【図1】
図1は、第1例示的な半導体装置の概略平面図である。
【図2】
図2は、図1に示される半導体装置の一部を拡大した概略平面図である。
【図3】
図3は、図1に示される半導体装置の一部を拡大した概略平面図である。
【図4】
図4は、図1に示される半導体装置の一部を拡大した概略平面図である。
【図5】
図5は、図4のF5-F5線の概略断面図である。
【図6】
図6は、図5の一部拡大図である。
【図7】
図7は、図5の一部の断面構造と不純物濃度分布との関係を示す図である。
【図8】
図8は、第1例示的な半導体装置の製造工程を説明するための概略断面図である。
【図9】
図9は、図8に示す工程に続く工程の概略断面図である。
【図10】
図10は、図9に示す工程に続く工程の概略断面図である。
【図11】
図11は、図10に示す工程に続く工程の概略断面図である。
【図12】
図12は、図11に示す工程に続く工程の概略断面図である。
【図13】
図13は、図12に示す工程に続く工程の概略断面図である。
【図14】
図14は、図13に示す工程に続く工程の概略断面図である。
【図15】
図15は、第4コラムの幅が大きくなった場合の図5のX軸方向のポテンシャル変化を示す図である。
【図16】
図16は、第4コラムの幅が小さくなった場合のX軸方向のポテンシャル変化を示す図である。
【図17】
図17は、第2例示的な半導体装置の概略断面図である。
【図18】
図18は、第3例示的な半導体装置の概略断面図である。
【図19】
図19は、変形例に係る半導体装置の一部を拡大した概略平面図である。
【図20】
図20は、変形例に係る例示的な半導体装置の概略断面図である。
【図21】
図21は、変形例に係る半導体装置の一部を拡大した概略平面図である。
【図22】
図22は、変形例に係る例示的な半導体装置の概略断面図である。
【図23】
図23は、変形例に係る半導体装置の一部を拡大した概略平面図である。
【図24】
図24は、変形例に係る例示的な半導体装置の概略断面図である。
【図25】
図25は、変形例に係る例示的な半導体装置の概略断面図である。
【図26】
図26は、変形例に係る半導体装置の一部の断面構造と不純物濃度分布との関係を示す図である。
[詳細な説明]
以下、添付図面を参照して本開示の半導体装置のいくつかの実施形態を説明する。なお、説明を簡単かつ明確にするために、図面に示される構成要素は必ずしも一定の縮尺で描かれていない。また、理解を容易にするために、断面図では、ハッチング線が省略されている場合がある。添付の図面は、本開示の実施形態を例示するに過ぎず、本開示を制限するものとみなされるべきではない。
以下の詳細な記載は、本開示の例示的な実施形態を具体化する装置、システム、および方法を含む。この詳細な記載は本来説明のためのものに過ぎず、本開示の実施形態またはこのような実施形態の適用および使用を限定することを意図しない。
本開示における「第1」、「第2」、「第3」等の用語は、単にラベルを付して用いたものであり、必ずしもそれらの対象物に順列を付することを意図していない。
本開示において使用される「少なくとも1つ」という表現は、所望の選択肢の「1つ以上」を意味する。一例として、本開示において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が2つであれば「1つの選択肢のみ」または「2つの選択肢の双方」を意味する。他の例として、本開示において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば「1つの選択肢のみ」または「2つ以上の任意の選択肢の組み合わせ」を意味する。
<第1実施形態>
(半導体装置の概略全体構成)
図1~図4を参照して、第1半導体装置10の概略全体構成について説明する。第1実施形態では、半導体装置10は、Si半導体を用いた金属-酸化膜-半導体電界効果型トランジスタ(MOSFET:Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)である。なお、図1および他の図面に示される互いに直交するXYZ軸のZ軸方向は、半導体装置10の主面10Aと直交する方向である。本開示で使用される「平面視」という用語は、明示的に別段の記載がない限り、Z軸方向において上方から半導体装置10を視ることをいう。また、本開示において、「~上方に」という用語は、明示的に別段の記載がない限り、「~上に」および「~の上方に」の両方を意味する。すなわち、「第1層が第2層の上方に配置される」という表現は、ある実施形態では第1層が第2層に接触して第2層上に直接配置され得るが、他の実施形態では、第1層と第2層との間に他の層が配置される構造を排除しない。
半導体装置10は、平面視で角丸長方形状であってよい。半導体装置10は、半導体層12を含む。半導体層12は、上面12Aと、上面12Aとは反対側の下面12Bと、を含む(図5参照)。半導体装置10は、半導体層12の上面12Aに設けられた絶縁層14を含む(図5参照)。半導体層12は、半導体基板40を含む(図5参照)。半導体基板40は、下面12Bを含む(図5参照)。以降の説明において、下面12Bから上面12Aに向かう方向を「上方」とし、上面12Aから下面12Bに向かう方向を「下方」とする。
半導体層12は絶縁層14に覆われているため、図1の符号12は、半導体層12の外縁を指し示している。半導体層12は、平面視で角丸長方形状であってよい。図1に示される半導体層12の外縁により画定される領域は、1つのチップ(ダイ)に相当し得る。絶縁層14は、シリコン酸化膜(SiO2)、シリコン窒化膜(Si4N3)、TEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)などの絶縁材料によって構成されていてもよい。
図1に示すように、半導体層12は、セル領域16、外周領域18、および外周リング領域20を含む。図1では、ゲートパッドおよびソースパッドは省略している。
セル領域16は、セルが配置される領域である。セル領域16は、半導体基板40上に設けられている(図5参照)。セル領域16は、平面視で半導体層12の中心を含む領域に位置している。セル領域16は、平面視で角丸長方形状であってよい。
外周領域18は、平面視でセル領域16の周囲を囲む領域である。外周領域18は、半導体基板40上に設けられている(図5参照)。外周領域18は、平面視で角丸長方形状の円環領域であってよい。
外周リング領域20は、平面視で外周領域18の周囲を囲む領域である。外周リング領域20は、半導体装置10が1つのチップとして切り出される際の切断面を含む領域である。外周リング領域20には、半導体層12内にpn接合境界が配置されていない。これにより、切断面にpn接合が露出しないため、リーク電流の発生を抑制できる。外周リング領域20は、集積回路におけるシールリング領域の外方に相当する。外周リング領域20の外縁は、半導体層12の外縁である。
セル領域16および外周領域18は、半導体層12内に設けられたp型不純物を有する複数のコラム領域30を含む。各コラム領域30は、半導体層12の上面12A(図5参照)から離隔するとともにZ軸方向に一定の深さを有する。各コラム領域30は、Y軸方向に延びるとともに、X軸方向に互いに離隔して配置されている。本実施形態では、コラム領域30のX軸方向の幅およびピッチは、セル領域16および外周領域18において、等しい。
図2に示すように、半導体装置10は、ソース配線22およびフィールドプレート配線28を含む。ソース配線22およびフィールドプレート配線28の双方は、絶縁層14上に配置されている。
ソース配線22は、セル領域16を覆うように配置されている。図2に示す半導体装置10の範囲では、ソース配線22の配置される領域は、扇型となっている。ソース配線22は、セル領域16において、絶縁層14の開口部を通して半導体層12と接触している(図4および図5参照)。ソース配線22の外縁22Aは、平面視でセル領域16の外縁16Aよりも外側であって、フィールドプレート配線28と離隔して配置されている。
フィールドプレート配線28は、セル領域16の外縁16Aと外周領域18の外縁18Aとの間のうち、セル領域16寄りに配置されている。図2に示す半導体装置10の範囲では、フィールドプレート配線28の配置される領域は、1/4の円環状となっている。
ソース配線22およびフィールドプレート配線28は、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銅合金、およびアルミニウム合金のうちの少なくとも1つによって構成することができる。
図3に示すように、半導体装置10は、ゲート電極52と、フィールドプレート電極54と、ソース領域48と、を含む。図3では、絶縁層14を省略し、半導体層12の上面12Aに配置されるものを実線で示している。
ゲート電極52は、MOSFETのゲートを構成する電極である。ゲート電極52は、セル領域16に配置されている。ゲート電極52は、平面視でX軸方向に離隔して配置されている。ゲート電極52は、平面視でY軸方向に沿って延びている。その結果、ゲート電極52は、X軸方向およびY軸方向に網目状に交差した形状で配置されている。ゲート電極52は、網目の開口部にソース領域48を有している。ゲート電極52の網目のY軸方向に延びる部分は、ソース領域48から流れ出す電子を制御するゲートとして機能する。そのため、ソース領域48によってX軸方向に挟まれた部分に配置されるゲート電極52のZ軸方向には、p型不純物を有するコラム領域30は配置されず、セルを構成するトランジスタのメイン電流が流れるように構成されている。ゲート電極52の網目のX軸方向に延びる部分は、ゲート電極52間を接続する配線として用いられる。
