特開2020-53989IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

たいていの国では、無線周波数スペクトルへのアクセスは、米国の連邦通信委員会(FCC)、欧州連合の欧州委員会など、政府機関によって厳しく規制されている。任意の他の天然資源と同様、無線スペクトルの周波数はそのユーザ間で共用される必要がある。そのため、無線スペクトルの一部(例えば、帯域)が個々のユーザ(例えば、携帯電話操作者)にライセンスされるか、又は、WiFi又はBluetooth(これらは非ライセンス帯域で動作する)など、多数のユーザ間で共用される。また、或るハイブリッドモデルでは、ライセンスされているスペクトルが、最優先されるプライマリユーザ(例えば、海軍レーダー用途)に付与される。また、セカンダリユーザが、プライマリユーザが対象の帯域の波形を送信しない非活動の期間、ライセンスされている帯域を用いることもできる。これらのセカンダリユーザは異なる優先順位を有し得る。例えば、プライマリユーザにライセンスされている所与の周波数帯域が、ミッションクリティカルな通信については公安組織によって用いられ得る。この場合、商業ユーザはこのような帯域の使用を許可され得るが、これは、プライマリ及び優先順位の高いセカンダリユーザ(例えば公安ユーザ)のいずれもがこの帯域を占有していない場合に限られる。このようなポリシーに基づくスペクトルの使用は、認可共用アクセス(ASA)と称することがある。この観点からは、非ライセンス共用アクセスと認可共用アクセスを区別する必要がない。これは、或る帯域が多数のユーザによって使用される場合は必ず、公正さ及びポリシー遵守を保証するようこれらの同じ技術が用いられ得るからである。 認可共用アクセスのの例では、スペクトル共用は、LBT(listen−before−talk)方式と称することもある動的方式によって、及び測位データベース(GLDB(geolocation databases))などによる準静的方式によって促進され得る。例えば、このようなデータベースにより、或る帯域の周波数使用が地理的領域又は一日の時間帯にマッピングされ得る。これらのデータベースを更新しすべての関連ユーザに伝達するための期間が必要なので、これらのデータベースは動的に変化し得ない。LBT方式は、その名前が示唆するように、より動的であり、準静的に構成されるデータベースに依存しない。その代わり、セカンダリユーザが、プライマリユーザ又は同等優先順位の他のユーザがセカンダリユーザの送信によって妨害されないことを保証する必要がある。2つの周知の例として、IEEE802.11ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)における、レーダー回避、及び衝突回避を備えた搬送波感知搬送波感知多重アクセス(CSMA/CA)がある。前者は、セカンダリユーザがプライマリユーザに優先権を与えなければならない場合に当てはまる。セカンダリユーザは、軍事、気象、又は自動車用のレーダー波形を検出すると送信を中止しなければならないので、これを動的周波数選択(DFS)と称することがある。従って、セカンダリユーザは、プライマリユーザを検出すると所与の帯域又はチャネル(チャネルは帯域さらに分割したものである)を開放し、異なる帯域又はチャネルで送信しようと試みる。このため、動的周波数選択と呼ばれる。同様に、CSMA/CAの場合、トランスミッタが同じ優先順位の進行中の送信を検出すると、トランスミッタは、後の時点で再度送信を試みるために送信しないことを選択する。このため、衝突回避を備えた搬送波感知多重アクセスという名前になる。従って、DFSとCSMA/CAの主な差異は、感知が生じる時間スケールと、進行中の送信が検出されたときにトランスミッタが取る動作の2つである。例えば、DFSトランスミッタは、常に、現在のチャネル又は帯域をプライマリユーザに開放するためにチャネル/帯域を切り替えなければならないが、CSMA/CAトランスミッタは、チャネルを切り替えても切り替えなくてもよい。これは、CSMA/CAでは、同じ優先順位のユーザ間で無線リソースが共用されるからであり、これは多重アクセス方式とみなされる。しかし、DFSを用いると、プライマリユーザはより高い優先順位を有する。その結果、CSMA/CA方式の競合レイテンシーを保証するために、搬送波感知(CS)及び衝突回避(CA)は数十マイクロ秒(μs)のオーダで生じるが、DFSは数秒かかり得る。 CS/CA多重アクセス方式の動作は、時分割多重アクセス(TDMA)、周波数分割多重アクセス(FDMA)、符号分割多重アクセス(CDMA)、又は直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)などの他の一般的な多重アクセス技術とは著しい対照をなす。これは、媒体を共用するための機会主義(opportunistic)ランダムアクセスの性質によるものである。GSMにおけるTDMA及びFDMA、UMTSにおけるCDMA、及び第3世代パートナシッププロジェクト(3GPP)のロングタームエボリューション(LTE)における直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)は、利用可能なリソースを、複数のユーザ間で共用するために直交化しようと試みる。しかし、直交化動作は、予め定義されたルール又は動的スケジューラによる精確な協調を必要とする。動的スケジューラは、特定のユーザに無線周波数スペクトルの所与の部分において所与の期間リソースを割り当て、そのため、衝突が本質的に回避される。この直交化動作により、これらのリソースを、CA/CA多重アクセス方式によって共用される無線リソースにおいて動作させることが特に難しくなる。これは、利用可能な無線リソースについて競合するときに、これらの種類のプロトコル及び手順に従うユーザが、これらのプロトコル及び手順に従って予め定義されたスケジュール又は無線リソース割当てに従うユーザに譲るからである。 LTEでは、基地局は、エボルブドNodeB(eNodeB/eNB)として知られており、LTE制御下のセルの無線リソース管理(RRM)を自在に制御する。E−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)は概して、多くのeNodeBを含み、各eNodeBはそれ自体のRRM機能を有する。これらのeNodeBのサブセットが、それらのRRMを、2つのeNodeBを接続するX2インターフェース上で定義されるX2アプリケーションプロトコル(X2AP)を介して調整し得る。同様に、各eNodeBは、S1アプリケーションプロトコル(S1AP)が定義されるS1インターフェースを介して、コアネットワーク(CN)におけるMME(Mobility Management Entities)の1つ又は複数に接続される。S1APはRRM調整にも用いられ得る。RRMインターフェースはセルラー通信の必須部分である。これは、RRMインターフェースにより、干渉調整、移動度、さらにはSON(Self−Organizing Network)などの重要な機能が可能になるからである。 図1は、従来技術のワイヤレス遠距離通信ネットワークの例である。図示した遠距離通信ネットワークは、プライマリセル(PCell)100内で動作するプライマリeNodeB 110と、セカンダリセル(SCell1〜SCell4)102、104、106、及び108内で動作するeNodeB 112、114、116、及び118とを含む。ハンドセット又は他のユーザ機器(UE)120が、PCell 100のeNodeB 110と通信するように示されている。UE120は、セカンダリセルの1つ又は複数のeNodeBとも通信し得る。