特開2015-121419IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

FBGセンサを用いるひずみ計測方法及びひずみ計測装置に関するものである。

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】対象物にみかけのひずみを生じる場合であっても、みかけのひずみに影響を受けることなく、本体の荷重や圧力によるひずみを適切に計測するひずみ計測方法及びひずみ計測装置を提供する。
【解決手段】対象物に複数のFBGセンサaを配置するひずみ計測方法であって、
対象物は、準静的な状態で温度によるみかけのひずみを生じ且つみかけのひずみの変動を予測し得るものであり、
計測時には、一方のFBGセンサaのブラッグ波長変化量から他のFBGセンサaのブラッグ波長変化量を引き算してブラッグ波長変化量の差分を求め、ブラッグ波長変化量の差分を準静的なひずみ差に変換し、対象物のあらかじめ設定されたひずみ差分と比較する。
【選択図】図1

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

構造物の設計時には、一定範囲内にあることを定められたひずみをFBGセンサにより長期的に安定して計測し、構造物の構造的な健全性を監視・評価することが求められている。 またFBGセンサを用いて構造物のひずみを計測する際には、温度変化等により対象物にみかけのひずみを生じるため、本来の荷重や圧力によるひずみを適切に計測することができないという問題がある。このようなひずみと温度の分離について、特許文献1は何も触れていない。特許文献2は偏波保持機能を有する光ファイバにFBGを構成させ、複数のFBGセンサによりひずみと温度の分離を行うとしている。特許文献3はFBGセンサと併せてFBGセンサとは異なる光ファイバセンサであるBOTDRを組合わせてひずみと温度の分離を行うとしている。特許文献4はひずみと温度の分離について何も触れていない。このようにFBGセンサを用いて計測技術であっても、FBGセンサからの信号であるブラッグ波長が変化したときに、それがひずみによるものか、温度によるものかを識別することかについて明確に知ることができていないのが実情である。 更に、特許文献2において、偏波保持機能を有する光ファイバを用いた場合の課題を詳述する。偏波保持とは、光ファイバ中を伝播する光信号の振動面を常に保持することである。そのため、偏波保持機能を有する光ファイバにFBGを構成させてその反射光を観察する際には、その計測系の光学系全てに偏波保持光ファイバを使用する必要がある。これは、実験室内においては、容易に構築し得る。一方、野外の構造物に適用しようとする場合に、光ファイバの接続を必要とする。光ファイバの接続方法として最も光信号強度損失が少ない方法は融着接続である。光ファイバ通信において光ファイバの融着接続は汎用的に使用されている。しかし、偏波保持をする融着接続のためには、光ファイバの円形断面の位相を合わせて融着接続をする必要がある。現状、このような光ファイバ融着機は、実験室内の用途であり、野外において使用可能な光ファイバ融着機は、偏波保持機能を有しない。すなわち、特許文献2の方法は、実用的ではない。また、特許文献3の方法は、FBGセンサとBOTDR方式の光ファイバセンサを組合わせている。一つの計測部位に二つの計測方法を適用することは、光ファイバセンサ計測装置を2重に必要とし、経済的ではない。よって、特許文献2および3ともひずみと温度の両方を計測可能としていながらも、経済的に実施することは難しい。 本発明は、上述の実情に鑑み、光ファイバとして最も汎用的なクラッド径125μm、コア径10μmのシングルモード光ファイバに形成されたFBGセンサであり、且つ一つの計測部位に対し、複数の光ファイバセンサを適用しない構成において、対象物に温度によるみかけのひずみを生じる場合であっても、みかけのひずみに影響を受けることなく、本体の荷重や圧力によるひずみを適切に計測するひずみ計測方法及びひずみ計測装置を実用的に提供することを目的としている。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明のひずみ計測方法は、対象物に複数のFBGセンサを配置するひずみ計測方法であって、 前記対象物は、準静的な状態で温度によるみかけのひずみを生じ且つみかけのひずみの変動を予測し得るものであり、 計測時には、一方のFBGセンサのブラッグ波長変化量から他のFBGセンサのブラッグ波長変化量を引き算してブラッグ波長変化量の差分を求め、ブラッグ波長変化量の差分を準静的なひずみ差に変換し、対象・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明のひずみ計測方法及びひずみ計測装置によれば、対象物が準静的な状態で温度によるみかけのひずみの変動を除去し得るものである場合に、一方のFBGセンサのブラッグ波長変化量から他のFBGセンサのブラッグ波長変化量を引き算してブラッグ波長変化量の差分を求め、ブラッグ波長変化量の差分は、みかけのひずみの影響を抑制し、本来の荷重や圧力によるひずみを適切に計測することができる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】本発明の実施の形態例を示す概念図である。

【図2】試験に用いた構成を示す概念図である。

【図3】ひずみ勾配の時間変動を示すグラフである。

【図4】ブラッグ波長シフト履歴を示すグラフである。

【図5】計測開始後、ひずみゼロの間のブラッグ波長シフト履歴を示すグラフである。

【図6】二つのFBGセンサのブラッグ波長変化量の差分を得ることにより温度影響を低減することを示すグラフである。

【図7】二つのFBGセンサのブラッグ波長変化量の差分を得ることにより温度影響を低減することを示す他の結果のグラフである。

【図8】FBGセンサを配置する対象物を架橋にした場合を示す概念図である。

【図9】FBGセンサを配置する対象物を配管にした場合を示す概念図である。

【図10】FBGセンサを配置する対象物を構造体にした場合を示す概念図である。

【図11】FBGセンサを配置する対象物を各種機器のフレームにした場合を示す概念図である。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

A 架橋(対象物)   B 配管(対象物)   C 構造体(対象物)   D フレーム(対象物)   a FBGセンサ   ΔλB1 ブラッグ波長変化量   ΔλB2 ブラッグ波長変化量

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