:参照ウィンドウに表示 意匠法令和元年5月17日 法律第3号 改正版
第二条 この法律で「意匠」とは、物品(物品の部分を含む。以下同じ。)の形状、模様若しくは色彩若しくはこれらの結合(以下「形状等」という。)、建築物(建築物の部分を含む。以下同じ。)の形状等又は画像(機器の操作の用に供されるもの又は機器がその機能を発揮した結果として表示されるものに限り、画像の部分を含む。次条第二項、第三十七条
第二項、第三十八条
第七号及び第八号、第四十四条の三
第二項第六号並びに第五十五条
第二項第六号を除き、以下同じ。)であつて、視覚を通じて美感を起こさせるものをいう。
第四項に規定するプログラム等をいう。以下同じ。)を含む。以下この号において同じ。)について行う次のいずれかに該当する行為
第三条 工業上利用することができる意匠の創作をした者は、次に掲げる意匠を除き、その意匠について意匠登録を受けることができる。
第三条の二 意匠登録出願に係る意匠が、当該意匠登録出願の日前の他の意匠登録出願であつて当該意匠登録出願後に第二十条
第三項又は第六十六条
第三項の規定により意匠公報に掲載されたもの(以下この条において「先の意匠登録出願」という。)の願書の記載及び願書に添付した図面、写真、ひな形又は見本に現された意匠の一部と同一又は類似であるときは、その意匠については、前条第一項の規定にかかわらず、意匠登録を受けることができない。ただし、当該意匠登録出願の出願人と先の意匠登録出願の出願人とが同一の者であつて、第二十条
第三項の規定により先の意匠登録出願が掲載された意匠公報(同条第四項の規定により同条第三項第四号に掲げる事項が掲載されたものを除く。)の発行の日前に当該意匠登録出願があつたときは、この限りでない。
第四条 意匠登録を受ける権利を有する者の意に反して第三条
第一項第一号又は第二号に該当するに至つた意匠は、その該当するに至つた日から一年以内にその者がした意匠登録出願に係る意匠についての同項及び同条第二項の規定の適用については、同条第一項第一号又は第二号に該当するに至らなかつたものとみなす。
第一項第一号又は第二号に該当するに至つた意匠(発明、実用新案、意匠又は商標に関する公報に掲載されたことにより同項第一号又は第二号に該当するに至つたものを除く。)も、その該当するに至つた日から一年以内にその者がした意匠登録出願に係る意匠についての同項及び同条第二項の規定の適用については、前項と同様とする。
第一項第一号又は第二号に該当するに至つた意匠が前項の規定の適用を受けることができる意匠であることを証明する書面(次項において「証明書」という。)を意匠登録出願の日から三十日以内に特許庁長官に提出しなければならない。
第五条 次に掲げる意匠については、第三条
の規定にかかわらず、意匠登録を受けることができない。
第五条の二 意匠登録を受ける権利を有する者は、その意匠登録を受ける権利に基づいて取得すべき意匠権について、その意匠登録出願の願書の記載及び願書に添付した図面、写真、ひな形又は見本に現された意匠又はこれに類似する意匠の範囲内において、他人に仮通常実施権を許諾することができる。
第二項」と、同条第九項中「意匠法(昭和三十四年法律第百二十五号)第五条の二
第一項の規定による仮通常実施権に係る意匠登録出願について、第四十六条第二項」とあるのは「第一項又は前条第四項の規定による仮通常実施権に係る特許出願について、意匠法第十三条
第一項」と読み替えるものとする。
第六条 意匠登録を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した願書に意匠登録を受けようとする意匠を記載した図面を添付して特許庁長官に提出しなければならない。
第九条 同一又は類似の意匠について異なつた日に二以上の意匠登録出願があつたときは、最先の意匠登録出願人のみがその意匠について意匠登録を受けることができる。
第十条 意匠登録出願人は、自己の意匠登録出願に係る意匠又は自己の登録意匠のうちから選択した一の意匠(以下「本意匠」という。)に類似する意匠(以下「関連意匠」という。)については、当該関連意匠の意匠登録出願の日(第十五条
第一項において準用する特許法第四十三条第一項又は第四十三条の三
