特許第6719306号(P6719306)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6719306
(24)【登録日】2020年6月18日
(45)【発行日】2020年7月8日
(54)【発明の名称】遊技機および遊技枠
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20200629BHJP
【FI】
   A63F7/02 310C
   A63F7/02 334
   A63F7/02 308F
【請求項の数】4
【全頁数】65
(21)【出願番号】特願2016-137746(P2016-137746)
(22)【出願日】2016年7月12日
(65)【公開番号】特開2018-7760(P2018-7760A)
(43)【公開日】2018年1月18日
【審査請求日】2019年6月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】000144153
【氏名又は名称】株式会社三共
(73)【特許権者】
【識別番号】501468770
【氏名又は名称】株式会社ジョイコシステムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小倉 敏男
(72)【発明者】
【氏名】柳 漢呉
【審査官】 柴田 和雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−138735(JP,A)
【文献】 特開2014−30697(JP,A)
【文献】 特開2012−196244(JP,A)
【文献】 特開2016−215033(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体を遊技領域に発射する発射手段と、
前記発射手段を制御する発射制御手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体の数を発射数として特定する発射数特定手段と、
遊技媒体を回収した数を回収数として特定する回収数特定手段と、
前記発射数および前記回収数を監視するための処理を実行可能な監視処理手段とを備え、
前記発射制御手段は、電源投入された後に遊技媒体を前記遊技領域に発射させるための所定動作を前記発射手段に実行させ、
前記回収数特定手段は、電源投入された後に前記発射手段が前記所定動作を開始してから所定期間経過するまでに遊技媒体を回収した数について前記回収数への加算を無効にする、遊技機。
【請求項2】
遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体を遊技領域に発射する発射手段と、
前記発射手段を制御する発射制御手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体の数を発射数として特定する発射数特定手段と、
遊技媒体を回収した数を回収数として特定する回収数特定手段と、
前記発射数および前記回収数を監視するための処理を実行可能な監視処理手段とを備え、
前記発射制御手段は、営業終了の際に遊技媒体を前記遊技領域に発射させるための所定動作を前記発射手段に実行させ、
前記回収数特定手段は、営業終了の際の前記発射手段による前記所定動作開始後に遊技媒体を回収した数を前記回収数に加算する、遊技機。
【請求項3】
遊技が可能な遊技機の遊技枠であって、
前記遊技枠に対して着脱可能な遊技盤の遊技領域に遊技媒体を発射する発射手段と、
前記発射手段を制御する発射制御手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体の数を発射数として特定する発射数特定手段と、
遊技媒体を回収した数を回収数として特定する回収数特定手段と、
前記発射数および前記回収数を監視するための処理を実行可能な監視処理手段とを備え、
前記発射制御手段は、電源投入された後に遊技媒体を前記遊技領域に発射させるための所定動作を前記発射手段に実行させ、
前記回収数特定手段は、電源投入された後に前記発射手段が前記所定動作を開始してから所定期間経過するまでに遊技媒体を回収した数について前記回収数への加算を無効にする、遊技枠。
【請求項4】
遊技が可能な遊技機の遊技枠であって、
前記遊技枠に対して着脱可能な遊技盤の遊技領域に遊技媒体を発射する発射手段と、
前記発射手段を制御する発射制御手段と、
前記発射手段により発射された遊技媒体の数を発射数として特定する発射数特定手段と、
遊技媒体を回収した数を回収数として特定する回収数特定手段と、
前記発射数および前記回収数を監視するための処理を実行可能な監視処理手段とを備え、
前記発射制御手段は、営業終了の際に遊技媒体を前記遊技領域に発射させるための所定動作を前記発射手段に実行させ、
前記回収数特定手段は、営業終了の際の前記発射手段による前記所定動作開始後に遊技媒体を回収した数を前記回収数に加算する、遊技枠。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技価値を用いて遊技が可能な遊技機および遊技枠に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、内部に遊技媒体であるパチンコ玉を封入しており、遊技者が打球操作ハンドルを操作することにより、発射装置の発射ソレノイドが駆動して封入してある遊技玉を1発ずつ遊技領域に打込んで遊技ができる遊技機が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−169228号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の遊技機においては、遊技機内部の遊技玉が循環する循環経路に、外経路に遊技玉がたまっていることを検出するファール玉検出スイッチが設けられており、ファール玉を検知することが可能である。しかしながら、特許文献1に記載の遊技機では、遊技店における閉店処理後の釘整備作業(特に確認作業等)で、店員が遊技玉を発射装置側に流してしまうことで、発射装置(例えば、発射口)内に遊技玉が残った場合、当該遊技玉を遊技領域から回収することができないため、発射した玉数と回収した玉数との間で誤差が発生してしまう問題があった。
【0005】
本発明は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、発射装置内に遊技玉(遊技媒体)が残って、発射した数と回収した数との間で誤差が発生してしまうことを防止することかできる遊技機および遊技枠を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1) 本発明は、遊技が可能な遊技機(たとえば、封入式パチンコ遊技機P台1)であって、
遊技媒体を遊技領域に発射する発射手段(たとえば、発射装置14)と、
前記発射手段を制御する発射制御手段(たとえば、払出制御部171)と、
前記発射手段により発射された遊技媒体の数を発射数として特定する発射数特定手段(たとえば、発射玉検出スイッチ99)と、
遊技媒体を回収した数を回収数として特定する回収数特定手段(たとえば、遊技玉検出装置27)と、
前記発射数および前記回収数を監視するための処理を実行可能な監視処理手段(たとえば、払出制御部171)とを備え、
前記発射制御手段は、電源投入された後に遊技媒体を前記遊技領域に発射させるための所定動作を前記発射手段に実行させ(たとえば、払出制御部171は、電源投入された後に遊技玉を遊技領域に発射させるための発射ソレノイド41を駆動する動作(所定動作)を発射装置14に実行する)、
前記回収数特定手段は、電源投入された後に前記発射手段が前記所定動作を開始してから所定期間経過するまでに遊技媒体を回収した数について前記回収数への加算を無効にする(たとえば、電源投入された後に発射装置14が所定動作を開始してから回収玉検出無効期間経過するまでに遊技玉を回収した玉数について回収玉数への加算を無効にする、図22参照)。
【0007】
このような構成によれば、遊技機は、電源投入された後に発射手段が所定動作を開始してから所定期間経過するまでに遊技媒体を回収した数について回収数への加算を無効にするので、発射手段内に遊技媒体が残って、発射した数と回収した数との間で誤差が発生してしまうことを防止することかできる。
【0008】
(2) 本発明は、遊技が可能な遊技機(たとえば、封入式パチンコ遊技機P台1)であって、
遊技媒体を遊技領域に発射する発射手段(たとえば、発射装置14)と、
前記発射手段を制御する発射制御手段(たとえば、払出制御部171)と、
前記発射手段により発射された遊技媒体の数を発射数として特定する発射数特定手段と(たとえば、発射玉検出スイッチ99)、
遊技媒体を回収した数を回収数として特定する回収数特定手段(たとえば、遊技玉検出装置27)と、
前記発射数および前記回収数を監視するための処理を実行可能な監視処理手段(たとえば、払出制御部171)とを備え、
前記発射制御手段は、営業終了の際に遊技媒体を前記遊技領域に発射させるための所定動作を前記発射手段に実行させ(たとえば、払出制御部171は、閉店の際に遊技玉を遊技領域に発射させるための発射ソレノイド41を駆動する動作(所定動作)を発射装置14に実行する)、
前記回収数特定手段は、営業終了の際の前記発射手段による前記所定動作開始後に遊技媒体を回収した数を前記回収数に加算する(たとえば、閉店の際の発射装置14による発射ソレノイド41の駆動開始後に遊技玉を回収した玉数を回収玉数に加算する、図23参照)。
【0009】
このような構成によれば、遊技機は、営業終了の際の発射手段による所定動作開始後に遊技媒体を回収した数を回収数に加算するので、発射手段内に遊技媒体が残って、発射した数と回収した数との間で誤差が発生してしまうことを防止することかできる。
【0010】
(3) 本発明は、遊技が可能な遊技機(たとえば、封入式パチンコ遊技機P台1)の遊技枠(たとえば、本体枠100)であって、
前記遊技枠に対して着脱可能な遊技盤の遊技領域に遊技媒体を発射する発射手段(たとえば、発射装置14)と、
前記発射手段を制御する発射制御手段(たとえば、払出制御部171)と、
前記発射手段により発射された遊技媒体の数を発射数として特定する発射数特定手段(たとえば、発射玉検出スイッチ99)と、
遊技媒体を回収した数を回収数として特定する回収数特定手段(たとえば、遊技玉検出装置27)と、
前記発射数および前記回収数を監視するための処理を実行可能な監視処理手段(たとえば、払出制御部171)とを備え、
前記発射制御手段は、電源投入された後に遊技媒体を前記遊技領域に発射させるための所定動作を前記発射手段に実行させ(たとえば、払出制御部171は、電源投入された後に遊技玉を遊技領域に発射させるための発射ソレノイド41を駆動する動作(所定動作)を発射装置14に実行する)、
前記回収数特定手段は、電源投入された後に前記発射手段が前記所定動作を開始してから所定期間経過するまでに遊技媒体を回収した数について前記回収数への加算を無効にする(たとえば、電源投入された後に発射装置14が所定動作を開始してから回収玉検出無効期間経過するまでに遊技玉を回収した玉数について回収玉数への加算を無効にする、図22参照)。
【0011】
このような構成によれば、遊技枠は、電源投入された後に発射手段が所定動作を開始してから所定期間経過するまでに遊技媒体を回収した数について回収数への加算を無効にするので、発射手段内に遊技媒体が残って、発射した数と回収した数との間で誤差が発生してしまうことを防止することかできる。
【0012】
(4) 本発明は、遊技が可能な遊技機(たとえば、封入式パチンコ遊技機P台1)の遊技枠(たとえば、本体枠100)であって、
前記遊技枠に対して着脱可能な遊技盤の遊技領域に遊技媒体を発射する発射手段(たとえば、発射装置14)と、
前記発射手段を制御する発射制御手段(たとえば、払出制御部171)と、
前記発射手段により発射された遊技媒体の数を発射数として特定する発射数特定手段(たとえば、発射玉検出スイッチ99)と、
遊技媒体を回収した数を回収数として特定する回収数特定手段(たとえば、遊技玉検出装置27)と、
前記発射数および前記回収数を監視するための処理を実行可能な監視処理手段(たとえば、払出制御部171)とを備え、
前記発射制御手段は、営業終了の際に遊技媒体を前記遊技領域に発射させるための所定動作を前記発射手段に実行させ(たとえば、払出制御部171は、閉店の際に遊技玉を遊技領域に発射させるための発射ソレノイド41を駆動する動作(所定動作)を発射装置14に実行する)、
前記回収数特定手段は、営業終了の際の前記発射手段による前記所定動作開始後に遊技媒体を回収した数を前記回収数に加算する(たとえば、閉店の際の発射装置14による発射ソレノイド41の駆動開始後に遊技玉を回収した玉数を回収玉数に加算する、図23参照)。
【0013】
このような構成によれば、遊技枠は、営業終了の際の発射手段による所定動作開始後に遊技媒体を回収した数を回収数に加算するので、発射手段内に遊技媒体が残って、発射した数と回収した数との間で誤差が発生してしまうことを防止することかできる。
【0014】
(5) 上記(1)において、
主制御手段(たとえば、主制御部161)と、
前記主制御手段と通信可能な枠制御手段(たとえば、払出制御部171)とをさらに備え、
前記枠制御手段は、電源投入した後に前記主制御手段が起動待ち状態(たとえば、主制御部161のユーザプログラム起動待ち状態)の場合に、前記発射制御手段を制御して遊技媒体を発射させるための前記所定動作を前記発射手段に実行させる(たとえば、発射ソレノイド41の駆動制御を行う)。
【0015】
このような構成によれば、主制御手段が起動待ち状態の場合に、所定動作を発射手段に実行させるので、主制御手段の起動待ち時間を有効に活用して、所定動作を実行することによる遊技機の起動時間の遅延を回避することができる。
【0016】
(6) 上記(1)、(5)において、
前記発射制御手段は、遊技に使用する遊技点がなく、かつ前回の電源切断時に特定した前記発射数と前記回収数との間に誤差があることを条件(たとえば、遊技玉数が0(ゼロ)で、前回電源OFF時に、発射玉数と回収玉数(アウト口通過玉数と入賞球数との合計玉数)とに誤差がある場合)に、電源投入された後に遊技媒体を前記遊技領域に発射させるための前記所定動作を前記発射手段に実行させる(たとえば、発射ソレノイド41の駆動制御を行う)。
【0017】
このような構成によれば、遊技に使用する遊技点がなく、かつ前回の電源切断時に特定した前記発射数と前記回収数との間に誤差があることを条件に特化して所定動作を発射手段に実行させることができ、無駄な処理が実行されない。
【0018】
(7) 上記(5)において、
前記主制御手段は、電源投入された後の前記所定動作により発射された遊技媒体が、前記遊技領域に設けた入賞口に進入しても入賞として特定しない(たとえば、回収玉無効期間に発射された遊技玉が入賞口に進入しても入賞として特定しない)。
【0019】
このような構成によれば、所定動作に伴い遊技状態が変動することを抑制することができる。
【0020】
(8) 上記(5)、(7)において、
前記枠制御手段は、前記所定期間を経過した場合に、前記主制御手段に対して遊技に関する情報のリカバリ処理の開始を要求するリカバリ開始要求のコマンドを前記主制御手段に送信する(たとえば、払出制御部171が回収玉無効期間経過すると、主制御部161にリカバリ要求のコマンドを送信する)。
【0021】
このような構成によれば、所定動作を発射手段に実行させたことによるリカバリ処理への影響を抑制することができる。
【0022】
(9) 上記(2)において、
主制御手段(たとえば、主制御部161)と、
前記主制御手段と通信可能な枠制御手段(たとえば、払出制御部171)とをさらに備え、
前記枠制御手段は、前記枠制御手段と通信可能に接続された遊技用装置から送信される閉店フラグ(たとえば、CU開店状態=OFF)を検出し、遊技に使用する遊技点を記憶している場合、前記遊技点の情報を前記遊技用装置に送信し(たとえば、払出制御部171は、CU10に対して残っている遊技玉の計数を要求するため、遊技玉数=50の遊技玉情報をCU10に通知する)、当該情報を前記遊技用装置が受信したことを確認した(たとえば、遊技玉情報の受領完了の通知を受信)後に、前記発射制御手段を制御して遊技媒体を前記遊技領域に発射させるための前記所定動作を前記発射手段に実行させる(たとえば、発射ソレノイド41の駆動制御を行う)。
【0023】
このような構成によれば、営業終了時において発射数および回収数を適切に管理することができる。
【0024】
(10) 上記(1)、(2)、(5)〜(8)において、
遊技者所有の所有価値(たとえば、持玉数、貯玉数、プリペイド残額)を特定可能な遊技用媒体(たとえば、ビジターカードや会員カードなどのICカード)を受け付ける遊技用装置(たとえば、CU10)に対応して設けられ、前記遊技用媒体から特定される所有価値から換算された遊技価値(たとえば、遊技玉)を用いて遊技が可能で、
遊技価値を記憶する記憶手段(たとえば、払出制御部171のRAM、図10参照)と、
前記遊技用媒体が前記遊技用装置に受け付けられたことを特定可能な受付情報(たとえば、カード挿入通知、カード挿入状態がONである旨を特定可能な状態情報要求)を、当該遊技用装置から受信する受付情報受信手段(たとえば、払出制御部171、図15参照)と、
前記記憶手段が記憶する遊技価値に所定の大きさの遊技価値(加算要求された遊技玉数)を加算させるための加算情報(たとえば、遊技玉加算要求がONである旨の情報を含む状態情報要求)を受信する加算情報受信手段(たとえば、払出制御部171、図18図19,および図20のS10参照)と、
前記加算情報受信手段によって前記加算情報が受信されたときに、所定の大きさの遊技価値を前記記憶手段に記憶された遊技価値に加算する加算制御を行うことが可能な加算手段(たとえば、払出制御部171、図18図19,および図20のS14参照)とを備え、
前記加算手段は、前記受付情報受信手段による前記受付情報の受信がある場合には前記加算制御を行う(たとえば、図20に示すように、S12およびS13でYESの場合にはS14で遊技玉数を加算する)一方で、前記受付情報受信手段による前記受付情報の受信がない場合には前記加算制御を行わない(たとえば、図20に示すように、S12およびS13のいずれかでNOの場合にはS14に処理が移行しない)。
【0025】
このような構成によれば、遊技機が所定の大きさの遊技価値を加算させるための加算情報を受信したとしても、遊技用装置によって遊技用媒体が受け付けられていないときには遊技機が記憶する遊技価値に所定の大きさの遊技価値が加算されないため、遊技価値の加算時におけるセキュリティを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の実施形態に係る遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。
図2】本発明の実施形態に係る遊技機の分解斜視図である。
図3】本発明の実施形態に係る遊技機の本体枠を後方から見た分解斜視図である。
図4】本発明の実施形態に係る遊技機の遊技玉検出装置の斜視図であり、(a)は前方から見た図、(b)は後方から見た図である。
図5】本発明の実施形態に係る遊技機の玉揚送装置を後方から見た分解斜視図である。
図6】本発明の実施形態に係る遊技機の発射装置の玉通路に遊技媒体が充満した状態を示した斜視図である。
図7】本発明の実施形態に係る遊技機の発射装置を後方からみた斜視図である。
図8】本発明の実施形態に係る遊技機のカードユニットおよびパチンコ遊技機に用いられる制御回路を示すブロック図である。
図9】相互認証の結果、異常を検知した場合の通知処理を説明するための説明図である。
図10】カードユニット側とパチンコ遊技機側とにおいて記憶している各種データおよびその送受信を説明するための説明図である。
図11】カードユニットとパチンコ遊技機との間で送受信されるコマンドおよびレスポンスの概略を説明する説明図である。
図12】状態情報要求の内容を説明するための説明図である。
図13】状態情報応答の内容を説明するための説明図である。
図14】状態情報応答の内容を説明するための説明図である。
図15】カードユニットにカードが挿入されたときのカードユニットとパチンコ遊技機との処理の一例を示す図である。
図16】カードが返却されたときのカードユニットとパチンコ遊技機との処理の一例を示す図である。
図17】カード挿入通知のコマンド、状態情報要求のコマンドに含まれるCU状態、およびカードの挿入状態の関係を説明するための概念図である。
図18】挿入したカードのプリペイド残額から玉貸したときのカードユニットとパチンコ遊技機との処理の一例を示す図である。
図19】持玉払出・貯玉払出をしたときのカードユニットとパチンコ遊技機との処理の一例を示す図である。
図20】状態情報要求受信処理を説明するためのフローチャートである。
図21】遊技システムにおいて報知可能なエラーの種類を説明するための図である。
図22】電源投入時の発射動作の一例を示す図である。
図23】閉店時の発射動作の一例を示す図である。
図24】スロットマシンの前面扉を開放した状態を示す斜視図である。
図25】カードユニットおよびスロットマシンのそれぞれにおいて記憶している各種データおよびその送受信態様を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照して本発明に係る実施の形態を以下に説明する。
<パチンコ遊技機の構成>
図1は、本発明の実施形態に係る遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)(以下、P台と略称することもある)1は、本体枠100と、本体枠100左側に上下を回動自在で且つ着脱自在に軸支された上部前面枠3Aと、この上部前面枠3Aの下側に位置して本体枠100の一側に上下を回動自在で且つ着脱自在に軸支された下部前面枠3Bと、下部前面枠3Bの前面に配置される表示用ユニット50を備えている。P台1では、上部前面枠3Aと下部前面枠3Bと表示用ユニット50とでP台1の前面を構成している。
【0028】
上部前面枠3Aと下部前面枠3Bとは相互に分離しており、上部前面枠3Aは、一側上下に取り付けられた軸受部31a、31bが本体枠100の図示しないヒンジ部に軸支されることによって、本体枠100に対して回動可能に取り付けられている。この上部前面枠3Aには遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2が着脱自在に取り付けられている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、外縁をほぼ円形状とする遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技玉が発射されて打ち込まれる。
【0029】
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右下の縁上)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。
【0030】
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
【0031】
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
【0032】
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技玉が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやP台1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
【0033】
遊技盤2における遊技領域の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図示しないソレノイドによって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)第2始動入賞口を形成する。
【0034】
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、大入賞口扉用の図示しないソレノイドによって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
【0035】
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
【0036】
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート26を通過した有効通過玉数としての普図保留記憶数を表示する。
【0037】
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技玉の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技玉が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技玉が賞球としてカウントされればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技玉が取り込まれるアウト口8が設けられている。
