特許6626601IP Force 特許公報全文掲載

技術分野


本発明は、ポリオール化合物と、イソシアネート化合物とを含む硬化性樹脂組成物に関する。また、本発明は、ウレタン樹脂を含む樹脂成形体及び樹脂成形体の製造方法に関する。

要約特許出願時に添付された[要約書]


耐摩耗性に優れ、かつ高い曲げ弾性率を有する樹脂成形体を得ることができる硬化性樹脂組成物を提供する。

本発明に係る硬化性樹脂組成物は、ポリオール化合物と、イソシアネート化合物と、強化長繊維と、充填材とを含み、前記充填材の比重が4未満であり、前記充填材の平均円形度が0.65以上である。

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋


樹脂成形体の曲げ弾性率が小さいと、樹脂成形体が撓みやすく、初期形状を保つことが困難である。そのため、曲げ弾性率の小さい樹脂成形体を、例えば枕木として用いた場合に、載荷物の荷重によって枕木が撓むことがある。

また、屋外で用いられる樹脂成形体は、周辺の石及び砂利等との接触により摩耗することがある。例えば、樹脂成形体を、鉄道用枕木として用いた場合には、列車が通過する際の振動によって枕木がバラストと接触し、枕木がより一層摩耗しやすい。

特許文献1に記載の樹脂成形体では、ガラス繊維の含有量が1重量%〜15重量%と少ないため、樹脂成形体を枕木として用いた場合に、曲げ撓みが生じることがある。また、樹脂成形体の曲げ弾性率を高めるために、ガラス繊維の長さを長くしようとしても、特許文献1に記載の樹脂成形体の製造方法では、押出機中でガラス繊維が切断されたり、ガラス繊維同士が絡み合ったりして、押出成形により樹脂成形体を得ること自体が困難である。

特許文献2に記載のウレタン樹脂組成物では、比重が大きい充填材を用いているため、ウレタン樹脂組成物中で充填材が沈降しやすく、樹脂成形体を形成する際に充填材が長尺ガラス繊維間に均一に含浸されにくい。このため、特許文献2に記載のウレタン樹脂組成物では、充填材が均一に分散した樹脂成形体を得ることは困難であり、曲げ弾性率が低下しやすく、耐摩耗性も低下しやすい。

特許文献3には、ウレタン樹脂発泡成形品及びウレタン樹脂発泡成形品の材料(ウレタン樹脂組成物)に含まれる固形充填材の比重が、1.5以上5.4以下であることが好ましい旨が記載されている。しかしながら、特許文献3には、固形充填材の比重が4未満である場合と、比重が4以上である場合との曲げ弾性率の差異については何ら記載されていない。また、特許文献3の実施例では、固形充填材としてウレタン樹脂発泡成形品の研削屑又は珪砂7号が単に用いられている。ウレタン樹脂発泡成形品の研削屑又は珪砂7号の円形度は一般的に小さいため、これらの充填材を含むウレタン樹脂組成物を混合する際には、該研削屑又は該珪砂7号の角部分に起因して撹拌抵抗が大きくなり、ウレタン樹脂組成物の粘度が上昇しやすく、充填材がウレタン樹脂組成物中で均一に分散しにくい。このため、特許文献3に記載のウレタン樹脂組成物では、充填材が均一に分散した樹脂成形体を得ることは困難であり、曲げ弾性率が低下しやすく、耐摩耗性も低下しやすい。

特に、特許文献2,3に記載のような、充填材が樹脂成形体中で均一に分散しておらず、充填材が存在しない領域と充填材が存在する領域とを有する樹脂成形体では、充填材が存在しない領域において、耐摩耗性が劣る。そのため、この樹脂成形体を、枕木として用いた場合には、枕木がバラストと接触した際、枕木が削れやすく、枕木としての性能を維持することが困難である。

本発明の目的は、耐摩耗性に優れ、かつ高い曲げ弾性率を有する樹脂成形体を得ることができる硬化性樹脂組成物を提供することである。また、本発明は、硬化性樹脂組成物を用いた樹脂成形体及び該樹脂成形体の製造方法を提供することも目的とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明の広い局面によれば、ポリオール化合物と、イソシアネート化合物と、強化長繊維と、充填材とを含み、前記充填材の比重が4未満であり、前記充填材の平均円形度が0.65以上である、硬化性樹脂組成物が提供される。
【発明の効果】

本発明に係る硬化性樹脂組成物は、ポリオール化合物と、イソシアネート化合物と、強化長繊維と、充填材とを含み、充填材の比重が4未満であり、充填材の平均円形度が0.65以上であるので、耐摩耗性に優れ、かつ高い曲げ弾性率を有する樹脂成形体を得ることができる。

本発明に係る樹脂成形体は、ウレタン樹脂と、強化長繊維と、充填材とを含み、充填材の比重が4未満であり、充填材の平均円形度が0.65以上であるので、耐摩耗性に優れ、かつ高い曲げ弾性率を有する。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】図1は、本発明の第1の樹脂成形体を模式的に示す断面図である。

【図2】図2は、充填材と、充填材の投影面積と同じ面積をもつ円と、円相当径とを示す図である。

【図3】図3は、実施例で用いたフライアッシュI種の電子顕微鏡写真である。

【図4】図4は、実施例で用いたフライアッシュII種の電子顕微鏡写真である。

【図5】図5は、比較例で用いたフライアッシュIV種の電子顕微鏡写真である。

【図6】図6は、比較例で用いた硅砂7号の電子顕微鏡写真である。

【図7】図7は、本発明の第1の樹脂成形体の製造方法を説明するための図である。

   1…充填材     2…第1原料     3…第2原料     4…押出機     5…混合散布装置     7…第1の組成物     8…強化長繊維束     10…樹脂成形体     11…ホッパー     12…ベルトフィーダー     21…第1原料タンク     22…ポンプ     31…第2原料タンク     43…ポンプ     51…ポンプ     61…揉み板     62…含浸板     63…金型     81…硬化性樹脂組成物     100…製造装置     101…ウレタン樹脂     102…強化長繊維     103…充填材     201…充填材     202…充填材の投影面積と同じ面積をもつ円     203…円相当径

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