特許6275716IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

相対回転する部材間の回転を許容し又は任意の角度でロックするための回転動作制御機構に関し、特に、車両等のシートに取り付けられ、シートを構成する複数のフレームの中で相互に回転するフレーム間の回転動作制御機構、例えば、シートクッションに対するシートバックの傾斜角を適宜に調節するためのリクライニングアジャスタとして、あるいは、前後リフターや平行リフターの回転動作部として、さらには、パワーユニットモータのロック機構の代用等として用いるのに適する回転動作制御機構に関する。また、本発明は、かかる回転動作制御機構が組み込まれたシート

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

特許文献3,4の機構によれば、シートバックのロック時には、ウォームが軸方向一端側を中心として、軸方向他端側がウォームホイール側に回転し、ウォームの軸心が傾斜した状態でウォームホイールに押し付けられる。この結果、ボールによって、ウォームには、軸方向他端側対して、軸方向一端方向への力が働き、該ウォームはそのスラスト方向にも変位する。このため、バックラッシュをなくすことはもとより、ウォームのスラスト方向のクリアランスもなくすことができ、該クリアランスを要因とするシートバックのガタつきや異音の発生を抑制できる。また、特許文献4では、ウォームの軸方向他端側の歯の表面に刻設した係合溝に係合するラッチ部材を設けた構造としており、このラッチ部材が該係合溝に係合することで確実にロックがなされるようにしている。 しかし、特許文献1〜4に開示の技術は、ウォームがその軸方向に略直交する方向に変位可能となっているが、ロック時においていずれもウォームをウォームホイール側に押し付ける機構である。このため、通常の回転動作時のウォームがロック時のように押し付けられていない状態においては、ウォームは、ウォームホイールに噛み合って回転可能なように所定の位置で軸受けされている必要がある。仮に、ウォームの位置が正確でないとすると、ウォーム自身の回転により、該ウォームに、軸方向各端部が上下にばたつくようなふれまわり振動が生じ、ウォーム自体の回転運動にも弊害が生じ、また、シートバックの円滑な回転動作も妨げる可能性がある。また、ロック時においては、特許文献3,4のものは、ウォームの周面に刻設した係合溝に係合部材を係合させて行う構成となっている。そのため、ウォームの回転の停止は、係合溝の間隔毎となり、無段階位置で停止させることはできない。 本発明はした課題を解決するためになされたものであり、第1部材に対して第2部材をより円滑に回転させることができる回転動作制御機構を提供することを課題とし、さらに、無段階位置でロックすることができる回転動作制御機構を提供することを課題とする。また、本発明は、回転動作制御機構が組み込まれたシートを提供することを課題とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

課題を解決するため、本発明の回転動作制御機構は、第1部材に対して第2部材を適宜の回転角で保持する回転動作制御機構であって、前記第1及び第2部材のうちのいずれかに、軸方向両端部に配置された軸受け部間に軸支されると共に、軸心に略直交する方向に変位可能に設けられたウォームと、前記ウォームを挟んで、前記第1及び第2部材のうちのいずれか一方に設けられる主動側ウォームホイール及び他方に設けられる従動・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明は、ウォームと、このウォームを挟んで配置された主動側ウォームホイール、従動側ウォームホイールを有している。また、ウォームは、軸方向両端部が軸受け部によって軸支される一方、軸心に略直交する方向に変位可能に設けられている。すなわち、ウォームは、軸方向両端部が軸受け部によって軸支され、ウォームの軸心に略直交する方向では、主動側ウォームホイール及び従動側ウォームホイールの各歯同士が適切なバックラッシュをもって軸心に略直交する方向の両側に接し、それにより支持されている。従って、第1部材に対して第2部材を相対的に回転させると、主動側ウォームホイールの回転力によって相対的にウォームが回転し、ウォームの回転力により従動側ウォームホイールが回転し、従動側ウォームホイールの回転力がウォームに回生される。これにより、ウォームのふれまわり振動が抑制され、ウォームの回転運動が円滑になり、第1部材に対する第2部材の相対的な回転が円滑になされることになる。ウォームを挟んで2つのウォームホイールを配設し、それによりウォームの回転運動を安定させる構造であるため、ウォーム自体は、軸受け部に対して若干の遊びをもって配設されていること、すなわち、軸心に略直交する方向に変位可能に設けられていることが必要である。逆に言えば、本発明によれば、ウォームを、円滑な回転運動のために正確な位置で軸受けしなくても、2つのウォームホイールの作用によって該ウォームを適切な位置で保持するように自動調芯がなされ、円滑な回転運動が達成できる。その結果、製造工程の容易化、製造コストの低減にも資する。 一方、ロック時においては、従動側ウォームホイールをウォームに押し付けることで両者間のバックラッシュを低減させロックできるが、本発明によれば、従来の特許文献4のように、歯表面に形成した溝に係合させる構成ではないため、無段階位置でロックすることができる。また、ウォームが軸心に略直交する方向に変位可能に設けられているため、従動側ウォームホイール及びウォームの歯面同士が面接触し、つまり、一方の歯が他方の歯にくさびのように侵入し、バックラッシュを確実に低減できる。また、一方の歯が他方の歯にくさびのように侵入することで複数の歯が噛み合わさることになり、一つの歯同士の噛み合わせによる場合よりも高いロック強度が得られる。 また、主動側ウォームホイールが固定されるいずれかのフレームは、所定以上の衝撃力を受けることにより変形可能に設けられていることが好ましい。変形により、主動側ウォームホイールがウォームに押し付けられ、主動側ウォームホイール及びウォームの各歯がくさびの如く噛み合ってバックラッシュをロック時よりもさらに減少させることができる。つまり、追突などによって衝撃力が加わった際に、各ギヤ間のバックラッシュがさらに低減し、全てのギヤが実質的に一体化されることになる。これにより、リクライニングアジャスタ等として用いられる本発明の回転動作制御機構自体は、衝撃力が加わった状態でも歯底の断面係数と降伏応力に依存しない高い強度を発揮でき、部材の変形を抑制できる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】図1は、本発明の一の実施形態にかかるリクライニングアジャスタの全体を示す斜視図である。