【0038】
上部前面枠3Aの左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカが設けられている。P台1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
【0039】
なお、P台1は、内部に遊技媒体の一例の遊技玉(パチンコ玉)を封入した封入式パチンコ遊技機である。封入式パチンコ遊技機は、遊技者の持ち点の減点と引き換えに内部に封入した遊技玉を使用して遊技を行うパチンコ遊技機である。封入式パチンコ遊技機には、磁石を用いた不正を防止するために、非磁性体の遊技玉が封入される。遊技者が打球操作ハンドル37を操作することにより、発射装置14(図2)に含まれる発射ソレノイド41(図6)を駆動させて遊技玉を1発ずつ遊技盤2の遊技領域に打込んで遊技ができるように構成されている。具体的には、打球操作ハンドル37の周囲にタッチセンサが設けられており、遊技者が打球操作ハンドル37を操作している状態でその遊技者の手がタッチセンサに触れ、その遊技者の手の接触をタッチセンサで検知して発射ソレノイド41(図6)が駆動される。この状態で、遊技者による打球操作ハンドル37の回動操作量に応じて打球発射の勢いが調整されて遊技玉が遊技領域内に発射される。
【0040】
遊技領域内に打込まれた遊技玉はいずれかの入賞口に入賞するかあるいは入賞することなくアウト口8に回収される。入賞口に入賞した遊技玉およびアウト口8に回収された遊技玉は、再度P台1内の循環路を通って発射装置14にまで戻される。そして、遊技者が打球操作ハンドル37を操作することにより、再びその打球発射位置にある遊技玉が遊技領域内に打込まれる。
【0041】
P台1の側方には、カードユニット(以下、CUと略称することもある)10が1対1に対応設置されている。このCU10は、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカードや、該遊技場に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受付けて、それらカードの記録情報により特定される遊技者所有の遊技価値(たとえばカード残高、持玉数、あるいは貯玉数等)を用いて対応するP台1における遊技媒体の一例の封入玉を弾発発射させて遊技ができるようにするための機能を有する。なお、ビジターカードや会員カードはICカードで構成されている。
【0042】
それらのカードを受付けたCU10は、カードの記録情報により特定される遊技者所有の遊技価値(たとえばカード残高、持玉数、あるいは貯玉数等)を“遊技玉のデータ”に変換する機能を有する。P台1では、遊技玉のデータによって特定される玉数相当の弾球遊技が可能とされる。
【0043】
CU10の前面側には、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入/排出口309などが設けられている。このカード挿入/排出口309に挿入された会員カードやビジターカードがカードリーダライタ(図示略)に受付けられ、そのカードに記録されている情報が読取られる。
【0044】
ここで、「貯玉」とは、遊技場に預入れられた遊技媒体であり、一般的に当該遊技場に設置されたホール用管理コンピュータやその他の管理コンピュータにより管理される。
【0045】
「持玉数」とは、遊技者が遊技機により遊技を行なった結果遊技者の所有となった遊技玉数をカードに記録したものであって、未だに遊技場に預入れられていない玉数のことである。一般的には、遊技場において当日遊技者が獲得した玉数を「持玉」と言い、前日以前に遊技者が獲得した玉数であって遊技場に預入れられた玉数を「貯玉」と言う。
【0046】
「遊技玉」とは、遊技機で発射可能な玉数のデータである。このデータは、プリペイドカードの残高、持玉、あるいは貯玉を引落すことと引き換えにして生成される。
【0047】
なお、持玉数を遊技場に設定された持玉数管理用の管理装置で管理してもよい。要するに、「貯玉」と「持玉」との違いは、遊技場に預入れるための貯玉操作が行なわれて遊技場に預入れられた玉数であるか、あるいは、未だに遊技場に預入れられていない段階の玉数であるかの点である。
【0048】
本実施形態では、貯玉データは会員カードに直接記録させずホール用管理コンピュータ等の遊技場に設置されたホールサーバに会員カード番号と対応付けて記憶させ、会員カード番号に基づいて対応する貯玉を検索できるように構成されている。一方、持玉は、カードに直接記録している。しかし、それに限定されるものではなく、両者ともにホールサーバにカード番号と対応付けて記憶させてもよい。ビジターカードの場合も、持玉は、ビジターカードに直接記録している。しかし、それに限定されるものではなく、持玉をホールサーバにカード番号と対応させて記憶させてもよい。このホールサーバにカード番号と対応させて記憶させる際に、ホールサーバに記憶させた時刻を特定できるデータをカード(会員カード、ビジターカード)に書込んで排出してもよい。また、プリペイド残高についてはカード(会員カード、ビジターカード)に直接書込んで排出する。
【0049】
なお、持玉を、カード(会員カード、ビジターカード)、またはホールサーバに記憶させるタイミングは、たとえば、計数ボタンが操作されて計数処理が行なわれるたびにリアルタイムに記憶させる、一定周期ごとに記憶させる、またはカードを返却するときに一括して記憶させるなどがある。
【0050】
紙幣挿入口302に挿入された紙幣は、貨幣識別器(図示略)により取込まれてその真贋や紙幣種別の識別がなされる。
【0051】
なお、下部前面枠3Bには、複数の操作スイッチ群38が形成されている。これらの操作スイッチ群38としては、例えば、玉貸ボタン(貸出ボタンとも言う)と返却ボタンである。玉貸ボタンは、挿入されたカードに記録されている残高を引落して、P台1による遊技に用いるための操作(遊技玉への変換操作)を行なうボタンである。返却ボタンは、遊技者が遊技を終了するときに操作され、挿入されているカードに遊技終了時の確定した遊技玉数(カード挿入時の持玉数−遊技玉への変換数+計数操作によって計数された持玉数)を記憶させて排出するための操作ボタンである。なお、玉貸ボタン、返却ボタンはCU10に設けられていてもよい。
【0052】
図2は、本発明の実施形態に係る遊技機の分解斜視図である。図2に示すように、P台1を正面(後述する前方)から見た場合の上下左右方向をそのまま以下の説明で用いるとともに、P台1に対して遊技者が位置する側を前方(その反対側を後方)として以下の説明をする。なお、図に示すように、P台1は、各構成部材が前後方向に重なって構成されている。
【0053】
P台1は、上下方向に縦長の方形状の外枠60を有している。外枠60は、木製の板材からなる上板61及び下板62と、鋼製の板材からなる左右の側板63、64とから構成されている。上板61と左右の側板63,64、及び下板62と左右の側板63,64とは取付金具65により連結されている。これにより、外枠60は、方形状に形成されている。なお、左右の側板63,64は、鋼材に限定されず、アルミ材やステンレス材等の金属材料から構成することができる。また、外枠60の左上部に設けられた取付金具65には、軸孔65aが形成されている。また、外枠60の左下部に設けられた図示しない取付金具には、上方に突出した軸ピン(不図示)が形成されている。
【0054】
また、P台1は、この外枠60に回動可能に支持される本体枠100を有している。本体枠100は、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等の合成樹脂から形成されており、前述の外枠60と同様に方形状をなしている。本体枠100は、遊技盤2を保持する。また、本体枠100には、後述するように、発射装置14等の種々の駆動手段が取り付けられている。本体枠100の左上部には、下方に向いた軸ピン101aが形成された連結片101が前方に突出するように取り付けられている。また、本体枠100の左下部には、上方に突出した軸ピン102aが形成されるとともに下面に図示しない軸孔が形成された連結片102が、前方に突出するように取り付けられている。
【0055】
そして、外枠60の取付金具65に形成された軸孔65aに、本体枠100の連結片101に形成された軸ピン101aが挿通されるとともに、外枠60の左下部に設けられた図示しない軸ピンが、連結片102に形成された図示しない軸孔に挿通されることで、本体枠100は外枠60に回動可能に支持されている。
【0056】
また、P台1は、本体枠100に回動可能に支持される上部前面枠3Aを備えている。上部前面枠3Aには、遊技盤2に形成された遊技領域に対応した開口である透視窓3Cが形成されている。そして、この透視窓3Cを後方から覆う透明カバー11が、周知の固定手段(例えば、ネジ止め)により上部前面枠3Aに取り付けられている。透明カバー11は、例えば、ガラス体から構成されている。これにより、遊技者は、透視窓3Cに取り付けられた透明カバー11を通して遊技盤2の遊技領域を視認することができる。なお、このように取り付けられた透明カバー11は、遊技盤2との間に遊技玉の直径よりも大きな隙間を形成する。これにより、発射装置14により発射された遊技玉は、遊技領域を流下する。なお、透視窓3Cに設ける透明カバー11としてはガラス体に限定されず、その他、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等の透明な合成樹脂を用いてもよい。
【0057】
なお、本体枠100の連結片103の下面には、図示しない軸孔が形成されている。また、本体枠100の連結片104の上面には、上方に突出した軸ピン104aが形成されている。上部前面枠3Aは、これらの軸孔(不図示)及び軸ピン104aにより軸支されて、本体枠100に回動可能に支持されている。
【0058】
また、P台1は、上部前面枠3Aの下方に、下部前面枠3Bを備えている。下部前面枠3Bの前面上側には、持点表示部35と操作部36が設けられており、また、下部前面枠3Bの右側には、遊技玉を発射するための打球操作ハンドル37が設けられている。持点表示部35は、7セグメント、ドットマトリクスのLED、LCD(液晶表示装置)などで構成され、遊技者の持ち点を表示する。また、操作部36には、例えば各種スイッチ(精算スイッチ、中断スイッチ、玉貸スイッチ、自動玉貸スイッチ、リプレースイッチ、カードデータスイッチ、呼出スイッチ)のうちの1つまたは複数が集約して設けられている。打球操作ハンドル37は、図示しない打球発射装置に接続され、遊技者が打球操作ハンドル37のハンドルリングを操作することによって、遊技領域に遊技玉が発射される。
【0059】
下部前面枠3Bには、持点表示部35や打球操作ハンドル37を避けたスペースである配置面39に、表示用ユニット50が配置される。下部前面枠3Bにおける表示用ユニット50を配置するための配置面39は、下部前面枠3Bの回動軸Rよりも後方に退避して(オフセットして)形成されている。また、配置面39には、表示用ユニット50を下部前面枠3Bに対して係止するための係止部(係止部材)39aが設けられている。なお、係止部39aは、左右に2組並んで設けられるものに限定されず、例えば1つだけ設けてもよい。
【0060】
下部前面枠3Bは、本体枠100の連結片104の下面に形成された図示しない軸孔に、上方を向いた軸ピン105が挿入されるとともに、本体枠100の連結片102の軸ピン102aが、図示しない軸孔に挿通されることにより、本体枠100に回動可能に支持されている。
【0061】
表示用ユニット50は、アーム51Aを介してCU10に取り付けられて、下部前面枠3Bの配置面39に配置される。アーム51Aは複数の回動軸(関節)を有し、表示用ユニット50を自在に動かすことができる。そのため、表示用ユニット50を容易に、配置面39に配置することができる。表示用ユニット50は、例えば、液晶表示装置で構成されており、多様の表示画面を遊技者に表示する。
【0062】
次に、本実施形態における遊技機において、遊技玉を循環させるための各種装置について説明する。図3は、本発明の実施形態に係る遊技機の本体枠を後方から見た分解斜視図である。
【0063】
本体枠100は、遊技盤2を保持するとともに、左上部に発射装置14を有している。なお、発射装置14の位置は、本体枠100の左上部に限定されるものではなく、本体枠100の左下部でもよい。遊技玉は発射装置14の発射口(不図示)から遊技盤2に向けて発射され、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技玉は、アウト口8から遊技盤2の後方に向けて流下する。
【0064】
本体枠100の後方には、主制御基板16と払出制御基板17とが設けられている。主制御基板16は、遊技盤2の後方に設けてあり、P台1の遊技の進行制御を行なう。払出制御基板17は、遊技盤2の後面を覆う裏カバー18に設けられている。また、払出制御基板17上には、メンテナンス時等に遊技玉を外部に排出するための玉抜きスイッチ19が設けられている。この玉抜きスイッチ19を用いての玉抜き処理の詳細については後述する。裏カバー18は4本の脚18aを有し、4本の脚18aのそれぞれが本体枠100にボルト止めされている。これにより、払出制御基板17が設けられた裏カバー18は、本体枠100の後面の一部を覆った状態で、本体枠100に取り付けられる。
【0065】
本体枠100の後面には、さらに、電源装置21、遊技玉検出装置27、研磨装置23、及び揚送装置25が配置されている。電源装置21の右隣には、P台1の電源スイッチ21aが設けられている。裏カバー18の4本の脚18aは、裏カバー18が本体枠100の後方に取り付けられたとしても電源スイッチ21aが操作できるように、十分な高さが確保されている。
【0066】
遊技玉検出装置27は、アウト口8、あるいは入賞口に進入した遊技玉を研磨装置23に導く装置であり、循環路の一部を構成する。研磨装置23は、後述するように、循環路の一部を構成する搬送スクリュ(図示せず)を有する。研磨装置23は、搬送スクリュ(図示せず)で遊技玉を玉揚送装置25に向けて搬送するとともに、遊技玉を研磨する。玉揚送装置25は、遊技玉をP台1の上方へ搬送(揚送)する装置であり、循環路の一部を構成する。また、本体枠100の上部に配置され、遊技玉を遊技盤2の遊技領域へ向けて発射する発射装置14も、循環路の一部を構成する。このように本実施の形態における遊技玉の循環路とは、基本的に、遊技玉検出装置27と研磨装置23と玉揚送装置25と発射装置14とを含み、P台1内を一周して、もとの位置(たとえば発射装置14の発射位置)に戻るように構成された経路である。なお、上記の各部材に加え、さらに遊技盤2の遊技領域を含めて循環路と考えてもよい。
【0067】
次に、循環路を構成する各装置の詳細について説明しながら、遊技玉がP台1内を循環する経路について説明する。本発明の実施形態に係るP台1において、遊技盤2の遊技領域に向けて発射された遊技玉は、入賞口あるいはアウト口8(図3)に進入し、遊技玉検出装置27に流下する。図4は、遊技玉検出装置の斜視図であり、(a)は前方から見た図、(b)は後方から見た図である。
【0068】
遊技玉検出装置27は、検出装置本体29と、検出装置本体29の後面に取り付けられる保護カバー68と、前面に取り付けられる押え板69とを有している。検出装置本体29の上部には、アウト口8(図3)に進入した遊技玉を受け入れるアウト玉受入部66と、入賞口に進入した遊技玉を受け入れる入賞球受入部67とが形成されている。
【0069】
アウト玉受入部66に進入した遊技玉は、遊技玉検出装置27内に形成された傾斜した流下路を流下し、流下の途中でアウト玉検出センサ88により検出される。アウト玉検出センサ88は、フォトセンサやマイクロスイッチから構成される。アウト玉検出センサ88が、遊技玉を検出すると、その検出信号が払出制御部171へ入力される。遊技玉は、さらに流下路を流下し、排出口119から外部へと排出される。
【0070】
入賞球受入部67に進入した遊技玉は、遊技玉検出装置27内に形成された傾斜した流下路を流下し、入賞球検出センサ(不図示)により検出される。入賞球検出センサ(不図示)は、フォトセンサやマイクロスイッチから構成される。入賞球検出センサ(不図示)が、遊技玉を検出すると、その検出信号が払出制御部171へ入力される。その後、遊技玉は、アウト玉受入部66に進入した遊技玉に合流し、排出口119から外部へと排出される。払出制御部171は、アウト玉検出センサ88が検出した遊技玉数(アウト口通過玉数:非入賞玉数)と、入賞球検出センサが検出した遊技玉数(入賞球数)との合計を回収玉数(総戻り玉数)として特定している。なお、入賞球検出センサを通過した遊技玉とアウト口を通過した遊技玉との両方が通過可能に回収玉検出センサを設けて、この回収玉検出センサの検出結果に基づいて回収玉数(総戻り玉数)を特定してもよい。
【0071】
遊技玉検出装置27から排出された遊技玉は、遊技玉検出装置27の下方に位置する研磨装置23に進入する。研磨装置23は、図示していないが研磨モータと、搬送スクリュと、研磨カセットと、カセットモータとを主に有している。研磨モータは、研磨装置(搬送スクリュ)を駆動させて研磨装置における遊技玉を搬送するためのモータであり、搬送スクリュなどの後方に配置される。搬送スクリュは前述したように、循環しながら研磨される遊技玉を搬送する。
【0072】
研磨装置23(ここでは研磨終了端部)の近傍には、第1充満検出センサ75が配置されている。第1充満検出センサ75は、例えば図5に示すように玉揚送装置の進入口にあるセンサである。第1充満検出センサ75は、遊技玉が充満したことを検出するセンサであり、第1充満検出センサ75は、遊技の開始により玉揚送装置25に遊技玉が投入され始めたことを検出するセンサとしての機能も兼用している。すなわち、第1充満検出センサ75は、第1充満検出センサ75の領域に遊技玉が入り始めたことを検出して、後述する第2充満検出センサ40が遊技玉の充満状態を検出していないことを条件として玉揚送装置25の駆動を始める機能と、遊技玉が充満したことを検出して研磨モータ71の駆動を停止しそれ以上の遊技玉が研磨装置23の下流側に送られない状態とさせる機能とを兼用している。
【0073】
すなわち、研磨モータ71が駆動を始めてから、遊技玉が充満したことを第1充満検出センサ75が検出するまでの間は(検出していない間は)、研磨モータ71および研磨スクリュの駆動により遊技玉が研磨開始端部から研磨終了端部の方へ移動する。第1充満検出センサ75が、遊技玉が充満したことを検出したときに研磨モータ71の駆動を停止するための停止手段が備えられている。また第1充満検出センサ75が遊技玉の投入を検知すれば、循環路を構成する玉揚送装置25の揚送モータ93が駆動し始め、循環路が遊技玉を玉揚送装置25の方へ移送可能な状態となる。
【0074】
なお、第1充満検出センサ75の上記機能の兼用は、単なる一例にすぎず、それぞれの機能に応じて別々のセンサを設けてもよい。
【0075】
研磨装置23の循環路を通過した遊技玉は、研磨装置23の右方にある玉揚送装置25に進入する。図5は、本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機の玉揚送装置を後方から見た斜視図である。玉揚送装置25は、揚送玉入口92と、揚送モータ93と、揚送スクリュ94と、揚送装置カバー95と、揚送玉出口96とを主に有している。揚送玉入口92から玉揚送装置25内に入った遊技玉は、揚送スクリュ94と揚送装置カバー95との間に挟まれるように設置される。センサが感知することにより、前述した研磨モータ71、研磨スクリュおよびカセットモータと同様の要領で、揚送モータ93、揚送スクリュ94が駆動し始める。すると揚送スクリュ94に接触する遊技玉は揚送スクリュ94に沿って上方へ移送され、揚送玉出口96から玉揚送装置25の外へ出る。
【0076】
図6図7は、発射装置のみの構成をより詳細に示しており、これらの図を参照しながら、発射装置の構成を説明する。発射装置14は、ファール玉検出スイッチ33と、発射ソレノイド41と、打球ハンマ42と、発射位置43と、玉通路44と、発射玉入口46と、玉送りソレノイド47と、リンク48と、支点49とを主に有している。また発射装置14の近傍(背面側)には第2充満検出センサ40を有している。第2充満検出センサ40は、循環路の一部(第2充満検出センサ40が配置される、玉揚送装置25の下流側)に配置される遊技玉が充満したことを検出するセンサであり、第2充満検出センサ40は、遊技の開始により発射装置14に遊技玉が投入し始めたことを検出するセンサとしての機能も兼用している。すなわち第2充満検出センサ40は、第2充満検出センサ40の領域に遊技玉が入り始めたことを検出して発射装置14(玉送りソレノイド47)の駆動を始める機能と、遊技玉が充満したことを検出して揚送モータ93の駆動を停止しそれ以上の遊技玉が玉揚送装置25の下流側に送られない状態とさせる機能とを兼用している。
【0077】
逆にいえば、揚送モータ93が駆動を始めてから、第2充満検出センサ40が玉揚送装置25において遊技玉が充満したことを検出するまでの間は(検出していない間は)、揚送モータ93の駆動により遊技玉が玉揚送装置25を上方へ移動する。
【0078】
なお、第2充満検出センサ40の上記機能の兼用は、単なる一例にすぎず、それぞれの機能に応じて別々のセンサを設けてもよい。
【0079】
さらに、研磨モータ71と揚送モータ93の駆動制御は、それぞれにおける玉移動上流側のセンサ(研磨入口玉検出センサ701、第1充満検出センサ75)による玉の検出の有無にかかわらず、それぞれにおける玉移動下流側のセンサ(第1充満検出センサ75、第2充満検出センサ40)で玉の充満状態が検出されなくなったときに駆動開始させるように制御してもよい。
【0080】
第2充満検出センサ40が、遊技玉が充満したことを検出すれば、揚送モータ93の駆動が停止して、それ以上の遊技玉が玉揚送装置25の移動下流側に送られない状態となる。すなわち、第2充満検出センサ40が、遊技玉が充満したことを検出したときに揚送モータ93の駆動を停止するための停止手段が備えられている。また第2充満検出センサ40が遊技玉の投入を検知すれば、循環路が遊技玉を発射装置14の方へ移送可能な状態となる。
【0081】
発射位置43は発射玉入口46に対し、遊技玉が発射されるために発射装置14から出る出口に相当する。玉通路44は発射玉入口46から発射位置43まで発射装置14の内部を通る遊技玉通路である。
【0082】
玉送りソレノイド47は、玉通路44の遊技玉を、発射位置43に向けて搬送させるためのソレノイドである。またリンク48および支点49は、玉通路44の遊技玉の搬送を制御する、たとえば研磨装置23における研磨スクリュと、同様の機能を有する部材である。具体的には、玉送りソレノイド47が払出制御基板17により駆動を始めると、玉送りソレノイド(ソレノイドコイル)47の励磁によりリンク48が玉送りソレノイド47に吸引される。その結果、リンク48は支点49を中心として回転する。リンク48は、ソレノイド47に吸引されていない状態では、図6に示すように、後続の遊技玉の流化をストップさせているが、玉送りソレノイド47に吸引されると、リンク48が上方へ揺動し遊技玉の流下が許容され、遊技玉が1個だけ玉通路44の下流側に向けて搬送される。なおリンク48は、遊技玉と接する部位が吸引されると、当該部位に上流側の遊技玉が1個入り込む態様となっており、ソレノイド47の励磁および励磁解除を繰り返すことにより、1個ずつ遊技玉を送り出すように動作する。
【0083】
リンク48の少し上流側には、発射玉検出スイッチ99が設けられている。リンク48の揺動により遊技玉が1個送り出されることにより、この発射玉検出スイッチ99が一瞬の間玉非検出状態となり、その検出信号が払出制御部171に入力されて玉が1個発射されたと判断する。
【0084】
発射ソレノイド41は遊技玉を発射位置43から、遊技盤2の遊技領域へ向けて発射するために駆動するソレノイドである。打球ハンマ42は、遊技玉を発射するために遊技玉を打撃するハンマである。打球ハンマ42は、回動軸51とコイル吸引部(不図示)とを有し、アーム状の部材であり、回動軸51を中心としてアームが運動することにより遊技玉に打撃力を与えて、これを遊技領域に向けて発射させる。具体的には、発射ソレノイド41(ソレノイドコイル)が励磁されることにより、打球ハンマ42は、回動軸51を中心として、アームに形成されたコイル吸引部(不図示)がソレノイドコイル内の励磁領域に吸引されたり、ソレノイドコイルの励磁解除によりばね(図示省略)の復元力で元の位置に復帰されたりの往復運動が起こり、この往復運動を利用して遊技玉を発射させる。なお遊技玉の発射の強度は、打球操作ハンドル37の回動操作量により抵抗値が変化する可変抵抗などにより調整される。
【0085】
ファール玉検出スイッチ33は、玉通路44の経路の途中に設けられており、玉通路44に遊技玉が溜まって停滞している状態を検出するスイッチである。ファール玉検出スイッチ33が、玉通路44の経路の途中における遊技玉が発射されずに停滞していることを検知すれば、遊技玉が玉通路44の移動下流に向けて搬送される送り動作が停止され、専ら発射位置43から遊技領域へ遊技玉を発射する動作が行なわれる。具体的にはたとえば、遊技玉の発射動作が3回繰り返される(3玉分の遊技玉が発射位置43から発射される)間は、玉送りソレノイド47の励磁が停止されて遊技玉の玉通路44への流下がリンク48により阻止され、もっぱら玉通路44からの玉の排出(発射)のみが行なわれる。このようにして、玉通路44に存在する遊技玉が超過状態となることが抑制される。
