技術分野
構造物の所定の箇所に施工されたセメント硬化物を該構造物から剥離する剥離装置を使用した剥離方法
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
前記特許文献1に開示のモルタル剥離方法は、コンクリートカッターを回転させてモルタルを切削しつつそのカッターを移動させるから、モルタルの切削面とカッターの刃口とが擦れ合って大きな切削音が発生し、ハツリ機械によってハツリ作業を行う場合と比較して発生する騒音を低く押さえることができるものの、剥離作業において発生する音を許容可能な静かな音に近づけることが難しい。また、このモルタル剥離方法は、コンクリートカッターの周縁に楔状チップ片が設置され、コンクリートカッターの回転にともなう楔状チップ片の回転動作でモルタルを割り取るから、モルタルの剥離方向に対して楔状チップ片の剥離力が集中し難く、モルタルに大きな剥離力を伝えることができず、強固に施工されたモルタルの場合、そのモルタルをスムースに剥離することができない場合がある。
本発明の目的は、剥離作業時に発生する音を許容可能な静かな音にすることができ、セメント硬化物を構造物からスムースに剥離することができる剥離方法を提供することにある。本発明の他の目的は、構造物にダメージを与えることがなく、短い工期で効率よく剥離作業を完了することができるとともに、低いコストで剥離作業を行うことができる剥離方法を提供することにある。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
前記課題を解決するための本発明の前提は、構造物の所定の箇所に施工されたセメント硬化物を構造物から剥離する剥離装置を使用した剥離方法である。
【発明の効果】
本発明にかかる剥離方法によれば、第1連結シャフトが第1貫通孔に進入しつつ第2連結シャフトが第1貫通孔から退出した状態で、ピストンロッドを一方向前方へ次第に伸長させるとともに第2接続部材を案内部材に沿って一方向前方へ次第に移動させ、それによってカッターを一方向前方へ向かって次第に前進させつつカッターを利用して構造物から所定厚さのセメント硬化物を剥がし取る(剥離する)から、セメント硬化物の切削面とカッターとが擦れ合うことによる大きな切削音の発生がなく、剥離作業時に発生する音を許容可能な静かな音にすることができる。剥離方法は、第2連結シャフトが第1貫通孔に進入しつつ第1連結シャフトが第1貫通孔から退出した状態で、シリンダを一方向前方へ次第に移動させるとともに第1接続部材を案内部材に沿って一方向前方へ次第に移動させるから、ジャッキを剥離動作の初動時点の状態(ピストンロッドをシリンダ内部に収容した状態)に戻すことができ、その状態から再び剥離動作を開始することができる。剥離方法は、ジャッキのピストンロッドからカッターに直線的に力(トルク)が伝達され、カッターの直進力をセメント硬化物の剥離箇所に集中させることができ、それによってセメント硬化物に大きな剥離力が作用するから、強固に施工されたセメント硬化物であってもその硬化物を円滑かつ確実に剥離することができる。剥離方法は、ジャッキを利用することで、構造物からセメント硬化物をスムースに剥離することができるから、短い工期で効率よくセメント硬化物の剥離作業を完了することができるのみならず、構造物から一度に広い範囲にわたってセメント硬化物の剥離を行うことができ、剥離作業を低いコストで行うことができる。剥離方法は、セメント硬化物の剥離時に構造物に不要な振動が伝わることがないから、構造物にダメージを与えることなく、構造物の状態を維持したままセメント硬化物を剥離することができる。また、構造物からセメント硬化物を高い精度で短期間に満遍なく剥離することができ、剥離作業において粉塵や塵埃の発生が少なく、良好な環境で剥離作業を行うことができる。
第1移動工程・第1進退工程・第2移動工程・第2進退工程を実施することで1回毎の剥離作業が完了し、それら工程を複数回実施することで、構造物に施工されたセメン硬化物の剥離開始位置から剥離終了位置までの全てのそれを剥離可能な剥離方法は、第1移動工程・第1進退工程・第2移動工程・第2進退工程を繰り返すことで、複数回の剥離作業を繰り返すことができ、セメント硬化物の剥離長さが長い場合であっても、構造物から剥離対象の全てのセメント硬化物を剥離することができる。