フィールドプレート電極54は、セル領域16から外周領域18まで延びている。フィールドプレート電極54は、ゲート電極52よりも外方に配置されている。フィールドプレート電極54は、セル領域16の外縁16Aと外周領域18の外縁18Aとの間のうち、セル領域16寄りの位置まで延びている。フィールドプレート電極54は、外周領域18において、絶縁層14に埋め込まれている(図5参照)。フィールドプレート電極54は、絶縁層14の開口を介してフィールドプレート配線28と電気的に接続されている。
ゲート電極52およびフィールドプレート電極54は、ポリシリコンによって構成することができる。ポリシリコンは、n型不純物を有する。n型不純物としては、たとえば、リン(P)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)などを含んでいる。また、ポリシリコンのn型不純物濃度は、たとえば、1.0×1019cm-3以上5.0×1020cm-3以下であってよい。
ソース領域48は、MOSFETのソースを構成する領域である。ソース領域48は、セル領域16において網目状に配置されたゲート電極52の網目の開口部に配置されている。ソース領域48は、半導体層12の上面12Aに露出している。ソース領域48は、X軸方向およびY軸方向に互いに離隔して、一定のピッチにて配置されている。ソース領域48は、n型不純物を有する。ソース領域48のn型不純物濃度は、たとえば、1.0×1019cm-3以上5.0×1020cm-3以下であってよい。
図4に示すように、半導体装置10は、セル領域16において、フィールドプレート電極54とゲート電極52との間に複数の外周ダイオード49を含む。
各外周ダイオード49は、MOSFETのボディダイオードとして機能する。各外周ダイオード49は、ゲート電極52とフィールドプレート電極54との間に配置される。各外周ダイオード49は、p型不純物を有する。p型不純物としては、たとえば、ボロン(B)、インジウム(In)などを含んでいる。p型不純物濃度は、たとえば、1.0×1019cm-3以上5.0×1020cm-3以下であってよい。
半導体装置10は、平面視でY軸方向に隣り合う外周ダイオード49の間に配置されたポリシリコン配線58を含む。ポリシリコン配線58は、ゲート電極52とフィールドプレート電極54とを接続している。ポリシリコン配線58は、Y軸方向に隣り合う外周ダイオード49の間に配置された絶縁層14内に配置される。
半導体装置10は、平面視でY軸方向に隣り合うソース領域48の間に配置されたポリシリコン配線58を含む。ポリシリコン配線58は、ゲート電極52同士を接続している。ポリシリコン配線58は、Y軸方向に隣り合うソース領域48の間に配置された絶縁層14内に配置される。
コラム領域30は、外周ダイオード49とソース領域48とに挟まれた位置に配置される場合には、平面視でゲート電極52と重ならない部分を有する。ゲート電極52がオン状態の際には、電子がソース領域48からゲート電極52下のチャネルに流れる。このとき、メイン電流の通路にあたるゲート電極52の直下では、n型の半導体層が露出している。このn型の半導体層が露出した部分には、コラム領域30が設けられていない。
(半導体装置の概略断面構成)
図5および図6を参照して、半導体層12の断面構成について説明する。なお、半導体層12の構成は、セル領域16および外周領域18に対して共通の構成となる。
図5に示すように、半導体層12は、上面12A、および上面12Aと反対の下面12Bを含む。Z軸方向は、半導体層12の上面12Aおよび下面12Bと直交する方向である。Z軸方向は、半導体層12の厚さ方向であるともいえる。半導体層12は、半導体基板40と、半導体基板40上に設けられたエピタキシャル層42とを含む。半導体基板40は、半導体層12の下面12Bを含む。エピタキシャル層42は、半導体層12の上面12Aを含む。本実施形態において、半導体基板40は、n型のSi基板である。また、エピタキシャル層42は、n型のSiエピタキシャル層である。半導体基板40は、MOSFETのドレイン領域に相当し得る。
半導体基板40のn型不純物濃度は、一例では、1.0×1018cm-3以上5.0×1020cm-3以下であってよい。エピタキシャル層42のn型不純物濃度は、一例では、1.0×1016cm-3以上7.0×1015cm-3以下であってよい。
半導体基板40の厚さは、一例では725μmである。エピタキシャル層42の厚さは、10μm以上100μm以下の厚さであってよい。
本実施形態において、エピタキシャル層42は、図6に破線を用いて示すように、マルチエピタキシャル成長法によってZ軸方向に積層して構成される複数のn型の第1~第11エピタキシャル層42A~42Kを含んでいる。各エピタキシャル層42A~42Kは、n型不純物をドーピングしながらエピタキシャル成長されたn型の半導体層である。11層のエピタキシャル層42A~42Kは、最下層から順に、第1エピタキシャル層42A、第2エピタキシャル層42B、・・・、第11エピタキシャル層42Kである。各エピタキシャル層42A~42KのZ軸方向の厚さは、概ね等しい。各エピタキシャル層42A~42Kの厚さは、それぞれ1μm以上10μm以下であってよい。なお、これに限られず、各エピタキシャル層42A~42KのZ軸方向の厚さおよび積層回数は、任意に構成可能である。
図5に示すように、エピタキシャル層42は、第1半導体層44Aと、セル領域16に配置される第1pn領域38および第2半導体層46と、外周領域18に配置される第2pn領域39および第3半導体層44Bと、外周リング領域20と、を含む。
第1半導体層44Aは、半導体基板40上におけるセル領域16および外周領域18の双方に跨って設けられたn型の半導体層である。第1半導体層44Aは、MOSFETのドリフト層の一部を構成している。第1半導体層44Aは、エピタキシャル層42のうち、第1エピタキシャル層42A、第2エピタキシャル層42B、および第3エピタキシャル層42Cの第2エピタキシャル層42B側の一部から構成される。第1半導体層44Aの上面は、第1pn領域38および第2pn領域39の下面と接している。第1半導体層44Aのn型不純物濃度は、7×1015cm-3以上1×1016cm-3以下であってよい。
第2半導体層46は、n型のエピタキシャル層42に対してp型不純物を選択的にイオン注入することによって構成されたp型の半導体層である。第2半導体層46は、MOSFETのボディ領域を構成している。第2半導体層46は、第1pn領域38上に位置するとともに、X軸方向に延び、かつ第2コラム38Bと接続される。第2半導体層46のp型不純物濃度は、1×1016cm-3以上1×1020cm-3以下であってよい。第2半導体層46は、セル領域16から外周領域18に向けてはみ出す領域を有していてもよい。
ソース領域48は、第2半導体層46にn型不純物を選択的にイオン注入することによって構成されたn型の半導体層である。ソース領域48は、セル領域16において、ゲート電極52のX軸方向に隣接して配置されている。図5では、ソース領域48は、ゲート電極52に対して、外周ダイオード49の反対側に配置されている。
第3半導体層44Bは、第2pn領域39上に位置するとともに、X軸方向に延び、かつ第3コラム39Aと接続されるn型の半導体層である。第3半導体層44Bは、第11エピタキシャル層42Kの一部を含む。第3半導体層44Bは、半導体層12の上面12Aから露出している。第3半導体層44Bの下面は、第2pn領域39の上面と接している。第3半導体層44Bのn型不純物濃度は、7×1015cm-3以上1×1016cm-3以下であってよい。第3半導体層44Bは、セル領域16から外周領域18に向けて、第2半導体層46によって浸食される領域を有していてもよい。
絶縁層14は、第2半導体層46および第3半導体層44B上に設けられる。
ソース配線22は、絶縁層14によってゲート電極52およびフィールドプレート電極54と離隔して配置されている。ソース配線22は、絶縁層14上および外周ダイオード49上に配置されている。
フィールドプレート電極54は、外周領域18において、絶縁層14に埋め込まれているとともに絶縁層14の開口を介してフィールドプレート配線28と電気的に接続されている。
外周ダイオード49は、MOSFETのボディコンタクト領域としての役割を果たす。外周ダイオード49は、第2半導体層46上に配置されている。また、外周ダイオード49は、p型半導体層である第2半導体層46とn型半導体層であるエピタキシャル層42とから構成されるpn接合のp型領域側の一部を構成している。外周ダイオード49は、第2半導体層46のp型不純物濃度を超えるp型不純物濃度を有している。外周ダイオード49のp型不純物濃度は、1×1017cm-3以上1×1021cm-3以下であってもよい。
外周リング領域20は、半導体基板40上における外周領域18の外方に設けられたn型の半導体層である。外周リング領域20は、MOSFETのドレインの一部を構成している。外周リング領域20は、エピタキシャル層42のうち、第1~第11エピタキシャル層42A~42Kから構成される。外周リング領域20の上面は、半導体層12の上面12Aと一致している。外周リング領域20のn型不純物濃度は、7×1015cm-3以上1×1016cm-3以下であってよい。
