技術分野
ディーゼルエンジンに設けられて、所定の中心軸に沿って延びるシリンダの内側面と、当該シリンダ内を往復動するピストンの冠面と、当該ピストン冠面と対向するシリンダヘッドの底面とにより区画されるとともに内側に燃料が噴射される燃焼室
要約特許出願時に添付された[要約書]
【課題】スートの発生を抑制しつつ燃費性能をより高めることのできるディーゼルエンジンの燃焼室構造を提供する。 【解決手段】ピストン冠面の中央に、シリンダヘッド底面から離間する方向に凹むキャビティを形成するとともに、ピストン冠面のうちキャビティよりも径方向外側に位置する外周部に、径方向内側に位置する第1部分が径方向外側に位置する第2部分よりもシリンダヘッド底面から離間する方向に位置することで形成された段部を設け、リップ部と第1部分上の容積である段部容積V_STEPと、上死点における燃焼室9の容積V_TDCとの比であるV_STEP/V_TDCを0.1以下に設定する。 【選択図】図11
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
ここで、のように、リエントラント型のキャビティを設ければ、燃料と空気との混合を促進して、有害燃焼生成物(NOx、スート(煤、いわゆるスモーク))を低減することができ、燃費性能を高めることができる。具体的には、リエントラント型のキャビティがピストンに設けられたディーゼルエンジンでは、エンジンの中負荷域または高負荷域で燃料噴射弁から比較的多量の燃料が噴射されたときに、キャビティの周縁部に到達した燃料の噴霧がキャビティの壁面に沿って反転する(中心側に向けて方向転換する)ような流れ(縦渦)が起き、これによって燃料と空気とのミキシングが促進され、これによって、燃費性能を高めつつ有害燃焼生成物(NOx、スート)が低減する。
ここで、この有害燃焼生成物の低減効果すなわち燃料と空気とのミキシング効果は、キャビティが大きい程、キャビティ内で発生する縦渦が大きくなることに伴い、大きくなる。
一方、ピストンが上死点を通過した後では、ピストンの下降に伴い燃焼室容積が増加する。このとき、燃焼室内では、燃焼室容積の増加率の大きいキャビティの径方向外側へ燃焼ガスの流れが発生し、燃焼ガスの熱がリップ部周辺に伝達し冷却損失となる。そして、この冷却損失は、上死点におけるキャビティ径方向外側の燃焼室容積が小さい程、すなわちキャビティが大きい程大きくなる。具体的には、キャビティが大きい程キャビティ径方向外側の燃焼室容積を小さくせざるを得ないため、キャビティ径方向外側の燃焼室容積の増加率が大きくなり、この部分でのガスの流れが強くなって、冷却損失が大きくなる。
したがって、有害燃焼生成物の発生を抑制しつつ、冷却損失を低減するためひいては燃費性能を高めるためには、燃焼室のキャビティとその外側の燃焼室容積をより適切に設定することが課題となる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、有害燃焼生成物の発生を抑制しつつ燃費性能をより高めることのできるディーゼルエンジンの燃焼室構造を提供する。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
課題を解決するために、本発明は、ディーゼルエンジンに設けられて、円筒状のシリンダの内側面と、当該シリンダ内を往復動するピストンの冠面と、当該ピストン冠面と対向するシリンダヘッドの底面とにより区画されるとともに内側に燃料が噴射される燃焼室の構造において、ピストン冠面の中央には、シリンダヘッド底面から離間する方向に凹むキャビティが形成されており、キャビティを形成する壁面が、キャビ・・・ 続きを
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【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、スートの発生を抑制しつつ燃費性能をより一層高めることができる。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1】 本発明のディーゼルエンジンシステムの概要を示す図である。
【図2】 図1に示すディーゼルエンジンの燃焼室付近の概略断面図である。
【図3】 燃焼室の構造を示す概略断面図である。
【図4】 燃焼室の概略上面図である。
【図5】 上死点における燃焼室容積を説明するための図である。
【図6】 段部容積部の容積を説明するための図である。
【図7】 (a)燃焼初期のガスの流れを示した図である。(b)燃焼中期のガスの流れを示した図である。(c)燃焼後期のガスの流れを示した図である。
【図8】 (a)段部容積部が設けられていない燃焼室におけるガスの流れを示した図である。(b)本燃焼室におけるガスの流れを示した図である。
【図9】 (a)段部容積部が設けられていない燃焼室におけるガスの流速を示した図である。(b)本燃焼室におけるガスの流速を示した図である。
【図10】 (a)段部容積部が設けられていない燃焼室における温度分布を示した図である。(b)本燃焼室における温度分布を示した図である。
【図11】 段部容積比と冷却損失およびスート発生量との関係を示したグラフである。
【図12】 段部容積比の変更手順を説明するための図である。
【図13】 段部容積比と伝熱量の変化率との関係を示したグラフである。
9 燃焼室
5 シリンダヘッド
4a ピストン冠面
70 キャビティ
72 外周部
73 段部
74 第1部分
75 第2部分
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