貨である、請求項1から14のいずれかに記載のデジタル資産のコンピュータ化された報酬システム。
【請求項16】
前記分散型台帳ブロックチェーン分散コンピューティング・プラットフォームは、Ethereumベースである、請求項1から15のいずれかに記載のデジタル資産のコンピュータ化された報酬システム。
【請求項17】
前記暗号通貨は、Etherである、請求項15および16に記載のデジタル資産のコンピュータ化された報酬システム。
【請求項18】
請求項1から17のいずれかに記載のデジタル資産のコンピュータ化された報酬システムを動作させる方法であって、
−監視ユニットが、特定のユーザから身体パラメータを収集し、身体活動レコードを生成するステップと、
−検証ユニットが、特殊な相関方式に従って前記身体活動レコードの前記パラメータを相関させるステップであって、各相関方式は、身体活動パフォーマンス・モデルを定義する標準キーパラメータを含み、前記モデルは、前記検証ユニットの前記データベース構造内に記憶される、相関させるステップと、
−検証ユニットが、特殊な相関方式の前記標準キーパラメータを前記身体活動レコードに適用された前記特殊な相関方式から生じるキーパラメータとマッチングすることによって身体活動検証を実行するステップと、
−前記身体活動レコードが有効である場合に、特定のユーザに割り当てられた前記身体活動レコードが、前記報酬分配システムにアップロードされるステップと、
−報酬分配システムが、デジタル資産報酬を生成し、前記特定のユーザに配布するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項19】
身体活動は、前記検証ユニットが、特殊な相関方式に関して、前記身体活動レコードの前記相関から生じる前記キーパラメータと前記それぞれの身体活動パフォーマンス・モデルに関連する前記標準キーパラメータとの間で一致を検出する場合に検証される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記特定のユーザが受け取るデジタル資産報酬の量は、有効な身体活動レコードを有するユーザの総数と前記報酬分配システムが生成するデジタル資産の毎日の個数との間の関数である、請求項18および19のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
身体活動は、身体活動セッション中に前記ユーザによって実行され、前記セッションは、身体活動セッション・レコードを生成するためにその間に前記監視ユニットが身体パラメータを収集する初期ステージおよび最終ステージを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記検証ユニットは、前記身体活動セッション・レコードの前記パラメータを相関させることによって、身体活動セッション検証を実行する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記身体活動セッションは、前記検証ユニットが、特殊な相関方式に関して、前記身体活動セッション・レコードの前記相関から生じる前記キーパラメータと前記それぞれの身体活動パフォーマンス・モデルに関連する前記標準キーパラメータとの間で一致を検出する場合に検証される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記身体活動セッションが有効である場合に、前記特定のユーザに割り当てられた前記身体活動セッション・レコードは、前記報酬分配システムにアップロードされる、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記特定のユーザが受け取るデジタル資産報酬の量は、有効な身体活動セッションを有するユーザの総数と前記報酬分配システムが生成するデジタル資産の毎日の個数との間の関数である、請求項21から24のいずれかに記載の方法。
【請求項26】
前記デジタル資産報酬は、周期的なバッチで配布される、請求項18から25のいずれかに記載の方法。
【請求項27】
前記デジタル資産報酬は、毎日のバッチで配布される、請求項26に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、全般的にはリモート監視システムに関し、具体的には、健康に有益なユーザ挙動に報酬を与えるためのデジタル資産のコンピュータ化された報酬システムに関する。
【背景技術】
【0002】