【0086】
ここで、打球ハンマ42の打球発射動作と玉送りソレノイド47の発射位置43への遊技玉の搬送動作とは、各々独立して時間制御で行なっている。すなわち打球ハンマ42が遊技玉を発射する動作と玉送りソレノイド47が発射位置43へ向けて遊技玉を搬送する動作とは、両者同じ速度(0.6秒で1個)となるように制御されている。
【0087】
ファール玉検出スイッチ33が、たとえば発射位置43により発射される遊技玉の遊技領域における軌道(発射軌道)上(発射位置43の近傍を含む)にあれば、該ファール玉検出スイッチ33が発射された遊技玉や打球ハンマ42の衝撃を受けて破損する可能性がある。しかし本実施の形態のようにファール玉検出スイッチ33は、発射位置43により発射される遊技玉の発射軌道上とは異なる箇所(玉通路44)に設けられることになる。したがって遊技玉の打球に起因する破損の発生を抑制することができる。
【0088】
図8は、CU10とP台1との構成を示すブロック図である。図8を参照して、CU10とP台1との制御回路の概略を説明する。
【0089】
CU10には、マイクロコンピュータ等から構成されたCU制御部323が設けられている。このCU制御部323は、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。
【0090】
CU制御部323には、ホール用管理コンピュータやセキュリティ上の管理を行なうホールサーバ(図示省略)と通信を行なうための外部通信部(図示略)が設けられているとともに、P台1の払出制御基板17とセキュリティを確保しながら通信を行なうためのセキュリティ基板325が設けられている。CU10にはP台1側への接続部(図示略)が設けられており、P台1にはCU10側への接続部(図示略)が設けられている。これら接続部は、たとえばコネクタ等で構成されている。
【0091】
CU側のセキュリティ基板325とP台側の払出制御基板17とは、このコネクタと接続配線とを介して通信可能に接続される。セキュリティ基板325には、セキュリティ基板325と払出制御基板17との通信を制御するための通信制御IC325aと、P台1のセキュリティを監視するためのセキュリティチップ(SC)325bが設けられている。さらに、SC325bは、不正検知部1325を備え、不正検知部1325がCU制御部323からP台1に通知される遊技玉の加算要求情報を監視することにより不正検知を行ない、不正検知時に鍵管理サーバ(図示省略)に通知する。また、不正検知用の設定値(定数)は鍵管理サーバから基板制御情報として通知される。
【0092】
前述した貨幣識別器により紙幣の真贋および種類が識別されて、その識別結果信号がCU制御部323に入力される。遊技場の係員が所持しているリモコンから発せられた赤外線をIR感光ユニットが受光すれば、その受光信号がCU制御部323に入力される。挿入されたカードの記録情報をカードリーダライタが読取って、その読取り情報がCU制御部323に入力されるとともに、CU制御部323からカードリーダライタに対し、挿入されているカードに書込むデータが伝送されたときに、カードリーダライタはそのデータを挿入されているカードに書込む。
【0093】
CU制御部323は、遊技者が遊技している際、遊技者の持玉を管理・記憶する。CU制御部323から残高あるいは遊技玉数等のデータが表示制御部350に出力され、表示制御部350で表示用データに変換される。表示器312に対し、表示制御部350で変換した表示用データが出力され、その出力された表示用データを表示器312が表示する。また、表示器312の表面に設けられているタッチパネルを遊技者が操作すれば、その操作信号が表示制御部350を介してCU制御部323に入力される。遊技者が玉貸ボタン38aを操作することにより、その操作信号がCU制御部323に入力される。なお、玉貸ボタン38aは、CU10に設ける構成に限定されるものではなく、P台1に設けて操作信号をCU制御部323に入力する構成であっても良い。遊技者が再プレイボタン38cを操作することによりその操作信号がCU制御部323に入力される。遊技者が返却ボタン38bを操作することによりその操作信号がCU制御部323に入力される。
【0094】
P台1には、P台1の遊技の進行制御を行なう主制御基板16と、遊技玉を管理・記憶する払出制御基板17と、払出制御基板17の指令に基づいて発射ソレノイド41を駆動制御する発射制御基板31と、可変表示装置278とが備えられている。
【0095】
前述したように主制御基板16は、遊技盤2に設けてある。主制御基板16には主制御部161である遊技制御用マイクロコンピュータが搭載されている。遊技機制御用マイクロコンピュータは、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。主制御部161は、遊技盤2に設けられている入賞センサ162、および電波センサ163と接続してある。なお、遊技盤2には、さらに可変表示装置278等を制御する表示制御基板(演出制御基板)が設けられている。
【0096】
払出制御基板17は、本体枠100に設けてある。払出制御基板17には、払出制御部171である払出制御用マイクロコンピュータが搭載されている。
【0097】
払出制御用マイクロコンピュータは、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。
【0098】
その他、払出制御基板17には、玉抜きスイッチ19が設けられている。玉抜きスイッチ19とは、P台1のメンテナンス等により、封入されたパチンコ遊技玉を排出するためのスイッチである。その詳細については後述するが、玉抜きスイッチ19の押下が、玉抜き処理を実行するための1つの条件となっている。具体的には、玉抜きスイッチを押下した状態で、電源スイッチ21aをオンすることにより、玉抜き初期処理が実行され、その後、発射操作が検出されることにより、自動流下により排出できない遊技玉を排出させるための(P台1内にある)駆動源(具体的には研磨モータ71、揚送モータ93、玉送りソレノイド47、発射ソレノイド41)を自動的に作動する。
【0099】
また、払出制御基板17に対し、発射玉検出スイッチ(図示略)、入賞球検出センサ110、アウト玉検出センサ88、研磨入口玉検出センサ701、ファール玉検出スイッチ33、揚送モータ93、研磨モータ71、玉送りソレノイド47、第1充満検出センサ75、第2充満検出センサ40、第3充満検出センサ77、計数ボタン28、電波センサ173が電気的に接続された状態で設けられている。この電波センサ173は、電波を不正に発信する不正行為を検知するためのものである。
【0100】
この電波センサ173の検出信号が払出制御基板17の入力ポート(図示略)を介して払出制御部171へ入力される。
【0101】
ところが不正電波が発生すれば、いくら玉を発射しても遊技玉数が減算されない状態となる。このような電波による不正を電波センサ173により検知する。ここでは発射玉検出スイッチが電波による不正の対象となる虞がある。つまり、実際に発射された玉が回収されて発射玉検出スイッチで検出された場合には、発射玉数と回収玉数(アウト口通過玉数と入賞球数との合計玉数)との個数に齟齬が生じ、異常が検知されて「発射/OUT不整合玉数」の不正検知情報(図14、不正検知情報2参照)がP台1からCU10へ送信されることになる。しかし、この発射玉検出スイッチにも不正電波を発信して検出不能状態にすることにより、上記「発射/OUT不整合玉数」の不正検知情報がP台1からCU10へ送信されなくなる不都合が生じる。本実施の形態では、このような発射玉検出スイッチに対して発信される不正電波も、電波センサ173で検出するため、前述の不都合を防止し得る。
【0102】
また、玉送りソレノイド47より少し上流側に、発射玉検出スイッチ99が設けられており(図6参照)、この発射玉検出スイッチ99によって遊技玉が1個通過検出されるごとに、払出制御部171が、遊技玉数を「1」減算する。具体的には、減算玉数カウンタを「1」加算更新するとともに、遊技玉数を「1」減算更新する。
【0103】
遊技玉数を「1」減算更新するその他の変形例として、ファール玉検出スイッチ33を利用する方法もある。本来、ファール玉検出スイッチ33は、後述するように、玉通路44においてファール玉が充満した場合、その充満したファール玉を検出するのである。この場合には、ファール玉検出スイッチ33は瞬間的なパルス信号ではなく継続した検出信号が出力されることになり、その継続した検出信号を受信した払出制御部171は玉通路44にファール玉が充満していると判断する。一方、玉送りソレノイド47が1回励磁されることにより1個の遊技玉が玉通路44を流下してその通過玉がファール玉検出スイッチ33により検出されたときには瞬間的なパルス信号がファール玉検出スイッチ33から出力される。その瞬間的なパルス信号を受信した払出制御部171は、減算玉数カウンタを「1」加算更新するとともに、遊技玉数を「1」加算更新するように制御してもよい。
【0104】
このように、ファール玉検出スイッチ33を、遊技玉数を減算するために玉通路44を通過する遊技玉を検出するとともに玉通路44を充満したファール玉を検出するように構成して両者を検出する兼用のスイッチとして構成してもよい。
【0105】
主制御基板16から払出制御基板17に対し、主制御チップID、入賞口情報、ラウンド情報、接続確認信号、入賞検出信号、始動入賞口入賞情報、エラー情報、図柄確定回数、大当り情報、メーカ固有大当りの情報が送信される。
【0106】
主制御チップID(メインチップIDとも言う)は、P台1の主制御基板16に記録されているチップIDのことであり、P台1の電源投入時に払出制御基板17に対して送信される情報である。入賞口情報は、入賞口の種類(始動入賞口、普通入賞口、大入賞口)と、賞球数(入賞口に遊技玉が入ったときの払出玉数)とを含む情報であり、P台1の電源投入時に払出制御基板17に対して送信される。ラウンド情報は、大当りしたときのラウンド数の情報であり、P台1の電源投入時に払出制御基板17に対して送信される。
【0107】
接続確認信号は、主制御基板16と払出制御基板17とが接続されていることを確認するための信号であり、主制御基板16から払出制御基板17へ所定の電圧の信号が常時供給されており、払出制御基板17がその所定電圧信号を受信していることを条件として払出制御基板17が動作制御するように構成されている。入賞検出信号は、始動入賞口以外の入賞口に入賞した遊技玉の検出信号である。この検出信号を受けた払出制御基板17は、その入賞球1個に対して付与すべき玉数を、遊技玉数と加算玉数とに加算する制御を行なう。このことに関しては後に詳しく説明する。
【0108】
始動入賞口入賞情報とは、第1始動入賞口または第2始動入賞口のいずれかに遊技玉が入賞したことを示す情報である。エラー情報とは、主制御基板16が遊技制御を行なっている最中にエラーが発生した場合にその旨を払出制御基板17へ通知するための情報である。
【0109】
図柄確定回数とは、各始動入賞口への入賞に対する可変表示装置の表示結果として確定した図柄の情報である。
【0110】
大当り情報とは、大当りが発生したことを示す情報であり、その内訳は、各メーカ共通の大当りを示す共通大当り情報とメーカ固有の大当りを示すメーカ固有大当り情報とがある。共通大当り情報は、たとえば15ラウンド大当り等のように、各遊技機メーカが共通に採用している大当りであり、その大当りに伴って確変が発生する場合には確変情報を含み、その大当りに伴って時短状態(可変表示装置の可変表示時間を短縮する制御状態)が発生する場合にはその時短情報を含んでいる。メーカ固有大当りとは、たとえば突然確変(突確)のような、或る遊技機メーカのみが採用している大当り状態のことである。
【0111】
払出制御基板17から主制御基板16へ、ヘルスチェックコマンドと賞球個数受付コマンドとが送信される。ヘルスチェックコマンドとは、主制御基板16が正常に動作しているか否かをチェックするためのコマンドである。賞球個数受付コマンドとは、加算玉数を受付けた旨を示すコマンドである。
【0112】
アウト口8から回収されたアウト玉は、アウト玉検出センサ88(図4参照)により検出され、アウト玉検出信号が払出制御部171に入力される。また、入賞口から回収された入賞球は、入賞球検出センサ(不図示)により検出され、入賞球検出信号が払出制御部171に入力される。また、研磨入口玉検出センサ701は、通過する遊技玉を検出し、遊技玉検出信号が払出制御部171に入力される。
【0113】
CU10のセキュリティ基板325とP台1の払出制御基板17とが電気的に接続されており、セキュリティ基板325から払出制御基板17へ、後述するように、リカバリ要求、リカバリ詳細要求、通信開始要求、通信終了要求、状態情報、カード挿入通知、カード返却通知、通信テスト要求の各種コマンドが送信される。
【0114】
リカバリ要求は、後述するように、P台1に対してリカバリ情報の通知を要求するコマンドである。払出制御基板17は、リカバリ要求を受けてP台1のリカバリ情報をCU10に通知する。リカバリ詳細要求は、P台1に対してリカバリ詳細情報の通知を要求するコマンドである。払出制御基板17は、リカバリ詳細要求を受けてP台1のリカバリ詳細情報をCU10に通知する。通信開始要求は、P台1に対して通信開始を要求するコマンドである。払出制御基板17は、通信開始要求を受けてCU10に対して通信開始を応答する。通信終了要求は、P台1に対して通信終了を要求するコマンドである。払出制御基板17は、通信終了要求を受けてCU10に対して通信終了を応答する。
【0115】
状態情報要求は、P台1に対して状態情報の通知を要求するコマンドである。払出制御基板17は、状態情報要求を受けてP台1の状態情報をCU10に通知する。カード挿入通知は、P台1に対してカード挿入されたことを通知するコマンドである。払出制御基板17は、カード挿入通知を受けてCU10に対してカード挿入されたことの応答をする。カード返却通知は、P台1に対してカード返却されたことを通知するコマンドである。払出制御基板17は、カード返却通知を受けてCU10に対してカード返却されたことの応答をする。通信テスト要求は、P台1に対してテストデータを通知するコマンドである。払出制御基板17は、通信テスト要求を受けてCU10に対してテストデータを応答する。
【0116】
払出制御基板17からセキュリティ基板325へ、リカバリ応答、リカバリ詳細応答、通信開始応答、通信終了応答、状態情報応答、カード挿入応答、カード返却応答、通信テスト応答の各種レスポンスが送信される。
【0117】
本体枠100には、発射制御基板31、発射ソレノイド41が設けられている。発射制御基板31は、遊技者が打球操作ハンドル37に触れていることを検出するタッチリングの入力信号が入力されているときに発射ソレノイド励磁出力を発し、発射ソレノイド41を駆動させる。
【0118】
払出制御基板17から発射制御基板31へ、発射制御信号と発射許可信号とが出力される。それを受けた発射制御基板31は、発射ソレノイド41を励磁するための信号を出力する。これにより、遊技玉が遊技領域へ弾発発射される状態となる。
【0119】
本体枠100には、表示用ユニット50が設けられている。表示用ユニット50は、CU10の表示制御部350からの表示データを受信し、表示画面を表示させる。なお、このように、本実施の形態では、P台側の表示用ユニット50がCU側で制御されるように構成されているが、これに代えて、P台側に表示用ユニット50を表示制御するための表示制御用基板を設けてもよい。この場合、表示制御用基板は、払出制御部171の指令に基づいて表示用ユニット50を表示制御する。なお、図8では図示を省略しているが、アウト玉検出センサ88の検出信号と発射玉検出スイッチ99の検出信号とが払出制御部171へ入力さる。
【0120】
<カードユニットおよびパチンコ遊技機に発生した異常の通知処理>
図9は、相互認証の結果、異常を検知した場合の通知処理を説明するための説明図である。
【0121】
図9を参照して、CU制御部323、セキュリティ基板325、払出制御部171、あるいは主制御基板16において異常が発生した場合には、図9の矢印で示す方向に対して通知が行われる。ここで言う異常には、CU制御部323、セキュリティ基板325、払出制御部171、あるいは主制御基板16を、不正に製造された他のものに差し替えるとか、あるいはノイズなどにより誤作動したり故障したりした場合や、断線などによるオフライン状態などが含まれる。図9に示される鍵管理サーバ800は、CU10内部の電子部品のシリアルID(SIDとも言う)毎に対応付けて、CU通信制御部のSIDと認証鍵とを記憶している鍵の管理サーバである。また、鍵管理サーバ800は、主制御基板16と互いに通信可能なサーバである。
【0122】
まず、CU10のセキュリティ基板325により異常が発生した場合には、前述したCU制御部323とセキュリティ基板325との間で行われる相互認証の結果、CU制御部323が異常を検知する。この相互認証では、後述するシリアルID認証と機器認証の他に、セッション鍵による機器認証も含まれている。
【0123】
シリアルIDは、セキュリティ基板325のシリアルID(基板シリアルID)であり、セキュリティ基板325のセキュリティチップ325bを製造する段階において、該セキュリティチップ325bのROMに記憶されている。また、CU10が遊技場に搬入された後、ホールサーバ801に接続されたときに、鍵管理センタの鍵管理サーバ800からホールサーバ801経由で基板シリアルIDがダウンロードされてCU制御部323に記憶される。
【0124】
CU制御部323がセキュリティ基板325の異常を検知した場合、CU制御部323はホールサーバ801にその旨を通知するとともに、CU10の表示制御部350に異常報知コマンドを送信する。CU制御部323は、表示器312に異常発生した旨の表示を行う制御を表示制御部350に行わせるとともに、異常報知ランプ(図示せず)を点灯または点滅させて異常報知を行う。さらに、CU制御部323は、外部通信部からホール用管理コンピュータへ異常が発生した旨の信号を送信する。
【0125】
CU10のCU制御部323により異常が発生した場合には、前述した相互認証によりセキュリティ基板325が異常発生を検知し、その旨を示す信号(異常通知信号)を払出制御部171に通知する。なお、セキュリティ基板325は、パラレルインタフェイス回路であるPIF回路326を介してパラレル信号で払出制御部171に通知する。払出制御部171はそれを受けて異常発生した旨を主制御基板16へ通知する。主制御基板16は、前述と同様に、異常報知ランプを作動させる制御を行うとともにホール用管理コンピュータへ異常が発生した旨の信号を送信する。
【0126】
セキュリティ基板325が払出制御部171の異常を検知した場合には、その旨をCU制御部323へ通知し、CU制御部323がその旨をホールサーバ801へ通知する。
【0127】
このように、セキュリティ基板325は、CU制御部323の異常を検知したときにはその旨をPIF回路326を介して払出制御部171へ通知する一方、払出制御部171の異常を検知したときには、その旨をCU制御部323へ通知するものであり、セキュリティ基板325による異常発生の通知先がそれぞれ異なる。その理由は、異常が発生した制御部に対して異常が発生した旨を通知しても、何ら異常報知のための制御が行われず、異常防止対策にはならないためである。しかも、セキュリティ基板325は、通信制御の機能は有しているものの異常報知制御の機能は有していない。よって、自ら異常報知の制御が行えず、そのために必ず異常が発生した制御部とは反対側の制御部の方向に異常発生した旨の通知を行うのである。なお、PIF回路326を介してセキュリティ基板325からの異常発生の通知を受けた払出制御部171は、その旨を主制御基板16へ通知する。主制御基板16はその通知を受けて、前述と同様の異常報知のための制御を行う。
【0128】
払出制御部171に異常が発生した場合には、その旨がセキュリティ基板325により検知され、異常が発生した旨がCU制御部323へ通知され、CU制御部323は前述した異常報知制御を行うとともにホールサーバ801へ異常が発生した旨を通知する。また、払出制御部171に異常が発生した場合には、主制御基板16が異常発生した旨を検知し、その通知を受けて前述した異常発生報知用の制御を行う。
【0129】
払出制御基板17は、前述したように、セキュリティ基板325に異常が発生した場合にはそれを検知して主制御基板16へ通知する一方、主制御基板16に異常が発生した場合にはそれを検知してセキュリティ基板325へ異常が発生した旨を通知する。この払出制御基板17も、前述したセキュリティ基板325と同様に、異常が発生した旨を検知した場合にはその異常が発生した制御部に対して通知を行っても異常報知用の制御が行われないために、異常が発生した制御部とは反対側の制御部あるいは制御基板に通知を行う。なお、セキュリティ基板325と払出制御基板17とは、異常報知ランプや異常報知用表示器などの異常報知手段が接続されておらず、異常を検知しても自ら異常報知制御する機能を有していない。なお、上記の説明では、セキュリティ基板325と払出制御基板17とは、異常報知ランプや異常報知用表示器などの異常報知手段が接続されておらず、異常を検知しても自ら異常報知制御する機能を有していないこととして説明したが、セキュリティ基板325と払出制御基板17とに異常報知の機能を設け、直接異常を発生した旨を通知させてもよい。
【0130】
<カードユニット側とパチンコ遊技機側との送受信態様>
次に、図10は、CU10側とP台1側とのそれぞれで記憶している各種データの内の主なものおよびその送受信態様を示す模式図である。図10を参照して、CU10側とP台1側とのそれぞれで記憶している各種データの内の主なものおよびその送受信態様を説明する。
【0131】
本実施の形態においては、P台1側において遊技玉数の変動を算出して現在の最新の遊技玉数を記憶・管理している。CU10側においても現在の遊技玉数の算出・記憶を行っているが、その遊技玉数はP台1側から送信されてきた情報に基づいたものである。一方、持玉(カード持玉数)や貯玉数、プリペイド残額(残額)は、CU10側において管理・記憶している。
【0132】
図10では、CU10側のCU制御部323に設けられているRAMの記憶データと、P台1側の払出制御基板17に搭載されているRAMの記憶データとを示している。まず、P台1とCU10とが遊技場に設置されて初めて電気的に接続された状態で電源を立上げたときに、P台1側の払出制御基板17は、主制御基板16からメインチップID(主制御チップID)を送信してもらい、そのメインチップIDをCU10側に送信するとともに、払出制御基板17自体が記憶している払出チップID(払出制御チップID)をCU10側へ送信する。
【0133】
CU10側では、それら送信されてきたメインチップIDと払出チップIDとを記憶する。次に、接続時刻すなわちCU10側とP台1側とが接続されて通信が開始された時刻のデータがCU10側からP台1側へ送信され、P台1側ではその送信されてきた接続時刻を記憶する。
【0134】
この状態で、メインチップID、払出チップIDおよびCU10側で識別された接続時刻の3つの情報がCU10側とP台1側とに記憶されることとなる。それ以降の電源投入時においては、P台1側からCU10側へそれら3つの情報、すなわち、メインチップIDと払出チップIDと前回の接続時刻データとが送信される。
【0135】
CU10側では、それら送信されてきたデータと既に記憶しているデータとを照合し、前回と同じP台1が接続されているか否かを判別する。なお、接続時刻のデータは、電源が立上げられる度にCU10側とP台1側との通信が開始された新たな接続時刻データがCU10側からP台1側へ送信されてその新たな接続時刻データをP台1側において記憶することとなる。
【0136】
CU10およびP台1の双方は、電文に「通番」を付加して送信する。また、CU10およびP台1の双方は、相手から受信した「通番」を記憶する。「通番」には、「通常通番」、「加算通番」および「計数通番」の3種類がある。「通常通番」は、電文のシーケンス番号を示す。「通常通番」は、CU10側(一次局側)が初期値を「1」として送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する。ただし、再送時は、「通常通番」をカウントアップしない。P台1側(二次局側)は受信した通番をそのまま送信する。なお、通番の連続性が成立しない場合は無応答となる。「加算通番」はCU10がP台1に対して遊技玉の加算を要求する際に用いられる通番である。「計数通番」は、P台1がCU10に対して遊技玉の計数を要求する際に用いられる通番である。
【0137】
通常通番の更新権はCU10のみが有する。CU10は、送信した通常通番と同じ通常通番が返信されてきたときに、通常通番をバックアップ記憶した上で、更新した通常通番を送信する。加算通番の加算更新権はCU10のみが有する。CU10は、加算要求をする場合には、それまで通信に用いていた加算通番に+1した加算通番をP台1へ送信する。P台1は、要求を承諾するときには、同じ加算通番を返信する。要求を拒否するときには、前回、受信した加算通番(今回受信した加算通番−1)を返信する。計数通番の加算更新権はP台1のみが有する。P台1は、計数要求をする場合には、それまで通信に用いていた計数通番に+1した計数通番をCU10へ送信する。CU10は、要求を承諾するときには、同じ計数通番を返信する。要求を拒否するときには、受信した計数通番(今回受信した計数通番−1)を返信する。
