【図1】
図1は、実施の形態1に係るサーマルプリントヘッドの概略平面図である。
【図2】
図2は、図1の領域IIにおける概略部分拡大平面図である。
【図3】
図3は、図2の線分III-IIIにおける概略部分拡大断面図である。
【図4】
図4は、実施の形態1に係るサーマルプリントヘッドの製造方法を示すフローチャートである。
【図5】
図5は、実施の形態1に係るサーマルプリントヘッドの製造方法における一工程を示す概略部分拡大断面図である。
【図6】
図6は、実施の形態1に係るサーマルプリントヘッドの製造方法における一工程を示す概略部分拡大断面図である。
【図7】
図7は、実施の形態1に係るサーマルプリントヘッドの製造方法における一工程を示す概略部分拡大断面図である。
【図8】
図8は、実施の形態1に係るサーマルプリントヘッドの製造方法における一工程を示す概略部分拡大断面図である。
【図9】
図9は、連結部の第1端部の形状を示す部分拡大平面図である。
【図10】
図10は、実施の形態1に係るサーマルプリントヘッドの製造方法における一工程を示す概略部分拡大断面図である。
【図11】
図11は、実施の形態1に係るサーマルプリントヘッドの製造方法における一工程を示す概略部分拡大断面図である。
【図12】
図12は、実施の形態1に係るサーマルプリントヘッドの製造方法における一工程を示す概略部分拡大断面図である。
【図13】
図13は、実施の形態2に係るサーマルプリントヘッドの概略部分拡大平面図である。
【図14】
図14は、図13の線分XIV-XIVにおける概略部分拡大断面図である。
【図15】
図15は、図13の線分XV-XVにおける概略部分拡大断面図である。
[詳細な説明]
図面に基づいて本開示の実施の形態の詳細について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。以下に記載する実施の形態の少なくとも一部の構成を任意に組み合わせてもよい。
(実施の形態1)
<サーマルプリントヘッドの構成>
図1は、実施の形態1に係るサーマルプリントヘッド1の概略平面図である。図2は、図1の領域IIにおける概略部分拡大平面図である。図3は、図2の線分III-IIIにおける概略部分拡大断面図である。
図1から図3に示されているように、本実施の形態1のサーマルプリントヘッド1は、基板10と、ヒーターグレーズ12と、ダイボンディンググレーズ13と、平坦化層15と、配線層20と、発熱抵抗体30と、保護層33と、駆動回路40と、導電ワイヤ41と、を備える。なお、図1および図2において、保護層33の図示を省略している。
基板10は、例えば、アルミナ基板のようなセラミック基板である。図3に示されているように、基板10は、第1面10aと、第2面10bと、第1側面10cと、第2側面10dと、を有する。第1面10aの平面視(以下、単に「平面視」という)において、基板10の長手方向をx方向とする。x方向は、主走査方向である。基板10の短手方向をy方向とする。y方向は、副走査方向である。基板10の厚さ方向をz方向とする。z方向は、x方向(主走査方向)及びy方向(副走査方向)対して垂直な方向である。平面視において、y方向(副走査方向)は、印刷媒体(例えば、感熱記録紙)の搬送方向である。y方向は、後述するように連結部22が延在する方向である。
第2面10bは、z方向において第1面10aの反対に位置する。第1側面10cおよび第2側面10dの各々は、第1面10aと第2面10bとを接続する。第2側面10dは、y方向において第1側面10cの反対に位置する。
図1に示されているように、ヒーターグレーズ12およびダイボンディンググレーズ13は、第1面10aの一部に設けられている。つまり、ヒーターグレーズ12およびダイボンディンググレーズ13は、いわゆる部分グレーズである。
図1に示されているように、ヒーターグレーズ12は、y方向において第1側面10cとダイボンディンググレーズ13との間に配置されている。ダイボンディンググレーズ13は、y方向において第2側面10dとヒーターグレーズ12との間に配置されている。
