特許6019607IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

荷重センサによって検出された荷重値に基づいて、車両シートに乗員が着座しているか否かを判定するシート乗員判定装置に関し、特に、旋回走行に伴う荷重変動によって乗員なしと誤判定しないようにしたシート乗員判定装置およびシート乗員判定方法に関するものである。

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

した乗員検知装置によれば、荷重センサをシート取付け部の左または右側の前後2か所に取付けることで、荷重センサの設置数を最小限に抑え、装置の低コスト化、軽量化を図りながら、乗員の有無を判別することができる。 しかしながら、シート取付け部の左または右側の前後2か所に荷重センサを設置する方法では、車両の旋回走行に伴って荷重センサによって検出される荷重値が変動し、誤った判定を行う恐れがでてくる。例えば、左ハンドル車の助手席側の内側の前後2カ所に荷重センサを設置した場合には、車両の左旋回走行に伴って車両シートに作用する遠心力により、荷重センサによって検出される荷重値が減少する。このため、助手席に大人が着座しているにも拘わらず、「着座なし」と誤判定してしまうことが起こり得る。 本発明は、課題に鑑みてなされたもので、車両の旋回走行に伴う入力荷重の変動によって「乗員なし」に誤判定されることを防止できるシート乗員判定装置およびシート乗員判定方法を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

上述した課題を解決するために、請求項1に係る発明の特徴は、車両シートに乗員が着座している「乗員あり」状態であるか、車両シートに乗員が着座していない「乗員なし」状態であるかを判定するシート乗員判定装置であって、シートベルトのタングプレートがバックルに係合したことを検出するシートベルト装着検出部と、前記車両シートの下側における左右の一方側の前後に隔離配置され、前記車両シートに作用する荷重の一部を・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、「乗員あり」との判定状態において、シートベルト装着検出部によってシートベルトの非装着状態が検出された状態で、荷重センサによって検出された荷重の減少の傾きが緩やかであった場合には、車両の旋回走行による荷重の減少と判定して「乗員なし」との判定状態に遷移しないようにし、荷重の減少の傾きが急であった場合には、乗員降車により車両シートに乗員が着座していないと判定して「乗員なし」との判定状態に遷移するようにした荷重減少傾向判定処理部を備えている。 この構成により、シートベルトが非装着であっても、荷重センサによって検出された荷重が減少した場合には、その荷重減少の傾きの緩急によって、旋回走行による荷重抜けか、乗員降車による荷重抜けかを的確に判別することができる。 これによって、荷重センサを車両シートの左右の前後に配置したものであっても、乗員が降車したと誤判定することをなくすることができるので、エアバックをON状態に維持することができ、車両衝突時等にエアバックを作動させて、乗員の保護を確実に行うことができる。しかも、荷重センサの削減により、装置の低コスト化および軽量化を図ることができる。 請求項2に係る発明によれば、「乗員あり」との判定状態にあって、荷重センサによって、負荷重が検出された場合は、旋回走行による荷重変動であると判定し、「乗員なし」との判定状態に遷移しないようにした負荷重判定処理部を備えているので、シートベルトが非装着であっても、荷重センサによって検出された荷重が負の荷重である場合には、車両の急旋回による荷重抜けであると判断し、乗員が降車したと誤判定することをなくすることができる。 請求項3に係る発明によれば、荷重減少傾向判定処理部によって、「乗員なし」との判定状態に遷移されなかった場合に、荷重センサによって検出された荷重値が、所定荷重以下の状態がさらに所定時間継続された場合には、「乗員なし」との判定状態に遷移させる乗員降車判定処理部を備えているので、乗員が降車したにも拘わらず、第1、第2および第3判定処理部によって乗員の降車を判定できなかった場合でも、乗員降車判定処理部によって、乗員なしに遷移させることができる。 請求項4に係る発明によれば、荷重減少傾向判定処理部は、荷重センサによって検出された荷重値が所定荷重以下になった場合に、荷重減少のモニタリングを開始し、所定時間の間に設定単位荷重以上の荷重減少があったデータ数をカウントするとともに、最小値を更新し、カウント値に基づいて、荷重減少の傾きが緩やかか、急かを判別するようにしたので、乗員降車の途中で荷重の減少が停滞する領域があっても、旋回走行と見誤ることなく、乗員降車時を的確に判定することができる。 請求項5に係る発明によれば、シートベルトのタングプレートがバックルに係合したことを検出するシートベルト装着検出ステップと、車両シートの下側における左右の一方側の前後に隔離配置され、車両シートに作用する荷重の一部をそれぞれ検出する荷重検出ステップと、「乗員あり」との判定状態において、シートベルト装着検出部によってシートベルトの非装着状態が検出された状態で、荷重センサによって検出された荷重の減少の傾きが緩やかであった場合には、車両の旋回走行による荷重の減少と判定して「乗員なし」との判定状態に遷移しないようにし、荷重の減少の傾きが急であった場合には、乗員降車により車両シートに乗員が着座していないと判定して「乗員なし」との判定状態に遷移するようにした荷重減少傾向判定ステップとを備えている。
これにより、請求項1に係る発明と同様に、荷重減少の傾きの緩急によって、旋回走行による荷重抜けか、乗員降車による荷重抜けかを的確に判別することができる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】本発明の実施の形態を示すシート乗員判定装置が設けられた車両シートの斜視図である。

【図2】シート乗員判定装置の概要を示すブロック図である。

【図3】シートベルト装着検出部を示す車両シートの背面図である。

【図4】旋回走行における荷重変動の実験データを示すグラフである。

【図5】旋回走行の荷重変動判定処理(第1判定処理)を示すフローチャートである。

【図6】旋回走行における荷重減少傾向の実験データを示すグラフである。

【図7】荷重減少傾向の変形例を示すグラフである。

【図8】旋回走行の荷重減少傾向判定処理(第2判定処理)を示すフローチャートである。

【図9】荷重減少傾向判定処理の第1の変形例を示す図である。

【図10】荷重減少傾向判定処理の第2の変形例を示す図である。

【図11】旋回走行における負荷重の実験データを示すグラフである。

【図12】旋回走行の負荷重判定処理(第3判定処理)を示すフローチャートである。

【図13】複数の判定処理の全体を示すフローチャートである。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

100・・・車両シート、60・・・シートベルト装置、10・・・シート乗員判定装置、11・・・シートクッション、32・・・演算部、33・・・記憶部、34・・・判定部、35・・・エアバック表示ランプ、64・・・バックル、65・・・シートベルト装着検出部(バックルスイッチ)、FL・・・前方荷重センサ、RL・・・後方荷重センサ、Ff・・・前方荷重値、Rf・・・後方荷重値、S400・・・荷重変動判定処理部、S402・・・荷重減少傾向判定処理部、S404・・・負荷重判定処理部、S406・・・乗員降車判定処理部。

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