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特許6802045販売価格決定システム及び販売価格決定方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6802045
(24)【登録日】2020年11月30日
(45)【発行日】2020年12月16日
(54)【発明の名称】販売価格決定システム及び販売価格決定方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20201207BHJP
【FI】
   G06Q30/02 490
【請求項の数】5
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-224926(P2016-224926)
(22)【出願日】2016年11月18日
(65)【公開番号】特開2018-81612(P2018-81612A)
(43)【公開日】2018年5月24日
【審査請求日】2019年9月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】500197143
【氏名又は名称】株式会社NTTぷらら
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(72)【発明者】
【氏名】藤本 昌彦
(72)【発明者】
【氏名】林 大策
(72)【発明者】
【氏名】芳賀 大輝
(72)【発明者】
【氏名】若原 功次
【審査官】 岸 健司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−186391(JP,A)
【文献】 特表2017−501502(JP,A)
【文献】 特開2016−167305(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/050216(WO,A1)
【文献】 特開2016−062510(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の販売価格を決定する販売価格決定システムであって、
前記商品に設定される少なくとも1つ以上の販売価格と前記商品の前記販売価格を順序付けした順位とに従って、前記商品の前記販売価格が定められた順位を満たす価格となるように前記商品の第1価格を決定する第1価格決定部と、
前記第1価格に対して、前記商品の成約率が閾値よりも高い場合、前記第1価格よりも高い価格に前記販売価格を決定し、他方、前記成約率が閾値よりも低い場合、前記第1価格よりも低い価格に前記販売価格を決定する販売価格決定部と、
を備える前記販売価格決定システム。
【請求項2】
前記販売価格決定部は、前記販売価格を前記第1価格よりも高い価格に決定する場合、前記商品が購入されることで購入者に付与される付加価値を減じ、前記販売価格を前記第1価格よりも低い価格に決定する場合、前記商品が購入されることで購入者に付与される前記付加価値を増加させる、
請求項1に記載の販売価格決定システム。
【請求項3】
前記販売価格決定部は、決定した前記販売価格が、予め定められた最低販売価格を下回る場合、前記最低販売価格を前記販売価格とする、
請求項1又は2に記載の販売価格決定システム。
【請求項4】
前記販売価格決定部が前記販売価格を決定すると、前記販売価格と前記商品に設定される少なくとも1つ以上の販売価格とが表示される仮想空間に、前記販売価格を登録する価格登録部をさらに備える、
請求項1から3のいずれか1項に記載の販売価格決定システム。
【請求項5】
商品の販売価格を決定する販売価格決定システムが有する販売価格決定方法であって、
前記商品に設定される少なくとも1つ以上の販売価格と前記商品の前記販売価格を順序付けした順位とに従って、前記商品の前記販売価格が定められた順位を満たす価格となるように前記商品の第1価格を決定する第1価格決定ステップと、
前記第1価格に対して、前記商品の成約率が閾値よりも高い場合、前記第1価格よりも高い価格に前記販売価格を決定し、他方、前記成約率が閾値よりも低い場合、前記第1価格よりも低い価格に前記販売価格を決定する販売価格決定ステップと、
を備える前記販売価格決定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、販売価格決定システム及び販売価格決定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
EC(Electronic Commerce)サイトで商品及びサービスを販売するにあたり、提供者は、競合他社と比較して有利となるように販売価格を調整することを望んでいる。販売価格の調整には、例えば以下のような方法が提案されている(特許文献1、特許文献2及び特許文献3参照)。アクセス数と販売数が一定期間少なければ、販売価格を予め決定した価格まで割り引く方法。過去の販売傾向から、販売商品の価格と陳列の有無とを決定する方法。単位時間当たりの購入希望者数を販売個数で割ることで、販売価格を自動的に調整させる方法。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−043206号公報
【特許文献2】特開2002−083112号公報
【特許文献3】特開2001−290960号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、いずれの方法も商品及びサービスを販売するにあたり十分な利益を確保することが難しいという問題があった。
【0005】
上記事情に鑑み、本発明は、より高い利益を確保することを可能とする技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、商品の販売価格を決定する販売価格決定システムであって、前記商品に設定される少なくとも1つ以上の販売価格と前記商品の前記販売価格を順序付けした順位とに従って、前記商品の前記販売価格が定められた順位を満たす価格となるように前記商品の第1価格を決定する第1価格決定部と、前記第1価格に対して、前記商品の成約率が閾値よりも高い場合、前記第1価格よりも高い価格に前記販売価格を決定し、他方、前記成約率が閾値よりも低い場合、前記第1価格よりも低い価格に前記販売価格を決定する販売価格決定部と、を備える前記販売価格決定システム。