ヒーターグレーズ12およびダイボンディンググレーズ13は、例えば、非晶質ガラスによって形成されている。ヒーターグレーズ12およびダイボンディンググレーズ13の各々の熱伝導率は、基板10の熱伝導率よりも低くてもよい。
ヒーターグレーズ12は、第1面10aの平面視において、x方向に延在している。ヒーターグレーズ12は、発熱抵抗体30の下に配置されている。ヒーターグレーズ12は、発熱抵抗体30からの熱が基板10に散逸することを抑制する。ヒーターグレーズ12は、蓄熱層である。ヒーターグレーズ12は、第1面10aの一部分から突出している。ヒーターグレーズ12によって、第1面10aからの発熱抵抗体30の高さが増加する。発熱抵抗体30は、印刷媒体(例えば、感熱記録紙)に押し当てられる。
ダイボンディンググレーズ13は、ヒーターグレーズ12から、y方向に離間して配置されている。第1面10aの平面視において、ダイボンディンググレーズ13は、x方向に延在している。ダイボンディンググレーズ13は、配線層20の一部及び駆動回路40を支持する。
図3に示されているように、平坦化層15は、第1面10aに設けられている。平坦化層15を構成する材料は、ガラスを含む。平坦化層15を構成する材料は、アルミナを含んでもよい。具体的には、平坦化層15は、例えば、非晶質ガラスによって形成されている。
平坦化層15は、第1平坦化層16と、第2平坦化層17とを含む。図1に示されているように、第1平坦化層16は、第1面10aの平面視において、ヒーターグレーズ12とダイボンディンググレーズ13との間に配置されている。第2平坦化層17は、y方向において、ヒーターグレーズ12からみて第1平坦化層16の反対に配置されている。つまり、第2平坦化層17は、ヒーターグレーズ12と第1側面10cとの間に配置されている。
図3に示されているように、平坦化層15は、ヒーターグレーズ12の端部SPに連なっている。端部SPは、y方向において、発熱抵抗体30と第1側面10cとの間に配置されている。つまり、端部SPは、ヒーターグレーズ12が第2平坦化層17に連なっている部分である。
図3に示されているように、平坦化層15のz方向における厚さは、ヒーターグレーズ12およびダイボンディンググレーズ13の各々のz方向における厚さより小さい。平坦化層15の面粗度は、第1面10aの面粗度より小さい。そのため、平坦化層15の上に配線層20を配置することで、第1面10aの面粗度に起因する配線層20の断線を抑制することができる。
配線層20は、ヒーターグレーズ12の上と、ダイボンディンググレーズ13の上と、平坦化層15の上と、に配置されている。配線層20は、発熱抵抗体30に通電するための導電経路を構成している。配線層20は、複数の個別配線25と、共通配線21と、を含む。
複数の個別配線25の各々は、発熱抵抗体30に対して部分的に通電する。複数の個別配線25は、ヒーターグレーズ12、ダイボンディンググレーズ13、および第1平坦化層16上に配置されている。図1に示されるように、複数の個別配線25の各々は、本体部25aと、先端部25bと、電極部25cと、を含む。本体部25aの一方端に先端部25bが設けられている。本体部25aの他方端に電極部25cが設けられている。
図1および図2に示されているように、先端部25bは、y方向に沿って延在している。先端部25bは、発熱抵抗体30に重なるようにヒーターグレーズ12の上に配置されている。先端部25bおよび突出部22bは、x方向において間隔を空けて交互に配置されている。
電極部25cは、ダイボンディンググレーズ13の上に配置されている。電極部25cは、導電ワイヤ41を介してドライバICに電気的に接続されている。
複数の個別配線25は、例えば、金(Au)配線である。複数の個別配線25は、例えば、金粒子焼結体で形成されている。つまり、複数の個別配線25を構成する材料は、金を含む。
図1から図3に示されているように、共通配線21は、ヒーターグレーズ12、ダイボンディンググレーズ13、第1平坦化層16及び第2平坦化層17上に配置されている。共通配線21は、y方向において発熱抵抗体30からみて複数の個別配線25の反対に位置する。