半導体装置10は、半導体層12の下面12Bに配置されたドレイン電極50を含む。ドレイン電極50は、MOSFETのドレインを構成する電極である。ドレイン電極50は、半導体層12の下面12Bの一部を構成するn型の半導体層である半導体基板40と電気的に接続されている。ドレイン電極50は、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銅合金、およびアルミニウム合金のうちの少なくとも1種を含んでいてもよい。
第1pn領域38は、エピタキシャル層42内のセル領域16に設けられている。第1pn領域38は、第1コラム38Aと第2コラム38Bとを含む。第1コラム38Aはn型半導体層から構成されている。第2コラム38Bはp型半導体層から構成されている。第1コラム38Aおよび第2コラム38Bは、X軸方向に交互に配列されている。第1コラム38Aおよび第2コラム38Bはそれぞれ複数設けられている。複数の第1コラム38Aおよび複数の第2コラム38Bは、X軸方向に1つずつ交互に配列されている。複数の第1コラム38Aおよび複数の第2コラム38Bは、第2半導体層46の底部から第1半導体層44Aに向かってZ軸方向に延びるように設けられている。複数の第2コラム38Bと第2半導体層46とは同じp型不純物を有している。複数の第2コラム38Bは、第2半導体層46と電気的に接続されている。
第2pn領域39は、エピタキシャル層42内の外周領域18に設けられている。第2pn領域39は、第3コラム39Aと第4コラム39Bとを含む。第3コラム39Aはn型半導体層から構成されている。第4コラム39Bはp型半導体層から構成されている。第3コラム39Aおよび第4コラム39Bは、X軸方向に交互に配列されている。第3コラム39Aおよび第4コラム39Bはそれぞれ複数設けられている。複数の第3コラム39Aおよび複数の第4コラム39Bは、第3半導体層44Bの底部から第1半導体層44Aに向かってZ軸方向に延びるように設けられている。第3半導体層44Bと、複数の第3コラム39Aと、第1半導体層44Aと、は同じn型不純物を有している。
Z軸方向と直交する方向から視て、第1pn領域38の下端部と第2pn領域39の下端部とが互いに重なるように、第1pn領域38および第2pn領域39が設けられている。本実施形態では、Z軸方向において第1pn領域38の下面位置および第2pn領域39の下面位置は互いに同一である。なお、これに限られず、第1pn領域38および第2pn領域39のZ軸方向の下面位置が互いに異なってもよい。また、第1pn領域38および第2pn領域39の配列方向は、X軸方向に限られない。X軸方向とY軸方向を組み合わせてもよいし、第1pn領域38と第2pn領域39とによって、配列方向を異なるものにしてもよい。
本明細書に添付される図面において、各コラム領域30の外縁はpn境界を表す。すなわち、p型不純物濃度とn型不純物濃度が一致する境界が、実線によって表され、各コラム領域30を囲むように表記される。たとえば、コラムの幅は、pn境界を基準とした幅を意味する。
第2コラム38Bおよび第4コラム39Bは、n型のエピタキシャル層42に対してp型不純物をイオン注入することによって構成されたp型半導体の領域である。
Y軸方向からみた断面視で、第2コラム38Bの間に設けられた第1コラム38A、および第4コラム39Bの間に設けられた第3コラム39Aは、p型不純物をイオン注入されていないn型半導体の領域である。すなわち、第1コラム38Aおよび第3コラム39Aでは、p型不純物をイオン注入されていない部分のn型のエピタキシャル層42をそのまま用いることができる。
なお、これに限られず、第1コラム38Aおよび第3コラム39Aにn型不純物をイオン注入して構成してもよい。この場合、第1コラム38Aおよび第3コラム39Aの各々のn型不純物濃度は、エピタキシャル層42のn型不純物濃度よりも高くなってもよい。また、第1コラム38Aのn型不純物濃度と第2コラム38Bのn型不純物濃度は、互いに等しくてもよいし、互いに異なっていてもよい。また、第2コラム38Bおよび第4コラム39Bの位置にトレンチを構成して、p型不純物を有する半導体をトレンチ内部にエピタキシャル成長することで埋め込んでもよい。
第2コラム38Bおよび第4コラム39Bは、それぞれX軸方向に離隔して複数配列されている。第2コラム38Bおよび第4コラム39Bは、Y軸方向に沿って延びるように設けられている。また、第1コラム38Aおよび第3コラム39Aは、それぞれX軸方向に離隔して複数配列されている。第1コラム38Aおよび第3コラム39Aは、Y軸方向に沿って延びるように設けられている。
したがって、第1pn領域38および第2pn領域39では、平面視においてn型領域とp型領域がストライプ状に設けられている。換言すると、第1pn領域38および第2pn領域39では、YZ平面に広がる板状の半導体層が、n型p型交互に配列されているといえる。
これにより、第1pn領域38および第2pn領域39は、スーパージャンクション(Super Junction)構造を構成している。スーパージャンクション構造は、p型のコラム38B,39Bとn型のコラム38A,39Aとが、X軸方向に交互に配列されることによって構成されている。
本実施形態では、第1pn領域38のX軸方向の幅および第2pn領域39のX軸方向の幅は互いに等しい。また、第1pn領域38のX軸方向のピッチおよび第2pn領域39のX軸方向のピッチは互いに等しい。なお、これに限られず、第1pn領域38および第2pn領域39において、X軸方向のピッチおよび幅が異なってもよい。
第1pn領域38では、ゲート電極52の直下からZ軸方向に延びるように、第1コラム38Aが設けられている。また、第1pn領域38では、第2半導体層46直下からZ軸方向に延びるように第2コラム38Bが設けられている。
半導体装置10は、第2半導体層46とゲート電極52との間に設けられたゲート絶縁膜56を含む。ゲート電極52がオンされると、第2半導体層46の表面にチャネルが構成され、ゲート電極52に隣接するソース領域48とチャネルが接続される。ソース領域48から流れる電子は、ゲート電極52の直下に露出した第1コラム38Aを介して、Z軸方向に移動し、第1半導体層44Aを経由して、ドレイン電極50に到達する。ゲート絶縁膜56は、たとえば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸窒化膜、ハフニウム酸化膜、アルミナ膜、タンタル酸化膜などからなっていてもよい。ゲート絶縁膜56は、たとえば、30nm以上70nm以下の厚さを有していてもよい。
半導体装置10は、ソース領域48と、ゲート電極52と、ゲート絶縁膜56と、第2半導体層46から構成されるボディ領域と、第1半導体層44Aおよび第1コラム38Aから構成されるドリフト領域と、ドレイン電極50とによりn型MOSFETを構成している。メイン電流は、ドレイン電極50、半導体層12の第1半導体層44A、第1コラム38A、ゲート電極52直下の上面12A、およびゲート電極52下の第2半導体層46上のチャネルの順に経由して、ソース領域48に流れる。なお、本実施形態ではn型MOSFETとしているが、p型MOSFETを構成してもよい。また、プレーナ型MOSFETではなく、トレンチMOS等であってもよい。
(フィールドプレートの構成)
トランジスタのオフ状態において、ドレイン電極50に電源電圧Vddが印加されると、第3半導体層44B、外周リング領域20、および第1半導体層44Aに、電源電圧Vddが印加される。トランジスタのオフ状態において、フィールドプレート配線28およびフィールドプレート電極54はゲート電位が与えられる。これにより、フィールドプレート配線28およびフィールドプレート電極54と第3半導体層44Bとの間には、絶縁層14を介して電源-ゲート間電圧に相当する電位差が生じるため、第3半導体層44Bには空乏層が広がる。このようにしてフィールドプレートが構成される。
本実施形態では、図5に示すとおり、フィールドプレート電極54およびフィールドプレート配線28にゲート電位を印加する構成であったが、これに限られない。図示しないが、外周領域18において、絶縁層14内に、ソース配線22と電気的に接続されるフィールドプレート電極54が配置され、フィールドプレート電極54とフィールドプレート配線28の電位がソース電位となるように構成されてもよい。この構成であっても、トランジスタのオフ状態において、フィールドプレート配線28およびフィールドプレート電極54と第3半導体層44Bとの間には、絶縁層14を介して電源-ソース間電圧に相当する電位差が生じるため、第3半導体層44Bには空乏層が広がる。
(コラム領域の概略断面構成)
図5および図6に示すように、第4コラム39Bは、3層目の第3エピタキシャル層42C内から11層目の第11エピタキシャル層42K内まで延びている。
第4コラム39Bは、複数のp型半導体領域がZ軸方向に沿って積層された積層構造を有している。複数のp型半導体領域は、Z軸方向に互いに接続されている。これにより、Z軸方向の複数のp型半導体領域全体として第4コラム39Bの一つのコラムを構成している。複数のp型半導体領域は、p型不純物のイオン注入および半導体のエピタキシャル成長を交互に行うマルチエピタキシャル成長法によって形成されている。
