特許6020553IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

この発明は、半導体装置の製造方法

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

しかしながら、特許文献1には、水素雰囲気アニールに関する詳細な記載はない。また、特許文献2には、ドナー化率を上げる方法は記載されていない。ここで、ドナー化率とは、プロトンの照射量(ドーズ量)に対して、プロトンによってドナー化された領域の深さ方向の積分濃度の割合である。プロトン注入によるドナー化率を上げるためには、水素をより多くシリコン中に導入する必要があるが、プロトン注入のドーズ量を上げると結晶欠陥も増加してしまい特性劣化を引き起こす。また、高温熱処理で結晶欠陥を回復させるとドナーが消滅してしまう。このように、プロトン注入によるドナー生成において、結晶欠陥低減と、ドナー化率の向上を両立させることができなかった。 また、発明者らが鋭意研究を重ねた結果、プロトン注入の飛程(イオン注入によって注入されたイオンが最も高濃度に存在する位置の注入面からの距離)が、特許文献3にあるような15μmを超える場合、プロトンの注入面近傍および通過領域のディスオーダーの低減が十分ではないことが分かった。図13は、プロトン注入の飛程Rpが15μm前後およびそれより深い場合のキャリア濃度分布を飛程ごとに比較した特性図である。図13(a)には飛程Rpが50μmである場合を示し、図13(b)には飛程Rpが20μmである場合を示し、図13(c)には飛程Rpが15μmである場合を示す。 図13(c)の飛程Rp=15μmの場合、プロトンの注入面近傍(深さが0μm〜5μm)および通過領域のキャリア濃度は、シリコン基板の不純物濃度1×1014(/cm3)よりも高くなっており、ディスオーダーは十分低減されている。一方、図13(b)の飛程Rp=20μmおよび図13(a)の飛程Rp=50μmでは、プロトンの注入面近傍および通過領域のキャリア濃度が大きく低下しており、ディスオーダーが低減されていないことがわかる。このようにディスオーダーが残留する場合、素子の漏れ電流や導通損失が高くなってしまう。これによって、プロトン注入の飛程Rpが15μmを超える場合、ディスオーダーを低減する新たな方法の検討が必要である。 この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、プロトン注入によるドナー生成において、結晶欠陥低減を図ることを目的とする。また、プロトン注入によるドナー生成において、ドナー化率の向上を図ることを目的とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、次の特徴を有する。まず、第1導電型の半導体基板を裏面から研削する研削工程を行う。次に、前記半導体基板の研削後の裏面から前記半導体基板に直にプロトン注入する注入工程を行う。前記注入工程後に、前記半導体基板をアニール炉でアニール処理を行うことによって、前記半導体基板の内部に、前記半導体基板よりも高い不純物濃・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明にかかる半導体装置の製造方法によれば、プロトン注入によるドナー生成において、結晶欠陥を増やさずにシリコン基板に水素を導入することができ、結晶欠陥による特性劣化を引き起こさないという効果を奏する。また、本発明にかかる半導体装置の製造方法によれば、プロトン注入によるドナー生成において、ドナー化率を向上できるという効果を奏する。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】図1は、本発明を適用した半導体装置としてダイオードを示す断面図である。

【図2】図2は、本発明のダイオードの活性部の製造工程を示す断面図(その1)である。

【図3】図3は、本発明のダイオードの活性部の製造工程を示す断面図(その2)である。

【図4】図4は、本発明のダイオードの活性部の製造工程を示す断面図(その3)である。

【図5】図5は、本発明のダイオードの活性部の製造工程を示す断面図(その4)である。

【図6】図6は、本発明のダイオードの活性部の製造工程を示す断面図(その5)である。

【図7】図7は、本発明のダイオードの活性部の製造工程を示す断面図(その6)である。

【図8】図8は、本発明のダイオードの活性部の製造工程を示す断面図(その7)である。

【図9】図9は、第1の実施の形態にかかるダイオードの活性部の製造工程におけるアニール後のキャリア濃度の深さ方向の分布の測定結果を示す特性図である。

【図10】図10は、基板濃度に対する回復率とプロトン炉アニールの水素濃度の関係を示す特性図である。

【図11】図11は、本発明を適用した半導体装置としてIGBTを示す断面図である。

【図12】図12は、従来技術を説明するダイオードの断面図である。

【図13】図13は、プロトン注入の飛程Rpが15μm前後およびそれより深い場合のキャリア濃度分布を飛程ごとに比較した特性図である。

【図14】図14は、電圧波形が振動を始める閾値電圧について示す特性図である。

【図15】図15は、一般的なダイオードの逆回復時の発振波形である。

【図16】図16は、本発明にかかる半導体装置のプロトンの飛程とプロトンの加速エネルギーとの関係を示す特性図である。

【図17】図17は、本発明にかかる半導体装置において空乏層が最初に達するフィールドストップ層の位置条件を示す図表である。

【図18】図18は、複数のフィールドストップ層を有するIGBTを示す説明図である。

【図19】図19は、複数のフィールドストップ層を有するダイオードを示す説明図である。

【図20】図20は、本発明にかかる半導体装置のキャリアライフタイムを示す特性図である。

【図21】図21は、本発明にかかる半導体装置の逆回復波形を示す特性図である。

【図22】図22は、第2の実施の形態にかかるダイオードの活性部の製造工程におけるアニール後のキャリア濃度の深さ方向の分布の測定結果を示す特性図である。

【図23】図23は、第3の実施の形態にかかるダイオードの活性部の製造工程におけるアニール後のキャリア濃度の深さ方向の分布の測定結果を示す特性図である。

【図24】図24は、第4の実施の形態にかかるダイオードの活性部の製造工程におけるアニール後のキャリア濃度の深さ方向の分布の測定結果を示す特性図である。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

100 半導体装置(ダイオード)   101 n-型半導体基板   101a n層(フィールドストップ層)   101b n+型カソード層(n+層)   102 p型アノード層   104 終端領域   105 アノード電極   106 カソード電極   107 フィールドプレート   108 絶縁層   200 半導体装置(IGBT)

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