世界の人口は、現在、約76億人である。ほとんどの予想は、2050年までに98億人超、2100年までに112億人超への増加を推定している[1]。未来に進むと、ロボティクス、自動化、および人工知能などの分野での革新および技術の高い速度が、技術的失業の速度を高める可能性が最も高い[2]。
【0003】
過去50年間だけで、我々人間は、我々の以前の人類全体より多くの資源を消費した[3]。この進行中の傾向は、公衆衛生ならびに地球エコ・システムへの緊張を高めるのみである。
【0004】
地球温暖化およびそのすべての結果を取り巻く根本的な問題は、CO2放出だけではなく、問題のある我々の経済システムに組み込まれた無限の成長という論理である[4]。この無限の成長という目標は、資源が有限な惑星で持続可能ではなく、我々の社会システムおよび経済システムに全体的に非常に悪い影響を及ぼす。
【0005】
公衆衛生に関して、複数の科学研究が、現在、ストレス関連の問題が通院のほとんどの原因であり[5]、これが非常に深刻な公衆衛生上の懸念事項になっていることを示す。複数の自然な解決策が、ストレスおよび不安を軽減するのを助けるのに使用可能であり、今日では、規則的な呼吸、瞑想、およびヨガの実践が、リラクセーション反応を強め、コルチゾールなどのストレス・ホルモンを低下させることによって身体のストレス反応を低下させることが、周知の科学的事実である。この理由から、現在、ヨガ教室および瞑想教室の需要が全世界で高まっている[6]。
【0006】
これに関して、ヨガ、体操、ウェイト・リフティングなどの1つまたは複数の身体活動中にユーザの身体のリアルタイムでのスキャンの検出を含む、ユーザの身体活動に関するフィードバックを暗黙のうちにトリガする装置を開示する米国特許出願第US20170177833 A1号のケースなど、解決策が当技術分野に存在する。特許出願第WO2013113036 A1号は、被験者によって実行される身体活動を検出するために、健康応用に関する動き関連センサ・データを処理し、被験者に配置された身体活動センサからの動き関連信号をフレーム単位で検査するシステムを開示する。センサ身体活動データ処理エンジンの動き感知および動き認識アルゴリズムは、人体解剖学の骨格接続組織構造に起因してすべての人間の動きをそれに分類できる動きの基礎セットを認識することができる。既存の解決策のどれもが、規則的な呼吸、瞑想、ヨガの実践、または監視できる他の身体活動の実践においてユーザに動機を与えるための報酬機構を用いて身体活動監視を補足してはいない。
【0007】
報酬システムの文脈では、米国特許出願第US6151586 A号は、カスタマイズされた健康管理プログラムに参加するよう個人に奨励するコンピュータ化された報酬システムであって、健康管理プログラムに参加する個人の順守データを収集する監視手段と、順守データを記憶するメモリ手段と、個人が順守しているか否かと、順守していると思われる個人に与えるべき報酬とを判定するために順守データを評価判断基準と比較する評価手段とを含むコンピュータ化された報酬システムを提供する。順守する個人に与えられる報酬は、クーポン、データ・カードに貸方記入される電子報酬、または、参加する金融機関もしくは小売り商のアカウントでの個人のアカウントに貸方記入される電子報酬とすることができる。しかし、当技術分野から既知の報酬システムのどれもが、デジタル資産に基づかず、報酬配布を実行するための非集中化されたサーバによって実施されてはいない。
【発明の概要】
【0008】
したがって、本願の目的は、すべての活動が科学的に証明された健康上の利益を有する、長期呼吸(long−term breathing)、瞑想、またはヨガの実践など、健康に有益なユーザ挙動に報酬を与えるための分散型台帳ブロックチェーン技術に基づくコンピュータ化された報酬システムを説明することである。
【0009】
これを達成するために、コンピュータ化された報酬システムは、システムによって検証された身体活動を実行したユーザにデジタル資産を配布する。このシステムは、ユーザから生理学パラメータ、動きパラメータ、および体位パラメータなどの身体パラメータを収集するように適合されたセンサ手段を含む監視ユニットによって構成される。監視ユニットによって収集されたパラメータを相関させるようにプログラムされたプロセッサ手段を有する検証ユニットが、ユーザによる身体活動の実行を検出するのに使用される。そのような検出は、相関されたパラメータを、システムによって承認されるすべての身体活動の特徴を表すのに使用される身体活動パフォーマンス・モデルと比較することによって実行される。
【0010】