図6および図7に示すように、第4コラム39Bは、Z軸方向に複数の領域30から構成されている。本実施形態では、第4コラム39Bは、第1~第8領域30A~30Hの8つの領域を含む。第4コラム39Bは、Z軸方向に端部を含む。第4コラム39Bの第1領域30Aを含む端部は、第4下端部37Aである。第4コラム39Bの第8領域30Hを含む端部は、第4上端部37Hである。第1~第8領域30A~30HをZ軸方向に連結する連結部32は、第1~第7連結部32A~32Gを含む。なお、これに限られず、複数の領域の数および連結数は、任意に構成可能である。
第4コラム39Bは、複数の領域30のそれぞれにおいて、不純物濃度が異なる。複数の領域30におけるp型の不純物濃度は、第4上端部37Hから第4下端部37Aに向かうに従って低くなる。複数の領域30のそれぞれは、Z軸方向における不純物濃度が異なっている。つまり、第4コラム39Bは、Z軸方向にp型不純物濃度が異なる複数の領域30によって構成されている。第4上端部37Hは、複数の領域30のうち最も第3半導体層44Bに近い領域である。
これにより、第2pn領域39の上面側をp型不純物が多い状態(pリッチ)、下面側をp型不純物が少ない状態(nリッチ)にすることができる。なお、第4上端部37Hから第4下端部37Aに向かうに従ってp型不純物の濃度が低くなる態様は、単調に減少してもよいし、ステップ関数状に減少してもよいし、指数関数状に減少してもよく、任意の態様が選択可能である。
図7に示すように、Z軸方向にみて第1~第8領域30A~30Hのp型不純物濃度分布は、p型不純物濃度のピーク濃度である極大値を複数の領域30内にそれぞれ有している。本実施形態では、極大値は領域ごとに1つである。なお、これに限られず、極大値を領域ごとに複数含んでもよい。また、第1~第8領域30A~30Hは、それぞれp型不純物濃度の極小値を第1~第7連結部32A~32Gに有している。本実施形態では、極小値は領域の連結部ごとに1つである。
図6および図7に示すように、第4コラム39BのX軸方向の幅は、第4コラム39BのZ軸方向におけるp型不純物濃度と相関がある。第4コラム39BのX軸方向の幅は、Z軸方向におけるp型不純物濃度がピーク濃度をもつ位置において極大となる。第4コラム39BのX軸方向の幅が極大となる位置における、p型不純物領域のX軸方向の大きさをコラム幅31Wとする。また、第4コラム39BのX軸方向の幅が極大となる位置における、p型不純物領域のX軸方向の間隔をコラム間隔31Sとする。第4コラム39BのX軸方向の幅は、Z軸方向におけるp型不純物濃度が極小値をもつ位置において極小となる。第4コラム39BのX軸方向の幅が極小となる位置における、p型不純物領域のX軸方向の大きさを連結部幅33Wとする。また、第4コラム39BのX軸方向の幅が極小となる位置における、p型不純物領域のX軸方向の間隔を連結部間隔33Sとする。このとき、コラム幅31Wは連結部幅33Wよりも大きく、コラム間隔31Sは連結部間隔33Sよりも小さいといえる。
図7に示すとおり、複数の領域30におけるピーク濃度は、第4上端部37Hから第4下端部37Aに向かうに従って低くなっている。
第4コラム39Bは、Z軸方向に複数のピーク濃度を含む第2導電型の不純物濃度分布を有していてよい。複数のピーク濃度は、第4上端部37Hに含まれる上端ピーク濃度34Hと、第4下端部37Aに含まれる下端ピーク濃度34Aと、を含んでよい。上端ピーク濃度34Hは、下端ピーク濃度34Aよりも高くてよい。
第4上端部37Hから第4下端部37Aに向かうに従ってp型不純物のピーク濃度が低くなる態様は、単調に減少してもよいし、ステップ関数状に減少してもよいし、指数関数状に減少してもよく、任意の態様が選択可能である。また、各領域30の平均濃度の変化とピーク濃度の変化が異なってもよい。たとえば、領域30内のピーク濃度は高くても、領域30内の平均濃度は低いというように設計してもよい。
(第4コラムの接続構造)
図5に示すように、複数の第4コラム39Bは、Z軸方向に8つ配置された第1~第8領域30A~30Hを有する。複数の第4コラム39Bは、Z軸方向の両端部として、第4上端部37Hおよび第4下端部37Aを有する。複数の第4コラム39Bは、平面視で外周領域18のうちセル領域16寄りに設けられる最内周第4コラム39Pと、外周領域18の外縁18Aに隣接して設けられる最外周第4コラム39Qとを含む。
図5および図6に示すように、半導体装置10は、外周領域18の第4コラム39Bにおいて、第4上端部37H以外の箇所にて第4コラム39Bを互いに接続する接続層60を含む。接続層60は、p型半導体層である。接続層60は、第1接続層61を含む。図3に示すように、第1接続層61は、平面視でセル領域16の外縁16Aを囲むとともに、外周領域18の外縁18Aまでを含む角丸長方形状の1/4の円環領域である。第1接続層61は、複数の第4コラム39Bを接続している。本実施形態では、第1接続層61は、最内周第4コラム39Pから最外周第4コラム39Qまでを接続している。第1接続層61は第6領域30Fを互いに接続していない。
複数の第2コラム38Bでは、第2半導体層46が直接、複数の第2コラム38Bと電気的に接続されている。
複数の第4コラム39Bは、第1接続層61を介して、第2半導体層46と電気的に接続されている。
本実施形態では、第1接続層61は、第7領域30Gに配置されている。第1接続層61のp型不純物濃度は、第7領域30Gのp型不純物濃度と同じである。なお、これに限られず、第4コラム39Bの領域の数および連結数に依存して、任意の領域を互いに接続する第1接続層61を配置してもよい。その場合、図7に示すように、Z軸方向における下端ピーク濃度位置をZA、Z軸方向における上端ピーク濃度位置をZH、第1接続層61のZ軸方向の位置をZ1とすると、(ZA-Z1):(Z1-ZH)は、11:3以上13:1以下の範囲内であることが望ましい。
第1接続層61は、第4下端部37Aと第4上端部37Hとの間に配置されるとともに、複数の第4コラム39Bのうち同一厚さ位置の部分を接続してよい。同一厚さ位置とは、厚さ方向であるZ軸方向に視て、Z軸上の同じ座標であることを意味する。すなわち、同一厚さ位置の部分を接続するとは、複数の第4コラム39Bにおいて、各第4コラム39BのZ軸方向の同じ座標の部分を接続することである。Z軸方向の同じ座標の部分を接続することで構成される面は、Z軸方向と直交する面である。Z軸方向の同じ座標の部分を接続することで構成される面は、XY平面であるともいえる。第1接続層61は半導体層12の上面12Aと平行な方向に延びて、隣接する第4コラム39B同士を接続している。第1接続層61は、外周領域18において、XY平面に広がるとともに第2pn領域39全体を覆っている。
第1接続層61は、第4下端部37Aよりも第4上端部37Hの近くに配置されてよい。
第1接続層61は、Z軸方向において第4上端部37Hよりも一つ下の領域である第7領域30Gと同一厚さ位置に設けられるとともに、第4コラム39Bにおける対応する領域を接続してよい。
(第4コラムの製造方法)
図8~図14を参照して、p型不純物のイオン注入および半導体のエピタキシャル成長を交互に行うマルチエピタキシャル成長法による、接続層を含む第4コラム39Bの製造方法について、説明する。
図8に示すように、第1工程では、第2エピタキシャル層42Bの上に第3エピタキシャル層42Cを成長させる。各エピタキシャル層42A~42Kの膜厚は、一例では5μmである。
図9に示すように、第2工程では、第4コラム39Bが設けられる位置に開口を持つ第1幅レジスト201を配置する。
図10に示すように、第3工程では、第1幅レジスト201をマスクとしてp型不純物をイオン注入する。これにより、第1イオン注入領域130Aが第3エピタキシャル層42Cの表面に配置される。p型不純物のドーズ量の目標値は、数keV以上数百keV以下にて6×1012以上9×1012cm-2以下であってよい。これは、p型不純物濃度に換算すると1×1016cm-3以上2×1016cm-3以下であってよい。
この第1~第3の工程を、第4エピタキシャル層42Dから第8エピタキシャル層42Hまで繰り返す。
図11に示すように、第4工程では、第8エピタキシャル層42Hの上に第9エピタキシャル層42Iを成長させる。
図12に示すように、第5工程では、第4コラム39Bが設けられる位置に開口を持つ第2幅レジスト202を配置する。第2幅レジスト202の開口幅は第1幅レジスト201の開口幅よりも大きい。この幅を調整することで、不純物が拡散する際に、隣接する領域と接続され、接続層となりうる。
図13に示すように、第6工程では、第2幅レジスト202をマスクとしてp型不純物をイオン注入する。これにより、第7イオン注入領域130Gが第9エピタキシャル層42Iの表面に配置される。
第7工程では、第9エピタキシャル層42Iの上に第10エピタキシャル層42Jを成長させる。
第8工程では、第4コラム39Bが設けられる位置に開口を持つ第1幅レジスト201を配置する。
第9工程では、第1幅レジスト201をマスクとしてp型不純物をイオン注入する。これにより、第8イオン注入領域130Hが第10エピタキシャル層42Jの表面に配置される。
図14に示すように、第10工程では、第10エピタキシャル層42Jの上に第11エピタキシャル層42Kを成長させ、表面に絶縁層14を配置する。
第11工程では、イオン注入されたp型不純物を、アニールによって熱拡散・活性化する。これにより、第3~第11エピタキシャル層42C~42Kに注入された第1~第8イオン注入領域130A~130Hが拡散して、それぞれ楕円体形状に分布したp型不純物領域がZ軸方向に連結し、第1~第8領域30A~30Hが構成される。第1接続層61では、p型不純物の注入幅が大きいことにより、p型不純物がX軸方向およびY軸方向にも拡がり、隣接する第4コラム39B同士を接続する。これにより第1接続層61が構成される。この完成形が、図6に示されている。
