特許6034818IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

この発明は、一方の面および他方の面に受ける圧力差に応じた信号を出力するセンサダイアフラムを用いた圧力センサチップ、例えば圧力を受けて変位する薄板状のダイアフラム上に歪抵抗ゲージを形成し、ダイアフラムに形成された歪抵抗ゲージの抵抗値変化からダイアフラムに加わった圧力を検出する圧力センサチップに関するものである。

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

しかしながら、図12に示された圧力センサチップ11の構造において、ストッパ部材11−2および11−3は、センサダイアフラム11−1の一方の面および他方の面に、その周縁部11−2cおよび11−3cの全面を接合させている。すなわち、ストッパ部材11−2の凹部11−2aを囲む周縁部11−2cをセンサダイアフラム11−1の一方の面に対面させ、この対面する周縁部11−2cの全領域をセンサダイアフラム11−1の一方の面に直接接合している。また、ストッパ部材11−3の凹部11−3aを囲む周縁部11−3cをセンサダイアフラム11−1の他方の面に対面させ、この対面する周縁部11−3cの全領域をセンサダイアフラム11−1の他方の面に直接接合している。 このような構造の場合、ストッパ部材11−2による過大圧保護動作圧力(耐圧)を越える過大な圧力が印加されると、センサダイアフラム11−1が撓んでストッパ部材11−2の凹部11−2aに着底した後、この状態でセンサダイアフラム11−1はストッパ部材11−2とともに更に撓む。すると、引っ張り応力が最も発生する圧力が印加された側のセンサダイアフラム11−1のエッジ付近(図12中の一点鎖線で囲んだ部位)が両面とも拘束状態にあるため、その箇所に応力集中が発生し、期待される耐圧が確保できないという問題があった。 更に、ストッパ部材11−2,11−3の凹部11−2a,11−3aの開口サイズに製作上のズレがあると、センサダイアフラム11−1の拘束箇所に位置ずれが生じるため、その影響で応力集中がより顕著になる場合がある。この場合、センサダイアフラム11−1の着底異常に伴う応力集中も重なり、更なる耐圧低下となってしまう虞がある。 本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、センサダイアフラムの拘束による応力発生を低減し、ダイアフラムエッジへの応力集中を防いで、期待される耐圧を確保することが可能な圧力センサチップを提供することにある。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

このような目的を達成するために本発明は、一方の面および他方の面に受ける圧力差に応じた信号を出力するセンサダイアフラムと、このセンサダイアフラムの一方の面および他方の面にその周縁部を対面させて接合され、センサダイアフラムへ測定圧を導く導圧孔を有する第1および第2の保持部材とを備えた圧力センサチップにおいて、第1の保持部材は、導圧孔の周部に連通する非接合領域を内部に有し、第1の保持部材の内部の非・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明によれば、第1の保持部材の内部に導圧孔の周部に連通する非接合領域を設け、この第1の保持部材の内部の非接合領域をセンサダイアフラムの受圧面と平行な面の一部に設けるようにしたので、第1の保持部材の内部の非接合領域が受圧面となって、第1の保持部材に加わる逆方向への力を抑制し、ダイアフラムエッジに開きを生じさせないようにして、センサダイアフラムの拘束による応力の発生を低減し、ダイアフラムエッジへの応力集中を防ぎ、期待される耐圧を確保することが可能となる。 また、本発明によれば、第1の保持部材の内部に、第1の保持部材の肉厚方向のセンサダイアフラムに対向しない側を一方側、センサダイアフラムに対向する側を他方側として、第1の保持部材の肉厚方向の一方側および他方側に張り出した非接合領域に連続する環状の溝を形成し、一方側および他方側に張り出した溝の互いに対向する円弧部分の端部を他方側に張り出した溝を導圧孔側としてずらすようにしたので、環状の溝の内部に応力を分散させると共に、環状の溝の内部での応力の分散をバランスさせるようにして、最大発生応力を抑制し、さらなる高耐圧化を図ることが可能となる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】本発明に係る圧力センサチップの第1の実施の形態(実施の形態1)の概略を示す図である。

【図2】この圧力センサチップのストッパ部材の内部の環状の溝の断面形状を示す図である。

【図3】この圧力センサチップにおいてセンサダイアフラムがストッパ部材の凹部に着底した後の状態を示す図である。

【図4】一定圧力下での環状の溝の開口幅に対する位置ズレ幅の比率とR1内発生応力およびR2内発生応力との関係を例示する図である。

【図5】R1内発生応力およびR2内発生応力の分布を視覚的に示す図である。

【図6】環状の溝の断面形状を円とした場合の圧力センサの概略を示す図である。

【図7】ストッパ部材内の非接合領域を微小な段差とした例を示す図である。

【図8】本発明に係る圧力センサチップの第2の実施の形態(実施の形態2)の概略を示す図である。

【図9】本発明に係る圧力センサチップの第3の実施の形態(実施の形態3)の概略を示す図である。

【図10】従来の差圧センサの概略構成を示す図である。

【図11】この差圧センサの動作態様を模式的に示す図である。

【図12】特許文献1に示された構造を採用したセンサチップの概略を示す図である。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

11A〜11C…圧力センサチップ、11−1…センサダイアフラム、11−2(11−21,11−22),11−3…ストッパ部材、11−2a,11−3a…凹部、11−2b,11−3b…圧力導入孔(導圧孔)、11−2c,11−3c…周縁部、11−2d,11−3d…環状の溝、11−2d1,11−3d1…一方側の溝、11−2d2,11−3d2…他方側の溝、11−4,11−5…台座、11−4a,11−5a…圧力導入孔(導圧孔)、SA…非接合領域、SB…接合領域、S1a,S2a…外周側の領域(接合領域)、S1b,S2b…内周側の領域(非接合領域)、D1,D2…感圧領域、PL…面。

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