【0138】
以下では、「通常通番」について、CU10が送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する構成について説明する。しかし、本発明は当該構成に限定されるものではなく、P台1およびCU10のそれぞれが、またはP台1が送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信し、他方は受信した通番をそのまま送信する構成であってもよい。
【0139】
また、「加算通番」および「計数通番」は、それぞれ、加算要求の処理および計数要求の処理においてカウントアップされる特別な通番である。以下では、この「加算通番」および「計数通番」がカウントアップされる際、「通常通番」もカウントアップする構成について説明する。しかし、本発明は当該構成に限定されるものではなく、「加算通番」および「計数通番」がカウントアップされる際に「通常通番」のカウントアップを停止する構成であってもよい。なお、以下では、「通常通番」を単に「通番」と称する。また、「加算通番」および「計数通番」を併せて「要求通番」とも称する。
【0140】
P台1側からCU10側へは、最新遊技機情報(カウント中の遊技機情報)が送信される。この最新遊技機情報は、P台1側の払出制御部171(図8参照)のRAMの最新遊技機情報記憶領域に記憶されている。具体的には、加算玉数カウンタの情報と、減算玉数カウンタの情報と、計数玉数カウンタの情報とが含まれる。なお、遊技玉数は、最新遊技機情報に含まれず、後述するように遊技玉数カウンタのカウント値としてP台1側からCU10側へ送信している。しかし、これに代えて、あるいは遊技玉数カウンタに加えて、遊技玉数も最新遊技機情報に含めてもよい。
【0141】
これらのカウンタの情報が、まとめてレスポンスとしてCU10側へ送信される。加算玉数カウンタは、加算玉数をカウントするカウンタである。加算玉は、「賞球玉数×入賞個数」と「バック玉数」との和である。なお、バック玉とはファール玉のことである。つまり、加算玉とは、加算玉カウンタが遊技玉に加算すべき数を示す。減算玉数カウンタは、減算玉数をカウントするカウンタである。減算玉は、「発射玉数」である。つまり、発射玉検出スイッチ99が一瞬の間玉非検出状態となるオンからオフへの出力変化が検出された玉数である。なお、「減算玉数」には、「計数玉数」は含まれない。計数玉数カウンタは、計数玉数をカウントするカウンタである。計数玉は、「計数操作によって遊技玉から持玉に変換された玉数」である。ここで、「賞球玉」は、入賞口へ玉が入賞することにより払出される玉であり、セーフ玉である。「発射玉」は、遊技機が発射した玉であり、バック玉がある場合はバック玉を減算した玉数が発射玉数となる。「バック玉」は、発射玉が盤面上に跳出せずに戻ってきた玉である。「アウト口通過玉」は、アウト口8を通過した玉であり、アウト玉とセーフ玉の合計玉数がアウト口通過玉数を意味する。
【0142】
たとえば、遊技領域に打込まれたパチンコ玉が入賞して主制御基板16から入賞情報が払出制御基板17へ送信されてきたときに、その入賞情報に基づいて遊技玉を加算すべき加算玉数を加算玉数カウンタがカウントし、その加算玉数カウンタの値(加算玉数)をP台1側からCU10側へ送信する。また、パチンコ玉が遊技領域内に発射されていることによる発射玉検出スイッチ99のオンからオフへの出力変化に基づいて減算玉数カウンタが発射玉数を減算玉数としてカウントし、その減算玉数カウンタの値(減算玉数)をP台1側からCU10側へ送信する。
【0143】
あるいは、払出制御部171は、計数ボタン28の押下により、遊技玉数を計数玉数としてカウントし、その計数玉数カウンタの値(計数玉数)をP台1側からCU10側へ送信する。
【0144】
P台1側においては、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、および計数玉数カウンタの値をCU10側へ送信する毎に、それらカウント値を前回遊技機情報記憶領域(払出制御部171のRAMなど)にバックアップデータとして記憶(書換え)した後、最新遊技機情報としての加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、および計数玉数カウンタの値を0クリアする(遊技玉数カウンタを除く)。なお、本実施の形態において「クリア」とは「初期化」と同じ意味である。
【0145】
その結果、前回遊技機情報(直前に送信した遊技機情報)の記憶エリアに、直前にCU10側に送信した遊技機情報である、加算玉数、減算玉数、および計数玉数のデータがバックアップデータとして記憶される。このバックアップデータは、P台1側からCU10側へ最新遊技機情報が送信されなかった場合に、次の送信に際して今回の各カウンタの値ばかりでなくその送信されなかった前回の各カウンタの値をも送信できるようにするためのものである。この前回遊技機情報に、直前に送信した遊技玉数をさらに加えて記憶するようにしてもよい。
【0146】
また、払出制御基板17は、入賞の発生、玉の発射、バック玉の発生、および計数玉の発生(遊技玉から持玉への変換)に応じて、遊技玉数カウンタの値を更新し、その更新後の遊技玉数カウンタの値を遊技玉数としてCU10側に送信する。
【0147】
CU10側においては、RAM内の累計データ記憶領域に、遊技玉数、カード持玉数(単に、持玉数とも言う)、貯玉数、残額、総加算玉数(加算玉数累計)、総減算玉数(減算玉数累計)、およびカード挿入時持玉数を記憶している。なお、カード持玉数は、カード挿入時持玉数から持玉払出数(カード持玉数から遊技玉数に変換した玉数)を減算し、計数玉数を加算した玉数である。つまり、カード持玉数は、現時点で遊技者が所有している持玉数である。
【0148】
P台1側から送信されてきた加算玉数カウンタの値(加算玉数)に基づいて総加算玉数を加算して玉数を更新する。また、P台1側から送信されてきた減算玉数カウンタの値(減算玉数)に基づいて総減算玉数を減算して玉数を更新する。さらに、P台1から送信されてきた計数玉数カウンタの値に基づいてカード持玉数を加算して更新する。このように、CU10は、P台1より逐一送信されてくる最新遊技機情報によって総加算玉数、総減算玉数、カード持玉数を更新することで最新のそれらの情報を管理することが可能となる。
【0149】
CU10は、図示のとおり、遊技玉を記憶する領域を備えているとともに、P台1側から遊技玉数カウンタのカウント値(遊技玉数または遊技玉トータル個数情報とも言う)も受信している。CU10は、遊技玉を記憶する領域を以下の手順で更新する。すなわち、CU10は、P台1側から送信されてきた加算玉数カウンタの値(加算玉数)、減算玉数カウンタの値(減算玉数)、および計数玉数カウンタの値に基づいて、記憶している遊技玉数を更新するとともに、同じタイミングでP台1側から送信されてきた遊技玉数カウンタのカウント値と、更新後の遊技玉数とが一致しているか否かを判定する。一致していれば、遊技の続行を許容するが、一致していなければ、エラー状態に移行する制御を行う。
【0150】
その結果、たとえば、異常報知ランプや表示器312によりエラー報知が行われ、あるいは、ホール用管理コンピュータやホールサーバ801にエラーが発生した旨のエラー通知信号が送信される(この場合、ホール用管理コンピュータやホールサーバ801によるエラー報知が行われるようにしてもよい)。その結果、係員による人為的な対応を促す所定の報知が行われる。
【0151】
なお、エラー状態に移行して遊技を停止させることに代えて、CU10側で記憶している遊技玉数をP台1側から送信されてきた遊技玉数カウンタのカウント値に置き換えるようにしてもよい。または、それに代えて、CU10側で管理している遊技玉数と、P台1側で記憶している遊技玉数との平均値に補正してもよい。
【0152】
このように、本実施の形態では、CU10側にも遊技玉数を記憶させているが、その遊技玉数がP台1側で管理記憶している遊技玉数と整合するか否かの判定を行えるようにしている(CU10側機能)。そのため、仮に不正行為その他の事情で、P台1側で記憶している遊技玉数がCU10側で記憶している遊技玉数と一致しない状況が発生しても、その旨をチェックできる。なお、ここでは、CU10側にその判定機能を設けたが、たとえば、CU10と接続されるホールサーバ801またはホール用管理コンピュータによって、CU10側で記憶している遊技玉数とP台1側で記憶している遊技玉数とを受信し、両者が整合しているか否かの判定を行うものとしてもよい。
【0153】
図10に示すように、CU10は、カード持玉数、貯玉数を記憶する記憶領域と、受付けた(挿入された)カードのプリペイド残額を記憶する記憶領域と、総加算玉数(加算玉数累計)、総減算玉数(減算玉数累計)およびカード挿入時持玉を記憶する記憶領域をさらに有する。CU制御部323(図8参照)は、貯玉の使用を要求する入力(たとえば、CU10に設けられた再プレイボタン38cの押圧入力(ただし、持玉無しのとき))に応じて貯玉を記憶する記憶領域から所定数の貯玉を減算する。
【0154】
CU制御部323(図8参照)は、持玉の使用を要求する入力(たとえば、持玉有のときのCU10に設けられた再プレイボタン38cの押圧入力)に応じて持玉を記憶する記憶領域から所定数の持玉を減算する。さらに、CU制御部323(図8参照)は、プリペイド残額の使用を要求する入力(たとえば、玉貸ボタン38aの押圧入力)に応じてプリペイド残額を記憶する記憶領域から所定値を減算する。
【0155】
遊技者所有の所有価値(たとえば持玉数、貯玉数、あるいはプリペイド残額)から所定の大きさの価値を引落として遊技に使用する操作を遊技者が行った場合に、その引落とし分の玉数を遊技玉数カウンタに加算するための加算玉数がCU10側からP台1側へ送信される。P台1側では、それを受けて、遊技玉数カウンタを加算更新する。
【0156】
本実施の形態に係る遊技システムでは、一方、遊技者所有の所有価値を引落としてドリンクなどに交換するといういわゆるワゴンサービスのオーダなどを受付けることが可能である。ただし、遊技玉でワゴンサービスを受けることが制限されており、持玉でしかワゴンサービスを受けることができない。これは、各台計数機が配備された従来の封入式パチンコ遊技機において、皿に残っている計数前の玉を手で掴み出してワゴンサービスに用いることを禁止するようなイメージである。
【0157】
このため、本実施の形態では、ワゴンサービスを行う操作が実行されたときに、持玉数がワゴンサービスの希望メニューに対応する玉数に満たない場合、遊技者に計数操作を促すように構成されている。その際に遊技者が計数操作を実行すると、その操作に基づく計数玉数がP台1側からCU10側へ送信される。CU10側では、それを受けて、遊技玉数を減算し、カード持玉数を加算して更新する。
【0158】
<通信で用いられるフレーム構成>
次に、本実施の形態に係るCU10とP台1との間での通信について、さらに詳しく説明する。当該通信で用いられる電文は、所定のフォーマットからなるフレームで構成されている。送信データ(電文)は、必ず1フレーム単位で送信される。つまり、電文の分割送信は行わない。また、連続で電文を送信する場合は、1ミリ秒以上の間隔をあける。
【0159】
1フレームの送信データは、データ長、通常通番、加算通番、計数通番、コマンド、データ部を含む。「データ長」は、送信データのデータ長(通番〜データ部(業務電文範囲))を示す。「コマンド」は、電文のコマンドコードである。「データ部」は、電文のデータである。
【0160】
<CUとP台との間で送受信するコマンドおよびレスポンス>
次に図11を参照して、CU10とP台1との間で送受信されるコマンドおよびレスポンスの概略を説明する。
【0161】
図11には、送信方向および送信されるデータがコマンドかレスポンスかの別と送信情報の名称とその概略が示されている。
【0162】
<<リカバリ要求、リカバリ応答>>
まず、CU10からP台1に対してリカバリ要求という名称のコマンドが送信される。このリカバリ要求のコマンドは、P台1に対してリカバリ情報を要求するものである。このリカバリ要求に対応して、P台1からCU10に対してリカバリ応答という名称のレスポンスが送信される。このリカバリ応答のレスポンスは、CU10に対してリカバリ情報を通知するものである。
【0163】
リカバリ要求のコマンドは、CU10が認証を完了した後にCU10からP台1に対して送信される。リカバリ要求のコマンドは、CU10からP台1に対してリカバリ情報を要求し、CU10が認証完了後、最初に同コマンドを送信する。リカバリ要求は、「通番」、「コマンド」、「前回最終送信通番」および「前回最終送信計数通番」が含まれている。「通番」は、シーケンス番号(1〜255)である。「コマンド」は、リカバリ要求のコマンドコードであり、16進表現のバイナリデータで示してある。
【0164】
「前回最終送信通番」は、前回接続時にP台1に対して最後に送信した状態情報要求のコマンドの通番である。「前回最終送信通番」が“0”の場合、記憶している通番が無い状態を示している。なお、「前回最終送信通番」は、P台1において状態情報応答を送信時に、CU10において状態情報応答受信時に「通番」をP台1、CU10側ともに前回最終送信通番(通番)として記憶する通番である。
【0165】
「前回最終送信計数通番」は、前回接続時にP台1に対して最後に送信した状態情報要求のレスポンスの計数通番である。「前回最終送信計数通番」は、“0”の場合、記憶している通番が無い状態を示している。なお、「前回最終送信計数通番」は、P台1において状態情報応答を送信時に、CU10に状態情報応答受信時に計数通番をP台1、CU10側ともに前回最終送信計数通番として記憶する通番である。
【0166】
P台1のリカバリ処理(計数玉数)において、後述する計数履歴シーケンスでセキュリティ基板325から通知された「店舗コード」および「SC基板ID」と、P台1で保持している「店舗コード」および「SC基板ID」との一致判定を行い、一致している場合には以下の処理を行う。不一致の場合には、計数要求玉数=0を、減算レジスタにセットしてユーザプログラムに通知する。
【0167】
P台1はCU10より通知された「前回最終送信計数通番」を参照して、CU10が計数要求に対する計数処理を実施していなかった場合は計数要求玉数=0を、減算レジスタにセットしてP台1で実行されるユーザプログラムに通知する。CU10が計数処理を実施済の場合はCU10に通知した計数要求玉数を、減算レジスタにセットしてユーザプログラムに通知する。なお、P台1が保持している店舗コードが全て“F”(16進数)の場合は、店舗コードが一致していると判定する。また、セキュリティ基板325から通知された「店舗コード」とP台1で保持している「店舗コード」とが不一致の場合、レジスタを介して店舗コード不一致をユーザプログラム側に通知する。なお、P台1は、CU10よりリカバリ要求のコマンドを受信した場合、レジスタを介してユーザプログラム側に通知する。
【0168】
リカバリ応答のレスポンスは、CU10に対してP台1で保持しているリカバリ情報を応答するものである。リカバリ情報は、「通番」、「コマンド」、「前回最終送信通番」、「前回挿入中カードID」、「前回カード挿入時刻」、「前回最終送信加算通番」、「玉単価」、「遊技情報格納有無」、「前回遊技機情報」および「前回遊技情報」を含んでいる。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
【0169】
「前回最終送信通番」は、前回接続時にCU10に対して最後に送信した状態情報応答のレスポンスに含まれる通番のデータであり、“0”のときは保持している通番がない場合である。「前回挿入中カードID」は、前回接続時に挿入中だったカードのカードIDのデータであり、“0”のときは挿入中のカードがない場合である。P台1の払出制御部171は、CU10から送信される情報に基づいて挿入中であったカードIDを記憶保持している。
【0170】
「前回カード挿入時刻」は、前回接続時に挿入中だったカードの挿入時刻のデータであり、“0”のときは挿入中のカードがない場合である。このデータも、年情報を2桁YY、月情報を2桁MM、日情報を2桁DD、時間情報を2桁hh、分情報を2桁mm、秒情報を2桁ssで表されるデータである。「前回最終送信加算通番」は、前回接続時にCU10に対して最後に送信した状態情報応答のレスポンスに含まれる加算通番であり、“0”のときは当該加算通番がない場合である。「玉単価」は、P台1で遊技している1玉あたりの玉単価(0.01円〜99.99円)である。「遊技情報格納有無」は、遊技情報を格納していない場合“0x00”、遊技情報を格納している場合“0x01”である。
【0171】
「前回遊技機情報」は、CU10に前回通知した遊技機情報であり、「遊技玉数」、「遊技玉情報」、「計数要求玉数」および「計数通番」の情報を含んでいる。「遊技玉数」は、CU10に前回通知した遊技玉数である。「遊技玉情報」は、前回通知した遊技玉情報である。遊技玉情報には、たとえばCU10に前回通知した発射玉数、アウト口通過玉数や総賞球玉数などの情報である。「計数要求玉数」は、計数要求する遊技玉数である。「計数通番」は、CU10に前回通知した計数通番である。
【0172】
「前回遊技情報」は、CU10に前回通知した遊技情報であり、「遊技情報数」、「遊技情報1」〜「遊技情報n」の情報を含んでいる。「遊技情報数」は、CU10に前回通知した遊技情報の個数(0〜n)である。なお、n=0〜22で可変長である。「遊技情報1」は、CU10に前回通知した遊技情報1である。「遊技情報n」は、CU10に前回通知した遊技情報nである。遊技情報nには、たとえば、CU10に前回通知した種別情報や遊技賞球情報などが含まれる。
【0173】
なお、「前回最終送信加算通番」は、CU10において状態情報要求を送信時、P台1において状態情報要求受信時に、CU10側、P台1ともに前回最終送信加算通番として記憶する通番である。
【0174】
P台1のリカバリ処理(遊技情報)において、後述する計数履歴シーケンスでセキュリティ基板325から通知された「店舗コード」および「SC基板ID」と、P台1で保持している「店舗コード」および「SC基板ID」との一致判定を行い、「店舗コード」が不一致の場合には、リカバリデータを無しとして処理する。一致している場合には以下の処理を行う。
【0175】
遊技情報のリカバリデータがあるときは「遊技情報格納有無」を格納有:0x01にし、前回の「遊技玉数」、前回の「遊技玉情報」、前回の「計数要求玉数」、前回の「計数通番」、前回の「遊技情報数」および前回の「遊技情報1〜n」にP台1が保持しているリカバリデータをセットする。遊技情報のリカバリデータがない時または前回最終送信通番が0の時は「遊技情報格納有無」を格納無“0x00”にし、前回の「遊技玉情報」、前回の「計数要求玉数」、前回の「計数通番」および前回の「遊技情報数」をALL“0”をセットする。ただし、遊技玉数は前回通知した遊技玉数をセットする。なお、P台1が保持している店舗コードが全て“F”(16進数)の場合は、店舗コードが一致していると判定する。
【0176】
セキュリティ基板325から通知された「店舗コード」と、P台1で保持している店舗コードと不一致と判定した場合、カード無しとして処理する。つまり、「前回挿入中カードID」、「前回カード挿入時刻」をALL“0”をセットする。
【0177】
P台1は、状態情報要求応答時の通番を前回最終送信通番として記憶する。セキュリティ基板325から通知された「店舗コード」および「SC基板ID」とP台で保持している情報と比較して不一致の場合は前回最終送信通番=0として通知する。セキュリティ基板325から通知された「店舗コード」および「SC基板ID」とP台で保持している情報と比較して一致の場合は記憶している前回最終送信通番を通知する。
【0178】
P台1は、状態情報応答の送信時に計数通番を前回最終送信計数通番として記憶する。SC325bから通知された「店舗コード」および「SC基板ID」とP台で保持している情報と比較して不一致の場合は前回最終送信計数通番=0として通知する。セキュリティ基板325から通知された「店舗コード」および「SC基板ID」とP台で保持している情報と比較して一致の場合は記憶している前回最終送信計数通番を通知する。
【0179】
なお、また、CU10は、P台1より通知された「前回最終送信通番」の処理を実施していなかった場合、前回遊技機情報を使用してリカバリ処理を行う。なお、「前回最終送信通番」の処理を実施している場合は、CU10は、前回遊技機情報のみ使用してリカバリ処理を行う。ただし、計数玉数のリカバリは実施しない。
【0180】
<<リカバリ要求2、リカバリ応答2>>
CU10からP台1に対してリカバリ要求2という名称のコマンドが送信される。このリカバリ要求2のコマンドは、P台1に対して加算リカバリ情報を通知するものである。このリカバリ要求2に対応して、P台1からCU10に対してリカバリ応答2という名称のレスポンスが送信される。このリカバリ応答2のレスポンスは、CU10に対して加算リカバリ情報の処理結果を通知するものである。
【0181】
リカバリ要求2のコマンドは、P台1に対して加算リカバリ情報を通知するものであり、「通番」、「コマンド」、「前回最終送信加算通番」および「加算玉数」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。リカバリ要求2は、P台1において加算玉リカバリ処理を実施する必要有とCU10が判定したときに送信される。CU10は、P台1より受信したリカバリ応答に含まれる「前回最終送信加算通番」と自身で記憶している「前回最終送信加算通番」とを比較して一致している場合には加算玉リカバリ処理の必要無と判定し、不一致の場合には加算玉リカバリ処理の必要有と判定する。加算玉リカバリ処理の必要有と判定したときにはリカバリ要求2を送信する。
【0182】
リカバリ要求2に含まれる「前回最終送信加算通番」は、前回接続時にP台1に対して最後に送信した状態情報要求のコマンドの加算通番のデータであり、「加算玉数」は、遊技玉の加算玉数のデータである。
【0183】
次に、P台1のリカバリ処理について詳しく説明する。P台1のリカバリ処理は、P台1がリカバリ要求2に基づいて、CU10より通知された「前回最終送信通番」の処理を実施していなかった場合、加算玉数を参照して遊技玉に対して加算を行う処理である。
【0184】
リカバリ応答2のレスポンスは、CU10に対してP台1で加算リカバリ情報の処理結果を通知するもので、「通番」、「コマンド」および「リカバリ結果」を含んでいる。「リカバリ結果」は、“0x00”の場合リカバリ結果の処理OK、“0x01”の場合リカバリ結果の処理NGである。なお、P台1が加算玉数を受けられない状態の場合はリカバリ結果として処理NGを応答する。
【0185】
P台1のリカバリ処理(加算玉数)を行う場合、P台1はCU10より通知された「前回最終送信加算通番」の処理を実施していなかった場合、CU10に「リカバリ結果」として処理OKを応答し、CU10より通知された加算玉数を、加算レジスタにセットして、ユーザプログラムに通知する。CU10から通知された加算玉数=0の場合、加算玉数=0を加算レジスタにセットして、ユーザプログラムに通知してCU10に処理OKを応答する。ただし、後述する状態情報要求のCU状態が遊技玉加算要求中(Bit3=1)の時に状態情報応答で遊技機状態1が遊技玉加算結果(Bit5=1)と応答した場合,CU10に「リカバリ結果」として処理NGを応答し、加算玉数=0を、加算レジスタにセットして、ユーザプログラムに通知する。
【0186】
CU10より通知された「前回最終送信加算通番」が、P台1のチップが保持している「前回最終送信加算通番」と同一の場合、加算玉数=0を、加算レジスタにセットして、ユーザプログラムに通知し、CU10に「リカバリ結果」として処理NGを応答する。CU10より通知された「前回最終送信加算通番」=0の場合は、CU10から通知された加算玉数に関わらず加算玉数=0を加算レジスタにセットして、ユーザプログラムに通知してCU10に処理OKを応答する。
【0187】
また、リカバリ処理が完了するタイミング(たとえば、リカバリ完了フラグをセットするタイミング)で、リカバリ結果に係らず、CU10より通知された「前回最終送信加算通番」を、レジスタを介してユーザプログラムに通知する。なお、リカバリ要求2の受信がない場合は、P台1のチップが保持している「前回最終送信加算通番」を、リカバリ処理が完了するタイミングでユーザプログラムに通知する。
【0188】
<<状態情報要求>>
CU10からP台1に対しては、所定間隔(たとえば、200ms)毎に状態情報要求のコマンドが送信される。この状態情報要求のコマンドは、P台1に対してCU10の状態を要求するものである。CU10はこのコマンドを使用して、P台1の状態を定期的に確認する。また、状態情報要求のコマンドには、図10に示したCU10側からP台1側へ向かう加算玉数が含まれている。
【0189】
図12を参照しながら、状態情報要求について説明する。図12は、状態情報要求の内容を説明するための説明図である。状態情報要求の具体的データには、「通番」、「コマンド」、「CU状態」、「加算玉数」、「加算通番」、「計数通番」、および「玉単価」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