(第1実施形態の作用)
図5、図7、図15、および図16を用いて、第1実施形態の作用について説明する。
図5に示すように、本実施形態における半導体装置10は、MOSFETである。MOSFETは、オフ状態においては、ソース領域48、第2半導体層46、ゲート電極52は接地され、ドレイン電極50には電源電圧Vddが印加される。この電源電圧Vddは、半導体装置10の耐圧以下の範囲において用いられるので、より大きい電源電圧Vddにて使用できるように、半導体装置10の耐圧の向上が求められている。
耐圧を向上させるためには、電源電圧Vddが印加されることによって、アバランシェブレークダウンが発生することを抑制する必要がある。そのため、半導体装置10内において発生する電界が、オフ状態において、局所的に集中して分布するのではなく、分散して分布するように設計する必要がある。
そのための1つの設計手法がスーパージャンクション構造である。スーパージャンクション構造では、p型のコラム領域とn型のコラム領域とが、交互に配列されるとともに、pn領域全体が空乏化するように構成されている。
スーパージャンクション構造による電界緩和は、セル領域16の電界緩和と外周領域18の電界緩和との2つを両立させる必要がある。以下、n型MOSFETのキャリアである電子の電位をポテンシャルと呼ぶ。ポテンシャルの傾きは電界を表す。
セル領域16では、半導体層12の上面12Aにソース領域48および第2半導体層46が配置されることによって、第1pn領域38の下面にドレインとなる第1半導体層44Aが接触している。つまり、Z軸方向にみると、第3半導体層44Bから第1半導体層44Aに向かう方向において、第3半導体層44Bに接地電位が与えられるとともに、第1半導体層44Aに電源電圧Vddの電位が与えられる。つまり、セル領域16では、オフ状態において、Z軸方向に電源電圧Vddの電位差が印加される。
セル領域16の第1pn領域38が、電位差を吸収するために配置される。第1pn領域38の第1コラム38Aのn型不純物濃度および第2コラム38Bのp型不純物濃度は、オフ状態において、第1pn領域38全体が空乏化するように設計されている。このとき、第2半導体層46から第1半導体層44Aに向かう方向において、ポテンシャルの傾きは一定となる。そのため、第1pn領域38のZ軸方向の大きさをd1とすると、電界強度は、Vdd/d1[V/cm]となる。少なくとも、この電界が半導体のアバランシェブレークダウン電界(たとえばSiなら3×105V/cm)以下であることが望ましい。
一方、外周領域18では、セル領域16と外周領域18との境界およびその付近の領域に、接地電位となる第2半導体層46が半導体層12の上面12Aに配置されている。外周領域18では、半導体層12の上面12Aには第3半導体層44B、外周領域18の外縁18Aの外側には外周リング領域20、および第2pn領域39の下面には第1半導体層44Aが、それぞれドレイン電位となって第2pn領域39を囲うように配置されている。つまり、Z軸方向にみると、第2半導体層46から第1半導体層44Aに向かう方向において、第2半導体層46に接地電位が与えられるとともに、第1半導体層44Aに電源電圧Vddの電位が与えられる。X軸方向にみると、第2半導体層46から外周リング領域20に向かう方向において、第3半導体層44Bに接地電位が与えられるとともに、外周リング領域20に電源電圧Vddの電位が与えられる。その結果、外周領域18では、Z軸方向だけでなく、X軸方向にも電源電圧Vddの電位差が印加される。
外周領域18のZ軸方向におけるオフ状態での電位差の吸収は、セル領域16と同様に第2pn領域39全体を空乏化させる方法が用いられる。外周領域18のX軸方向におけるオフ状態での電位差の吸収には、以下の2つの方法を組み合わせて用いられる。
一つは、フィールドプレート電極54およびフィールドプレート配線28が、オフ状態において接地されることを利用して、絶縁層14を介して第3半導体層44B内に空乏層を延ばす方法である。
もう一つは、第2pn領域39の第3コラム39Aのn型不純物濃度および第4コラム39Bのp型不純物濃度を、オフ状態において、第2pn領域39全体が空乏化するように設計することである。これにより、第2pn領域39のX軸方向の大きさを用いて電位差を吸収する。
この2つの方法により、第3半導体層44Bおよび第2pn領域39を空乏化させることができると、第2半導体層46から外周リング領域20に向かう方向において、ポテンシャルの傾きは一定となる。第2pn領域39のX軸方向の大きさをd2とすると、電界強度は、Vdd/d2[V/cm]となる。少なくとも、この電界が半導体のアバランシェブレークダウン電界以下であることが望ましい。
しかし、実際には、製造上のばらつき等により第1pn領域38および第2pn領域39におけるコラムの不純物濃度のバランスがずれてしまい、電界強度が局所的に強くなって、耐圧が低下することがありうる。特に第4コラム39BのX軸方向の幅のばらつきは、耐圧に影響を与えうる。
第4コラム39BのX軸方向の幅が大きくなる場合では、第4コラム39B全体に存在するp型不純物が増加することになりうるので、第4コラム39B内のホール濃度が増加しうる。図15に示すように、ホール濃度が増加すると、第2半導体層46から外周リング領域20に向かう方向において、ポテンシャルが増加する。第4コラム39BのX軸方向の幅が大きくなる前は、第2半導体層46から外周リング領域20に向かうポテンシャルの傾きは、一定であった。しかし、第4コラム39BのX軸方向の幅が大きくなると、ポテンシャルが増加する影響で、第2pn領域39内のポテンシャルの傾きが上に凸の弓状の傾きを持つようになる。その結果、弓状の膨らんだ部分はポテンシャルの傾きが小さくなるので、第2pn領域39内で吸収できない電位差が大きくなり、外周リング領域20と第2pn領域39との境界付近において電界が集中する可能性がある。
一方、第4コラム39BのX軸方向の幅が小さくなる場合では、第4コラム39B全体に存在するp型不純物が減少することになりうるので、第4コラム39B内の電子濃度が増加しうる。図16に示すように、電子濃度が増加すると、第2半導体層46から外周リング領域20に向かう方向において、ポテンシャルは減少する。そうすると、第4コラム39BのX軸方向の幅が小さくなると、ポテンシャルが減少する影響で第2pn領域39内のポテンシャルの傾きが下に凸の弓状の傾きを持つようになる。その結果、第2半導体層46の電位から下に凸の部分に至るまでのポテンシャルの傾きが大きくなるので、第2pn領域39と第2半導体層46との境界付近において電界が集中する可能性がある。
本実施形態において、図7に示すように、第1~第8領域30A~30Hのp型不純物の濃度が、第1領域30Aから第8領域30Hに向けて増加するように構成されるのは、第2pn領域39の上面側をp型不純物が多い状態(pリッチ)、下面側をp型不純物が少ない状態(nリッチ)にするためである。これにより、第4コラム39BのX軸方向の幅が大きい場合であっても、下面側がnリッチからnp平衡となってバランスが整うことにより空乏層が拡がりやすくなり、耐圧が維持される。
しかし、第4コラム39BのX軸方向の幅が大きい場合には、第4コラム39Bの上面側がさらにpリッチになる可能性があるので、耐圧が下がりうる。
この点、本実施形態では、第7領域30Gを互いに接続する第1接続層61を有している。第1接続層61が、たとえば第8領域30Hを互いに接続することによって設けられる場合には、第8領域30Hと第3半導体層44Bは、Z軸方向に重なる領域があるため、第3半導体層44Bのn型半導体層を、p型半導体層である第1接続層61が打ち消してしまうおそれがある。その場合、ホール濃度が増加し、フィールドプレート電極54およびフィールドプレート配線28からZ軸方向に延びる空乏層が延びにくくなる可能性がある。
本実施形態では、p型半導体層である第1接続層61が、第7領域30Gを互いに接続する位置に設けられ、かつ第3半導体層44BとZ軸方向に適度な距離を有している。これにより、フィールドプレート電極54およびフィールドプレート配線28からZ軸方向に延びる空乏層が延びやすくなる。このため、第4コラム39Bの上面側におけるホール濃度の増加を抑制できる。その結果、ポテンシャルの増加を抑制できるため、電界集中を緩和することができる。これにより、pリッチになった領域であっても空乏化しやすくすることができる。したがって、半導体装置10の耐圧の向上を図ることができる。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態の半導体装置10は、以下の効果を奏する。