最初の第1移動工程を実施する前に、セメント硬化物の外面にその剥離幅の外縁に沿って一方向へ直状に延びる2本の案内溝を作る案内溝作成工程を実施し、案内溝の間の箇所のセメント硬化物をはつり、その箇所にカッターを設置するカッター設置穴を穿つカッター設置穴作成工程を実施するとともに、案内溝の間の箇所に剥離装置を設置・固定する装置固定工程を実施する剥離方法は、案内溝作成工程によってセメント硬化物の剥離幅の外縁に案内溝を作り、それら案内溝の内側に剥離装置を設置・固定して剥離作業を実施するから、それら案内溝の内側に存在するセメント硬化物のみを剥離することができ、構造物からセメント硬化物を部分的に剥離することができ、セメント硬化物全体のうちの剥離が必要なセメント硬化物のみを剥離することができる。剥離方法は、カッター設置穴作成工程によって案内溝の間の箇所にカッターを設置する所定深さのカッター設置穴を穿つから、カッターを所定深さのカッター設置穴に設置してセメント硬化物を剥離することにより、構造物から所定厚さのセメント硬化物を確実に剥離することができる。剥離方法は、剥離装置を剥離箇所に固定するだけで、セメント硬化物の剥離作業を行うことができ、セメント硬化物の剥離にかかる工期を大幅に短縮することができるとともに、剥離作業を廉価に行うことができる。
第1連結シャフトが第1貫通孔に進入しつつ第2連結シャフトが第1貫通孔から退出した状態で、ピストンロッドをシリンダ内部に次第に進入させるとともに第2接続部材を案内部材に沿って一方向後方へ次第に移動させる第3移動工程と、第2接続部材を一方向後方へ移動させた後、第2連結シャフトを第1貫通孔に進入させるとともに第1連結シャフトを第1貫通孔から退出させる第3進退工程と、第2連結シャフトが第1貫通孔に進入しつつ第1連結シャフトが第1貫通孔から退出した状態で、ピストンロッドをシリンダ内部から次第に露出させるとともに第1接続部材を案内部材に沿って一方向後方へ次第に移動させる第4移動工程と、第1接続部材を一方向後方へ移動させた後、第1連結シャフトを第1貫通孔に進入させるとともに第2連結シャフトを第1貫通孔から退出させる第4進退工程とを実施する剥離方法は、案内部材に沿って一方向前方へ移動したジャッキと第1および第2接続部材とを第3移動工程・第3進退工程・第4移動工程・第4進退工程によって一方向後方へ戻すことができるから、ジャッキと第1および第2接続部材とを剥離動作の初動時点の状態(ピストンロッドをシリンダ内部に収容した状態)に戻すことができ、その状態から再び剥離動作を開始することができる。
第3移動工程・第3進退工程・第4移動工程・第4進退工程を複数回実施することで、ジャッキと第1および第2接続部材とをセメン硬化物の剥離終了位置から剥離開始位置に戻すことが可能な剥離方法は、ジャッキと第1および第2接続部材とを剥離開始位置に戻した状態で、案内部材の固定を解除してその案内部材を剥離箇所から取り外し、取り外した案内部材を建造物の他の剥離箇所に設置して第1移動工程・第1進退工程・第2移動工程・第2進退工程を実施することで、新たに剥離装置を設置した箇所のセメント硬化物の剥離を行うことができる。
最後の第4進退工程を実施して剥離装置をセメン硬化物の剥離開始位置に戻した後に、剥離装置をセメント硬化物の剥離箇所から取り外す装置固定解除工程を実施する剥離方法は、ジャッキと第1および第2接続部材とを剥離開始位置に戻した状態で、案内部材の固定を解除してその案内部材を剥離箇所から取り外すことができ、取り外した案内部材を建造物の他の剥離箇所に設置して第1移動工程・第1進退工程・第2移動工程・第2進退工程を実施することで、新たに剥離装置を設置した箇所のセメント硬化物の剥離を行うことができる。
剥離装置が第1および第2接続部材を案内部材に沿って一方向へ移動させる第1および第2移動機構を有し、それら移動機構が案内部材に取り付けられて一方向へ延びるスライドレールと第1および第2接続部材に取り付けられてスライドレールにスライド可能に係合する第1および第2スライダーとから形成された剥離方法は、それら移動機構を介して第1および第2接続部材が案内部材に沿って一方向へ移動し、それによって実施される第1移動工程・第1進退工程・第2移動工程・第2進退工程により、構造物から所定厚さのセメント硬化物を確実に剥がし取る(剥離する)ことができる。また、それによって実施される第3移動工程・第3進退工程・第4移動工程・第4進退工程により、一方向前方へ移動したジャッキを一方向後方へ戻すことができ、ジャッキを剥離動作の初動時点の状態に戻すことができる。
