技術分野
本願発明は、内燃機関の吸気マニホールドに関するものである。
車両用内燃機関を初めとした内燃機関において、吸気マニホールドを樹脂製とすることが広く行われている。この場合、樹脂製の吸気マニホールドは、型抜き点から複数の部材で構成されており、溶着等で一体化している。
そして、内燃機関では、排気ガス(EGRガス)を吸気系に還流させたり、クランク室に吹き抜けたブローバイガスを吸気系に戻したりしており、その例として特許文献1には、吸気マニホールドを構成する2つの部材の合わせ面にブローバイガス通路を形成し、ブローバイガス通路から個別の吸気通路にブローバイガスを分配することが開示されている。
また、特許文献2には、吸気マニホールドとシリンダヘッドとの間に複数のスペーサを介在させて、2つのスペーサの合わせ面に、吸気通路の群を横切る方向に長い姿勢のブローバイガス通路とEGR通路とを、吸気通路の群を挟んだ両側に分離して形成し、ブローバイガス通路とEGR通路とからそれぞれ吸気通路にブローバイガス及びEGRガスを分配することが開示されている。
要約特許出願時に添付された[要約書]
【課題】EGRガス還流機能とブローバイガス還流機能とを有する内燃機関に使用する複合式樹脂製吸気マニホールドにおいて、ブローバイガス通路とEGR通路とがコンパクトに纏めて形成された構成とする。
【解決手段】吸気マニホールドは、第1部材1とこれに重なる第2部材とを有しており、第1部材3に吸気通路8の一部が形成されている。第1部材1と第2部材2との合わせ面に、ブローバイガス通路18とEGR通路19とが互いに近接した状態で形成されており、第1部材1に、吸気通路8にガスを分配する穴24,25が連通している。ブローバイガス通路18とEGR通路19とが吸気マニホールドに内蔵されているため、ブローバイガスとEGRガスとの経路を簡素化し、コストダウンに貢献できる。ブローバイガス通路18とEGR通路19とが近接しているため、ブローバイガスとEGRガスとの混合性も高くなる。
【選択図】図5
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
特許文献2の構成は、吸気マニホールドとは別に複数のスペーサが必要になるため、構成が複雑化してコストも嵩むという問題がある。この点、特許文献1は、いわば吸気マニホールドの内部にブローバイガス通路を形成するものであるため、構造を簡単化してコストも抑制できるといえる。
しかし、特許文献1では、吸気マニホールドを構成する2つの部材の合わせ面にはブローバイガス通路しか形成しておらず、EGRガス還流機能を有する内燃機関では、別にパイプ等によってEGRガスを各吸気通路に導かねばならないため、EGRガス還流機能を有する内燃機関ではコストが嵩むという問題がある。
本願発明は、このような現状を改善することを目的とするものである。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
本願発明は、複数の吸気通路が並んで形成されている吸気マニホールドに係るものであり、この吸気マニホールドは、前記複数の吸気通路が少なくとも一部ずつ形成されている第1部材と、前記第1部材に前記吸気通路と反対側から重なる第2部材とを有しており、前記第1部材と第2部材との合わせ面に、EGR通路とブローバイガス通路とが、前記吸気通路の群を横切る方向に細長い姿勢でかつ隣り合った状態で形成されている。
【発明の効果】
本願発明では、吸気マニホールドを構成する2つの部材の合わせ面にブローバイガス通路とEGR通路とが並設されているため、EGR機能及びブローバイガス還流機能を有する内燃機関において、ブローバイガスとEGRガスとの分配構造を簡素化して、内燃機関のコスト抑制に貢献できる。また、ブローバイガス通路やEGR通路も吸気マニホールドの内部に形成されているため、外部配管を設けた場合のような損傷や変形の問題も回避できる。
また、ブローバイガス通路とEGR通路とが近接して形成されているため、吸気マニホールドの大型化を防止できるのみならず、ブローバイガスとEGRガスとの混合性を高めて、安定した燃焼にも貢献できる。
また、樹脂製の吸気マニホールドの場合、重なり合った部材は超音波や高周波による溶着で接合しているが、本願発明のようにブローバイガス通路とEGR通路とを近接させると、ブローバイガス通路とEGR通路を隔てる隔壁(リブ)も接合されるため、部材同士の接合が強固になる利点もある。
さて、ブローバイガスにしてもEGRガスにしても、流量は吸気(新気)の量に比べると遥かに少ないので、ブローバイガス通路及びEGR通路ともさほどの断面積は必要としないが、入口部は、バッファ機能を持たせてガスを均等に分配する等の関係から、ある程度の断面積があることが好ましい。
そして、請求項2構成を採用すると、いずれか一方又は両方の通路の入口部を広幅にしつつ、ブローバイガス通路とEGR通路と互いに近接させることができるため、ブローバイガス又はEGRガスを均等に分配する機能を確保しつつ、ブローバイガス通路及び吸気通路の配置箇所の面積を可能な限り小さくして、吸気マニホールドのコンパクト化に貢献できる。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1】吸気マニホールドの背面図である。
【図2】(A)は吸気マニホールドの全体側面図、(B)は分離側面図である。
【図3】第1部材の背面図である。
【図4】第2部材の正面図である。
【図5】(A)は図1及び図3の VA-VA視断面図、(B)は(A)のB−B視断面図である。
C シリンダヘッド
1 第1部材
2 第2部材
3 第3部材
4 第4部材
7 サージタンク部
8 吸気通路
9 吸気通路の前湾曲部
10 吸気通路の後ろ湾曲部
11 吸気通路のストレート部
15 吸気入口
18 ブローバイガス通路
18a ブローバイガス通路の入口部
19 EGR通路
19a EGR通路の入口部
20 第1部材の重合部
21 第2部材の重合部
22 囲いリブ
23 仕切リブ
25 EGR穴
26 ブローバイガス穴
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