(1-1)半導体装置10は、n型の半導体基板40と、半導体基板40上に設けられ、セルが配置されるセル領域16と、半導体基板40上に設けられ、セル領域16の周囲を囲む外周領域18と、を含む。半導体装置10は、半導体基板40上におけるセル領域16および外周領域18の双方に跨って設けられたn型の第1半導体層44Aと、セル領域16に設けられ、半導体基板40の厚さ方向に延びるとともに厚さ方向と直交する第1方向に交互に配列されたn型の第1コラム38Aとp型の第2コラム38Bとによって構成される第1pn領域38と、第1pn領域38上に位置するとともに、第1方向に延び、かつ第2コラム38Bと接続されるp型の第2半導体層46と、外周領域18に設けられ、厚さ方向に延びるとともに第1方向に交互に配列されたn型の第3コラム39Aとp型の第4コラム39Bとによって構成される第2pn領域39と、第2pn領域39上に位置するとともに、第1方向に延び、かつ第3コラム39Aと接続されるn型の第3半導体層44Bと、第2半導体層46および第3半導体層44B上に設けられた絶縁層14と、を含む。第2pn領域39には、第4コラム39Bが第1方向に離隔して複数配列されており、複数の第4コラム39Bは、厚さ方向の両端部として第4上端部37Hおよび第4下端部37Aを有する。第2pn領域39には、第4上端部37H以外の箇所にて複数の第4コラム39Bを接続するp型の第1接続層61が設けられている。
この構成によれば、第1接続層61を適切な位置に設けることにより、第2pn領域39と第3半導体層44Bとの間のホール濃度を減少させることができるので、電界集中を緩和することができる。したがって、半導体装置10の耐圧の向上を図ることができる。
(1-2)第1接続層61は、第4下端部37Aと第4上端部37Hとの間に配置されている。第1接続層61は、複数の第4コラム39Bのうち同一厚さ位置の部分を接続している。
この構成によれば、第1接続層61を第4下端部37Aと第4上端部37Hとの間の適切な位置に設けることにより、第2pn領域39と第3半導体層44Bとの間のホール濃度を減少させることができるので、電界集中を緩和することができる。したがって、半導体装置10の耐圧の向上を図ることができる。
(1-3)第1接続層61は、第4下端部37Aよりも第4上端部37Hの近くに配置されている。この構成によれば、第1接続層61を第4下端部37Aよりも第4上端部37Hの近くの適切な位置に設けることにより、第2pn領域39と第3半導体層44Bとの間のホール濃度を減少させることができるので、電界集中を緩和することができる。したがって、半導体装置10の耐圧の向上を図ることができる。
(1-4)第4コラム39Bは、厚さ方向にp型の不純物濃度が異なる複数の領域30によって構成されている。複数の領域30におけるp型の不純物濃度は、第4上端部37Hから第4下端部37Aに向かうに従って低くなっている。第4上端部37Hは、複数の領域30のうち最も第3半導体層44Bに近い領域である。
この構成によれば、第2pn領域39の上面側をp型不純物が多い状態(pリッチ)、下面側をp型不純物が少ない状態(nリッチ)にすることができるので、第4コラム39BのX軸方向の幅が大きくなる場合であっても、電界集中を緩和することができる。したがって、半導体装置10の耐圧の向上を図ることができる。
(1-5)複数の領域30は、それぞれピーク濃度を有している。複数の領域30におけるピーク濃度は、第4上端部37Hから第4下端部37Aに向かうに従って低くなっている。
この構成によれば、第2pn領域39の上面側をp型不純物が多い状態(pリッチ)、下面側をp型不純物が少ない状態(nリッチ)にすることができるので、第4コラム39BのX軸方向の幅が大きくなる場合であっても、電界集中を緩和することができる。したがって、半導体装置10の耐圧の向上を図ることができる。
(1-6)複数の領域30は、8つの領域30A~30Hによって構成されている。第1接続層61は、厚さ方向において第4上端部37Hよりも一つ下の領域と同一厚さ位置に設けられる。第4コラム39Bにおける対応する領域を接続している。
この構成によれば、接続層60を厚さ方向において第4上端部37Hよりも一つ下の領域と同一厚さ位置に設けることにより、第2pn領域39と第3半導体層44Bとの間のホール濃度を減少させることができるので、電界集中を緩和することができる。したがって、半導体装置10の耐圧の向上を図ることができる。複数の領域30の領域数を増やした場合、並びにコラムの幅、コラム間の間隔、およびコラムの不純物濃度を変更する場合であっても、フィールドプレート電極54およびフィールドプレート配線28からZ軸方向に延びる空乏層が延びやすくなる位置に第1接続層61を配置することにより、ホール濃度を減少させる効果が得られる。
<第2実施形態>
図17を参照して、第2半導体装置10の概略全体構成について説明する。第2実施形態の半導体装置10においては、第1実施形態の半導体装置10と比較して、外周領域18の第4コラム39Bにおいて、第7領域30Gを互いに接続する第1接続層61に加えて、第1領域30Aを互いに接続する第2接続層62を含む点が主に異なる。なお、第1実施形態と共通する構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
(第4コラムの接続構造)
図17に示すように、半導体装置10において、第2pn領域39には、第1接続層61とは別に、複数の第4コラム39Bを接続する第2接続層62がさらに設けられている。つまり、接続層60は、第1接続層61および第2接続層62を含む。第2接続層62は、第1接続層61よりも下方に配置されてよい。換言すると、第2接続層62は、第1接続層61よりも半導体基板40寄りに配置されていてよい。本実施形態では、第2接続層62は、複数の第4下端部37A同士を接続している。ここで、複数の第4下端部37Aは、Z軸方向において各第4コラム39Bの両端部のうち半導体基板40に最も近い部分である。つまり、第2接続層62は、Z軸方向において複数の第4コラム39Bのうち半導体基板40に最も近い部分である第4下端部37A同士を接続しているといえる。
第2接続層62のp型不純物濃度は、第1領域30Aのp型不純物濃度と同じである。
本実施形態では、第1~第8領域30A~30Hのp型不純物の濃度は、第4上端部37Hから第4下端部37Aに向かうに従って低くなるように構成されているので、第2接続層62のp型不純物濃度は、第1接続層61のp型不純物濃度よりも低い。なお、これに限られず、接続層を配置する場合には、濃度の関係を任意に変更してもよい。
第2接続層62は、p型半導体層である。第2接続層62は、平面視でセル領域16の外縁16Aを囲むとともに、外周領域18の外縁18Aまでを含む角丸長方形状の1/4の円環領域である。
第2接続層62は、平面視で第1接続層61と同じ領域に配置されている。第2接続層62と第1接続層61とは、平面視で重なっている。X軸方向にみて、第1接続層61の長さと第2接続層62の長さとは同じである。第2接続層62は、最内周第4コラム39Pから最外周第4コラム39Qまでを接続している。第2接続層62は、半導体装置10の上面12Aと平行な方向に延びるとともに、隣接する第4コラム39B同士を接続している。換言すると、第2接続層62は、外周領域18において、XY平面に広がることにより、第2pn領域39全体を覆っている。第2接続層62は、第2領域30Bを互いに接続していない。
複数の第4コラム39Bは、同じp型不純物を有する第2半導体層46の底部から第1半導体層44Aに向かってZ軸方向に延びる最内周第4コラム39Pと、最内周第4コラム39Pと接続する第1接続層61および第2接続層62とを介して、第2半導体層46と電気的に接続されている。
なお、これに限られず、第2接続層62は、平面視で第1接続層61と異なる領域に配置されてもよい。第1接続層61が第2pn領域29全面に配置されている場合は、第2接続層62は、任意の第4コラム39Bを接続するように配置可能である。第1接続層61が第2pn領域29全面に配置されていない場合は、第2接続層62は、第1接続層61が接続されていない第4コラム39Bが、第2半導体層46と電気的に接続されるように配置可能である。
(第2実施形態の作用)
図17を用いて、第2実施形態の作用について説明する。
前述のとおり、第2pn領域39の上面側をp型不純物が多い状態(pリッチ)、下面側をp型不純物が少ない状態(nリッチ)にするため、第1~第8領域30A~30Hのp型不純物の濃度は、第1領域30Aから第8領域30Hに向けて増加するように構成されている。これにより、第4コラム39BのX軸方向の幅が大きい場合であっても、下面側がnリッチからnp平衡となってバランスが整うことにより空乏層が拡がるため、耐圧が維持される。
加えて、第2pn領域39の下面側に第2接続層62が配置されているため、第2pn領域39の下面側をp型不純物が少ない状態(nリッチ)からn型とp型との不純物濃度のバランスがとれた状態にすることができる。これにより、特に第4コラム39BのX軸方向の幅が小さくなる場合に、耐圧を確保できるマージンが増加する。これにより、半導体装置10の耐圧の向上を図ることができる。
(第2実施形態の効果)
以上詳述した第2実施形態の半導体装置10は、第1実施形態の効果に加えて、以下の効果を奏する。
(2-1)第2pn領域39には、第1接続層61とは別に、複数の第4コラム39Bを接続する第2接続層62がさらに設けられている。第2接続層62は、第1接続層61よりも下方に配置されている。この構成によれば、第2pn領域39の下面側をn型とp型との不純物濃度のバランスがとれた状態にすることができる。したがって、半導体装置10の耐圧の向上を図ることができる。
(2-2)第2接続層62は、複数の第4コラム39Bの第4下端部37A同士を接続している。この構成によれば、第2pn領域39の下面側をn型とp型との不純物濃度のバランスがとれた状態にすることができる。したがって、半導体装置10の耐圧の向上を図ることができる。
<第3実施形態>