第一項若しくは第二項の規定による優先権の主張を伴う意匠登録出願にあつては、最初の出願若しくは千九百年十二月十四日にブラッセルで、千九百十一年六月二日にワシントンで、千九百二十五年十一月六日にヘーグで、千九百三十四年六月二日にロンドンで、千九百五十八年十月三十一日にリスボンで及び千九百六十七年七月十四日にストックホルムで改正された工業所有権の保護に関する千八百八十三年三月二十日のパリ条約第四条C(4)の規定により最初の出願とみなされた出願又は同条A(2)の規定により最初の出願と認められた出願の日。以下この項において同じ。)がその本意匠の意匠登録出願の日以後であつて、当該本意匠の意匠登録出願の日から十年を経過する日前である場合に限り、第九条
第一項又は第二項の規定にかかわらず、意匠登録を受けることができる。ただし、当該関連意匠の意匠権の設定の登録の際に、その本意匠の意匠権が第四十四条
第四項の規定により消滅しているとき、無効にすべき旨の審決が確定しているとき、又は放棄されているときは、この限りでない。
第一項第一号又は第二号に該当するに至つた自己の意匠のうち前項の規定により意匠登録を受けようとする意匠の本意匠と同一又は類似のものは、当該意匠登録を受けようとする意匠についての同条第一項及び第二項の規定の適用については、同条第一項第一号又は第二号に該当するに至らなかつたものとみなす。
ただし書の規定の適用については、同条ただし書中「同条第四項の規定により同条第三項第四号に掲げる事項が掲載されたものを除く。)」とあるのは、「当該先の意匠登録出願について第十四条
第一項の規定により秘密にすることを請求したときは、第二十条
第四項の規定により同条第三項第四号に掲げる事項が掲載されたものに限る。)」とする。
第一項又は第二項の規定は、適用しない。
第一項第一号又は第二号に該当するに至つた自己の意匠のうち当該基礎意匠に係る関連意匠(当該関連意匠の意匠登録出願が放棄され、取り下げられ、若しくは却下されたとき、若しくは当該関連意匠の意匠登録出願について拒絶をすべき旨の査定若しくは審決が確定したとき、又は当該関連意匠の意匠権が第四十四条
第四項の規定により消滅したとき、無効にすべき旨の審決が確定したとき、若しくは放棄されたときを除く。)と同一又は類似のものは、第一項の規定により意匠登録を受けようとする意匠についての第三条
第一項及び第二項の規定の適用については、同条第一項第一号又は第二号に該当するに至らなかつたものとみなす。
第十条の二 意匠登録出願人は、意匠登録出願が審査、審判又は再審に係属している場合に限り、二以上の意匠を包含する意匠登録出願の一部を一又は二以上の新たな意匠登録出願とすることができる。
第三項並びに第十五条
第一項において準用する特許法第四十三条第一項及び第二項(これらの規定を第十五条
第一項において準用する同法第四十三条の三第三項において準用する場合を含む。)の規定の適用については、この限りでない。
第三項又は第十五条
第一項において準用する特許法第四十三条第一項及び第二項(これらの規定を第十五条
第一項において準用する同法第四十三条の三第三項において準用する場合を含む。)の規定により提出しなければならないものは、当該新たな意匠登録出願と同時に特許庁長官に提出されたものとみなす。
第十三条 特許出願人は、その特許出願を意匠登録出願に変更することができる。ただし、その特許出願について拒絶をすべき旨の最初の査定の謄本の送達があつた日から三月を経過した後は、この限りでない。
第二項及び第三項の規定は、第一項又は第二項の規定による出願の変更の場合に準用する。
第十三条の二 特許法第百八十四条の三第一項又は第百八十四条の二十第四項の規定により特許出願とみなされた国際出願の意匠登録出願への変更については、同法第百八十四条の六第二項の日本語特許出願にあつては同法第百八十四条の五第一項、同法第百八十四条の四第一項の外国語特許出願にあつては同項又は同条第四項及び同法第百八十四条の五第一項の規定による手続をし、かつ、同法第百九十五条第二項の規定により納付すべき手数料を納付した後(同法第百八十四条の二十第四項の規定により特許出願とみなされた国際出願については、同項に規定する決定の後)でなければすることができない。
第十四条 意匠登録出願人は、意匠権の設定の登録の日から三年以内の期間を指定して、その期間その意匠を秘密にすることを請求することができる。
第一項の規定による第一年分の登録料の納付と同時に特許庁長官に提出しなければならない。