第1接続部材が第1取付座と一対の第1および第2案内板と第1進退機構とから形成され、前記第2接続部材が第2取付座と一対の第3および第4案内板と第2進退機構とから形成され、第1貫通孔に進入した第1連結シャフトを挿脱可能な第2貫通孔が第1および第2案内板に穿孔され、第2貫通孔に進入した第2連結シャフトを挿脱可能な第3貫通孔が第3および第4案内板に穿孔された剥離方法は、第1貫通孔に進入した第1連結シャフトが第1および第2案内板の第2貫通孔に進入することで、第1接続部材が案内部材に確実に固定され、その状態でピストンロッドを一方向前方へ次第に伸長させることができ、それによってカッターを一方向前方へ向かって次第に前進させ、カッターを利用して構造物から所定厚さのセメント硬化物を確実に剥がし取る(剥離する)ことができる。剥離方法は、第1貫通孔に進入した第2連結シャフトが第3および第4案内板の第3貫通孔に進入することで、第2接続部材が案内部材に確実に固定され、その状態でジャッキを一方向後方へ戻すことができ、それによってジャッキを剥離動作の初動時点の状態に戻すことができる。
カッターが第2取付座の一方向前方に位置するとともにセメント硬化物の外面から所定深さに位置する刃口と刃口につながって第2取付座に取り付けられた台座とから形成され、固定手段によってカッターのセメント硬化物の外面から離間する方向への移動が阻止される剥離方法は、固定手段によって刃口のセメント硬化物に対する食い込み状態を維持しつつ、ピストンロッドが一方向前方へ次第に伸長することによってカッターの刃口が一方向前方へ向かって次第に前進するから、刃口によって構造物から所定厚さのセメント硬化物を確実に剥がし取る(剥離する)ことができる。剥離装置は、セメント硬化物の切削面とカッターも刃口とが擦れ合うことによる大きな切削音の発生がなく、剥離作業時に発生する音を許容可能な静かな音にすることができる。
第2案内板に向かって第1の光を照射する第1発光部が第1案内板に設置され、第1発光部から照射された光を受光する第1受光部が第2案内板に設置され、第4案内板に向かって第2の光を照射する第2発光部が第3案内板に設置され、第2発光部から照射された光を受光する第2受光部が第4案内板に設置され、第1発光部から照射された第1の光が第1貫通孔を通過して第1受光部に入射したときに、第1連結シャフトが第1貫通孔に挿脱可能に対向し、第2発光部から照射された第2の光が第1貫通孔を通過して第2受光部に入射したときに、第2連結シャフトが第1貫通孔に挿脱可能に対向する剥離方法は、第1光センサの第1発光部から照射された第1の光が第1受光部に入射した時点で、第1連結シャフトが第1貫通孔に対向するように第1光センサが第1接続部材に取り付けられているから、第1光センサからの信号によって第1連結シャフトを第1貫通孔に確実に進入させることができるとともに、第2光センサの第2発光部から照射された第2の光が第2受光部に入射した時点で、第2連結シャフトが第2貫通孔に対向するように第2光センサが第2接続部材に取り付けられているから、第2光センサからの信号によって第2連結シャフトを第2貫通孔に確実に進入させることができる。
第1発光部から照射された第1の光が第1貫通孔を通過して第1受光部に入射してから0.1〜1.0秒経過後に、第1接続部材の一方向への移動を停止して第1連結シャフトの第1貫通孔への進入を能とし、第2発光部から照射された第2の光が第2貫通孔を通過して第2受光部に入射してから0.1〜1.0秒経過後に、第2接続部材の一方向への移動を停止して第2連結シャフトの第1貫通孔への進入を可能とする剥離方法は、たとえば、第1発光部から照射された第1の光が第1貫通孔を通過して第1受光部に入射した直後に、第1接続部材の一方向への移動を停止して第1連結シャフトの第1貫通孔への進入を可能とするとともに、第2発光部から照射された第2の光が第2貫通孔を通過して第2受光部に入射した直後に、第2接続部材の一方向への移動を停止して第2連結シャフトの第1貫通