特許6977469IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

この発明は、炭化珪素MOSFETインバータ回路

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

しかしながら、図6のようにSiC−SBD30、31をMOSFET21、22と逆並列に接続された場合でも、MOSFET21、22がオンからオフに切り替わった瞬間に、MOSFET21、22の内蔵ダイオード26、27に電流が流れる場合があり、MOSFET21、22の積層欠陥が拡張することがある。図7は、インバータ回路のダイオードに流れる電流の時間的変化を示すグラフである。図7において、横軸は時間を示し、縦軸は電流を示す。図7のI1は、SiC−SBD30、31に流れる電流を示し、I2は、内蔵ダイオード26、27に流れる電流を示す。 図7では、MOSFET21、22が時間Tにおいてオンからオフにされた場合の電流の時間的変化を示す。図7に示すように、MOSFET21、22がオフになるとSiC−SBD30、31に流れる電流I1は徐々に増加して、一定の値に落ち着く。内蔵ダイオード26、27に流れる電流I2は、MOSFET21、22がオフになった直後から、以下で説明するデッドタイムの間に徐々に増加し、この後徐々に減少して、0に落ち着く。 このように、内蔵ダイオード26、27に流れる電流I2は常に0ではなく、MOSFET21、22がオンからオフにされた過渡状態の短い期間だけ流れる。以下、この電流を過渡電流と称する。図8は、インバータ回路における炭化珪素MOSFETのオンオフを示すグラフである。図8において、横軸は時間を示し、縦軸は電圧を示す。また、図8の上図がインバータ回路のMOSFET21のオンオフを示し、下図がインバータ回路のMOSFET22のオンオフを示す。図8に示すように、インバータ回路では、直列に接続されたMOSFET(図6ではMOSFET21とMOSFET22)が同時にオンになると短絡してMOSFETが破壊されるため、MOSFETが同時にオフになるデッドタイムが設けられている。図8では、t1〜t2の期間、t3〜t4の期間がデッドタイムとなる。 このデッドタイムに内蔵ダイオード26、27に過渡電流が流れ、積層欠陥が成長する。内蔵ダイオード26、27に過渡電流が流れる時間は、過渡電流が流れない時間に比べると短い時間であるが、MOSFET21、22は高速でスイッチング、例えば、数MHzでスイッチングするため、長時間使用し続ける内に過渡電流が流れる時間の総和が無視できない量になる。MOSFET21、22の炭化珪素基板の結晶の欠陥量によっては、過渡電流によって積層欠陥が拡張するようになり、MOSFET21、22の信頼性が低下してしまう。このため、インバータ回路でMOSFET21、22を使用するためには、出荷前にMOSFET21、22に過渡電流と同程度の電流を流し、積層欠陥が拡張しないMOSFET21、22を選択するスクリーニングが必要であった。 この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、デッドタイム中の積層欠陥の拡張を抑制することができる炭化珪素MOSFETインバータ回路を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる炭化珪素MOSFETインバータ回路は、次の特徴を有する。インバータ回路は、第1炭化珪素MOSFETと、第2炭化珪素MOSFETとが、直列に接続される。前記第1炭化珪素MOSFETおよび前記第2炭化珪素MOSFETがオフであるデッドタイムに、前記第1炭化珪素MOSFETの内蔵ダイオードおよび前記第2炭化珪素MOSFETの内蔵ダイ・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明にかかる炭化珪素MOSFETインバータ回路によれば、デッドタイム中の積層欠陥の拡張を抑制することができるという効果を奏する。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】実施の形態における炭化珪素MOSFETの内蔵ダイオードに流れる電流の時間的変化を示すグラフである。

【図2】炭化珪素MOSFETの電流密度に対する積層欠陥の成長速度を示すグラフである。

【図3】パルス電流のパルス幅に対する積層欠陥が成長する直流電流の比率を示すグラフである。

【図4】パルス電流のパルス幅に対する積層欠陥が成長する電流密度を示すグラフである。

【図5】従来の炭化珪素MOSFETの構造を示す断面図である。

【図6】従来の炭化珪素MOSFETを用いたインバータ回路の一例を示す図である。

【図7】インバータ回路のダイオードに流れる電流の時間的変化を示すグラフである。

【図8】インバータ回路における炭化珪素MOSFETのオンオフを示すグラフである。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

1 n+型炭化珪素基板   2 n型炭化珪素エピタキシャル層   3 p+型ベース領域   4 p型ベース層   5 n+型ソース領域   6 p+型コンタクト領域   7 n型ウェル領域   8 ゲート絶縁膜   9 ゲート電極   10 ソース電極   11 ドレイン電極   21、22 MOSFET   25 負荷   26、27 内蔵ダイオード   30、31 SiC−SBD   34 入力回路

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