特開2018-204610IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

自動車のエンジン、インバーター、バッテリー、あるいは燃料電池などの冷却水の循環、給湯機、床暖房機器などの熱水の循環などに用いられるウォータポンプ

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】ポンプ内部に設けられた滑り軸受摺動面への水の供給性を高め、該滑り軸受の低摩擦特性および耐摩耗特性を向上させたウォータポンプを提供する。
【解決手段】ウォータポンプ1は、羽根車4と、羽根車4を固定するための軸5と、軸5に対し羽根車4を回転自在に支承するための滑り軸受8と、滑り軸受8のそれぞれの端面と摺動するスラスト板9、10と、羽根車4を収納しポンプ室を形成するケーシング6およびカバー7とを備え、羽根車4の回転によりポンプ室を介して循環水を吸排出するものであり、滑り軸受8が、ポリフェニレンサルファイド樹脂をベース樹脂とし、少なくとも炭素繊維を含む樹脂組成物からなる。
【選択図】図1

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

近年、ウォータポンプには省エネルギー化のための高効率化、冷却効果アップのための高出力化が益々求められている。そのため、滑り軸受には低摩擦化が要求されている。また、高出力化により、滑り軸受が受ける荷重が高くなると、水膜を形成し難くなり、摩擦係数が高くなる。また、摺動面の温度が高くなり、耐摩耗性が低下するため、更なる摩擦摩耗特性の向上が求められる。 樹脂製の滑り軸受では、摺動性を高めるために、ベース樹脂にPEEK樹脂、PPS樹脂などの高耐熱性を採用し、固体潤滑剤を配合している。しかし、摩擦係数の低減効果は不十分であり、滑り軸受と軸、滑り軸受とスラスト板の2部品間の接触を低減することができないため、摩耗低減効果も不十分である。 また、差圧を利用して滑り軸受の摺動面に循環水を供給しようとする場合でも、閉塞している摺動面に水は入りにくく、抵抗の少ない他の隙間を流路としてしまう。このため、特に高面圧条件では、摺動面への水の供給が不充分であり、摩擦係数の低減効果に乏しい。また、摺動面の冷却も不十分となる。 本発明はこのような問題に対処するためになされたものであり、ポンプ内部に設けられた滑り軸受摺動面への水の供給性を高め、該滑り軸受の低摩擦特性および耐摩耗特性を向上させたウォータポンプを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明のウォータポンプは、羽根車と、羽根車を固定するための軸と、軸に対し羽根車を回転自在に支承するための羽根車に固定された滑り軸受と、滑り軸受のそれぞれの端面と摺動するスラスト受部材と、羽根車を収納しポンプ室を形成するケーシングおよびカバーとを備えてなり、羽根車の回転によりポンプ室を介して循環水を吸排出するウォータポンプであって、滑り軸受が、PPS樹脂をベ・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明のウォータポンプは、羽根車の回転時における、滑り軸受とこれと摺動するスラスト受部材との相対回転によって、循環水を滑り軸受の一方の端面側から軸受内径面側に吸引する吸引手段、および、循環水を滑り軸受の軸受内径面側から他方の端面側に排出する排出手段を有するので、摺動面に多くの水を循環供給することができ、摺動面の冷却効果や潤滑特性が向上し、低摩擦低摩耗な滑り軸受を有するウォータポンプとなる。 吸引手段が、滑り軸受の循環水吸引側の端面および該端面と摺動するスラスト受部材から選ばれる少なくとも一方のスラスト摺動面に形成された液体吸引用の溝であるので、既存のポンプ装置構成を大きく変更することなしに、滑り軸受端面などに溝を形成するのみで、水の供給性(吸引能力)を向上できる。 排出手段が、滑り軸受の循環水排出側の端面および該端面と摺動するスラスト受部材から選ばれる少なくとも一方のスラスト摺動面に形成された液体排出用の溝であるので、既存のポンプ装置構成を大きく変更することなしに、滑り軸受端面などに溝を形成するのみで、水の供給性(排出能力)を向上できる。 液体吸引用または液体排出用の溝が動圧溝であるので、吸引あるいは排出効果が高まるとともに、発生した動圧による閉塞した摺動面に水を押込む効果も加わり、摺動面の冷却効果や潤滑特性がさらに向上する。また、必要に応じて、滑り軸受の内径面および軸の外径面から選ばれる少なくとも一方のラジアル摺動面に動圧溝が形成されているので、同様に閉塞した摺動面に水を押込む効果がある。また、これらの動圧溝による圧力は、滑り軸受が受ける負荷と反対方向であるため、負荷力の低減となり低摩擦係数となる 滑り軸受の循環水吸引側の端面の内径角部に、該端面側に向かって内径を拡径する傾斜面を有するので、水の吸引効果が向上し、多くの水を摺動面に供給できる。 滑り軸受が、PPS樹脂をベース樹脂とする樹脂組成物からなるので、高耐熱性であり、冷却水の温度が上昇しても剛性が高い。また、摩擦発熱により摺動面温度が高くなっても、低摩耗で、水切れの異常状態においても焼付き難い利点がある。さらに、低吸水性であるため、使用中に溝、羽根を含めた軸受の寸法変化が非常に小さい。特に、樹脂組成物に炭素繊維を含むので、剛性、耐摩耗性、寸法精度が向上する。 滑り軸受と羽根車とが、射出成形可能な樹脂組成物を用いて一体に射出成形された一体成形品であるので、予め射出成形した滑り軸受を金型にインサートし、羽根車を射出成形するような場合と比較して、高寸法精度の液体吸引用溝、液体排出用溝、あるいは液体吸引用羽根、液体排出用羽根を形成でき、かつ安価にウォータポンプを製造できる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】本発明のウォータポンプの一例を示す横断面図である。

【図2】滑り軸受端面に形成された溝を示す図である。

【図3】溝の断面形状を示す図である。

【図4】滑り軸受の吸引側端面の内径角部に傾斜面を設ける

【図5】従来のウォータポンプを示す横断面図である。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

1 ウォータポンプ   2 巻線   3 永久磁石   4 羽根車   5 軸   6 ケーシング   7 カバー   8 滑り軸受   9 スラスト板   10 スラスト板   11 パッキン   12 モータ

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