特許5745423IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

胚性幹細胞(以下、「ES細胞」ともいう)又は人工多能性幹細胞(以下、「iPS細胞」ともいう)等の多能性幹細胞から肝細胞に分化誘導させる方法に関する。さらに、本発明は肝細胞に分化誘導させるのに有用な遺伝子が導入された幹細胞に関する。 本出願は、参照によりここに援用されるところの日本出願、特願2009−247342号、特願2010−121282号及び特願2010−154225号優先権を請求する。

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明は、分化誘導に係る遺伝子をES細胞又はiPS細胞等の多能性幹細胞に導入し、幹細胞から肝細胞へ分化誘導させる方法を提供することを課題とする。また、本発明は、組織細胞に分化誘導させるのに有用な遺伝子が導入された幹細胞を提供することを課題とし、さらには遺伝子が導入された幹細胞から分化により生成した肝細胞を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明者等は、課題を達成するために鋭意検討を重ねた結果、Adベクターを用いることで、ES細胞又はiPS細胞等の多能性幹細胞に特定の遺伝子を導入することができることを見出した。当該ベクターを用いて特定の遺伝子を導入することにより、効果的に肝細胞に分化誘導させることができ、本発明を完成した。
【発明の効果】
本発明のAdベクターを用いることで、ES細胞又はiPS細胞等の多能性幹細胞の分化誘導に係る遺伝子が効果的に導入され、肝細胞へ分化誘導させうることが確認された。具体的には、HEX遺伝子、HNF4A遺伝子、HNF6遺伝子及びSOX17遺伝子から選択されるいずれか1又は複数の遺伝子をES細胞又はiPS細胞等の幹細胞に導入することで、効果的に肝細胞へ分化誘導させうる。特に、HEX遺伝子を幹細胞に導入することで、効果的に幹細胞から肝細胞へ分化誘導させうることが確認された。さらに、他の遺伝子として、SOX17遺伝子及び/又はHNF4A遺伝子などを細胞の分化の程度に応じて、適宜導入することにより、より効果的に幹細胞から肝細胞へ分化誘導させうることが確認された。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】ヒトiPS細胞にAdベクターを用いてHEX遺伝子を導入することによる、iPS細胞から肝細胞への分化誘導実験についてのスキームを示す図である。(実施例1、3)

【図2】ヒトiPS細胞から肝細胞への分化の様子を免疫染色にて示す写真図である。(実験例1−1)

【図3】ヒトiPS細胞を各種培養条件で培養したときの肝細胞への分化を、αフェトプロテイン(AFP)の発現を指標として確認した結果を示す図である。(実験例1−2)

【図4】ヒトiPS細胞を各種培養条件で培養したときの肝細胞への分化を、アルブミンの発現を指標として確認した結果を示す図である。(実験例1−2)

【図5】ヒトES細胞を各種培養条件で培養したときの肝細胞への分化を、AFPの発現を指標として確認した結果を示す図である。(実験例2)

【図6】ヒトES細胞を各種培養条件で培養したときの肝細胞への分化を、アルブミンの発現を指標として確認した結果を示す図である。(実験例2)

【図7】ヒトiPS細胞から肝細胞への分化の様子を免疫染色にて示す写真図である。(実験例3−1)

【図8】ヒトiPS細胞にAdベクターを用いてHEX遺伝子を導入することによる、iPS細胞から肝細胞への分化誘導実験についてのスキームを示す図である。(実施例4)

【図9】ヒトiPS細胞を各種培養条件で培養したときの肝細胞への分化を、AFP及びアルブミンの発現を指標として確認した結果を示す図である。(実験例4−1)

【図10】ヒトiPS細胞から肝細胞への分化の様子を免疫染色にて示す写真図である。(実験例4−2)

【図11】ヒトiPS細胞にAdベクターを用いてHEX遺伝子を導入することによる、iPS細胞から肝細胞への分化誘導実験についてのスキームを示す図である。(実施例5)