【0007】
本発明の一態様は、上記の販売価格決定システムであって、前記販売価格決定部は、前記販売価格を前記第1価格よりも高い価格に決定する場合、前記商品が購入されることで購入者に付与される付加価値を減じ、前記販売価格を前記第1価格よりも低い価格に決定する場合、前記商品が購入されることで購入者に付与される前記付加価値を増加させる。
【0008】
本発明の一態様は、上記の販売価格決定システムであって、 前記販売価格決定部は、決定した前記販売価格が、予め定められた最低販売価格を下回る場合、前記最低販売価格を前記販売価格とする。
【0009】
本発明の一態様は、上記の販売価格決定システムであって、前記販売価格決定部が前記販売価格を決定すると、前記販売価格と前記商品に設定される少なくとも1つ以上の販売価格とが表示される仮想空間に、前記販売価格を登録する価格登録部をさらに備える。
【0010】
本発明の一態様は、商品の販売価格を決定する販売価格決定システムが有する販売価格決定方法であって、前記商品に設定される少なくとも1つ以上の販売価格と前記商品の前記販売価格を順序付けした順位とに従って、前記商品の前記販売価格が定められた順位を満たす価格となるように前記商品の第1価格を決定する第1価格決定ステップと、前記第1価格に対して、前記商品の成約率が閾値よりも高い場合、前記第1価格よりも高い価格に前記販売価格を決定し、他方、前記成約率が閾値よりも低い場合、前記第1価格よりも低い価格に前記販売価格を決定する販売価格決定ステップと、を備える前記販売価格決定方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、商品及びサービスを販売するにあたり最大限の利益を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】販売価格決定システム1のシステム構成を表すシステム構成図である。
図2】販売データサーバ100の機能構成を表す機能ブロック図である。
図3】販売価格決定サーバ200の機能構成を表す機能ブロック図である。
図4】販売サイトサーバ300の機能構成を表す機能ブロック図である。
図5】商品情報テーブルの具体例を示す図である。
図6】価格比較サイト情報テーブルの具体例を示す図である。
図7】その他販売サイト情報テーブルの具体例を示す図である。
図8】認証情報テーブルの具体例を示す図である。
図9】目標価格を決定する処理の流れを示すフローチャートである。
図10】販売価格を決定する処理の流れを示すフローチャートである。
図11】値上げ処理(ステップS207)の具体的な流れを示すフローチャートである。
図12】値下げ処理(ステップS205、ステップS210)の具体的な流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、販売価格決定システム1のシステム構成を表すシステム構成図である。販売価格決定システム1は、ネットワーク600に接続される。販売価格決定システム1は、販売サイトサーバ300にて販売される商品及びサービス(以下「商品」という。)の販売価格を決定する。販売価格決定システム1では、販売データサーバ100、販売価格決定サーバ200、販売サイトサーバ300、1つ以上の価格比較サイトサーバ400及び1つ以上のその他販売サイトサーバ500がネットワーク600を介して互いに通信可能に接続される。ネットワーク600は、どのようなネットワークで構築されてもよい。例えば、ネットワーク600はインターネットで構成されてもよい。
【0014】
販売データサーバ100は、パーソナルコンピュータ又はサーバ等の情報処理装置である。販売データサーバ100は、販売価格決定システム1で使用される情報を記憶する。販売データサーバ100に記憶される情報には、販売サイトで販売される商品に関する商品情報と価格比較サイト及びその他販売サイトから収集された情報と価格比較サイトへログインするための認証情報とが含まれる。販売サイトは、販売サイトのユーザに商品を販売するための仮想的な空間である。販売サイトで販売される商品の販売価格は、販売価格決定システム1によって決定される。販売サイトは、販売価格決定システム1の所有者によって提供されてもよいし、所有者以外の者(例えば、販売価格決定システム1の利用者)によって提供されてもよい。その他販売サイトは、その他販売サイトのユーザに商品を販売するための仮想的な空間である。その他販売サイトは、販売サイトを含まない。その他販売サイトは、販売サイトを提供する者以外の者(例えば、競合他社)によって提供される。その他販売サイトで販売される商品の価格は、競合他社によって決定される。価格比較サイトは、販売サイト及びその他販売サイトにて販売される商品の販売価格を表示する仮想的な空間である。価格比較サイトは、それぞれの販売価格が比較されるように表示してもよい。価格比較サイトは、価格比較サイトにログインした者によって、商品又は販売価格が登録又は更新される。
【0015】
販売価格決定サーバ200は、パーソナルコンピュータ又はサーバ等の情報処理装置である。販売価格決定サーバ200は、価格比較サイトサーバ400及びその他販売サイトサーバ500から情報を収集し、販売データサーバ100に記憶させる。販売価格決定サーバ200は、販売データサーバ100に記憶される情報に基づいて、商品の販売価格を決定する。販売価格決定サーバ200は、決定された商品の販売価格を、販売データサーバ100へ記憶させる。
【0016】
販売サイトサーバ300は、パーソナルコンピュータ又はサーバ等の情報処理装置である。販売サイトサーバ300は、販売サイトを構成する。販売サイトサーバ300は、ユーザからの指示に応じて、所定の処理を実行する。所定の処理は、例えば、商品の購入処理であってもよいし、他の商品に関する情報を含むHTML(Hyper Text Markup Language)データをユーザに送信してもよい。販売サイトサーバ300は、ユーザから受け付けた指示に応じて、販売データサーバ100に商品の販売数及びアクセス数を記憶させる。