【0190】
「CU状態」は、P台1に対して通知するCU10の状態を表し、Bit0が“1”のときにカード挿入状態がON、すなわちカード挿入中を、“0”のときにカード挿入状態がOFF、すなわちカード未挿入をそれぞれ示している。つまり、Bit0は、CU10にカード(一般カード/会員カード)が挿入されている状態(カード挿入状態)を表している。また、CU10のカードストック部に予めストックされているストックカード(一般0円0玉カード)への入金により一般カード挿入中となる。
【0191】
Bit1が“1”のときカードユニット開店中を、“0”のときカードユニット閉店中をそれぞれ示している。つまり、Bit1は、CU10の状態により、P台1に対してカードユニット開店状態を通知する。カードユニット開店中を通知するタイミングは、たとえば、開店完了時である。カードユニット閉店中を通知するタイミングは、たとえば、閉店時である。なお、P台1は同状態が開店中から閉店中に変化時、保持している遊技玉を全て計数玉数として状態情報応答にてCU10に通知する。なお、Bit1を閉店フラグと見なした場合、Bit1が“1”のとき閉店フラグOFF状態、Bit1が“0”のとき閉店フラグON状態となる。
【0192】
Bit2が“1”のときカード返却準備中を、“0”のときカード返却準備中以外をそれぞれ示している。CU10は、カード返却、簡易離席、および食事休憩のそれぞれの操作時に、このビットを立てることによって、P台1に対して「カード返却準備中」を一定時間(10秒)通知する。P台1は、計数ボタン28の操作が検出されたときに、このカード返却準備中のビットがオンの状態情報要求を受信していれば、計数ボタンを1回操作したか複数回操作したかに関わらず、あるいは操作継続時間に関わらず、記憶している遊技玉を全て計数玉数として状態情報応答にてCU10に通知する。
【0193】
Bit3が“1”のときに遊技玉加算要求がON、すなわち遊技玉加算要求有を、“0”のときに遊技玉加算要求がOFF、すなわち遊技玉加算要求無をそれぞれ示している。つまり、Bit3は、玉貸、持玉払出、および貯玉払出の操作時に遊技玉の加算(加算玉数)を要求する。
【0194】
Bit4が“1”のとき計数玉受領完了を、“0”は計数玉未受領をそれぞれ示している。Bit4は、計数玉受領時に受領完了したことをP台1に通知する。つまり、状態情報応答のレスポンス「計数玉数」の送達を確認するために用いている。P台1は、計数玉受領完了を受信したときに計数通番もP台1と同じ通番かをチェックし、通番が不一致の場合は遊技玉数を減算しないでCU10に通知する。
【0195】
Bit5が“1”のときカード抜き取り待ち中を、“0”はカード抜き取り完了をそれぞれ示している。Bit5は、CU10からカード抜き取り待ちとなっている状態をP台1に通知する。なお、Bit6およびBit7は未使用である。
【0196】
「加算玉数」は、遊技玉の加算玉数であり、CU状態のBit3が“1”のときにのみ加算玉数のデータが有効となる。「加算通番」は、加算用シーケンス番号(0〜255)であり、遊技玉加算要求時にシーケンス番号を更新(+1)して通知する。「計数通番」は、計数用シーケンス番号(0〜255)であり、計数要求時に受信した計数通番をそのまま通知する。ただし、計数通番の連続性が成立しない場合は計数受領を出さない。
【0197】
「玉単価」は、P台1で遊技する遊技玉の1玉当りの玉単価(0.01円〜99.99円)である。CU10からP台1へ通知する玉単価は、たとえばP台1の払出制御基板17のRAMに記憶される。そして、P台1は、所定の条件が成立したときにRAMに記憶された玉単価を状態情報応答にてCU10に通知する。具体的には、通信不能な状態から復帰するためのリカバリ情報がCU10からP台1に対して要求(リカバリ要求コマンドがCU10から送信)されたときに、P台1は、リカバリ応答のレスポンスに玉単価をセットしてCU10に送信する。すなわち、玉単価は、リカバリ応答時にCU10に通知する以外は外部に出力されない。P台1に記憶された玉単価は、リカバリ要求コマンドがCU10から送信された場合のリカバリ応答のレスポンスにセットされ、CU10に送信される。これにより、リカバリ前にP台1で遊技していた遊技玉の玉単価を正確に把握することができ、リカバリ後に遊技者に対して適正な遊技価値で遊技を再開して貰うことができる。また、P台1に記憶された玉単価をリカバリ応答時にCU10に通知する以外は外部に出力しないことで、不正に玉単価が変更されないようにセキュリティを確保している。さらに、P台1に記憶された玉単価は、P台1が遊技玉数を保持している場合、新たな玉単価に上書きすることを禁止している。なお、P台1が遊技玉数を保持している場合でも、P台1に記憶された玉単価の上書きを許可して、保持している遊技玉数を上書きした玉単価に換算して表示を更新する構成でもよい。
【0198】
<<状態情報応答>>
状態情報要求に対応して、P台1からCU10に対して状態情報応答のレスポンスが送信される。この状態情報応答のレスポンスは、CU10に対してP台1の情報・状態を通知するものである。状態情報応答のレスポンスには、図10に示した最新遊技機情報や遊技玉数が含まれている。
【0199】
図13図14を参照しながら、状態情報応答について説明する。図13図14は、状態情報応答の内容を説明するための説明図である。状態情報応答の具体的データには、「通番」、「コマンド」、「CU制御部要求情報」、「遊技玉数」、「発射玉数」、「アウトロ通過玉数」、「総賞球玉数」、「計数要求玉数」、「計数通番」、「発射強度」、「遊技機状態」、「遊技機エラー状態」、「不正検知情報」、「不正検知状態」、「加算通番」、および「遊技情報」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
【0200】
「遊技玉数」は、現在の遊技玉数(加算・減算を演算した結果の遊技玉数)である。「発射玉数」は、発射個数(送信時に複数発射された玉がある場合は合算する)である。「アウト口通過玉数」は、アウト口8を通過した玉の個数(送信時に複数の通過玉がある場合は合算する)である。「総賞球玉数」は、賞球情報1−nの賞球玉数の合計である。「計数要求玉数」は、計数要求した遊技玉の個数である。「計数通番」は、計数用シーケンス番号(0〜255)であり、計数要求時にシーケンス番号を更新(+1)して通知する。
【0201】
「発射強度」は、遊技玉の発射強度の情報である。「遊技機状態」は、CU10からP台1に対して状態情報要求のコマンドが送信された時点の、P台1の状態を示し、「遊技機状態1」、「遊技機状態2」、「遊技機状態3」、および「遊技機エラー状態」の情報を含んでいる。
【0202】
たとえば、「遊技機状態1」のBit5は、CU10から受け付けた加算要求に従って、P台1が遊技玉を加算したか否かの結果を示す。遊技玉が正常に加算されたときにはBit5が“0”に設定され、正常に加算されなかったときにはBit5が“1”に設定される。
【0203】
「不正検知情報」は、CU10からP台1に対して状態情報要求のコマンドが送信された時点の、P台1で検知した情報であり、「不正検知状態1」、「不正検知状態2」、および「不正検知情報1」〜「不正検知情報4」の情報を含んでいる。
【0204】
たとえば、「不正検知状態2」のBit6は、不正玉貸検知フラグであり、CU10にカードが挿入されていない状態で加算要求を受けたか否かを示す。CU10にカードが挿入された状態で加算要求を受け付けたときにはBit6が“0”に設定され、CU10にカードが挿入されていない状態で加算要求を受け付けたときにはBit6が“1”に設定される。具体的に、払出制御部171は、後述の状態情報要求受信処理(図20参照)において、加算要求を受け付けたにも関わらずCU10にカードが挿入されていないと判定したときにはBit6を“1”に設定する。なお、「不正検知状態2」のBit6は、一旦、“1”に設定されると、P台1の電源が切断されるまで“1”に設定された状態で維持される。
【0205】
また、「不正検知情報3」は、「不正検知状態2」のBit6が“1”のとき有効となり、カード未挿入状態で玉貸されようとした玉数(不正玉貸玉数とも言う)が蓄積された結果を表している。
【0206】
「加算通番」は、加算用シーケンス番号であり、加算要求時に受信した加算通番をそのまま通知する。ただし、加算通番の連続性が成立しない場合は加算NGを通知する。
【0207】
「不正検知状態3」は、払出制御基板17の不正検知情報である。たとえば、「不正検知状態3」のBit1は、“1”のとき鉄玉検知の不正検知情報であることを表している。
【0208】
「遊技情報」は、CU10からP台1に対して状態情報要求のコマンドが送信された時点の、P台1の情報であり、「遊技情報数」、「種別情報1」〜「種別情報n」、「カウント情報1」〜「カウント報n」を含んでいる。
【0209】
<<カード挿入通知、カード挿入応答>>
CU10からP台1に対してカード挿入通知のコマンドが送信される。このカード挿入通知のコマンドは、P台1に対してカード挿入を通知するものである。このカード挿入通知に対応して、P台1からCU10に対してカード挿入応答のレスポンスが送信される。このカード挿入応答のレスポンスは、CU10に対してカード挿入通知を受信した旨の応答である。
【0210】
カード挿入通知のコマンドは、カード挿入時に、P台1に対して挿入されたカードのカードIDと挿入時刻を通知し、「通番」、「コマンド」、「カードID」、「カード挿入時刻」、「店舗コード」および「SC基板ID」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
【0211】
「カードID」は、CU10に挿入されたICカードの識別ID情報であり、P台1が保持している遊技玉との紐付に使用する。「カード挿入時刻」は、CU10のカード挿入/排出口309(図1参照)にICカードが挿入された時刻であり、年情報を2桁YY、月情報を2桁MM、日情報を2桁DD、時間情報を2桁hh、分情報を2桁mm、秒情報を2桁ssで表されるデータである。カード挿入時刻は、P台1保持の遊技玉が当日玉か過去玉かの判断に使用する。
【0212】
「店舗コード」は、CU10が設置されている店舗識別コードであり、P台1が保持している遊技玉との紐付に使用する。また、CU10が店舗移動されたか否かを判定するためにも使用する。CU10は、自らが設置されている店舗コードを記憶している。なお、店舗コードは、セキュリティ基板325より情報付加してP台に通知する。「SC基板ID」は、CU10を識別するためのSC基板IDであり、CU10が交換されたか否かを判定するために使用する。SC基板IDは、セキュリティ基板325より情報付加してP台1に通知する。P台1の払出制御部171は、これらのカードID(C-ID)やカード挿入時刻などのカード挿入通知コマンドで通知される情報を記憶する。なお、「店舗コード」および「SC基板ID」はユーザプログラム側に通知せず、払出制御回路内で削除される。
【0213】
カード挿入応答のレスポンスは、CU10に対して正常にカード挿入通知を受信したことを通知するもので、「通番」、「コマンド」、および「結果」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。「結果」は、払出制御部171がカード挿入通知を受信したときに、カードIDおよびカード挿入時刻などを正常に上書きしたか否か、すなわちカード挿入通知を正常に受け付けたか否かの情報を示している。カード挿入通知が正常に受け付けられたときには「結果」としてOKが示され、カード挿入通知が正常に受け付けられなかったときには「結果」としてNGが示される。なお、カード挿入通知によって特定される「カード挿入時刻」が所定の形式からなる値(たとえば、BCD値(2進化10進数))以外の形式からなる値である場合には、「結果」としてNGが示される。
【0214】
ここで、カード挿入/返却通知時のP台1の動作について説明する。まず、CU10のカード挿入/排出口309に会員カードまたは一般カードが挿入されるか、一般0円0玉カードへの入金が行われるかすることで、カード挿入通知としてP台1に対してカードIDやカード挿入時刻などの情報が通知される。P台1は、カード挿入通知があると当該カードIDやカード挿入時刻などの情報をバックアップする。ただし、カード挿入通知コマンドを受信し、且つCU10の状態がカード挿入状態(CU状態のBit0=1)の情報を含む状態情報要求を受信した場合(P台1でカード挿入中状態と判断する場合)、P台1はカードIDやカード挿入時刻などの情報をバックアップしないで応答のみ送信する。また、CU10のカード返却ボタン322が押下されると、P台1に対してカード返却通知が行われ、P台1はバックアップしてあるカードIDやカード挿入時刻などの情報をクリアする。なお、カード挿入中状態が解除される条件は、P台1がカード返却通知コマンドを受信したときである。
【0215】
P台1は、カードIDおよびカード挿入時刻などを正常に上書きした、すなわちカード挿入通知を正常に受け付けたときには、カードが挿入状態であることを示すカード挿入中フラグを払出制御部171のRAMに設定する。
【0216】
<<カード返却通知、カード返却応答>>
CU10からP台1に対してカード返却通知のコマンドが送信される。このカード返却通知のコマンドは、P台1に対してカード返却を通知するものである。このカード返却通知に対応して、P台1からCU10に対してカード返却応答のレスポンスが送信される。このカード返却応答のレスポンスは、CU10に対してカード返却を応答するものである。
【0217】
なお、CU10は、カード返却応答の際、コマンドに含まれるカードIDと現在挿入中のカードのIDとが一致しない場合や、コマンドに含まれるカード挿入時刻に問題がある場合、カード返却を行わない、持玉のカードへの書込みを禁止するなどの処理を行う。
【0218】
ここで、カード挿入通知時またはカード返却通知時のP台1の動作について説明する。カード挿入通知時に、CU10で会員カード挿入、一般カード挿入、または一般0円0玉カードへの入金の操作を行うと、P台1はカードIDおよびカード挿入時刻のバックアップを行う。カード返却通知時に、CU10で「カード返却」ボタンの押下の操作を行うと、P台1はカードIDおよびカード挿入時刻のクリアを行う。さらに、P台1は、払出制御部171のRAMに設定していたカード挿入中フラグをクリアする。
【0219】
<CUとP台との通信における主なシーケンス>
<<コマンド、レスポンスの送信>>
まず、CU10とP台1との間でのコマンドおよびレスポンスの送信について説明する。CU10(1次局)からP台1(2次局)に対してコマンドが送信され、P台1はそのコマンドに応答してレスポンスをCU10に返信する。つまり、業務電文の送信は、CU10を1次局、P台1を2次局としたコマンド/レスポンス方式である。
【0220】
CU10からP台1への最初のコマンドの送信から次のコマンドの送信までの期間が、200msすなわち0.2秒に制御される。またP台1からCU10へのレスポンスの送信を行った後次のレスポンスの送信までの期間が200msすなわち0.2秒に制御される。
【0221】
このように、CU10とP台1との間で200msの間隔でコマンドおよびレスポンスの双方が送信される。一方、P台1は、打球操作ハンドル37を操作することによって、1分間に100発のパチンコ玉が遊技領域内に打込まれるから、打球発射時間の間隔は、0.6秒である。その結果、玉を1発発射する間に複数のコマンドおよびレスポンスが送受信されることになる。
【0222】
それゆえ、P台1からCU10へは、遊技玉数の変化量を通知するためのレスポンスが玉の発射時間の間隔よりも短い間隔で次々と送信されることになる。その結果、P台1は、遊技玉数の変化量を細やかにCU10に対して通知可能となる。
【0223】
なお、ここでは、コマンドおよびレスポンスの送信間隔を200msにしたが、送信間隔をこれよりも長い間隔としても、また、より短い間隔としてもよく、たとえば、その送信間隔をP台1の発射時間の間隔と一致させることも考えられる。
【0224】
<<カード挿入>>
カードが挿入されたときのCU10およびP台1の処理について説明する。図15に示すように、CU10は、通番=n、カード挿入状態=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台1へ送信する。P台1では、それを受けて、通番=n、遊技禁止を含む状態情報応答のレスポンスをCU10に返信する。
【0225】
その後、CU10では、カードが挿入されると、カードリーダライタにカードを取込む指令信号を出力するとともに、取込んだカードに記憶されている情報(カードIDなど)をカードリーダライタが読取って、その読取り情報を受信するなどの、カード挿入時処理が実行される。なお、カードリーダライタが読取ったカードに記憶されている情報(カードIDなど)をCU10で記憶してもよい。
【0226】
CU10は、カードの挿入が行われた後の所定期間、カード情報問合せ中の状態になる。これは、挿入されたカードの適否や当該遊技場で登録されている会員カードであるか否か、あるいは持玉、貯玉やプリペイド残額などをたとえばホールサーバ801に問合せて認証している最中であることを表示器312に表示するとともにP台1側の表示用ユニット50に表示させる処理を実行している最中であることを意味している。
【0227】
CU10は、表示器312に挿入されたカードの問合せ中であることを表示している間、挿入されたカードを認証していないので、通番=n+1、カード挿入状態=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台1へ送信する。P台1では、それを受けて、通番=n+1、遊技禁止を含む状態情報応答のレスポンスをCU10に返信する。なお、P台1側の表示用ユニット50は、CU10の表示制御部350により表示制御が行われ、カードの問合せ中である旨の表示がなされる。
【0228】
その後、CU10は、挿入されたカードが認証されると、そのカードのカードIDとカード挿入時刻とをCU制御部323のRAMに記憶させるとともに、通番=n+2、カードID、カード挿入時刻、店舗コード、およびSC基板IDを含むカード挿入通知のコマンドをP台1へ送信する。なお、店舗コードおよびSC基板IDは、カード挿入通知のコマンドがセキュリティ基板325を通過するときに当該コマンドに付加される情報である。P台1では、それを受けて、受信したカードID、カード挿入時刻、店舗コードおよびSC基板IDのデータを払出制御部171のRAMなどにバックアップする。P台1は、カードIDおよびカード挿入時刻などを正常に上書きしたときには、カード挿入中フラグを払出制御部171のRAMに設定し、通番=n+2および結果=OKを含むカード挿入応答のレスポンスをCU10に返信する。なお、CU10においても、挿入されたカードのカードIDをCU制御部323のRAMなどに記憶する。
【0229】
CU10は、それを受けて、通番=n+3、カード挿入状態=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台1へ送信することで、カード挿入中である状態をP台1に対して通知する。P台1は、カード挿入中である状態の通知を受けて遊技を許可し、通番=n+3、遊技許可を含む状態情報応答のレスポンスをCU10に返信することで、遊技許可中である状態をCU10に対して通知する。
【0230】
カード挿入中、CU10は、通番=n+4、カード返却準備状態=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台1へ送信し、P台1は、通番=n+4、遊技許可を含む状態情報応答のレスポンスをCU10に返信する。
【0231】
さらに、カード挿入中に、CU10からP台1に対してカード挿入通知のコマンドが送信される場合について説明する。まず、CU10は、通番=n+x、カードID、カード挿入時刻、店舗コード、およびSC基板IDを含むカード挿入通知のコマンドをP台1へ送信する。なお、カード挿入中にカード挿入通知のコマンドが送信される場合、送信されるカードIDやカード挿入時刻は、挿入中のカードのカードIDやカード挿入時刻と異なることが多く、P台1に記憶しているカードIDやカード挿入時刻を意図的に変更しようとする不正が行われている可能性が高い。
【0232】
そこで、P台1では、それを受けて受信したカードID、カード挿入時刻、店舗コード、およびSC基板IDのデータを払出制御部171のRAMなどにバックアップを行わない。なお、P台1でのカード挿入中か否かの判断は、状態情報要求のコマンドに含まれるカード返却準備状態=ONの情報に基づき容易に判断することができる。
【0233】
次に、P台1は、受信したカードID、カード挿入時刻などのバックアップを行わずに、通番=n+xおよび結果=NGを含むカード挿入応答のレスポンスをCU10に返信する。なお、CU10においても、カード挿入通知のコマンドで送信したカードID、カード挿入時刻などをCU制御部323のRAMなどに記憶しない。これにより、カード挿入中にカードIDを意図的にP台1へ送信されて、P台1で記憶しているカードIDを改ざんするなどの不正行為を防止することができ、セキュリティを向上させることができる。
【0234】
<<カード返却>>
カードが返却されたときのCU10およびP台1の処理について説明する。なお、図16においては、「カード返却」ボタンが押下された後の処理を示している。図16に示すように、CU10は、通番=n、カード挿入状態=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台1へ送信する。P台1では、それを受けて、通番=n、遊技禁止を含む状態情報応答のレスポンスをCU10に返信する。次に、CU10は、通番=n+1、カード挿入状態=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台1へ送信する。P台1では、それを受けて、通番=n+1、遊技禁止を含む状態情報応答のレスポンスをCU10に返信する。
【0235】
その後、カードが返却されると、CU10は、通番=n+2を含むカード返却通知のコマンドをP台1へ送信する。それを受けて、P台1は、通番=n+2を含むカード返却応答のレスポンスをCU10に返信する。P台1は、カード返却応答のレスポンスをCU10に返信後、払出制御部171のRAMに記憶されたカードIDおよびカード挿入時刻のデータをクリアするとともに、カード挿入中フラグをクリアする。
【0236】
そして、CU10は、通番=n+3、カード挿入状態=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台1へ送信する。P台1では、それを受けて、通番=n+3、遊技許可を含む状態情報応答のレスポンスをCU10に返信する。その後、CU10は、通番=n+4、カード挿入状態=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台1へ送信する。P台1では、それを受けて、通番=n+4、遊技許可を含む状態情報応答のレスポンスをCU10に返信する。
【0237】
カードIDおよび挿入時刻の上書き(更新)する条件についてさらに詳しく説明する。前述したようにカードIDおよび挿入時刻は、カード挿入中には更新することを禁止されている。この禁止する条件として、カード挿入通知のコマンドと状態情報要求のコマンドに含まれるCU状態との関係について図を用いて説明する。図17は、カード挿入通知のコマンド、状態情報要求のコマンドに含まれるCU状態、およびカードの挿入状態の関係を説明するための概念図である。
【0238】
まず、図17(a)では、カード挿入通知のコマンドをP台1が受信する前に状態情報要求のコマンドに含まれるCU状態がカード挿入中状態(カード挿入状態=ON、Bit0=“1”)となる例を示している。
【0239】
図17(a)に示す状態(1)はカード挿入待ち状態であり、カード挿入通知のコマンドをP台1が受信しておらず(カード挿入中フラグの設定無)、かつCU10から送信される状態情報要求のコマンドに含まれるCU状態がカード挿入中でない場合(カード挿入状態=OFF、Bit0=“0”)である。この場合、P台1は、CU10がカード挿入中でないため、カード挿入通知を受けたときにはカードIDおよび挿入時刻の上書きを可能にする。よって、P台1は、カード挿入通知のコマンドに対して、結果=OKを含むカード挿入応答のレスポンスをCU10に返信することになる。
【0240】
次に、図17(a)に示す状態(2)はカード挿入準備状態であり、カード挿入通知のコマンドをP台1が受信しておらず(カード挿入中フラグの設定無)、かつCU10から送信される状態情報要求のコマンドに含まれるCU状態がカード挿入中である場合(カード挿入状態=ON、Bit0=“1”)である。この場合も、P台1は、CU10がカード挿入中でないため、カード挿入通知を受けたときにはカードIDおよび挿入時刻の上書きを可能にする。よって、P台1は、カード挿入通知のコマンドに対して、結果=OKを含むカード挿入応答のレスポンスをCU10に返信することになる。
【0241】
