特許6248252IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

内燃機関における燃料噴射に用いられるインジェクションノズルを構成するニードルバルブに適用される金属ガラスと結晶金属の接合体、及びそのような接合体を得るための製造方法

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

引用文献1に開示されたインジェクションノズルは、燃料噴射圧力の高圧化とインジェクションノズルの応答性の向上を一挙に達成できるものではあるが、その後研究を進めた結果、ニードルバルブの先端部は直径が3mm程度しかないため、その内側に空洞を形成して高エネルギービームを照射すると、溶けた金属ガラスが空洞部に入り込んでしまい、溶接接合状態が不良となりやすく必要な強度を得るのが困難であることが分かった。 本発明の課題は、結晶金属からなる円柱状又は円錐台状等の基部と、金属ガラスからなる円柱状又は円錐台状等の先端部とを溶接して十分な強度が得られる構造の接合体を得ること、及びそのような接合体を製造するための溶接接合方法を得ることにある。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明に係る接合体は、突き合わせ面が円形である円柱状、円錐台状又はそれらを組み合わせた形状の結晶金属体、及び突き合わせ面が円形である円柱状、円錐台状、円錐状又はそれらを組み合わせた形状の金属ガラス体の中心部に空洞を設けずに溶接接合してなるものである。 とりわけ、前記結晶金属体の突き合わせ面の中央には、前記結晶金属体と同軸の平面視が円形の凹部が形成されるとともに、前記結晶金属体と溶接接合さ・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明に係る結晶金属体と金属ガラス体の接合体は、溶接接合状態が良好で大きな曲げ応力に耐えることができるので、非常に過酷な環境で使用されるインジェクションノズルのニードルバルブに適用可能である。
そして、金属ガラスは鍛造合金鋼と比較して、高強度、高弾性変形能、高耐摩耗性、高耐食性、超精密鋳造性といった優れた特性を有している。具体的には、ステンレス鋼(SUS316L)の引張り強度が650MPaであるのに対し、金属ガラスの引張り強さは1700MPa、ヤング率はステンレス鋼のヤング率が204GPaであるのに対し、金属ガラスのヤング率は86GPaである。
そのため、金属ガラスをインジェクションノズルのニードルバルブ先端部に適用することによって、ニードルバルブ先端部にゴムのような弾力を持たせることができるので、燃料噴射圧力の高圧化に耐えつつ、高い応答性とシール性とを併せ持たせることができる。 また、金属ガラスの有する高耐摩耗性、高耐食性という特性から、インジェクションノズルの長期にわたるメンテナンスフリー化が可能となる。
さらに、結晶金属体の一部のみに金属ガラス体を溶接接合した接合体をニードルバルブ先端部に適用すれば、少量の金属ガラス体によって、良い特性のニードルバルブを作成することができるので経済的である。
そして、高性能のインジェクションノズルを実現することで、我が国におけるディーゼル車の排ガス規制をクリアすることが可能となり、ディーゼルエンジンハイブリッド車の普及にも貢献できる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】実施例1のニードルバルブを適用したインジェクションノズル。

【図2】実施例1の結晶金属体からなる基部と金属ガラス体からなる先端部の断面図及び両者を溶接する際に高エネルギービームを照射する位置と方向を示す図。

【図3】実施例1の基部と先端部を溶接する際に用いる高エネルギービーム溶接用回転治具の概念図(y軸を中心に回転するタイプ)。

【図4】実施例1の基部と先端部を溶接する際に用いる高エネルギービーム溶接用回転治具の概念図(z軸を中心に回転するタイプ)。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

1 結晶金属体   2 金属ガラス体   3 凹部   4 凸部   5 高エネルギービーム   6 被溶接体

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