共通配線21は、連結部22と、補助電極部23とを含む。連結部22は、発熱抵抗体30から平坦化層15の第2平坦化層17に向かって延在している。具体的には、連結部22は、連結本体部22aと、複数の突出部22bと、を含む。複数の突出部22bの各々は、発熱抵抗体30に重なるようにヒーターグレーズ12の上に配置されている。複数の突出部22bは、x方向において等間隔に配置されている。複数の突出部22bは、y方向に発熱抵抗体30から第1側面10cに向かって延在している。
図1に示されているように、複数の突出部22bは、連結本体部22aに連なっている。連結本体部22aは、ヒーターグレーズ12と、第2平坦化層17の一部との上に配置されている。連結本体部22aは、y方向において突出部22bと第1側面10cとの間に配置されている。連結本体部22aはx方向に沿って延在している。
連結部22は、例えば、金(Au)配線である。連結部22は、例えば、金粒子焼結体で形成されている。つまり、連結部22を構成する材料は、金を含む。
補助電極部23は、連結部22の抵抗値を低減する。補助電極部23は、連結部22に接続している。具体的には、図3に示されているように、補助電極部23は、連結本体部22aの一部を覆うように第2平坦化層17の上に配置されている。補助電極部23は、x方向に沿って延在している。補助電極部23は、複数の突出部22bに接続されている。複数の突出部22bは、連結本体部22aによって連結されている。補助電極部23は、例えば、銀(Ag)配線である。補助電極部23は、例えば、銀粒子焼結体で形成されている。つまり、補助電極部23を構成する材料は、銀を含む。
補助電極部23は、迂回部23aを含む。迂回部23aは、複数の個別配線25を迂回するように、x方向における補助電極部23の両端から-y方向に沿って延在している。迂回部23aは、第2平坦化層17、ヒーターグレーズ12、第1平坦化層16及びダイボンディンググレーズ13上に配置されている。
図1から図3に示されているように、発熱抵抗体30は、ヒーターグレーズ12の頂部に配置されている。発熱抵抗体30は、x方向に延在している。第1面10aの平面視において、発熱抵抗体30の形状は、たとえば帯状であってもよい。発熱抵抗体30は、ヒーターグレーズ12に対してz方向において基板10の反対側に突出している。
発熱抵抗体30は、配線層20に接続されている。具体的には、図2に示されているように、発熱抵抗体30は、共通配線21の複数の突出部22bと複数の個別配線25の先端部25bとに接続されている。第1面10aの平面視において、発熱抵抗体30は、複数の突出部22b及び複数の先端部25bに交差するように配置されている。発熱抵抗体30は、複数の突出部22b及び先端部25bを跨ぐように形成されている。発熱抵抗体30の発熱によって印刷媒体(例えば、感熱記録紙)に印字される。
図3に示されているように、保護層33は、発熱抵抗体30を保護する。保護層33は、共通配線21及び複数の個別配線25を保護してもよい。具体的には、保護層33は、発熱抵抗体30および配線層20の上に形成されており、発熱抵抗体30および配線層20を覆っている。保護層33は、絶縁層である。保護層33は、例えば、非晶質ガラスによって形成されている。
図1に示されているように、駆動回路40は、複数の個別配線25を選択的に通電させる。駆動回路40は、例えば、駆動ICである。駆動回路40は、ダイボンディンググレーズ13上に配置されている。駆動回路40は、封止部材によって封止されてもよい(図示せず)。封止部材は、電気的絶縁性を有している。封止部材は、例えば、エポキシ樹脂のような絶縁樹脂材料によって形成されている。
ここで、本実施の形態1に係るサーマルプリントヘッド1の特徴は、図3に示されるように、補助電極部23の一部が連結部22を覆っている点である。
補助電極部23の全体が連結部22の上に形成されると、補助電極部23において空隙が発生する領域が大きくなる。空隙は、連結部22の上に配置されていたエッチングマスクの残渣に起因して発生する。補助電極部23に空隙が存在すると、補助電極部23の表面に突起が発生してしまう。当該突起は、印刷不良を引き起こすおそれがある。
