特許6023407IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

医療用粘着テープもしくはシートの製造方法に関し、詳しくは粘着包帯やサージカルテープ、救急絆創膏、大型絆創膏、ドレッシング材、ハップ剤などの医療衛生分野で用いられる医療用粘着テープもしくはシートの製造方法に関するものである。

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

つまり、環境面や製造コスト面を考慮して低皮膚刺激性の医療用粘着テープを製造する場合、ゲル状のアクリル系粘着剤を乳化重合によって水分散型重合体溶液の状態で調製し、これを多孔質基材に直写法で塗布、乾燥して粘着剤層を形成することが好ましいことになる。しかしながら、各特許文献に開示されているような水分散型重合体からなる粘着剤溶液を直写法で多孔質基材面に塗布、乾燥しても、多孔質基材の背面へ粘着剤溶液が裏抜けするという課題がある。この課題を解決するためには粘着剤溶液に増粘剤を添加することによって溶液粘度を増加させて多孔質基材に塗布する方法が考えられるが、塗布時には通常、溶液に剪断応力が加わるので、乳化重合して調製された水分散型重合体溶液特有の性質である高いチクソトロピー性のために、剪断応力が加わった際に溶液粘度が低下し、しかも増粘された適度な粘度にまで回復するのに時間がかかってしまう。従って、水分散型重合体溶液を用いた直写法での多孔質体への塗布には、この高チクソトロピー性を克服して早期に塗布粘度にまで回復させることが不可欠の課題となる。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明者らは、の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の組成からなる水分散型共重合体溶液を用いることで高チクソトロピー性による課題が解消し、多孔質基材上に比較的容易に直写法で粘着剤層を形成することができることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【発明の効果】
本発明の医療用粘着テープもしくはシートの製造方法は、水分散型重合体溶液を支持基材上に塗布する際、特に、直写法にて多孔質基材に塗布する際に問題となる高チクソトロピー性が改善でき、粘度回復性も高めることができるので、従来技術の課題であった多孔質基材に対する裏抜け問題が解消できるという効果を発揮するものである。また、特定の組成からなる水分散型共重合体溶液を用いて粘着剤層を形成しているので、医療用粘着テープもしくはシートを皮膚面に貼着した場合に、皮膚接着性やチューブ固定性に優れると共に、皮膚に対して低刺激性であるという効果も奏するものである。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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