特許6409923IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

配線抵抗を低減すると共に放熱性を改善させた、電子部品を実装乃至搭載するための基板に関するものであり、更に詳細には、打ち抜きなどにより、電子部品を実装するための回路パターン形状のリードフレームに形成した導体板の当該リードフレーム間に絶縁体を充填し、全体としては平面形状に形成した電子部品搭載用放熱基板に関するものである。

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

しかし、特許文献1に記載された技術では、所定の配線パターン状に打ち抜かれた金属板と、この金属板と一体成型された高熱伝導性の複合絶縁材料とを備えているものの、金属板部分は複合絶縁材料に覆われており、複合絶縁材料から、金属板における部品搭載部分のみを露出させる構造を採用している。そのため、構造によっては、金属板部分を含む基板全体から外部環境への放熱が十分に果たされず、前記複合絶縁材料内に熱が蓄積しやすいという課題があった。 また、特許文献2及び特許文献3に記載された技術は、スイッチング素子等を備えた回路やパワーデバイス素子自体をリードフレーム上にマウント又は作成して、配線と半田接合または、バスバー等にワイヤボンディング等で接続する方式を採用している。 しかし、特許文献2の回路が実装される基板は、特許文献1に記載されたものと同様に、配線パターンが形成された下側の層に絶縁層を設けた一般的なものであり、特許文献1の場合と同様に熱の蓄積という課題を生ずるものである。また、特許文献3に記載された技術は、パワーモジュールを構成する素子をトランスファーモールドのパッケージにより形成しているため、特許文献1及び特許文献2の場合と同様に熱の蓄積という課題を生ずるものであった。 また、特許文献4に記載された技術では、電子部品を保持するための互いに独立した複数のパターンと、隣接するパターン間の間隙部に充填され該隣接するパターン相互を接続する樹脂接合材とを備えてなるものの、樹脂接合材は、パターンの表面位置より厚さ方向に突出しているため部品配置の自由度が制限されている。また、リードフレームは、厚みが同一であることから、一般的にはプレス等により所定パターンに加工する際に、リードフレーム間に厚みに応じた一定の距離(隙間)を設ける必要があることから、リードフレームの配線密度を向上させるには制限があった。また更に、特許文献4に記載された発明では、基板に部品を実装した後に別工程であるワイヤボンディングにより部品間の配線を行う必要があった。 そこで、本発明は、課題の解決を目的とするものであり、大電流が流れるようなパワー半導体等を用いた回路であっても、大電力動作による配線抵抗の低減と放熱性の向上とを図ることが可能な電子部品搭載用放熱基板を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

