技術分野
パイプラインの内部を流動搬送される被検体に遮蔽構造の検査空間内でX線を照射して検査を行なうX線検査装置に係り、特に高温の被検体を流動搬送した場合に検査空間内を効果的に冷却することができる冷却装置を備えたX線検査装置に関するものである。
要約特許出願時に添付された[要約書]
【課題】パイプライン内を流動搬送される被検体をX線で検査するX線検査装置において、検査空間を効果的に冷却する。 【解決手段】X線検査装置1の検査空間Sに設けられた冷却装置15の管部16a,16bはパイプライン10と平行であり、一端部が冷却気体の供給源に接続され、他端部が閉止され、長手方向に並ぶ複数の孔17を有する。一部の孔にピン18aを挿入することで、その上流側の孔からの風量を増大させてインターロック装置12を効率的に冷却し、また複数の孔からの風量を平均化して検査空間内の冷却を効率化している。 【選択図】図2
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
特許文献1、2に記載されたX線異物検出装置によれば、パイプライン内を流動搬送される被検体に対して、遮蔽された検査空間内でX線を照射して検査を行なう。この種のX線異物検出装置では、近年、被検体の多様化に伴い、高温の流動体を検査する事例が見られるようになっているが、このような事例では、パイプライン内を通過する被検体の熱により検査空間内の温度が上昇するため、検査空間内を冷却する必要が生じる場合があると本願発明者は考えた。
また、特に特許文献2に記載されたX線異物検出装置のように、X線の漏洩を防止するインターロック機構が検査空間内に設けられている場合、一般にインターロック機構に使用される部品は信頼性と安全性の観点から当該インターロック機構の周囲にある他の部品よりも許容温度が低く設定されていることから、当該インターロック機構は特に重点的に冷却する必要が生じる場合があると本願発明者は考えた。
しかしながら、パイプライン内を流動搬送される被検体にX線を照射して検査を行なう従来のX線検査装置では、検査空間の内部を効果的に冷却し、また検査空間内に設けられた特定の発熱対象を効果的に冷却できるような冷却装置を備えた装置は見当たらなかった。
本発明は、以上説明した従来の技術において本願発明者が見出した種々の課題に鑑みてなされたものであり、パイプライン内を流動搬送される被検体に対し、遮蔽された検査空間内でX線を照射して検査を行なうX線検査装置において、検査空間を効果的に冷却し、また検査空間内に設けられた特定の部品を効果的に冷却することを目的としている。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
請求項1に記載されたX線検査装置は、
パイプライン内を流動搬送される被検体にX線を照射し、前記被検体を透過したX線の透過量に基づいて前記被検体を検査するX線検査装置であって、
一端部が冷却気体の供給源に接続されるとともに他端部は閉止され、長手方向に間隔をおいて形成された複数の孔を有し、前記パイプラインと平行に配置された管部と、
前記孔から前記管部の内部に選択的に配置される調節部材・・・ 続きを
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【発明の効果】
請求項1に記載されたX線検査装置によれば、パイプライン内に流動性の被検体を供給して流動搬送し、装置の検査空間内でパイプラインにX線を照射し、被検体を透過したX線の透過量に基づいて被検体を検査することができる。
このようなX線検査装置では、パイプラインを通過する被検体が高温であったり、検査空間内に高温を発生する装置類があると、検査空間が、冷却が必要なレベルの高温雰囲気になる場合がある。そのような場合には、冷却装置の管部に供給源から冷却気体を供給し、管部に形成された複数の孔から検査空間内に冷却気体を噴射して検査空間内の温度を低下させることができる。