【図2】図2は、図1の正面図である。

【図3】図3は、図1の側面図である。

【図4】図4は、図2のA−A線矢視図である。

【図5】図5は、図1の一部分解図である。

【図6】図6は、実施形態の作用を説明するための図である。

【図7】図7は、実施形態の作用を説明するための図である。

【図8】図8(a),(b)は、偏心シャフトの中心と従動側ウォームホイールの中心との位置関係を説明するための図である。

【図9】図9(a)〜(c)は、ウォームの軸受け部の構造を説明するための図であり、(a)はウォームの両端部の軸受け部を含めて示した図であり、(b)は(a)で示した一方の軸受け部の要部を示した拡大図であり、(c)は軸受けホルダーを示した斜視図である。

【図10】図10(a),(b)は、主動側ウォームホイールを支持するクッション側ブラケットの変形について説明するための図である。

【図11】図11は、本発明の他の実施形態にかかるリクライニングアジャスタを示した斜視図である。

【図12】図12は、図11の一部分解図である。

【図13】図13(a),(b)は、ロック時の作用を説明するための図である。

【図14】図14(a),(b)は、ロックオフ時の作用を説明するための図である。

【図15】図15(a),(b)は、制動機構の作用を説明するための図である。

【図16】図16は、主動側ウォームホイールをクッション側ブラケットと一体に設けた態様の外観斜視図である。

【図17】図17は、主動側ウォームホイールをクッション側ブラケットと一体に設けた態様において、各ギヤの位置関係を示した正面図である。

【図18】図18は、図16の一部分解図である。

【図19】図19(a)は、本発明の他の実施形態にかかるリクライニングアジャスタをシートバックフレームの左右に取り付けた状態を示した斜視図であり、図19(b)はその一部分解斜視図である。

【図20】図20は、図19に示したリクライニングアジャスタとシートクッションフレームとの配置関係を示した斜視図である。

【図21】図21は、図19に示したリクライニングアジャスタと補強用架橋部材との配置関係を示した斜視図である。

【図22】図22(a)は図21の平面図であり、図22(b)は図21の正面図であり、図22(c)は図21の側面図である。

【図23】図23は、本発明のさらに他の実施形態にかかるリクライニングアジャスタを説明するための図である。

【図24】図24は、図23の分解斜視図である。

【図25】図25は、図23に示したリクライニングアジャスタの動作を説明するための図である。

【図26】図26(a)は図23に示したリクライニングアジャスタの作用を説明するための図であり、図26(b)は図1〜図22で採用したリクライニングアジャスタの作用を、図26(a)との比較で示した図である。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

1 クッション側ブラケット   2 内側のバック側ブラケット   3 外側のバック側ブラケット   6 偏心シャフト   6b ナット   7 操作レバー   8 復帰スプリング   9 回転軸   10,10A リクライニングアジャスタ   40,40A 主動側ウォームホイール   50,50A ウォーム   60,60A 従動側ウォームホイール   80 カム   90 ロック用シャフト   95 ロック用スプリング

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