技術分野
コンクリート品質管理試験方法に係り、コンクリートの強度試験用に利用されている円柱状軽量鋼製型枠にひずみゲージを貼り付け、型枠のひずみを測定し、コンクリート施工現場等において、試験対象であるコンクリートへの膨張材、収縮低減剤の混入の有無の確認と、膨張材の混入量の概略把握が可能とした試験において、コンクリートの線膨張係数と、ひずみゲージの補償線膨張係数とを考慮した温度補正を行い、材齢経過時のひずみ変動を小さくして、上述した各評価の精度を高めるようにしたコンクリート品質管理試験方法
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
ところで、この品質管理試験方法は、コンクリート施工現場等において、簡易に行えることを想定している。そのため、コンクリートの種類、添加剤の種類に加えて、コンクリート打設場所の環境温度が与える影響を考慮し、その環境温度下で硬化が進行するコンクリートの適正なひずみ量を知ることが必要である。
例えば、恒温室等の20℃環境下でのコンクリート硬化にひずみの経時変化について、異なる骨材(硬質砂岩砕石、石灰石砕石)を用いたコンクリートについて、コンクリート打設から材齢7日までの材齢と膨張ひずみ(ひずみゲージ測定値)との関係の一例を図2に示す。このように、一定の環境温度下(20℃)では、材齢1日までの間にそのほとんどのひずみ変化が生じ、その後ほぼ横ばいに安定する、概ねバイリニア型の経時変化を示すことが認められている。
しかし、実際のコンクリート打設作業を行う現場のような環境下では1日において気温変化がある場合が一般的である。そのような気温変化(日較差)を想定した場合のコンクリートひずみの経時変化を、たとえば図3に示したような温度履歴(最高温度約33℃/日、最低温度約17℃/日)で再現して、打設コンクリートの経時変化(コンクリート打設〜材齢7日)を測定した。その結果、図4に示したように、材齢経過に伴うコンクリートひずみは温度履歴(気温の変動)と連動して変動することが確認された。
この温度履歴に基づくコンクリートひずみは、型枠内のコンクリート自体のひずみ変動と、軽量鋼製型枠のひずみ(ひずみゲージ測定値)変動とが複合的に挙動していることが予想される。そのため、線膨張係数の異なるひずみゲージによる測定値においても、コンクリートひずみを適正に示すような測定を行う必要がある。そこで、本発明の目的は上述した従来の技術が有する問題点を解消し、コンクリート試験体の硬化時の材齢経過における環境温度の変化に対して測定ひずみを温度補正することにより、適正なコンクリートひずみを測定できるようにしたコンクリート品質管理試験方法を提供することにある。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
目的を達成するために、本発明はコンクリートを打設した薄肉円柱型枠の外側面に貼付したひずみゲージで、前記コンクリートの打設直後から所定材齢までのひずみ量を測定し、該ひずみ量の経時変化から、所定の添加材または添加剤が適正に混入されたコンクリートであるかの評価を行うコンクリートの品質管理試験方法において、前記コンクリートの線膨張係数と前記ひずみゲージの補償線膨張係数との数値差に対して、前記所定材齢・・・ 続きを
知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明によれば、コンクリート施工現場等において、試験対象であるコンクリートへの膨張材、収縮低減剤の混入の有無の確認と、膨張材の混入量の概略把握とを行う品質管理試験において、コンクリート種類の線膨張係数に適合した補償線膨張係数を有するひずみゲージを用いて、材齢経過時の温度変化の影響を小さくして、試験精度を高めることができるという効果を奏する。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
知財ポータルサイト IP Force にログインして確認する (無料)
この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1】 本発明のコンクリート品質管理試験方法の装置構成の概略説明図。
【図2】 20℃環境下におけるコンクリートひずみ経時変化図(打設後〜材齢7日)。
【図3】 ひずみ測定試験用槽内温度履歴図(打設後〜材齢7日)。
【図4】 図3に示した温度履歴下におけるコンクリート(粗骨材:石灰岩砕石)ひずみ経時変化図(打設後〜材齢7日)。
【図5】 線膨張係数測定時槽内温度履歴パターン図。
【図6】 線膨張係数測定用試験コンクリート(粗骨材:硬質砂岩砕石)実ひずみ経時変化図(材齢25〜30日)。
【図7】 線膨張係数測定用試験コンクリート(粗骨材:石灰岩砕石)実ひずみ経時変化図(材齢25〜30日)。
【図8】 図3に示した温度履歴下における、4種類の補償線膨張係数のひずみゲージによるコンクリートひずみ測定経時変化図(粗骨材:硬質砂岩砕石、打設後〜材齢7日)。
【図9】 図3に示した温度履歴下における、4種類の補償線膨張係数のひずみゲージによるコンクリートひずみ測定経時変化図(粗骨材:石灰岩砕石、打設後〜材齢7日)。
【図10】 図8に示した各補償線膨張係数のひずみゲージによるコンクリートひずみ測定結果を、コンクリート温度による補正式(式1)を利用してひずみ補正して求めたコンクリートひずみ経時変化図。
【図11】 図9に示した各補償線膨張係数のひずみゲージによるコンクリートひずみ測定結果を、コンクリート温度による補正式(式1)を利用してひずみ補正して求めたコンクリートひずみ経時変化図。
【図12】 図8に示した各補償線膨張係数のひずみゲージによるコンクリートひずみ測定結果を、気温(槽内温度)による補正式(式2)を利用してひずみ補正して求めたコンクリートひずみ経時変化図。
【図13】 図9に示した各補償線膨張係数のひずみゲージによるコンクリートひずみ測定結果を、気温(槽内温度)による補正式(式2)を利用してひずみ補正して求めたコンクリートひずみ経時変化図。
10 軽量鋼製円柱型枠(円柱型枠)
11 ひずみゲージ
14 測定装置
全ての図面はログインすると無料で閲覧できます。ログイン・ユーザー登録