ユーザの報酬方式を実施するために、このシステムは、ノード間通信の分散型台帳ブロックチェーン分散コンピューティング・プラットフォームを管理するように構成されたピアツーピア・ネットワークを含む報酬分配システムをさらに含む。前記報酬分配システムは、ユーザによって実行される身体活動の検出の場合に、ピアツーピア・デジタル資産報酬を生成し、配布するようにプログラムされる。
【0011】
今開示されるコンピュータ化された報酬システムの有利な構成では、監視ユニットは、体位知覚モジュールと呼吸努力センサとを含む。体位知覚モジュールは、慣性測定値を収集するように適合され、加速度計、ジャイロスコープ、および磁気計のセットによって構成される。呼吸努力センサは、吸入呼吸期間および吐出呼吸期間を検出し、体位知覚モジュール・データと一緒に、検証ユニットによって使用される、ある種の身体活動の実行の特徴を表すのに使用されるパラメータの完全なセットを監視ユニットが収集することを可能にするように構成される。今開示されるコンピュータ化された報酬システムの別の有利な態様では、監視ユニットは、好ましくはユーザの胸郭または腹部に取り付けられるウェアラブル・ストラップ内に封入される。
【0012】
本願は、説明されたコンピュータ化された報酬システムを動作させる方法であって、前記方法は、
−監視ユニットが、特定のユーザから身体パラメータを収集し、身体活動レコードを生成するステップと、
−検証ユニットが、特殊な相関方式の標準キーパラメータを、前記特殊な相関方式を身体活動レコードに適用することから生じるキーパラメータと比較することによって、身体活動検証を実行するステップと、
−身体活動レコードが有効であり、特殊な相関方式に関して、それぞれの標準キーパラメータと身体活動レコードの相関から生じるキーパラメータとの間で一致が検出されたことを意味する場合に、特定のユーザに割り当てられた身体活動レコードが、報酬分配システムにアップロードされるステップと、
−報酬分配システムが、デジタル資産報酬を生成し、特定のユーザに配布するステップと
を含む、方法をも説明する。
【0013】
この方法の有利な構成では、身体活動は、身体活動セッション中にユーザによって実行され、前記セッションは、身体活動セッション・レコードを生成するためにその間に監視ユニットが身体パラメータを収集する初期ステージおよび最終ステージを含む。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】デジタル資産のコンピュータ化された報酬システムを示すブロック図であり、符号は 1 ユーザ 2 監視ユニット 3 身体活動レコード 4 検証ユニット 5 報酬分配システム 6 ユーザの身体パラメータ 7 有効な身体活動レコード 8 デジタル資産報酬を表す。
図2】本願のデジタル資産のコンピュータ化された報酬システムの動作を表す流れ図である。
図3】コンピュータ化された報酬システムの監視ユニットの一実施形態を示す図であり、符号は、 2 監視ユニット 9 対話型LED 10 ストラップ 11 呼吸努力センサ 12 バッテリ 13 慣性測定ユニット 14 通信モジュール 15 振動手段を表す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
現在開発されている技術のより全般的な構成および有利な構成を、「発明の概要」で説明した。そのような構成を、開発される技術の実施態様の他の有利なおよび/または好ましい実施形態に従って下で詳細に説明する。
【0016】
好ましい実施形態では、本願のデジタル資産のコンピュータ化された報酬システムは、ピアツーピア・デジタル資産を生成し、配布し、健康に有益なユーザ挙動に報酬を与えるために、分散型台帳ブロックチェーン技術を使用する。
【0017】
このシステムは、ユーザから身体パラメータを収集するように適合されたセンサ手段を含む監視ユニットを含む。前記身体パラメータは、生理学的、動き、および体位 に関連する可能性があり、その相関は、身体活動の特徴を表し、識別することを可能にする。本願の文脈では、身体活動は、エネルギ消費を必要とする骨格筋によって作られるすべての動作であり、園芸、農業、料理、掃除、長期呼吸、瞑想、またはヨガの実践などであるがこれに限定されない、任意の強度の監視され得るすべての活動を包含する。パラメータの所望のセットを収集するために、監視ユニットは、体位知覚モジュールおよび呼吸努力センサを含むことができる。センサのこのセットは、少なくとも1つの加速度計、少なくとも1つのジャイロスコープ、および少なくとも1つの磁気計によって構成される慣性測定ユニットを使用してユーザの姿勢を、ならびに胸郭/腹部の伸縮を検出することができる。