【0017】
価格比較サイトサーバ400は、パーソナルコンピュータ又はサーバ等の情報処理装置である。価格比較サイトサーバ400は、価格比較サイトを構成する。価格比較サイトサーバ400は、ユーザからの指示に応じて、所定の処理を実行する。所定の処理は、例えば、販売サイト及びその他販売サイトで販売される商品及びサービスの販売価格等の情報を表示であってもよいし、価格比較サイトへログインするための認証情報を受け付けてもよい。価格比較サイトは、認証情報を受け付けると、認証処理を実行する。認証処理が所定の条件(例えば、ログインID及びパスワードが一致する)を満たすと、価格比較サイトは、価格比較サイトに登録される商品に関する情報(例えば、販売価格、商品名)の更新を受け付ける。
【0018】
その他販売サイトサーバ500は、パーソナルコンピュータ又はサーバ等の情報処理装置である。その他販売サイトサーバ500は、その他販売サイトを構成する。その他販売サイトサーバ500は、ユーザからの指示に応じて、所定の処理を実行する。所定の処理は、例えば、商品の購入処理であってもよいし、他の商品にアクセスできるHTMLデータをユーザに送信してもよい。
【0019】
図2は、販売データサーバ100の機能構成を表す機能ブロック図である。販売データサーバ100は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)やメモリや補助記憶装置などを備え、販売価格決定プログラムを実行することによって通信部101、商品情報記憶部102、価格比較サイト情報記憶部103、その他販売サイト情報記憶部104、認証情報記憶部105及び制御部106を備える装置として機能する。なお、販売データサーバ100の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。販売価格決定プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。販売価格決定プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
【0020】
通信部101は、ネットワークインタフェースである。通信部101はネットワーク600を介して販売価格決定サーバ200又は販売サイトサーバ300と通信する。
【0021】
商品情報記憶部102は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。商品情報記憶部102は、商品情報テーブルを記憶する。商品情報テーブルは、商品情報を記憶する。商品情報は、販売サイトサーバ300にて販売される商品の販売価格を決定するために用いられる情報である。商品情報には、例えば、現在コンバージョン率、最低販売価格、付与ポイント等が含まれる。商品情報には、商品識別情報、出荷期間及び最終更新日等の商品の販売価格を決定するために用いられない情報が含まれてもよい。
【0022】
価格比較サイト情報記憶部103は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。価格比較サイト情報記憶部103は、価格比較サイト情報テーブルを記憶する。価格比較サイト情報テーブルは、価格比較サイト情報を記憶する。価格比較サイト情報は、販売サイトサーバ300にて販売される商品の目標価格を決定するために用いられる情報である。価格比較サイト情報は、価格比較サイトサーバ400に表示される価格比較サイトから収集される。価格比較サイト情報は、販売価格決定サーバ200によって収集される。価格比較サイト情報には、例えば、価格比較サイト名、販売サイト名、販売価格及び順位等が含まれる。目標価格は、販売価格決定サーバ200が販売価格を決定する際の初期情報となる価格である。目標価格は商品ごとに決定される。目標価格は第1価格の一態様である。
【0023】
その他販売サイト情報記憶部104は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。その他販売サイト情報記憶部104は、その他販売サイト情報テーブルを記憶する。その他販売サイト情報テーブルは、その他販売サイト情報を記憶する。その他販売サイト情報は、価格比較サイト情報と同様に、販売サイトサーバ300にて販売される商品の目標価格を決定するために用いられる情報である。その他販売サイト情報は、その他販売サイトサーバ500に表示されるその他販売サイトから収集される。その他販売サイト情報は、販売価格決定サーバ200によって収集される。価格比較サイト情報には、例えば、販売サイト名、URL(Uniform Resource Locator)、販売価格及び出荷期間等が含まれる。
【0024】
認証情報記憶部105は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。認証情報記憶部105は、認証情報テーブルを記憶する。認証情報テーブルは、価格比較サイトにログインするために用いられる認証情報を記憶する。認証情報には、例えば、ログインID及びパスワードが含まれる。
【0025】
制御部106は、販売データサーバ100の各部の動作を制御する。制御部106は、例えばCPU及びRAM(Random Access Memory)を備えた装置により実行される。
【0026】
図3は、販売価格決定サーバ200の機能構成を表す機能ブロック図である。販売価格決定サーバ200は、バスで接続されたCPUやメモリや補助記憶装置などを備え、販売価格決定プログラムを実行することによって通信部201及びシステム制御部210を備える装置として機能する。なお、販売価格決定サーバ200の各機能の全て又は一部は、ASICやPLDやFPGA等のハードウェアを用いて実現されてもよい。販売価格決定プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。販売価格決定プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