【図12】3種類のヒト幹細胞を培養したときの、内胚葉マーカーであるFOXA2及びSOX17の発現量を確認した結果を示す図である。(実験例5−1)

【図13】3種類のヒト幹細胞を培養したときの肝細胞への分化を、αフェトプロテイン(AFP)及びアルブミンの発現を指標として確認した結果を示す図である。(実験例5−1)

【図14】ヒトiPS細胞にAdベクターを用いてHEX遺伝子を導入することによる、iPS細胞から肝細胞への分化誘導実験についてのスキームを示す図である。(実施例6)

【図15】ヒトiPS細胞から肝細胞への分化の様子を免疫染色にて示す写真図である。(実験例6−1)

【図16】ヒトiPS細胞にAdベクターを用いてHEX遺伝子を導入することによる、iPS細胞から肝細胞への分化誘導実験についてのスキームを示す図である。(実施例7、8)

【図17】HEX遺伝子を導入したヒトiPS細胞(Tic株)の機能を、薬剤代謝酵素シトクロムP450 3A4(CYP3A4)の発現により確認した結果を示す図である。(実験例7−1)

【図18】HEX遺伝子を導入したヒトiPS細胞の機能を、薬剤代謝酵素シトクロムP450 3A4(CYP3A4)の機能及び薬剤応答性により確認した結果を示す図である。(実験例7−2)

【図19】HEX遺伝子を導入したヒトiPS細胞(Tic株、Dotcom株)の肝細胞の分化をアルブミンの発現を指標とし、細胞の機能を薬剤代謝酵素シトクロムP450 3A4(CYP3A4)の発現により確認した結果を示す図である。(実験例8−1)

【図20】ヒトiPS細胞にAdベクターを用いてHEX遺伝子を導入することによる、iPS細胞から肝細胞への分化誘導実験についてのスキームを示す図である。(実施例9)

【図21】HEX遺伝子を導入したヒトiPS細胞(Tic株)の形態的変化を確認した写真図である。(実験例9−1)

【図22】ヒトiPS細胞にAdベクターを用いてSOX17遺伝子及びHEX遺伝子を導入することによる、iPS細胞から肝細胞への分化誘導実験についてのスキームを示す図である。(実施例10)

【図23】ヒトiPS細胞から肝細胞への分化の様子を免疫染色にて示す写真図である。(実験例10−1)

【図24】ヒトiPS細胞を各種培養条件で培養したときの肝細胞への分化を、AFP 及びアルブミンの発現を指標として確認した結果を示す図である。(実験例10−2)

【図25】ヒトiPS細胞にAdベクターを用いてHEX遺伝子及びHNF4A遺伝子を導入することによる、iPS細胞から肝細胞への分化誘導実験についてのスキームを示す図である。(実施例11)

【図26】各遺伝子を導入したヒトiPS細胞における薬剤代謝酵素シトクロムP450 3A4(CYP3A4)の発現を免疫染色にて示す写真図である。(実験例11−1)

【図27】HEX遺伝子及びHNF4A遺伝子を導入したヒトiPS細胞の機能を、薬剤代謝酵素シトクロムP450 2D6(CYP2D6)、3A4(CYP3A4)、及び7A1(CYP7A1)の発現により確認した結果を示す図である。(実験例11−2)

【図28】HEX遺伝子及びHNF4A遺伝子を導入したヒトiPS細胞の機能を、薬物代謝活性により確認した結果を示す図である。(実験例11−3)

【図29】ヒトiPS細胞にAdベクターを用いてSOX17遺伝子、HEX遺伝子及びHNF4A遺伝子を導入することによる、iPS細胞から肝細胞への分化誘導スキームを示す図である。(実施例12)

【図30】SOX17遺伝子、HEX遺伝子及びHNF4A遺伝子の各組み合わせにより遺伝子を導入したヒトiPS細胞の機能を、薬剤代謝酵素シトクロムP450 2D6(CYP2D6)、3A4(CYP3A4)、及び7A1(CYP7A1)の発現により確認した結果を示す図である。(実験例12)

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

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