第十五条 特許法第三十八条(共同出願)、第四十三条第一項から第五項まで、第八項及び第九項(パリ条約による優先権主張の手続)並びに第四十三条の三(パリ条約の例による優先権主張)の規定は、意匠登録出願に準用する。この場合において、同法第四十三条第一項中「経済産業省令で定める期間内」とあるのは「意匠登録出願と同時」と、同条第二項中「次の各号に掲げる日のうち最先の日から一年四月」とあるのは「意匠登録出願の日から三月」と、同条第八項中「第六項の規定による通知を受けた者」とあるのは「第二項に規定する書類又は第五項に規定する書面を提出する者」と、「前項」とあるのは「第二項」と、「第二項」とあるのは「同項」と、同法第四十三条の三第三項中「前二条」とあるのは「第四十三条」と読み替えるものとする。
第十七条 審査官は、意匠登録出願が次の各号のいずれかに該当するときは、その意匠登録出願について拒絶をすべき旨の査定をしなければならない。
、第三条の二
、第五条
、第八条
、第八条の二
、第九条
第一項若しくは第二項、第十条
第一項、第四項若しくは第六項、第十五条
第一項において準用する特許法第三十八条又は第六十八条
第三項において準用する同法第二十五条の規定により意匠登録をすることができないものであるとき。
に規定する要件を満たしていないとき。
第十七条の二 願書の記載又は願書に添付した図面、写真、ひな形若しくは見本についてした補正がこれらの要旨を変更するものであるときは、審査官は、決定をもつてその補正を却下しなければならない。
第二十条 意匠権は、設定の登録により発生する。
第一項第一号の規定による第一年分の登録料の納付があつたときは、意匠権の設定の登録をする。
第一項の規定により秘密にすることを請求した意匠に関する前項第四号に掲げる事項は、同項の規定にかかわらず、第十四条
第一項の規定により指定した期間の経過後遅滞なく掲載するものとする。
第二十二条 基礎意匠及びその関連意匠の意匠権は、分離して移転することができない。
第四項の規定により消滅したとき、無効にすべき旨の審決が確定したとき、又は放棄されたときは、当該基礎意匠に係る関連意匠の意匠権は、分離して移転することができない。
第二十五条 登録意匠及びこれに類似する意匠の範囲については、特許庁に対し、判定を求めることができる。
第二十五条の二 特許庁長官は、裁判所から登録意匠及びこれに類似する意匠の範囲について鑑定の嘱託があつたときは、三名の審判官を指定して、その鑑定をさせなければならない。
第二十六条 意匠権者、専用実施権者又は通常実施権者は、その登録意匠がその意匠登録出願の日前の出願に係る他人の登録意匠若しくはこれに類似する意匠、特許発明若しくは登録実用新案を利用するものであるとき、又はその意匠権のうち登録意匠に係る部分がその意匠登録出願の日前の出願に係る他人の特許権、実用新案権若しくは商標権若しくはその意匠登録出願の日前に生じた他人の著作権と抵触するときは、業としてその登録意匠の実施をすることができない。
第二十六条の二 意匠登録が第四十八条
第一項第一号に規定する要件に該当するとき(その意匠登録が第十五条
第一項において準用する特許法第三十八条の規定に違反してされたときに限る。)又は第四十八条
第一項第三号に規定する要件に該当するときは、当該意匠登録に係る意匠について意匠登録を受ける権利を有する者は、経済産業省令で定めるところにより、その意匠権者に対し、当該意匠権の移転を請求することができる。
の規定により初めから存在しなかつたものとみなされたときを除き、することができない。
第一項の規定による請求権についても、同様とする。
において準用する特許法第七十三条第一項の規定は、適用しない。
第二十七条 意匠権者は、その意匠権について専用実施権を設定することができる。ただし、基礎意匠又は関連意匠の意匠権についての専用実施権は、基礎意匠及び全ての関連意匠の意匠権について、同一の者に対して同時に設定する場合に限り、設定することができる。
第四項の規定により消滅したとき、無効にすべき旨の審決が確定したとき、又は放棄されたときは、当該基礎意匠に係る関連意匠の意匠権についての専用実施権は、全ての関連意匠の意匠権について同一の者に対して同時に設定する場合に限り、設定することができる。