一方で、本実施の形態1に係るサーマルプリントヘッド1によれば、補助電極部23の一部が連結部22を覆っている。そのため、補助電極部23は部分的に連結部22を覆っているため、補助電極部23において空隙が発生する領域が小さく、補助電極部23において空隙の発生が抑制される。
図3に示されているように、連結部22は、端部SPからy方向において最も離れた第1端部E1を含む。第1端部E1は、連結部22の内、最も第1側面10cに近い部分である。
補助電極部23は、端部SPからy方向において最も離れた第2端部E2を含む。第2端部E2は、補助電極部23の内、最も第1側面10cに近い部分である。補助電極部23は、y方向において第2端部E2の反対に位置する第4端部E4を含む。第4端部E4は、補助電極部23の内、最も発熱抵抗体30に近い部分である。第4端部E4は、y方向において第1端部E1と発熱抵抗体30との間に配置される。本実施の形態1に係るサーマルプリントヘッド1において、y方向における第4端部E4の位置は、y方向における端部SPの位置と同じである。
平坦化層15は、端部SPからy方向において最も離れた第3端部E3を含む。第3端部E3は、平坦化層15の内、最も第1側面10cに近い部分である。つまり、第2平坦化層17において、第3端部E3は、y方向において端部SPの反対に位置する。
図3に示されているように、第2端部E2は、y方向において第1端部E1と第3端部E3との間に配置される。このようにすれば、補助電極部23の一部が連結部22を覆う。異なる観点から言うと、第1面10aの平面視において、連結部22は、補助電極部23の全体に重なっておらず、補助電極部23の一部に重なっている。その結果、連結部22の上に配置された補助電極部23において空隙の発生が抑制される。
y方向において端部SPから第1端部E1までの距離を、第1距離L1とする。y方向において端部SPから第2端部E2までの距離を第2距離L2とする。第1距離L1は、第2距離L2の1/2倍以下であってもよく、1/3倍以下であってもよい。y方向における補助電極部23が連結部22に重なる領域の幅(本実施の形態1において、y方向において第4端部E4から第1端部E1までの距離)は300μm以下であってもよい。このようにすれば、補助電極部23と連結部22との接触面積が小さく、連結部22の上に配置された補助電極部23において空隙の発生が抑制される。
y方向において端部SPから第3端部E3までの距離を、第3距離L3とする。第2距離L2は、第3距離L3以下であり、第1距離L1より大きい。そのため、補助電極部23の一部は直接的に第2平坦化層17に接している。異なる観点から言うと、第1面10aの平面視において、補助電極部23の全体は、第2平坦化層17に重なる。このようにすることで、補助電極部23は、基板10の第1面10aに接しない。第2平坦化層17の面粗度は、第1面10aの面粗度より小さい。そのため補助電極部23の全体が第2平坦化層17に重なる位置に配置されることで、第1面10aの面粗度に起因する補助電極部23の剥離を抑制する。
第2距離L2は、900μmであってもよい。異なる観点から言うと、第4端部E4から第2端部E2までの距離は、900μmであってもよい。第3距離L3は、1100μmであってもよい。y方向において第3端部E3から第1側面10cまでの距離は、300μmであってもよい。
なお、y方向における第4端部E4の位置は、y方向における端部SPの位置と同じでなくてもよく、y方向において、第4端部E4は、第1端部E1と端部SPとの間に配置されてもよく、発熱抵抗体30と端部SPとの間に配置されてもよい。
なお、補助電極部23に形成される空隙は次のようにして評価される。
