特許5906261IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

リチウム二次電池用負極の製造方法

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

シリコン薄膜やシリコン合金薄膜はカーボンに代わるリチウムイオン二次電池の負極活物
質として期待されているが、集電体基板上にシリコン薄膜を直接形成した材料を負極活物
質として、その上に固体電解質層と正極活物質層を堆積させた積層構造の電池の場合、十
分なサイクル寿命を得るためには、シリコン薄膜の厚さを2〜3μm以内に収めなくては
ならない。それ以上に厚いシリコン薄膜では、充放電を繰り返しているうちに、体積膨張
によりシリコン薄膜にシワやクラックが発生し、シリコン薄膜が集電体基板から剥離し、
容量が低下して、サイクル特性が悪いという問題があった。このため、シリコン薄膜の厚
さを500nm以下とする負極が提案されているが高容量化が実現し難い。 しかし、特許文献12に記載の負極材料(図17参照)のように、高さ数μm〜10
0μm程度のほぼ垂直に立ち上がった壁状のカーボンナノウォールの壁を利用する構造は
、充放電に伴うSi等の粒子や被膜からなる負極活物質102の体積変化をカーボンナノ
ウォールのグラフェンシート101間の隙間で緩和するために、グラフェンシート101
間の隙間を残しながら負極活物質を壁面に付着させなければならず、充電容量の高容量化
には限界があった。 また、非特許文献4及び特許文献10に示されるように、絡んだ多数の遊離のカーボンナ
ノチューブとシリコン薄膜をコンポジットにした負極構造は、厚さ300nmのシリコン
薄膜をスパッタした場合の負極の放電容量が2528mAh/gという大きい値を示すが
、均一なコンポジット層の形成が困難である。 本発明は、のような従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、シリコ
ン系負極活物質を使用する場合に、充放電容量が大きく、充放電の繰り返しによる電池容
量の低下が少ない、新規な負極構造を有するリチウム二次電池用負極を提供することを解
決すべき課題とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明者らは、カーボンナノウォールについて鋭意研究を行っている中で、従来のカーボ ンナノウォールの形状とは異なり、グラフェンシートが基板に対して様々な方向に傾斜し て成長した、その形態がポテトチップ(chip)に類似した剥片(flake)状のカーボンナノ 構造体(以下、適宜「カーボンナノチップ」と言い、その集合体を「カーボンナノチップ ス」と言う)を発見した。そして、さらには、このカーボンナノチ・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明の製造方法で形成されたリチウム二次電池用負極によれば、従来のカーボンナノウ
ォール(CNW)やシリコン薄膜を活物質とした場合の理論電気容量をはるかに超えた、充放
電容量が大きく、充放電の繰り返しによる電池容量の低下が少ないリチウム二次電池用の
負極とすることができる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】本発明の製造方法によって形成されたリチウム二次電池用負極の基板面と垂直方向の断面模式図(Aは充電前、Bは充電後)である。

【図2】本発明の製造方法によって形成されたリチウム二次電池用負極の基板面と垂直方向の断面の図面代用透過型電子顕微鏡写真である。

【図3】カーボンナノチップス層の形成に用いるプラズマCVD装置の一形態を示す断面模式図である。

【図4】プラズマCVD法により、750℃(A)及び600℃(B)の基板温度でSUS304ステンレス鋼板上に成長させたカーボンナノチップス層のグラファイト のラマンスペクトルのチャートである。

【図5】プラズマCVD法により、SUS304ステンレス鋼板上に成長させたカーボンナノチップス層を基板面上方から見た図面代用電子顕微鏡写真である。

【図6】カーボンナノチップス層の図面代用透過型電子顕微鏡写真(TEM明視野像;×24万倍)である。

【図7】カーボンナノチップス層の図面代用透過型電子顕微鏡写真(図6の右側点線の囲み部分;×200万倍)である。

【図8】カーボンナノチップス層の透過型電子顕微鏡における電子線回折像(図7のポイントA、Bのナノビーム電子回折像、ビーム径:約5nmφ及び図6のポイントCの制限視野電子回折像、制限視野領域:約600nmφ、カメラ定数L・λ−20.06Å・mm)である。

【図9】実施例1のリチウム二次電池用負極の図面代用電子顕微鏡写真(明視野像;×3万倍)である。

【図10】実施例1のリチウム二次電池用負極の図面代用電子顕微鏡写真(図9のAの枠の部分の拡大像;×30万倍)である。

【図11】実施例1のリチウム二次電池用負極の図面代用電子顕微鏡写真(図10のBの枠の部分の拡大像;×120万倍)である。

【図12】実施例1のリチウム二次電池用負極を用いた電池(ハーフセル)の充放電特性を示すグラフである。

【図13】実施例1のリチウム二次電池用負極を用いた電池(フルセル)の充放電特性を示すグラフである。

【図14】実施例2及び比較例1のリチウム二次電池用負極のシリコン薄膜層を蒸着する前のカーボンナノチップス層のグラファイト及びカーボンナノウォール層のグラファイトについてのラマンスペクトルである。

【図15】実施例2のリチウム二次電池用負極を用いた電池(ハーフセル)の充放電特性を示すグラフである。

【図16】比較例1のリチウム二次電池用負極を用いた電池の充放電特性を示すグラフである。

【図17】実施例2の電池の2回目の充放電特性についての微分曲線のグラフである。

【図18】一般的なリチウム二次電池の断面模式図である。

【図19】実施例2のリチウム二次電池用負極を用いた電池(フルセル)の充放電特性を示すグラフである。

【図20】特許文献12に記載の負極材料の断面模式図である。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

1…集電体基板、   2…グラフェンシート、   3…カーボンナノチップス層、   4…シリコン薄膜層、   5…空隙、   21、22…電池容器、   25…セパレータ、   28…正極、   24…負極、   23、27…集電体、   26…板バネ、   29…ガスケット、   80…真空チャンバ、   81…第一電極、   82…第二電極、   83…集電体基板、   84…ガス導入口、   85…RF電源、   86…のぞき窓、   100…集電体基板、   101…グラフェンシート、   102…負極活物質

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