技術分野
加振機構の駆動により部品搬送部材を振動させて部品を搬送する振動式部品搬送装置
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
ところで、特許文献2に記載された発明では、水平振動用板ばねの配置を2箇所以上でもよいとしているので、例えば図10および図11に示すように水平振動用板ばねを配置した振動式部品搬送装置も考えられる(特願2011−243355号)。この部品搬送装置は、直線状の部品搬送路51aを有するトラフ(部品搬送部材)51が取り付けられた上部振動体52と基台53との間に中間振動体54を設け、中間振動体54と基台53とを2つの水平振動用板ばね55で連結し、上部振動体52と中間振動体54とを4つの鉛直振動用板ばね56で連結し、水平方向(部品搬送方向、図中のX方向)の振動を発生させる第1の加振機構57と鉛直方向(図中のZ方向)の振動を発生させる第2の加振機構58を設けたものである。その2つの水平振動用板ばね55は、両端の固定位置が部品搬送方向(X方向)と直交する同一水平線上に位置するように、一端部を基台53の板ばね取付部53aに、他端部を中間振動体54に設けられた板ばね取付部54aにそれぞれ固定されている。ここで、基台53の2つの板ばね取付部53aと、中間振動体54の2つの板ばね取付部54aとは、同じ取付部の設置位置どうしを結んだ直線が平面視で交差するように設けられているため、2つの水平振動用板ばね55は、それぞれの2箇所の固定位置の位置関係が部品搬送方向で入れ替わるように配置されることになる。
のように水平振動用板ばね55を配置した振動式部品搬送装置では、被加振部(トラフ51、上部振動体52、中間振動体54)を部品搬送方向(X方向)に加振すると図12に示すように、水平振動用板ばね55がX方向だけでなく水平面内でX方向と直交する方向(Y方向)にも変位する。X方向への加振力が小さい時は、水平振動用板ばね55のX方向の変位が小さいため、Y方向の変位yも小さくなる。そのため、このY方向の変位yによる振動は、部品搬送性能への影響はほとんどない。
ところで、一般に、振動式部品搬送装置の部品搬送速度を上げるには、部品搬送方向(X方向)の振動周波数を上げるか、あるいは振動変位を大きくする必要がある。しかし、振動周波数は吸引力を発生させる電磁石に与える駆動周波数によって決まるものであり、その駆動周波数は、通常、共振現象を利用して小電力で振動を発生させられるように、被加振部のX方向の固有振動数付近に設定される。このため、装置全体が大型化したり、部品の搬送形態によりトラフの質量が大きくなったりして、被加振部の固有振動数が小さくなった場合には、駆動周波数の低下に伴って振動周波数も下がり、搬送速度を上げるにはX方向の振動変位を大きくするしかなくなる。
そして、特許文献2の振動式部品搬送装置において、上述のように搬送速度を上げるためにX方向の振動変位を大きくした場合は、Y方向の変位も大きくなり、以下に説明するように、そのY方向の振動が部品搬送を困難にする。
この部品搬送装置の構成の簡易モデルである図13に示すように、上部振動体および中間振動体にX方向の振動を印加(図中の白抜き矢印)すると、各水平振動用板ばねのX方向の変形に対するY方向の変位(図中の黒塗り矢印)が異なる向きに発生する。このように各水平振動用板ばねのY方向の変位の向きが異なることによって、中間振動体には水平面内(XY平面内)での回転運動、いわゆるヨーイング運動が発生する。なお、この簡易モデルでは、上部振動体と中間振動体は、両振動体を連結する鉛直振動用板ばねのX方向およびY方向の剛性が高いため、その両方向において一体と見なしている。
したがって、部品搬送速度を上げるためにX方向に印加される加振力を大きくすると、X方向の変位の増加に伴ってY方向の変位も増加し、上部振動体および中間振動体のヨーイング運動が大きくなる。そして、このヨーイング運動が上部振動体に取り付けられたトラフ(部品搬送部材)の部品搬送路上での部品の蛇行を引き起こし、実質的な部品搬送速度の低下を招く。
本発明の課題は、複合振動式の部品搬送装置において、部品搬送部材のヨーイング運動を抑え、部品搬送速度の低下を防止することである。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
の課題を解決するため、本発明は、部品搬送路が形成された部品搬送部材と、前記部品搬送部材が取り付けられる上部振動体から成る部品搬送部と、床上に設置される基台と、前記上部振動体と基台との間に設けられる中間振動体と、前記中間振動体と基台とを連結し、復元力発生機能および案内機能を有する第1の弾性部材と、前記上部振動体と中間振動体とを連結し、復元力発生機能および案内機能を有する第2の弾性部材と、前・・・ 続きを
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【発明の効果】
本発明の振動式部品搬送装置は、上述したように、部品搬送部材のヨーイング運動を抑えることにより、部品搬送路上での部品の蛇行を防いで、部品搬送速度の低下を防止できるので、部品搬送に対して最適な振動を部品搬送部材に付与することができる。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1】 第1実施形態の部品搬送装置の一部切欠き正面図
【図2】 図1のトラフを除いた上面図
【図3】 図1の側面図
【図4】 図1の部品搬送装置の各加振機構の印加電圧設定回路の概略図
【図5】 第2実施形態の部品搬送装置のトラフを除いた上面図
【図6】 図5の鉛直振動用板ばねの配置の変形例を示す一部切欠き正面図
【図7】 図6のトラフを除いた上面図
【図8】 第3実施形態の部品搬送装置の一部切欠き正面図
【図9】 図8のトラフを除いた上面図
【図10】 従来の部品搬送装置の一部切欠き正面図
【図11】 図10のトラフを除いた上面図
【図12】 図10の水平振動用板ばねの振動挙動の説明図
【図13】 従来の部品搬送装置の簡易モデルでのヨーイング運動の説明図(上面図)
【図14】 a、b、cは、それぞれ本発明の簡易モデルでのヨーイング運動抑制作用の説明図(上面図)
1 トラフ(部品搬送部材)
2 上部振動体
3 基台
4 中間振動体
5a、5b 第1の板ばね(水平振動用板ばね)
6 第2の板ばね(鉛直振動用板ばね)
7 第1の加振機構
8 第2の加振機構
9、11 電磁石
10、12 可動鉄心
18a、18b 水平振動用弾性部材
19 板ばね
20 間座
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