y方向に沿った断面において、連結部22の上に形成される空隙の占有面積は、600μm2以下である。連結部22の上に形成される空隙は、補助電極部23の断面を観察することで確認することができる。具体的には、まずサーマルプリントヘッド1に対してCP(Cross Section Polisher)加工を用いて断面加工する。当該断面を日本電子株式会社製の走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)(型番:JST-IT100)を用いることで、補助電極部23の断面画像を得ることができる。当該断面画像から、空隙の占有面機を確認することができる。
<サーマルプリントヘッドの製造方法>
以下、本実施の形態1に係るサーマルプリントヘッド1の製造方法を説明する。図4は、実施の形態1に係るサーマルプリントヘッド1の製造方法を示すフローチャートである。図5から図8、および図10から図12は、実施の形態1に係るサーマルプリントヘッドの製造方法における一工程を示す概略部分拡大断面図である。
まず、基板10を準備する工程(S1)が実施される。この工程(S1)では、図5に示されているように、第1面10aおよび第2面10bを有する基板10を準備する。基板10は、例えば、アルミナ基板のようなセラミック基板である。
次に、グレーズ層を形成する工程(S2)が実施される。この工程(S2)では、図6に示されているように、基板10の第1面10a上に、グレーズ層を形成する。具体的には、ヒーターグレーズ12およびダイボンディンググレーズ13となるガラスペーストを、基板10の第1面10aの上に印刷する。当該ガラスペーストを焼成する。こうして、グレーズ層として、例えば、ヒーターグレーズ12と、ダイボンディンググレーズ13(図示せず)とを形成する。
次に、平坦化層15を形成する工程(S3)が実施される。この工程(S3)では、図7に示されているように、第1面10aのうちグレーズ層としてヒーターグレーズ12およびダイボンディンググレーズ13から露出している領域上に、平坦化層15を形成する。例えば、平坦化層15となるガラスペーストを、第1面10aのうちヒーターグレーズ12およびダイボンディンググレーズ13から露出している領域上に印刷する。ガラスペーストを焼成する。こうして、平坦化層15が形成される。平坦化層15は、例えば、第1平坦化層16と、第2平坦化層17とを含む。
次に、連結部を形成する工程(S4)が実施される。この工程(S4)では、ヒーターグレーズ12、ダイボンディンググレーズ13、および平坦化層15の一部の上に複数の個別配線25と連結部22とを形成する。まず、例えば、金(Au)粒子のような導電性物質を含むペーストを、ヒーターグレーズ12、ダイボンディンググレーズ13、及び平坦化層15上に印刷する。このとき、当該ペーストは、平坦化層15の全体ではなく、第2平坦化層17の一部の上に印刷する。具体的には、y方向において第1端部E1と第3端部E3との間の領域に当該ペーストが配置されないように、第2平坦化層17に部分的に印刷する。次に、部分的に印刷された当該ペーストを焼成することにより第1導電体層を形成する。
図9は、連結部22の第1端部E1の形状を示す部分拡大平面図である。図9に示されている連結部22は、第2平坦化層17の上に部分的に印刷されたペーストを焼成して形成した第1導電体層である。第2平坦化層17の上に部分的に印刷されたペーストを焼成することで、第1端部E1の形状は直線状でなく、波状となる。異なる観点から言うと、第1面10aの平面視において、第1端部E1は凸部26を含む。第1端部E1におけるうねりは、10μm以上60μm以下である。第1面10aの平面視において、第1端部E1におけるうねりは、株式会社キーエンス製のレーザー顕微鏡(型番:VK-3050)を用いて計測される。
次に、フォトリソグラフィ工程によって、当該第1導電体層をパターニングする。フォトリソグラフィ工程は、露光工程及び現像工程によってエッチングマスクを形成する工程と、エッチングマスクを用いて当該第1導電体層をエッチングする工程とを含む。こうして、複数の個別配線25と、図8に示されているような共通配線21の連結部22とが形成される。