第二十九条 意匠登録出願に係る意匠を知らないで自らその意匠若しくはこれに類似する意匠の創作をし、又は意匠登録出願に係る意匠を知らないでその意匠若しくはこれに類似する意匠の創作をした者から知得して、意匠登録出願の際(第九条の二
の規定により、又は第十七条の三
第一項(第五十条
第一項(第五十七条
第一項において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。)の規定により、その意匠登録出願が手続補正書を提出した時にしたものとみなされたときは、もとの意匠登録出願の際又は手続補正書を提出した際)現に日本国内においてその意匠又はこれに類似する意匠の実施である事業をしている者又はその事業の準備をしている者は、その実施又は準備をしている意匠及び事業の目的の範囲内において、その意匠登録出願に係る意匠権について通常実施権を有する。
第二十九条の二 意匠登録出願に係る意匠を知らないで自らその意匠若しくはこれに類似する意匠の創作をし、又は意匠登録出願に係る意匠を知らないでその意匠若しくはこれに類似する意匠の創作をした者から知得して、意匠権の設定の登録の際現に日本国内においてその意匠又はこれに類似する意匠の実施である事業をしている者又はその事業の準備をしている者(前条に該当する者を除く。)は、次の各号のいずれにも該当する場合に限り、その実施又は準備をしている意匠及び事業の目的の範囲内において、その意匠登録出願に係る意匠権について通常実施権を有する。
第一項各号の一に該当し、拒絶をすべき旨の査定又は審決が確定した者であること。
第二十九条の三 第二十六条の二
第一項の規定による請求に基づく意匠権の移転の登録の際現にその意匠権、その意匠権についての専用実施権又はその意匠権若しくは専用実施権についての通常実施権を有していた者であつて、その意匠権の移転の登録前に、意匠登録が第四十八条
第一項第一号に規定する要件に該当すること(その意匠登録が第十五条
第一項において準用する特許法第三十八条の規定に違反してされたときに限る。)又は第四十八条
第一項第三号に規定する要件に該当することを知らないで、日本国内において当該意匠又はこれに類似する意匠の実施である事業をしているもの又はその事業の準備をしているものは、その実施又は準備をしている意匠及び事業の目的の範囲内において、その意匠権について通常実施権を有する。
第三十条 次の各号のいずれかに該当する者であつて、意匠登録無効審判の請求の登録前に、意匠登録が第四十八条
第一項各号のいずれかに該当することを知らないで、日本国内において当該意匠又はこれに類似する意匠の実施である事業をしているもの又はその事業の準備をしているものは、その実施又は準備をしている意匠及び事業の目的の範囲内において、当該意匠権又はその意匠登録を無効にした際現に存する専用実施権について通常実施権を有する。
第三十二条 意匠登録出願の日前又はこれと同日の意匠登録出願に係る意匠権のうち登録意匠に類似する意匠に係る部分がその意匠登録出願に係る意匠権と抵触する場合において、その意匠権の存続期間が満了したときは、その満了の際現にその存続期間が満了した意匠権についての専用実施権又はその意匠権若しくは専用実施権についての通常実施権を有する者は、原権利の範囲内において、当該意匠権又はその意匠権の存続期間の満了の際現に存する専用実施権について通常実施権を有する。
第三十三条 意匠権者又は専用実施権者は、その登録意匠又はこれに類似する意匠が第二十六条
に規定する場合に該当するときは、同条の他人に対しその登録意匠又はこれに類似する意匠の実施をするための通常実施権又は特許権若しくは実用新案権についての通常実施権の許諾について協議を求めることができる。
の他人は、その協議を求めた意匠権者又は専用実施権者に対し、これらの者がその協議により通常実施権又は特許権若しくは実用新案権についての通常実施権の許諾を受けて実施をしようとする登録意匠又はこれに類似する意匠の範囲内において、通常実施権の許諾について協議を求めることができる。
の他人は、第七項において準用する特許法第八十四条の規定によりその者が答弁書を提出すべき期間として特許庁長官が指定した期間内に限り、特許庁長官の裁定を請求することができる。
の他人又は意匠権者若しくは専用実施権者の利益を不当に害することとなるときは、当該通常実施権を設定すべき旨の裁定をすることができない。