次に、図17(a)に示す状態(3)はカード挿入中状態であり、カード挿入通知のコマンドをP台1が受信し(カード挿入中フラグの設定有)、かつCU10から送信される状態情報要求のコマンドに含まれるCU状態がカード挿入中である場合(カード挿入状態=ON、Bit0=“1”)である。この場合、P台1は、CU10がカード挿入中であるとして、カード挿入通知を受けたときにはカードIDおよび挿入時刻の上書きを禁止する。よって、P台1は、カード挿入通知のコマンドに対して、結果=NGを含むカード挿入応答のレスポンスをCU10に返信することになる。
【0242】
次に、図17(a)に示す状態(4)はカード返却準備状態であり、カード返却通知のコマンドをP台1が受信しておらず(カード挿入中フラグの設定有)、かつCU10から送信される状態情報要求のコマンドに含まれるCU状態がカード挿入中でない場合(カード挿入状態=OFF、Bit0=“0”)である。この場合、P台1は、CU10がまだカードを返却しておらずカード挿入中であるとして、カード挿入通知を受けたときにはカードIDおよび挿入時刻の上書きを禁止する。よって、P台1は、カード挿入通知のコマンドに対して、結果=NGを含むカード挿入応答のレスポンスをCU10に返信することになる。
【0243】
次に、図17(a)に示す状態(5)はカード返却状態であり、カード返却通知のコマンドをP台1が受信し(カード挿入中フラグの設定無)、かつCU10から送信される状態情報要求のコマンドに含まれるCU状態がカード挿入中でない場合(カード挿入状態=OFF、Bit0=“0”)である。この場合、P台1は、CU10がカード挿入中でないため、カード挿入通知を受けたときにはカードIDおよび挿入時刻の上書きを可能にする。よって、P台1は、カード挿入通知のコマンドに対して、結果=OKを含むカード挿入応答のレスポンスをCU10に返信することになる。
【0244】
一方、図17(b)では、カード挿入通知のコマンドをP台1が受信した後に状態情報要求のコマンドに含まれるCU状態がカード挿入中状態(カード挿入状態=ON、Bit0=“1”)となる例を示している。
【0245】
図17(b)に示す状態(1)’はカード挿入待ち状態であり、カード挿入通知のコマンドをP台1が受信しておらず(カード挿入中フラグの設定無)、かつCU10から送信される状態情報要求のコマンドに含まれるCU状態がカード挿入中でない場合(カード挿入状態=OFF、Bit0=“0”)である。この場合、P台1は、CU10がカード挿入中でないため、カード挿入通知を受けたときにはカードIDおよび挿入時刻の上書きを可能にする。よって、P台1は、カード挿入通知のコマンドに対して、結果=OKを含むカード挿入応答のレスポンスをCU10に返信することになる。
【0246】
次に、図17(b)に示す状態(2)’はカード挿入準備状態であり、カード挿入通知のコマンドをP台1が受信し(カード挿入中フラグの設定有)、かつCU10から送信される状態情報要求のコマンドに含まれるCU状態がカード挿入中でない場合(カード挿入状態=OFF、Bit0=“0”)である。この場合も、P台1は、CU10がカード挿入中でないため、カード挿入通知を受けたときにはカードIDおよび挿入時刻の上書きを可能にする。よって、P台1は、カード挿入通知のコマンドに対して、結果=OKを含むカード挿入応答のレスポンスをCU10に返信することになる。
【0247】
次に、図17(b)に示す状態(3)’はカード挿入中状態であり、カード挿入通知のコマンドをP台1が受信し(カード挿入中フラグの設定有)、かつCU10から送信される状態情報要求のコマンドに含まれるCU状態がカード挿入中である場合(カード挿入状態=ON、Bit0=“1”)である。この場合、P台1は、CU10がカード挿入中であるとして、カード挿入通知を受けたときにはカードIDおよび挿入時刻の上書きを禁止する。よって、P台1は、カード挿入通知のコマンドに対して、結果=NGを含むカード挿入応答のレスポンスをCU10に返信することになる。
【0248】
次に、図17(b)に示す状態(4)’はカード返却準備状態であり、カード返却通知のコマンドをP台1が受信しておらず(カード挿入中フラグの設定有)、かつCU10から送信される状態情報要求のコマンドに含まれるCU状態がカード挿入中でない場合(カード挿入状態=OFF、Bit0=“0”)である。この場合、P台1は、CU10がまだカードを返却していないとして、カード挿入通知を受けたときにはカードIDおよび挿入時刻の上書きを禁止する。よって、P台1は、カード挿入通知のコマンドに対して、結果=NGを含むカード挿入応答のレスポンスをCU10に返信することになる。
【0249】
次に、図17(b)に示す状態(5)’はカード返却状態であり、カード返却通知のコマンドをP台1が受信し(カード挿入中フラグの設定無)、かつCU10から送信される状態情報要求のコマンドに含まれるCU状態がカード挿入中でない場合(カード挿入状態=OFF、Bit0=“0”)である。この場合、P台1は、CU10がカード挿入中でないため、カード挿入通知を受けたときにはカードIDおよび挿入時刻の上書きを可能にする。よって、P台1は、カード挿入通知のコマンドに対して、結果=OKを含むカード挿入応答のレスポンスをCU10に返信することになる。
【0250】
このように、カードIDおよび挿入時刻の上書き(更新)する条件を限定することで、カードIDなどを意図的にP台1へ送信して、P台1で記憶しているカードIDなどを改ざんするなどの不正行為を防止することができ、セキュリティを向上させることができる。また、カードIDおよび挿入時刻の上書き(更新)する条件を満たしたときに、結果=OKを含むカード挿入応答のレスポンスがP台1からCU10に送信されるため、たとえばCU10にカードが挿入されていないにも関わらず不正行為で加算要求が行われたときに、当該加算要求に従って遊技玉が加算されてしまうことがなく、遊技玉の加算時におけるセキュリティを向上させることができる。
【0251】
<<プリペイド貸出>>
次に、挿入されたカードのプリペイド残額から遊技玉を貸出すときの処理について説明する。図18に示すシーケンス処理では、挿入されたカードに記憶されているプリペイド残額が500円で、遊技玉数が50玉である。まず、CU10は、通番=n、カード挿入状態=ON、遊技玉加算要求=OFF、および加算通番=mを含む状態情報要求のコマンドをP台1へ送信する。それを受けて、P台1は、通番=n、遊技玉数=50、および加算通番=mを含む状態情報応答のレスポンスをCU10に返信する。このように、加算要求が発生していない間は、加算通番が更新されることはない。
【0252】
その後、遊技者が1回「貸出」ボタンを押下する貸出操作(玉貸操作)を行うことにより、CU10は、残額の500円分すなわち125玉の貸出を行う。CU10は、玉貸ボタン(貸出ボタン)321が押下操作された場合、500円分のプリペイド消費を確定させるとともに、加算玉数=125のデータをバックアップする。このように、残額消費は、貸出操作が行われた段階でCU10側単独で確定する。その後、CU10は加算表示中となる。この加算表示中では、残額から125玉分引落して遊技玉に加算している最中であることを表示用ユニット50に表示させる。
【0253】
次に、CU10は、P台1に対して遊技玉の加算要求を行う。そのため、CU10は、通番=n+1、カード挿入状態=ON、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125、および加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台1へ送信する。このように、CU10は、遊技玉の加算要求を行うため、通番をカウントアップして“n+1”とするとともに、遊技玉の加算要求を行うため、加算通番もカウントアップして“m+1”とする。CU10は、加算通番を“m+1”にカウントアップするとともに、前回最終送信加算通番を“m+1”に更新して、そのデータをバックアップする。
【0254】
一方、P台1は、CU10から加算要求を受け付けると、後述の状態情報要求受信処理(図20参照)を実行する。P台1は、状態情報要求受信処理を実行することによって、CU10にカードが挿入された状態で加算要求を受け付けたか否かを判定し、カードが挿入された状態で加算要求を受け付けていれば遊技玉を加算する一方、カードが挿入された状態で加算要求を受け付けていなければ遊技玉を加算しない。
【0255】
この例では、P台1は、CU10にカードが挿入された状態で加算要求を受け付けたため、遊技玉数=50(現在の遊技玉数)+125(加算玉数)=175に遊技玉数を更新し、前回最終送信加算通番を“m+1”に更新して、そのデータをバックアップする。そして、P台1は、CU10に対して遊技玉数=175および遊技玉加算結果=OKを通知するため、通番=n+1、加算玉数=175、遊技玉加算結果=OKおよび加算通番=m+1を含む状態情報応答のレスポンスをCU10に返信する。遊技玉の加算要求に対する応答であるため、加算通番をカウントアップせずに、そのまま“m+1”とする。
【0256】
その後、CU10は、遊技玉の加算要求がOFFの場合、状態情報要求および状態情報応答において通番をカウントアップする一方で加算通番はカウントアップしない。
【0257】
カードが返却された後において、CU10は、通番=n+x、カード挿入状態=OFF、遊技玉加算要求=OFF、および加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台1へ送信する。それを受けて、P台1は、通番=n+x、遊技玉数=0、および加算通番=m+1を含む状態情報応答のレスポンスをCU10に返信する。なお、カードが返却されたことによって、払出制御部171のRAMに記憶された遊技玉数は0にクリアされている。
【0258】
ここで、CU10にカードが未挿入状態であるにも関わらず、不正行為によってP台1が遊技玉の加算要求を受け付けた場合について説明する。たとえば、図18では、CU10が不正に操作されて、カード未挿入状態でCU10からP台1に対して加算要求が行われる例が示されている。
【0259】
CU10から、通番=n+x+1、カード挿入状態=OFF、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125、および加算通番=m+2を含む状態情報要求のコマンドがP台1に送信された場合、P台1は、後述の状態情報要求受信処理(図20参照)を実行して、CU10にカードが挿入された状態で加算要求を受け付けたか否かを判定する。
【0260】
この例では、P台1は、CU10にカードが挿入されていない状態で加算要求を受け付けたため、遊技玉を加算することなく、不正玉貸検知フラグをONに設定する。すなわち、状態情報応答に含まれる不正検知状態2のBit6を“1”に設定する。また、P台1は、今回不正に玉貸されようとした玉数(不正玉貸玉数)を既に記憶していた不正玉貸玉数に加算し、状態情報応答に含まれる不正検知情報3に蓄積後の不正玉貸玉数を設定する。さらに、P台1は、遊技玉加算結果をNGに設定する。すなわち、P台1は、状態情報応答に含まれる遊技機状態1のBit5を“1”に設定する。
【0261】
そして、P台1は、通番=n+x+1、遊技玉数=0、遊技玉加算結果=NG、および加算通番=m+1を含む状態情報応答のレスポンスをCU10に返信する。なお、P台1では、不正に遊技玉の加算要求が行われたため、蓄積された不正玉貸玉数を特定可能な情報が持点表示部35に表示される。一方、CU10は、遊技玉加算結果がNGであることを受けて、ホールサーバ801に不正に加算要求があった旨および蓄積された不正玉貸玉数を特定可能な情報を通知する。
【0262】
<<持玉払出・貯玉払出(再プレイ)>>
次に、持玉払出、貯玉払出をして再プレイする処理について説明する。この図19では、当初の遊技玉数が50玉の状態となっている。まず、CU10は、通番=n、カード挿入状態=ON、遊技玉加算要求=OFF、および加算通番=mを含む状態情報要求のコマンドをP台1へ送信する。それを受けて、P台1は、通番=n、遊技玉数=50、および加算通番=mを含む状態情報応答のレスポンスをCU10に返信する。このように、加算要求が発生していない間は、加算通番が更新されることはない。
【0263】
その後、持玉または貯玉が存在する状態で、遊技者が持玉払出ボタンまたは再プレイボタン38cを押下すると、CU10は、持玉または貯玉からの125玉分の消費を確定させる。このように、持玉または貯玉の消費は、持玉払出ボタンまたは再プレイボタン38cを押下する操作がなされた段階でCU10側単独で確定する。なお、持玉と貯玉との双方が存在する場合には、持玉消費が優先される。
【0264】
この持玉を優先して消費する制御に代えて、貯玉再プレイボタンと持玉再プレイボタンとを設け、遊技者が選択して操作することにより、貯玉消費または持玉消費のいずれかを選べるようにしてもよい。すなわち、再プレイボタンは、貯玉(貯メダル)から遊技玉(遊技点)を得るための貯玉(貯メダル)再プレイボタンと、持玉(持点)から遊技玉(遊技点)を得るための持玉(持点)再プレイボタンとの2つで構成してもよい。
【0265】
CU10は、持玉または貯玉からの消費を確定させた後、加算玉数=125の加算要求をP台1に通知する。具体的に、CU10は、遊技玉の加算処理中であることを表示するとともに、通番=n+1、カード挿入状態=ON、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125、および加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台1へ送信する。このように、CU10は、遊技玉の加算要求を行うため、通番をカウントアップして“n+1”とするとともに、加算通番もカウントアップして“m+1”とする。さらに、CU10は、前回最終送信加算通番を“m+1”に更新して、そのデータをバックアップする。
【0266】
一方、P台1は、CU10から加算要求を受け付けると、状態情報要求受信処理を実行することによって、CU10にカードが挿入された状態で加算要求を受け付けたか否かを判定し、カードが挿入された状態で加算要求を受け付けていれば遊技玉数を加算更新する一方、カードが挿入された状態で加算要求を受け付けていなければ遊技玉数を加算更新しない。
【0267】
この例では、P台1は、CU10にカードが挿入された状態で加算要求を受け付けたため、遊技玉数=50(現在の遊技玉数)+125(加算玉数)=175に遊技玉数を更新し、前回最終送信加算通番を“m+1”に更新して、そのデータをバックアップする。そして、P台1は、通番=n+1、加算玉数=175、遊技玉加算結果=OKおよび加算通番=m+1を含む状態情報応答のレスポンスをCU10に返信する。遊技玉の加算要求に対する応答であるため、加算通番をカウントアップせずに、そのまま“m+1”のままとする。
【0268】
その後、CU10は、遊技玉の加算要求がOFFの場合、状態情報要求および状態情報応答において通番をカウントアップする一方で加算通番をカウントアップしない。
【0269】
カードが返却された後において、CU10は、通番=n+x、カード挿入状態=OFF、遊技玉加算要求=OFF、および加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台1へ送信する。それを受けて、P台1は、通番=n+x、遊技玉数=0、および加算通番=m+1を含む状態情報応答のレスポンスをCU10に返信する。なお、カードが返却されたことによって、払出制御部171のRAMに記憶された遊技玉数は0にクリアされている。
【0270】
CU10から、通番=n+x+1、カード挿入状態=OFF、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125、および加算通番=m+2を含む状態情報要求のコマンドがP台1に送信された場合、すなわち、カードが未挿入状態であるにも関わらず、CU10から加算要求が行われた場合、P台1は、後述の状態情報要求受信処理(図20参照)を実行して、CU10にカードが挿入された状態で加算要求を受け付けたか否かを判定する。
【0271】
この例では、P台1は、CU10にカードが挿入されていない状態で加算要求を受け付けたため、遊技玉数を加算更新することなく、不正玉貸検知フラグをONに設定する。また、P台1は、今回不正に玉貸されようとした玉数(不正玉貸玉数)を既に記憶していた不正玉貸玉数に加算し、状態情報応答に含まれる不正検知情報3に蓄積後の不正玉貸玉数を設定する。さらに、P台1は、遊技玉加算結果をNGに設定する。
【0272】
そして、P台1は、通番=n+x+1、遊技玉数=0、遊技玉加算結果=NG、および加算通番=m+1を含む状態情報応答のレスポンスをCU10に返信する。なお、P台1では、不正に遊技玉の加算要求が行われたため、蓄積された不正玉貸玉数を特定可能な情報が持点表示部35に表示される。一方、CU10は、遊技玉加算結果がNGであることを受けて、ホールサーバ801に不正に加算要求があった旨および蓄積された不正玉貸玉数を特定可能な情報を通知する。
【0273】
<状態情報要求受信処理>
図20を参照しながら、状態情報要求受信処理について説明する。図20は、状態情報要求受信処理を説明するためのフローチャートである。図20に示す状態情報要求受信処理は、CU10から状態情報要求を受信する度に、P台1の払出制御部171によって実行される。
【0274】
まず、P台1は、遊技玉加算要求を受け付けたか否かを判定する(S10)。すなわち、P台1は、受信した状態情報要求によって特定されるCU状態について遊技玉加算要求がONであるか否かを判定する。P台1は、遊技玉加算要求がOFFである場合(S10でNO)、次の処理へ移行する。一方、P台1は、遊技玉加算要求がONである場合(S10でYES)、加算通番の連続性が正当であるか否かを判定する(S11)。
【0275】
P台1は、加算通番の連続性が正当でない場合(S11でNO)、状態情報応答に含まれる遊技玉加算結果をNGに設定し(S18)、次の処理へ移行する。なお、このとき、持点表示部35において加算通番の連続性が正当でない旨のエラー報知が行われる。一方、P台1は、加算通番の連続性が正当である場合(S11でYES)、カード挿入中フラグがRAMに設定されているか否かを判定することによって、カード挿入通知を正常に受け付けていたか否かを判定する(S12)。
【0276】
P台1は、カード挿入中フラグが設定されていない、すなわちカード挿入通知を正常に受け付けていないと判定した場合(S12でNO)、今回不正に玉貸されようとした玉数(不正玉貸玉数)を蓄積して記憶し、状態情報応答に含まれる不正検知情報3に蓄積後の不正玉貸玉数を設定する(S16)。その後、P台1は、状態情報応答に含まれる不正検知状態2のBit6を“1”に設定することで不正玉貸検知フラグをONに設定し(S17)、状態情報応答に含まれる遊技機状態1のBit5を“1”に設定することで遊技玉加算結果をNGに設定する(S18)。その後、P台1は、次の処理へ移行する。
【0277】
一方、P台1は、カード挿入中フラグが設定されている、すなわちカード挿入通知を正常に受け付けていたと判定した場合(S12でYES)、受信した状態情報要求によって特定されるCU状態についてカード挿入状態がONであるか判定することによって、CU10にカードが挿入された状態であるか否かを判定する(S13)。
【0278】
P台1は、カード挿入状態がOFFである、すなわちCU10にカードが挿入されていないと判定した場合(S13でNO)、S16〜S18の処理を実行し、その後、次の処理へ移行する。一方、P台1は、カード挿入状態がONである、すなわちCU10にカードが挿入されていると判定した場合(S13でYES)、遊技玉を加算する(S14)。その後、P台1は、状態情報応答に含まれる遊技玉加算結果がOKである旨を設定(遊技機状態1のBit5=0)し(S15)、次の処理へ移行する。
【0279】
<遊技システムにおいて報知されるエラーの種類>
次に、本実施の形態に係る遊技システムにおいて報知されるエラーについてまとめて説明する。図21は、遊技システムにおいて報知可能なエラーの種類を説明するための図である。図21には、36種類のエラーが記載されており、それぞれのエラーの「優先度」、「エラーコード」、「エラー名称」、「エラー検知内容」、「報知手段」、および「エラー解除方法」が記載されている。
【0280】
たとえば、番号28のエラーは、「優先度」が「7」、「エラーコード」が「F60」、「エラー名称」が「不正玉貸検知」、「エラー検知内容」が「カード挿入中以外に貸玉数の加算要求を受信した」、「報知手段」が「遊技機枠、ユニット」、「エラー解除方法」が「自動復帰」である。ここで、遊技機枠で報知する場合、持点表示部35などの表示装置(たとえば、可変表示装置278など)に「エラーコード」を表示して報知する以外に、払出制御基板17に設けた7セグメント式のLEDディスプレイに「エラーコード」を表示して報知を行ってもよい。また、「エラーコード」を表示するのではなく、遊技を停止させてエラーを報知しても、エラーの情報を外部に出力してもよい。
【0281】
報知手段は、エラーの種類によって遊技盤において音声出力したり電飾を点灯させたりすることでエラーの報知を行ってもよい。また、報知手段は、エラーの種類によってホールコンに対して情報出力1、情報出力2を出力することでエラーを報知してもよい。「エラー解除方法」は「自動復帰」以外に、電源を一旦OFFにして、ON状態にする「電源OFF/ON」の方法や、解除スイッチを押下する「解除スイッチ」がある。
【0282】
「自動復帰」は、報知手段がエラー報知を行なった後、一定時間経過すると自動的に処理がエラー状態から復帰するエラー解除方法である。「電源OFF/ON」は、文字通りP台1の電源を一旦OFFにして、ON状態にすることでエラー状態から復帰するエラー解除方法である。「解除スイッチ」は、例えば払出制御基板17に設けられたエラー解除スイッチ(図示せず)を押下することでエラー状態から復帰するエラー解除方法である。エラー解除スイッチを押下することで、払出制御基板17に記憶されている減算センサ等の異常フラグがリセットされて、エラー状態から復帰することができる。つまり、「解除スイッチ」によりエラー解除方法が必要なエラーは、何らかのデータが払出制御基板17に記憶されており、当該データのリセットが必要なエラーを主に対象としている。「電源OFF/ON」によりエラー解除方法が必要なエラーは、払出制御基板17に記憶されているデータだけでなく、主制御基板16等に記憶されているデータも含めてリセットが必要なエラーを主に対象としている。「自動復帰」は、データのリセットが必要のないエラーを主に対象としている。
【0283】
また、ユーザプログラムなどの所定処理の実行が開始される前に発生するエラーには、エラーコード「F91」の遊技機内認証不整合のエラーと、エラーコード「F96」の遊技機内通信異常のエラーとがあるが、同時に発生した場合は優先度の高い方のエラーを報知する。具体的に、図21に示すようにエラーコード「F91」の優先度は「16」で、エラーコード「F96」の優先度は「21」であるので、優先度の高いエラーコード「F91」が持点表示部35に表示される。なお、複数のエラーを表示することができる表示装置であれば、優先度順に複数のエラーを表示してもよい。
【0284】
<電源投入時の処理>
次に、シーケンスを用いて電源投入時のP台1での発射動作を説明する。図22は、電源投入時の発射動作の一例を示す図である。まず、P台1の払出制御部171および主制御部161で電源投入されON状態になると、認証処理が開始される。具体的に、認証処理では、P台1からCU10に対して、メインチップIDと払出チップIDとが含まれる情報が送信される。さらに、CU10は、受信したメインチップIDと払出チップIDとを上位の管理サーバへ送信してメインチップIDと払出チップIDとが正規に登録されているか否か照会してもらい、その結果正規に登録されていれば適正な認証結果となる処理である。認証処理が行われ、適正な認証結果であればCU10とP台1との仮の通信が可能となる。
【0285】
次に、P台1では、まず払出制御部171が起動し、払出制御部171が主制御部161のユーザプログラム起動待ち状態に移行する。払出制御部171は、主制御部起動待ち状態に移行すると、図示していないが起動待ち監視タイマでの計時が開始される。起動待ち監視タイマは、主制御部161でユーザプログラムが起動されるまで時間、例えば90秒経過するまでの時間を監視している。
【0286】
なお、払出制御部171は、起動待ち監視タイマの計時が90秒を経過(タイムアップ)した場合、7セグメント式のLEDディスプレイである持点表示部35にエラーコード「F97」(図21参照)を表示して、主制御基板起動異常のエラー報知を行う。
【0287】
次に、主制御部161のユーザプログラムの起動前に、遊技玉数が0(ゼロ)で、前回電源OFF時に、発射玉数と回収玉数(アウト口通過玉数と入賞球数との合計玉数)とに誤差がある場合、払出制御部171は、発射装置14の発射口内に残った遊技玉を遊技領域に打込むための処理として5玉分の遊技玉を発射するための発射ソレノイド41の駆動制御を行う。この時、払出制御部171は、発射ソレノイド41を駆動して打球ハンマ42を動作させるが、揚送モータ93を駆動して揚送スクリュ94を動作させないので新たに遊技玉を発射装置14に揚送せず、玉送りソレノイド47も動作させない。なお、払出制御部171では、電源OFF時に発射玉数と回収玉数とに誤差があった場合、当該誤差があったことを示す誤差フラグがセットされる。そのため、払出制御部171は、前回電源OFF時に記憶している誤差フラグに基づき、発射玉数と回収玉数とに誤差があるか否かを判定している。払出制御部171は、5玉分の遊技玉を発射するための発射ソレノイド41の駆動制御を行った場合、誤差フラグをリセットする。また、払出制御部171は、5玉分の遊技玉を発射するための発射ソレノイド41の駆動制御を行っているが、発射装置14の発射口内に残った遊技玉を遊技領域に打込むことができれば5玉分に限定されるるものではなく、例えば3玉分の遊技玉を発射するための発射ソレノイド41の駆動制御でもよい。また、発射玉数管理ではなく、例えば3秒間に断続的に駆動させる等の時間管理にて発射ソレノイド41の駆動制御を行ってもよい。