次に、補助電極部23を形成する工程(S5)が実施される。この工程(S5)では、図10に示されているように、銀(Ag)粒子のような導電性物質を含むレジネートペーストを、連結部22の一部を覆うように第2平坦化層17の上に印刷する。銀(Ag)粒子のような導電性物質とガラスフリットとを含むガラスペーストを、レジネートペーストの一部上に印刷する。上述したレジネートペーストおよびガラスペーストを焼成することにより第2導電体層を形成する。フォトリソグラフィ工程によって、当該第2導電体層をパターニングする。フォトリソグラフィ工程は、露光工程及び現像工程によってエッチングマスクを形成する工程と、エッチングマスクを用いて第2導電体層をエッチングする工程とを含む。このようにして、補助電極部23を含む共通配線21が形成される。
連結部を形成する工程(S4)において、金(Au)粒子のような導電性物質を含むペーストは、第2平坦化層17の上に部分的に印刷される。そのため、第2導電体層の全部が、残渣が存在する第1導電体層の上に形成されず、第2導電体層の一部が、第1導電体層の上に形成される。つまり、補助電極部23と連結部22との接触面積が小さくなり、連結部22の上に配置された補助電極部23において空隙の発生が抑制される。
次に、発熱抵抗体30を形成する工程(S6)が実施される。この工程(S6)では、図11に示されているように、例えば、ヒーターグレーズ12、複数の突出部22b、および複数の先端部25bの上に発熱抵抗体30を形成する。まず、ヒーターグレーズ12、複数の突出部22b、および複数の先端部25bの上に発熱抵抗体30の上に抵抗体ペーストを塗布する。抵抗体ペーストは、例えば、酸化ルテニウム、窒化タンタル、タンタルまたは銀バナジウムのような導電材料と、ガラスとを含む。それから、抵抗体ペーストを焼成する。このようにして、発熱抵抗体30が形成される。
次に、保護層33を形成する工程(S7)が実施される。この工程(S7)では、図12に示されているように、ヒーターグレーズ12、平坦化層15、配線層20、発熱抵抗体30の上に保護層33を形成する。具体的には、ガラスペーストを、ヒーターグレーズ12、平坦化層15、配線層20及び発熱抵抗体30の上に印刷する。次に、ガラスペーストを焼成する。この結果、保護層33が形成される。
次に、個片化する工程(S8)が実施される。この工程(S8)では、基板10とヒーターグレーズ12と平坦化層15と配線層20と発熱抵抗体30と保護層33とを含む積層体を分割する。例えば、レーザスクライブ法によって、基板10に、溝を形成する。溝に沿って、積層体を切断する。このようにして、積層体は個片化される。
次に、駆動回路40を搭載する工程(S9)が実施される。この工程(S9)では、ダイボンディンググレーズ13の上に、駆動回路40を搭載する(図1参照)。例えば、駆動回路40は、樹脂接着剤またははんだのような接合部材(図示せず)を用いて、ダイボンディンググレーズ13に固定される。
次に、導電ワイヤ41を形成する工程(S10)が実施される。この工程(S10)では、導電ワイヤ41をボンディングする。導電ワイヤ41は、駆動回路40と複数の個別配線25の電極部25cとにボンディングされる(図1参照)。
次に、封止部材を形成する工程(S11)が実施される。この工程(S11)では、封止部材で、駆動回路40を封止する。例えば、駆動回路40上に封止樹脂材料をポッティングする。封止樹脂材料を硬化する。こうして封止部材が形成される。このようして、図1から図3に示されているような本実施の形態1に係るサーマルプリントヘッド1が製造される。
<作用効果>
本開示のサーマルプリントヘッド1は、基板10と、ヒーターグレーズ12と、平坦化層15と、配線層20と、発熱抵抗体30と、を備える。基板10は、第1面10aを有する。ヒーターグレーズ12は、第1面10aに設けられている。平坦化層15は、第1面10aに設けられている。平坦化層15は、ヒーターグレーズ12の端部SPに連なっている。配線層20は、ヒーターグレーズ12と、平坦化層15の一部との上に配置されている。発熱抵抗体30は、ヒーターグレーズ12の上に配置されている。配線層20は、複数の個別配線25と、共通配線21と、を含む。共通配線21は、発熱抵抗体30からみて複数の個別配線25の反対に位置する。共通配線21は、連結部22と、補助電極部23と、を含む。連結部22は、発熱抵抗体30から平坦化層15に向かって延在している。補助電極部23は、連結部22に接続している。連結部22が延在する方向をy方向とする。連結部22は、端部SPからy方向において最も離れた第1端部E1を含む。補助電極部23は、端部SPからy方向において最も離れた第2端部E2を含む。平坦化層15は、端部SPからy方向において最も離れた第3端部E3を含む。第2端部E2は、y方向において第1端部E1と第3端部E3との間に配置される。