図18を参照して、第3半導体装置10の概略全体構成について説明する。第3実施形態の半導体装置10においては、第1実施形態の半導体装置10と比較して、外周領域18の第4コラム39Bにおいて、第7領域30Gを互いに接続する第1接続層61に代えて、第1領域30Aを互いに接続する第2接続層62を含む点が主に異なる。なお、第1実施形態と共通する構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
(第4コラムの平面接続構造)
図18に示すように、接続層60は、第2接続層62を含む。半導体装置10において、第2接続層62は、第4下端部37Aと同一厚さ位置に配置され、第4下端部37A同士を接続している。第2接続層62は、p型半導体層である。第2接続層62は、平面視でセル領域16の外縁16Aを囲むとともに、外周領域18の外縁18Aまでを含む角丸長方形状の1/4の円環領域である。第2接続層62は、平面視では第1接続層61(図3参照)と同じ領域に配置される。第2接続層62は、最内周第4コラム39Pから最外周第4コラム39Qまでを接続する。第2接続層62は、半導体層12の上面12Aと平行な方向に延びて、隣接する第4コラム39B同士を接続している。換言すると、第2接続層62は、外周領域18において、XY平面に広がることにより、第2pn領域39全体を覆っている。
複数の第4コラム39Bは、同じp型不純物を有する第2半導体層46の底部から第1半導体層44Aに向かってZ軸方向に延びる最内周第4コラム39Pおよび最内周第4コラム39Pと接続する第2接続層62を介して、第2半導体層46と電気的に接続されている。
(第3実施形態の作用効果)
以上詳述した第3実施形態の半導体装置10は、以下の作用効果を奏する。
(3-1)第2接続層62は、第4下端部37Aと同一厚さ位置に配置される。第2接続層62は、第4下端部37A同士を接続している。この構成によれば、第2pn領域39の下面側をn型とp型との不純物濃度のバランスがとれた状態にすることができる。したがって、半導体装置10の耐圧の向上を図ることができる。
(変形例)
各以下のように変更して実施することができる。各実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・第1~第3実施形態において、第4コラム39BのX軸方向の長さを前記第4コラムの幅とすると、第4上端部37Hの幅は、第4下端部37Aの幅よりも大きくてよい。この構成によれば、第2pn領域39の上面側をp型不純物が多い状態(pリッチ)、下面側をp型不純物が少ない状態(nリッチ)にすることができる。したがって、半導体装置10の耐圧の向上を図ることができる。
・図19および図20に示すように、第1~第3実施形態において、接続層60は、外周領域18のうちセル領域16の外縁16Aよりも外周領域18の外縁18A寄りに配置されてもよい。この構成によれば、第2pn領域39の外周領域18の外縁18A寄りの位置において、n型MOSFETのキャリアである電子の電位であるポテンシャルが低い場合に、ポテンシャルを上げることができる。したがって、半導体装置10の耐圧の向上を図ることができる。図19および図20では、接続層60として第1接続層61について記載したが、第2接続層62についても同様に変更できる。
・図21および図22に示すように、第1~第3実施形態において、接続層60は、平面視において、外周領域18のうち外周領域18の外縁18Aよりもセル領域16の外縁16A寄りに配置されてもよい。この構成によれば、第2pn領域39のセル領域16の外縁16A寄りの位置において、n型MOSFETのキャリアである電子の電位であるポテンシャルが低い場合に、ポテンシャルを上げることができる。したがって、半導体装置10の耐圧の向上を図ることができる。図21および図22では、接続層60として第1接続層61について記載したが、第2接続層62についても同様に変更できる。
・図23および図24に示すように、第1~第3実施形態において、接続層60は、セル領域16の外縁16Aと外周領域18の外縁18Aとの間であってセル領域16の外縁16Aと外周領域18の外縁18Aとの双方から離隔した位置に配置されてもよい。この構成によれば、第2pn領域39のセル領域16の外縁16Aと外周領域18の外縁18Aとの双方から離隔した位置において、n型MOSFETのキャリアである電子の電位であるポテンシャルが低い場合に、ポテンシャルを上げることができる。したがって、半導体装置10の耐圧の向上を図ることができる。図23および図24では、接続層60として第1接続層61について記載したが、第2接続層62についても同様に変更できる。
・図25に示すように、第1実施形態において、第1半導体層44A内における第2pn領域39と半導体基板40との間の部分に設けられ、第1方向に延びる第2導電型の第3接続層63を含んでもよい。第3接続層63は、セル領域16の外縁16Aに隣接して配置される最内周第4コラム39Pの下端部である第1領域30Aに接続される。この構成によれば、第2pn領域39の下面側をn型とp型との不純物濃度のバランスがとれた状態にすることができる。したがって、半導体装置10の耐圧の向上を図ることができる。
・図26に示すように、第1~第3実施形態において、第4コラム39Bは、Z軸方向に第2導電型の不純物濃度が異なる複数の領域30によって構成されてよい。複数の領域30における第2導電型の不純物濃度は、第8領域30Hに含まれる上端濃度と、第1領域30Aに含まれる下端濃度と、第8領域30Hと第1領域30Aとの間に含まれる中間部濃度と、を含んでもよい。これらの各濃度は、それぞれの領域の不純物濃度を領域ごとに平均化したものである。中間部濃度は、下端濃度よりも高く、上端濃度は、中間部濃度よりも低く構成されてもよい。この構成によれば、第2pn領域39と第3半導体層44Bとの間のホール濃度を減少させる効果を増加させることができるので、電界集中を緩和することができる。したがって、半導体装置10の耐圧の向上を図ることができる。
・図26に示すように、第1~第3実施形態において、第4コラム39Bは、Z軸方向に複数のピーク濃度を含む第2導電型の不純物濃度分布を有してよい。複数のピーク濃度は、第8領域30Hに含まれる上端ピーク濃度34Hと、第1領域30Aに含まれる下端ピーク濃度34Aと、第8領域30Hと第1領域30Aとの間に含まれる中間部ピーク濃度34Xと、を含んでもよい。中間部ピーク濃度34Xは、下端ピーク濃度34Aよりも高く、上端ピーク濃度34Hは、中間部ピーク濃度34Xよりも低く構成されてよい。この構成によれば、第2pn領域39と第3半導体層44Bとの間のホール濃度を減少させる効果を高めることができるので、電界集中を緩和することができる。したがって、半導体装置10の耐圧の向上を図ることができる。
・第1~第3実施形態において、接続層60は、X軸方向にp型不純物濃度が異なる複数の接続領域によって構成されてもよい。複数の接続領域における第2導電型の不純物濃度は、セル領域16の外縁16A寄りから外周領域18の外縁18A寄りに向かうに従って低くなっていてもよい。この構成によれば、第2pn領域39において、外周領域18の外縁18A寄りのポテンシャルが高い場合に、ポテンシャルを下げることができる。したがって、半導体装置10の耐圧の向上を図ることができる。
・第1~第3実施形態において、接続層60は、X軸方向に複数のピーク濃度を含むp型不純物濃度分布を有していてよい。複数のピーク濃度は、セル領域16の外縁16A寄りに含まれる内側ピーク濃度と、外周領域18の外縁18A寄りに含まれる外側ピーク濃度と、を含んでよい。内側ピーク濃度は、外側ピーク濃度よりも高く構成されてよい。この構成によれば、第2pn領域39において、外周領域18の外縁18A寄りのポテンシャルが低い場合に、ポテンシャルを上げることができる。したがって、半導体装置10の耐圧の向上を図ることができる。
・第1~第3実施形態において、第2pn領域39には、第4上端部37Hにて複数の第4コラム39Bを接続する第2導電型の接続層60が設けられていてもよい。
・第1~3実施形態において、第1接続層61は、同一厚さ位置の部分を接続しなくてもよい。
・第1~第3実施形態において、第1接続層61と第4下端部37AとのZ軸方向の間の距離は、第1接続層61と第4上端部37HとのZ軸方向の間の距離よりも小さくてよい。
・第1~3実施形態において、複数の領域30における第2導電型の不純物濃度は、第4上端部37Hから第4下端部37Aに向かうに従って一定であってもよいし、高くなってもよい。
・第1~3実施形態において、複数の領域30における第1導電型の不純物濃度は、第4上端部37Hから第4下端部37Aに向かうに従って一定であってもよいし、低くなってもよい。
・第1~3実施形態において、複数の領域30におけるピーク濃度は、第4上端部37Hから第4下端部37Aに向かうに従って一定であってもよいし、高くなってもよい。
・第2実施形態において、第2接続層62は、第1接続層61よりも上方に配置されてよい。
・第1~3実施形態において、n型とp型を入れ替えて構成してもよい。たとえばp型半導体基板にp型エピタキシャル層を成長し、n型コラムをイオン注入で構成してもよい。
<付記>
本開示から把握できる技術的思想を以下に記載する。なお、限定する意図ではなく理解の補助のため、付記に記載される構成要素には、実施形態中の対応する構成要素の参照符号が付されている。参照符号は、理解の補助のために例として示すものであり、各付記に記載された構成要素は、参照符号で示される構成要素に限定されるべきではない。
[付記1]