課題を解決するために本発明は、電子部品を実装するための配線パターン形状のリードフレームに形成した導体板と、前記導体板の前記配線パターン形状のリードフレーム間に設けられた絶縁材とにより構成され、前記導体板の電子部品配置面の板面と前記絶縁材の電子部品配置面側の板面とを同一面上に形成し、前記導体板の前記電子部品配置面の裏面の板面と前記絶縁材の電子部品配置面側の裏面の板面とを同一面上に形成した電・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明による電子部品搭載用放熱基板によれば、アルミニウムや銅などの金属を用いた導体板をプレス加工などにより打ち抜いたり、レーザ加工の方法などにより、電子部品を実装するための回路の配線パターン形状のリードフレームを形成している。そして、リードフレーム間の隙間は熱伝導性樹脂等で固め全体を固定しているため、発熱性の電子部品等の実装乃至搭載部には特別段差加工部を設ける必要性を有しない構成となっている。 そのため、本発明の電子部品搭載用放熱基板では、導体板により構成される配線パターン形状のリードフレーム上にパワー半導体等の電子部品を直接半田接合して回路を構成する事が可能であり、リードフレームを形成する導体板の板厚も大きくとることが可能であることから、大電流が流れる回路に用いた場合であっても、回路配線抵抗の低減により発熱量の抑制を効果的に図ることが可能であり、加えて、例えば、電動パワーステアリング装置において、急な操舵に対応するためにパワーデバイスに高電流が流れることにより生ずる急な発熱などの、過渡現象による温度上昇を抑えることも可能である。 すなわち、例えば、図24(A)に示すように、従来型のアルミ基板2100は、アルミニウム層の上面に絶縁層が形成され、当該絶縁層の上面に形成された銅箔層などによるパターン配線にFETやコンデンサなどの電子部品ECが実装されており、アルミニウム層の下面は、後述するようなTIMを介してケースに配置されている。それに対して、図24(B)に示すような本発明による基板2200は、リードフレーム110と絶縁材130とから構成されており、各電子部品ECは直接リードフレーム110上にSMT実装が可能であり、従来のリフロー装置での製造が可能である。そして、のような構造を採用する結果、本発明の基板では、従来型のアルミ基板とは異なり、絶縁層はTIMのみであり、加えて、リードフレームがヒートスプレッダとなるため、過渡熱特性が向上する。また、このような本発明による基板を用いた場合には、他の制御基板などと接続する場合に、カスタム部品(ターミナル端子)などの廃止が可能となるため、コストの削減が可能である。また、更に本発明と従来型のトランスファモジュールなどとの比較を行なえば、大容量の電解コンデンサなどを本発明の基板に実装可能であるため、電気的特性が改善し、且つ大容量電解コンデンサ用に別途基板を設ける必要が無くなるという利点もある。 さらに、本発明による基板に実装された電子部品の発熱は、基板を構成する導体板、及び、絶縁材により、熱拡散された後に、必要に応じて、基板を収納した制御装置の筐体に備えられる高熱伝導性の熱伝導材料(TIM、(Thermal Interface Material))であって、絶縁性を有する複合絶縁材料等を通して外部熱マスへ放熱する事が可能であり、このように、基板が収納される制御装置の筐体との相乗作用により、更に放熱性の向上を図ることが可能である。 また、本発明の絶縁材は高熱伝導性の複合絶縁材料等で構成して、回路パターン形状のリードフレーム間に形成される絶縁層も厚く構成する事が可能であるため、絶縁性が向上し、パターン間の静電容量等の分布容量も低減が可能となるという効果も有している。 また、本発明のように、導体板として、少なくとも2種類以上の相互に異なる厚さのものを用いるなどして、少なくとも2種類以上の相互に異なる厚さを有する配線パターン形状のリードフレーム110を形成することも可能である。そしてその場合には、これら相互に異なる厚さを有するリードフレームは、相互に混在して配置することも可能である。したがって、のように板厚の異なるリードフレームを混在させて用いる構成を採用することにより、実装される電子部品に通電される電流量に応じたリードフレームを高密度に配置することが可能であり、使用材料や寸法の縮小等を通じて関連コストの削減を図ることも可能である。 そのため、本発明の電子部品搭載用放熱基板を電動パワーステアリング装置を例として用いた場合には、ブラシレスモータを低速度で回転させて操舵アシストした場合に、滑らかな操舵感を実現することが可能である。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】電動パワーステアリング装置の一般的な構成を示した図である。

【図2】本発明の電子部品搭載用放熱基板の例を図示したものであり、(A)は上面図、(B)は側面図である。

【図3】(A)は同一の厚さを有するリードフレームにより構成される本発明の基板のリードフレームの延伸方向から見た断面図を示したものであり、(B)は異なる厚さを有するリードフレームにより構成される本発明の基板のリードフレームの延伸方向から見た断面図であり、(C)は異なる厚さを有するリードフレームにより構成される本発明の基板の上下面を部品配置面とした例をリードフレームの延伸方向から見た断面図である。

【図4】(A)は単一種類の厚みを有するリードフレームを用いて、本発明の基板に回路を構成した上面図であり、(B)は異なる厚みと幅を有するリードフレームを2種類を用いて、本発明の基板に同様の回路を構成した例を示す上面図である。

【図5】(A)は異なる種類の厚みを有するリードフレームを用いて本発明の基板に回路を構成した上面図であり、(B)はその側面図であり、(C)は異なる種類の厚みを有するリードフレームを用いた本発明の基板の上下面を部品配置面とした例を示す側面図である。

