特許6181924IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

物標の導出における信号処理

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

しかしながら、移動物標の周辺にその他の物標(例えば、トンネル内の壁、ガードレール等の静止物標や、自車線に隣接する隣接車線内で車両の進行方向と同方向に移動する移動物標(以下、「隣接移動物標」という。)(以下、「静止物標」および「隣接移動物標」をまとめて「特定物標」という。)が存在する場合に、移動物標の角度が特定物標の角度に近接しているときに、移動物標の角度に対応する角度スペクトラムの信号レベルの値が、特定物標の角度スペクトラムの信号レベルの値よりも大きくなり、移動物標の角度スペクトラムの少なくとも一部が特定物標の角度スペクトラムに埋もれることがある。 そして、移動物標のピーク信号の周波数近傍に、比較的信号レベルの値が高い特定物標のピーク信号が存在する場合、本来は移動物標のピーク信号同士をペアリングするところ、移動物標のピーク信号と特定物標のピーク信号とをペアリングするミスペアリングが発生し、移動物標の角度導出においてもミスペアリングの影響により、移動物標の実際の角度とは異なる角度(例えば、特定物標と略同じ角度)が導出されることがあった。 その結果、物標の角度と、物標の反射波がレーダ装置の受信アンテナに受信される車両から物標までの距離(以下、「縦距離」という。)とにより導出される車両の車幅方向の車両から物標までの距離(以下、「横距離」という。)について、実際の移動物標の横距離とは異なる横距離(例えば、特定物標と略同じ横距離)が導出されるときがあった。なお、上述の縦距離、および、横距離は物標情報である位置情報に含まれるデータである。 このように今回処理の物標(例えば、移動物標)に対応する今回処理のペアデータの横距離(以下、「今回横距離」という。)が、物標の実際の横距離とは異なる場合、今回処理の物標の実際の横距離とは異なる今回横距離と、前回処理の物標(例えば、移動物標)の横距離(以下、「前回確定横距離」という。)から今回横距離を予測した情報(以下、「予測横距離」という。)とが所定のフィルタ定数でフィルタリングされ今回処理の物標(以下、「今回確定物標」という。)の横距離(以下、「今回確定横距離」という。)が導出されることとなる(例えば、(特定物標に対応するペアデータの今回横距離×フィルタ定数0.25)+(移動物標に対応するペアデータの予測横距離×フィルタ定数0.75)=移動物標の今回確定横距離)。 その結果、物標(例えば、移動物標)の今回確定横距離は、実際に物標が存在する位置の横距離とは異なる横距離として導出される場合がある。その結果、レーダ装置1からの物標の物標情報により車両制御を行なう車両制御装置が、ACC等の制御を行なう上で正確な制御が行えないことがあった。 本発明は、周辺の状況にかかわらず確実に物標を導出することを目的とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