【0027】
通信部201は、ネットワークインタフェースである。通信部201はネットワーク600を介して販売データサーバ100、販売サイトサーバ300、価格比較サイトサーバ400及びその他販売サイトサーバ500と通信する。
【0028】
システム制御部210は、販売価格決定サーバ200の各部の動作を制御する。システム制御部210は、例えばCPU及びRAMを備えた装置により実行される。システム制御部210は、販売価格決定プログラムを実行することによって、情報取得部211、目標価格決定部212、販売価格決定部213及び価格登録部214として機能する。
【0029】
情報取得部211は、価格比較サイトサーバ400及びその他販売サイトサーバ500から取得したHTMLデータを解析し、価格比較サイト情報及びその他販売サイト情報を取得する。情報取得部211は、取得した価格比較サイト情報を価格比較サイト情報記憶部103に記憶させる。情報取得部211は、取得したその他販売サイト情報をその他販売サイト情報記憶部104に記憶させる。
【0030】
目標価格決定部212は、販売データサーバ100に記憶される種々の情報を用いて、目標価格を決定する。目標価格決定部212は、決定した目標価格を商品情報記憶部102へ記憶させる。目標価格決定部212は、所定のタイミングで商品ごとの目標価格を決定する。所定のタイミングは、例えば、予め目標価格決定部212にスケジューリングされたタイミングに開始してもよいし、どのようなタイミングで開始してもよい。目標価格決定部212は、第1価格決定部の一態様である。
【0031】
販売価格決定部213は、販売データサーバ100に記憶される種々の情報を用いて、販売価格を決定する。販売価格は、販売サイトで顧客に販売される商品の価格である。販売価格は商品ごとに決定される。販売価格決定部213は、決定した販売価格を商品情報記憶部102へ記憶させる。販売価格決定部213は、所定のタイミングで商品ごとの販売価格を決定する。所定のタイミングは、例えば、予め販売価格決定部213にスケジューリングされたタイミングに開始してもよいし、どのようなタイミングで開始してもよい。
【0032】
価格登録部214は、価格比較サイトに対する価格登録処理を実行する。価格登録処理では、価格登録部214は、認証情報記憶部105に記憶される認証情報を用いて、価格比較サイトにログインする。価格比較サイトにログインすると、価格登録部214は、商品情報記憶部に記憶される販売価格を価格比較サイトに登録する。価格登録部214は、所定のタイミングで、価格登録処理を実行する。所定のタイミングは、例えば、販売価格決定部213によって販売価格が決定されたタイミングでもよいし、どのようなタイミングでもよい。
【0033】
図4は、販売サイトサーバ300の機能構成を表す機能ブロック図である。販売サイトサーバ300は、バスで接続されたCPUやメモリや補助記憶装置などを備え、販売サイトプログラムを実行することによって通信部301及び販売サイト制御部310を備える装置として機能する。なお、販売サイトサーバ300の各機能の全て又は一部は、ASICやPLDやFPGA等のハードウェアを用いて実現されてもよい。販売サイトプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。販売サイトプログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
【0034】
通信部301は、ネットワークインタフェースである。通信部301はネットワーク600を介して販売データサーバ100、販売価格決定サーバ200及びユーザの通信端末(不図示)と通信する。
【0035】
販売サイト制御部310は、販売サイトサーバ300の各部の動作を制御する。販売サイト制御部310は、例えばCPU及びRAMを備えた装置により実行される。販売サイト制御部310は、販売サイトプログラムを実行することによって、応答部311及び商品情報取得部312として機能する。
【0036】
応答部311は、ユーザから受け付けた指示に応じて、所定のサイトデータ(例えば、商品情報を含むHTMLデータ)を生成し、ユーザに送信する。商品情報取得部312は、ユーザから受け付けた指示に応じて、所定のサイトデータの生成に用いられる情報を、販売データサーバ100から取得する。商品情報取得部312は、販売データサーバ100から情報を取得する際、商品情報記憶部102に商品の販売数及びアクセス数を記憶させる。
【0037】
図5は、商品情報テーブルの具体例を示す図である。商品情報テーブルは、商品情報レコードを有する。商品情報レコードは、自社商品コード、商品識別情報、販売価格、店舗グループ、比較価格条件、順位条件、目標価格、販売価格型、配送料有無、付与ポイント、直近の販売数、直近のアクセス数、目標下限コンバージョン率、目標上限コンバージョン率、現在コンバージョン率、最大付与ポイント、最低販売価格、配送料金、出荷期間及び最終更新日の各値を有する。
【0038】
