技術分野
構造物の表面に一方向へ延びる所定深さの切目を形成するカッター装置
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
前記特許文献1に開示のカッター装置は、回転するカッター刃によって路面や床面を切断するが、路面や床面の切断中に音圧レベルが90dB以上の不快かつ大きな切断音が発生し、周辺に騒音をまき散らし、騒音公害の原因になる場合がある。また、カッター刃による路面や床面の切断中に多量の塵埃が巻き上げられ、周辺に塵埃をまき散らし、その塵埃による粉塵公害の原因になる場合もある。このカッター装置は、路面や床面に切目を形成する場合に利用されるが、作業者が装置を持ち上げて作業することはできず、路面や床面以外の建造物の壁面や天井面等に切目を形成することができない。
本発明の目的は、構造物の表面の切断中における不快かつ大きな切断音の発生を防ぐことができ、構造物の表面の切断中における塵埃のまき散らしを防ぐことができるカッター装置を提供することにある。本発明の他の目的は、構造物のあらゆる箇所に切目を形成することができるカッター装置を提供することにある。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
前記課題を解決するための本発明の前提は、構造物の表面に一方向へ延びる所定深さの切目を形成するカッター装置である。
【発明の効果】
本発明にかかるカッター装置によれば、構造物の表面に所定深さの切目を形成するときに、吸引手段によってハウジングの内部空間から空気が吸引されて内部空間が負圧になり、蛇腹部材が上下方向へ縮んで構造物の表面に吸い付き、蛇腹部材によってハウジングと構造物の表面との間隙が塞がれるから、カッターブレードによって構造物の表面を所定深さに切断するときに発生する切断音がハウジングの外側に漏れることはなく、構造物の表面の切断中における不快かつ大きな切断音の発生を防ぐことができ、切断音を抑制した静かな状態で構造物の表面に一方向へ延びる切目を形成することができる。また、頂壁およびそれら側壁の内面に防音部材が固定されているから、ハウジングの内部空間に伝播した切断音の音圧レベルを防音部材によって減衰させることができ、構造物の表面の切断中に発生した切断音を確実に小さくすることができる。カッター装置は、吸引手段によってハウジングの内部空間から空気が吸引されることにより、構造物の表面の切断中に発生した塵埃を空気とともに吸引手段に吸引させることができ、構造物の表面の切断中における塵埃のまき散らしを防ぐことができる。さらに、構造物の表面の切断中に発生した塵埃を吸引手段に吸引させることで、ハウジングの内部空間に塵埃が残存することはなく、ハウジングの内部空間に塵埃が残存することによるその塵埃の防音部材への付着を防ぐことができ、防音部材の防音性能の低下を防ぐことができる。
カッターブレードの大部分を包被するケーシングがハウジングの内部空間に設置され、カッターブレードがケーシングのカッターブレード収容空間に収容されたカッター装置は、カッターブレードをケーシングに収容することで、構造物の表面を所定深さに切断するときに発生する切断音がケーシングに閉じ込められ、切断音のハウジングの内部空間への伝播を減少させることができ、構造物の表面の切断中における不快かつ大きな切断音の発生を防ぐことができるとともに、切断音を抑制した静かな状態で構造物の表面に一方向へ延びる切目を形成することができる。
吸引手段の吸引ホースを連結するケーシングの連結口がケーシングの開口近傍に形成されているカッター装置は、ケーシングの開口から露出するカッターブレードのカッター刃の近傍にケーシングの連結口が形成され、その連結口に吸引ホースが連結されるから、構造物の表面の切断直後に発生した塵埃を直ちに吸引ホースに吸引させることができ、塵埃のハウジングの内部空間への拡散を防ぐことができる。カッター装置は、構造物の表面の切断中に発生した塵埃を空気とともに吸引手段に吸引させることができ、構造物の表面の切断中における塵埃のまき散らしを確実に防ぐことができる。また、構造物の表面の切断中に発生した塵埃がハウジングの内部空間へ拡散する前に、塵埃を吸引手段に吸引させることで、ハウジングの内部空間に塵埃が残存することはなく、ハウジングの内部空間に塵埃が残存することによるその塵埃の防音部材への付着を防ぐことができ、防音部材の防音性能の低下を防ぐことができる。
ハウジングの内部空間に空気を給気する給気手段を含むカッター装置は、モーターの回転軸の回転によってカッターブレードを回転させ、カッターブレードのカッター刃によって構造物の表面に切目を形成する際に、構造物の表面の切断を一定時間継続すると、モーターが熱を持ち、モーターがその熱によって故障する場合があるが、給気手段によってハウジングの内部空間に空気を給気することで、内部空間を冷却することができ、それによってモーターを空冷することができるとともに、熱によるモーターの故障を防ぐことができる。カッター装置は、吸引手段によってハウジングの内部空間から空気を吸引しつつ、給気手段によってハウジングの内部空間に空気を給気したときに、ハウジングの内部空間が所定の負圧に保持されるように、吸引手段による空気の吸引と給気手段による空気の給気とが調節されているから、ハウジングの内部空間が陽圧になることはなく、蛇腹部材によってハウジングと構造物の表面との間隙が塞がれ、カッターブレードによって構造物の表面を所定深さに切断するときに発生する切断音がハウジングの外側に漏れることがなく、構造物の表面の切断中における不快かつ大きな切断音の発生を防ぐことができ、切断音を抑制した静かな状態で構造物の表面に一方向へ延びる所定深さの切目を形成することができる。
給気装置の風量が1.0〜4.0