この例では、SCellは論理的な概念であり、そのため、eNodeB 110は、複数のSCell 102〜108を動作させ得る。 また、eNodeB 110は、そのセル100内の無線リソースを無線リソース制御(RRC)プロトコルを介して制御し、そのセルに接続されるユーザの多重アクセスも媒体アクセス制御(MAC)プロトコルを介して制御する。例えば、RRCプロトコルは、ユーザ機器(UE)がデータを送受信し得るキャリアを構成し、最大で5つのいわゆるコンポーネントキャリア(CC)がLTEアドバンスト(LTE−A)においてUE毎に構成され得る。同様に、MACプロトコルはRRCプロトコルとともに、構成されたキャリア上のデータを送受信するために利用可能な無線リソースをいつどのようにUEが用い得るかを制御する。LTEリリース10では、キャリアアグリゲーションと呼ばれる特徴が導入される。キャリアアグリゲーションでは、UEは1つのプライマリセル(PCell)及び最大4つのセカンダリセル(SCell)を用いて構成され得る。PCellはハンドオーバーによってのみ変更され得るが、SCellはRRCシグナリングにより構成される。特に、UEが、セカンダリコンポーネントキャリア(SCC)上の物理ブロードキャストチャネル(PBCH)を復号することによってシステム情報を受信するか、又は、SCellの共通サーチ空間をモニタリングしてSI−RNTIによってCRCがスクランブルされる物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を受信してダウンリンク共用チャネル(DL−SCH)上のシステム情報(SI)を受信することは期待されない。また、UEは、すべてのSCC上のシステムフレーム番号(SFN)がプライマリコンポーネントキャリア(PCC)のSFNと整合すると仮定し得る。 CAは、SCellの無線リンクモニタリング(RLM:Radio Link Monitoring)は定義されない。従って、UEの物理層(PHY)が無線リンク障害(RLF:Radio Link Failure)をMAC層を介してUEの上部層に示すための手段として特定されたものはない。これは、E−UTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)では、PCellによって提供される接続性に常に依存し得るからであり、これにより、RLM及び他のファールバック手順によるロバストネスが得られる。或いは、SCellは、UEとのデータ通信に付加的な容量が必要とされる場合にアクティブにされ得る補足的なサービス提供セルとして動作する。この目的のため、MAC層は、構成されたSCellをMAC制御エレメント(CE)を介してアクティブにし得る。SCellをアクティブにするには、UEとそのSCCとの同期状態に応じて8〜30ミリ秒が必要とされ得る。SCellのRRC再構成は、これよりかない長い時間を必要とし得、特に、UEが中間周波数測定を実施する必要がある場合はそうである。そのため、eNodeBは、或るキャリア上で或るセルの基準信号受信電力(RSRP)を周期的に測定し、周期的に又は構成可能なオフセット及び閾値によるトリガにより、測定値をレポートするようにUEを構成し得る。3GPPロングタームエボリューションでは、は、測定対象及び構成のRRCシグナリングを介して実現される。測定値がeNodeBにおいて容易に入手可能な場合、SCell又はPCellのRRC再構成のレイテンシーが、数秒から数十又は数百ミリ秒まで劇的に小さくされる。eNodeBはすでにSCellとして構成されているセルのみをアクティブにするが、eNodeBは任意のセルにおけるRSRPを測定するようにUEを構成し得る。比較すると、eNodeBは、SCellをアクティブにする場合のように、セルをアクティブにするため、又はSCellを追加/除去するようUEをRRC再構成するため、さらにはPCellを変更するために、任意のセルの測定レポートを用い得る。 PCell又はSCellSがアクティブにされた後、eNodeB MACスケジューラは、それぞれ、物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCH)及び物理アップリンク共用チャネル(PUSCH)上のダウンリンク及びアップリンク送信のため、UEにダウンリンク(DL)及びアップリンク(UL)付与を割り当てる。ダウンリンク方向では、サブフレームn内のダウンリンク制御情報(DCI)において受信される付与により、同じサブフレーム内の対応するPDSCH送信がスケジュールされる。比較すると、アップリンクでは、この付与により、サブフレームn+k内のPUSCH送信がスケジュールされる。ここで、k>0は、あらかじめ特定されるルールによって決定される。 E−UTRAN(特にeNodeB)は、少なくともRRC_CONNECTEDモードのUEについて、すべての無線リソースを自在に制御する。物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)を除いて、E−UTRANは、時間、周波数、又はCDMAなどの他の任意の手段によるリソース割当て、並びに、送信のタイミング及び電力制御を含んで、アップリンク及びダウンリンクの両方向ですべての送信を制御する。 eNodeBにはRRM機能があるが、これは、RRCを介してすべての無線リソースを制御するものの、セルを発見し関連する測定値をレポートすることに関してはUEに依存する。そのために、LTEリリース8〜11では、eNodeBは、各無線フレームにおいて、プライマリ同期信号(PSS)、セカンダリセル同期信号(SSS)、及びセル固有基準信号(CRS)を送信する。PSS及びSSSは各々、半フレーム毎に1つのOFDM記号を占有するが、CRSは無線フレームの各サブレームにおいて送信され、そのためUEは、所与のセルのタイミングが演繹的にわかなくても、6msの測定ウィンドウ内でセルを発見し測定し得る。また、セルのUL/DL構成がUEに未知であり得る場合に時分割二重(TDD)システムにおける周波数間測定をサポートするため、或いは、eICIC(enhanced Inter−cell Interface Coordination)の目的でLTEリリース10において導入される測定制約をサポートするために、UEは、ただ1つのサブフレームにおいて、場合によっては、特別なサブフレームのDwPTS領域において、セルを発見し得る必要がある。省エネルギー及び干渉低減を促進するために、LTEリリース12では、「発見バースト(discovery burst)(PSS、SSS、及びCRS送信を含む)」が導入され、また、構成される場合には、共用セルIDの状況において、送信点(TP)識別のためのチャネル状態情報基準信号(CSI−RS)が導入される。例えば、複数のTPは、同じ物理セルIDを共用し得、それらのそれぞれのCSI−RSリソースエレメント(RE)構成によってのみ見分けられ得る。PSS、SSS、CRS、及びCSI−RS(構成される場合)は、発見基準信号(DRS(Discovery Reference Signal))を形成し、DRSオケージョン(occasions)の間に送信される。DRSオケージョンは、それらが、構成された又は特定の長さ(例えば、サブフレームの数)及び周期性を有するので、LTEリリース9の位置決め基準信号(PRS)オケージョンに類似している。理想的には、DRSオケージョンの長さは、6msのUE測定ウィンドウより長くなく、1つのサブフレームほど短くし得る。DRSオケージョンの妥当な周期性は数百ミリ秒であり、DRSバーストは他のワイヤレス通信システム(CSMA/CAなど)におけるビーコンとして動作し得る。

