技術分野
この発明は、火力発電所や原子力発電所における冷却水(海水)の取水温度と放水温度との温度差を管理する、取放水温度差管理方法および取放水温度差管理設備
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
ところで、季節的な放射冷却や潮位、河川からの流水などによって、取水温度(海水温度)が急激に低下する場合があり、このような場合、発電出力を迅速に降下させる必要がある。しかしながら、従来、発電出力を降下させる際に、その都度のようにして抑制量を算出していたため、発電出力を降下させるまでに時間を要し、この結果、取放水温度差が協定値を超過するおそれがあった。
一方、特許文献1、2の技術では、取放水温度差の予測が難しく、正確な予測ができないために、不必要なときに発電出力を降下したり、必要なときに発電出力を降下しなかったりする場合が生じる。また、取水温度が突発的に急激に低下した場合に、発電出力を迅速に降下させて取放水温度差が協定値を超過するのを防止することはできない。
そこで、本発明は、取水温度が急激に変化した場合などであっても、取放水温度差が協定値を超過するのを防止することが可能な、取放水温度差管理方法および取放水温度差管理設備を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
前記課題を解決するために、請求項1の発明は、発電所において海中から海水を冷却水として取水した際の取水温度と、復水器を経て冷却水を海中に放水する際の放水温度との温度差を、取放水温度差として管理する取放水温度差管理方法であって、取水温度と放水温度とを測定して取放水温度差を算出するとともに、該取放水温度差に基づいて当日の平均的な取放水温度差である平均取放水温度差を算出し、前記取水温度、前記取放水温・・・ 続きを
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【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、緊急を要する場合には、早見表に従って制御量を取得して発電出力を制御するため、所定の算出手法に従って制御量を算出して発電出力を制御する場合に比べて、迅速に発電出力を制御することが可能となる。その結果、取水温度が急激に変化した場合などであっても、迅速に発電出力を制御・抑制して、取放水温度差が協定値を超過するのを防止することが可能となる。
請求項1に記載の発明によれば、さらに、早見表に従った制御量だけ発電出力を制御した後に、所定の算出手法に従って制御量を算出して発電出力を制御する。このため、緊急時に迅速に発電出力を制御して、取放水温度差が協定値を超過するのを確実に防止した上で、発電出力を適正値に制御して、より多くの発電出力を確保することが可能となる。
一方、緊急を要しない場合には、所定の算出手法に従って制御量を算出して発電出力を制御するため、より適正・正確な制御量だけ発電出力を制御することが可能となる。その結果、発電出力をより多く確保した上で(過剰な抑制をせずに)、取放水温度差が協定値を超過するのを防止することが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、早見表に従っ
て瞬時温度差を所定値以下にするにはどのくらい発電出力を降下させればよいかが割り出されたり平均海水温度差を所定値以下にするにはどのくらい発電出力を降下させればよいかが割り出されたり する。このため、緊急時に
瞬時温度差や平均海水温度差を所定値以下にするように 迅速に発電出力を制
御す ることが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、過去の実績値に基づいて早見表が作成されているため、実績に基づいた適正な制御量だけ発電出力を制御することが可能となる。その結果、取放水温度差が協定値を超過するのをより確実に防止することが可能となり、また、発電出力を過剰に抑制せずにより多くの発電出力を確保することが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、取放水温度差として、瞬時温度差のみならず管理用温度差が含まれているため、より適正な取放水温度差を算出することが可能となる。すなわち、従来のように同じ時点(現時点)における取水温度と放水温度とを比較するのではなく、取水口から取水された冷却水が放水口から放水されるまでの時間を考慮して、放水温度の測定時よりも前に測定された取水温度に基づいて管理用温度差を算出する。このため、取水された冷却水がどのくらい温度上昇して放水されたか、という温度差を管理用温度差として算出することが可能となり、より適正な取放水温度差を算出することが可能となる。このため、例えば、取水口の海水の温度が突発的に低下した場合でも、この低温の冷却水・海水がどのくらい温度上昇して放水されたか、という管理用温度差が算出され、協定値を超えるのをより防止・抑制することが可能となる。この結果、復水器の熱負荷(発電出力)を調整する必要等が低減され、安定した発電(高い発電効率での発電)が可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、取放水温度差および平均取放水温度差とともに早見表が表示手段に表示されるため、取放水温度差や平均取放水温度差が異常値で緊急を要する場合に、早見表を見て制御量を取得することで、請求項1の発明と同様に、迅速に発電出力を制御することが可能となる。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1】 この実施の形態に係る取放水温度差管理方法を実施するための取放水温度差管理設備を示す概略構成ブロック図である。
【図2】 図1の取放水温度差管理方法が適用される発電ユニットを示す模式図である。
【図3】 図1の取放水温度差管理方法による監視結果を示す図である。
【図4】 図1の取放水温度差管理方法における早見表を示す図である。
【図5】 図1の取放水温度差管理方法における海水温度差計算シートを示す図である。
1 取放水温度差管理システム
2 取水温度計(取水温度測定手段)
3 放水温度計(放水温度測定手段)
4 管理コンピュータ
41 記憶部(記憶手段)
42 温度差算出部(温度差算出手段)
43 ディスプレイ(表示手段)
104 復水器
106 取水口
107 放水口
W 冷却水(海水)
C 早見表
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