特許6766850IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

ロータを回転して、ロータ外周面とケーシング内壁面により構成される空間内の圧力を変動して流体(例えば、ガソリンペーパ)を吸引、排出する容積型のポンプ(例えば、ベーンポンプ)

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、サイドクリアランスを適正に保持して組み立てることが出来る容積型ポンプの提供を目的としている。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明の容積型ポンプ(100)は、ロータ(1)外周面とケーシング(2)内壁面により構成される空間内の圧力を変動して流体(例えば、ガソリンベーパ)を吸引、排出する容積型ポンプ(例えば、ベーンポンプ)において、 ポンプ(100)は、ロータ(1)、ケーシング(2)、軸(3)、ポンプ本体(6)、蓋(11:カバー)を有しており、 ロータ(1)は軸(3)の一端に配置されており、軸(3)とロータ(・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
上述の構成を具備する本発明によれば、サイドクリアランス調整部材(4)を設けており、サイドクリアランス調整部材(4)を回転してロータ(1)側に移動すれば、軸(3)を回転支持している軸受(7)、(8)を介して、軸(3)をロータ(1)側或いはロータ(1)から離隔した側に移動することが出来る。
ここで、軸(3)をロータ(1)側に移動すれば、ロータ(1)とポンプ本体(6)とのサイドクリアランス(CL1:ポンプ本体6側のサイドクリアランス)を拡大することが出来る。一方、軸(3)をロータ(1)から離隔する側に移動すれば、ロータ(1)とポンプ本体(6)とのサイドクリアランス(CL1:ポンプ本体6側のサイドクリアランス)を縮小することが出来る。 そのため、容積型ポンプ(100、101、102、103、104、105)の組立時において、組立直前の段階(例えば、蓋11を組み付ければ組み立てが完了するという段階)で、(例えばダイヤルデプスゲージにより、ロータ1とケーシング2端面の距離(段差:軸3の中心軸方向における位置の差)に対してどの程度の段差があるかを測定することにより)サイドクリアランスが不適当な数値であることが測定されたとしても、組み付けられた部品を分解することなく、サイドクリアランス調整部材(4)を適宜回転することにより、サイドクリアランス(CL1)を適当な数値とすることが出来る。
この様にしてサイドクリアランス(CL1)を適当な数値に調整することが出来るので、本発明によれば、厚さゲージをロータ(1)とポンプ本体(6)の間に挟んだ状態で組み立てることは不要であり、組立が容易になる。
また、ベーンが摩耗して交換する際に、ポンプ本体(6)やケーシング(2)を分解して再び組み立てることによってサイドクリアランス(CL1)が変動したとしても、サイドクリアランス調整部材(4)を回転して、軸(3)をロータ(1)側或いはロータ(1)から離隔した側に移動することが出来るので、容易且つ確実に摩耗したベーンの交換と、ベーンポンプの組立が容易であり、且つ、サイドクリアランス(CL1)を適正に保持することが出来る。 本発明において、サイドクリアランス調整部材(4)と第1の軸受(7)との間に熱膨張調整部材(9)を介装し、熱膨張調整部材(9)を、ポンプ本体(6)を構成する部材(例えばアルミニウム)よりも熱膨張係数が大きい材料で構成すれば、ポンプが高温環境下で作動した場合に、サイドクリアランス調整部材(4)は軸(3)のロータ(1)から離隔した側の端部においてポンプ本体(6)に螺合しているので、熱膨張調整部材(9)が軸(3)の中心線方向に膨張することにより、第1の軸受(7)をロータ(1)側に押圧し、サイドクリアランス(CL1)が大きくなる。
そのため、ポンプ本体(6)を構成する材料(例えばアルミニウム)と軸(3)及びロータ(1)を構成する材料(例えばS45C)の熱膨張係数の差により、ロータ(1)のサイドクリアランス(CL1)が縮小したとしても、熱膨張調整部材(9)が軸(3)の中心線方向に膨張してサイドクリアランス(CL1)が大きくなるので、全体としてロータ(1)のサイドクリアランス(CL1)の変動量は小さくなり、熱膨張によるサイドクリアランス(CL1)の変動の影響が緩和される。 本発明において、軸(3)とロータ(1)が軸(3)の中心線方向に延在するボルト10(植込みボルト)により固定されていれば、ロータ(1)と軸(3)の固定が止めねじの摩擦力のみで行われる場合に比較してロータ(1)と軸(3)とを固定する力が大きくなり、大きな外力や温度変化(材質の熱膨張係数の相違)が生じても、ロータ(1)と軸(3)が偏奇し難くなる。
そして、軸(3)の中心線の垂直方向からロータ(1)と軸(3)を固定する必要が無くなり、ロータ(1)に軸中心線の垂直方向に延在する貫通孔を穿孔する必要が無くなり、軸(3)が側方から押圧されることがなくなる。
また、軸(3)とロータ(1)を組み込んだ際に、軸(3)の中心線の垂直方向に反力が作用することはないため、軸(3)の中心線の垂直方向に力は作用せず、軸(3)とロータ(1)を平行な状態に保つことが出来る。
また、ロータ(1)と軸(3)とを固定するボルト(10)を締め付けて、その締め付け力により当該ボルト(10)を中心としてロータ(1)が回動しても、ロータ(1)は軸(3)の中心線周りに回動するため、ボルト(10)が軸に対して傾斜することが無く、軸(3)とロータ(1)側面とが直交する状態が維持される。
さらに、ロータ(1)と軸(3)とを固定するボルト(10)先端面の凹凸等は、ロータ(1)がシャフト(3)に対して直角な位置から傾く要因とはならず、ロータ(1)がシャフト(3)に対して直角な位置から変位する(傾く)ことはなく、適正なサイドクリアランスを保持することが出来る。そして、サイドクリアランスが適正に保たれる結果、ロータ(1)と軸(3)とが所謂「ロック」された状態となる恐れがない。 本発明において、ロータ(1)の両側面に対向する位置にポンプ本体(6)及び蓋(11:カバー)とは別体の板状部材(13、14:サイドプレート)を設ければ、表面面粗度、耐摩耗性に拘らず、ポンプ本体(6)や蓋(11:カバー)の材質を選定することが出来るので、材質選定の自由度が増加する。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】本発明の第1実施形態を示す側面断面図である。

【図2】第1実施形態の第1変形例を示す部分断面図である。

【図3】図1のA3矢視図である。

【図4】第1実施形態の第2変形例を示す要部説明図である。

【図5】第1実施形態における要部の熱膨張と、それによるサイドクリアランス量の変動を説明するための説明図である。

【図6】第2実施形態において、サイドクリアランス量の変動を減少する構造の原理を示す説明図である。

【図7】本発明の第2実施形態を示す側面断面図である。

【図8】本発明の第3実施形態を示す側面断面図である。

【図9】本発明の第4実施形態を示す側面断面図である。

【図10】本発明の第5実施形態を示す側面断面図である。

【図11】本発明の第6実施形態を示す側面断面図である。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

1・・・ロータ   2・・・ケーシング   3・・・軸   4・・・サイドクリアランス調整部材   5・・・回り止め   6・・・ポンプ本体   7・・・第1の軸受   8・・・第2の軸受   9・・・熱膨張調整部材   10・・・植込みボルト   11・・・蓋(カバー)   13、14・・・サイドプレート   100、101、102、103、104、105・・・ベーンポンプ(容積型ポンプ)   CL1、CL2・・・サイドクリアランス

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