技術分野
複雑形状の量産鋳物部品の鋳造プロセス過程における溶湯注入状況等を非破壊で連続的に撮像する放射線撮像装置及び放射線撮像方法
要約特許出願時に添付された[要約書]
【課題】 本発明の目的は、非破壊で、画像ノイズを低減した高品質な撮像が可能な放射線撮像装置及び放射線撮像方法を提供することにある。 【解決手段】 目的のために、本発明の放射線撮像装置は、撮像対象を透過した放射線を検出する検出器素子と散乱放射線を遮蔽するコリメータを有する第1検出器ユニット2と、2次元に配列され、撮像対象を透過した放射線を検出する放射線検出器素子を有する第2検出器ユニット5と、撮像対象を透過した放射線を第1検出器ユニット2及び第2検出器ユニット5のいずれか一方で検出するように、撮像対象を移動、又は第1検出器ユニット2及び第2検出器ユニット5を移動する駆動装置を備え、第1検出器ユニット2及び第2検出器ユニット5から出力される検出データを用いて放射線の散乱量を考慮した透過画像を作成する演算装置を備える。 【選択図】図2
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
従来、鋳型内部の金属溶湯流入状態は、非特許文献1に記載されているように、透明な樹脂製モデル鋳型の内部に、金属溶湯を模擬した流体を流入させ観察・計測されてきた。これらの体系では、実際の鋳型内部の金属溶湯注入状態を、ある程度は模擬できるが、金属溶湯の流動特性、詳細な鋳型形状、鋳型の表面状態などは模擬が難しい。そのため、複雑形状の量産鋳物部品の鋳造プロセス過程における金属溶湯注入状況を、実際の鋳型に実際の金属溶湯が注入される状態を、非破壊で連続的に撮像する方法および装置が必要とされている。
非特許文献1には、X線管と検出器(イメージインテンシファイア)を挟み中間に鋳型模型を設置し、高温の金属溶湯を単純形状のモデル鋳型に注入し一定時刻間隔でX線透過像を撮像する装置が紹介されている。この装置では、X線管の最大管電圧210kV、電流10mAであり鋳鋼材での透過能力は2mm程度に限定される。そのため、実製品用の鋳型(砂型、金型)内の金属溶湯の注入状態を透過撮像することは困難である。
特許文献1には、金属溶湯が充填されるキャビテイ、X線源、X線検出手段(イメージインテンシファイア)、解析用鋳型からなる鋳造解析装置が提案されている。同装置では、金属溶湯が鋳型内に完全に充填された後の金属凝固プロセスを透過像から計測する。そのため、鋳型内部への溶湯の注入状況の撮像は対応できない。また、基礎的な凝固プロセスの分析評価であるため、対象試験体は、実製品の鋳型ではなく厚みの薄いキャビテイを持つ解析用鋳型を用いており、実製品サイズの鋳型への適用は難しい。
実製品サイズの鋳型に対して金属溶湯が注入される状態を非破壊で動的にX線透過像により可視化するためには、厚い金属材料を透過する高エネルギーX線源が必要となる。その場合、透過後の減衰したX線を検出する検出器にも高エネルギーX線に対して感度の高い検出器が必要となる。一方、高エネルギーX線により、実製品サイズの鋳型(砂型、金型)を透過撮像する場合、鋳型領域をX線が透過する際に多くの散乱線が発生する。この散乱線は、透過像における画像ノイズとなり、一般的なイメージインテンシファイア等の検出器を用いて鋳型内部の金属溶湯の注入状時の透過像を撮像すると画像が非常に不鮮明になる。一方、この散乱線を低下させるためにX線源のエネルギーを低下させると実製品サイズの鋳型(砂型、金型)の厚みに対してX線透過能力が不足しX線透過画像が得られなくなる。このようなX線の金属透過時に発生する散乱線は、金属溶湯領域でも発生するが、鋳型領域の体積に比較しその量は相対的に小さいため、鋳型領域で発生する散乱線が最も画像に与える影響が大きい。
本発明の目的は、のような事情を背景になされたものであり、鋳造品の品質向上、不良品発生比率の低減を図るため、実製品サイズの鋳型に対して金属溶湯が注入される状態を非破壊で動的にX線透過像により可視化する場合に、鋳型領域から発生する散乱線による画像ノイズを低減し、高品質な動的撮像撮像が可能な放射線撮像装置及び放射線撮像方法を提供することにある。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
本発明は、放射線を照射する放射線発生装置と、撮像対象を透過した放射線を検出する複数の検出器素子及び散乱された放射線を遮蔽するコリメータを有する第1検出器ユニットと、2次元に配列され、撮像対象を透過した放射線を検出する複数の放射線検出器素子を有する第2検出器ユニットを有する放射線検出器と、撮像対象を透過した放射線を、第1検出器ユニット及び第2検出器ユニットのいずれか一方で検出するように、撮像対・・・ 続きを
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【発明の効果】
本発明によれば、実製品サイズの鋳型に対して非破壊で、画像ノイズの小さい高精細な透過画像を得ることができる。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1】 本発明の実施例1による放射線撮像方法の手順を示す図である。
【図2】 本発明の実施例1による放射線撮像装置の概略図である。
【図3】 撮像対象の鋳型サンプル形状を示す図である。
【図4】 撮像対象の鋳型サンプルを本発明の実施例1による放射線撮像装置で撮像する場合の鋳型部分のみの撮像時の配置を示した図である。
【図5】 撮像対象の鋳型サンプルの鋳型部分のみを本発明の実施例1による放射線撮像装置で撮像した場合の透過像シミュレーション結果を示す図である。
【図6】 撮像対象の鋳型サンプルを本発明の実施例1による放射線撮像装置で鋳型部分に金属溶湯を注入している状態を撮像する場合の配置を示した図である。
【図7】 撮像対象の鋳型サンプルを本発明の実施例1による放射線撮像装置で鋳型部分に金属溶湯を注入している状態を撮像する場合のシミュレーション結果を示した図である。
【図8】 本発明の実施例2による放射線撮像装置の概略図である。
【図9】 本発明の実施例3による放射線撮像方法の手順を示す図である。
1:放射線発生装置、
2:第1検出器ユニット
3:ライン検出器素子
4:コリメータ
5:第2検出器ユニット
6:2次元配列検出器素子
7:支持装置
8:演算装置
9:記憶および表示装置
10:鋳型
11:鋳型の金属溶湯流入面
12:鋳型内部の金属溶湯流入領域
15:金属溶湯流入部
16:ターンテーブル
17:第1検出器ユニット駆動装置
18:テーブル駆動装置
19:検出器駆動装置
20、20A:放射線撮像装置
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