第1導電型の半導体基板(40)と、
前記半導体基板(40)上に設けられ、セルが配置されるセル領域(16)と、
前記半導体基板(40)上に設けられ、前記セル領域(16)を囲む外周領域(18)と、
を含む半導体装置(10)であって、
前記半導体基板(40)上における前記セル領域(16)および前記外周領域(18)の双方に跨って設けられた第1導電型の第1半導体層(44A)と、
前記セル領域(16)に設けられ、前記半導体基板(40)の厚さ方向(Z)に延びるとともに前記厚さ方向(Z)と直交する第1方向(X)に交互に配列された第1導電型の第1コラム(38A)と第2導電型の第2コラム(38B)とによって構成される第1pn領域(38)と、
前記第1pn領域(38)上に位置するとともに、前記第1方向(X)に延び、かつ前記第2コラム(38B)と接続される第2導電型の第2半導体層(46)と、
前記外周領域(18)に設けられ、前記厚さ方向(Z)に延びるとともに前記第1方向(X)に交互に配列された第1導電型の第3コラム(39A)と第2導電型の第4コラム(39B)とによって構成される第2pn領域(39)と、
前記第2pn領域(39)上に位置するとともに、前記第1方向(X)に延び、かつ前記第3コラム(39A)と接続される第1導電型の第3半導体層(44B)と、
前記第2半導体層(46)および前記第3半導体層(44B)上に設けられた絶縁層(14)と、
を含み、
前記第2pn領域(39)には、前記第4コラム(39B)が前記第1方向(X)に離隔して複数配列されており、
前記複数の第4コラム(39B)は、前記厚さ方向(Z)の両端部として第4上端部(37H)および第4下端部(37A)を有し、
前記第2pn領域(39)には、前記第4上端部(37H)以外の箇所にて前記複数の第4コラム(39B)を接続する第2導電型の接続層(60)が設けられている、
半導体装置(10)。
[付記2]
前記接続層は、前記第4下端部(37A)と前記第4上端部(37H)との間に配置され、前記複数の第4コラム(39B)のうち同一厚さ位置の部分を接続する第1接続層(61)を含む、
付記1に記載の半導体装置(10)。
[付記3]
前記第1接続層(61)は、前記第4下端部(37A)よりも前記第4上端部(37H)の近くに配置されている、
付記2に記載の半導体装置(10)。
[付記4]
前記第4コラム(39B)は、前記厚さ方向(Z)に第2導電型の不純物濃度が異なる複数の領域(30)によって構成されており、
前記複数の領域(30)における第2導電型の不純物濃度は、前記第4上端部(37H)から前記第4下端部(37A)に向かうに従って低くなっており、
前記第4上端部(37H)は、前記複数の領域(30)のうち最も前記第3半導体層(44B)に近い領域である、
付記1~3のいずれか一つに記載の半導体装置(10)。
[付記5]
前記複数の領域(30)は、それぞれピーク濃度を有しており、
前記複数の領域(30)における前記ピーク濃度は、前記第4上端部(37H)から前記第4下端部(37A)に向かうに従って低くなっている、
付記4に記載の半導体装置(10)。
[付記6]
前記複数の領域(30)は、8つの領域(30A~30H)によって構成されており、
前記接続層は、前記厚さ方向(Z)において前記第4上端部(37H)の領域よりも一つ下の領域(30G)と同一厚さ位置に設けられ、前記第4コラム(39B)における対応する領域(30G)を接続している、
付記4または5に記載の半導体装置(10)。
[付記7]
前記第2pn領域(39)には、前記第1接続層(61)とは別に、前記複数の第4コラム(39B)を接続する第2接続層(62)がさらに設けられており、
前記第2接続層(62)は、前記第1接続層(61)よりも下方に配置されている、
付記2~6のいずれか一つに記載の半導体装置(10)。
[付記8]
前記第2接続層(62)は、前記複数の第4コラム(39B)の前記第4下端部(37A)同士を接続している、
付記7に記載の半導体装置(10)。
[付記9]
前記接続層(60)は、前記第4下端部(37A)と同一厚さ位置に配置され、前記第4下端部(37A)同士を接続している第2接続層(62)を含む、
付記1に記載の半導体装置(10)。
[付記10]
前記第4コラム(39B)は、前記厚さ方向(Z)に複数のピーク濃度を含む第2導電型の不純物濃度分布を有しており、
前記複数のピーク濃度は、
前記第4上端部(37H)に含まれる上端ピーク濃度(34H)と、
前記第4下端部(37A)に含まれる下端ピーク濃度(34A)と、
を含み、
前記上端ピーク濃度(34H)は、前記下端ピーク濃度(34A)よりも高い、
付記1~9のいずれか一つに記載の半導体装置(10)。
[付記11]
前記第4コラム(39B)の前記第1方向(X)の長さを前記第4コラム(39B)の幅とすると、
前記第4上端部(37H)の幅(31W)は、前記第4下端部(37A)の幅(31W)よりも大きい、
付記1~10のいずれか一つに記載の半導体装置(10)。
[付記12]
前記接続層(60)は、平面視において、前記外周領域(18)のうち前記外周領域(18)の外縁(18A)よりも前記セル領域(16)の外縁(16A)寄りに配置されている、
付記1~11のいずれか一つに記載の半導体装置(10)。
[付記13]
前記接続層(60)は、平面視において、前記外周領域(18)のうち前記セル領域(16)の外縁(16A)よりも前記外周領域(18)の外縁(18A)寄りに配置されている、
付記1~11のいずれか一つに記載の半導体装置(10)。
[付記14]
前記接続層(60)は、平面視において、前記セル領域(16)の外縁(16A)と前記外周領域(18)の外縁(18A)との間であって前記セル領域(16)の外縁(16A)と前記外周領域(18)の外縁(18A)との双方から離隔した位置に配置されている、
付記1~11のいずれか一つに記載の半導体装置(10)。
[付記15]
前記セルは、
前記第2半導体層(46)と対向するゲート電極(52)と、
前記第2半導体層(46)と前記ゲート電極(52)とに挟まれた位置に設けられるゲート絶縁膜(56)と、
前記ゲート電極(52)に隣接する前記第2半導体層(46)上に設けられた第1導電型のソース領域(48)と、
を含み、
前記外周領域(18)において、前記絶縁層(14)の上面に、前記ゲート電極(52)と電気的に接続されるフィールドプレート電極(54)が配置されている、
付記1~14のいずれか一つに記載の半導体装置(10)。
[付記16]
前記セルは、
前記第2半導体層(46)と対向するゲート電極(52)と、
前記第2半導体層(46)と前記ゲート電極(52)とに挟まれた位置に設けられるゲート絶縁膜(56)と、
前記ゲート電極(52)に隣接する前記第2半導体層(46)上に設けられた第1導電型のソース領域(48)と、
を含み、
前記外周領域(18)において、前記絶縁層(14)の上面に、前記ソース領域(48)と電気的に接続されるフィールドプレート電極(54)が配置されている、
付記1~14のいずれか一つに記載の半導体装置(10)。
[付記17]
前記第1半導体層(44A)内における前記第2pn領域(39)と前記半導体基板(40)との間の部分に設けられ、前記第1方向(X)に延びる第2導電型の第3接続層(63)を含み、
前記第3接続層(63)は、前記セル領域(16)の外縁(16A)に隣接して配置される前記第4コラム(39P)の前記第4下端部(37A)に接続される、
付記1~16のいずれか一つに記載の半導体装置。
[付記18]
前記第4コラム(39B)は、前記厚さ方向(Z)に第2導電型の不純物濃度が異なる複数の領域(30)によって構成されており、
前記複数の領域(30)における第2導電型の不純物濃度は、
前記上端部(30H)に含まれる上端濃度と、
前記下端部(30A)に含まれる下端濃度と、
前記上端部(30H)と下端部(30A)の間に含まれる、中間部濃度と、
を含み、
前記中間部濃度は、前記下端濃度よりも高く、
前記上端濃度は、前記中間部濃度よりも低い、
付記1~17のいずれか一つに記載の半導体装置(10)。
[付記19]
前記第4コラム(39B)は、前記厚さ方向に複数のピーク濃度を含む第2導電型の不純物濃度分布を有しており、
前記複数のピーク濃度は、
前記上端部(30H)に含まれる上端ピーク濃度(34H)と、
前記下端部(30A)に含まれる下端ピーク濃度(34A)と、
前記上端部(30H)と下端部(30A)の間に含まれる、中間部ピーク濃度(34X)と、
を含み、
前記中間部ピーク濃度(34X)は、前記下端ピーク濃度(34A)よりも高く、
前記上端ピーク濃度(34H)は、前記中間部ピーク濃度(34X)よりも低い、
付記1~17のいずれか一つに記載の半導体装置。
[付記20]
前記接続層(60)は、前記第1方向(X)に第2導電型の不純物濃度が異なる複数の接続領域によって構成されており、
前記複数の接続領域における第2導電型の不純物濃度は、前記セル領域(16)の外縁(16A)寄りから前記外周領域(18)の外縁(18A)寄りに向かうに従って低くなっている、
付記1~19のいずれか一つに記載の半導体装置(10)。
[付記21]
前記接続層(60)は、前記第1方向(X)に複数のピーク濃度を含む第2導電型の不純物濃度分布を有しており、
前記複数のピーク濃度は、
前記セル領域(16)の外縁(16A)寄りに含まれる内側ピーク濃度と、
前記外周領域(18)の外縁(18A)寄りに含まれる外側ピーク濃度と、
を含み、
前記内側ピーク濃度は、前記外側ピーク濃度よりも高い、
請求項1~19のいずれか一つ記載の半導体装置。