監視ユニットは、スマートフォンまたは両方向無線通信リンクを介して監視ユニットの動作を制御するように構成された任意の他のタイプの処理デバイスなどの外部デバイスとの前記両方向無線通信リンクを確立するようにプログラムされた通信モジュールをも含むことができる。通信リンクは、Bluetoothなど、広域ネットワーク、ローカル・エリア・ネットワーク、またはパーソナル・エリア・ネットワークを介して実行され得る。監視ユニットの一実施形態では、身体パラメータを収集するように適合されたセンサ手段が、ユーザの胸郭または腹部に取り付け可能なウェアラブル・ストラップ内に封入される。この実施形態では、監視ユニットは、バッテリ手段、振動手段、およびその表面に設置された対話型LEDをさらに含む。監視ユニットのさらなる別の実施形態では、監視ユニットは、瞑想実践を実行するのに適し、スマート対話型瞑想パッドであり、対話型色光線療法用のLEDを備えた瞑想パッドによってさらに構成される。前記瞑想パッドは、ユーザがそれに座っているかどうかを検出する近接センサ、バッテリ手段、振動手段、およびリラックスのために可視光を放つように構成された照明された表面を含み、パッドの表面によって放たれる可視光は、呼吸努力センサから収集されたパラメータに従って変化することができる。対話型瞑想パッドは、1680万色の可能な色を有するすべての可視光スペクトル範囲を備える。これらの色は、有効な誘導瞑想セッションに必要な穏やかな精神状態を作るのを助ける、リラックスさせる平和な雰囲気を作成するのに使用される。
【0018】
検証ユニットは、ユーザによる身体活動の実行を検出するために監視ユニットによって収集されたパラメータを相関させるようにプログラムされたプロセッサ手段を含む。この目的を達成するために、プロセッサ手段は、データベース構造と相関エンジンとによって構成される。データベース構造は、システムによって承認されたすべての身体活動の特徴を表す身体活動パフォーマンス・モデルを記憶するように構成される。身体活動パフォーマンス・モデルは、身体活動を曖昧さなしに識別する標準キーパラメータのセットと、ユーザのある種の身体パラメータに適用された特殊な相関方式からの結果とによって形成される。相関エンジンは、結果のキーパラメータが身体活動パフォーマンス・モデルのそれぞれ標準キーパラメータと一致するかどうかにアクセスするために、特殊な相関させる方式に従ってユーザから収集された身体パラメータを相関させるようにプログラムされる。相関された身体パラメータは、呼吸努力センサから、少なくとも1つの加速度計、少なくとも1つのジャイロスコープ、および/または少なくとも1つの磁気計のセットから収集されたパラメータのいずれかとすることができる。
【0019】
報酬分配システムは、検証ユニットと通信しており、ノード間通信用の分散型台帳ブロックチェーン分散コンピューティング・プラットフォームを管理するように構成されたピアツーピア・ネットワークによって構成される。報酬分配システムは、検証システムがユーザによって実行された身体活動を検出する場合に、ピアツーピア・デジタル資産報酬を生成し、配布するようにプログラムされる。デジタル資産は、バイナリ・フォーマットで存在する任意のものとすることができ、デジタル文書、可聴コンテンツ、動画、および暗号通貨などの他の関連するデジタルデータを、排他的にではなく含むことができる。このシステムの一実施形態では、分散型台帳ブロックチェーン分散コンピューティング・プラットフォームは、Ethereumベースであり、デジタル資産は、Etherである。
【0020】
コンピュータ化された報酬システムは、ネットワークベースのシステム内で提供されるウェブ・ユーザ・インターフェース電子プラットフォームをさらに含む。前記プラットフォームは、前記ネットワークベースのシステムと通信するように構成されたウェブ・アプリケーションによって報酬システム・コンテンツへのユーザ・アクセスを提供するのに適する。報酬システム・コンテンツは、活動セッション・レコード、身体活動誘導セッション、および報酬データ・レコードに関するものとすることができる。さらに、このプラットフォームは、グループ・セッションに出席することによって一緒に身体活動を実践することを望むユーザを接続することができる。一実施形態では、分配システムは、グループ実践のユーザに、グループのサイズに比例して報酬を与える。グループ実践を識別するために、このシステムは、プラットフォームを介してそれぞれの登録を実行したユーザを検証する。すべてのグループ・セッションが、そのそれぞれのGPS位置と一緒にプラットフォーム内で登録される。
【0021】