このようにすれば、補助電極部23の全体が連結部22を覆わない。つまり、補助電極部23は部分的に連結部22を覆うため、補助電極部23において空隙の発生が抑制される。
サーマルプリントヘッド1によれば、y方向において端部SPから第1端部E1までの第1距離L1は、y方向において端部SPから第2端部E2までの第2距離L2の1/2倍以下である。
このようにすれば、連結部22を覆う補助電極部23は部分的である。そのため、補助電極部23において空隙の発生が抑制される。
サーマルプリントヘッド1によれば、第1距離L1は、第2距離L2の1/3倍以下である。
このようすれば、連結部22を覆う補助電極部23は部分的である。そのため、補助電極部23において空隙の発生が抑制される。
サーマルプリントヘッド1によれば、y方向における補助電極部23が連結部22に重なる領域の幅は300μm以下である。
このようにすれば、連結部22を覆う補助電極部23は部分的である。そのため、補助電極部23において空隙の発生が抑制される。
サーマルプリントヘッド1によれば、連結部22を構成する材料は、金を含む。
銀(Ag)粒子のような導電性物質を含むペーストを第2平坦化層17の上に部分的に印刷することで、補助電極部23は部分的に連結部22を覆う。そのため、補助電極部23において空隙の発生が抑制される。
サーマルプリントヘッド1によれば、補助電極部23を構成する材料は、銀を含む。
銀(Ag)粒子のような導電性物質を含むペーストを第2平坦化層17の上に印刷することで、補助電極部23は部分的に連結部22を覆う。そのため、補助電極部23において空隙の発生が抑制される。
サーマルプリントヘッド1によれば、第1面10aの平面視において、第1端部E1は凸部26を含む。
このようにすれば、第2平坦化層17の上に部分的に印刷された連結部22を形成するペーストを焼成することで、第1端部E1の形状が直線状でなく、波状となる。
サーマルプリントヘッド1によれば、y方向に沿った断面において、連結部22の上に形成される空隙の占有面積は、600mm2以下である。
このようにすれば、補助電極部23の表面において突起の発生が抑制される。
(実施の形態2)
<サーマルプリントヘッドの構成>
図13は、実施の形態2に係るサーマルプリントヘッド1の概略部分拡大平面図である。図13は、図2に対応する。図14は、図13の線分XIV-XIVにおける概略部分拡大断面図である。図15は、図13の線分XV-XVにおける概略部分拡大断面図である。図14および図15は、図3に対応する。図13から図15に示されたサーマルプリントヘッド1は、基本的には図1から図3に示されたサーマルプリントヘッド1と同様の構成を備え、同様の効果を得ることができるが、連結部22がy方向に延在する複数の延在部22dを含む点で異なる。
図13に示されているように、複数の延在部22dは、連結本体部22aに連なっている。連結本体部22aは、ヒーターグレーズ12の上に配置されている。複数の延在部22dの各々は、ヒーターグレーズ12および第2平坦化層17の一部の上に配置されている。複数の延在部22dは、y方向に連結本体部22aから第1側面10cに向かって延在している。複数の延在部22dは、x方向において等間隔に配置されている。つまり、x方向における複数の延在部22dの間において、連結部22から第2平坦化層17の一部が露出している。
