特許5939260IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

自動車に電圧供給するための発電機装置に関する。 背景技術
自動車用三相交流発電機または交流発電機(オルタネータ)においては、整流のために交流ブリッジ(整流器)が使用される。整流素子として主にシリコンから成りpn接合を備えた半導体ダイオードが使用される。例えば三相交流発電機では6個の半導体ダイオードが1つのB6ブリッジへ相互接続される。時にはダイオードも並列に接続され、例えば6個のダイオードの代わりに12個のダイオードが使用される。異なる相数の交流発電機ではそれに応じて適合されたダイオードブリッジが使用される。ダイオードは電流密度が500A/cm2超までの大きい電流および最大障壁接合温度Tjが約225℃の高い温度で動作するよう設計されている。典型的には、順方向での電圧降下、すなわち順方向電圧UFは、使用する電流が大きい場合には、約1Vに達する。一般的に逆方向の動作では、降伏電圧UZまでは非常に小さな逆方向電流IRしか流れない。この電圧を超えると、逆方向電流が非常に強く増大する。それ故に、さらなる電圧の上昇が防止される。これに関して、ツェナーダイオード(Zダイオード)は、車両の車載電源の電圧に応じて逆方向電圧が約20V〜40Vのものが主に使用されている。Zダイオードは降伏時に非常に大きな電流を短時間に加えることさえ可能である。したがってZダイオードは、負荷変化時に発電機の過電圧を制限する(ロードダンプ)ために使用される。このようなダイオードは例えばDE19549202B4に記述されているように通常、堅牢なダイオード圧入筐体に包入されている。 このような装置の欠点はpnダイオードの順方向電圧が伝導損を、ひいては発電機の効率悪化をもたらすことにある。発電機の電流出力の際に平均して常に2個のダイオードが直列に接続されているため、平均伝導損は100A発電機で約200Wである。それに伴うダイオードと整流器の温度上昇は、費用のかかる冷却手段によって、例えば放熱器またはブロワを使用して、抑制する必要がある。 伝導損を低減するために、DE102004056663A1は、いわゆる高効率ダイオード(HED)をpnダイオードの代わりに使用することを提示している。高効率ダイオード(HED)としてショットキーダイオードが挙げられており、これは従来のショットキーダイオードとは対照的に逆方向電圧によって引き起こされる障壁低下効果(BL)を有しておらず、それ故に逆方向電流は低い。高効率ショットキーダイオード(HED)は、モノリシックに半導体チップに一体化された、従来型ショットキーダイオード(SBD)とフィールドプレート、pn接合またはさまざまな障壁金属のようなほかのエレメントとの組み合わせから構成される。これにはしばしばトレンチ技術が使用される。 高効率ショットキーダイオード(HED)によって、その範囲が0.5V〜0.6Vにある、格段に低い順方向電圧UFが実現できる。ダイオードの伝導損が小さいことにより、各発電機の効率と電力出力が高まる。ショットキーダイオードは多数キャリアコンポーネントとして非常にスイッチングが高速で、さらには特定周波数域における発電機のRF干渉が最大10dBに改善される。 逆方向電力損失が低い結果、加えてダイオード冷却の費用はpnダイオードを使用する場合と比べて低減される。 しかし、高効率ショットキーダイオード(HED)の製造は費用がかかり、技術的要求度も非常に高い。メサ幅が500nm以下の範囲の非常に細かい溝構造をシリコンにエッチングしなければならないことのほかに、特に適切で頑丈なショットキー接点を低費用で製造するという課題がある。ショットキー接点として好ましくはニッケルシリサイドまたは他の適切なシリサイドが使用される。パワーMOSFETを製造している現代の半導体工場では、このシリサイドプロセスはほとんど使用できない。 発明の開示
本発明によれば、自動車発電機用整流器内に専用に作られたnチャネルMOSFETが使用され、このnチャネルMOSFETではゲート、ボディエリアおよびソースエリアが固定的に電気的に相互に結合され、ドレインエリアがカソードとして用いられる。この特別な、疑似ショットキーダイオード(PSD)とも呼ばれる整流素子により、HEDと同じように、pnダイオードの順方向電圧よりも低い順方向電圧を得ることができる。好ましくはこのような整流素子は、500A/cm2の電流が流れる場合、0.7Vより小さいオン状態電圧ないしは導通電圧を有する。好ましくはこのオン状態電圧は0.5V〜0.7Vの間にある。このような整流素子はショットキー接触を含んでおらず、したがって特別なシリサイドプロセスも不要である。これは、MOSFET用標準プロセスを軽度に変更して、プレーナー技術でもトレンチ技術でも製造することができる。これは多数キャリアコンポーネントとして、やはり非常に高速にスイッチングする。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】本発明による発電機装置の1つの実施形態を例示した図

【図2】疑似ショットキーダイオードの実施形態を例示した断面図

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

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