第三十四条 通常実施権は、前条第三項若しくは第四項、特許法第九十二条第三項又は実用新案法第二十二条第三項の裁定による通常実施権を除き、実施の事業とともにする場合、意匠権者(専用実施権についての通常実施権にあつては、意匠権者及び専用実施権者)の承諾を得た場合及び相続その他の一般承継の場合に限り、移転することができる。
第三十七条 意匠権者又は専用実施権者は、自己の意匠権又は専用実施権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。
第一項の規定により秘密にすることを請求した意匠に係る意匠権者又は専用実施権者は、その意匠に関し第二十条
第三項各号に掲げる事項を記載した書面であつて特許庁長官の証明を受けたものを提示して警告した後でなければ、第一項の規定による請求をすることができない。
第三十八条 次に掲げる行為は、当該意匠権又は専用実施権を侵害するものとみなす。
第三十九条 意匠権者又は専用実施権者が故意又は過失により自己の意匠権又は専用実施権を侵害した者に対しその侵害により自己が受けた損害の賠償を請求する場合において、その者がその侵害の行為を組成した物品を譲渡したときは、次の各号に掲げる額の合計額を、意匠権者又は専用実施権者が受けた損害の額とすることができる。
第四十条 他人の意匠権又は専用実施権を侵害した者は、その侵害の行為について過失があつたものと推定する。ただし、第十四条
第一項の規定により秘密にすることを請求した意匠に係る意匠権又は専用実施権の侵害については、この限りでない。
第四十二条 意匠権の設定の登録を受ける者又は意匠権者は、登録料として、第二十一条
に規定する存続期間の満了までの各年について、一件ごとに、次に掲げる金額を納付しなければならない。
第四十三条 前条第一項第一号の規定による第一年分の登録料は、意匠登録をすべき旨の査定又は審決の謄本の送達があつた日から三十日以内に納付しなければならない。
第四十四条 意匠権者は、第四十三条
第二項に規定する期間内に登録料を納付することができないときは、その期間が経過した後であつても、その期間の経過後六月以内にその登録料を追納することができる。
第一項の規定により納付すべき登録料のほか、その登録料と同額の割増登録料を納付しなければならない。
第二項に規定する期間の経過の時に遡つて消滅したものとみなす。
第四十四条の二 前条第四項の規定により消滅したものとみなされた意匠権の原意匠権者は、同条第一項の規定により登録料を追納することができる期間内に同条第四項に規定する登録料及び割増登録料を納付することができなかつたことについて正当な理由があるときは、その理由がなくなつた日から二月以内でその期間の経過後一年以内に限り、その登録料及び割増登録料を追納することができる。
第二項に規定する期間の経過の時にさかのぼつて存続していたものとみなす。
第四十四条の三 前条第二項の規定により意匠権が回復したときは、その意匠権の効力は、第四十四条
第一項の規定により登録料を追納することができる期間の経過後意匠権の回復の登録前に、輸入をし、若しくは日本国内において製造若しくは取得をした当該登録意匠若しくはこれに類似する意匠に係る物品若しくは画像記録媒体等、日本国内において建築若しくは取得をした当該登録意匠若しくはこれに類似する意匠に係る建築物又は日本国内において作成若しくは取得をした当該登録意匠若しくはこれに類似する意匠に係る画像には、及ばない。
第一項の規定により登録料を追納することができる期間の経過後意匠権の回復の登録前における次に掲げる行為には、及ばない。
第四十五条 特許法第百十一条第一項(第三号を除く。)から第三項まで(既納の特許料の返還)の規定は、登録料に準用する。
第四十八条 意匠登録が次の各号のいずれかに該当するときは、その意匠登録を無効にすることについて意匠登録無効審判を請求することができる。
、第三条の二
、第五条
、第九条
第一項若しくは第二項、第十条
第六項、第十五条
第一項において準用する特許法第三十八条又は第六十八条
第三項において準用する同法第二十五条の規定に違反してされたとき(その意匠登録が第十五条
第一項において準用する同法第三十八条の規定に違反してされた場合にあつては、第二十六条の二
第一項の規定による請求に基づき、その意匠登録に係る意匠権の移転の登録があつたときを除く。)。
第一項の規定による請求に基づき、その意匠登録に係る意匠権の移転の登録があつたときを除く。)。
