特許7400685IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

エンジンと第1電動機と第2電動機と自動変速機とを備えた車両の制御装置に関するものである。

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

ところで、自動変速機の異常が検出されたときに、自動変速機においてフェールセーフ用のギヤ段を形成することができる場合がある。この場合、エンジンの動力を用いた退避走行を行うことが可能となる。しかしながら、特許文献1に示された技術のように、自動変速機の異常検出時に一律に第2電動機の動力のみを駆動輪へ伝達する走行モードに移行してしまうと、エンジンの動力を用いた退避走行を行う機会が得られず、動力性能が低下することによって運転者に違和感を与えてしまう可能性がある。但し、自動変速機において形成されるフェールセーフ用のギヤ段によっては車両停止状態からの発進性能が低下する可能性がある。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

第1の発明の要旨とするところは、(a)エンジンと、前記エンジンの動力を駆動輪へ伝達可能に形成される動力伝達経路の一部を構成する自動変速機と、前記動力伝達経路における前記エンジンと前記自動変速機との間に動力伝達可能に連結された第1電動機と、前記自動変速機を介することなく前記駆動輪へ動力が伝達される第2電動機と、前記動力伝達経路における前記エンジンと前記第1電動機との間に設けられた、前記エンジン・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る

発明の効果[発明の詳細な説明]から抜粋

前記第1の発明によれば、エンジンの動力及び第1電動機の動力を駆動輪へ伝達可能に形成される動力伝達経路における動力伝達に関わる異常が発生している場合に、車速が所定車速以上であるときには、前記動力伝達経路においてエンジンの動力及び第1電動機の動力を駆動輪へ伝達可能なフェールセーフ用動力伝達経路を形成した状態で退避走行を行う第1退避走行モードへ退避走行モードが切り替えられるので、比較的高車速域での走行中には、エンジン及び/又は第1電動機の動力を用いた退避走行を行うことが可能となる。又、前記動力伝達経路における動力伝達に関わる異常が発生している場合に、車速が前記所定車速よりも低いときには、前記動力伝達経路をエンジンの動力及び第1電動機の動力を駆動輪へ伝達不能な動力伝達不能状態とし、第2電動機の動力を用いて退避走行を行う第2退避走行モードへ退避走行モードが切り替えられるので、比較的低車速域での走行中や車両停止中には、異常が発生している動力伝達経路を介することなく退避走行を行うことが可能となる。特に、車両停止中に退避走行モードが第1退避走行モードとされると、形成されるフェールセーフ用動力伝達経路によっては発進性能が低下する可能性があるが、車両停止中は退避走行モードが第2退避走行モードとされるので、第2電動機の動力を用いて車両を適切に発進することが可能となる。よって、退避走行を行うに際して、動力性能の低下による運転者の違和感を抑制しつつ発進性能の低下を抑制することができる。

また、前記第3の発明によれば、前記動力伝達経路における前記異常が低車速側のギヤ段が使用不可となる故障である場合には、前記第1退避走行モードでは、自動変速機において使用可能なギヤ段のうちの何れかが形成されるので、前記動力伝達経路においてエンジンの動力及び第1電動機の動力を駆動輪へ伝達可能なフェールセーフ用動力伝達経路を形成した状態とすることができる。

また、前記第4の発明によれば、前記第2退避走行モードでは、断接クラッチが係合状態とされた上で、前記動力伝達経路が動力伝達不能状態とされるので、エンジンの動力及び第1電動機の動力が駆動輪へ伝達不能とされつつ、エンジンの動力を用いた第1電動機による発電が可能とされる。

また、前記第5の発明によれば、前記動力伝達経路における前記異常が前記断接クラッチの制御状態を係合状態へ切り替えることができなくなる故障である場合には、前記第1退避走行モードと前記第2退避走行モードとの各々では、前記断接クラッチの制御状態が所定の第1のフェールセーフ作動によって強制的に係合状態とされるので、第1退避走行モードでは、エンジンの動力を用いた退避走行を行うことが可能となり、第2退避走行モードでは、エンジンの動力を用いた第1電動機による発電が可能となる。

また、前記第6の発明によれば、前記第2退避走行モードでは、発進クラッチが解放状態とされるか、又は、自動変速機が動力伝達不能状態とされるので、エンジンの動力及び第1電動機の動力が駆動輪へ伝達不能とされる。

また、前記第7の発明によれば、前記動力伝達経路における前記異常が前記発進クラッチの制御状態を係合状態へ切り替えることができなくなる故障である場合には、前記第1退避走行モードでは、前記発進クラッチの制御状態が所定の第2のフェールセーフ作動によって強制的に係合状態とされるので、エンジン及び/又は第1電動機の動力を用いた退避走行を行うことが可能となる。

また、前記第8の発明によれば、前記第1退避走行モードでは、エンジンが運転状態とされてエンジンの動力を用いた退避走行が行われるので、動力性能の低下による運転者の違和感が抑制される。一方で、前記第2退避走行モードでは、エンジンが運転状態とされてエンジンの動力を用いた第1電動機による発電が行われるので、シリーズ式のハイブリッド走行が可能となり、第2電動機の動力を用いた退避走行が継続し易くされる。

また、前記第9の発明によれば、前記第1退避走行モードでは、エンジンを運転状態と停止状態とで切り替えるエンジン間欠作動が禁止されるので、エンジンの運転状態が継続され、エンジンを停止状態とする際に行う必要がある、エンジンを前記動力伝達経路から切り離す制御が不要になる。

また、前記第10の発明によれば、前記退避走行モードが前記第2退避走行モードであるときには、車速が前記所定車速以上となっても前記第2退避走行モードから前記第1退避走行モードへ移行させられず、前記第2退避走行モードが継続させられるので、退避走行モードの切替えが簡素化される。別の観点では、比較的低車速域での走行中や車両停止中から第2退避走行モードを継続して車速が比較的高車速域へ上昇した場合には、比較的高車速域での走行中に動力伝達経路における異常が発生したときにエンジンの動力を用いた退避走行を行うことができない場合と比べて、動力性能低下による運転者の違和感が生じ難い。

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】 本発明が適用される車両の概略構成を説明する図であると共に、車両における各種制御の為の制御機能及び制御系統の要部を説明する図である。
【図2】 電子制御装置の制御作動の要部を説明するフローチャートであり、退避走行を行うに際して動力性能の低下による運転者の違和感を抑制しつつ発進性能の低下を抑制する為の制御作動を説明するフローチャートである。
【図3】 電子制御装置の制御作動の要部を説明するフローチャートであり、退避走行を行うに際して動力性能の低下による運転者の違和感を抑制しつつ発進性能の低下を抑制する為の制御作動を説明するフローチャートであって、図2とは別の実施例である。

代表図 図1本件の代表的な図

10:車両 12:エンジン 14:駆動輪 14f:前輪(主駆動輪) 14r:後輪(副駆動輪) 24:自動変速機 90:電子制御装置(制御装置) 98:退避走行制御部 K0:断接クラッチ WSC:発進クラッチ MG1:第1電動機 MG2:第2電動機

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