特許5816050IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

バッテリ温度制御装置に関し、特に電動車両に適用されるリチウムイオンバッテリのバッテリ温度制御装置

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

ところで、一般にバッテリを使用し得る温度域としては、バッテリ性能や寿命特性の観点からいくつかの温度域があることが知られている。具体的には、例えば図10に示すように、バッテリの使用に適した推奨温度域や、バッテリ性能(例えば充電/放電容量)や寿命特性は僅かながら低下するもののバッテリを使用し得る使用可能温度域などがある。バッテリ性能を第一に考えた場合には、ヒータや冷媒等を用いてバッテリ温度を推奨温度域に収束するように制御することが望ましい。しかしながら、外気温が極めて低いあるいは極めて高い場合には、バッテリ温度の制御に要するエネルギ(電力)が膨大となり、電気自動車の航続距離が著しく低下するといった問題がある。 図11は、異なる外気温における従来のバッテリ温度制御装置によるバッテリ温度制御時のバッテリ温度とバッテリ温度制御用電力供給量との関係を示したものであり、図11(a)は外気温が10℃、図11(b)は外気温が-10℃、図11(c)は外気温が-20℃の場合のバッテリ温度とバッテリ温度制御用電力供給量との関係を示したものである。 バッテリ温度の制御に必要とされるバッテリに対する電力供給量(バッテリの消費電力に相当する)は、バッテリ温度を制御するための目標バッテリ温度と外気温との差分に依存することが知られている。 すなわち、図11(a)〜(c)で示すような異なる環境下において、目標バッテリ温度を推奨温度域の略中心値(例えば20℃)に設定した際、外気温が常温付近(10℃)から低下するに従ってバッテリから外気へ放出される熱量は増加するため、バッテリ温度を目標バッテリ温度(20℃)に維持するためにヒータ等で使用される電力量も増加することとなる。その結果、外気温が低下するに従ってバッテリ電力がより多く消費されることとなり、電動車両のモータ駆動用の電力が相対的に目減りして電動車両の航続距離が著しく減少する。 一方で、バッテリ温度を制御するための温度域を使用可能温度域まで拡張した場合、バッテリ温度の制御に要するエネルギ(電力)を抑制することができるものの、する推奨温度域から外れた温度域でもバッテリ温度を制御することとなり、バッテリが劣化し易いといった問題がある。 特許文献1,2に開示されているバッテリ温度調整装置によれば、車両キャビン内の空気をバッテリへ導入することで、バッテリ温度を制御するための熱エネルギ利用効率を高めることができる。 しかしながら、特許文献1,2に開示されているバッテリ温度調整装置においては、外気温やバッテリ残量等に関わらず常に一定の温度域にバッテリ温度を調整しようとするため、するような車両の航続距離とバッテリ劣化との両立を図ることが困難であるといった課題がある。 本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、車両の航続距離とバッテリ寿命の双方を高いレベルで維持することのできるバッテリ温度制御装置を提供することにある。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

する課題を解決するために、本発明に係るバッテリ温度制御装置は、バッテリ温度を所定の温度域に収束させるようにバッテリ温度を制御するバッテリ温度制御装置であって、前記バッテリ温度制御装置は、バッテリ使用に適した推奨温度域と、該推奨温度域よりも広い温度域であってバッテリ使用可能な使用可能温度域と、を有していて、外部環境、車両状態、ドライバ意図の少なくとも一つに応じて、前記所定の温度域を前記推奨・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明のバッテリ温度制御装置によれば、例えばリチウムイオンバッテリを備えた電動車両のバッテリ温度制御において、基本的にはバッテリ温度を制御するための目標バッテリ温度を推奨温度域の中心近傍に設定することでバッテリ劣化を防止すると共に、バッテリ温度の制御に要するエネルギ(電力)が車両の航続距離に大きな影響を及ぼすと予想される場合には、バッテリ温度の制御に要する前記エネルギ(電力)を必要最低限に抑え、バッテリの消費電力を抑制して車両の航続距離を確保することができる。 した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】本発明に係るバッテリ温度制御装置の第1の実施形態が適用された電動車両のシステム構成を概略的に示す全体構成図。

【図2】図1に示す統合ECUの内部構成を示す構成図。

【図3】図1に示すバッテリの内部構成を概略的に示す図。

【図4】バッテリ温度制御装置の第1の実施形態を模式的に示すブロック図。

【図5】図4で示す目標バッテリ温度演算部が有する目標バッテリ温度演算マップの例を示す図であり、(a)はバッテリ寿命重視用マップの一例、(b)はデフォルト用マップの一例、(c)は航続距離重視用マップの一例を示す図。

【図6】図4で示す目標バッテリ温度演算部の内部構成を示す図であり、図5で示す目標バッテリ温度マップの切替えを説明する図。

【図7】バッテリ温度制御装置の第2の実施形態を模式的に示すブロック図。

【図8】異なる外気温におけるバッテリ温度制御装置の第2の実施形態によるバッテリ温度制御時のバッテリ温度とバッテリ温度制御用電力供給量との関係を示す図であり、(a)は外気温が10℃、(b)は外気温が−10℃、(c)は外気温が−20℃の場合のバッテリ温度とバッテリ温度制御用電力供給量との関係を示す図。

【図9】図7で示すバッテリ温度制御用電力供給リミッタが有するバッテリ温度制御用の電力供給量リミッタマップの例を示す図であり、(a)はバッテリ寿命重視用マップの一例、(b)はデフォルト用マップの一例、(c)は航続距離重視用マップの一例を示す図。

【図10】リチウムイオンバッテリの温度特性を示す図。

【図11】異なる外気温における従来のバッテリ温度制御装置によるバッテリ温度制御時のバッテリ温度とバッテリ温度制御用電力供給量との関係を示す図であり、(a)は外気温が10℃、(b)は外気温が−10℃、(c)は外気温が−20℃の場合のバッテリ温度とバッテリ温度制御用電力供給量との関係を示す図。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

100 電動車両   101 統合ECU   102 ブレーキECU   103 モータECU   104 バッテリECU   105 空調ECU   106,115 ブレーキディスク   107 インバータ   108 モータ   109 減速ギア   110 車軸(ドライブシャフト)   111 駆動輪(前輪)   112 バッテリ   113 エアコン   114 後輪   201 統合制御部   202 車両運動制御部   203 エネルギ管理部   204 フェール時対応部   205 目標ブレーキ制動力演算部    206 目標モータ制駆動力演算部   207 バッテリ温調指令部   208 車両内温調指令部   210 バッテリ温度制御部   301 目標バッテリ温度演算部   302 PIDフィードバック制御器   303 バッテリ温度制御用電力供給リミッタ   310 目標バッテリ温度演算マップ切替え部   311 バッテリ寿命重視用マップ   312 デフォルト用マップ   313 航続距離重視用マップ   314 切替えスイッチ   320 マップ切替え総合判定部   401 バッテリモジュール   402 バッテリ温度制御装置   411 バッテリセル   412 セルコントローラ   413 バッテリヒータ   414 バッテリファン   500,600 バッテリ温度制御装置

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