課題を解決するために、本発明は、周波数変調される送信信号に係る送信波を射出し、前記送信波が物標において反射することによって到来する反射波を受信信号として受信し、前記受信信号に基づくピーク信号から少なくとも前記物標の横距離を含む物標情報を導出するレーダ装置であって、前記ピーク信号をペアリングした今回処理のペアデータの横距離である今回横距離と、前回処理の前記物標の横距離である前回確定横距離か・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
請求項1〜7の発明によれば、対象移動物標の今回横距離と予測横距離とをフィルタリングするフィルタ定数を、変更前よりも今回横距離の反映量を低減するよう変更することで、対象移動物標を確実に導出でき、制御対象とすべき物標に対する適正な車両制御を行える。 また、特に請求項2の発明によれば、対象移動物標の横距離と静止物標の横距離との差の値が第1の値を下回るときに、フィルタ定数を変更することで、対象移動物標の近傍に静止物標が存在する場合でも対象移動物標を確実に導出できる。 また、特に請求項3の発明によれば、対象移動物標の横距離と静止物標の横距離との差が第1の値よりも小さい第2の値を下回る場合に、今回横距離のフィルタ定数をゼロに変更することで、対象移動物標と静止物標との位置関係がより近接した状態であっても対象移動物標を確実に導出できる。 また、特に請求項4の発明によれば、今回処理における対象移動物標の横距離と静止物標の横距離との差の値が、前回処理における対象移動物標の横距離と静止物標の前回横距離との差の値よりも小さい場合に、フィルタ定数を変更することで、フィルタ定数の変更が必要な場合にのみフィルタ定数を変更して、対象移動物標を確実に導出できる。 また、特に請求項5の発明によれば対象移動物標が隣接移動物標の近傍に存在するときに、フィルタ定数を変更することで、隣接移動物標の影響を受けることなく対象移動物標を確実に導出できる。 また、特に請求項6の発明によれば、他の移動物標の前回横距離が第1の距離範囲内で、かつ、特定移動物標の前回横距離が第1の距離範囲には含まれない第2の距離範囲内の場合に、フィルタ定数を変更することで、隣接移動物標の影響を受けることなく所定範囲内に存在する対象移動物標を確実に導出できる。 また、請求項8〜12の発明によれば、対象移動物標の今回処理の横距離が前回処理の横距離よりも短い場合に、対象移動物標の今回横距離と予測横距離とをフィルタリングするフィルタ定数を、変更前よりも今回横距離の反映量を増加するよう変更することで、対象移動物標を確実に導出でき、制御対象とすべき物標に対する適正な車両制御を行える。 また、特に請求項9の発明によれば、車線内存在値が所定の値を上回る場合に、フィルタ定数を変更することで、対象移動物標が車両の走行する車線内に存在する場合に、対称移動物標を確実に導出できる。 また、特に請求項10の発明によれば、車線内存在値が所定の値を下回る場合で、対象移動物標の今回横距離と予測横距離との差の値が所定値よりも小さいときに、フィルタ定数を変更することで、対象移動物標が車両の走行する車線とは別の車線内に存在する場合でも、対象移動物標を確実に導出できる。 さらに、特に請求項11の発明によれば、対象移動物標の速度が所定速度を下回る場合に、前記フィルタ定数を変更することで、対象移動物標が減速後、車両の走行する車線から別の車線に移動する場合でも、対象移動物標を確実に導出できる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】図1は、車両の全体図である。

【図2】図2は、車両制御システムのブロック図である。

【図3】図3は、FM−CW方式の信号を示す図である。

【図4】図4は、信号処理部が行う物標情報の導出の処理フローチャートである。

【図5】図5は、信号処理部が行う物標情報の導出の処理フローチャートである。

【図6】図6は、信号処理部が行う物標情報の導出の処理フローチャートである。

【図7】図7は、第1の実施の形態のフィルタ処理のフローチャートである。

【図8】図8は、第1の実施の形態のフィルタ処理のフローチャートである。

【図9】図9は、第1の実施の形態のフィルタ処理のフローチャートである。

【図10】図10は、第1の実施の形態のフィルタ処理のフローチャートである。

【図11】図11は、第1の実施の形態のフィルタ処理のフローチャートである。

【図12】図12は、左右静止物標の代表相対横距離を導出する処理フローチャートである。

【図13】図13は、左右静止物標の代表相対横距離を導出する処理フローチャートである。

【図14】図14は、フィルタ処理の対象の過去対応ペアデータ、および、第1前回物標を主に示す図である。

【図15】図15は、前方車両の周辺を拡大した図である。

【図16】図16は、第1フィルタ定数の今回確定物標と、第2フィルタ定数の今回確定物標との時間ごとの導出状況を示す図である。

【図17】図17は、右隣接車線内の隣接移動物標を導出する処理フローチャートである。

【図18】図18は、第1前回物標と第2前回物標との位置関係を主に示す図である。

【図19】図19は、隣接車両のサイドミラー部分に対応する物標が自車線内に存在する場合を示す図である。

【図20】図20は、左隣接車線内の隣接移動物標を導出する処理フローチャートである。

【図21】第2の実施の形態の処理フローチャートである。

【図22】第2の実施の形態の処理フローチャートである。

【図23】第2の実施の形態の処理フローチャートである。

【図24】第2の実施の形態の処理フローチャートである。

【図25】第2の実施の形態の処理フローチャートである。

【図26】第2の実施の形態の処理フローチャートである。

【図27】図27は、過去対応ペアデータと第1前回物標とを主に示す図である。

【図28】図28は、第1フィルタ定数の今回確定物標と第4フィルタ定数の今回確定物標との時間ごとの導出状況を示す図である。

【図29】図29は、過去対応ペアデータと第1前回物標とを主に示す図である。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

1・・・・・レーダ装置   10・・・・車両制御システム   11・・・・信号生成部   12・・・・発振器   13・・・・送信アンテナ   14・・・・受信アンテナ   15・・・・ミキサ   16・・・・LPF   17・・・・AD変換部   18・・・・信号処理部

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