孔への進入を可能とする場合、第1貫通孔の軸方向中心と第1および第2連結シャフトの軸方向中心とが合致せず、第1および第2連結シャフトを第1貫通孔に進入させることができない場合があるが、第1および第2の光が第1および第2受光部に入射してから0.1〜1.0秒経過後に、第1および第2接続部材を停止して第1および第2連結シャフトの第1貫通孔への進入を可能とするから、0.1〜1.0秒の範囲で進入可能とする時間を調節することで、第1および第2接続部材の一方向への移動にともなって第1貫通孔の軸方向中心と第1および第2連結シャフトの軸方向中心とを合致させることができ、第1および第2連結シャフトを第1貫通孔に確実に進入させることができる。
第2発光部から照射されて第1貫通孔を通過した第2の光の第2受光部に入射する第1入射回数を設定することで、第1移動工程における第2接続部材の一方向前方への移動寸法を調節可能であり、第1発光部から照射されて第1貫通孔を通過した第1の光の第1受光部に入射する第2入射回数を設定することで、第2移動工程における第1接続部材の一方向前方への移動寸法を調節可能な剥離方法は、第2接続部材が一方向前方へ移動する過程で、第2光センサにおける第2の光の導通回数が次第に増加するが、その導通回数(第1入射回数)を設定(調節)することで、第1移動工程における第2接続部材の一方向前方への移動寸法(ピストンロッドの一方向前方への伸長寸法)を調節することができるから、1回の剥離動作で建造物から剥離するセメント硬化物の剥離長さを調節することができる。剥離装置は、第1接続部材が一方向前方へ移動する過程で、第1光センサにおける第1の光の導通回数が次第に増加するが、その導通回数(第2入射回数)を設定(調節)することで、第2移動工程における第1接続部材の一方向前方への移動寸法(シリンダの一方向前方への伸長寸法)を調節することができるから、ジャッキを剥離動作の初動時点の状態に戻すことができ、その状態から再び剥離動作を開始することができる。
第2発光部から照射されて第1貫通孔を通過した第2の光の第2受光部に入射する第3入射回数を設定することで、第3移動工程における第2接続部材の一方向後方への移動寸法を調節可能であり、第1発光部から照射されて第1貫通孔を通過した第1の光の第1受光部に入射する第4入射回数を設定することで、第4移動工程における第1接続部材の一方向後方への移動寸法を調節可能な剥離方法は、第1および第2接続部材が一方向後方へ移動する過程で、第1および第2光センサにおける第1および第2の光の導通回数が次第に増加するが、その導通回数(第3および第4入射回数)を設定(調節)することで、第3移動工程における第2接続部材の一方向後方への移動寸法(ピストンロッドの一方向後方への伸長寸法)を調節することができるとともに、第4移動工程における第1接続部材の一方向後方への移動寸法(シリンダの一方向後方への伸長寸法)を調節することができるから、ジャッキと第1および第2接続部材とを剥離開始位置に確実に戻すことができる。剥離方法は、ジャッキと第1および第2接続部材とを剥離開始位置に戻した状態で、案内部材の固定を解除してその案内部材を取り外し、取り外した案内部材を建造物の他の剥離箇所に設置して第1移動工程・第1進退工程・第2移動工程・第2進退工程を実施することで、その箇所のセメント硬化物の剥離を行うことができる。
第2発光部から照射されて第1貫通孔を通過した第2の光の第2受光部に入射する第5入射回数を設定することで、セメント硬化物の剥離開始位置から剥離終了位置までの全剥離寸法に対応する第2接続部材の一方向前方への移動寸法を設定可能であり、第1発光部から照射されて第1貫通孔を通過した第1の光の第1受光部に入射する第6入射回数を設定することで、セメント硬化物の剥離開始位置から剥離終了位置までの全剥離寸法に対応する第1接続部材の一方向前方への移動寸法を設定可能な剥離装置は、第5および第6入射回数を設定することで、セメント硬化物の剥離開始位置から剥離終了位置までの一方向の全剥離寸法に相当する第1および第2接続部材の一方向前方への移動寸法を設定することができるから、剥離装置において第1移動工程・第1進退工程・第2移動工程・第2進退工程が連続して繰り返し実施され、セメント硬化物の剥離が連続して行われることで、剥離開始位置から剥離終了位置までの一方向の全てのセメント硬化物を一度に剥離することができる。
