技術分野
物標の導出における信号処理
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
しかしながら、従来のピーク信号を抽出する処理では、信号レベルの大きい順にピーク信号を抽出し、所定数のピーク信号を抽出したら抽出処理を終了していた。このため、信号レベルの小さいピーク信号は抽出されなかった。つまり、物標からの反射波の強度が小さいと、例えその物標が車両の近傍に存在する場合であっても、その物標を導出することができなかった。
例えば、物標が他の車両や路側物等である場合には、一般に反射波の強度が強いためその物標に対応するピーク信号は抽出される。これに対して、物標が人である場合には、人からの反射波の強度は小さいため、車両の近傍に存在する場合であっても、人に対応するピーク信号を抽出することができなかった。その結果、車両の近傍に存在する人を物標として導出することができなかった。
本発明は、課題に鑑みてなされたものであり、車両近傍に存在する人のピーク信号を抽出することを可能とする技術を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
課題を解決するため、請求項1の発明は、所定周期で周波数が変わる送信信号と、該送信信号に基づく送信波の物標での反射波を受信した受信信号との差分周波数から得られるピーク信号を前記送信信号の周波数が上昇する第1期間と周波数が下降する第2期間とで抽出する抽出手段を備え、該抽出したピーク信号に基づいて物標の情報を導出するレーダ装置であって、前記差分周波数が複数の周波数領域に分けられており、前記抽出・・・ 続きを
知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
請求項1ないし8の発明によれば、差分周波数を複数の周波数領域に分け、各々の周波数領域毎に異なる方法でピーク信号を抽出することから、レーダ装置からの距離に応じた適切な方法でピーク信号を抽出できる。すなわち、人を検出する必要がある領域は主に自車から近距離範囲内であるのに対し、前方車両や障害物を検出する必要がある領域は近距離から中・遠距離にかけての全領域である。近距離範囲は差分周波数の周波数領域では低周波数側に位置し、中・遠距離範囲はそれより高い高周波数側に位置する。そのため、請求項1ないし8の発明によれば、低周波数側の領域では、主に人を検出するのに適した方法でピーク信号を抽出し、高周波数側の領域では、主に前方車両や障害物を検出するのに適した方法でピーク信号を抽出することが可能となり、人を含めた物標を精度よく検出できる。
また、特に請求項2の発明によれば、低周波数側の周波数領域では周波数の低いピーク信号から順に抽出することから、近距離の物標に対応するピーク信号、すなわち人を含めた物標を確実に抽出することが可能になる。
また、特に請求項3の発明によれば、低周波数側の周波数領域のピーク信号を抽出した後に、高周波数側の周波数領域のピーク信号を抽出することから、近距離の物標に対応するピーク信号、すなわち人を含めた物標を優先的に抽出することが可能になる。
また、レーダ装置と物標との間で相対速度が生じている場合、第1期間と第2期間とで同一物標に対応するピーク信号の周波数が異なる。そのため、特に請求項4の発明によれば、境界の周波数を第1期間と第2期間とで異ならせることにより、レーダ装置と物標との間で相対速度が生じている場合であっても、第1期間及び第2期間の各々で同一物標に対応するピーク信号を抽出することが可能になる。
また、物標がレーダ装置に接近している場合、同一物標に対応するピーク信号の周波数は第1期間より第2期間の方が高くなる。そのため、特に請求項5の発明によれば、第2期間の境界の周波数が、第1期間の境界の周波数よりも高い周波数にしていることから、物標がレーダ装置に接近している状況のときに第1期間及び第2期間の各々で同一物標に対応するピーク信号を確実に抽出することが可能になる。
また、特に請求項6の発明によれば、レーダ装置の処理負荷が高くなることを防止することができるため、所定時間内での物標導出処理を実行することが可能になる。
また、特に請求項7の発明によれば、近距離の物標を導出する必要がある状況にのみ、近距離の物標に対応するピーク信号を確実に抽出することが可能になる。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
知財ポータルサイト IP Force にログインして確認する (無料)
この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1】 図1は、車両の全体図である。
【図2】 図2は、車両制御システムのブロック図である。
【図3】 図3は、物標情報の導出処理を示すフローチャートである。
【図4】 図4は、FM−CW方式の信号を示す図である。
【図5】 図5は、ピーク抽出処理を示すフローチャートである。
【図6】 図6は、ビート信号のFFTデータを示す図である。
【図7】 図7は、ピーク抽出処理を示すフローチャートである。
【図8】 図8は、ビート信号のFFTデータを示す図である。
1 レーダ装置
10 車両制御システム
11 信号生成部
12 発振器
13 送信アンテナ
14 受信アンテナ
15 ミキサ
16 LPF
17 AD変換器
18 信号処理部
19 送信制御部
全ての図面はログインすると無料で閲覧できます。ログイン・ユーザー登録