図13および図14に示されているように、補助電極部23は、連結部22のうち複数の延在部22dの各々の一部を覆うように第2平坦化層17の上に配置されている。異なる観点から言うと、図15に示されているように、連結部22(x方向における複数の延在部22dの間に形成される間隙)から露出している第2平坦化層17に補助電極部23が接している。
このようにすることで、補助電極部23と連結部22との接触面積がさらに小さくなる。その結果、連結部22の上に配置された補助電極部23において空隙の発生が抑制される。
<作用効果>
サーマルプリントヘッド1によれば、第1面10aの平面視において、y方向に対して垂直な方向をx方向とする。連結部は、連結本体部22aと、複数の延在部22dと、を含む。連結本体部は、x方向に延在する。複数の延在部22dは、連結本体部22aに連なっており、y方向に延在する。複数の延在部22dは、x方向に互いに離間して配置されている。
このようにすることで、補助電極部23と連結部22との接触面積がさらに小さくなる。その結果、連結部22の上に配置された補助電極部23において空隙の発生が抑制される。
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
第1面を有する基板と、
第1面に設けられているヒーターグレーズと、
前記第1面に設けられ、前記ヒーターグレーズの端部に連なっている平坦化層と、
前記ヒーターグレーズと、前記平坦化層の一部との上に配置されている配線層と、
前記ヒーターグレーズの上に配置されている発熱抵抗体と、を備え、
前記配線層は、複数の個別配線と、前記発熱抵抗体からみて複数の前記個別配線の反対に位置する共通配線とを含み、
前記共通配線は、前記発熱抵抗体から前記平坦化層に向かって延在している連結部と、前記連結部に接続している補助電極部とを含み、
前記連結部が延在する方向をy方向とすると、
前記連結部は、前記端部から前記y方向において最も離れた第1端部を含み、
前記補助電極部は、前記端部から前記y方向において最も離れた第2端部を含み、
前記平坦化層は、前記端部から前記y方向において最も離れた第3端部を含み、
前記第2端部は、前記y方向において前記第1端部と前記第3端部との間に配置される、サーマルプリントヘッド。
(付記2)
前記y方向において前記端部から前記第1端部までの第1距離は、前記y方向において前記端部から前記第2端部までの第2距離の1/2倍以下である、付記1に記載のサーマルプリントヘッド。
(付記3)
前記第1距離は、前記第2距離の1/3倍以下である、付記2に記載のサーマルプリントヘッド。
(付記4)
前記y方向における前記補助電極部が前記連結部に重なる領域の幅は300μm以下である、付記1から付記3のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
(付記5)
前記連結部を構成する材料は、金を含む、付記1から付記4のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
(付記6)
前記補助電極部を構成する材料は、銀を含む、付記1から付記5のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
(付記7)
前記第1面の平面視において、前記第1端部は凸部を含む、付記1から付記6のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
(付記8)
前記第1面の平面視において、前記y方向に対して垂直な方向をx方向とすると、
前記連結部は、前記x方向に延在する連結本体部と、前記連結本体部に連なっており、前記y方向に延在する複数の延在部と、を含み、
複数の前記延在部は、前記x方向に互いに離間して配置されている、付記1から付記7のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
(付記9)
前記y方向に沿った断面において、前記連結部の上に形成される空隙の占有面積は、600μm2以下である、付記1から付記8のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。