特許7368798IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

純チタン金属材料の加工方法に関し、特に、高強度を有する純チタン金属材料を製造するための加工方法に関するものである。

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

上述のように、純チタンを使用する場合には強度は不足し、チタン合金を使用する場合はコーティングが必要となるため、生体材料として好適なチタン金属の開発が切望されていた。そこで、本願の発明者は、三次元方向に繰り返し鍛造処理を行う多軸鍛造法と、強圧延による高強度の純チタン材料を得る加工方法を開発した(特許文献2参照)。この方法によれば、生体適合性の良好な純チタンを使用しつつ、高強度を有することから、生体材料に適するものであった。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

そこで、本発明は、純チタン金属材料の加工方法であって、25℃~350℃の温度範囲を維持しつつ純チタン金属材料を三次元方向に対して各1回以上の鍛造を施し、該純チタン金属材料の全体における累積ひずみ量が1.2以上となる多軸鍛造処理工程を含むことを特徴とするものである。

発明の効果[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明によれば、チタンが再結晶する温度よりも低い温度範囲において多軸鍛造を施すことから、結晶粒の微細化を誘導させることによる高強度な純チタン金属材料を提供することができる。また、適度な温度による多軸鍛造によるため、冷間鍛造に比較して鍛造抵抗を低減させることができる。

また、所定の温度範囲によって多軸鍛造を施す場合には、結晶粒が微細化するものの冷間鍛造による場合に比較して僅かに大きい結晶粒となるため、高強度でありながら延性に優れた特性を有するものとなるため、その後の強圧延を容易にすることができる。この強圧延に際しては、ロール圧延に限らず、圧延所定形状に塑性変形させるための加工方法を選択することができることとなる。また、所望の形状に切削加工してもよい。

そして、純チタン金属材料は、生体適合性に優れるものであり、加工により高強度となるものであるから、例えば、人工歯根(インプラント)等の各種医療材料として使用することができることはもちろんのこと、ネジ材その他の腐食環境構造材へ適用することができる。

この特許の権利範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】 純チタン金属ワイヤの加工方法に係る実施形態の概略を示す説明図である。
【図2】 純チタン金属ワイヤの加工方法に係る実施形態の他の例を示す説明図である。
【図3】 実験例1の結果(各温度域における多軸鍛造後)の応力を測定した結果を示すグラフである。
【図4】 実験例2の結果として降伏応力の測定結果を示すグラフである。
【図5】 実験例2の結果としてビッカース硬さの測定結果を示すグラフである。
【図6】 実験例3において観察した温度域25℃(298K)における多軸鍛造による組織の変化を示す(OIM解析による組織)画像である。
【図7】 実験例3において観察した温度域350℃(623K)における多軸鍛造による組織の変化を示す(OIM解析による組織)画像である。
【図8】 実験例4(実験例3の追加実験)の結果を観察したOIM解析による組織画像である。
【図9】 実験例5の結果として純チタン金属材料の引張試験の結果(最大引張応力と延性)を示すグラフである。

代表図 図1本件の代表的な図

A 加工前の純チタン金属材料 B 多軸鍛造後の材料 C,C1 圧延加工中の材料 D 圧延加工終了後の材料

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