特許5829035IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

光硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、及びこれらの硬化物と、これらの硬化物を用いたプリント配線板

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

しかしながら、現行のアルカリ現像型のフォトソルダーレジストは、従来の熱硬化型、溶剤現像型のものに比べて、耐アルカリ性、耐水性、耐熱性など、耐久性の点では必ずしも十分とはいえない面があった。これは、アルカリ現像型フォトソルダーレジストが、アルカリ現像性を付与するために親水性基を有するものを主成分としており、そのような親水性基が、硬化物への薬液、水、水蒸気などの浸透を引き起こし、アルカリ耐性など耐薬品性や、レジスト皮膜と銅との密着性を低下させることがあるためと考えられる。 特に、BGA(ボール・グリッド・アレイ)やCSP(チップ・スケール・パッケージ)などの半導体パッケージにおいては、高い耐湿熱性が要求されるが、現行のアルカリ現像型のフォトソルダーレジストは、高湿高温下で行われるPCT(プレッシャークッカー試験)や高温加湿条件下電圧を印加して行われるHAST(高度加速寿命試験)試験における数値を見ても、未だ改善の余地があるといえる。 さらに、表面実装への移行や、環境問題への配慮に伴う鉛フリーはんだの使用などにより、パッケージ内外部の到達温度は著しく高くなる傾向にある。それに伴い、熱履歴による塗膜の劣化、特性変化、剥がれの発生の問題が表面化してきており、PCT耐性、HAST耐性といった、アルカリ現像型フォトソルダーレジストの耐久性のさらなる向上が求められている。 また、フタロシアニングリーンによる緑色と比較すると、青色のソルダーレジストインキや青色着色剤と黄色着色剤による緑色ソルダーレジストインキは隠蔽性が弱く、外観的な不良を見えにくくするという着色剤としての機能を充分に果たし得ない場合のあることが明らかになってきた。 現在のソルダーレジストは光硬化で画像形成され、最終的に熱硬化処理が施される。熱硬化処理時の温度、処理時間は基板メーカーによって様々であるが、特に、温度が高く処理時間が長い場合に、銅回路の酸化による変色を、青色を用いた基板レジストが隠蔽しきれず、基板の見た目が悪くなるという問題が生じることがある。この問題は、のハロゲンフリーの青色着色剤と黄色着色剤を用いた緑色ソルダーレジストインキにおいても同様に生じ得るものであり、フタロシアニングリーンを用いたソルダーレジストに比べると隠蔽性が弱いことが本発明者等により確認されている。 また、基板上にマーキングインキを施す場合にはソルダーレジストの硬化後、さらにマーキングを印刷し熱硬化させるため、銅回路の変色は加速され、外観上の問題はさらに深刻になりうる。ソルダーレジストの熱硬化の際に生じる基板の反りを補正のため圧力と熱をかける場合もあり、同様に回路の変色が問題視されている。 さらに、同じ銅回路上であっても回路のエッジ(レジストが薄くなっているところ)のみ変色している状態だと、基板の検査や実装の際に検査データとの不整合により不良とされてしまう。一方、銅回路が均一に変色し、他の部分と識別可能な場合はそのような不具合とはならない。この仕上がりの差が、後の光学式自動外観検査(AOI)の検査工程で正常か異常かを判別できないような大きな問題を引き起こすことがあった。 これらの不具合は、以前より報告されていたものであるが、フタロシアニンブルー等の青色着色剤を用いた場合に顕著なものとなる。 そこで本発明の目的は、アルカリ現像可能で優れた解像性を有するとともに、耐(湿)熱性、冷熱衝撃耐性に優れた硬化物を形成することが可能であり、更には優れた回路隠蔽性を有する光硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、及びこれらの硬化物と、これらの硬化物を用いたプリント配線板を提供することにある。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明者等は、課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定のフィラーを含有する光硬化性樹脂組成物とすることで課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
【発明の効果】
本発明により、アルカリ現像可能で優れた解像性を有するとともに、耐(湿)熱性、冷熱衝撃耐性、回路隠蔽性に優れた硬化物を形成することが可能な光硬化性樹脂組成物を提供することができる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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