m3/minの範囲にあるカッター装置は、風量が前記範囲にあるとともに給気仕事率が前記範囲にある給気装置によって空気がハウジングの内部空間に給気されたとしても、吸引装置によってハウジングの内部空間から空気が吸引されて内部空間が負圧に保持されるから、ハウジングの内部空間が陽圧になることはなく、蛇腹部材によってハウジングと構造物の表面との間隙が塞がれ、カッターブレードによって構造物の表面を所定深さに切断するときに発生する切断音がハウジングの外側に漏れることがなく、構造物の表面の切断中における不快かつ大きな切断音の発生を防ぐことができ、切断音を抑制した静かな状態で構造物の表面に一方向へ延びる所定深さの切目を形成することができる。カッター装置は、風量や給気仕事率が前記範囲にある給気装置によってハウジングの内部空間に空気を給気することで、内部空間を冷却することができるから、それによってモーターを空冷することができ、熱によるモーターの故障を防ぐことができる。
蛇腹部材が上下方向へ蛇腹折りされた伸縮部と伸縮部の下端縁につながって構造物の表面に当接する所定面積の当接部とを有し、伸縮部と当接部とがハウジングの開口を囲んでいるカッター装置は、吸引手段によってハウジングの内部空間から空気が吸引されて内部空間が負圧になったときに、蛇腹部材の伸縮部が上下方向へ縮んで蛇腹部材の当接部が構造物の表面に吸い付き、ハウジングの開口を囲む蛇腹部材の当接部によってハウジングと構造物の表面との間隙が塞がれるから、カッターブレードによって構造物の表面を所定深さに切断するときに発生する切断音がハウジングの外側に漏れることがなく、構造物の表面の切断中における不快かつ大きな切断音の発生を防ぐことができ、切断音を抑制した静かな状態で構造物の表面に一方向へ延びる所定深さの切目を形成することができる。
摩擦防止用テープが蛇腹部材の当接部の表面に固着されているカッター装置は、吸引装置によってハウジングの内部空間から空気が吸引されて内部空間が大きな負圧になると、蛇腹部材が構造物の表面に強く吸い付き、蛇腹部材によってカッター装置が構造物の表面に吸着する場合があるが、蛇腹部材の当接部に固着された摩擦防止用テープによって構造物の表面と蛇腹部材の当接部との摩擦が軽減されるから、構造物の表面においてハウジングをスムースに動かすことができ、構造物の表面に一方向へ延びる所定深さの切目を容易に形成することができる。
防音部材が1〜6cmの厚みを有するフェルト、ロックウール、グラスウール、ゴムシート、塩ビシートのうちのいずれかであるカッター装置は、防音部材が前記厚みを有するマット状のフェルトやロックウール、グラスウールの互いに絡み合う繊維で形成されるから、防音部材を多孔質構造にすることができ、多孔質構造によって作られた繊維間の多数の空間によって切断音の音圧レベルを確実に減衰させることができるとともに、構造物の表面の切断中に発生した切断音を確実に小さくすることができる。また、防音部材が前記厚みを有するゴムシートや塩ビシートで形成されるから、ゴムシートや塩ビシートによって切断音の音圧レベルを確実に減衰させることができ、構造物の表面の切断中に発生した切断音を確実に小さくすることができる。
頂壁に取り付けられた第1取っ手とそれら側壁のいずれかに取り付けられて側壁から側方へ延びる第2取っ手とを有するカッター装置は、それら取っ手を把持することで、カッター装置を持ち上げることができるから、カッター装置を利用して建造物の床面のみならず、壁面や天井面等の建造物のあらゆる箇所に一方向へ延びる所定深さの切目を形成することができる。
構造物の表面の切断中に発生する切断音の音圧レベルが50〜70dBの範囲にあるカッター装置は、吸引装置によってハウジングの内部空間から空気が吸引されて内部空間が負圧になり、蛇腹部材が上下方向へ縮んで構造物の表面に吸い付き、蛇腹部材によってハウジングと構造物の表面との間隙が塞がれるとともに、防音部材によって切断中に発生する切断音の音圧レベルを減衰することで、カッター装置において発生する切断音の音圧レベルを前記範囲にすることができ、切断音の発生を抑制した静かな状態で構造物の表面に一方向へ延びる所定深さの切目を形成することができる。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1】前側壁の側から示すカッター装置の斜視図。
【図2】後側壁の側から示すカッター装置の斜視図。
【図3】カッター装置の底面図。
【図4】図2の4−4線矢視断面図。
【図5】蛇腹部材の斜視図。
【図6】図5の6−6線端面図。
【図7】内壁面に切目を形成する手順の一例を説明する図。
【図8】内壁面の切断中におけるカッター装置の断面図。
【図9】前側壁の側から示す他の一例の示すカッター装置の斜視図。
【図10】後側壁の側から示すカッター装置の斜視図。
【図11】カッター装置の底面図。
【図12】図9の12−12線矢視断面図。
【図13】内壁面の切断中におけるカッター装置の断面図。
10A カッター装置
10B カッター装置
11 ハウジング
12 ケーシング
13 モーター
14 カッターブレード
15 防音部材(防音マット)
16 蛇腹部材
17 吸引手段
18 頂壁
19 前側壁(側壁)
20 後前側壁(側壁)
21 右側壁(側壁)
22 左側壁(側壁)
23 内部空間
24 下端縁
25 開口
26 第1取っ手
27 第2取っ手
30 フランジ
32 頂板
33 前側板(側板)
34 後側板(側板)
35 右側板(側板)
36 左側板(側板)
37 カッターブレード収容空間
38 下端縁
39 開口
40 連結口
44 カッター刃
45 伸縮部
46 当接部
47 摩擦防止用テープ
48 吸引ホース
49 吸引装置
50 切目
52 給気手段
53 給気ホース
54 給気装置
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