自社商品コードは、販売価格決定システム1において、商品情報レコードを識別するための識別子を示す。自社商品コードは、価格比較サイト情報記憶部103又はその他販売サイト情報記憶部104に記憶される自社商品コードと同一の識別子が用いられる。商品識別情報は、商品名や型番等の価格比較サイト又はその他販売サイトから商品を特定するための情報を示す。販売価格は、販売サイトでユーザに販売される商品の価格を示す。店舗グループは、目標価格を決定するために、目標価格決定部212が選択する価格比較サイト情報レコードとその他販売サイト情報レコードと(以下、比較対象レコード)の集合を識別する識別子を示す。比較価格条件は、目標価格を決めるに当たり、比較対象レコードに含まれる価格のうち、いずれの価格を比較するかを示す。比較価格条件には、販売価格、第1実販売価格又は第2実販売価格のいずれかが記憶される。販売価格は、販売価格から何も減じていない価格である。第1実販売価格は、販売価格から付与ポイントを減じた価格である。第2実販売価格は、販売価格から付与ポイント及び配送料金を減じた価格である。順位条件は、目標価格決定部212によって決定された目標価格が、価格比較サイトで何番の順位となるように決定されるかを示す。目標価格は、目標価格決定部212によって決定された目標価格である。販売価格型は、販売価格又は付与ポイントのどちらを優先して販売価格を調整するかを示す。販売価格型には、価格特化、価格優先又はポイント優先のいずれかが記憶される。価格特化では、販売価格決定部213は、付与ポイントは調整せず、販売価格のみを調整する。価格優先では、販売価格決定部213は、販売価格を大きく調整し、付与ポイントは販売価格ほど調整しない。ポイント優先では、販売価格決定部213は、付与ポイントを大きく調整し、販売価格は付与ポイントほど調整しない。配送料有無は、商品を配送する際に、配送料を加算するか否かを示す。付与ポイントは、商品が購入されたときに、ユーザが獲得するポイントを示す。ユーザは付与されたポイントを景品と交換してもよいし、お金の代わりにポイントで商品を購入してもよい。直近の販売数は、所定期間以内に購入された商品の個数を示す。所定期間は、例えば、30日であってもよい。直近のアクセス数は、所定期間以内に、商品にアクセスされた回数を示す。所定期間は、例えば、30日であってもよい。直近の販売数と直近のアクセス数との所定期間は同じ期間であってもよい。目標下限コンバージョン率は、商品に期待される最低限のコンバージョン率である。コンバージョン率は、アクセスした数に対して、どのくらいの商品が購入されたかを示す数字である。コンバージョン率は、直近の販売数を直近のアクセス数で割って算出される。目標下限コンバージョン率は、閾値の一態様である。目標上限コンバージョン率は、商品が目指すコンバージョン率である。目標上限コンバージョン率は、閾値の一態様である。現在コンバージョン率は、商品の現在のコンバージョン率である。現在コンバージョン率は、成約率の一態様である。最大付与ポイントは、商品が購入されたときに、ユーザに付与される最大のポイント数である。付与ポイントは、最大付与ポイントを超えない範囲で設定される。最低販売価格は、商品に設定される価格のうち、もっとも低い価格である。販売価格は、最低販売価格を下回らない範囲で設定される。配送料金は、商品を配送する際に、商品に加算される料金を示す。配送料金は、複数の商品が購入された場合、重複して加算されなくてもよい。出荷期間は、商品が購入されて、ユーザに商品が届けられるまでの期間を示す。最終更新日は、商品情報レコードが最後に更新された日を示す。
【0039】
図5に示される例では、商品情報テーブルの最上段のレコードは、自社商品コードの値が“100”、商品識別情報の値が“A社鉛筆”、販売価格の値が“60”、店舗グループの値が“1”、比較価格条件の値が“第1実販売”、順位条件の値が“2位”、目標価格の値が“65”、販売価格型の値が“価格優先”、配送料有無の値が“有”、付与ポイントの値が“1”、直近の販売数の値が“172”、直近のアクセス数の値が“19,111”、目標下限コンバージョン率の値が“0.6”、目標上限コンバージョン率の値が“2.0”、現在コンバージョン率の値が“0.9”、最大付与ポイントの値が“5”、最低販売価格の値が“30”、配送料金の値が“432”、出荷期間の値が“2”、最終更新日の値が“2016.9.27”である。従って、商品情報テーブルの最上段のレコードによると、目標価格決定部212は、販売価格から付与ポイントを減じた額が、店舗グループが“1”となる店舗グループの中で2位となるように目標価格を設定する。A社鉛筆の現在コンバージョン率は、目標下限コンバージョン率を上回っているが、目標上限コンバージョン率を下回っていることから、販売価格決定部213は、販売価格の変更を行わない。また、ユーザがA社鉛筆を購入すると、販売価格の60円に加えて、配送料金として432円が発生し、A社鉛筆は2日後に配送される。ユーザは、A社鉛筆を購入すると、付与ポイントとして1ポイントが付与される。なお、図5に示される商品情報テーブルは一具体例に過ぎない。そのため、図5とは異なる態様で商品情報テーブルが構成されてもよい。例えば、商品情報テーブルは、商品識別情報を2つ以上有してもよい。
【0040】
図6は、価格比較サイト情報テーブルの具体例を示す図である。価格比較サイト情報テーブルは、価格比較サイト情報レコードを有する。価格比較サイト情報レコードは、価格比較サイト名、販売サイト名、販売サイト商品コード、自社商品コード、商品識別情報、店舗グループ、販売価格、第1実販売価格、第2実販売価格、順位、自順位、配送料金、出荷期間、付与ポイント、URL及び最終更新日の各値を有する。
【0041】
価格比較サイト名は、価格比較サイトの名称を示す。販売サイト名は、販売サイトの名称を示す。販売サイト商品コードは、その他販売サイトサーバ500にて販売される商品の識別子を示す。自社商品コードは、販売価格決定システム1において、商品情報レコードを識別するための識別子を示す。自社商品コードは、商品情報記憶部102又はその他販売サイト情報記憶部104に記憶される自社商品コードと同一の識別子が用いられる。商品識別情報は、商品名や型番等の価格比較サイト又はその他販売サイトから商品を特定するための情報を示す。店舗グループは、目標価格を決定するために、目標価格決定部212が選択する比較対象レコードの集合を識別する識別子を示す。販売価格は、販売サイト名で示される販売サイトにおいて、顧客に販売される商品の価格である。第1実販売価格は、販売価格から付与ポイントを減じた価格である。第2実販売価格は、販売価格から付与ポイント及び配送料金を減じた価格である。順位は、商品識別情報で特定される商品について、販売サイト名で特定される販売サイトの価格比較サイト内での販売価格の安さの順番を表す。自順位は、商品識別情報で特定される商品について、価格比較サイト内での販売サイトの順位を表す。配送料金は、商品を配送する際に、商品に加算される料金を示す。配送料金は、複数の商品が購入された場合、重複して加算されなくてもよい。出荷期間は、商品が購入されて、ユーザに商品が届けられるまでの期間を示す。付与ポイントは、商品が購入されたときに、ユーザが獲得するポイントを示す。付与ポイントは、ユーザは付与されたポイントを用いて、物品と交換してもよいし支払時にお金の代わりにポイントで支払ってもよい。付与ポイントは、付加価値の一態様である。URLは、情報取得部211が商品識別情報で示される商品にアクセスするためのURLである。最終更新日は、価格比較サイト情報レコードが最後に更新された日を示す。
