特開2017-79653IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

α化澱粉と酸味料を含有する用時調整食品で、喫食時に牛乳(乳)を加えて作る用時調整食品

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】本発明は牛乳と混ぜ合わせた場合、低pHで分離することなく、且つ糊状感のない食感良好な増粘物となる用時調整粉末食品の提供を目的とする。
【解決手段】α化デンプンと酸味料を含有し、牛乳(乳)を加えてから5分後の粘度が10℃において70mPa・s〜3000mPa・s、pHが5.5〜3.0に調整され、前記酸味料は粒子径が75μm〜600μmである酒石酸、粒子径が75μm〜425μmであるクエン酸、リンゴ酸、フマル酸、アジピン酸のいずれか1以上であることを特徴とする用時調整粉末食品である。さらには従来の粘性が付与されていない状態では摂取が難しかった嚥下困難者への使用を可能にする。
【選択図】なし

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

しかしながら、牛乳にフルーツやコーヒーの味を付与しただけのものは粘性がないためあくまで牛乳と同様な飲料としての範疇であり需要の拡大の効果は少ない。また特許文献1,2に記載されたヨーグルトやヨーグルトに澱粉が含有されたものは量に差はあるものの生じる離水により分離が生じ商品価値の低下が生じる。また、澱粉の老化により食感が安定しないという欠点がある。さらには消費期限が数週間程度と短いという欠点がある。 そこで本発明は乳に適正な粘性と酸味を付与することにより飲料の範疇ではない新たな乳加工品を作製するための用時調整粉末の製造を目的とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

以上の目的を達成するため、本発明者らは、創意工夫を重ねた結果、α化澱粉と酸味料を含有する粉末を、喫食時に牛乳(乳)を加えて、食する時の粘度が5℃において70mPa・s〜3000mPa・s、pHが5.5〜3.0に調整することにより、従来の飲料としてではなく、食する感覚の粘性を有し且つ酸性にすることによりデザート感覚で喫食することができる乳製品とすることを可能とした。本発明品は用時調整粉末である・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明のメカニズムについて説明する。乳タンパクの主成分はカゼイン、乳清タンパク質である。乳のpHを下げていくとpH4.6付近でカゼインの等電点となりゲル化(凝集・沈殿)をおこす。このとき沈殿しないタンパク質が乳清タンパク質(全タンパク質の約20%)であり、ラクトグロブリンやラクトフェリンなどがある。 大豆から製造される豆乳には大豆グロブリンに代表されるタンパク質が多く含まれ、pH4.8付近で等電点となり最低の溶解度となる。 このように乳や豆乳に酸を加えて等電点付近にすることによりタンパク質は不溶化し凝集沈殿を起こす。ヨーグルトは発酵により徐々にpHが低下することによりタンパク質同士がネットワークを組みながら不溶化するため均一なゲルとなるがゲル化しない部分は乳清となって分離する。 本発明においては、乳又は豆乳に酸味料を加え等電点付近にすることによりタンパク質が不溶化をおこす。しかしα化澱粉が併用されているため、α化澱粉が溶解(膨潤)し始めると同時に、タンパク質が等電点付近になり不溶化するが、この不溶物は膨潤しているα化澱粉に取り込まれ均一に分散される。このため見かけ上、タンパク質は均一に分散していることとなる。さらにα化澱粉の膨潤粒子とタンパク質粒子が相乗的に相互作用を起こし粘度が急激に上昇する。澱粉又は増粘剤で同様の粘度を得ようとすると、糊状感が強くなり食感的に好ましくないものになってしまうが、本発明ではタンパク質との相乗作用により粘度を出しているため糊状感が少なく食感の優れた増粘物となる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

知財ポータルサイト IP Force にログインして確認する (無料)

全ての図面はログインすると無料で閲覧できます。ログイン・ユーザー登録

[広告欄]

ログインすれば広告は減ります

ログインすれば広告は減ります