技術分野
工作機械の幾何誤差を、機内での対象物の位置の計測結果から同定する方法及び同定するシステム
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
タッチプローブのキャリブレーションは、幾何誤差の同定のための計測を行う前に行っておく必要がある。しかも、主軸の発熱などによる熱変位や経時変化などによりタッチプローブの状態が変化し、必要な補正値が変化する。このため、計測の直前に行うことが望ましい。
しかし、特許文献2,3の方法では、ダイヤルゲージのような別の測定器や、リングゲージやボアのあるワークなどの基準を、別途準備する必要があるという課題がある。
さらに、特許文献2,3や方法1では、手作業が必要であるため、作業が面倒になり、一度キャリブレーションを行うとその後は実施されない場合が多くなる。この場合、熱変形などによるタッチプローブの状態変化がある場合にタッチプローブの計測精度が悪化することになり、高い精度で機械の幾何誤差を同定できなくなるという課題がある。
特許文献4の方法では、高価なCCDカメラによる計測装置が必要となるという課題がある。また、押さえ台を移動する必要があるため、手作業で行う場合は作業頻度が低くなる課題があり、自動で除去するためには、押さえ台を駆動する機構やアクチュエータが必要になり、コストが高くなるという課題がある。
特許文献5の方法は、タッチプローブの長補正値を用いずにワークの位置計測を行っている。しかし、レーザセンサのレーザ光位置と基準ブロック位置を一致させる、もしくは両位置関係を既知にする必要があり、レーザセンサで計測される基準工具の長さと、基準ブロックを接触させる際のタッチプローブの長さとの関係、すなわちタッチプローブの長補正値を既知にする必要があることと同義である。しかし、両位置関係を既知にする方法については記載がない。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
そこで、本発明は、並進軸3軸と回転軸が少なくとも1軸ある工作機械の幾何誤差を、タッチプローブ等の位置計測センサを用いてターゲット球等の被計測治具を計測して当該被計測治具の位置から同定するにあたり、位置計測センサの径・長補正値のキャリブレーションを同時に行うことができる誤差同定方法及び誤差同定システムを提供することを目的としたものである。
【発明の効果】
本発明によれば、幾何誤差同定のための各一連の計測時に、位置計測センサの長・径補正値のキャリブレーションを行うことが可能となる。また、手作業が事前準備作業以外は不要であり、別途治具の準備などを行う必要がないことから、機械のオペレータの負担を減らすことができ、幾何誤差同定時に確実に位置計測センサのキャリブレーションが行われることになる。これにより、熱変位等で位置計測センサの状態が変化しても、位置計測センサによる計測精度が低下せず、高精度に工作機械の幾何誤差を同定できる。
また、CCDカメラによる測定システム等が不要であり、比較的安価に実現できる。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1】マシニングセンタの模式図である。
【図2】レーザセンサの一例を示す模式図である。
【図3】レーザセンサの変更例を示す模式図である。
【図4】マシニングセンタに取り付けられた本発明のレーザセンサの模式図である。
【図5】タッチセンサの一例を示す模式図である。
【図6】タッチセンサの変更例を示す模式図である。
【図7】計測準備作業のフローチャートである。
【図8】計測準備作業のステップSR1の説明図である。
【図9】計測準備作業のステップSR2の説明図である。
【図10】本発明の誤差同定方法のステップS1−2の説明図である。
【図11】本発明の誤差同定方法のフローチャートである。
【図12】タッチプローブとターゲット球の模式図である。
【図13】本発明の誤差同定方法のS1のフローチャートである。
【図14】本発明の誤差同定方法のS2のフローチャートである。
【図15】本発明のターゲット球の初期位置計測における計測値と球中心との関係の模式図である。
【図16】本発明のターゲット球の初期位置計測における計測値とタッチプローブ径補正値との関係の模式図である。
【図17】変更例の計測準備作業のフローチャートである。
【図18】変更例の計測準備作業のステップSQ2の説明図である。
【図19】変更例の計測準備作業のステップSQ3の説明図である。
1・・ベッド、2・・主軸、3・・テーブル、4・・クレードル、5・・トラニオン、8・・基準工具、9・・工具、11・・発光部、12・・受光部、13・・ベース部、14・・レーザ光、30・・タッチプローブ、32・・ターゲット球、40・・レーザセンサ、41・・センサ取り付け台、42・・基準ブロック、43・・ブロックゲージ、50・・タッチセンサ、51・・ベース部、52・・タッチセンサ部、53・・基準ブロック。
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