【0288】
ここで、回収玉数は、図4に示した遊技玉検出装置27で特定可能であり、アウト玉検出センサ88でアウト口8(図3)に進入した遊技玉数を特定し、入賞球検出センサ(不図示)により入賞口に進入した遊技玉数を特定することができる。発射玉数は、発射玉検出スイッチ99により遊技領域に発射された遊技玉数を特定することができる。
【0289】
払出制御部171は、発射ソレノイド41の駆動制御を行うことで、発射装置14の発射口内に残った遊技玉を遊技領域に打込むための処理を行い、発射ソレノイド41を駆動してから所定期間経過(例えば15秒)するまでに遊技玉が遊技領域に打込まれ回収されたとしても、回収玉数への加算を無効にする。ここで、所定期間とは、遊技領域に打込まれた遊技玉がアウト口8または入賞口に回収されても検出を無効にする回収玉検出無効期間のことである。払出制御部171では、回収玉無効期間に遊技玉検出装置27で検出した玉数を回収玉数として取り扱わず、記憶している回収玉数に加算しない。これにより、払出制御部171は、発射玉数と回収玉数との誤差を防止することができる。なお、遊技玉検出装置27で回収玉数を記憶しておき、遊技玉検出装置27で回収玉検出無効期間に検出した玉数を回収玉数として取り扱わず、記憶している回収玉数に加算しないようにしてもよい。
【0290】
主制御部161は、回収玉無効期間、リカバリ完了待ち状態であるため、入賞検知等の遊技動作を行わない。つまり、主制御部161は、回収玉無効期間に発射された遊技玉が入賞口に進入しても入賞として特定しない。なお、CU10が回収玉無効期間に遊技機接続要求のコマンドを払出制御部171に送信した場合、払出制御部171は、CU10に対して主制御部起動待ち状態の遊技機接続応答のレスポンスを返信する。
【0291】
次に、払出制御部171は、回収玉無効期間経過後、リカバリ処理を実行する。リカバリ処理は、払出制御部171が回収玉無効期間経過すると、主制御部161にリカバリ要求のコマンドを送信する。主制御部161は、払出制御部171からリカバリ要求のコマンドを受信すると、リカバリ応答のレスポンスを返信する。このリカバリ応答には、主制御部161で記憶しているリカバリデータ(例えば、前回電断した遊技状態、遊技玉数、持玉数などの情報)が含まれている。払出制御部171は、主制御部161からリカバリ応答のレスポンスを受信すると、CU10との間でリカバリ処理が開始されるまでリカバリデータを一時的に預かり、CU10とのリカバリ処理時に当該リカバリデータをCU10に送信する。このように、払出制御部171は、リカバリ処理の実行を回収玉無効期間経過後にすることで、回収玉無効期間に発射された遊技玉によるリカバリ処理への影響を抑制している。
【0292】
次に、主制御部161でユーザプログラムが実行されると、遊技情報取得許可フラグがON状態となり、遊技情報取得許可状態である旨が払出制御部171に対して送信される。払出制御部171は、遊技情報取得許可状態である旨を受信すると起動待ち監視タイマの計時を停止する。さらに、払出制御部171は、遊技情報取得許可状態である旨を受信すると主制御部161との接続が正常状態(OK状態)に移行する。これにより、CU10が次に遊技機接続要求のコマンドを払出制御部171に送信した場合、払出制御部171は、CU10に対して接続が正常状態(OK状態)の遊技機接続応答のレスポンスを返信する。CU10は、接続が正常状態(OK状態)の遊技機接続応答のレスポンスを受信すると、P台1とのリカバリ処理を開始する。
【0293】
リカバリ処理を実行する場合に、払出制御部171では、一時的に預かっていたリカバリデータをFIFO(First In, First Out)で読み出し、CU10に送信する。CU10は、払出制御部171にリカバリ要求のコマンドを送信する。払出制御部171は、CU10からリカバリ要求のコマンドを受信すると、リカバリ応答のレスポンスを返信する。このリカバリ応答には、主制御部161から一時的に預かっていたリカバリデータが含まれている。
【0294】
CU10とP台1との間でリカバリ処理が終了すると、CU10とP台1との間で業務電文が開始される。具体的には、CU10と払出制御部171との間で通信開始要求、通信開始応答のコマンド、レスポンスの通信が行われ、P台1での遊技玉の発射が許可される。その後は、CU10と払出制御部171との間で状態情報要求、状態情報応答のコマンド、レスポンスの通信が行われる。
【0295】
このように、電源投入時の発射動作として、払出制御部171は、電源投入された後に遊技玉を遊技領域に発射させるための発射ソレノイド41を駆動する動作(所定動作)を発射装置14に実行させ、電源投入された後に発射装置14が所定動作を開始してから回収玉検出無効期間経過するまでに遊技玉を回収した玉数について回収玉数への加算を無効にする。そのため、P台1は、発射玉数と回収玉数との誤差を防止することができる。
【0296】
また、払出制御部171は、電源投入された後の主制御部161のユーザプログラム起動待ち状態の場合に、発射ソレノイド41を駆動する動作(所定動作)を発射装置14に実行させるので、主制御部161の起動待ち時間を有効に活用して、所定動作を実行することによるP台1の起動時間の遅延を回避することができる。なお、P台1の電源投入時の処理について説明したが、本体枠100(遊技枠)の電源投入時の処理に対しても同様に適用することができる。
【0297】
<閉店時の処理>
閉店(営業終了)時、P台1での発射動作について、図23を参照して説明する。図23は、閉店時の発射動作の一例を示す図である。まず、CU10は、カード持玉=0玉でストックカードが無い状態である。一方、払出制御部171は、遊技玉=50玉でCU10にカードが挿入されていないことを認識している。そして、CU10は、通番=n、CU開店状態=ON、カード挿入状態=OFF、計数通番=m、計数応答=OFFを含む状態情報要求のコマンドを払出制御部171へ送信する。それを受けて、払出制御部171は、通番=n、遊技玉数=50、計数通番=m、計数玉数=0、計数要求=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU10に返信する。
【0298】
CU10およびP台1が設置されている遊技場において閉店が設定されたときに、カードが挿入されておらずP台1に遊技玉が残っていると判断すると、以下に説明する処理を実行する。なお、カードが挿入されていないことは、状態情報要求のコマンドに含まれるカード挿入状態=OFFの情報から判断することができ、P台1に遊技玉が残っていることは、状態情報応答のレスポンスに含まれる遊技玉数=50の情報から判断することができる。
【0299】
次に、CU10は払出制御部171に対して、CU開店状態OFF(閉店フラグON)を通知する。具体的には、通番=n+x、CU開店状態=OFF(閉店フラグ=ON)、カード返却準備状態=ON、計数通番=mおよび計数応答=OFFを含む状態情報要求を払出制御部171へ送信する。
【0300】
なお、遊技場における閉店設定は、たとえば、当該遊技場に設置されているホール用管理コンピュータまたはホールサーバ801から各CU10へ閉店する旨の閉店コマンドを一斉配信することによりCU制御部323が遊技場での営業の終了を判定して行なわれる。具体的には、ホール用管理コンピュータまたはホールサーバ801を係員が閉店操作することにより、各CU10へ閉店する旨の閉店コマンドが一斉配信される。また、ホール用管理コンピュータまたはホールサーバ801に閉店時間を設定記憶させておき、その閉店時刻になれば自動的に各CU10へ閉店コマンドが一斉配信されるように制御してもよい。他の方法としては、店員による営業終了のリモコン操作によって営業終了信号をIR感光ユニット320に送信し、CU制御部323が遊技場での営業の終了を判定するようにしてもよい。さらなる他の方法としては、各CU10に時計機能を設け、閉店時間(たとえば10時)である場合にその閉店時間の所定時間(たとえば20分)経過後の時間(たとえば10時20分)が時計機能により計時されたときに、各CU10からCU開店状態=OFF(閉店フラグ=ON)を含む状態情報要求を払出制御部171へ送信するように制御してもよい。
【0301】
それを受けた払出制御部171では、通番=n+x、遊技玉情報として現時点における遊技玉数=50、受信した計数通番mに対して「1」加算更新したm+1の計数通番、計数玉数=50および計数要求=ONを含む状態情報応答をCU10へ送信する。つまり、払出制御部171は、CU10に対して残っている遊技玉の計数を要求するため、遊技玉数=50の遊技玉情報をCU10に通知する。
【0302】
それを受けたCU10は、遊技玉情報を受領して、払出制御部171から送られてきた計数玉数=50をCU10で記憶している持玉数に加算する。そして、CU10は、遊技玉情報の受領完了を通知するため、払出制御部171へ返信する。具体的には、通番=n+x+1、CU開店状態=OFF(閉店フラグ=ON)、計数通番=m+1、および計数応答=ONを含む状態情報要求を払出制御部171へ送信する。
【0303】
遊技玉情報の受領完了の通知を受信した払出制御部171では、計数玉数を遊技玉数から減算して(遊技玉数=50−計数玉数=50)、遊技玉数=0の表示を行なう。また、払出制御部171では、発射玉数と回収玉数(アウト口通過玉数と入賞球数との合計玉数)とに誤差があるか否かを判定し、誤差がある場合、払出制御部171は、発射装置14の発射口内に残った遊技玉を遊技領域に打込むための処理として5玉分の遊技玉を発射するための発射ソレノイド41の駆動制御を行う。これにより、閉店時(営業終了時)において発射玉数と回収玉数とを適切に管理することができる。この時、払出制御部171は、発射ソレノイド41を駆動して打球ハンマ42を動作させるが、揚送モータ93を駆動して揚送スクリュ94を動作させないので新たに遊技玉を発射装置14に揚送せず、玉送りソレノイド47も動作させない。なお、誤差がない場合、払出制御部171は、発射ソレノイド41の駆動制御を行わない。また、P台1に遊技玉数が存在する場合に発射ソレノイド41の駆動制御を行う場合を説明したが、発射ソレノイド41の駆動制御は、遊技玉数の有無に関わらず実行される。また、払出制御部171は、5玉分の遊技玉を発射するための発射ソレノイド41の駆動制御を行っているが、発射装置14の発射口内に残った遊技玉を遊技領域に打込むことができれば5玉分に限定されるものではなく、例えば3玉分の遊技玉を発射するための発射ソレノイド41の駆動制御でもよい。また、発射玉数管理ではなく、例えば3秒間に断続的に駆動させる等の時間管理にて発射ソレノイド41の駆動制御を行ってもよい。
【0304】
払出制御部171は、発射ソレノイド41の駆動制御を行うことで、発射装置14の発射口内に残った遊技玉を遊技領域に打込むための処理を行い、発射ソレノイド41を駆動してから所定期間経過(例えば15秒)するまでに遊技玉が遊技領域に打込まれ回収された場合は回収玉数へ加算する。しかし、払出制御部171は、所定期間に遊技玉が入賞口に進入しても入賞とは見なさず、当該入賞を無効にする。ここで、所定期間とは、遊技領域に打込まれた遊技玉が入賞口に進入しても入賞を無効にする入賞無効期間のことである。払出制御部171は、入賞無効期間に遊技玉検出装置27で検出した玉数を回収玉数として特定し、記憶している回収玉数に加算する。これにより、払出制御部171は、発射玉数と回収玉数との誤差を防止することができる。なお、遊技玉検出装置27で回収玉数を記憶しておき、遊技玉検出装置27で回収玉検出無効期間に検出した玉数を回収玉数として取り扱わず、記憶している回収玉数に加算しないようにしてもよい。
【0305】
入賞無効期間にCU10に払出制御部171が送信する状態情報応答コマンドには、遊技機状態1として、Bit0=“1”遊技禁止、Bit1=“1”待機中、Bit2=“1”遊技玉無、Bit3=“1”遊技玉確定、Bit6=“0”発射停止スイッチ解除状態の情報が含まれている。さらに、入賞無効期間に遊技玉が入賞口に進入しても大当りや小当りしない場合、払出制御部171が送信する状態情報応答コマンドは、アウト口通過玉数と不正検知情報2の玉数(入賞数異常1検知(Bit4)、入賞数異常2検知(Bit5))の情報が更新される。入賞無効期間に遊技玉が入賞口に進入しても大当りや小当りした場合、払出制御部171が送信する状態情報応答コマンドは、アウト口通過玉数と不正検知情報2の玉数の情報以外に、遊技機状態2および遊技機状態3(図13図14参照)の情報も更新される。なお、入賞無効期間に遊技玉が始動入賞口に進入した場合、払出制御部171が送信する状態情報応答コマンドには、図柄確定回数の情報が含まれてもよい。
【0306】
入賞無効期間に遊技玉が入賞口に進入しても大当りや小当りした場合、電断後も大当りや小当りした遊技状態が継続されることを防止するため、店員が主制御部161および払出制御部171のRAMに記憶されている情報をクリアすることが好ましい。このため、入賞無効期間に遊技玉が入賞口に進入しても大当りや小当りした場合には、RAMに記憶されている情報をクリアするための操作を促すよう報知してもよい。なお、主制御部161および払出制御部171は、店員の作業負担の軽減、作業ミス防止の観点から入賞無効期間の終了後にRAMを自動的に初期化するようにしてもよい。
【0307】
このように、遊技場における閉店時の発射動作として、払出制御部171は、閉店の際に遊技玉を遊技領域に発射させるための発射ソレノイド41を駆動する動作(所定動作)を発射装置14に実行させ、閉店の際の発射装置14による発射ソレノイド41の駆動開始後に遊技玉を回収した玉数を回収玉数に加算する。そのため、P台1は、発射玉数と回収玉数との誤差を防止することができる。なお、P台1の閉店時の処理について説明したが、本体枠100(遊技枠)の閉店時の処理に対しても同様に適用することができる。
【0308】
<スロットマシン>
次に、遊技機の他の例としてスロットマシンを説明する。図24は、スロットマシンの前面扉を開放した状態を示す斜視図である。これまでの説明において、パチンコ遊技機を“P台”と略称したこととの関係上、スロットマシンを以下では、“S台”とも略称する。
【0309】
遊技玉および持玉を用いた本実施の形態の遊技用システムにおける実施例および後述の変形例に記載する遊技用システムにおける実施例は、S台にも同様に適用される。ただし、S台では、玉を使わずにゲームが行われる関係上、以下では、遊技玉を遊技点、持玉を持点と称する。
【0310】
図24を参照して、封入式スロットマシン(以下、遊技機、またはS台と略称することもある)2Sは、本体枠2aSに対して前面扉2bSがその左側縁を揺動中心として開閉可能に設けられている。図24では図示を省略しているが、S台2Sの図面左隣には、P台と同様にCUが接続される。
【0311】
S台2Sでは、遊技点を用いることによって賭数が設定され、入賞に応じてその遊技点が加算更新される。このため、S台2Sにおいて遊技をする際には、メダルの投入操作は不要である。ゆえに、S台2Sには、メダル投入口およびメダル払出口が設けられていない。
【0312】
S台2Sの筐体内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L,2C,2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、これらリール2L,2C,2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉2bSに設けられた透視窓から見えるように配置されている。リール2L,2C,2Rの外周部には、複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。
【0313】
前面扉2bSの各リール2L,2C,2Rを取り囲む部分には、タッチパネル式の表示器510が設けられている。この表示器510は、P台の表示用ユニット50に相当する表示器であり、表示用ユニット50と同種の各種情報(遊技点や持点など)が表示される他、ゲームにおいて設定された賭数などが表示される。表示器510は、図8の表示用ユニット50と同様にCUの表示制御部350に接続されており、CU側で表示制御される。なお、この表示器510は、各リール2L,2C,2Rを取り囲む部分に設けるのではなく、P台と同様にさらに下方のパネル部分(図24に示されるスタートスイッチ7Sよりも下方の位置の、従来のS台のメダル払出口が設けられたパネル部分)に設けてもよい。
【0314】
また、前面扉2bSには、メダル1枚分に相当する「遊技点=1」を用いて賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5S、遊技状態に応じて定められた最大の賭数(たとえば、BB発生前の通常遊技状態およびリプレイの当選確率が高確率となるRT(Replay Time)においては「遊技点=3」、ボーナスにおいては「遊技点=2」)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6S、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7S、リール2L,2C,2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L,8C,8Rがそれぞれ設けられている。
【0315】
S台2Sにおいてゲームを行う場合には、まず、P台1と同様に、隣接されたCUを利用して遊技点を確保の上で、その遊技点を使用して賭数を設定する。遊技点は、CUに挿入されたプリペイドカードの残額、持点、あるいは遊技場に預け入れている貯メダル(P台の貯玉に相当)を引落とすことによって得られる。遊技点を使用するには1枚BETスイッチ5S、またはMAXBETスイッチ6Sを操作すればよい。本実施の形態では、たとえば、賭数を1設定することによって遊技点が1減点され、表示器510の遊技点の表示も減算更新される。賭数が設定されると、賭数および遊技状態に応じて定められた入賞ラインが有効となり、スタートスイッチ7Sの操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
【0316】
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7Sを操作すると、各リール2L,2C,2Rが回転し、各リール2L,2C,2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L,8C,8Rを操作すると、対応するリール2L,2C,2Rの回転が停止し、透視窓に表示結果が導出表示される。
【0317】
そして全てのリール2L,2C,2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化された入賞ライン上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L,2C,2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた遊技点が遊技者に対して付与され、表示器510の遊技点の表示も加算更新される。
【0318】
S台2Sの場合にも、P台と同様に遊技点を計数することが可能である。図1に示すとおり、S台2Sには、遊技点を計数して持点に変換するための計数ボタン28Sが設けられている。なお、玉貸ボタン、カード返却ボタン、および再プレイボタンは、CU側に設けられている(図8参照)。遊技者は任意のタイミング、あるいは、P台と同様に計数操作を促す表示が表示器510に行われたことに基づいて、計数操作を実行する。すると、遊技点が計数されて遊技点が減少する一方で持点が増加する様子が表示器510に表示される。なお、玉貸ボタンは、CU側ではなくP台側およびS台側に設けてもよい。その場合に、玉貸ボタンの操作信号がCU10へ直接入力されるようにしてもよく、あるいは、P台1やS台(スロットマシン)2Sを経由して状態情報応答としてCU10へ送信されるようにしてもよい。
【0319】
入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)への移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役(リプレイ)とがある。
【0320】
複数種類の入賞役のうちのいずれを当選させるか、あるいはいずれの入賞役も当選しない外れとするかは、たとえば、スタート操作が検出されたときに、S台2Sを制御する主制御部(S台2Sの主制御部161に相当)によって決定される。この決定は、たとえば、所定の乱数発生器から発生され、あるいはソフトウエア上で生成される乱数を抽選することによって決定される。
【0321】
その後、主制御部は、遊技者によるリールの停止操作を待ち、停止操作時を基準にして、所定のコマ数範囲に当選役に対応する図柄があればそれを引き込み、なければ、他の図柄を引込む制御を行い、3つの図柄を停止させ、入賞の有無を判定する。主制御基部は、入賞と判定した場合には、入賞の種類に応じた遊技点を遊技者に付与する(遊技点を加算する)。
【0322】
S台2Sの払出制御部は払出制御基板(図示省略)に搭載されている。この払出制御基板は、枠メーカによって本体枠2aSに取り付けられた状態で枠メーカからホールに納品される。
【0323】
また、S台2Sは、P台1の上部前面枠3Aに相当する前面扉2bSの開放検出、および本体枠2aSと基板取付盤との接続検出を行う構成を有しており、ループ状の電力線500にメイン制御基板も直列に接続されている。
【0324】
S台2Sにより、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、前記可変表示装置に表示結果が導出される前に、複数種類の入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、前記事前決定手段の決定結果に応じて、前記可変表示装置に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、前記入賞が発生した場合に遊技価値を付与する付与手段とを含むスロットマシンが構成されている。
【0325】
図25は、カードユニットおよびスロットマシンのそれぞれにおいて記憶している各種データおよびその送受信態様を説明するための説明図である。この図25に示した送受信態様は、P台の構成として説明した図10の用語をS台用に置き換えたものであり、その態様は、図10を用いて説明したものと同様であるので、ここでは、これ以上の説明を省略する。
【0326】
<変形例や特徴点など>
次に、以上、説明した本実施の形態の変形例や特徴点などを列挙する。
【0327】
(1) 本実施の形態では、図22に示すように、P台1(本体枠100)の払出制御部171が、電源投入された後に遊技玉を遊技領域に発射させるための発射ソレノイド41を駆動する動作(所定動作)を発射装置14に実行し、電源投入された後に発射装置14が所定動作を開始してから回収玉検出無効期間経過するまでに遊技玉を回収した玉数について回収玉数への加算を無効にする。
【0328】
このように、P台1は、電源投入された後に発射装置14が所定動作を開始してから回収玉検出無効期間経過するまでに遊技玉を回収した数について回収数への加算を無効にするので、発射装置14内に遊技玉が残って、発射した数と回収した数との間で誤差が発生してしまうことを防止することかできる。
【0329】
なお、電源投入された後に発射装置14が所定動作を開始してから回収玉検出無効期間経過するまでに遊技玉を回収した玉数を特定するが、払出制御部171で遊技玉検出装置27が特定した玉数を回収玉数への加算しないようにしてもよい。
【0330】
(2) 本実施の形態では、図23に示すように、P台1(本体枠100)の払出制御部171が、閉店の際に遊技玉を遊技領域に発射させるための発射ソレノイド41を駆動する動作(所定動作)を発射装置14に実行し、閉店の際の発射装置14による発射ソレノイド41の駆動開始後に遊技玉を回収した玉数を回収玉数に加算する。
【0331】
このように、P台1は、営業終了の際の発射装置14による所定動作開始後に遊技玉を回収した数を回収数に加算するので、発射装置14内に遊技玉が残って、発射した数と回収した数との間で誤差が発生してしまうことを防止することかできる。
【0332】
(3) 本実施の形態では、払出制御部171が、電源投入した後に主制御部161のユーザプログラム起動待ち状態の場合に、発射ソレノイド41の駆動制御を行う。
【0333】
このように、主制御手段が起動待ち状態の場合に、所定動作を発射装置14に実行させるので、主制御部161の起動待ち時間を有効に活用して、所定動作を実行することによるP台1の起動時間の遅延を回避することができる。
