特開2017-206358IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

港湾、製鉄所、各種工場等において、トロリを横行させて荷役作業を行う懸垂式クレーンの制御装置及び制御方法に関し、詳しくは、クレーンの運転中断時の吊り荷の振れを抑制するための制御技術に関するものである。

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】トロリを横行させつつ吊り荷を昇降している時に動作中断要求があった場合でも、トロリ停止時の吊り荷の振れを抑制可能な懸垂式クレーンの制御方法及び制御装置を提供する。
【解決手段】懸垂式クレーンの制御方法において、トロリ7の走行中にクレーンの動作中断信号Sが発生した時に吊り荷9の昇降動作を停止すると共に、吊り荷9の振れ量と振れ速度を固有角速度により除算した量とを各軸に持ち、かつ、トロリ7の定速走行時の第1の円軌道と加減速走行時の第2の円軌道とを有する位相平面を構成し、トロリ7の停止時に振れ量及び振れ速度が零となるように、トロリ7の減速開始タイミング及び減速度を位相平面上の軌跡から求め、求めたタイミング及び減速度に従ってトロリ7の減速を開始する。
【選択図】図1

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

いま、吊り荷70dの巻き上げ高さをXh、トロリ70bの移動量をXtとすると、懸垂式クレーンによる荷役動作では、吊り荷70dを短時間で目標位置へ到達させるために、図8(b)に示す如く、吊り荷70dの昇降及びトロリ70bの横行を同時に実行しながら、吊り荷70dが始点O→A→B→C→D→Eという軌跡を辿るように制御することが望ましい。
しかし、特許文献1に係る振れ止め制御装置では、トロリ70bの横行中にロープ長lが一定であることを条件としているため、昇降動作と横行動作とを同時に行うことを予定していない。その結果、吊り荷70dは図8(a)のように始点O→F→G→Eという軌跡を辿らざるを得ず、非常に効率の悪い動作となってしまう。 ここで、横行中のロープ長lが一定という条件であっても、図9(a)に示すように、トロリ70bの速度vTが一定である定速走行時にその動作を中断する場合、従来技術の速度パターンを用いてトロリ70bを減速していって停止させれば、停止時の吊り荷70dの振れ角θを零に収束させることができる。
しかしながら、図9(b)に示す如く、トロリ70bの加速中に吊り荷70dが大きく振れている状態で走行動作を中断する場合、前述の速度パターンを適用すると、前提条件に当てはまらないため振れ角θが零に収束せず、発振してしまう恐れがある。 そこで、本発明の解決課題は、吊り荷の昇降及びトロリの横行を同時に実行している際に動作中断要求が発生した場合でも、トロリの停止時における吊り荷の振れを抑制可能とした懸垂式クレーンの制御方法及び制御装置を提供することにある。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

課題を解決するため、請求項1に係る制御方法は、トロリからロープにより懸垂された吊り荷を始点位置から目標位置まで運搬する懸垂式クレーンの制御方法であって、前記トロリの横行動作及び前記吊り荷の昇降動作が可能な懸垂式クレーンの制御方法において、 前記トロリの走行中に前記クレーンの動作中断信号が発生した時に前記吊り荷の昇降動作を停止すると共に、 前記吊り荷の振れ量と、前記吊り荷の振れ速度・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明によれば、吊り荷の昇降及びトロリの横行を同時に実行している際にクレーンの動作中断要求が発生した場合でも、トロリの減速を開始するタイミング及び減速度を、吊り荷の振れ量及び振れ速度に関する位相平面上の軌跡に基づいて求めることにより、トロリの停止時における吊り荷の振れ量が零となるように制御することができる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】本発明の制御装置を示すブロック図である。

【図2】図1におけるトロリ機械系の概念的な構成図である。

【図3】図1における振れセンサの機能を説明するための図である。

【図4】吊り荷の振れ量xL及び(d/dt)(xL/ω)に関する位相平面図である。

【図5】吊り荷の振れ量xL及び(d/dt)(xL/ω)に関する位相平面図である。

【図6】特許文献1に記載された振れ止め制御装置の構成図である。

【図7】図6に示した従来技術における速度パターンの説明図である。

【図8】クレーン荷役動作における吊り荷の軌跡を示す図である。

【図9】トロリの走行動作中断時のトロリ速度と吊り荷振れ角との関係を示す図である。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

1:速度指令生成部   2:動作中断時速度指令生成部   3:速度指令切替部   4:速度制御部   5:トロリ機械系   6:振れセンサ   7:トロリ   8:横行軌道   9:吊り荷   10:昇降装置   11:横行装置   12:ロープ

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