【図6】(A)はリードフレームに凹部を設けた場合の構成例を示す斜視図であり、(B)は(A)のX―X線を通る断面を同図中の矢印の方向から見た断面図である。

【図7】(A)は電子部品搭載用放熱基板の上面側に電子部品EC等を実装した例を図示したものであり、(B)、(C)はその側面図である。

【図8】リードフレームに凹部を設けて本発明による基板の板面を形成した例を示した斜視図であり、(A)は絶縁材の充填前のリードフレームの状態を示す斜視図であり、(B)は絶縁材の充填後の基板の状態を示す斜視図である。

【図9】本発明による基板の外縁に縁取り部を設けた例を示したものであり、(A)はその上面図であり、(B)は基板に同一の厚さを有するリードフレームを用いた場合の側面図であり、(C)は基板に相互に異なる厚さを有するリードフレームを用いた場合の側面図である。

【図10】(A)は図9に示した基板に部品を実装した場合の上面図であり、(B)は基板に同一の厚さを有するリードフレームを用いた場合の側面図であり、(C)は基板に相互に異なる厚さを有するリードフレームを用いた場合の側面図である。

【図11】(A)は本発明による電子部品搭載用放熱基板を制御装置の筐体に収納した場合を図示した側断面図であり、(B)は、従来型の基板を制御装置に収納した場合の例を示す側断面図である。

【図12】(A)は本発明による配線パターン形状のリードフレームの一部を、絶縁体の内周側や外周側で板面に対して上方又は下方の任意の方向に屈曲させて形成した例を示す斜視図であり、(B),(C)は係止部の例を図示した側断面図である。

【図13】(A)は本発明による基板の部品配置面の上方にリードフレームを折り曲げた例を示す斜視図であり、(B)は基板の部品配置面の下方にリードフレームを折り曲げた例を示す斜視図である。

【図14】(A)はリードフレームの両側面縁の中心部に直線で構成された突出し部の係止部を形成した例を示す断面図であり、(B)から(H)は係止部の他の例を示す断面図であり、(I)は係止部の他の例を示す上面図であり、(J)と(K)はリードフレームの側面から内側寄りに樹脂封止形状を設けた例を示す上面図である。

【図15】本発明による電子部品搭載用放熱基板のリードフレームに、絶縁材の周縁より外側で、熱伝導体を当接した例を示す斜視図である。

【図16】本発明による電子部品搭載用放熱基板上に、3相交流電動モータの各相の発熱性電子部品群を正三角形状の各頂点部分に分散配置した例を示す上面図である。

【図17】3相交流電動モータのインバータ回路と各相電流経路の例を示す図である。

【図18】本発明による電子部品搭載用放熱基板上に、3相交流電動モータの各相の発熱性電子部品群を正三角形状の各頂点部分に分散配置した図16とは別の例を示す上面図である。

【図19】(A)は本発明による基板の表面側の板面上に、複数の発熱性電子部品群(UP、VP、WP)を分散配置した場合の概略を示す上面図であり、(B)は、同様に、本発明による基板の裏面側の板面に複数の発熱性電子部品群(UP`、VP`、WP`)を分散配置した場合の概略を示す上面図である。

【図20】介挿シートを用いて2枚の本発明による電子部品搭載用放熱基板を1枚の電子部品搭載用放熱基板として構成し、その両面に電子部品ECを実装した例を図示した側断面図であり、(A)は介挿シートを基板の板面が有する平面上の形態と同様に形成して基板間に介挿した例を示す側断面図であり、(B)は介挿シートを基板の板面が有する平面上の形態よりも周縁部分を拡大して形成して基板間に介挿した例を示す側断面図である。

【図21】本発明による基板2枚を部品配置面の裏面に放熱プレート(熱伝導体)を介して取り付けた放熱構造を示した図であり、(A)はその側面図、(B)は同様の例を示す斜視図である。

【図22】本発明によるシャント抵抗の接続構造を図示した斜視図であり、(A)は本発明に係る電子部品搭載用放熱基板へ、シャント抵抗を接続する前の構成を示した斜視図であり、(B)は基板へシャント抵抗を接続した後の構成を示した斜視図である。