第2発光部から照射されて第1貫通孔を通過した第2の光の第2受光部に入射する第7入射回数を設定することで、セメント硬化物の剥離終了位置から剥離開始位置までの全剥離寸法に対応する第2接続部材の一方向後方への移動寸法を設定可能であり、第1発光部から照射されて第1貫通孔を通過した第1の光の第1受光部に入射する第8入射回数を設定することで、セメント硬化物の剥離終了位置から剥離開始位置までの全剥離寸法に対応する第1接続部材の一方向後方への移動寸法を設定可能な剥離方法は、第7および第8入射回数を設定することで、セメント硬化物の剥離終了位置から剥離開始位置までの一方向の全剥離寸法に相当する第1および第2接続部材の一方向後方への移動寸法を設定することができるから、剥離装置において第3移動工程・第3進退工程・第4移動工程・第4進退工程が連続して繰り返し実施され、剥離終了位置に達した第1および第2接続部材を剥離終了位置から剥離開始位置に一度に戻すことができる。
第1進退機構が第1モーターの駆動によって回転する第1歯車と第1歯車の回転によって進退する第1ピニオンとから形成され、第2進退機構が第2モーターの駆動によって回転する第2歯車と第2歯車の回転によって進退する第2ピニオンとから形成された剥離方法は、第1歯車の回転させることによって第1連結シャフトを第1貫通孔に進退させることができるとともに、第2歯車の回転させることによって第2連結シャフトを第1貫通孔に進退させることができるから、第1進退工程や第2進退工程をスムースに実施することができるとともに、第3進退工程や第4進退工程をスムースに実施することができる。
カッターの刃口の一方向と交差する方向の幅寸法を調節することで、構造物から剥離するセメント硬化物の一方向と交差する方向の剥離寸法を調節可能な剥離方法は、カッターの刃口の幅寸法を小さくすることで、構造物から剥離するセメント硬化物の剥離寸法を小さくすることができ、カッターの刃口の幅寸法を大きくすることで、構造物から剥離するセメント硬化物の剥離寸法を大きくすることができるから、構造物から剥離するセメント硬化物の剥離寸法(剥離面積)に対応することができ、構造物からセメント硬化物を所望の剥離寸法だけ剥離することができる。
案内部材が剥離するセメント硬化物のその剥離長さ以上の長さ寸法を有して一方向へ延びる断面四角形の中空の金属管であり、スライドレールが剥離するセメント硬化物のその剥離長さ以上の長さ寸法を有して一方向へ延びる断面四角形の金属棒である剥離方法は、案内部材やスライドレールの長さ寸法を変更することにより、構造物から剥離するセメント硬化物の剥離長さを変えることができるから、構造物から剥離するセメント硬化物の剥離長さに対応することができ、構造物からセメント硬化物を所望の長さだけ剥離することができる。剥離方法は、固定手段によって固定された所定長さ寸法の案内部材がカッターのセメント硬化物の外面から離間する方向への移動を阻止するから、カッターをセメント硬化物に確実に食い込ませることができ、構造物から所定厚さのセメント硬化物を確実に剥離することができる。
セメント硬化物が構造物のコンクリート躯体に施工された所定厚さのモルタルまたはグラウトであり、剥離装置がコンクリート躯体からモルタルまたはグラウトを剥離する剥離方法は、ジャッキのピストンロッドが一方向前方へ次第に伸長することにともなって、カッターが一方向前方へ向かって次第に前進しつつ、カッターがコンクリート躯体から所定厚さのモルタルまたはグラウトを剥がし取る(剥離する)から、大きな音を発生させることなくコンクリート躯体からモルタルやグラウトを剥離することができる。剥離方法は、ジャッキのピストンロッドからカッター(刃口)に直線的に力(トルク)が伝達され、カッターの直進力をモルタルまたはグラウトの剥離箇所に集中させることができ、それによってモルタルやグラウトに大きな剥離力が作用するから、強固に施工されたモルタルやグラウトであってもそのモルタルやグラウトを円滑かつ確実に剥離することができる。剥離方法は、ジャッキを利用することで、コンクリート躯体からモルタルやグラウトをスムースに剥離することができるから、短い工期で効率よく剥離作業を完了することができるのみならず、コンクリート躯体に不要な振動が伝わることがないから、コンクリート躯体にダメージを与えることなく、モルタルやグラウトを剥離することができる。また、コンクリート躯体からモルタルやグラウトを高い精度で短期間に満遍なく剥離することができ、剥離作業において粉塵や塵埃の発生が少なく、良好な環境で剥離作業を行うことができる。