第三項において準用する特許法第二十五条の規定により意匠権を享有することができない者になつたとき、又はその意匠登録が条約に違反することとなつたとき。
第一項において準用する特許法第三十八条の規定に違反してされたときに限る。)又は前項第三号に該当することを理由とするものは、当該意匠登録に係る意匠について意匠登録を受ける権利を有する者に限り請求することができる。
第五十条 第十七条の二
及び第十七条の三
の規定は、拒絶査定不服審判に準用する。この場合において、第十七条の二
第三項及び第十七条の三
第一項中「三月」とあるのは「三十日」と、第十七条の二
第四項中「補正却下決定不服審判を請求したとき」とあるのは「第五十九条
第一項の訴えを提起したとき」と読み替えるものとする。
の規定は、拒絶査定不服審判の請求を理由があるとする場合に準用する。ただし、第五十二条
において準用する特許法第百六十条第一項の規定によりさらに審査に付すべき旨の審決をするときは、この限りでない。
第五十二条 特許法第百三十一条第一項及び第二項、第百三十一条の二(第一項第三号及び第二項第一号を除く。)から第百三十四条まで、第百三十五条から第百五十四条まで、第百五十五条第一項及び第二項、第百五十六条第一項、第三項及び第四項、第百五十七条、第百五十八条、第百六十条第一項及び第二項、第百六十一条並びに第百六十七条から第百七十条まで(審判の請求、審判官、審判の手続、訴訟との関係及び審判における費用)の規定は、審判に準用する。この場合において、同法第百五十六条第一項中「特許無効審判以外の審判においては、事件が」とあるのは「事件が」と、同法第百六十一条中「拒絶査定不服審判」とあり、及び同法第百六十九条第三項中「拒絶査定不服審判及び訂正審判」とあるのは「拒絶査定不服審判及び補正却下決定不服審判」と読み替えるものとする。
第五十五条 無効にした意匠登録に係る意匠権が再審により回復したときは、意匠権の効力は、当該審決が確定した後再審の請求の登録前に、善意に輸入をし、若しくは日本国内において製造若しくは取得をした当該登録意匠若しくはこれに類似する意匠に係る物品若しくは画像記録媒体等、善意に日本国内において建築若しくは取得をした当該登録意匠若しくはこれに類似する意匠に係る建築物又は善意に日本国内において作成若しくは取得をした当該登録意匠若しくはこれに類似する意匠に係る画像には、及ばない。
第五十八条 特許法第百七十三条及び第百七十四条第五項の規定は、再審に準用する。
第五十九条 審決に対する訴え、第五十条
第一項(第五十七条
第一項において準用する場合を含む。)において準用する第十七条の二
第一項の規定による却下の決定に対する訴え及び審判又は再審の請求書の却下の決定に対する訴えは、東京高等裁判所の専属管轄とする。
第六十条の六 日本国をジュネーブ改正協定第一条(xix)に規定する指定締約国とする国際出願であつて、その国際出願に係るジュネーブ改正協定第一条(vi)に規定する国際登録(以下「国際登録」という。)についてジュネーブ改正協定第十条(3)(a)の規定による公表(以下「国際公表」という。)がされたものは、経済産業省令で定めるところにより、ジュネーブ改正協定第十条(2)に規定する国際登録の日にされた意匠登録出願とみなす。
第一項の規定により提出した願書に記載された同表の下欄に掲げる事項とみなす。| 国際登録の名義人の氏名又は名称及びその住所 | 意匠登録出願人の氏名又は名称及び住所又は居所 |
| 国際登録の対象である意匠の創作をした者の氏名及びその住所 | 意匠の創作をした者の氏名及び住所又は居所 |
| 国際登録の対象である意匠を構成する一若しくは二以上の製品又は国際登録の対象である意匠が使用されることとなる一若しくは二以上の製品 | 意匠に係る物品又は意匠に係る建築物若しくは画像の用途(上欄に掲げる製品が建築物又は画像である場合において、当該製品に係る国際登録簿に記録された事項から当該建築物又は画像の用途を認識することができるときに限る。) |
第一項の規定により提出した図面に記載された意匠登録を受けようとする意匠とみなす。
第六十条の八 本意匠の意匠登録出願と関連意匠の意匠登録出願の少なくともいずれか一方が国際意匠登録出願である場合における第十条
第一項(同条第五項の規定により読み替えて適用する場合を含む。以下この項及び次項において同じ。)の規定の適用については、同条第一項中「又は第四十三条の三