【図23】本発明によるシャント抵抗の接続構造の他の構成例を図示した斜視図であり、(A)は本発明に係る電子部品搭載用放熱基板へ、シャント抵抗を接続する前の構成を示した斜視図であり、(B)は基板へシャント抵抗を接続した後の構成を示した斜視図である。

【図24】(A)は従来型のアルミ基板の例を示す断面図であり、(B)は本発明の基板の例を示す断面図である。

【図25】(A)は厚みの厚いリードフレームを形成した後にキャリアをフレームの両末端側に残した場合を示す上面図であり、(B)は、同様に厚みの薄いリードフレームを形成した後にキャリアをフレームの両末端側に残した場合を示す上面図であり、(C)は(B)と(C)に記載した2種類のリードフレームをキャリアを介して組み合わせた場合の上面図である。

【図26】(A)は図22(C)のように組み合わせた2種類のリードフレームを金型に組み込んで、樹脂材などの絶縁材と相互に組み合わせる例を図示した側断面図であり、(B)は金型による成形後の側断面図であり、(C)は組合せ後にキャリアを外した後の上面図である。

【図27】一つの基板の両面に、厚みの厚いリードフレームと厚みの薄いリードフレームが配置され、そこにFETなどの電子部品が実装される場合の上面図について下面側を透視した状態で示した図である。

【図28】厚みの薄いリードフレームと厚みの薄いリードフレームとを組み合わせた本発明による基板(多重リードフレーム基板)を形成する場合のフローチャートを示したものである。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

1 ハンドル   2 コラム軸(ステアリングシャフト、ハンドル軸)   3 減速機構   4a 4b ユニバーサルジョイント   5 ピニオンラック機構   6a 6b タイロッド   7a 7b ハブユニット   8L 8R 操向車輪   10 トルクセンサ   11 イグニションキー   12 車速センサ   13 バッテリ   14 舵角センサ   20 電動モータ   30 制御装置(コントロールユニット、ECU)   100(s) 200(s) 300 同一の厚みを有するリードフレーム電子部品搭載   用放熱基板   100(d) 200(d) 350 異なる厚みを有するリードフレーム電子部品搭載   用放熱基板   100(s、d) 200(s、d) 電子部品搭載用放熱基板(リードフレームの厚み   が相互に同じものと異なるものとの双方を含む)   110 リードフレーム   110C 環状リードフレーム   110H リードフレーム(大電流ライン用)   110M リードフレーム(中電流ライン用)   110L リードフレーム(小電流ライン用(信号線用))   t リードフレームの厚さ   113 凹部   113(u) 凹部(表面側)   113(d) 凹部(裏面側)   115 係止部   130 絶縁材   150 縁取り部   400 電子部品搭載用放熱基板(凹部形成例)   800 810 電子部品搭載用放熱基板(リードフレーム折り曲げ可能)   830 850 870 電子部品搭載用放熱基板(分散配置したもの)   900 電子部品搭載用放熱基板(介挿シートを含むもの)   910 インバータ回路   911 電解コンデンサ   913 SR シャント抵抗   930 モータリレー部   935 モータリレー部のU相FET   937 モータリレー部のV相FET   939 モータリレー部のW相FET   950 電動モータ   1000 制御装置   1100 制御装置に設けられるTIM層   1300 制御装置の筐体を構成するアルミダイカスト   1800 1900 介挿シート   1900E 介挿シートの周縁部分   5000 従来型の基板   8000 熱伝導体   EC 電子部品   bb バスバー   CP 接続部   LP 切り欠き部   T T` 仮想的な正三角形状   UP UP` U相領域部品群   VP VP` V相領域部品群   WP WP` W相領域部品群   Ui 電源側U相ライン   Uo グランド側U相ライン   Wi 電源側W相ライン   Wo グランド側W相ライン   Ul Ul` U相のリード線引出し方向   Vl Vl` V相のリード線引出し方向   Wl Wl` W相のリード線引出し方向  

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