セメント硬化物の剥離時に発生する音圧レベルが40〜80dBの範囲にある剥離方法は、剥離時に発生する音圧レベルが前記範囲にあるから、大きな騒音を発生させることなく構造物からセメント硬化物を剥離することができ、剥離作業時に発生する音を許容可能な静かな音にすることができる。剥離方法は、静寂な環境が要求される場所に作られた構造物に対してセメント硬化物の剥離作業を行うことができ、剥離作業の作業時間帯が制限されることはなく、短期間にセメント硬化物の剥離を完了することができる。
ジャッキが電動油圧ポンプに接続された油圧ジャッキである剥離方法は、ジャッキとして油圧で作動するそれを使用することで、ピストンロッドからカッター(刃口)に大きな力(トルク)を伝達することができ、セメント硬化物に大きな剥離力が作用するから、構造物からセメント硬化物を円滑かつ確実に剥離することができる。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1】一例として示す剥離装置の斜視図。
【図2】第1接続部材の一例を示すそれらの斜視図。
【図3】第2接続部材およびカッター18の一例を示すその斜視図。
【図4】第1進退機構の一例を示す図。
【図5】第1進退機構の一例を示す図。
【図6】第2進退機構の一例を示す図。
【図7】第2進退機構の一例を示す図。
【図8】第1光センサのレーザー光の導通状態を示す図。
【図9】第2光センサのレーザー光の導通状態を示す図。
【図10】一例として示すコントローラの斜視図。
【図11】モルタルに案内溝を形成した内壁の正面図。
【図12】モルタルの剥離方法(剥離手順)の一例を示す剥離装置の側面図。
【図13】図12の状態にある剥離装置の正面図。
【図14】図12から続く剥離方法を示す剥離装置の側面図
【図15】図14の状態にある剥離装置の正面図。
【図16】図14から続く剥離方法を示す剥離装置の側面図。
【図17】図16の状態にある剥離装置の正面図。
【図18】図16から続く剥離方法を示す剥離装置の側面図。
【図19】図18の状態にある剥離装置の正面図。
【図20】図18から続く剥離方法を示す剥離装置の側面図。
【図21】図20の状態にある剥離装置の正面図。
【図22】図20から続く剥離方法を示す剥離装置の側面図。
【図23】図22の状態にある剥離装置の正面図。
【図24】図22から続く剥離方法を示す剥離装置の側面図。
【図25】図24の状態にある剥離装置の正面図。
【図26】モルタルの剥離作業が終了した状態の剥離装置の側面図。
【図27】図26から続く剥離方法を示す剥離装置の側面図。
【図28】図27から続く剥離方法を示す剥離装置の側面図。
【図29】図28から続く剥離方法を示す剥離装置の側面図。
【図30】図29から続く剥離方法を示す剥離装置の側面図。
【図31】図30から続く剥離方法を示す剥離装置の側面図。
10 剥離装置
11 案内部材
12 固定手段
13 油圧ジャッキ(ジャッキ)
14 第1接続部材
15 第2接続部材
16 第1移動機構
17 第2移動機構
18 カッター
19 第1光センサ
20 第2光センサ
25 第1貫通孔
26 シリンダ
27 ピストンロッド
29 第1連結シャフト
30 第1取付座
31 第1案内板
32 第2案内板
33 第1進退機構
38 第2貫通孔
40 第1モーター
41 第1歯車
42 第1ピニオン
44 スライドレール
45 第1スライダー
49 第2連結シャフト
50 第2取付座
51 第3案内板
52 第4案内板
53 第2進退機構
57 第3貫通孔
59 第2モーター
60 第2歯車
61 第2ピニオン
63 第2スライダー
68 第1発光部
69 第1受光部
70 第2発光部
71 第2受光部
72 モルタル(セメント硬化物)
73 案内溝
90 コントローラ
91 マルチタッチパネル
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