特許5999401IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

心肺手術等を行う際に使用される体外血液循環回路において、体外循環中の血液を一時的に貯留する貯血槽及び当該貯血槽に内蔵されるカーディオトミー部

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

図11に示した従来のカーディオトミー部900では消泡材920が血液面950よりも高い位置に配置されているので、気泡が消泡材920の下面920bに接触するためには、血液面950上に多数の気泡が盛り上がるように成長する必要がある。また、血液面950の中央に存在する気泡は消泡材920に接触することはできないので、略円筒形状の消泡材920で囲まれた空間960内に多数の気泡が盛り上がるように成長する。 従って、図11に示した従来のカーディオトミー部900は消泡特性に劣るという問題がある。カーディオトミー部900内で気泡が破泡されずに多数形成されると、カーディオトミー部900内の空間が気泡で満たされて、カーディオトミー部900内の圧力が上昇する。カーディオトミー部900内の圧力が高くなると、導管935を通じてカーディオトミー部900内に流入する血液や薬液の流入抵抗が増大し、遂にはカーディオトミー部に流入するべき血液や薬液が逆流するという問題が生じる。 本発明は、従来のカーディオトミー部が有するの課題を解決し、良好な消泡特性を有し、血液の流入抵抗の増大が抑制されたカーディオトミー部及びこれが内蔵された貯血槽を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明のカーディオトミー部は、フィルタと、前記フィルタ内に収納された消泡材とを備える。前記フィルタ及び前記消泡材のそれぞれは、その上側のみが開口した袋形状を有する。前記消泡材は、外側層と、前記外側層の内側に配された内側層とを備え、前記内側層が上側のみに配された半二重構造を有する。前記外側層の上端と前記内側層の上端とが薄肉部を介して連続している。前記消泡材の下端は、前記フィルタの内底部に対して・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明によれば、袋形状を有するフィルタ内に、袋形状を有する消泡材が収納され、消泡材の下端は、フィルタの内底部から上側に離間している。これにより、消泡材内に血液が流入すると、血液は消泡材を通過しこれから流出し、この過程で血液中の気泡は血液から分離されるので、消泡材内に血液がほとんど滞留しない。これにより、気泡が消泡材に接触する可能性が増大するので、消泡特性が向上する。 また、消泡材が半二重構造を有しているので、上に向かって盛り上がるように成長した気泡は内側層の下端面に接触して破泡する。これにより、消泡特性が更に向上する。 このように、本発明のカーディオトミー部は、良好な消泡特性を有している。その結果、カーディオトミー部内の圧力上昇が起こりにくく、血液の流入抵抗の増大が抑制される。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】図1は、本発明の一カーディオトミー部の概略構成を示した断面図である。

【図2A】図2Aは、本発明の一消泡材の製造方法の一工程を示した図であり、消泡材用材料を示した斜視図である。

【図2B】図2Bは、本発明の一消泡材の製造方法の一工程を示した図であり、主要部と副部との間に薄肉部が形成された消泡材用材料を示した斜視図である。

【図2C】図2Cは、本発明の一消泡材の製造方法の一工程を示した図であり、一対の主要部が互いに重なり合うように折り曲げられた消泡材用材料を示した斜視図である。

【図2D】図2Dは、図2Cの矢印2Dに沿って見た消泡材用材料の正面図である。

【図2E】図2Eは、本発明の一消泡材の製造方法の一工程を示した図であり、一対の主要部がその両斜辺に沿って接合された袋形状の消泡材用材料を示した斜視図である。

【図2F】図2Fは、本発明の一消泡材の製造方法の一工程を示した図であり、表裏が裏返された袋形状の消泡材用材料を示した斜視図である。

【図2G】図2Gは、本発明の一消泡材の製造方法の一工程を示した図であり、一対の副部が一対の主要部間に位置するように折り返された袋形状の消泡材を示した斜視図である。

【図2H】図2Hは、本発明の一消泡材をフィルタに挿入する直前の状態を示した斜視図である。

【図3】図3は、本発明の一貯血槽の概略構成を示した斜視図である。

【図4】図4は、図3に示した本発明の一貯血槽の側面断面図である。

【図5】図5は、図3に示した本発明の一貯血槽に内装されるサポート部材の斜視図である。

【図6】図6は、本発明の実施例1にかかるカーディオトミー部に血液を流入させたときのカーディオトミー部内の圧力上昇を測定する方法を示した概略図である。

【図7】図7は、実施例1においてカーディオトミー部に流入させる血液の流量の時間的変化を示した図である。

【図8】図8は、比較例1に係るカーディオトミー部の概略構成を示した断面図である。

【図9】図9は、比較例2に係るカーディオトミー部の概略構成を示した断面図である。

【図10】図10は、実施例1及び比較例1,2の各カーディオトミー部内の圧力上昇の経時変化を示した図である。

【図11】図11は、従来のカーディオトミー部の一例の概略構成を示した断面図である。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

1 カーディオトミー部   5 貯血槽   10 フィルタ   10b フィルタの内底部   20 消泡材   20b 消泡材の下端   20D 二重部   20S 一重部   21 外側層   22 内側層   30 ハウジング   31 ハウジング本体   32 貯血部   33 血液流出ポート   36 蓋体   50 心内血流入ポート   51 静脈血流入ポート   60 樹脂板   61 樹脂板に形成された貫通孔   90 導管   100 消泡材用材料   101a,101b 薄肉部   110a,110b 主要部   111a,111b 主要部の下底(第一辺)   112a,112b 主要部の上底(第二辺)   120a,120b 副部

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