特開2015-207584IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

量子井戸構造を有する活性層を用いて光を発生させる半導体レーザに関するものである。

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】量子井戸構造を有する活性層への電子の注入効率を向上することが可能な半導体レーザを提供する。
【解決手段】半導体レーザは、単一または複数の井戸層を含む活性層20と、活性層20に対して電子注入側に形成されたn側光ガイド層12、n型クラッド層11と、正孔注入側に形成されたp側光ガイド層17、p型クラッド層16と、活性層20とn側光ガイド層12との間に設けられた多重量子井戸構造の電子注入層21とを備え、注入層21内のミニバンドMBを介して活性層20の井戸層での励起準位Leに電子を注入するように構成される。さらに、電子注入層21とn側光ガイド層12との間に、電子を輸送する準位調整層22を設ける。準位調整層22は、層内での電子の最低エネルギー位置がミニバンドMBのエネルギー範囲内にあるように構成される。
【選択図】図2

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

のように量子井戸構造を用いた半導体レーザは、空間的、エネルギー的にキャリアを局所に閉じ込めるため、低閾値でのレーザ発振が可能であるという利点を有する。しかしながら、活性層における井戸層への電子などのキャリアの注入は、通常、光ガイド層などのバルク状の半導体層からの遷移に支配されている。したがって、有効質量が軽い電子では、電子を閉じ込める層とのエネルギー差が低い場合などには、電子が正孔注入側の光ガイド層、p型クラッド層へと漏れ出るキャリアのオーバーフローが発生し、一部の電子が無効電流になるという問題がある。また、半導体レーザの動作温度が高い場合には、電子のエネルギー分布が広がることにより、井戸層への電子の注入効率の低下、クラッド層へのキャリア漏れ等の問題が発生する。 なお、特許文献1には、半導体レーザにおいて、p型クラッド層と活性層との間に、活性層との間の障壁の高さがp型クラッド層と活性層との間の障壁の高さよりも大きい障壁層を含む超格子層を設ける構成について記載されている。また、特許文献2には、半導体レーザにおいて、活性層に対して、注入されたキャリアのうちで所定エネルギーを有するキャリアを活性層側に選択的に通過させるキャリア選択層としての超格子層を設ける構成について記載されている。しかしながら、このような構成においても、活性層への電子の注入効率は充分に向上されているとは言えない。 本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものであり、単一または複数の井戸層を含む量子井戸構造を有する活性層への電子の注入効率を向上することが可能な半導体レーザを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

このような目的を達成するために、本発明による半導体レーザは、(1)単一または複数の量子井戸層を含み、光を発生させる活性層と、(2)活性層に対して電子注入側に形成されたn側光ガイド層と、(3)n側光ガイド層に対して活性層とは反対側に形成されたn型クラッド層と、(4)活性層に対して正孔注入側に形成されたp側光ガイド層と、(5)p側光ガイド層に対して活性層とは反対側に形成されたp型クラッド層と、(・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明の半導体レーザによれば、単一または複数の井戸層を含む活性層と、電子注入側のn側光ガイド層との間に、多重量子井戸構造を有する電子注入層を設け、n型クラッド層及びn側光ガイド層からの電子が、電子注入層内のミニバンドを介して活性層の井戸層における励起準位へと注入される構成とするとともに、電子注入層とn側光ガイド層との間に、さらに、光ガイド層からの電子を電子注入層内のミニバンドへと輸送する準位調整層を設け、この準位調整層を、層内での電子の最低エネルギー位置がミニバンドエネルギー範囲内にあるように構成することにより、活性層への電子の注入効率を向上することが可能となる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】半導体レーザの一実施形態の構成を概略的に示す図である。

【図2】図1に示した半導体レーザにおけるポテンシャル構造、及び準位構造の一例を示す図である。

【図3】従来の半導体レーザの構成を概略的に示す図である。

【図4】図3に示した半導体レーザにおけるポテンシャル構造、及び準位構造について示す図である。

【図5】第1実施例の半導体レーザにおける半導体積層構造を示す図表である。

【図6】図5に示した半導体レーザにおけるポテンシャル構造、及び準位構造について示す図である。

【図7】第2実施例の半導体レーザにおける半導体積層構造を示す図表である。

【図8】図7に示した半導体レーザにおけるポテンシャル構造、及び準位構造について示す図である。

【図9】第3実施例の半導体レーザにおける半導体積層構造を示す図表である。

【図10】図9に示した半導体レーザにおけるポテンシャル構造、及び準位構造について示す図である。

選択図 図2出願人が指定した本件の代表的な図

1A…半導体レーザ、10…n型半導体基板、11…n型クラッド層、12…n側光ガイド層、15…p型コンタクト層、16…p型クラッド層、17…p側光ガイド層、20…量子井戸活性層、21…電子注入層、22…準位調整層、Lg…基底準位、Le…励起準位、MB…ミニバンド。

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