【0042】
図6に示される例では、価格比較サイト情報テーブルの最上段のレコードは、価格比較サイト名の値が“値段ドットコム”、販売サイト名の値が“ネット市場”、販売サイト商品コードの値が“A01”、自社商品コードの値が“100”、商品識別情報の値が“A社鉛筆”、店舗グループの値が“1”、販売価格の値が“60”、第1実販売価格の値が“59”、第2実販売価格の値が“0”、順位の値が“1”、自順位の値が“2”、配送料金の値が“432”、出荷期間の値が“2”、付与ポイントの値が“1”、URLの値が“http://...”、最終更新日の値が“2016.9.27”である。従って、価格比較サイト情報テーブルの最上段のレコードによると、価格比較サイトの値段ドットコムでは、販売サイト名の値が“ネット市場”によって、A社鉛筆が60円で販売されていることがわかる。また、順位が1であることから、ユーザは、A社鉛筆を最も安価に購入することができ、1ポイントが付与される。また、A社鉛筆購入時の配送料金は324円であり、購入後2日後に配送される。ユーザは、http://...にアクセスすることでA社鉛筆を購入できる。なお、図6に示される価格比較サイト情報テーブルは一具体例に過ぎない。そのため、図6とは異なる態様で価格比較サイト情報テーブルが構成されてもよい。例えば、価格比較サイト情報テーブルは、商品識別情報を2つ以上有してもよい。
【0043】
図7は、その他販売サイト情報テーブルの具体例を示す図である。その他販売サイト情報テーブルは、その他販売サイト情報レコードを有する。その他販売サイト情報レコードは、販売サイト名、販売サイト商品コード、自社商品コード、商品識別情報、店舗グループ、販売価格、第1実販売価格、第2実販売価格、配送料金、出荷期間、付与ポイント、URL及び最終更新日の各値を有する。販売サイト名は、販売サイトの名称を示す。
【0044】
販売サイト名は、販売サイトの名称を示す。販売サイト商品コードは、その他販売サイトサーバ500にて販売される商品の識別子を示す。自社商品コードは、販売価格決定システム1において、商品情報レコードを識別するための識別子を示す。自社商品コードは、商品情報記憶部102又は価格比較サイト情報記憶部103に記憶される自社商品コードと同一の識別子が用いられる。商品識別情報は、商品名や型番等の価格比較サイト又はその他販売サイトから商品を特定するための情報を示す。店舗グループは、目標価格を決定するために、目標価格決定部212が選択する比較対象レコードの集合を識別する識別子を示す。販売価格は、販売サイト名で示される販売サイトにおいて、顧客に販売される商品の価格である。第1実販売価格は、販売価格から付与ポイントを減じた価格である。第2実販売価格は、販売価格から付与ポイント及び配送料金を減じた価格である。配送料金は、商品を配送する際に、商品に加算される料金を示す。配送料金は、複数の商品が購入された場合、重複して加算されなくてもよい。出荷期間は、商品が購入されて、ユーザに商品が届けられるまでの期間を示す。付与ポイントは、商品が購入されたときに、ユーザが獲得するポイントを示す。付与ポイントは、ユーザは付与されたポイントを用いて、物品と交換してもよいし支払時にお金の代わりにポイントで支払ってもよい。URLは、情報取得部211が商品識別情報で示される商品にアクセスするためのURLである。最終更新日は、価格比較サイト情報レコードが最後に更新された日を示す。
【0045】
図7に示される例では、販売サイト情報テーブルの最上段のレコードは、販売サイト名の値が“ネット市場”、販売サイト商品コードの値が“A01”、自社商品コードの値が“100”、商品識別情報の値が“A社鉛筆”、店舗グループの値が“1”、販売価格の値が“60”、第1実販売価格の値が“59”、第2実販売価格の値が“0”、配送料金の値が“324”、出荷期間の値が“2”、付与ポイントの値が“1”、URLの値が“http://...”、最終更新日の値が“2016.9.27”である。従って、販売サイト情報テーブルの最上段のレコードによると、販売サイト名のネット市場では、A社鉛筆が60円で販売されている。ユーザは、http://...にアクセスすることでA社鉛筆を購入できる。ユーザは、ネット市場でA社鉛筆を購入すると、販売価格の60円に加えて、配送料金として324円が加算される。また、A社鉛筆を購入したユーザには1ポイントが付与され、A社鉛筆は、購入後2日後に配送される。なお、図7に示される価格比較サイト情報テーブルは一具体例に過ぎない。そのため、図7とは異なる態様で販売サイト情報テーブルが構成されてもよい。例えば、販売サイト情報テーブルは、商品識別情報を2つ以上有してもよい。
【0046】
図8は、認証情報テーブルの具体例を示す図である。認証情報テーブルは、認証情報レコードを有する。認証情報レコードは、価格比較サイト名、ログインID、パスワード、及びURLの各値を有する。価格比較サイト名は、価格比較サイトの名称を示す。ログインIDは、価格比較サイトにログインするためのIDを示す。パスワードは、価格比較にログインするためのパスワードを示す。URLは、価格比較サイトのログイン用画面にアクセスするためのURLを示す。
【0047】
