技術分野
電動機駆動用のインバータを過電圧及び過電流から保護するための技術に関するものである。
要約特許出願時に添付された[要約書]
【課題】インバータの故障検出時に、過電流保護機能によって巻線短絡制御による過電圧保護機能が毀損されるのを防止した電動機駆動装置を提供する。 【解決手段】インバータINVの出力電流が過電流閾値を超えたことを出力過電流検出手段16u 〜16w により検出して過電流保護を行う第1の保護手段と、インバータINVの故障時に全相の上アームまたは下アームのスイッチング素子をオンさせて電動機巻線を短絡し過電圧保護を行う第2の保護手段と、を有する電動機駆動装置において、故障検出時に電動機巻線を短絡させるためのアーム選択指令及び短絡制御指令を出力する短絡制御手段15と、短絡制御の開始直後に、通常時閾値をこれより大きい短絡制御時閾値に変更する閾値変更手段161と、を備え、出力過電流検出手段16u 〜16w は、過電流検出閾値として通常時閾値または短絡制御時閾値を出力電流と比較する。 【選択図】図1
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
特許文献1に記載された電気機械用インバータや図8の回路では、インバータの故障発生に伴う電動機巻線の短絡制御時に、電動機の過渡時定数によって決まる一定期間にわたり、電動機の誘起電圧及び過渡リアクタンスに応じて大きな電流が流れる。
図9は、インバータの各相の出力電流i
u ,i
v ,i
w 及び平滑コンデンサCの電圧の時間的な変化を示した波形図であり、t
0 は故障検出によりリレーを開放した時刻、t
1 は例えば全相の上アームのスイッチング素子Q
u ,Q
v ,Q
w をオンさせて電動機巻線の短絡制御を開始した時刻である。
図9によれば、出力電流i
u ,i
v ,i
w は時刻t
1 以後の期間Δtにわたって大きな値となり、その後、永久短絡電流として収束する。特に、破線で囲んだ部分Pから明らかなように、短絡制御の開始直後には出力電流が著しく大きくなる。
一方、この種のインバータは、通常、出力電流が過大になったことを検出して全てのスイッチング素子をオフ(いわゆる全ゲートオフ)させる過電流保護機能を備えている。このため、図9に示したごとく、時刻t
1 以後に出力電流が過大になって所定の過電流閾値を超えると、全ゲートオフ動作が実行されて短絡制御がキャンセルされることになり、結果として、インバータを過電圧から保護する機能が働かなくなるおそれがあった。
そこで、本発明の解決課題は、インバータに対する過電流保護機能と、インバータの故障時に電動機巻線を短絡して直流回路への過電圧印加を防止する過電圧保護機能とを備えた電動機駆動装置において、過電流閾値の大きさやその有効期間等を調整することにより、短絡制御による過電圧保護機能を毀損することがないようにした電動機駆動装置を提供することにある。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
課題を解決するため、請求項1に係る発明は、インバータにより電動機を駆動する電動機駆動装置であって、
前記インバータの出力電流が過電流閾値を超えたことを出力過電流検出手段により検出して前記インバータの過電流保護動作を行う第1の保護手段と、前記インバータの故障時に全相の上アームまたは下アームの半導体スイッチング素子をオンさせて前記電動機の巻線を短絡することにより前記インバータの過電圧保護・・・ 続きを
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【発明の効果】
本発明によれば、インバータの故障時に電動機巻線を短絡制御する場合には過電流閾値の大きさを調整し、または過電流閾値をマスクすることにより、インバータのスイッチング素子の動作による短絡制御を有効にしてインバータの直流回路に過電圧が印加されるのを防止し、過電圧保護を確実に実行することができる。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1】 本発明の実施形態を示す回路構成図である。
【図2】 本発明の実施例1におけるインバータの出力電流及び平滑コンデンサの電圧を示す波形図である。
【図3】 本発明の実施例2におけるインバータの出力電流及び平滑コンデンサの電圧を示す波形図である。
【図4】 本発明の実施例3におけるインバータの出力電流及び平滑コンデンサの電圧を示す波形図である。
【図5】 本発明の他の実施形態を示す回路構成図である。
【図6】 特許文献1に記載された電気機械用インバータの構成図である。
【図7】 図6における出力段ユニットの構成図である。
【図8】 特許文献1における出力段(三相分)を含むインバータの主回路構成図である。
【図9】 図8の主回路を対象とした短絡制御時の動作波形図である。
INV:インバータ
E:直流電源
C:平滑コンデンサ
Ryp,Ryn:リレー
Fp,Fn:リレー開放信号
Qu,Qv,Qw,Qx,Qy,Qz:半導体スイッチング素子
1:電動機
2u,2v,2w:電流検出器
3p,3n:リレー状態検出器
11:電動機制御手段
12:PWM生成手段
13:駆動信号制御手段
14:故障検出手段
15:短絡制御手段
16u,16v,16w:出力過電流検出手段
161:閾値変更手段
162:可変電源
163:極性反転手段
164,165:比較手段
17:電圧検出器
18:過電圧検出手段
19:ANDゲート
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