特開2016-191436IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

自動車に採用される動力分割式無段変速装置に関し、具体的には、後進時の減速比の改善

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】後進時の最ロー変速比が前進時の最ロー変速比に比べて過剰に低くなるのを抑制できる動力分割式無段変速装置を提供する。
【解決手段】無段変速機構2と、一定変速機構3と、該両変速機構の出力を合成する遊星歯車式の合成機構4は、前記無段変速機構2の出力軸8に固定されたサンギヤ4aと、該サンギヤ4aに噛合するピニンギヤ4bを軸支するキャリア4cと、前記ピニオンギヤ4bに噛合するとともに車輪駆動機構6に連結されるリングギヤ4dを有し、後進時に入力軸17に連結される後進駆動ギヤ5aと、該後進駆動ギヤ5aに噛合する後進アイドラギヤ5bと、該後進アイドラギヤ5bに噛合するとともに前記キャリア4cに形成されたキャリアギヤ4eに噛合する後進従動ギヤ5cとを有する後進機構5を設け、後進時には前記サンギヤ4aを正回転させると共に、前記キャリア4cを逆回転させる。
【選択図】図1

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

ところで前記動力分割式の従来装置では、後進駆動モードを実現するために各種の構成が採用されている。例えば、図4に示す装置では、CVT(無段変速機構)20と、遊星歯車機構120からなる一定変速機構30と、遊星歯車式の合成機構40とを備えており、後進駆動モードでは、一定変速機構30のサンギヤ120aに接続された一定変速駆動ギヤ130を後進ブレーキB2で固定することにより、合成機構40の合成キャリア40cを固定し、CVT20からの正回転によりリングギヤ40dを逆回転させるようにしている(図3に破線で示す直線A参照)。 ところが遊星歯車式合成機構40の合成キャリア40cを固定することによりリングギヤ40dを逆転させるように構成した場合、前進時の最ロー変速比γmaxに比較して後進時の最ロー変速比がリングギヤとサンギヤの歯数比分だけさらにローとなり、後進回転数が低下し、後進トルクが過大となる問題がある。 この問題を回避するために、後進時に前記CVT20をハイ側に変速させる方法がある。しかしこのためには、エンジン回転数の低いアイドル状態でCVTのプーリ変速制御と後進ブレーキの制動を同時に実行することとなり、必要なポンプ容量が大きくなり、結果的に損失トルクや車両重量が増大するという問題が生じる。 本発明は、前記従来の状況に鑑みてなされたもので、後進時の最ロー変速比が前進時の最ロー変速比に比べて過剰に低くなるのを抑制できる動力分割式無段変速装置を提供することを課題としている。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明は、無段変速機構と、一定変速機構と、該両変速機構の出力を合成する遊星歯車式の合成機構と、該合成機構からの動力を駆動輪に伝達する車輪駆動機構とを備え、 動力が、前記無段変速機構のみに伝達される無段変速モードと、前記動力が前記無段変速機構と一定変速機構との両方に分割して伝達される動力分割モードとに切り替え可能に構成された動力分割式無段変速機において、 前記合成機構は、前記無段変速機構の出力軸に・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、後進時には、前記合成機構において、前記無段変速機構の出力軸に固定されたサンギヤが該無段変速機構の最ロー変速比に応じて正回転する。一方、後進機構では後進駆動ギヤの正回転により後進アイドラギヤを介して後進従動ギヤが正回転し、これにより一定変速アイドラギヤがキャリアを逆回転させる。その結果、該キャリアに軸支されたピニンギヤを介してリングギヤが逆回転して後輪駆動機構を介して車輪を逆回転させ、車両は後進する。 このように、後進時には、合成機構において、サンギヤの正回転に対してキャリアが逆回転するので、キャリアが固定されている場合に比較して出力回転数(リングギヤ回転数)が高くなる。その結果、後進時の最ロー変速比はキャリアが固定されている場合に比較して高くなり、後進回転数が増加し、後進トルクが過大となるのを防止できる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】本発明の実施例1に係る動力分割式無段変速装置のスケルトン構成図である。

【図2】前記無段変速装置の各モード及び後進時の各ブレーキ,クラッチの作動状態を示す図である。

【図3】前記無段変速装置の後進時における合成機構のサンギヤ,キャリア及びリングギヤの回転速度を示す共線図である。

【図4】従来の動力分割式無段変速装置のスケルトン構成図である。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

1 動力分割式無段変速機   2 CVT(無段変速機構)   3 一定変速機構   4 合成機構   4a 合成サンギヤ   4b 合成ピニンギヤ   4c 合成キャリア   4d 合成リングギヤ   4e一定変速従動ギヤ   5 後進機構   5a 後進駆動ギヤ   5b 後進アイドラギヤ   5c 後進従動ギヤ   6 車輪駆動機構   7 プライマリ軸(入力軸)   8 セカンダリ軸(出力軸)   13 一定変速駆動ギヤ   14 一定変速アイドラギヤ   15 アイドラ軸

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