第一項若しくは第二項の規定による」とあるのは、「若しくは第四十三条の三
第一項若しくは第二項又はジュネーブ改正協定第六条(1)(a)の規定による」とする。
第二項に規定する国際登録を基礎とした意匠権である場合における第十条
第一項ただし書の規定の適用については、同項ただし書中「第四十四条
第四項」とあるのは、「第六十条の十四
第二項」とする。
第二項に規定する国際登録を基礎とした意匠権である場合における第十条
第八項の規定の適用については、同項中「第四十四条
第四項」とあるのは、「第四十四条
第四項若しくは第六十条の十四
第二項」とする。
第六十条の九 国際意匠登録出願の出願人については、第十四条
の規定は、適用しない。
第六十条の十 国際意匠登録出願については、第十五条
第一項において読み替えて準用する特許法第四十三条第一項から第五項まで、第八項及び第九項(第十五条
第一項において読み替えて準用する同法第四十三条の三第三項において準用する場合を含む。)並びに第四十三条の三第二項の規定は、適用しない。
第六十条の十二 国際意匠登録出願の出願人は、国際公表があつた後に国際意匠登録出願に係る意匠を記載した書面を提示して警告をしたときは、その警告後意匠権の設定の登録前に業としてその国際意匠登録出願に係る意匠又はこれに類似する意匠を実施した者に対し、その国際意匠登録出願に係る意匠が登録意匠である場合にその登録意匠又はこれに類似する意匠の実施に対し受けるべき金銭の額に相当する額の補償金の支払を請求することができる。当該警告をしない場合においても、国際公表がされた国際意匠登録出願に係る意匠であることを知つて意匠権の設定の登録前に業としてその国際公表がされた国際意匠登録出願に係る意匠又はこれに類似する意匠を実施した者に対しては、同様とする。
、第百四条
から第百四条の三
まで、第百五条
、第百五条の二、第百五条の四から第百五条の七
まで及び」とあるのは「意匠法第三十八条
、同法第四十一条
において準用する特許法第百四条の二
から第百五条の二まで及び第百五条の四から第百五条の六まで並びに意匠法第五十二条
において準用する特許法」と読み替えるものとする。
第六十条の十四 国際意匠登録出願は、その基礎とした国際登録が消滅したときは、取り下げられたものとみなす。
第二項の規定により設定の登録を受けた意匠権(以下「国際登録を基礎とした意匠権」という。)は、その基礎とした国際登録が消滅したときは、消滅したものとみなす。
第六十条の十九 国際登録を基礎とした意匠権についての第六十一条
第一項第一号の規定の適用については、同号中「意匠権の設定、移転、信託による変更、消滅、回復又は処分の制限」とあるのは、「意匠権の設定、信託による変更、消滅(存続期間の満了によるものに限る。)又は処分の制限」とする。
第六十条の二十一 国際意匠登録出願をしようとする者は、ジュネーブ改正協定第七条(2)の個別の指定手数料(以下「個別指定手数料」という。)として、一件ごとに、七万四千六百円に相当する額をジュネーブ改正協定第一条(xxviii)に規定する国際事務局(次項において「国際事務局」という。)に納付しなければならない。
から第四十五条
まで及び第六十七条
第二項(別表第一号に掲げる部分に限る。)の規定は、適用しない。
第六十条の二十二 国際意匠登録出願が取り下げられ、又は国際意匠登録出願について拒絶をすべき旨の査定若しくは審決が確定したときは、前条第一項又は第二項の規定により納付すべき個別指定手数料を納付した者の請求により政令で定める額を返還する。
第六十条の二十三 第六十条の六
から前条までに定めるもののほか、ジュネーブ改正協定及びジュネーブ改正協定に基づく規則を実施するため必要な事項の細目は、経済産業省令で定める。
第六十二条 特許庁長官は、意匠権の設定の登録又は第二十六条の二
第一項の規定による請求に基づく意匠権の移転の登録があつたときは、意匠権者に対し、意匠登録証を交付する。
第六十三条 何人も、特許庁長官に対し、意匠登録に関し、証明、書類の謄本若しくは抄本の交付、書類、ひな形若しくは見本の閲覧若しくは謄写又は意匠原簿のうち磁気テープをもつて調製した部分に記録されている事項を記載した書類の交付を請求することができる。ただし、次に掲げる書類、ひな形又は見本については、特許庁長官が秘密を保持する必要があると認めるときは、この限りでない。