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】共用周波数スペクトルでロングタームエボリューション(LTE)通信システムを動作させる方法が必要である。
【解決手段】ユーザ機器(UE)がLTE周波数帯域で初期化された後、基地局(eNB)が、共用周波数スペクトルをモニタリングして、共用周波数スペクトルがBUSYかどうか判定する。共用周波数スペクトルがBUSYでない場合、eNBは共用周波数スペクトルでUEに送信する。共用周波数スペクトルがBUSYである場合、eNBは、第1の時間待機し、第1の時間の後、共用周波数スペクトルを開放するようUEに指示する。
【選択図】図4A

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】従来技術のロングタームエボリューション(LTE)通信システムの図である。

【図2】認可共用アクセス(ASA)周波数スペクトルでのロングタームエボリューション(LTE)通信システムの動作を示すフローチャートである。

【図3】例示実施形態に従ったユーザ機器(UE)と基地局(eNB)の間の通信を示す図である。

【図4A】例示実施形態に従った衝突回避を備えた搬送波感知多重アクセス(CSMA/CA)周波数スペクトルでのロングタームエボリューション(LTE)通信システムのダウンリンク動作を示すフローチャートである。

【図4B】例示実施形態に従った衝突回避を備えた搬送波感知多重アクセス(CSMA/CA)周波数スペクトルでのロングタームエボリューション(LTE)通信システムのアップリンク動作を示すフローチャートである。

選択図 図4A出願人が指定した本件の代表的な図

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