特開2017-227174IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

ガスタービンのタービン出口温度を予測する方法及び装置

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】航空機のジェットエンジン等に用いられるガスタービンのタービン出口温度を経験豊富な整備担当者に頼ることなく予測する。
【解決手段】ジェットエンジン1の制御内容をモデル化した固定の物理モデルである制御システムのモデルを用いてファン3の回転数を予測し、これと、ジェットエンジン1の環境条件及び運用条件から選択したパラメータとを説明変数とするタービン出口温度モデルを用いて、ジェットエンジン1のタービン出口温度を予測するようにした。そして、ジェットエンジン1のタービン出口温度を実際に測定した実績が増えるのに伴って、ジェットエンジン1の汚れの状態によって上昇傾向が変化するタービン出口温度の予測に用いるタービン出口温度モデルの説明変数に対する係数を、学習により更新するようにした。
【選択図】図6

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

ところで、ガスタービンにおいて、出力を維持するために燃料の燃焼量を増やすと、タービンの出口側の温度が上昇する。タービンが多段である場合は、各段のタービンの出口側で温度がそれぞれ上昇する。ガスタービンには、部品劣化を抑えるために上限温度が設定されているので、この上限温度以上にタービンの出口側の温度が上昇することは避けなければならない。したがって、ガスタービン内部の洗浄は、出力効率の低下による損失コストの面だけでなく、タービンの出口側の温度が上限温度以上に上がらないように管理する面からも、非常に重要となる。 ここで、タービンの出口側の温度は、現在の温度についてはセンサを用いて測定できるが、将来の温度は予測するしかない。このため、将来におけるタービンの出口側の温度に基づいて決定するガスタービン内部の洗浄タイミングは、整備担当者の経験に頼る傾向が強い。したがって、洗浄タイミングを決定するのは経験豊富な整備担当者に集中する。 それは、特定の整備担当者の経験を他の整備担当者に共有させることが一般的に困難であり、経験豊富な整備担当者が経験から得た知識を経験の浅い整備担当者に伝達するには長い期間を要するからである。したがって、洗浄タイミングを決定する対象のガスタービンの数が増えると、特定の整備担当者の作業負担が大きくなってしまう。 また、経験の内容は個人によって異なるので、経験豊富な整備担当者が洗浄タイミングを決定する場合でも、決定する洗浄タイミングは整備担当者によってばらつく可能性がある。このばらつきを誤差と考えると、決定した洗浄タイミングよりも誤差分だけ早めに洗浄する運用を行う必要があり、洗浄回数が必要以上に増えてしまう可能性がある。 本発明は前記事情に鑑みなされたもので、本発明の目的は、航空機のジェットエンジンや、陸上の発電設備、船舶の推進源や発電装置等として広く用いられるガスタービンのタービン出口温度を、経験豊富な整備担当者に頼ることなく予測することができる方法と、この方法を実施する際に用いて好適なガスタービンのタービン出口温度予測装置とを提供することにある。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

目的を達成するため、本発明の第1の態様によるガスタービンのタービン出口温度予測方法は、 ファンにより内部に取り込んだ燃焼用空気を圧縮し燃焼することで出力を得るガスタービンの過去の使用実績から、該ガスタービンの将来の使用時におけるタービン出口温度を予測する方法であって、 前記ガスタービンの将来の使用時に予定されている環境条件及び運用条件のうち1又は複数のパラメータと、前記ガスタービ・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明によれば、航空機のジェットエンジンや、陸上の発電設備、船舶の推進源や発電装置等として広く用いられるガスタービンのタービン出口温度を、経験豊富な整備担当者に頼ることなく予測することができる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】本発明の予測方法を適用してタービン出口温度を予測するガスタービンとしての航空機のジェットエンジンの概略構成例を模式的に示す説明図である。

【図2】図1のジェットエンジンの使用の繰り返しによるタービン出口温度の変化とジェットエンジンの水洗との関係を示す説明図である。

【図3】図1のジェットエンジンについて予測するタービン出口温度の推移を概念的に示すグラフである。

【図4】図1のジェットエンジンについて行う将来のタービン出口温度の予測の流れを模式的に示す説明図である。

【図5】図4のACARSデータが送受されるACARSの概略構成を示す説明図である。

【図6】図4のタービン出口温度モデルの学習の流れを模式的に示す説明図である。

【図7】(a)〜(d)は、図5のエアライン又は整備業者の管理システムホストにおいてタービン出口温度モデルを用いて予測される将来の離陸時におけるタービン出口温度と、その離陸時の実際のタービン出口温度との誤差からタービン出口温度の予測値の予測確度を検出する際の手順を示すグラフである。

【図8】本発明によるジェットエンジンのタービン出口温度の予測方法を図5のエアライン又は整備業者の管理システムホストが実行する際の手順を示すフローチャートである。

【図9】本発明によるジェットエンジンのタービン出口温度の予測方法を図5のエアライン又は整備業者の管理システムホストが実行する際の手順を示すフローチャートである。

【図10】本発明によるジェットエンジンのタービン出口温度の予測方法を図5のエアライン又は整備業者の管理システムホストが実行する際の手順を示すフローチャートである。

【図11】図8のファン回転数予測において図5のエアライン又は整備業者の管理システムホストが行う詳細な手順を示すフローチャートである。

【図12】図8のタービン出口温度予測において図5のエアライン又は整備業者の管理システムホストが行う詳細な手順を示すフローチャートである。

【図13】図8の洗浄時期予測において図5のエアライン又は整備業者の管理システムホストが行う詳細な手順を示すフローチャートである。

【図14】(a),(b)は、図5のエアライン又は整備業者の管理システムホストにおけるタービン出口温度の予測結果の表示例を示す説明図である。

選択図 図6出願人が指定した本件の代表的な図

1 ジェットエンジン   3 ファン   5 低圧圧縮機   7 高圧タービン   9 高圧圧縮機   11 低圧タービン   13 航空機   21 無線局   23 統合処理ホストコンピュータ   25 エアラインの管理システムホスト(学習部)   25a,27a ハードディスク(学習データ記憶部)   27 整備業者の管理システムホスト

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