図8に示される例では、認証情報テーブルの最上段のレコードは、価格比較サイト名の値が“くらべる価格サイト”、ログインIDの値が“account01”、パスワードの値が“passw0rd”、URLの値が“http://kuraberu...com”である。従って、認証情報テーブルの最上段のレコードによると、価格登録部214は、くらべる価格サイトにログインする際に、まず、http://kuraberu...comにアクセスする。価格登録部214は、ログインIDとして“account01”とパスワードとして“passw0rd”とを用いてログインを行う。なお、図8に示される認証情報テーブルは一具体例に過ぎない。そのため、図8とは異なる態様で認証情報テーブルが構成されてもよい。例えば、認証情報テーブルは、パスワードの有効期限を有してもよい。
【0048】
図9は、目標価格を決定する処理の流れを示すフローチャートである。まず、販売価格決定サーバ200の目標価格決定部212は、目標価格を決定する商品を決定する(ステップS101)。目標価格決定部212は、商品情報テーブルから、ステップS101で決定された商品に関する商品情報レコードを取得する。目標価格決定部212は、取得された商品情報レコードから店舗グループの値を取得する(ステップS102)。目標価格決定部212は、商品情報レコードからさらに比較価格条件の値を取得する(ステップS103)。目標価格決定部212は、商品情報レコードからさらに順位条件の値を取得する(ステップS104)。目標価格決定部212は、ステップS102で取得された店舗グループの値と一致する価格比較サイト情報レコードとその他販売サイト情報レコードを特定する(ステップS105)。目標価格決定部212は、ステップS105で特定されたレコードから、比較価格条件の値と一致する価格(販売価格、第1実販売価格又は第2実販売価格のいずれか1つ)の値を取得する(ステップS106)。目標価格決定部212は、ステップS104で取得された順位の値を満たすように販売価格を決定する(ステップS107)。目標価格決定部212は、商品情報レコードに目標価格を登録する(ステップS108)。
【0049】
図10は、販売価格を決定する処理の流れを示すフローチャートである。まず、販売価格決定サーバ200の販売価格決定部213は、販売価格を決定する商品を決定する(ステップS201)。販売価格決定部213は、商品情報テーブルから、ステップS201で決定された商品に関する商品情報レコードを取得する。販売価格決定部213は、取得された商品情報レコードから目標価格の値を取得する。販売価格決定部213は、取得された目標価格を販売価格の値として設定する(ステップS202)。販売価格決定部213は、商品情報レコードからさらに販売価格決定情報の値を取得する(ステップS203)。販売価格決定情報の値には、目標下限コンバージョン率、目標上限コンバージョン率、現在コンバージョン率及び付与ポイントの値が含まれる。
【0050】
販売価格決定部213は、取得された現在コンバージョン率の値が、目標下限コンバージョン率の値よりも小さいか否か判定する(ステップS204)。現在コンバージョン率の値が目標下限コンバージョン率の値よりも小さい場合(ステップS204:YES)、販売価格決定部213は、商品の値下げ処理を実行する(ステップS205)。現在コンバージョン率の値が、目標下限コンバージョン率の値よりも小さくない場合(ステップS204:NO)、販売価格決定部213は、現在価格の値が目標価格の値よりも小さいか否か判定する(ステップS206)。現在価格の値が目標価格の値よりも小さい場合(ステップS206:YES)、販売価格決定部213は、値上げ処理を実行する(ステップS207)。現在価格の値が目標価格の値よりも小さくない場合(ステップS206:NO)、販売価格決定部213は、目標上限コンバージョン率の値が現在コンバージョン率の値よりも小さいか否か判定する(ステップS208)。目標上限コンバージョン率の値が現在コンバージョン率の値よりも小さい場合(ステップS208:YES)、ステップS11へ遷移する。目標上限コンバージョン率の値が現在コンバージョン率の値よりも小さくない場合(ステップS208:NO)、目標価格の値が現在価格の値よりも小さいか否か判定する(ステップS209)。目標価格の値が現在価格の値よりも小さい場合(ステップS209:YES)、販売価格決定部213は、値下げ処理を実行する(ステップS210)。目標価格の値が現在価格の値よりも小さくない場合(ステップS209:NO)、ステップS211へ遷移する。
【0051】
販売価格決定部213は、ステップS201で決定された商品情報レコードに、販売価格及び付与ポイントを登録する(ステップS211)。販売価格決定サーバ200の価格登録部214は、価格比較サイトにログインし、決定された販売価格及び付与ポイントを登録する(ステップS212)。
【0052】
図11は、値上げ処理(ステップS207)の具体的な流れを示すフローチャートである。まず、販売価格決定部213は、ステップS201で取得した商品情報レコードからさらに販売価格型の値を取得する(ステップS301)。販売価格決定部213は、取得された販売価格型の値が、価格特化型か否か判定する(ステップS302)。販売価格型の値が価格特化型である場合(ステップS302:YES)、販売価格決定部213は、販売価格の値を値上げする(ステップS303)。販売価格型の値が価格特化型ではない場合(ステップS302:NO)、販売価格決定部213は、取得された販売価格型の値が、価格優先か否か判定する(ステップS304)。販売価格型の値が、価格優先である場合(ステップS304:YES)、販売価格決定部213は、最大付与ポイントの値を超えない範囲で販売価格を優先して値上げを行い、値上げ処理を終了する(ステップS305)。価格優先とは、例えば、販売価格決定部213は、販売価格を大きく値上げさせ、付与ポイントを販売価格の値上げ幅ほど増加させない値上げ方法である。販売価格型の値が、価格優先ではない場合(ステップS304:NO)、販売価格決定部213は、最大付与ポイントの値を超えない範囲でポイント優先で値上げを行い、値上げ処理を終了する(ステップS306)。ポイント優先とは、例えば、販売価格決定部213は、付与ポイントを大きく増加させ、販売価格を付与ポイントの増加幅ほど増額させない値上げ方法である。
【0053】