第一項の規定により秘密にすることを請求した意匠に関する書類、ひな形又は見本
第六項に規定する営業秘密をいう。第五号において同じ。)が記載された旨の申出があつたもの
第六十五条 何人も、次に掲げる行為をしてはならない。
第六十六条 特許庁は、意匠公報を発行する。
第四項の規定によるものを除く。)又は回復(第四十四条の二
第二項の規定によるものに限る。)
第一項の訴えについての確定判決(意匠権の設定の登録がされたものに限る。)
第二項後段の規定に該当することにより意匠登録出願について拒絶をすべき旨の査定又は審決が確定したときは、その意匠登録出願について、次に掲げる事項を意匠公報に掲載しなければならない。この場合において、その意匠登録出願の中に第十四条
第一項の規定により秘密にすることを請求した意匠登録出願があるときは、全ての意匠登録出願に関する第三号に掲げる事項は、拒絶をすべき旨の査定又は審決が確定した日から同項の規定により指定した期間(秘密にすることを請求した意匠登録出願が二以上ある場合には、そのうち最も長い期間)の経過後遅滞なく掲載するものとする。
第六十七条 次に掲げる者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納付しなければならない。
第四項の規定により意匠を示すべきことを求める者
第二項において準用する特許法第三十四条第四項の規定により承継の届出をする者
、第四十三条
第三項若しくは次条第一項において準用する特許法第四条若しくは第五条第一項の規定による期間の延長又は次条第一項において準用する同法第五条第二項の規定による期日の変更を請求する者
第一項の規定により証明を請求する者
第一項の規定により書類の謄本又は抄本の交付を請求する者
第一項の規定により書類、ひな形又は見本の閲覧又は謄写を請求する者
第一項の規定により意匠原簿のうち磁気テープをもつて調製した部分に記録されている事項を記載した書類の交付を請求する者
第六十八条 特許法第三条、第四条並びに第五条第一項及び第二項(期間及び期日)の規定は、この法律に規定する期間及び期日に準用する。この場合において、同法第四条中「第四十六条の二
第一項第三号、第百八条
第一項、第百二十一条第一項又は第百七十三条
第一項」とあるのは、「意匠法第四十三条
第一項、第四十六条
第一項若しくは第四十七条
第一項又は同法第五十八条
第一項において準用する第百七十三条
第一項」と読み替えるものとする。
第六十九条 意匠権又は専用実施権を侵害した者(第三十八条
の規定により意匠権又は専用実施権を侵害する行為とみなされる行為を行つた者を除く。)は、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第六十九条の二 第三十八条
の規定により意匠権又は専用実施権を侵害する行為とみなされる行為を行つた者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第七十一条 第六十五条
の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
第七十四条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号で定める罰金刑を、その人に対して各本条の罰金刑を科する。
、第六十九条の二
又は前条第一項 三億円以下の罰金刑
又は第七十一条
三千万円以下の罰金刑
、第六十九条の二
又は前条第一項の違反行為につき法人又は人に罰金刑を科する場合における時効の期間は、これらの規定の罪についての時効の期間による。別表(第六十七条
関係)
| 納付しなければならない者 | 金額 | |
| 一 | 意匠登録出願をする者 | 一件につき一万六千円 |
| 二 | 第十四条 第一項の規定により意匠を秘密にすることを請求する者 | 一件につき五千百円 |
| 三 | 第二十五条 第一項の規定により判定を求める者 | 一件につき四万円 |
| 四 | 裁定を請求する者 | 一件につき五万五千円 |
| 五 | 裁定の取消しを請求する者 | 一件につき二万七千五百円 |
| 六 | 審判又は再審を請求する者 | 一件につき五万五千円 |
| 七 | 審判又は再審への参加を申請する者 | 一件につき五万五千円 |