本願は、上で説明したコンピュータ化された報酬システムを動作させる方法をも説明する。監視ユニットが、特定のユーザから身体パラメータを収集し、身体活動レコードを生成する。検証ユニットが、2ステージによって構成される身体活動検証を実行し、まず、身体活動レコードのパラメータが、特殊な相関方式に従って相関される。各相関方式は、身体活動パフォーマンス・モデルを定義する関連する標準キーパラメータを有し、身体活動パフォーマンス・モデルは、検証ユニットのデータベース構造内に記憶され、標準キーパラメータは、監視されるユーザによる身体活動の実行を曖昧さなしに識別する。ステージ2では、ユーザが身体活動パフォーマンス・モデルによって特徴を表される身体活動を実行しているか否かにアクセスするために、前記標準キーパラメータが、ステージ1の相関結果とマッチングされる。したがって、身体活動レコードは、特殊な相関方式に関して、それぞれの標準キーパラメータと身体活動レコードの相関から生じるキーパラメータとの間で一致が検出された時に有効と考えられる。この場合に、身体活動レコードは、報酬分配システムにアップロードされ、この報酬分配システムが、デジタル資産報酬を生成し、特定のユーザに配布する。
【0022】
この方法の別の実施形態では、身体活動は、身体活動セッション中にユーザによって実行され、身体活動セッションは、身体活動セッション・レコードを生成するためにその間に監視ユニットが身体パラメータを収集する初期ステージおよび最終ステージを含む。この文脈では、検証ユニットは、身体活動セッション・レコードのパラメータを相関させることによって、身体活動セッション検証を実行する。身体活動セッションは、検証ユニットが、特殊な相関方式に関して、身体活動セッション・レコードの相関から生じるキーパラメータとそれぞれの身体活動パフォーマンス・モデルに関連する標準キーパラメータとの間で一致を検出する場合に検証される。この場合に、特定のユーザに割り当てられた身体活動セッション・レコードは、報酬分配システムにアップロードされる。初期ステージおよび最終ステージは、監視されるパラメータが休息レベルと考えられるしきい値の前後で変化する時に、監視ユニットによって自動的に定義され得る。別の実施形態では、ユーザは、セッションの初期ステージおよび採集ステージを定義するために、監視ユニットと直接に対話する。
【0023】
別の実施形態では、特定のユーザが受け取るデジタル資産報酬の量は、有効な身体活動レコードまたは有効な身体活動セッション・レコードを有するユーザの総数と報酬分配システムが生成するデジタル資産の毎日の個数との間の関数である。デジタル資産は、周期的なバッチで、たとえば毎日の頻度でユーザに配布される。
【0024】
コンピュータ化された報酬システムの動作の例として、ユーザが瞑想実践を実行することが考えられる。各瞑想実践の前に、ユーザは、呼吸運動を始め、したがって、システムは、呼吸運動を検証する。このフェーズの後に、体位知覚モジュールから来るデータは、ユーザが突然に動いてはいないことを保証する。呼吸努力センサおよび体位知覚モジュールからのデータを特定の相関方式に従って組み合わせることによって、検証ユニットは、瞑想実践を検出することができる。ヨガ実践の場合に、体位知覚モジュールは、加速度計、ジャイロスコープ、および磁気計の組合せを使用して、身体の特定の力、角速度、および身体周囲の磁場を測定し、報告する。ユーザは、スマートフォンを使用して誘導ヨガ(guided Yoga)セッションを開始し、セッションが始まった後に、ユーザが、誘導ヨガ・ポジションを模倣すると同時に、システムは、慣性測定ユニットおよび呼吸努力センサからのデータを検証する。このシステムをスマートフォンと組み合わせることによって、ユーザは、身体活動誘導レッスンなどの対話型コンテンツにアクセスし、時間中の彼の身体活動レコード進行を管理することができる。
【0025】
当業者に明瞭なとおり、本発明は、本明細書で説明される実施形態に限定されてはならず、本発明の範囲内にとどまる複数の変更が可能である。
【0026】
もちろん、上で示された好ましい実施形態は、異なる可能な形態で組合せ可能であるが、本明細書では反復 そのようなすべての組合せを回避した。
【0027】
参考文献
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[6] National Health Interview Survey (NHIS) https://nccih.nih.gov/research/statistics/NHIS/2012/mind-body/meditation
図1
図2
図3
【国際調査報告】