図12は、値下げ処理(ステップS205、ステップS210)の具体的な流れを示すフローチャートである。まず、販売価格決定部213は、ステップS201で取得した商品情報レコードからさらに販売価格型の値を取得する(ステップS401)。販売価格決定部213は、商品情報レコードから最低価格調整情報の値を取得する(ステップS402)。販売価格決定部213は、取得された販売価格型の値が、価格特化型か否か判定する(ステップS403)。販売価格型の値が価格特化型である場合(ステップS403:YES)、販売価格決定部213は、最低販売価格の値を下回らないように販売価格の値を値下げする(ステップS404)。販売価格型の値が価格特化型ではない場合(ステップS403:NO)、販売価格決定部213は、取得された販売価格型の値が、価格優先か否か判定する(ステップS405)。販売価格型の値が、価格優先である場合(ステップS405:YES)、販売価格決定部213は、最低販売価格の値を下回らないように、かつ最大付与ポイントの値を超えない範囲で販売価格を優先して値下げを行い、値下げ処理を終了する(ステップS406)。販売価格を優先とは、例えば、販売価格決定部213は、販売価格を大きく値下げさせ、付与ポイントを販売価格の値下げ幅ほど減少させない値下げ方法である。販売価格型の値が、価格優先ではない場合(ステップS405:NO)、販売価格決定部213は、ポイント優先で値下げを行い、最低販売価格の値を下回らないように、かつ最大付与ポイントの値を超えない範囲で値下げ処理を終了する(ステップS407)。ポイント優先とは、例えば、販売価格決定部213は、付与ポイントを大きく減少させ、販売価格を付与ポイントの減少幅ほど減額させない値下げ方法である。
【0054】
このように構成された販売価格決定システム1では、価格比較サイト情報及びその他販売サイト情報を取得し、取得された情報を用いて、目標価格が決定される。このため、決定された目標価格は、その他販売サイトにて販売される商品の価格と大きくかい離しない価格が決定される。そこで、販売価格決定部213は、目標価格を初期値として販売価格を決定することで、その他販売サイトにて販売される商品の価格と比べて有利になるように価格設定が可能となる。さらに、販売価格決定部213は、販売価格決定情報(現在のコンバージョン率、目標下限コンバージョン率及び目標上限コンバージョン率)に応じて、値上げ処理又は値下げ処理を行うことで販売価格を決定する。これによって、不要な値下げを実施することなく、最大限の利益を確保することができる。
【0055】
<変形例>
実施形態の販売価格決定システム1では、販売データサーバ100、販売価格決定サーバ200及び販売サイトサーバ300の3台のサーバで構成されている。しかし、販売データサーバ100、販売価格決定サーバ200及び販売サイトサーバ300が有する機能は1台のサーバにまとめて構成されてもよいし、3台以上のサーバに分離されて構成されてもよい。このように構成されることで、販売価格決定システム1の規模に応じて、サーバの台数を調整することができる。これによって、販売価格決定システム1への投資が最適化され、最大限の利益を確保することができる。
【0056】
実施形態の販売価格決定システム1では、現在コンバージョン率が、目標上限コンバージョン率よりも低い場合、販売価格決定部213は、販売価格の値下げ処理を実行するように構成されてもよい。このように構成されることで、商品の販売数が上昇し、商品の現在コンバージョン率の上昇が見込める。これによって、最大限の利益を確保することができる。
【0057】
実施形態の販売価格決定システム1では、現在コンバージョン率が、目標上限コンバージョン率よりも低い場合、販売価格決定部213は、販売価格の値下げ処理を実行するように構成されてもよい。このように構成されることで、商品の販売数が上昇し、商品の現在コンバージョン率の上昇が見込める。これによって、最大限の利益を確保することができる。
【0058】
実施形態の販売価格決定システム1では、ユーザが同じ商品を同時に所定数以上、購入した場合、所定の割合で値下げ処理を実行するように構成されてもよい。所定数とは、例えば、10個以上などであってもよい。所定の割合とは、例えば5%などであってもよい。このように構成されることで、他店よりもより低い販売価格で販売できるようになるため、さらに利益を確保することができる。
【0059】
実施形態の販売価格決定システム1では、ユーザが同じ商品を同時に所定数以上、購入した場合、所定の割合で付与ポイントを割増して付与するように構成されてもよい。所定の割合とは、例えば5%などであってもよい。このように構成されることで、他店よりもより有利な条件で販売できるようになるため、さらに利益を確保することができる。
【0060】
実施形態の販売価格決定システム1では、ユーザは所定の方法で他店の販売価格を入力することで、販売サイトは、他店の販売価格よりも低い販売価格で商品を販売するように構成されてもよい。所定の方法とは、例えばその他販売サイトのURLを入力するなどであってもよい。このように構成されることで、他店よりもより低い販売価格で販売できるようになるため、さらに利益を確保することができる。
【0061】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0062】
1…販売価格決定システム, 100…販売データサーバ, 101…通信部, 102…商品情報記憶部, 103…価格比較サイト情報記憶部, 104…その他販売サイト情報記憶部, 105…認証情報記憶部, 106…制御部, 200…販売価格決定サーバ, 201…通信部, 210…システム制御部, 211…情報取得部, 212…目標価格決定部, 213…販売価格決定部, 214…価格登録部, 300…販売サイトサーバ, 301…通信部, 310…販売サイト制御部, 311…応答部, 312…商品情報取得部,
図1
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図6
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図12