特開2015-113556IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

浴槽や流し台、洗面台や各種槽体の排水口に取り付けられ、その下端は排水部材に接続される排水栓の水抜き構造に関するものである。

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】1.排水栓係止部と、槽体排水口周縁の間に水残りを発生させない。2.排水栓にケミカルクラックによる割れを発生させない。3.排水栓の係止部周囲の汚れや意匠性を高める。
【解決手段】底部に排水口2を開口した槽体1と、排水口周縁21に係止する係止部31を備え、且つ係止部31から垂下して構成される筒状体32から成る排水栓3と、排水栓3から排出される排水を最終的には下水管へと排水するための排水部材4と、から構成される排水栓の水抜き構造において、前記係止部31を槽体1の排水口周縁21上方に係止させ、槽体1裏面から排水部材4に排水栓3の筒状体32を挿入し、排水栓3の係止部31と排水部材4の間に槽体1の排水口周縁21を介在させることによって排水栓3を槽体1に取付けた上で、前記排水栓3の外表面と排水口周縁21の間に、係止部31裏面の水を排水部材4へと排水する水抜き構造5を備えた。
【選択図】図1

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

特許文献1と特許文献2従来例での排水栓構造では、係止部の裏面と槽体の排水口周縁の上面の間に止水部材を介する必要がある為、排水口周縁はパッキンの厚み分、一段落ちくぼんだ、段押し形状にする必要がある。なぜならば、段押し形状が無ければ係止部が槽体の排水口周縁に係止されるため、係止部の厚み分水残りが発生する。よって、排水口の周縁は一段落ちくぼんだ形状となる必要がある。すると、今度はこの落ちくぼんだ段押し部分と排水栓の係止部裏面の止水部材との間に、常時排水が水残りすることとなる。
また、特許文献3に記載したような技術は、特許文献1又は特許文献2のような技術と比較して、排水栓の係止部を槽体の上方から使用者から視認されないようにするため、槽体の排水口を深く落ちくぼませて弁体をその上方の槽体に当接させることで槽体の止水を図る技術である。このような技術であれば、使用者から係止部が見えない為、槽体の意匠性を高めることができる。
しかし、前記した特許文献1乃至特許文献3の技術では以下のような問題があった。
排水栓は、前述したように、係止部によって排水栓下に配管される排水部材全ての重量を吊り下げねばならないこと、また排水栓の下方からは固定部材によって常時強い力で締め付け固定されている為、係止部付近には常時強い応力・負荷がかかっている状態となる。このような状態の排水栓に、前述のように係止部付近に水残りが常時発生した状態となってしまうと、排水中の薬剤、さらには熱湯等の負荷により、常時負荷が加わっている排水栓にストレスを与えてしまう。そうすると、結果的にケミカルクラック、又はストレスクラッキング等のように呼ばれている、樹脂製品の割れが発生してしまうことが多発していた。
また、排水栓の係止部の周囲に常時水が残っている状態は使用者にも視認されることから、非常に意匠性が悪く、更に汚れの原因にもなってしまうことから、このような排水口周縁と係止部付近の水残りは非常に問題であった。 以上のことから、本願発明は以下の課題を解決する。
1.排水栓係止部と、槽体排水口周縁の間に水残りを発生させない。
2.排水栓にケミカルクラックによる割れを発生させない。
3.排水栓の係止部周囲の汚れや意匠性を高める。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