【0334】
なお、払出制御部171が、電源投入した後に主制御部161のユーザプログラム起動待ち状態以外のタイミングで、発射ソレノイド41の駆動制御を行ってもよい。
【0335】
(4) 本実施の形態では、払出制御部171が、遊技玉数が0(ゼロ)で、前回電源OFF時に、発射玉数と回収玉数(アウト口通過玉数と入賞球数との合計玉数)とに誤差がある場合に、電源投入された後に発射ソレノイド41の駆動制御を行う。
【0336】
このような構成によれば、遊技玉数が0(ゼロ)で、前回電源OFF時に、発射玉数と回収玉数とに誤差がある場合に特化して所定動作を発射装置14に実行させることができ、無駄な処理が実行されない。
【0337】
なお、払出制御部171が、払出制御部171が、遊技玉数が0(ゼロ)、または前回電源OFF時に、発射玉数と回収玉数とに誤差があるかのいずれかの場合に、発射ソレノイド41の駆動制御を行ってもよい。
【0338】
(5) 本実施の形態では、主制御部161が、電源投入された後の所定動作により発射された遊技玉が、遊技領域に設けた入賞口に進入しても入賞として特定しない。
【0339】
このようなに、所定動作に伴い遊技状態が変動することを抑制することができる。
(6) 本実施の形態では、払出制御部171が、回収玉無効期間経過すると、主制御部161にリカバリ要求のコマンドを送信する。
【0340】
このように、所定動作を発射装置14に実行させたことによるリカバリ処理への影響を抑制することができる。
【0341】
(7) 本実施の形態では、払出制御部171が、CU10から送信される閉店フラグ(CU開店状態=OFF)を検出し、遊技玉数が0(ゼロ)でない場合、遊技玉数の情報をCU10に送信し、当該情報をCU10が受信したことを確認した後に、発射ソレノイド41の駆動制御を行う。
【0342】
このように、営業終了時において発射数および回収数を適切に管理することができる。
(8) 本実施の形態では、図20に示すように、P台1は、状態情報要求によって遊技玉の加算要求がされた場合、S12の処理において、カード挿入通知を正常に受け付けたことを示すカード挿入中フラグがRAMに設定されていると判定し、かつS13の処理において、状態情報要求によって特定されるCU状態についてカード挿入状態がONであると判定したときには、S14の処理において、遊技玉を加算する。一方、P台1は、状態情報要求によって遊技玉の加算要求がされた場合、S12の処理において、カード挿入中フラグが払出制御部171のRAMに設定されていない、あるいはS13の処理において、状態情報要求によって特定されるCU状態についてカード挿入状態がOFFであると判定したときには、S14の処理に移行せず、遊技玉を加算しない。
【0343】
このように、P台1が加算要求を受け付けたとしても、CU10によってカードが受け付けられていないときにはP台1が記憶する遊技玉が加算されないため、遊技玉の加算時におけるセキュリティを向上させることができる。
【0344】
(9) 図20に示すように、P台1は、S12の処理において、カード挿入通知を受信したことに基づきカードを正常に受け付けたことを示すカード挿入中フラグがRAMに設定されているか否かを判定することによって、遊技玉を加算するか否かを判定する。
【0345】
このように、P台1は、カードがCU10によって受け付けられたときに当該CU10から送信されるカード挿入通知を受信していたか否かを判定することにより、遊技玉を加算するか否かを判断することができる。
【0346】
(10) 図20に示すように、P台1は、S13の処理において、状態情報要求によって特定されるCU状態についてカード挿入状態がONであるか否かを判定することによって、遊技玉を加算するか否かを判定する。
【0347】
このように、P台1は、200ms毎にCU10から送信される情報である、当該CU10においてカードが受け付けられていることを特定可能なCU状態(カード挿入状態)を含む状態情報要求を受信していたか否かを判定することにより、遊技玉を加算するか否かを判断することができる。
【0348】
(11) 図18および図19に示すように、P台1は、加算要求を受け付けたにも関わらずCU10にカードが挿入されていないと判定して遊技玉を加算更新しなかったときに、不正に玉貸されようとした玉数(不正玉貸玉数)の蓄積結果を持点表示部35に表示する。さらに、CU10においては、P台1から受信した状態情報応答から遊技玉加算結果がNGであることを特定したときに、ホールサーバ801に不正玉貸玉数の蓄積結果を通知する。
【0349】
このように、CU10によってカードが受け付けられていないときには加算されなかった分の玉数(不正玉貸玉数)が特定可能な情報として出力されるため、遊技玉の加算時におけるセキュリティを向上させることができる。
【0350】
(12) P台1は、図17に示す(1)、(2)、(5)、(1)’、(2)’、および(5)’のいずれかでカード挿入通知を受信したときに、カード挿入の結果がOKである(カードを正常に受け付けた)旨の情報を含むカード挿入応答をCU10に送信する。
【0351】
このように、所定の送信条件を満たしたときに、カード挿入の結果がOKである(カードを正常に受け付けた)旨の情報を含むカード挿入応答がP台1からCU10に送信されるため、遊技玉の加算時におけるセキュリティをさらに向上させることができる。
【0352】
(13) 本実施の形態では、図20に示すように、P台1は、状態情報要求によって遊技玉の加算要求がされた場合、S12の処理において、カード挿入通知を正常に受け付けたか否かを判定し、かつS13の処理において、状態情報要求によって特定されるCU状態についてカード挿入状態がONであるか否かを判定することによって、遊技玉を加算更新するか否かを判定していた。しかし、これに限らず、カード挿入通知を正常に受け付けたか否かのみを判定することによって、遊技玉を加算更新するか否かを判定してもよいし、状態情報要求によって特定されるCU状態についてカード挿入状態がONであるか否かのみを判定することによって、遊技玉を加算更新するか否かを判定してもよい。
【0353】
(14) 本実施の形態では、図20のS12の処理においてカード挿入通知を正常に受け付けたか否かを判定する際、カード挿入中フラグがRAMに設定されているか否かを判定していた。しかし、これに限らず、カードIDおよびカード挿入時刻が記憶されているか否かを判定し、カードIDおよびカード挿入時刻が記憶されていればカード挿入通知を正常に受け付けたと判定する一方、カードIDおよびカード挿入時刻が記憶されていなければカード挿入通知を正常に受け付けていないと判定してもよい。
【0354】
(15) 本実施の形態では、CU10にカードが挿入されたときに、当該CU10からP台1にカード挿入通知が送信されていた。しかし、これに限らず、CU10に紙幣などのお金が挿入されたときに、当該CU10からP台1にカード挿入通知が送信されてもよい。この場合、CU10は、紙幣が挿入されたことに基づき新たなカードIDを作成するとともに、紙幣の挿入時刻をカード挿入時刻とし、当該カードIDおよびカード挿入時刻の情報をカード挿入通知に含ませればよい。
【0355】
(16) 本実施の形態では、P台1は、CU10からカード挿入通知を受信した場合にカードIDおよびカード挿入時刻などを正常に上書きしなかったときに、カード挿入の結果がNGである旨の情報を含むカード挿入応答をCU10に送信していた。これに加えて、P台1は、CU10からカード挿入通知を受信した場合にカードIDおよびカード挿入時刻などを正常に上書きしなかったときに、持点表示部35などの表示器を用いてエラー表示を行ってもよい。
【0356】
(17) 本実施の形態では、P台1は、遊技玉の加算更新をしなかったときに、今回不正に玉貸されようとした不正玉貸玉数を、既に記憶している不正玉貸玉数に蓄積して記憶するとともに、蓄積した不正玉貸玉数を特定可能な情報を持点表示部35に表示していた。しかし、これに限らない。
【0357】
たとえば、P台1は、遊技玉の加算更新をしなかったときに、今回不正に玉貸されようとした不正玉貸玉数のみを記憶し、当該不正玉貸玉数のみを特定可能な情報を持点表示部35に表示してもよい。
【0358】
たとえば、P台1は、遊技玉の加算更新をしなかったときに、今回不正に玉貸されようとした不正玉貸玉数を、既に記憶している不正玉貸玉数に蓄積して記憶するが、今回不正に玉貸されようとした不正玉貸玉数のみを特定可能な情報を持点表示部35に表示してもよい。
【0359】
たとえば、P台1は、P台1は、不正玉貸玉数を記憶しておらず、遊技玉の加算更新をしなかったときには、今回不正に玉貸されようとした不正玉貸玉数を特定可能な情報を持点表示部35に表示することのみ行ってもよい。
【0360】
また、不正玉貸玉数を特定可能な情報の表示は、不正玉貸玉数そのものの数字が表示されてもよいし、所定のエラーコードが表示されてもよい。
【0361】
また、不正玉貸玉数を特定可能な情報は、持点表示部35に限らず、その他の表示器に表示されてもよいし、スピーカから音声として出力されてもよい。
【0362】
(18) 本実施の形態では、CU10は、P台1において遊技玉の加算更新がされなかったときに、今回不正に玉貸されようとした不正玉貸玉数が蓄積された不正玉貸玉数を特定可能な情報をホールサーバ801に送信していた。しかし、これに限らず、CU10は、今回不正に玉貸されようとした不正玉貸玉数のみを特定可能な情報をホールサーバ801に送信してもよい。あるいは、CU10は、不正玉貸玉数を特定可能な情報をホールサーバ801に送信しないものであってもよい。
【0363】
(19) 本実施の形態では、CU10は、200ms毎に状態情報要求をP台1に送信する際、毎回、カードが挿入されているか否かを判定し、カードが挿入されていればカード挿入状態をONに設定し、カードが挿入されていなければカード挿入状態をOFFに設定していた。しかし、これに限らず、CU10は、カードが挿入されてカード挿入通知をP台1に送信したときに、カードが挿入されたことを示すフラグを設定し、200ms毎に状態情報要求をP台1に送信する際、当該フラグが設定されていればカード挿入状態をONに設定し、当該フラグが設定されていなければカード挿入状態をOFFに設定してもよい。なお、CU10は、カードが挿入されてカード挿入通知をP台1に送信し、かつP台1からカードIDおよびカード挿入時刻などを正常に上書きされたことを示すカード挿入応答を受信したときに、カードが挿入されたことを示すフラグを設定してもよい。なお、カードが挿入されたことを示すフラグは、カードが返却されたときにクリアすればよい。
【0364】
(20) 本実施の形態においては、パチンコ玉が封入された封入式パチンコ遊技機に本発明が適用されていたが、パチンコ玉が封入されていない従来型のパチンコ遊技機に本発明が適用されてもよい。また、本実施の形態においては、メダルが封入された封入式スロットマシンに本発明が適用されていたが、メダルが封入されていない従来型のスロットマシンに本発明が適用されてもよい。
【0365】
(21) 本実施の形態においては、P台1は、プリペイド貸出時や再プレイ時に加算要求がされた場合に、CU10にカードが挿入されているか否かを判定し(以下、判定処理ともいう)、カードが挿入されていなければ遊技玉の加算を禁止する(以下、加算禁止処理ともいう)ようになっていた。しかし、P台1は、プリペイド貸出時や再プレイ時に限らず、その他の場面においてCU10から加算要求があった場合においても、判定処理および加算禁止処理を実行してもよい。
【0366】
たとえば、CU10に挿入されているカードとは別のカードを当該CU10に追加挿入することで、当該別のカードに記憶された持玉をP台1が記憶する遊技玉に加算することができてもよい。この場合において、P台1は、別のカードに記憶された持玉をP台1が記憶する遊技玉に加算させる加算要求がされた場合に、判定処理および加算禁止処理を実行してもよい。なお、この場合の判定処理では、P台1は、元々挿入されているはずのカードが挿入されているか否かと、追加挿入されたカードが挿入されているか否かとの両方、あるいはいずれかを判定してもよい。
【0367】
また、たとえば、1玉当りに第1価値(たとえば、1円)がある持玉が記憶されたカードをCU10に挿入することで、当該カードに記憶された持玉をP台1が記憶する1玉当りに第2価値(たとえば、4円)がある遊技玉に加算することができてもよい。あるいは、1玉当りに第2価値(たとえば、4円)がある持玉が記憶されたカードをCU10に挿入することで、当該カードに記憶された持玉をP台1が記憶する1玉当りに第1価値(たとえば、1円)がある遊技玉に加算することができてもよい。この場合において、P台1は、カードに記憶された持玉をP台1が記憶する遊技玉に加算させる加算要求がされた場合に、判定処理および加算禁止処理を実行してもよい。
【0368】
(22) 本実施の形態においては、P台1は、加算要求がされた場合に、判定処理および加算禁止処理を実行していたが、これに限らず、減算要求がされた場合に、CU10にカードが挿入されているか否かを判定し(判定処理)、カードが挿入されていなければ遊技玉の減算を禁止する(以下、減算禁止処理ともいう)ようにしてもよい。
【0369】
たとえば、P台1は、計数ボタン28が押下されたときの計数処理時においてP台1に記憶された遊技玉が持玉に換算されるときに、判定処理および減算禁止処理を実行してもよい。
【0370】
また、たとえば、P台1は、カード返却ボタン322が押下されたときのカード返却時においてP台1に記憶された遊技玉が持玉に換算されるときに、判定処理および減算禁止処理を実行してもよい。
【0371】
また、たとえば、P台1は、ワゴンサービスのオーダを受け付けたときにおいてP台1に記憶された遊技玉が持玉に換算されるときに、判定処理および減算禁止処理を実行してもよい。
【0372】
また、たとえば、P台1は、P台1に記憶された遊技玉の一部を持玉に換算して当該持玉を記憶したカードがCU10で発行されるときに、判定処理および減算禁止処理を実行してもよい。
【0373】
(23) 本実施の形態においては、P台1が上述した判定処理を実行するとともに、加算禁止処理や減算禁止処理を実行していたが、これに限らず、CU10が上述した判定処理を実行するとともに、加算禁止処理や減算禁止処理を実行してもよい。
【0374】
たとえば、CU10は、プリペイド貸出時や再プレイ時においてP台1から遊技玉加算結果=OKおよび所定数の遊技玉数の情報を含む状態情報応答を受信したときに、CU10にカードが挿入されているか否かを判定し、カードが挿入されていなければ持玉を減算しないものであってもよい。また、たとえば、CU10は、ワゴンサービスのオーダを受け付けたときにおいてP台1から遊技玉から持玉へ換算する旨の情報を含む信号を受信したときに、CU10にカードが挿入されているか否かを判定し、カードが挿入されていなければ持玉を加算しないものであってもよい。なお、CU10は、カードが挿入されているか否かを判定において、結果=OKを含むカード挿入応答がP台1から受信している場合にカードが挿入されていると判定し、結果=NGを含むカード挿入応答がP台1から受信している場合、あるいはカード挿入通知に対するカード挿入応答がP台1から受信していない場合にカードが挿入されていないと判定してもよい。また、CU10は、カード挿入状態である旨の情報を含む状態情報応答がP台1から受信している場合にカードが挿入されていると判定し、カード挿入状態でない旨の情報を含む状態情報応答がP台1から受信している場合にカードが挿入されていないと判定してもよい。
【0375】
(24) また、P台1における遊技玉の加算や減算に限らず、その他の所定処理を実行する際においても、P台1は、CU10にカードが挿入されているか否かを判定し、カードが挿入されていなければ所定処理の実行を禁止するものであってもよい。たとえば、P台1は、CU10にカードが挿入されていなければ、P台1における遊技を禁止するものであってもよい。
【0376】
<その他の変形例など>
(1) 本実施の形態では、加算通番と計数通番とはそれぞれ別のデータとして電文フォーマットに規定されているが、これらを要求通番として共通化してもよい。特に、遊技玉の加算と遊技玉の計数とは逆の処理であるため、両処理が同時に発生することは考えにくく、その観点からも両通番を共通化して電文データ量を削減することは可能である。
【0377】
また、本実施の形態では、要求通番は、予め定めた上限値に達するまで、新たな要求が発生した場合には、先に更新済みの値を元にして通番更新が行なわれる。しかながら、このような制御に代えて、1つの要求に対応する処理がすべて終了した場合には、要求通番を予め定めた初期値に初期化するようにしてもよい。
【0378】
また、加算通番や計数通番といった要求通番、さらには通常の通番は、1ずつカウントアップされるのではなく、P台1およびCU10の双方が記憶している所定の規則に従って更新(加算更新、減算更新、その他の演算式による更新)するものであってもよい。この場合、通番は、1,2,3といった“連続する番号”ではなく、A、B、Cなどといった概念で更新されるデータとなる。
【0379】
(2) 上記遊技用システムに遊技機の一例となるスロットマシン(S台)を適用した場合、たとえば、リールおよびリールに付属する各種センサ部分とリールを制御する主制御基板とがP台の遊技盤に対応し、それ以外の構成がP台の本体枠に対応する。ただし、S台には、図8に示した本体枠100の各種検出スイッチ、各種検出センサ、発射制御基板31、および発射ソレノイド41は、不要である。
【0380】
従来のS台にはクレジット機能が設けられており、これが有効になっているときには、賭数を設定するとクレジットが減算され、入賞が発生するとクレジットが加算される。ただし、クレジットには上限が定められており、クレジット数が上限値に達している状態で入賞が発生すると、ホッパーからメダルが払い出される。
【0381】
一方、本実施の形態に係るS台では、賭数を設定すると遊技点が減算され、入賞が発生すると遊技点が加算される。また、遊技点が所定数に達すると、計数操作を促す表示がなされ、計数操作をすることによって、遊技点が持点に変換される。このため、従来のS台のようにクレジットが上限に達してメダルを払い出す必要がない。その結果、本実施の形態に係るS台にはホッパーを設ける必要がない。
【0382】
その結果、遊技場は、大量のメダルを確保する必要がなく、経済的負担が軽減される。また、遊技場は、メダルの補充・回収といった業務やメダル詰まりなどに対応するためのメンテナンス業務からも解放される。遊技客は、クレジットが満タンになった後で賭け操作毎にメダルを投入する煩わしさから解放され、遊技に集中しやすくなる。
【0383】
他方、S台がメダルレスになった場合には、大量のメダルを獲得した遊技者が席の脇にメダルが入った箱を積み上げて自身の腕を誇示するような行為をすることができなくなるという不都合が生じる。しかしながら、本実施の形態では、上記のとおりドル箱表示する機能が設けられているため、このような不都合が生じることも防止できる。なお、S台の場合のドル箱表示は、多数の玉に代えて多数のメダルが積載されているようにするのが望ましい。
【0384】
遊技機としてS台を適用した場合、「持点」および「遊技点」の2種類と、「クレジット」および「クレジット超過点」の2種類のデータとを用いて、以下のように各データが変換されるような遊技用システムを構成することも可能である。なお、S台の表示器510あるいは表示器29Sには、これら4種類のデータを表示する。
【0385】
まず、プリペイドカードの残額、貯メダル、または持点からの変換操作(貸出操作、貯メダル払出し操作、持点払出し操作)が検出された場合には、夫々が引き落とされて、遊技点に変換される。
【0386】
遊技点は、従来のスロットマシンにおけるメダルに対応するデータである。このため、たとえば、表示器510あるいは表示器29Sには遊技点の点数を表示するとともに、遊技点相当の数のメダル画像を表示することが望ましい。たとえば、このメダル画像に遊技者が触れてスロットマシンに投入するような擬似投入メダル操作(たとえば、メダルを押し込むような操作)が検出されると、メダル画像が消え、遊技点が減算されて、代わりに賭数が1つ設定される。このような擬似メダル投入操作が3度行なわれることによって、賭数が最大値の3に設定される。
【0387】
その後、さらに擬似メダル投入操作が検出されると、その検出に応じて、クレジットが加算される。クレジットには上限値(たとえば、50)が設定されており、クレジットが上限値を超えたときには、クレジット超過点が加算される。
【0388】
賭数設定は、遊技点を用いて上記のように行なうことが可能である他、クレジットを用いて行なうことも可能である。すなわち、1枚BETスイッチ5Sの操作があれば、賭数設定値が1加算され、クレジットが1減算される。また、MAXBETスイッチ6Sの操作があれば、賭数が3に設定され、クレジットが賭数設定に応じて減算される。
【0389】
ゲームの結果、入賞が発生すると、入賞に応じた数の得点がクレジットに加算される。なお、クレジットの上限値をオーバーする入賞が発生したときには、そのオーバー分の点数がクレジット超過点として記憶される。このクレジット超過点は、従来のスロットマシンにおける、クレジットの上限を超えて入賞が発生したときに払い出されるメダルに相当する。このため、たとえば、表示器510あるいは表示器29Sにはクレジット超過点を表示するとともに、クレジット超過点相当の数のメダル画像を表示することが望ましい。また、このメダル画像は、遊技点に対応するメダル画像と区別できるように色を変えるなどすることが望ましい。
【0390】
また、クレジット超過点は、遊技者の操作によって遊技点に変換されるようにすることが望ましい。たとえば、クレジット超過点に対応するメダル画像に遊技者が触れて遊技点に変換するような擬似メダル変換操作(たとえば、メダルを押し込むような操作)が検出されると、メダル画像が消え、クレジット超過点が減算されて遊技点が加算されるものとする。
【0391】
あるいは、クレジットが上限値未満になれば、自動的にクレジット超過点がクレジットに変換されるようにしてもよい。
【0392】
遊技者が計数操作を実行すると、遊技点、クレジット、およびクレジット超過点の各々が計数されて持点に変換される。その結果、遊技者の持点は、「カード持玉数+遊技点+クレジット+クレジット超過点」と掲載される。なお、“カード持玉数”とは、遊技点に変換していない変換前の持点(現時点で遊技者が所有している持玉数)である。
【0393】
以上の説明において、持点、遊技点、クレジット、およびクレジット超過点の4種類のデータは、CUとS台とでデータのやりとりをすることによって双方で記憶してもよく、あるいは、持点はCU側のみで、それ以外はS台側のみで記憶してもよい。また、クレジット超過点をドル箱表示の対象としてもよい。
【0394】
また、以上の説明では、クレジット超過点を用いる例を説明したが、クレジット超過点を用いなくてもよい。この場合、クレジットの上限を超えるような場合には、遊技点に加算するようにしてもよい。
【0395】
(3) 本実施の形態では、カード度数を消費することによって、遊技点が加算される。あるいは、貯玉(貯メダル)を消費することによって、遊技点が加算される。つまり、カード度数あるいは貯玉から遊技点に変換される。一方、カード度数および貯玉から持点(計数玉、計数メダル)には変換されない。しかしながら、カード度数および貯玉から一旦、持点に変換されるようにしてもよい。
【0396】
(4) 本実施の形態では、計数操作によって、遊技点が持点に変換される。この場合の変換率は1:1である。しかしながら、変換される場合の変換率を1:1以外としてもよい。たとえば、遊技点100点を変換した場合、そのうちの3点を差し引いた97点が持点に変換されるようにしてもよい。または、持点に対して10割未満の所定割合を乗じて得られた数の遊技玉に変換されるようにしてもよい。
【0397】
(5) 持点を特定可能に記録するための記録媒体は、スマートフォンなどの携帯端末を利用したものとしてもよい。この場合、CUに携帯端末と通信するための通信部を設けて、携帯端末を通信部にかざすことによって、携帯端末内に記憶されているIDをCUが認識し、後は本実施の形態に記載したような手順で遊技を可能とする。一方、遊技終了時には、再度、携帯端末を通信部にかざすことによって、遊技終了時の持点がIDを通じて遊技者の持点に加算されるようにする。
【0398】
(6) 本実施の形態では、CUと遊技機との間の通信において、CUを一次局、遊技機を二次局とするコマンド−レスポンス方式が採用されているが、一次局と二次局との関係を逆にしてもよい。あるいは、このような主従の関係がある通信方式を採用するのではなく、通信すべき要求が生じたときに双方が相手にデータを送信するような方式を採用してもよい。
【0399】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0400】
1 パチンコ遊技機、2S スロットマシン、10 カードユニット、16 主制御基板、17 払出制御基板、2 遊技盤、35 持点表示部、171 払出制御部、309 カード挿入/排出口、319 再プレイボタン、320 IR受光ユニット、321 玉貸ボタン、322 返却ボタン、323 CU制御部。
図1
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