このように、長手方向に間隔をおいて複数の孔が形成された管部の一端部から、閉止された他端部に向けて冷却気体を供給すると、管部の内径や孔の内径等の諸条件によっては、各孔から噴射される冷却気体の風量が一定にならず、検査空間内を均一かつ効率的に冷却することが困難となる場合がある。請求項1に記載されたX線検査装置では、そのような場合であっても、管部に形成された複数の孔のうち、状況から必要と認められる孔を選択し、その孔から管部の内部に調節部材を配置するものとした。このように調節部材で管部内の冷却気体の流路を部分的に閉塞したため、調節部材を設けた孔よりも上流側の隣の孔、すなわち管部の一端部側の隣の孔から噴射される冷却気体の風量が増加し、その結果として、複数の孔からそれぞれ噴射される冷却気体の風量は、調節部材を設けない場合に比べて均一化されている。従って、調節部材を設ける孔を適宜に選択すれば、調節部材を設けない複数の孔から検査空間内に吹き出す冷却気体の風量を可及的に均一化し、パイプラインの冷却を効率化し、検査空間の全体について速やかな冷却効果を得ることができる。
特に、冷却装置の管部は、パイプラインと平行に配置されているため、管部の複数の孔をパイプラインと対面する位置に形成すれば、各孔から均一に吹き出す冷却気体をパイプラインの全体に直接吹き付けることができる。また、管部の複数の孔を検査空間の上方に向けるように形成すれば、熱が溜まり易い検査空間の上方に冷却気体を供給することができる。このため、パイプラインが配置された検査空間内を効率的に冷却することができる。
また、検査中に高温になる装置類が検査空間内の特定位置に設けられている場合には、管部に設けられた複数の孔のうち、当該装置の冷却に最も寄与すると考えられる位置にある孔よりも下流側の隣の孔、すなわち管部の他端部側の隣の孔に調節部材を配置する。これにより、当該装置の冷却に最も有効な孔から噴射される冷却気体の風量が増すので、当該装置を特に効果的に冷却することができる。
請求項2に記載されたX線検査装置によれば、検査空間内でパイプラインが設けられた位置とは異なる他の位置に、特に冷却したい部品が存在する場合に、管部の孔の一部を、その部品に冷却気体を吹き付けるのに適した周方向の特定の位置に形成することができる。このような孔の配置とすれば、一部の孔からの冷却気体を部品に直接吹き付けるとともに、その他の孔からの冷却気体はパイプラインの冷却に適した方向に吹き出すようにすることができるため、全体として検査空間内を効果的に冷却することができる。
請求項3に記載されたX線検査装置によれば、管部の孔が円形であり、調節部材としては円柱形のピン等を用いることができるため、孔に対する調節部材の挿入、抜脱が容易である。
請求項4に記載されたX線検査装置によれば、管部の孔がねじ孔であり、調節部材としてはねじを用いることができるため、孔に対する調節部材の挿入の程度を調節することにより、調節部材が管部の内部を閉塞する程度を調節して孔から吹き出す冷却気体の風量を所望の状態に設定することができる。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1】 本発明のX線検査装置の正面カバーを開放した状態を示す正面図である。
【図2】 本発明のX線検査装置の正面カバーを開放した状態を示す要部斜視図である。
【図3】 本発明の実施形態における冷却装置の基本構造及び作用原理を示す模式的な断面図及び平面図である。
【図4】 本発明の実施形態における冷却装置の基本構造及び作用原理を示す模式的な断面図及び平面図である。
【図5】 本発明の実施形態における冷却装置の第1の構造例を示す図であり、分図(a)は平面図、分図(b)は分図(a)のa−a切断線における断面図、分図(c)は分図(b)のc−c切断線における断面図である。
【図6】 本発明の実施形態における冷却装置の第2の構造例を示す図であり、分図(a)は平面図、分図(b)は分図(a)のa−a切断線における断面図、分図(c)は分図(b)のc−c切断線における断面図である。
【図7】 本発明の実施形態における冷却装置の第3の構造例を示す図であり、分図(a)は平面図、分図(b)は分図(a)のa−a切断線における断面図、分図(c)は分図(b)のc−c切断線における断面図である。
【図8】 本発明の実施形態における冷却装置において調節部材を用いない場合の各孔からの風量を示す模式的な断面図及び平面図である。
1…X線検査装置
10…パイプライン
12…インターロック装置
12a…第1インターロック装置
12b…第2インターロック装置
15…冷却装置
16…管部
16a…第1の管部
16b…第2の管部
17…孔
17a…孔としての丸孔
17b…孔としてのねじ孔
17c…孔としてのスリット
18…調節部材
18a…調節部材としてのピン
18b…調節部材としてのねじ
18c…調節部材としての板材
S…検査空間
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