請求項1に記載の排水栓の水抜き構造は、底部に排水口2を開口した槽体1と、排水口周縁21に係止する係止部31を備え、且つ係止部31から垂下して構成される筒状体32から成る排水栓3と、排水栓3から排出される排水を最終的には下水管へと排水するための排水部材4と、から構成される排水栓の水抜き構造において、前記係止部31を槽体1の排水口周縁21上方に係止させ、槽体1裏面から排水部材4に排水栓3の筒状体32・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
請求項1に記載の本発明は、係止部31を槽体1の排水口周縁21上方に係止させ、槽体1裏面から排水部材4に排水栓3の筒状体32を挿入し、排水栓3の係止部31と排水部材4の間に槽体1の排水口周縁21を介在させることによって排水栓3を槽体1に取付けた上で、前記排水栓3の外表面と排水口周縁21の間に、係止部31裏面の水を排水部材4へと排水する水抜き構造5を備えたことから、係止部31の裏面の水が排水部材4側へと排水できるので、排水が係止部31裏にいつまでも残ることが無くなり、排水中に薬剤や熱湯があったとしても、排水栓3にケミカルクラック現象による割れが発生しない。また、排水栓3の係止部31の周囲に水が残らないので、排水栓3の係止部31の周囲に汚れが蓄積することもないので、意匠性が向上する。
請求項2に記載の本発明は、水抜き構造5を、排水栓3又は槽体1の排水口2とは別部材のアダプター53によって構成したことから、既存の排水栓3において当該アダプター53を取り付ければ、排水栓3の係合部裏面と排水口周縁21付近の水は円滑に排水部材4側へと排水される。
請求項3及び請求項4に記載の本発明は、排水栓3の外表面と排水口周縁21の間に構成した凸部51又は凹部52から構成したことから、係止部31の裏面の水が排水部材4側へと排水できるので、排水が係止部31裏にいつまでも残ることが無くなり、排水中に薬剤や熱湯があったとしても、排水栓3にケミカルクラック現象による割れが発生しない。また、排水栓3の係止部31の周囲に水が残らないので、排水栓3の係止部31の周囲に汚れが蓄積することもないので、意匠性が向上する。
請求項5に記載の本発明は、前記水抜き構造5は、係止部31の側面又は裏面から、筒状体32の任意の箇所まで連続して構成されることから、より確実に係止部31裏面の排水が排水部材4へと排水することができる。
請求項6に記載の本発明は、前記水抜き構造5を、排水栓3の上下方向に向けて構成される筋状としたことから、より確実に係止部31裏面の排水が排水部材4へと排水することができる。
請求項7に記載の本発明は、前記水抜き構造5は、排水栓3の筒状体32に通水孔54を開口し、係止部31裏面の水を当該通水孔54から排水栓3内部に通水させて排水部材4へと排水することから、排水栓3の裏側からわざわざ排水を通過させることなく排水栓3の通水孔54から排水することができるので、係止部31の裏面と槽体1排水口の周縁21の間に排水中の汚れ等が付着することが無く衛生的である。
請求項8に記載の本発明は、前記水抜き構造5は、槽体1の排水口周縁21に通水孔54を開口し、係止部31裏面の水を当該通水孔54から直接的に槽体1裏の排水部材4へと排水させることから、排水栓3の裏側から排水を通過する前に、槽体1の通水孔54から排水部材4へと排水することができるので、係止部31の裏面と槽体1排水口の周縁21の間に排水中の汚れ等が付着することが無く衛生的である。
請求項9に記載の本発明は、前記係止部31は、筒状体32の上端から外側方向へ向かって鍔状に突出して構成したことから、係止部31によって槽体1の排水口周縁21に係止して取り付けることが出きる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】実施例1の施工状態を示す断面図である。尚、破線で示しているのは弁体の上昇を示す想像線である。

【図2】実施例1における排水栓に構成された水抜き構造を示す、排水栓の一部側面図である。

【図3】実施例1における分解斜視図である。

【図4】実施例1の施工状態を示す、一部断面斜視図である。

【図5】実施例2を示す分解斜視図である。

【図6】実施例2の施工状態を示す、一部断面斜視図である。

【図7】実施例3における分解斜視図である。

【図8】実施例3の施工状態を示す、斜視図である。

【図9】図8におけるA部の拡大断面図である。尚、図中の矢印は水の流れを示す。

【図10】実施例4の分解斜視図及びA部詳細図である。

【図11】実施例4の施工状態を示す、一部断面斜視図である。

【図12】排水栓に構成する凸部のその他の実施例を示す斜視図及びA部拡大断面図である。

【図13】排水栓に構成する凸部のその他の実施例を示す斜視図及びA部拡大断面図である。

【図14】槽体に構成する凹部のその他の実施例を示す図である。(a)断面図(b)、(c)斜視図

【図15】アダプターに凹部を構成した場合の実施例を示す斜視図である。

【図16】図15におけるアダプターを槽体に載置した状態を示す図である。(a)断面図(b)、(c)斜視図

【図17】槽体の排水口に通水孔を構成したその他の実施例を示す図である。(a)断面図(b)、(c)斜視図

【図18】排水栓に通水孔を構成したその他の実施例を示す斜視図である。

【図19】従来例を示す図である。

【図20】従来例を示す図である。

【図21】従来例を示す図である。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

1 槽体   2 排水口   21 排水口周縁   3 排水栓   31 係止部   32 筒状体   33 開口窓   4 排水部材   41 止水用Uパッキン   42 オーバーフローアダプター部材   43 止水用三角パッキン   44 止水用平パッキン   45 固定部材   46 配管部材   47 オーバーフロー配管   5 水抜き構造   51 凸部   52 凹部   53 アダプター   533 リング部   54 通水孔   6 弁体   61 (弁体の)パッキン   7 操作部

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